JP2007315926A - ガスセンサシステムの異常診断方法、及び、ガスセンサシステム - Google Patents

ガスセンサシステムの異常診断方法、及び、ガスセンサシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 ガスセンサ素子を破損させることなく、異常診断を確実に行うことができるガスセンサシステムの異常診断方法及びガスセンサシステムを提供すること。
【解決手段】 ガスセンサシステム100の異常診断方法は、ガスセンサ素子110とセンサ制御装置130との各接続点のうち、いずれかの接続点の電位が異常電位か否かを判断するステップと、ガスセンサ素子110の温度が所定温度以下か否かを判断するステップと、いずれかの接続点の電位が異常電位と判断され、かつ、ガスセンサ素子110の温度が所定温度以下と判断された場合に、ガスセンサ素子110に電流を供給し、各接続点の電位に基づいてどの接続点について異常が発生しているのかを検知するステップとを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被測定ガス中の特定ガス成分(例えば酸素)の濃度を検知するガスセンサシステムの異常診断方法、及び、異常診断が可能なガスセンサシステムに関する。
従来より、ガソリンエンジン等の内燃機関の燃焼制御においては、内燃機関に供給する空気と燃料との混合気の空燃比を制御して、排気ガス中のCOやNOx、HCを低減させている。そのために、排気ガス中の特定ガスの濃度に応じて、燃料供給量をフィードバック制御する燃焼制御方式が採用されている。
このような空燃比の制御に使用されるガスセンサ素子としては、例えば、ジルコニア等を主成分とする固体電解質体の両面に電極を備えるセルを、一方の電極が被測定ガスに晒され、他方の電極が基準ガスに晒されるように配設し、被測定ガスと基準ガスとの間にできる電位差によって被測定ガス中の酸素ガス濃度を検知する酸素センサが挙げられる。また、固体電解質体の両面に電極を備えるセルを2つ用いて、これらを測定室を挟むように配設し、測定室に拡散抵抗体を介して被測定ガスを導入し、被測定ガス中のリッチ領域からリーン領域にわたる酸素ガス濃度をリニアに検知する全領域空燃比センサも知られている。また、更にもう1つのセルを追加して配設し、NOxガス濃度を検知可能に構成したNOxセンサなども知られている。
ところで、近年の自動車では、これらのガスセンサ素子を用いたエンジンの燃焼制御中に、ガスセンサ素子やこれを制御するセンサ制御装置の異常診断を自動的に行い、その結果を運転者に知らせるようにしたガスセンサシステムが用いられている。このようなガスセンサシステムでは、一般に、ガスセンサ素子のセルを排気ガス温度に関係なく作動させるために、セルにヒータを設けてセルを所定温度(例えば800℃程度)に保って活性化させている。そして、ガスセンサ素子のセルが活性化した状態において、短絡異常や断線異常を診断している(例えば特許文献1及び特許文献2を参照)。
特開平11−107830号公報 特開2003−97342号公報
しかしながら、上記の異常診断方法では、ヒータによってガスセンサ素子のセルが所定温度に保たれた状態(活性化状態)において異常診断を行う。例えば、セルの2つの電極間に異常診断のための電流を流し、電極間に生じる電位差(電圧)に基づいて異常診断を行うのであるが、セルの電極間に異常診断を行うのに十分な電位差が生じないことがあった。というのも、セルが活性化した状態では、セルの内部抵抗が数十Ω〜100Ω程度と極めて小さい。このため、例えば、セルの2つの電極のうち、一方の電極がグランド電位にショートしている場合であって、セルの内部抵抗が30Ωの場合、10mAの検査電流を流しても電圧降下は0.3Vと非常に小さく、他方の電極の電位もほぼ等しくなるので、セルの2つの電極のうち、どちらの電極がグランド電位にショートしているのか判別できないという問題が生じる。
このような問題を回避するためには、ガスセンサ素子のセルが活性化した状態で、セルに流す異常診断のための電流を大きくすることが考えられる。しかし、そのためには、大容量の電流源が必要となり、コスト高を招く。また、セルに大電流を流すことによって、セルの破損や劣化を早めるという問題もある。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、ガスセンサ素子を破損、劣化させることなく、ガスセンサ素子とガス濃度検知手段との接続点の異常診断を確実に行うことができるガスセンサシステムの異常診断方法、及び、このような異常診断が可能なガスセンサシステムを提供することを目的とする。
その解決手段は、特定ガス成分の濃度に応じた信号を出力するガスセンサ素子と、前記ガスセンサ素子の各端子に電気的に接続し、前記ガスセンサ素子の出力信号に基づいて前記特定ガス成分の濃度を検知するガス濃度検知手段と、を備えるガスセンサシステムの異常診断方法であって、前記ガスセンサ素子と前記ガス濃度検知手段との各接続点のうち、いずれかの接続点の電位が異常電位であるか否かを判断する異常検知ステップと、前記ガスセンサ素子の温度に関する指標に基づいて、前記ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えているか否かを判断する素子温度検知ステップと、前記異常検知ステップにおいて、いずれかの前記接続点の電位が異常電位と判断され、かつ、前記素子温度検知ステップにおいて、前記ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えていると判断された場合に、前記ガスセンサ素子に検査信号を供給し、前記各接続点の電位に基づいて、前記各接続点のうち、どの接続点について異常が発生しているのかを検知する個別異常検知ステップと、を備えるガスセンサシステムの異常診断方法である。
前述したように、ガスセンサ素子が高温の状態では、その内部抵抗は極めて低い。しかし、ガスセンサ素子が冷えていれば、その内部抵抗は高くなる。このため、ガスセンサ素子に小さな検知信号を供給しただけでも、ガスセンサ素子とガス濃度検知手段との各接続点の電位が大きく変化する。従って、ガスセンサ素子に破損が生じない安全な範囲内の検査信号を供給することにより、その時の各接続点の電位から各接続点の異常を具体的に判断できることになる。本発明は、このような知見を得てなされたものである。
本発明の異常診断方法では、異常検知ステップにおいて、ガスセンサ素子とガス濃度検知手段との各接続点のうち、いずれかの接続点の電位が異常電位であるか否かを判断する。従って、まずこの異常検知ステップにおいて、どの接続点について異常があるかの特定はできないが、接続点のいずれかに異常があるか否かを検知できる。一方で、素子温度検知ステップにおいて、ガスセンサ素子の温度に関する指標に基づいて、ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えているか否かを判断する。
そして、いずれかの接続点の電位が異常電位であると判断され、かつ、ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えていると判断された場合には、個別異常検知ステップにおいて、ガスセンサ素子に検査信号を供給し、各接続点の電位に基づいて、どの接続点について異常が発生しているのかを検知する。従って、この個別異常検知ステップにおいて、どの接続点に異常が発生しているのかを具体的に特定できる。しかも、この個別異常検知ステップでは、ガスセンサ素子が冷えており、その内部抵抗が高くなっているため、ガスセンサ素子に小さな検査信号を供給しただけでも、各接続点の異常の有無を適切に検知できる。よって、本発明の異常診断方法によれば、ガスセンサ素子を破損、劣化させることなく、ガスセンサ素子とガス濃度検知手段との各接続点の異常診断を確実かつ適切に行うことができる。
ここで、「ガスセンサ素子」は、特定ガス成分の濃度に応じた信号を出力可能なものであればよく、例えば、単一のセルから構成される酸素センサ(限界電流式の酸素センサを含む)や、2つのセルから構成される全領域空燃比センサ、3つのセルから構成されるNOxセンサなどが挙げられる。また「ガスセンサ素子」には、セルを活性化させるためのヒータを一体に或いは別体として設けることができる。
「異常検知ステップ」では、いずれかの接続点の電位が異常電位であるか否かを判断できればよい。例えば、この判断を、ガスセンサ素子が活性化されているなど、ガスセンサ素子が高温の状態で行ってもよいし、逆に、ガスセンサ素子が低温の状態で行ってもよい。また、この「異常検知ステップ」は、素子温度検知ステップより先に行ってもよいし、素子温度検知ステップより後に行ってもよい。
「素子温度検知ステップ」では、ガスセンサ素子の温度に関する指標に基づいて、ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えているか否かを判断できればよい。「指標」としては、例えば、内燃機関の冷却水の水温や、内燃機関の排気温度、排気管の温度、ガスセンサ素子のヒータの温度などが挙げられる。
「個別異常検知ステップ」では、ガスセンサ素子に検査信号を供給し、各接続点の電位に基づいて、どの接続点について異常が発生しているのかを検知する。例えば、各接続点の電位を比較して、最も電位の高い接続点がバッテリ電位へショートしていると判断する、或いは、最も電位の低い接続点がグランド電位へショートしていると判断する方法が挙げられる。また、後述するように、検査信号を供給したときの接続点の電位が所定の上限値を超えた場合、その接続点がバッテリ電位へショートしていると判断する。逆に、接続点の電位が所定の下限値を下回った場合、その接続点がグランド電位へショートしていると判断することもできる。
なお、検査信号としては、電圧信号であっても電流信号であっても良い。検査信号が、例えば電流信号である場合には、検査信号(検査電流)をガスセンサ素子に供給したときにも当該素子に不具合が確実に生じないように、電流値として30mA以下(より好ましくは20mA以下)に設定するのが良い。
更に、上記のガスセンサシステムの異常診断方法であって、前記個別異常検知ステップでは、前記検査信号を供給したときの前記接続点の電位が所定の上限値を超えた場合に、その接続点がバッテリ電位へショートしていると判断し、前記検査信号を供給したときの前記接続点の電位が所定の下限値を下回った場合に、その接続点がグランド電位へショートしていると判断するガスセンサシステムの異常診断方法とすると良い。
このように個別異常検知ステップを行うことで、各接続点の不具合の具体的な様子、即ち、各接続点がバッテリ電位にショートしているのか、或いはグランド電位にショートしているのかを検知できる。特に、適切な上限値及び下限値を設定することで、前述の各接続点の電位を比較して不具合を判断する場合に比して、より確実に不具合を特定できる。
更に、上記のいずれかに記載のガスセンサシステムの異常診断方法であって、前記異常検知ステップで、いずれかの前記接続点の電位が異常電位であると判断した場合に、前記ガス濃度検知手段のうち、前記ガスセンサ素子の前記接続点に電圧を印加しまたは電流を流す電源回路と前記接続点との接続を一旦切り離し、前記素子温度検知ステップにおいて、前記ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えていると判断された後に、前記個別異常検知ステップにおいて、電源回路の一部を前記接続点に接続し、どの前記接続点について異常が発生しているのかを検知するガスセンサシステムの異常診断方法とすると良い。
本発明によれば、まず、異常検知ステップで異常が検知された場合には、ガスセンサ素子とガス濃度検知手段の電源回路との接続を一旦切り離す。そして、ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えていると判断された後に、個別異常検知ステップにおいて、ガスセンサ素子に電源回路の一部を接続し、どの接続点に異常が発生しているのかを検知する。このようにすれば、接続点がグランド電位に或いはバッテリ電位に短絡するなど、接続点に異常があった場合、ガスセンサ素子に異常な向きの電流や大電流が流れるのを防止できる。このため、ガスセンサ素子が破損、劣化することをより確実に防止できる。
また、他の解決手段は、特定ガス成分の濃度に応じた信号を出力するガスセンサ素子と、前記ガスセンサ素子の各端子に電気的に接続し、前記ガスセンサ素子の出力信号に基づいて前記特定ガス成分の濃度を検知するガス濃度検知手段と、を備えるガスセンサシステムであって、前記ガスセンサ素子と前記ガス濃度検知手段との各接続点のうち、いずれかの接続点の電位が異常電位であるか否かを判断する異常検知手段と、前記ガスセンサ素子の温度に関する指標に基づいて、前記ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えているか否かを判断する素子温度検知手段と、前記ガスセンサ素子に検査信号を供給し、前記各接続点の電位に基づいて、前記各接続点のうち、どの接続点について異常が発生しているのかを検知する個別異常検知手段と、を備えるガスセンサシステムである。
本発明のガスセンサシステムは、ガスセンサ素子とガス濃度検知手段の他に、異常検知手段と素子温度検知手段と個別異常検知手段とを備える。
このうち、異常検知手段は、ガスセンサ素子とガス濃度検知手段との各接続点のうち、いずれかの接続点で電位が異常電位となったか否かを判断する。即ち、この異常検知手段によって、接続点のいずれかに異常があるか、いずれにも異常がないかを検知できる。また、素子温度検知手段は、ガスセンサ素子の温度に関する所定の指標に基づいて、ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えているか否かを判断できる。
更に、個別異常検知手段は、ガスセンサ素子に検知信号を供給し、各接続点の電位に基づいて、どの接続点について異常が発生しているのかを検知できる。つまり、どの接続点に異常が発生しているのかを具体的に特定できる。従って、ガスセンサ素子が冷えており、その内部抵抗が高くなっているときにこの個別異常検知手段を用いれば、ガスセンサ素子に小さな検査信号を供給しただけで、どの接続点が異常であるかを具体的に特定できる。よって、本発明のガスセンサシステムによれば、ガスセンサ素子を破損、劣化させることなく、ガスセンサ素子とガス濃度検知手段との各接続点の異常診断を確実かつ適切に行うことができる。
更に、上記のガスセンサシステムであって、前記個別異常検知手段は、前記検査信号を供給したときの前記接続点の電位が所定の上限値を超えた場合に、その接続点がバッテリ電位へショートしていると判断し、前記検査信号を供給したときの前記接続点の電位が所定の下限値を下回った場合には、その接続点がグランド電位へショートしていると判断するガスセンサシステムとすると良い。
このような個別異常検知手段を持つことで、各接続点の不具合の具体的な様子、即ち、各接続点がバッテリ電位にショートしているのか、或いはグランド電位にショートしているのかを検知できる。特に、適切な上限値及び下限値を設定することで、各接続点の電位を比較して不具合を判断する場合に比して、より確実に不具合を特定できる。
更に、上記のガスセンサシステムであって、前記異常検知手段は、いずれかの前記接続点の電位が異常電位であると判断した場合に、前記ガス濃度検知手段のうち、前記ガスセンサ素子の前記接続点に電圧を印加しまたは電流を流す電源回路と前記接続点との接続を一旦切り離し、前記素子温度検知手段において、前記ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えていると判断された後、前記個別異常検知手段は、電源回路の一部を前記接続点に接続し、どの前記接続点について異常が発生しているのかを検知するガスセンサシステムとすると良い。
本発明によれば、異常検知手段において、異常が検知された場合、ガスセンサ素子とガス濃度検知手段の電源回路との接続を一旦切り離す。そして、ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えていると判断された後に、個別異常検知手段において、ガスセンサ素子に電源回路の一部を接続し、どの接続点に異常が発生しているのかを検知する。このようにすれば、接続点がグランド電位に或いはバッテリ電位に短絡するなど、接続点に異常があった場合、ガスセンサ素子に異常な向きの電流や大電流が流れるのを防止できる。このため、ガスセンサ素子が破損、劣化することをより確実に防止できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1(a)に本実施形態のガスセンサシステム100の構成の概略を示す。また、図1(b)にこれに用いるガスセンサ素子110のA−A断面矢視図を示す。また、図2にガスセンサシステム100の回路構成の概要を示す。但し、図2においては、ヒータ128及びヒータ制御装置170は省略してある。
このガスセンサシステム100は、ガスセンサ素子110、センサ制御装置130、ヒータ制御装置170、エンジン制御装置(ECU)180、水温センサ185等から構成されている。
このうち、ガスセンサ素子110は、図示しないエンジンの排気管に装着され、排気ガス中の酸素濃度(空燃比)に対応した信号をリニアに出力する全領域空燃比センサである。このガスセンサ素子110は、後述するセンサ制御装置130及びヒータ制御装置170と接続されている。ガスセンサ素子110とセンサ制御装置130とは、ガスセンサ素子110の端子Vs+,Com,Ip+とセンサ制御装置130(制御回路131)の端子VS+,COM,IP+とが、配線126,125,124を介してそれぞれ接続されている(図2参照)。
また、センサ制御装置130は、ガスセンサ素子110に接続されている他、エンジン制御装置180にも接続されている。具体的には、センサ制御装置130の端子VIP,KI,CIと、エンジン制御装置180の端子AD,KT,CTとがそれぞれ接続され、これらの間で信号が伝達可能になっている。
図1(a)に示すように、ガスセンサ素子110は、薄板状のジルコニアからなる酸素イオン伝導性の固体電解質層111,112を有する。これらの固体電解質層111,112の層間には、これらを電気的に絶縁するため、アルミナからなる絶縁層114が積層されている。また、固体電解質体112の外側には、補強板113が積層されている。なお、固体電解質層111,112は、例えばZrO2 のグリーンシートの焼結体により形成される。また、絶縁層114は、例えばAl23 ペーストまたはAl2 3 グリーンシートの焼結体により形成される。
一方の固体電解質層111の表裏面には、一対の多孔質電極116a,116bが配設されて、ポンプセル117を構成している。また、他方の固体電解質層112の表裏面には、一対の多孔質電極118a,118bが配設されて、起電力セル119を構成している。また、これらポンプセル117及び起電力セル119と絶縁層114とに囲まれることにより、測定室120が構成されている。この測定室120は、図1(b)に示すように、固体電解質層111,112の間に設けられた多孔質拡散層122を介して外部に連通している。また、ポンプセル117の一方の多孔質電極116bと起電力セル119の一方の多孔質電極118aとは、それぞれ測定室120に面して配置されている。なお、多孔質拡散層122は、測定室120内に取り込まれる被測定ガスの量を制限するため、拡散制限を行う拡散孔が設けられた多孔質の焼成体により形成される。
多孔質電極118bの内部の空孔には、起電力セル119の多孔質電極118bから多孔質電極118aに向かう定電流Icpを流して、酸素をポンピングすることにより、常時ほぼ一定濃度の酸素が蓄積されるようになっている。このため、この多孔質電極118bに蓄積された酸素が基準酸素となる。それ故、この多孔質電極118bは、自己生成基準電極とも称される。
ポンプセル117を構成する一対の電極のうち、測定室120に面していない一方の多孔質電極116aは、電流Ipを供給するセンサ制御装置130の端子IP+に、端子Ip+及び配線124を介して接続されている(図2参照)。また、測定室120に面している他方の多孔質電極116bは、ガスセンサ素子110の制御の共通基準電圧を与えるセンサ制御装置130の端子COMに、端子Com及び配線125を介して接続されている。
また、起電力セル119を構成する一対の電極のうち、測定室120に面していない一方の多孔質電極118bが、出力電圧を計測するためのセンサ制御装置130の端子VS+に、端子Vs+及び配線126を介して接続されている。また、測定室120に面している他方の多孔質電極118aも、上述の端子COMに、端子Com及び配線125を介して接続されている。
また、このガスセンサ素子110は、ヒータ128を備える(図1参照)。ヒータ128は、平板状をなし、固体電解質層111に対向して配置されている。そして、その内部には、ヒータ配線129が設けられており、ヒータ制御装置170によってヒータ128への電力供給が制御される。このヒータ128により、ポンプセル117及び起電力セル119が600℃〜900℃に保たれると、これらのセルの固体電解質層111,112が、酸素イオンを十分に伝導できる状態、いわゆる活性状態となる。そして、この活性化状態において、ポンプセル117が酸素イオンをポンピングし、また、起電力セル119が測定室120と多孔質電極118bとの間の酸素濃度に応じた電圧を発生する。
ヒータ制御装置170は、図示しないバッテリからの電力をPWM制御することで、ガスセンサ素子110の温度が600℃〜900℃になるようにヒータ128への供給電力を制御している。
次に、エンジン制御装置180について説明する。エンジン制御装置180は、センサ制御装置130、ヒータ制御装置170及び水温センサ185にそれぞれ接続している。
エンジン制御装置180は、2つのAD変換器181,182とCPU183とを有する(図2参照)。このうちAD変換器181は、入力端子である端子ADを介して、後述するセンサ制御装置130の端子VIPから出力される信号(酸素濃度に関する電圧信号等)を取り込んでデジタル値に変換し、これをCPU183に出力する。そして、CPU183は、このデジタル化された信号に基づいて、空燃比等を算出する。
一方、AD変換器182は、入力端子である端子SDを介して、水温センサ185から出力される信号VWを取り込んでデジタル値に変換し、これをCPU183に出力する。そして、CPU183は、このデジタル化された信号に基づいて、エンジンの冷却水の水温を算出する。なお、この水温は、エンジン駆動時には通常比較的高温になることから、ガスセンサ素子110の温度と同様の変化傾向を示す。従って、この水温は、ガスセンサ素子110が活性化する温度になっているか否かを簡易的に判断する指標にできる。水温センサ185からの出力信号VWが、本発明の「ガスセンサ素子の温度に関する指標」に相当する。
また、エンジン制御装置180は、その端子CT及びセンサ制御装置130の端子CIを通じて、センサ制御装置130内のスイッチSW1〜SW7のオン・オフを制御する。また、エンジン制御装置180は、センサ制御装置130の端子KIを介して、端子KIにより、シリアル通信で、センサ制御装置130の異常検知部159からの情報を受信する。
次に、センサ制御装置130について説明する(図2参照)。センサ制御装置130は、ASICとして構成された制御回路131の他、これに外付けされた検出抵抗器R2、PID制御回路135の制御定数を与える抵抗器R3,R4,R5とコンデンサC1,C2,C3を含み、これらは、1つのボード上に搭載されている。
このセンサ制御装置130は、エンジン制御装置180の指示に基づき、ガスセンサ素子110を制御して、酸素濃度に応じた濃度信号(電圧信号)をエンジン制御装置180へ出力する。そして、エンジン制御装置180は、この濃度信号を用いて排気ガス中の酸素濃度を検知し、図示しないエンジンの制御を行う。また、センサ制御装置130は、エンジン制御装置180の指示に基づき、ガスセンサ素子110とセンサ制御装置130との各接続点(端子Vs+,Com,Ip+など)における電圧や、これらの接続点における異常に関する情報をエンジン制御装置180へ出力する。そして、エンジン制御装置180は、センサ制御装置130からの情報を用いて、各接続点における異常を検知する。
なお、センサ制御装置130とエンジン制御装置180を合わせたものが、本発明のガス濃度検知手段、異常検知手段、及び個別異常検知手段に相当する。また、水温センサ185及びエンジン制御装置180は、本発明の素子温度検知手段に相当する。
センサ制御装置130は、主にポンプセル117を駆動する電流Ipを流すためのアンプ136を有する。このアンプ136は、その反転入力端子に制御回路131の端子COM(ガスセンサ素子110の端子Com)の電圧が入力され、その非反転入力端子に基準電圧3.6Vが印加される。また、アンプ136の出力端子は、スイッチSW3を介して、制御回路131の端子IP+、更には配線124を通じてガスセンサ素子110の端子Ip+に接続されている。これにより、ガスセンサ素子110を制御するための負帰還回路が構成されている。
また、センサ制御装置130は、5Vの基準電圧を2.5Vに分圧して端子IP+に出力するための分圧抵抗器R6,R7を有し、これらの一端には、ダイオード137,138がそれぞれ接続されている。また、これらの分圧抵抗器R6,R7の他端には、これらの分圧抵抗器R6,R7により分圧する電圧出力をオン・オフするためのスイッチSW4,SW5がそれぞれ接続されている。
また、センサ制御装置130は、アンプ139を有する。このアンプ139は、自身の反転入力端子と出力端子とが接続され、非反転入力端子には基準電圧3.6Vが印加される。また、このアンプ139の出力端子は、スイッチSW1を介して、制御回路131の端子COM、更には配線125を介してガスセンサ素子110の端子Comに接続されると共に、上述のアンプ136の反転入力端子にも接続されている。
また、センサ制御装置130は、電流Ipの制御特性を改善するためのPID制御回路135を有する。このPID制御回路135は、前述したように、この回路の制御定数を与える抵抗器R3,R4,R5とコンデンサC1,C2,C3を有する。また、PID制御回路135は、アンプ140を有する。このアンプ140は、その反転入力端子に制御回路131の端子P2が接続され、その非反転入力端子に基準電圧3.6Vが印加される。また、このアンプ140の出力端子は、スイッチSW2を介して、制御回路131の端子Poutに接続されている。そして、このスイッチSW2のオン・オフを制御することで、PID制御回路135の出力のオン・オフが制御可能になっている。
このPID制御回路135の入力端子P1は、アンプ148,149等を介して、制御回路131の端子VS+に接続されているので、起電力セル119の出力電圧Vs+に応じた信号がPID制御回路135に入力される。一方、PID制御回路135の出力端子Poutは、検出抵抗器R2に接続され、最終的に上述のアンプ136の反転入力端子に接続されている。なお、アンプ148は、自身の反転入力端子と出力端子とが接続され、非反転入力端子は端子VS+に接続されている。そして、このアンプ148の出力端子は、抵抗R10を介してアンプ149の反転入力端子に接続されている。また、アンプ149は、その反転入力端子が抵抗R11を介して自身の出力端子に接続され、非反転入力端子は端子COMに接続されている。そして、このアンプ149の出力端子は、上記のPID制御回路135に接続されている。このPID制御回路135は、制御目標値(例えば450mV)と、起電力セル119の出力電圧Vs+との偏差量ΔVs+をPID演算し、負帰還制御の制御特性を改善する機能を有する。
また、センサ制御装置130は、ガスセンサ素子110の多孔質電極118bの酸素濃度を一定に保つために起電力セル119に定電流Icpを流す定電流源142を有する。この定電流源142は、スイッチSW7を介して、制御回路131の端子VS+に接続され、更には配線126を通じてガスセンサ素子110の端子Vs+に接続されている。
また、端子VS+等には、スイッチSW6を介して、Vsクランプ回路144が接続されている。このVsクランプ回路144は、端子VS+等に掛かる電圧の上限を決定可能に構成されている。
また、センサ制御装置130は、起電力セル119の出力電圧の制御値(目標値)としての制御目標電圧(450mV)を供給する定電圧源146を有する。この定電圧源146と端子VS+及びPID制御回路135との間には、アンプ147,148,149及び抵抗器R8,R9,R10,R11が接続されている。なお、アンプ148,149及び抵抗器R10,R11の構成は、前述した通りである。一方、アンプ147は、自身の反転入力端子と出力端子とが接続され、非反転入力端子は抵抗R8を介して上記定電圧源146に接続されている。また、このアンプ147の出力端子は、抵抗R9を介して、アンプ149の反転入力端子に接続されている。
また、センサ制御装置130は、検出抵抗器R2における両端の電圧の電圧差を増幅する差動増幅回路151を有する。この差動増幅回路151の入力端子は、制御回路131の端子COM及び端子Poutにそれぞれ接続され(図中では接続ラインが省略されている)、差動増幅回路151の出力端子は、端子VIPに接続されている。
このように構成されたセンサ制御装置130においてガス濃度を測定するためには、スイッチSW2,SW3,SW6,SW7をオンとする一方で、スイッチSW1,SW4,SW5をオフとする。すると、被測定ガスが、燃料供給過剰(リッチ)の状態の場合には、ガスセンサ素子110の測定室120の酸素が理論空燃比よりも欠乏し、起電力セル119の出力電圧Vs+が制御目標値である450mVよりも高くなるので、制御目標値とVs+との偏差量ΔVs+が発生する。この偏差量ΔVs+はPID制御回路135によってPID演算され、アンプ136にフィードバックされて、不足分の酸素をポンプセル117により汲み込むための電流Ipが流れる。
一方、被測定ガスが、燃料供給不足(リーン)の状態の場合には、測定室120の酸素が理論空燃比よりも過剰となり、起電力セル119の出力電圧Vs+が450mVよりも低くなるので、同様に、アンプ136に偏差量がフィードバックされて、過剰分の酸素をポンプセル117により汲み出すための電流Ipが流れる。
そこで、ポンプセル117を制御する電流Ip、具体的には、電流Ipが流れる検出抵抗器R2の両端で生じる電圧を測定することで、被測定ガス中の酸素濃度を測定することが可能となる。即ち、電流Ipは、検出抵抗器R2及び差動増幅回路151により、電圧信号に変換されて、エンジン制御装置180に出力され、最終的にエンジンの燃焼制御に使用される。
また、このセンサ制御装置130は、第1〜第6コンパレータ155a〜155fと、第1,第2OR回路157a,157bと、異常検出部159とを有する。第1〜第3コンパレータ155a,155b,155cの出力端子は、第1OR回路157aの入力端子に接続され、第1OR回路157aの出力端子は、異常検出部159の入力端子に接続されている。また、第4〜第6コンパレータ155d,155e,155fの出力端子は、第2OR回路157bの入力端子に接続され、第2OR回路157bの出力端子は、異常検出部159の入力端子に接続されている。
また、図中では接続ラインが省略されているが、第1コンパレータ155aの一方の入力端子には端子VS+が接続され、他方の入力端子には上限閾電圧(VBshort閾電圧)が接続されている。また、第2コンパレータ155bの一方の入力端子には端子COMが接続され、他方の入力端子には上限閾電圧(VBshort閾電圧)が接続されている。また、第3コンパレータ155cの一方の入力端子には端子IP+が接続され、他方の入力端子には上限閾電圧(VBshort閾電圧)が接続されている。また、第4コンパレータ155dの一方の入力端子には端子VS+が接続され、他方の入力端子には下限閾電圧(GNDshort閾電圧)が接続されている。また、第5コンパレータ155eの一方の入力端子には端子COMが接続され、他方の入力端子には下限閾電圧(GNDshort閾電圧)が接続されている。また、第6コンパレータ155fの一方の入力端子には端子IP+が接続され、他方の入力端子には下限閾電圧(GNDshort閾電圧)が接続されている。
各コンパレータ155a〜155fは、各端子VS+,COM,IP+の各電位が所定の範囲内にあるか否かを検知する。
詳細には、端子VS+の電位は、通常、COM端子の基準電圧3.6Vに起電力セル119の出力電圧Vs+(450mV)を加えた値である4.05Vに保たれる。このため、第1コンパレータ155aに入力される上限閾電圧(VBshort閾電圧)を例えば9Vに設定することにより、端子VS+の電位がこの上限閾電圧を超えたときには、第1コンパレータ155aは、端子VS+に異常(バッテリ電位へのショート)が発生したことを示す異常信号(ハイレベル信号)を発する。一方、第4コンパレータ155dに入力される下限閾電圧(GNDshort閾電圧)を、例えばグランドレベルの0Vにグランド電位の変動を考慮した1Vに設定することにより、端子VS+の電位がこの下限閾電圧を下回ったときには、第4コンパレータ158dは、端子VS+に異常(グランド電位へのショート)が発生したことを示す異常信号(ハイレベル信号)を発する。なお、上限閾電圧は、例えば、ASICの電源電圧変動を考慮して、電源電圧から所定値(例えば1.5V)減じた所定電圧値に設定することもできる。
また、端子COMの電圧は、通常、アンプ136により基準電圧3.6Vになるように制御される。このため、上述の端子VS+の場合と同様、第2コンパレータ155bに入力される上限閾電圧(VBshort閾電圧)を9V等の所定電圧値に設定することにより、端子COMの電位が上限閾電圧を超えたときには、第2コンパレータ155bは、端子COMに異常(バッテリ電位へのショート)が発生したことを示す異常信号(ハイレベル信号)を発する。一方、第5コンパレータ155eに入力される下限閾電圧(GNDshort閾電圧)を1V等に設定することにより、端子COMの電位が下限閾電圧を下回ったときには、第5コンパレータ158eは、端子COMに異常(グランド電位へのショート)が発生したことを示す異常信号(ハイレベル信号)を発する。
また、端子IP+の電圧も、通常、基準電圧3.6Vになるように制御されている。このため、上述の端子VS+,COMの場合と同様、第3コンパレータ155cに入力される上限閾電圧(VBshort閾電圧)を9V等の所定電圧値に設定することにより、端子IP+の電位が上限閾電圧を超えたときには、第3コンパレータ155cは、端子IP+に異常(バッテリ電位へのショート)が発生したことを示す異常信号(ハイレベル信号)を発する。一方、第6コンパレータ155fに入力される下限閾電圧(GNDshort閾電圧)を1V等に設定することにより、端子IP+の電位が下限閾電圧を下回ったときには、第6コンパレータ158fは、端子IP+に異常(グランド電位へのショート)が発生したことを示す異常信号(ハイレベル信号)を発する。
第1OR回路157aでは、第1〜第3コンパレータ155a〜155cから出力される異常信号の論理和を取る。従って、第1〜第3コンパレータ155a〜155cのいずれかが異常信号(ハイレベル信号)を出力すると、この第1OR回路157aから異常を検知したことを示す異常検知信号(ハイレベル信号)が異常検出部159に向けて出力される。同様に、第2OR回路157bは、第4〜第6コンパレータ155d〜155fから出力される異常信号の論理和を取る。従って、第4〜第6コンパレータ155d〜155fのいずれかが異常信号(ハイレベル信号)を出力すると、この第2OR回路157bから異常を検知したことを示す異常検知信号(ハイレベル信号)が異常検出部159に向けて出力される。
異常検出部159は、3つの作動モード、即ち、アクティブモード(Aモード)、プロテクトモード(Pモード)、ノンアクティブモード(NAモード)を切り替えて、制御回路131内部の制御を行う。
このうち、Aモードは、エンジンの燃焼制御を行う場合の作動モードである。ガスセンサシステム100に異常が発生していない通常の場合、異常検出部159は、制御回路131をこのAモードで作動させる。このAモードでは、PID制御回路135の出力をオン・オフするスイッチSW2と、電流Ipを供給するアンプ136の出力をオン・オフするスイッチSW3と、Vsクランプ回路144の出力をオン・オフするスイッチSW6と、電流Icpを供給する定電流源142の出力をオン・オフするスイッチSW7とをそれぞれオンとする。その一方で、後述する異常検知時に異常検知用電流を供給するためのアンプ139の出力端子に接続されているスイッチSW1と、この異常検知時に端子IP+に2.5Vの電位を強制的に与えるための分圧抵抗器R6,R7に接続されているスイッチSW6,SW7とをオフとする。
このようにスイッチSW1〜SW7を制御することで、ガス濃度検出のための回路が構成される。即ち、前述のように、起電力セル119の出力電圧Vs+を帰還電圧として、ポンプセル117はアンプ136によって負帰還制御がなされ、酸素濃度が検知される。そして、検知された酸素濃度(空燃比)に基づいてエンジンの燃焼制御が行われる。
次に、Pモードは、ガスセンサ素子110を保護する作動モードである。具体的には、前述の第1OR回路157a及び第2OR回路157bのいずれかによって、ガスセンサ素子110を制御する端子Vs+,Com,Ip+のいずれかで異常電位が検知された場合に、制御回路131からガスセンサ素子110に電流を流し或いは電圧を印加する電源回路からの出力を全て遮断し、ガスセンサ素子110を保護する。
つまり、このPモードでは、制御回路131のスイッチSW1〜SW7の全てをオフとする。このため、アンプ136,139,140、抵抗器R6,R7、定電流源142及びVsクランプ回路144とガスセンサ素子110とが切り離される。従って、ガスセンサ素子110に大電流が流れたり、異常な方向の電流が流れないため、ガスセンサ素子110は電気的に保護される。
次に、NAモードは、具体的な異常診断を行うための作動モードである。このNAモードでは、スイッチSW1,SW4〜SW7をオンし、スイッチSW2,SW3をオフとする。スイッチSW3がオフの状態では、ポンプセル117を駆動しているアンプ136から電流が供給されなくなり、ポンプセル117の負帰還制御は行われなくなる。一方で、スイッチSW1がオンであるため、ポンプセル114及び起電力セル119には、アンプ139からガスセンサ素子110に検査電流が供給される。この状態で、各端子VS+,COM,IP+の電位を検知することにより、後述するように各端子VS+,COM,IP+のどれが異常であるかを検知する。
次いで、ガスセンサシステム100の制御方法について、異常診断方法を中心に、図3のフローチャートに基づいて説明する。
自動車のキーをオン状態にすると、ガスセンサシステム100の制御が開始される。まずステップS1において、エンジン制御装置180が、制御回路131の異常検出部159から、F−VBshortフラグとF−GNDshortフラグをシリアル通信により受信する。F−VBshortフラグは、第1OR回路157aが異常検出部159に向けて異常検知信号(ハイレベル信号)を出力しているときに「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。つまり、このF−VBshortフラグは、端子VS+,COM,IP+(端子Vs+,Com,Ip+,配線124,125,126)のいずれかがバッテリ電位にショートしていると判断される場合に「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。一方、F−GNDshortフラグは、第2OR回路157bが異常検出部159に向けて異常検知信号(ハイレベル信号)を出力しているときに「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。つまり、このF−GNDshortフラグは、端子VS+,COM,IP+(端子Vs+,Com,Ip+,配線124,125,126)のいずれかがグランド電位にショートしていると判断される場合に「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。なお、このステップS1と後述するステップS2及びステップS4とを合わせたものが、本発明の異常検知ステップに相当する。
次に、ステップS2に進み、F−VBshortフラグ=0、かつ、F−GNDshortフラグ=0であるか否かを判断する。ここで、YES、即ち、F−VBshortフラグ=0かつF−GNDshortフラグ=0、つまり、各端子VS+,COM,IP+がいずれも、バッテリ電位へもグランド電位へもショートしていない場合には、ステップS3に進む。要するに、各端子VS+,COM,IP+に異常が認められない場合に、ステップS3に進む。
ステップS3では、通常のガス検知処理が行われる。即ち、ガスセンサ素子110が活性しているか否かを判定する公知の活性判定処理を行い、ガスセンサ素子110が活性していると判定される時に、スイッチSW2,SW3,SW6,SW7をオン、スイッチSW1,SW4,SW5をオフとする。このステップS3は、前述のアクティブモード(Aモード)での動作に相当する。そして、検出抵抗器R2に流れる電流、即ち、差動増幅回路151から出力される検知電圧信号VIPに基づいて、エンジン制御装置180において酸素濃度(空燃比)を広域にわたって検出する。その後、適宜の割り込み処理により、ステップS1に戻る。
一方、ステップS2において、NO、即ち、F−VBshortフラグ及びF−GNDshortフラグの少なくともいずれかが「1」、つまり、端子Vs+,COM,IP+のいずかが、バッテリ電位かグランド電位へショートしている場合には、ステップS4に進む。
ステップS4では、スイッチSW1〜SW7の全てをオフとする。このステップS4は、前述のプロテクトモード(Pモード)に相当する。これにより、ガスセンサ素子110とセンサ制御装置130の電源回路(アンプ136,139,140、抵抗器R6,R7、定電流源142及びVsクランプ回路144)とガスセンサ素子110とが切り離されるので、ガスセンサ素子110に大電流や異常方向の電流が流れるのが防止される。従って、ガスセンサ素子110が電気的に保護される。
次に、ステップS5に進み、水温センサ185から水温センサ出力VWを取得する。一般に、エンジンの冷却水の温度とガスセンサ素子110の温度との間には相関が見られることから、本実施形態では、冷却水の水温に係る水温センサ出力VWをガスセンサ素子110の温度に関する所定の指標としている。このようにガスセンサ素子110の温度を直接測定しないのは、ガスセンサ素子110に異常が発生している状態では、その温度を正確に測定できない可能性があるからである。なお、このステップS5と次述するステップS6とを合わせたものが、本発明の素子温度検知ステップに相当する。
次に、ステップS6に進み、水温センサ出力VWが所定の閾値THよりも小さいか否かを判断する。この閾値THは、エンジンがコールド状態に晒されているのに相当する温度(例えば20℃)に設定する。水温が低い場合には、ガスセンサ素子110の加熱も十分でなく、ガスセンサ素子110の内部抵抗が高いと考えられるからである。そして、YES、即ち、水温センサ出力VWが所定の閾値THよりも小さい(ガスセンサ素子110の温度が所定温度よりも低い)場合には、ステップS7に進む。
ステップS7では、スイッチSW1,SW4〜SW7をオンとする。このステップS7は、前述のノンアクティブモード(NAモード)に相当する。これにより、ガスセンサ素子110のポンプセル117及び起電力セル119に小さな検査電流が供給される。ステップS6からステップS7に進む時点で、ガスセンサ素子110は低温状態にあるため、その内部抵抗は高くなっている。従って、ガスセンサ素子110に小さな検査電流を流しただけでも、各端子VS+,COM,IP+の間に比較的大きな電位差が生じる。このため、各端子VS+,COM,IP+の電位を検知すれば、端子VS+,COM,IP+のうち、どの端子に異常電位が生じているかを確実に判断できる。具体的には、以下で説明するステップに従って、個別の異常診断を行う。なお、このステップS7から後述するステップS24までのステップが、本発明の個別異常検知ステップに相当する。
ステップS8では、エンジン制御装置180が制御回路131の異常検出部159からF−VS+/VBshortフラグを受信する。このF−VS+/VBshortフラグは、第1コンパレータ155aが異常検出部159に向けて異常検知信号(ハイレベル信号)を出力しているときに「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。つまり、このF−VS+/VBshortフラグは、端子VS+(端子Vs+,配線124)がバッテリ電位にショートしていると判断される場合に「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。
次に、ステップS9に進み、受信したF−VS+/VBshortフラグが「1」であるか否かを判断する。ここで、YES、即ち、F−VS+/VBshort=1の場合には、ステップS10に進み、端子VS+がバッテリ電位にショートしていると確定させる。そして、ステップS24に進む。
ステップS24では、スイッチSW1,SW4〜SW7をオフとし、結局、全てのスイッチSW1〜SW7をオフとする。これにより、NAモードが終了する。その後、ステップS25に進み、この異常モードをエンジン制御装置180内に記憶する。即ち、端子VS+がバッテリ電位にショートしていることを、エンジン制御装置180内に記憶する。その後、ステップS26に進み、運転者に警報を行うなど、エンジン制御装置180がガスセンサシステム100の外部に対し、上記の異常モードに関する異常通知信号を出力する。そしてその後、ステップS1に返る。
一方、ステップS9において、NO、即ち、F−VS+/VBshort=1でない場合(F−VS+/VBshort=0)には、ステップS11に進む。そして、エンジン制御装置180が制御回路131の異常検出部159からF−COM/VBshortフラグを受信する。このF−COM/VBshortフラグは、第2コンパレータ155bが異常検出部159に向けて異常検知信号(ハイレベル信号)を出力しているときに「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。つまり、このF−COM/VBshortフラグは、端子COM(端子com,配線125)がバッテリ電位にショートしていると判断される場合に「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。
次に、ステップS12に進み、受信したF−COM/VBshortフラグが「1」であるか否かを判断する。ここで、YES、即ち、F−COM/VBshort=1の場合には、ステップS13に進み、端子COMがバッテリ電位にショートしていると確定させる。そして、前述のステップS24を経て、前述のステップS25に進み、この異常モード(端子COMがバッテリ電位にショートしていること)をエンジン制御装置180内に記憶する。その後、前述のステップS26を経て、ステップS1に返る。
一方、ステップS12において、NO、即ち、F−COM/VBshort=1でない場合(F−COM/VBshort=0)には、ステップS14に進む。そして、エンジン制御装置180が制御回路131の異常検出部159からF−IP+/VBshortフラグを受信する。このF−IP+/VBshortフラグは、第3コンパレータ155cが異常検出部159に向けて異常検知信号(ハイレベル信号)を出力しているときに「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。つまり、このF−IP+/VBshortフラグは、端子IP+(端子Ip+,配線126)がバッテリ電位にショートしていると判断される場合に「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。
次に、ステップS15に進み、受信したF−IP+/VBshortフラグが「1」であるか否かを判断する。ここで、YES、即ち、F−IP+/VBshort=1の場合には、ステップS16に進み、端子IP+がバッテリ電位にショートしていると確定させる。そして、前述のステップS24を経て、前述のステップS25に進み、この異常モード(端子IP+がバッテリ電位にショートしていること)をエンジン制御装置180内に記憶する。その後、前述のステップS26を経て、ステップS1に返る。
一方、ステップS15において、NO、即ち、F−IP+/VBshort=1でない場合(F−IP+/VBshort=0)には、ステップS17に進む。そして、エンジン制御装置180が制御回路131の異常検出部159からF−VS+/GNDshortフラグを受信する。このF−VS+/GNDshortフラグは、第4コンパレータ155dが異常検出部159に向けて異常検知信号(ハイレベル信号)を出力しているときに「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。つまり、このF−VS+/GNDshortフラグは、端子VS+(端子Vs+,配線124)がグランド電位にショートしていると判断される場合に「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。
次に、ステップS18に進み、受信したF−VS+/GNDshortフラグが「1」であるか否かを判断する。ここで、YES、即ち、F−VS+/GNDshort=1の場合には、ステップS19に進み、端子VS+がグランド電位にショートしていると確定させる。そして、前述のステップS24を経て、前述のステップS25に進み、この異常モード(端子VS+がグランド電位にショートしていること)をエンジン制御装置180内に記憶する。その後、前述のステップS26を経て、ステップS1に返る。
一方、ステップS18において、NO、即ち、F−VS+/GNDshort=1でない場合(F−VS+/GNDshort=0)には、ステップS20に進む。そして、エンジン制御装置180が制御回路131の異常検出部159からF−COM/GNDshortフラグを受信する。このF−COM/GNDshortフラグは、第5コンパレータ155eが異常検出部159に向けて異常検知信号(ハイレベル信号)を出力しているときに「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。つまり、このF−COM/GNDshortフラグは、端子COM(端子Com,配線125)がグランド電位にショートしていると判断される場合に「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。
次に、ステップS21に進み、受信したF−COM/GNDshortフラグが「1」であるか否かを判断する。ここで、YES、即ち、F−COM/GNDshort=1の場合には、ステップS22に進み、端子COMがグランド電位にショートしていると確定させる。そして、前述のステップS24を経て、前述のステップS25に進み、この異常モード(端子VS+がグランド電位にショートしていること)をエンジン制御装置180内に記憶する。その後、前述のステップS26を経て、ステップS1に返る。
一方、ステップS21において、NO、即ち、F−VS+/GNDshort=1でない場合(F−VS+/GNDshort=0)には、ステップS23に進む。ここまでのステップにおいて、いずれのフラグも「0」である(異常なし)ということは、残るF−Ip+/GNDshortフラグが「1」であることを意味する。このF−IP+/GNDshortフラグは、第6コンパレータ155fが異常検出部159に向けて異常検知信号(ハイレベル信号)を出力しているときに「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。つまり、このF−IP+/GNDshortフラグは、端子IP+(端子Ip+,配線126)がグランド電位にショートしていると判断される場合に「1」を示し、そうでない場合に「0」を示す。従って、端子IP+がグランド電位にショートしていると確定させる。次に、前述のステップS24を経て、前述のステップS25に進み、この異常モード(端子IP+がグランド電位にショートしていること)をエンジン制御装置180内に記憶する。その後、前述のステップS26を経て、ステップS1に返る。
次いで、前述のステップS6において、NOと判断された場合について説明する。ステップS6において、NO、即ち、水温センサ出力VWが所定の閾値TH以上(ガスセンサ素子110の温度が所定温度以上)の場合には、ステップS27に進む。
ステップS27では、スイッチSW1,SW4〜SW7をオンとする。これにより、ガスセンサ素子110のポンプセル117及び起電力セル119に小さな検査電流が供給される。しかし、ステップS6からステップS27に進む時点では、ガスセンサ素子110が高温状態にあるため、その内部抵抗は低くなっている。このため、ガスセンサ素子110に小さな検査電流を流しただけでは、各端子VS+,COM,IP+間にそれほど大きな電位差は生じない。従って、端子VS+,COM,IP+のうち、どの端子について、どのような異常(バッテリ電位へのショート或いはグランド電位へのショート)が生じているのかを判断することは難しい。しかしながら、端子VS+,COM,IP+のいずれかに、バッテリ電位へのショート及びグランド電位へのショートのどちらが生じているのかは判別できる。
そこで、次のステップS28では、エンジン制御装置180が制御回路131の異常検出部159からF−VBshortフラグを受信する。このフラグは、ステップS1のところで説明した通りである。
次に、ステップS29に進み、受信したF−VBshortフラグが「1」であるか否かを判断する。ここで、YES、即ち、F−VBshort=1の場合には、ステップS30に進み、VBショートを確定させる。即ち、端子VS+,COM,IP+(端子Vs+,Com,Ip、配線124,125,126)のいずれかがバッテリ電位にショートしていることを確定させる。その後、前述のステップS24を経て、ステップS25に進み、この異常モード(端子VS+,COM,IP+のいずれかがバッテリ電位へのショートしていること)をエンジン制御装置180内に記憶する。その後、ステップS26を経て、ステップS1に返る。
一方、ステップS29において、YES、即ち、F−VBshort=1でない場合(F−VBshort=0)には、ステップS31に進み、GNDショートを確定させる。即ち、端子VS+,COM,IP+(端子Vs+,Com,Ip、配線124,125,126)のいずれかがグランド電位にショートしていることを確定させる。ステップS2との関係から、F−VBshort=1でなければ、必ずF−VBshort=1となっているはずだからである。その後、前述のステップS24を経て、ステップS25に進み、この異常モード(端子VS+,COM,IP+のいずれかがグランド電位にショートしていること)をエンジン制御装置180内に記憶する。その後、ステップS26を経て、ステップS1に返る。
以上で説明したように、本実施形態の異常診断方法では、異常検知ステップ(ステップS1,S2,S4)において、ガスセンサ素子110とセンサ制御装置130との各接続点(端子VS+,COM,IP+(端子Vs+,Com,Ip、配線124,125,126))の電位のいずれかが異常電位であるか否かを判断する。従って、まずこの異常検知ステップにおいて、接続点(端子VS+,COM,IP+等)のいずれかに異常があるか否かを検知できる。また、素子温度検知ステップ(ステップS5,S6)において、ガスセンサ素子110の温度に関する所定の指標(水温センサ185からの水温センサ出力VW)に基づいて、ガスセンサ素子110の温度が所定温度以下に冷えているか否かを判断する。
そして、各接続点(端子VS+,COM,IP+等)の電位のいずれかが異常電位と判断され、かつ、ガスセンサ素子110の温度が所定温度以下に冷えていると判断された場合には、個別異常検知ステップ(ステップS7〜S24)において、ガスセンサ素子110に小さな検査電流を供給し、各接続点(端子VS+,COM,IP+等)の電位に基づいて、具体的にどの接続点についてどのような異常が発生しているのかを検知する。しかも、この個別異常検知ステップでは、ガスセンサ素子110が冷えており、その内部抵抗が高くなっているため、ガスセンサ素子100に小さな検査電流を流しただけでも、接続点(端子VS+,COM,IP+等)の異常を検知できる。よって、この異常診断方法によれば、ガスセンサ素子110を破損、劣化させることなく、ガスセンサ素子110とセンサ制御装置130との各接続点(端子VS+,COM,IP+等)の異常診断を確実かつ適切に行うことができる。
更に本実施形態では、個別異常検知ステップ(ステップS7〜S24)は、検査電流を流しているときの接続点(端子VS+,COM,IP+等)の電位が所定の上限値を超えた場合に、その接続点がバッテリ電位へショートしていると判断し、接続点(端子VS+,COM,IP+等)の電位が所定の下限値を下回った場合に、その接続点がグランド電位へショートしていると判断する。このようにすることで、各接続点(端子VS+,COM,IP+等)の不具合の具体的な様子、即ち、各接続点(端子VS+,COM,IP+等)がバッテリ電位にショートしているのか、或いはグランド電位にショートしているのかを検知できる。特に、前述したような適切な上限値及び下限値を設定することで、各接続点(端子VS+,COM,IP+等)の電位を比較して不具合を判断する場合に比して、より確実に不具合を特定できる。
更に本実施形態では、異常検知ステップ(ステップS1,S2,S4)で、異常が検知された場合には、ガスセンサ素子110とセンサ制御手段130の電源回路(アンプ136,139,140、抵抗器R6,R7、定電流源142及びVsクランプ回路144)との接続を一旦切り離す。そして、ガスセンサ素子110の温度が所定温度以下に冷えていると判断された後に、個別異常検知ステップ(ステップS7〜S24)において、ガスセンサ素子110とセンサ制御手段130の電源回路(アンプ136,139,140、抵抗器R6,R7、定電流源142及びVsクランプ回路144)とを一部で接続し、どの接続点に異常が発生しているのかを検知する。このようにすれば、接続点(端子VS+,COM,IP+等)に異常があった場合でも、ガスセンサ素子110に大電流や異常な無機の電流が流れるのを防止できるので、ガスセンサ素子110が破損、劣化することをより確実に防止できる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
実施形態に係るガスセンサシステムの構成の概略を示す説明図である。 実施形態に係るガスセンサシステムの回路構成の概略を示す回路図である。 実施形態に係るガスセンサシステムの制御を示すフローチャートである。
符号の説明
100 ガスセンサシステム
110 ガスセンサ素子
117 ポンプセル
119 起電力セル
124,125,126 配線
Icp 定電流
Ip 電流
Vs+,Com,Ip+ (ガスセンサ素子の)端子
130 センサ制御装置
131 制御回路
159 異常検出部
R2 検出抵抗器
VS+,COM,IP+,VIP,KI,CI (センサ制御装置の)端子
170 ヒータ制御装置
180 エンジン制御装置(ECU)
AD,SD,CT,KT (エンジン制御装置の)端子
185 水温センサ

Claims (6)

  1. 特定ガス成分の濃度に応じた信号を出力するガスセンサ素子と、
    前記ガスセンサ素子の各端子に電気的に接続し、前記ガスセンサ素子の出力信号に基づいて前記特定ガス成分の濃度を検知するガス濃度検知手段と、
    を備えるガスセンサシステムの異常診断方法であって、
    前記ガスセンサ素子と前記ガス濃度検知手段との各接続点のうち、いずれかの接続点の電位が異常電位であるか否かを判断する異常検知ステップと、
    前記ガスセンサ素子の温度に関する指標に基づいて、前記ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えているか否かを判断する素子温度検知ステップと、
    前記異常検知ステップにおいて、いずれかの前記接続点の電位が異常電位と判断され、かつ、前記素子温度検知ステップにおいて、前記ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えていると判断された場合に、前記ガスセンサ素子に検査信号を供給し、前記各接続点の電位に基づいて、前記各接続点のうち、どの接続点について異常が発生しているのかを検知する個別異常検知ステップと、
    を備えるガスセンサシステムの異常診断方法。
  2. 請求項1に記載のガスセンサシステムの異常診断方法であって、
    前記個別異常検知ステップでは、
    前記検査信号を供給したときの前記接続点の電位が所定の上限値を超えた場合に、その接続点がバッテリ電位へショートしていると判断し、
    前記検査信号を供給したときの前記接続点の電位が所定の下限値を下回った場合に、その接続点がグランド電位へショートしていると判断する
    ガスセンサシステムの異常診断方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガスセンサシステムの異常診断方法であって、
    前記異常検知ステップで、いずれかの前記接続点の電位が異常電位であると判断した場合に、
    前記ガス濃度検知手段のうち、前記ガスセンサ素子の前記接続点に電圧を印加しまたは電流を流す電源回路と前記接続点との接続を一旦切り離し、
    前記素子温度検知ステップにおいて、前記ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えていると判断された後に、
    前記個別異常検知ステップにおいて、電源回路の一部を前記接続点に接続し、どの前記接続点について異常が発生しているのかを検知する
    ガスセンサシステムの異常診断方法。
  4. 特定ガス成分の濃度に応じた信号を出力するガスセンサ素子と、
    前記ガスセンサ素子の各端子に電気的に接続し、前記ガスセンサ素子の出力信号に基づいて前記特定ガス成分の濃度を検知するガス濃度検知手段と、
    を備えるガスセンサシステムであって、
    前記ガスセンサ素子と前記ガス濃度検知手段との各接続点のうち、いずれかの接続点の電位が異常電位であるか否かを判断する異常検知手段と、
    前記ガスセンサ素子の温度に関する指標に基づいて、前記ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えているか否かを判断する素子温度検知手段と、
    前記ガスセンサ素子に検査信号を供給し、前記各接続点の電位に基づいて、前記各接続点のうち、どの接続点について異常が発生しているのかを検知する個別異常検知手段と、
    を備えるガスセンサシステム。
  5. 請求項4に記載のガスセンサシステムであって、
    前記個別異常検知手段は、
    前記検査信号を供給したときの前記接続点の電位が所定の上限値を超えた場合に、その接続点がバッテリ電位へショートしていると判断し、
    前記検査信号を供給したときの前記接続点の電位が所定の下限値を下回った場合には、その接続点がグランド電位へショートしていると判断する
    ガスセンサシステム。
  6. 請求項4または請求項5に記載のガスセンサシステムであって、
    前記異常検知手段は、
    いずれかの前記接続点の電位が異常電位であると判断した場合に、
    前記ガス濃度検知手段のうち、前記ガスセンサ素子の前記接続点に電圧を印加しまたは電流を流す電源回路と前記接続点との接続を一旦切り離し、
    前記素子温度検知手段において、前記ガスセンサ素子の温度が所定温度以下に冷えていると判断された後、
    前記個別異常検知手段は、電源回路の一部を前記接続点に接続し、どの前記接続点について異常が発生しているのかを検知する
    ガスセンサシステム。
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