JP2018136221A - センサ制御装置 - Google Patents

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潤一郎 三ツ野
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悟 阿部
智洋 富松
Tomohiro Tomimatsu
智洋 富松
秀俊 牧野
Hidetoshi Makino
秀俊 牧野
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Abstract

【課題】1セル構造のガスセンサにおいて、ポンプ電流のフィードバック制御を速やかに開始できるセンサ制御装置を提供すること。
【解決手段】センサ制御装置7では、酸素濃度の検出を開始する場合には、フィードバック制御を行う前に、一対の電極19間に定電流の微小電流(判定用電流)Icpを供給するとともに、その際に、一対の電極19間のポンプ電圧Vpを検出する。そして、ポンプ電圧Vpが所定の判定値Vth以下に低下したか否かを判定し、判定値Vth以下に低下したと判定された場合に、ポンプ電圧Vpが目標電圧となるようにポンプ電流Ipのフィードバック制御を開始する。これにより、従来より早いタイミングでフィードバック制御を開始できるので、速やかに酸素濃度を検出することができる。
【選択図】 図1

Description

本開示は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体を用いてガス濃度を検出するガスセンサを制御するセンサ制御装置に関する。
従来、例えば内燃機関の排気ガスなどの被測定ガス中の特定ガス(例えば酸素)の濃度を検出するガスセンサとして、例えば板状の固体電解質体の両側に一対の電極を配置したセルを1個用いたガスセンサ、いわゆる1セル構造のガスセンサが知られている。なお、一方の電極は例えば排気ガスが導入される測定室に配置され、他方の電極は例えば大気が導入される基準酸素室に配置される。
この1セル構造のガスセンサ(例えば酸素センサ)とは、被測定ガス中の酸素濃度を調整するポンピングセルの機能と、被測定ガス中の酸素濃度を測定するセンシングセルの機能とを、1つのセルで共有させたものである。
また、そのようなセルを2個用いたガスセンサ、いわゆる2セル構造のガスセンサも知られている(特許文献1、2参照)。
上述したセルを備えたガスセンサでは、セル(詳しくは固体電解質体)は所定の温度(活性化温度)にて酸素イオン伝導性を発揮するという特性があるので、固体電解質体を活性化温度に加熱するために、固体電解質体に近接してヒータが配置されている。
この種のガスセンサ(例えば1セル構造のガスセンサ)を用いて、例えば内燃機関の排気ガス中の酸素濃度を測定する場合には、内燃機関の始動後にヒータに通電して固体電解質体を加熱する。そして、所定の活性化温度に達した後に、ポンプ電流(Ip)のフィードバック制御を行って、酸素濃度を検出する。
詳しくは、一対の電極間の電圧が所定のポンプ電圧(Vp)となるように、ポンプ電流のフィードバック制御を行って、一対の電極側から他方の電極側に酸素のポンピングを行う。このとき、ポンプ電流は測定室の酸素濃度に対応するので、測定したポンプ電流から酸素濃度を検出することができる。
特許3958755号公報 特開2016−70882号公報
ところで、内燃機関の始動時には、早めにポンプ電流のフィードバック制御を開始して、速やかに酸素濃度を検出し、その酸素濃度に応じて排気ガスの浄化等の制御を行うことが望ましい。
しかしながら、固体電解質体が活性化温度に達する前(即ち低温時)では、固体電解質体の抵抗は非常に大きい。そのため、その状態でポンプ電流のフィードバック制御を開始しても、ポンプ電流は固体電解質体が活性化温度の場合とは大きく異なる値となる。その結果、例えば回路の異常と誤判定されたり、酸素濃度等を精度良く検出することはできないという問題がある。
この対策として、固体電解質体の内部抵抗から温度(即ち素子温度(Rip))を推定し、素子温度が一定以上の温度(即ち活性化温度)に達したと判定された場合に、ポンプ電流のフィードバック制御を開始する方法が考えられる。なお、固体電解質体の内部抵抗を求める方法としては、例えば始動後から一定時間後の規定のタイミングで、パルス状の電流を固体電解質体に供給し、その際に得られる電圧変化から求める方法がある。
また、単に、素子温度が活性化温度に達したと推定される時間(例えば始動から一定時間後)に、フィードバック制御を開始する方法も考えられる。
ところが、上述した従来の対策では、始動後一定時間後にポンプ電流のフィードバック制御を開始するので、すなわち、通常では始動からかなり時間が経過してからフィードバック制御が開始されるので、フィードバック制御を開始するタイミングが遅れてしまい、速やかにフィードバック制御を開始できないという問題があった。
つまり、通常では、始動からかなり時間が経過してからフィードバック制御が開始されるので、酸素濃度を検出するタイミングが遅れてしまい、排気ガスの浄化等のための空燃比制御等を好適に行えないことがあった。
そこで、本開示は、1セル構造のガスセンサにおいて、ポンプ電流のフィードバック制御を速やかに開始できるセンサ制御装置を提供することを目的とする。
(1)本開示の第1局面は、固体電解質体および固体電解質体に設けられた一対の電極を有するセルを1つ備えるとともに、セルを加熱するヒータを備えた1セル構造のガスセンサに対して、ヒータによってセルを加熱して、被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するセンサ制御装置に関するものである。
このセンサ制御装置は、一対の電極間にポンプ電流を供給するポンプ電流供給部と、一対の電極間のポンプ電圧を検出するポンプ電圧検出部と、を用いて、ポンプ電圧を目標電圧にするために、ポンプ電流のフィードバック制御を行い、ポンプ電流に基づいて特定ガスの濃度を検出するものである。
更に、このセンサ制御装置は、フィードバック制御の開始前に、一対の電極間に定電流の判定用電流を供給する判定用電流供給部と、判定用電流が供給された場合に、一対の電極間のポンプ電圧を検出し、ポンプ電圧が所定の判定値以下に低下したか否かを判定するポンプ電圧判定部と、ポンプ電圧判定部によって、一対の電極間のポンプ電圧が、判定値以下に低下したと判定された場合に、フィードバック制御を開始させる制御開始部と、を備える。
このように、本第1局面のセンサ制御装置では、特定ガスの濃度の検出を開始する場合には、ポンプ電流のフィードバック制御を行う前に、一対の電極間に定電流の判定用電流を供給するとともに、その際に、一対の電極間のポンプ電圧を検出する。
そして、ポンプ電圧が所定の判定値以下に低下したか否かを判定し、そのポンプ電圧が、判定値以下に低下したと判定された場合には、ポンプ電流のフィードバック制御を開始して、特定ガスのガス濃度の検出を開始する。
これにより、従来のように始動後一定時間経過を待つ必要がなく、従来より早いタイミングでフィードバック制御を開始できるので、速やかに特定ガスの濃度を検出することができる。
その結果、例えば酸素濃度を検出する場合には、酸素濃度を検出するタイミングを早くできるので、排気ガスの浄化等のための空燃比制御等を好適に行うことができるという顕著な効果を奏する。
また、本第1局面では、上述したように、ポンプ電圧による判定を行うが、ポンプ電圧は固体電解質体の内部抵抗と相関があるので、フィードバック制御を開始するタイミングが早過ぎることがない。そのため、フィードバック制御を開始しても、ポンプ電流は通常とは異なる値となりにくい。その結果、例えば回路の異常(例えばグランドショート)と誤判定される等の不具合が生じにくいという利点がある。
ここで、本第1局面に関する原理について説明する。
例えば図4に示すように、固体電解質体が活性化温度に達していない低温の場合には、固体電解質体の抵抗(内部抵抗)は大きいので、その固体電解質体に設けられた一対の電極間に電流を流す場合には、一対の電極間の電圧は大きくなる。
しかし、その後、ヒータの加熱によって固体電解質体の温度が徐々に上昇すると、固体電解質体の抵抗は徐々に低下するので、電流値が同じ場合には、一対の電極間の電圧も徐々に低下する。
従って、本第1局面では、一対の電極間に定電流を流すとともに、一対の電極間の電圧が所定の判定値以下になった場合には、固体電解質体の温度(即ちセルの温度)が、フィードバック制御を行って好適にガス濃度を検出することが可能な温度(即ち実質的に活性化温度)に達したとみなして、フィードバック制御を開始するのである。
なお、ここで定電流とは、フィードバック制御の際のポンプ電流のように電流値が変動する電流ではなく、電流値の大きさが予め決められた電流を示している。
なお、判定用電流供給部は、ポンプ電流供給部と別に設けられていてもよいが、ポンプ電流供給部を判定用電流供給部として機能するように制御してもよい(即ちポンプ電流供給部から定電流の判定用電流を供給してもよい)。
(2)本開示の第2局面では、ポンプ電流供給部と判定用電流供給部とはそれぞれ別個に動作可能に設けられ、ポンプ電流供給部と判定用電流供給部とは、一対の電極のうち同じ一方の電極に接続されていてもよい。
本第2局面では、フィードバック制御の際にポンプ電流を供給するポンプ電流供給部とは別に、定電流の判定用電流(例えば微小電流Icp)を供給する判定用電流供給部が設けられている。従って、この判定用電流供給部から、セルに判定用電流を供給することによって、フィードバック制御の開始のタイミングを判定できる。
(3)本開示の第3局面では、センサ制御装置は、一対の電極間にセンサ素子とセンサ制御装置とを接続する回路の断線検知用電流を供給する断線検知用電流供給部を有し、断線検知用電流供給部を判定用電流供給部として用いてもよい。
従って、フィードバック制御を行う際のポンプ電流よりも比較的小さな電流である断線検知用電流(即ち回路の断線による異常を検出する電流)と判定用電流とを、同一の判定用電流供給部から供給することができる。
(4)本開示の第4局面では、ポンプ電流供給部は判定用電流供給部の機能を有しており、一対の電極間にフィードバック制御のためのポンプ電流を供給する第1モードと、一対の電極間に判定用電流を供給する第2モードとが、切り替え可能とされていてもよい。
ポンプ電流供給部が、一対の電極間にフィードバック制御のためのポンプ電流を供給する第1モードと、一対の電極間に判定用電流を供給する第2モードとを有する場合には、第2モードにて、一対の電極間に判定用電流を供給することによって、フィードバック制御の開始のタイミングを判定できる。
(5)本開示の第5局面では、ポンプ電流供給部は、一対の電極間にセンサ素子とセンサ制御装置とを接続する回路の断線検知用電流を流す機能を有しており、第2モードの場合に、断線検知用電流を判定用電流として用いてもよい。
フィードバック制御のためにポンプ電流を供給するポンプ電流供給部が、一対の電極間にセンサ素子とセンサ制御装置とを接続する回路の断線検知用電流(例えばIpoc)を流す機能を有している場合には、第2モードにて、断線検知用電流を判定用電流として用いて、フィードバック制御の開始のタイミングを判定できる。この結果、電流供給部が1つで済むため、簡単な構造とすることができる。
(6)本開示の第6局面では、判定用電流の電流値を30μA以下としてもよい。
判定用電流が大きな場合には、一対の電極間の抵抗値が低下しにくいという傾向があるので、電流値が30μA以下の小さな判定用電流を用いることが好ましい。これにより、フィードバック制御の開始のタイミングを早めに検出することができる。
第1実施形態のセンサ制御装置を備えるガス検知システムの全体構成図である。 第1実施形態のセンサ素子の内部構造等を示す説明図である。 第1実施形態の始動時制御処理の処理内容を表したフローチャートである。 第1実施形態の始動時制御処理のタイミングを示すタイミングチャートである。 第2実施形態の始動時制御処理の処理内容を表したフローチャートである。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.全体構成]
図1は、本開示の第1実施形態としてのガス検知システム1の全体構成図である。
ガス検知システム1は、例えば、内燃機関(図示せず)の排気ガス中の特定ガス(本第1実施形態では、酸素)の濃度を検出する用途に用いられる。
ガス検知システム1は、ガス検知装置3と、ガスセンサ5と、を備える。
ガス検知装置3は、センサ制御装置7と、エンジン制御装置9と、を備える。
センサ制御装置7は、ガスセンサ5を駆動制御して、排気ガス中の酸素濃度を検出し、検出した酸素濃度をエンジン制御装置9に通知する。なお、センサ制御装置7の詳細については、後述する。
エンジン制御装置9は、内燃機関を制御するための各種制御処理を実行するマイクロコントローラであり、各種制御処理の1つとして、センサ制御装置7が検出した酸素濃度を用いて内燃機関の空燃比制御を行う。
[1−2.ガスセンサ]
次に、ガスセンサ5について、図2等に基づいて説明する。
ガスセンサ5は、酸素を検出する酸素センサである。このガスセンサ5は、内燃機関(エンジン)の排気管に設けられて、排気ガス中の酸素濃度を広域にわたって検出するものであり、リニアセンサとも呼ばれる。
このガスセンサ5は、センサ素子11とヒータ13とを備えた、いわゆる1セル構造のガスセンサである。
センサ素子11は、ポンプセル15を備えている。ポンプセル15は、部分安定化ジルコニア(ZrO)により形成された酸素イオン伝導性の固体電解質体17と、その表面と裏面のそれぞれに主として白金で形成された一対の多孔質電極19(19a、19b)と、を有している。
ヒータ13は、外部からの通電により発熱する発熱抵抗体を備えている。ヒータ13は、センサ素子11(特に、ポンプセル15)を加熱して、センサ素子11(従ってポンプセル15)を、ガス濃度の検出が可能な活性化状態にするために備えられる。
また、図2に示すように、センサ素子11は、自身の内部に、ポンプセル15における一対の多孔質電極19のうち一方(第1電極19a)が露出する測定室21と、他方(第2電極19b)が露出する基準酸素室23と、を備えている。
測定室21には、外部からガスの拡散を律速する拡散律速部25を介して測定対象ガス(本第1実施形態では、排気ガス)が導入される。基準酸素室23には、外部から基準ガスとしての大気が導入される。
なお、第1電極19aは、第1リード部27aを介して、ガス検知装置3との接続部である第1コネクタ29aに接続されている。第2電極19bは、第2リード部27bを介して、同様な第2コネクタ29bに接続されている。
センサ素子11は、いわゆる限界電流方式によって酸素濃度を検出する酸素センサ素子である。
ここで、限界電流方式について、簡単に説明する。
周知のように、ポンプセル15におけるポンプ電圧Vp(即ち一対の多孔質電極19間の電圧)とポンプ電流Ipとの関係を示す出力特性としては、電圧軸に対して平行で平坦な領域、即ちポンプ電流Ipが一定となる限界電流の領域(限界電流域)があることが知られている。この平坦領域(限界電流域)は、ポンプ電圧Vpが変化してもポンプ電流Ipが実質的に変化せず一定の値(限界電流)を保つ領域である。
この平坦領域は、酸素濃度(即ち空燃比)に対応したポンプ電流Ipを示す限界電流域であり、限界電流の変化が、酸素濃度の変化に対応している。この限界電流域のポンプ電流Ipは、酸素濃度が高くなるほど大きくなることが知られている。
このため、センサ素子11のポンプセル15に対して、限界電流域に応じたポンプ電圧Vpを設定し、そのポンプ電圧Vpとなるようにポンプ電流Ipを制御(例えばフィードバック制御)し、その制御したポンプ電流Ipを求めることによって、排気ガス中の酸素濃度を検出できる。
つまり、排気ガス中の酸素濃度が高くなるほど(空燃比がリーン側になるほど)、ポンプ電流Ipの限界電流は増加し、排気ガス中の酸素濃度が低くなるほど(空燃比がリッチになるほど)、限界電流は減少するので、ポンプ電圧を適切な目標電圧として設定することによって、限界電流に基づいて酸素濃度(空燃比)を検出することができる。
本第1実施形態では、ポンプセル15における一対の多孔質電極19間のポンプ電圧Vpとして、例えば450mVの目標電圧を設定し、一対の多孔質電極19間にポンプ電流Ipを流し、このポンプ電流Ipによって酸素をポンピングする(例えば、測定室21と基準酸素室23との間で酸素を移動させる)。そして、周知のように、ポンピング時のポンプ電流Ipが一定になった電流値(限界電流)に基づいて酸素濃度を検出する。
[1−3.センサ制御装置]
次に、センサ制御装置7について、図1等に基づいて説明する。
センサ制御装置7は、ガスセンサ5を駆動制御して、排気ガス中の酸素濃度を検出し、検出した酸素濃度をエンジン制御装置9に通知するように構成されている。
センサ制御装置7は、ASIC(ApplicationSpecificIC)により構成される。
図1では、センサ制御装置7については、機能ブロック図として表している。
センサ制御装置7は、AD変換部31(アナログデジタル変換部31)、PID演算部33、ポンプ電流演算部34、電流DA変換部35(電流デジタルアナログ変換部35)、ガス検出信号演算部37、電流供給部39、基準電位生成部41、ポンプ電圧判定部43、制御開始部45を備える。
また、センサ制御装置7は、Rpvs演算部51、ヒータ制御量演算部53、ヒータドライバ57を備える。
さらに、センサ制御装置7は、ポンプ電流端子61(Ip+端子61)、検出電圧端子63(Vs+端子63)、基準電位端子65(COM端子65)、端子監視部67、異常検出部69、通信処理部71を備える。
以下、各構成について説明する。
電流供給部39は、検出電圧端子63を介して、各種電流をセンサ素子11(詳細には、ポンプセル15)に供給するように構成されている。
各種電流としては、例えば、センサ素子11(詳しくはポンプセル15)の内部抵抗を検出するためのパルス電流Irpvsが挙げられる。ポンプ電流Ipのフィードバック制御時に、センサ素子11(詳しくはポンプセル15)にて酸素をポンピングして酸素基準電極を生成するための微小電流Icpなどが挙げられる。電流供給部39は、これらの電流を常時供給するのではなく、各電流をそれぞれの適切な時期に供給するように構成されている。
このうち、後述するように、前記微小電流Icpは、内燃機関の始動時に、ポンプ電圧Vpを検出する場合にも利用される。
基準電位生成部41は、基準電位端子65の電位を所定電位に設定するものである。具体的には、内燃機関のグランド電位GNDを基準として基準設定電圧(本第1実施形態では、2.7V)を加えた電位を、基準電位端子65の電位として設定している。なお、本第1実施形態では、基準電位端子65の電位が、センサ素子11(ポンプセル15)を制御する際の基準電位に相当する。
AD変換部31は、検出電圧端子63の電位および基準電位端子65の電位に基づいてポンプセル15の両端電圧(ポンプ電圧Vp=検知電圧Vs)を検出し、検知電圧Vsを示すアナログ値をデジタル値に変換する。なお、ポンプセル15の両端電圧は、ポンプ電圧Vpと記すが、電圧を検知する等の説明の際には、検知電圧Vsと記すこともある。
このAD変換部31は、変換後のデジタル値をセンサ制御装置7の各部、例えば、PID演算部33、ポンプ電圧判定部43、Rpvs演算部51などに通知する。
なお、ポンプセル15の両端電圧は、酸素濃度を検出する際には、電流供給部39による微小電流Icpの入力時または電流DA変換部35によるポンプ電流Ipの入力時には、測定室21の酸素濃度に応じて変化するセンサ出力信号Vs1として利用できる。
また、ポンプセル15の両端電圧は、後述するように、ポンプ電流Ipのフィードバック制御の開始を判定する際には、電流供給部39による微小電流Icpの入力時、または、電流DA変換部35による断線検知用電流Ipocの入力時には、フィードバック制御の開始の判定に用いる判定信号Vfとして利用できる。
さらに、ポンプセル15の両端電圧は、電流供給部39による抵抗検知用電流Irpvsの入力時には、ポンプセル15の内部抵抗に応じて変化する応答信号Vs2として利用できる。
PID演算部33は、ポンプ電流制御処理をデジタル処理により実行するように構成されている。ポンプ電流制御処理は、ポンプセル15の検知電圧Vs(センサ出力信号Vs1)が目標電圧(本第1実施形態では、例えば450mV)となるように、ポンプセル15に通電するポンプ電流Ipを制御するための制御処理(即ちポンプ電流Ipのフィードバック制御)である。
ポンプ電流制御処理を実行するPID演算部33は、目標電圧(450mV)とポンプセル15の検知電圧Vs(センサ出力信号Vs1)との偏差ΔVsに基づいてPID演算し、偏差ΔVsが0に近づくように(換言すれば、検知電圧Vsが目標電圧に近づくように)ポンプセル15に通電するためのポンプ電流Ipの通電制御値(通電制御電流Tip)を演算する。
ポンプ電流演算部34は、PID演算部33で演算された通電制御電流Tipを表すデジタル信号から予め定められた第1遮断周波数(本第1実施形態では、100Hz)よりも高い周波数成分を減衰させてなるDAC制御信号S1(第1フィルタ信号S1)をデジタル演算により抽出する。
ガス検出信号演算部37は、ポンプ電流演算部34で抽出されたDAC制御信号S1を表すデジタル信号から予め定められた第2遮断周波数(本第1実施形態では、50Hz)よりも高い周波数成分を減衰させてなるガス検出信号S2(第2フィルタ信号S2)をデジタル演算により抽出する。
このようなデジタル信号は、ポンプセル15のフィードバック制御に適した信号となるため、DAC制御信号S1に基づいて生成したポンプ電流Ipをポンプセル15に対して通電することで、ポンプセル15の検知電圧Vsにおける直近の変化状態に応じて、ポンプセル15による酸素のポンピング(汲み出し、汲み入れ)を適切に実行できる。
なお、DAC制御信号S1は、ポンプ電流Ipの通電制御値の電流値および通電方向(正方向、逆方向)に関する情報を含んだデジタル信号である。
電流DA変換部35は、ポンプ電流演算部34で演算されたDAC制御信号S1(デジタル値)を受信し、受信したDAC制御信号S1についてDA変換を行い、DA変換後のアナログ値としてのポンプ電流Ipをポンプセル15に対して通電する。
また、この電流DA変換部35は、ポンプ電流Ipのフィードバック制御を行う場合に、ポンプセル15にポンプ電流Ipを供給する第1モードを備えている。また、回路の断線の検知のために、ポンプセル15に対して30μA以下(例えば22μA)の微小な定電流(断線検知用電流Ipoc)を供給する第2モードを備えている。
ガス検出信号S2は、DAC制御信号S1と比べて、フィルタ処理の回数が多いため、ポンプ電流Ipの通電制御電流Tipを示すデジタル信号であって、ポンプセル15の検知電圧Vsにおける長期間の変化状態が相対的に大きく反映されたデジタル信号となる。
このようなデジタル信号は、測定対象ガス(排気ガス)に含まれる特定成分(酸素)の検出に適した信号となる。このため、ガス検出信号S2を排気ガスに含まれる酸素濃度を検出するための信号として用いることで、ポンプセル15の検知電圧Vsにおける長期間の変化状態に基づいて、排気ガスに含まれる酸素濃度を検出することが可能となる。これにより、酸素濃度の検出精度を向上できる。
通信処理部71は、SPI通信線72を介した通信により、エンジン制御装置9との間で各種情報の送受信を行うための通信制御処理を実行する。通信処理部71は、センサ制御に関する制御情報を少なくとも含む情報の送受信を行う。例えば、通信処理部71は、ガス検出信号S2をエンジン制御装置9に送信する。
また、通信処理部71は、エンジン制御装置9との通信状態が異常状態(通信異常)であるか否かを判定する機能を有している。この通信処理部71は、エンジン制御装置9に対して情報を送信することができる。
エンジン制御装置9は、ガス検出信号S2に基づいて、排気ガス中の特定ガス(本第1実施形態では、酸素)の濃度を演算する。つまり、エンジン制御装置9は、測定室の酸素濃度が所定の目標濃度(例えば、理論空燃比相当の酸素濃度)になるようにポンプセル15に流したポンプ電流Ipの履歴データに基づいて、測定対象ガスに含まれていた酸素濃度を演算する。
なお、センサ制御装置7は、図示しないEEPROMおよびRAMを備えている。EEPROMは、制御処理の内容や制御処理に用いる各種パラメータなどを記憶する記憶部である。また、EEPROMは、制御対象となるガスセンサ8の種類や特性に応じて定められる各種情報(ポンプセル15の許容最大電流など)を記憶している。これらの情報は、センサ制御装置7の製造段階でEEPROMに記憶される。RAMは、各種制御処理に用いられる制御データ等を一時的に記憶する記憶部である。
Rpvs演算部51は、AD変換部31から通知された応答信号Vs2およびセンサ出力信号Vs1に基づいて、ポンプセル15の内部抵抗値Rpvsを演算する。
ヒータ制御量演算部53は、デジタル演算により、Rpvs演算部51で演算された内部抵抗値Rpvsに基づいてガスセンサ5(詳細には、センサ素子11のポンプセル15)の温度を演算し、演算された温度をセンサ目標温度に近づける、あるいは維持するために必要なヒータ発熱量を演算する。
ヒータ制御量演算部53は、演算したヒータ発熱量に基づいて、ヒータ26に供給するべき電力のDUTY比率を演算して、そのDUTY比率に応じたPWM制御信号を生成する。
なお、センサ目標温度は、予め定められた値が記憶部(ROM、RAMなど)に記憶されている。ヒータ制御量演算部53は、記憶部から読み出したセンサ目標温度を利用して、PWM制御信号を生成する。
ヒータドライバ57は、電源装置59から供給される電力を用いて、ヒータ制御量演算部53からのPWM制御信号に基づいてヒータ13への通電制御を行う。これにより、ヒータ13の発熱量は、ガスセンサ5の温度をセンサ目標温度に近づける、あるいは維持するために必要な発熱量となる。
ポンプ電流端子61および検出電圧端子63は、センサ素子11のポンプセル15における一対の多孔質電極19のうち一方(第1電極19a)に接続されており、基準電位端子65は、一対の多孔質電極19のうち他方(第2電極19b)に接続されている。ポンプ電流端子61は、ガス検知装置3の内部において、検出電圧端子63と第2電極19bとの接続経路に接続されることで、第1電極19aと電気的に接続されている。
詳しくは、第1コネクタ29a(従って第1電極19a)は、第1導通部73aを介して、基準電位端子65に接続されている。第2コネクタ29b(従って第2電極19b)は、第2導通部73bを介して、検出電圧端子63に接続されている。ポンプ電流端子61は、第2導通部73bに接続されている。
端子監視部67は、ポンプ電流端子61、検出電圧端子63、基準電位端子65のそれぞれの電位(アナログ値)を検出し、検出した各電位をAD変換して、変換後の各電位(デジタル値)を異常検出部69に送信する。
異常検出部69は、ポンプ電流端子61、検出電圧端子63、基準電位端子65のそれぞれの電位が予め定められた正常範囲に含まれるか否かを判定し、電位が正常範囲を逸脱する端子を異常状態であると判定する。
例えば、端子が誤ってグランド電位GNDに電気的に接続される配線異常状態(グランド短絡異常状態)や、端子が誤って電源装置59に接続される配線異常状態(バッテリ短絡異常状態)が発生すると、その端子の電位が正常範囲を逸脱することになる。
つまり、異常検出部69は、各端子(ポンプ電流端子61、検出電圧端子63、基準電位端子65)の電位に基づいて、電流DA変換部35,電流供給部39,基準電位生成部41のそれぞれとセンサ素子11とを接続する配線における配線異常を少なくとも含む制御異常を検出するように構成されている。
そして、異常検出部69は、各端子のうち少なくとも1つを異常状態と判定した場合には、異常状態と判定された端子の情報を含む異常情報信号を、PID演算部33やヒータ制御量演算部53などに送信する。
PID演算部33およびヒータ制御量演算部53は、異常情報信号を受信すると、異常情報信号に応じて異常対応処理を実行する。例えば、PID演算部33は、異常対応処理として、ポンプセル15への通電を停止する処理を実行する。また、ヒータ制御量演算部53は、異常対応処理として、ヒータ26に供給する電力(換言すれば、ヒータに印加する電圧のDUTY比率)を低減する処理を実行する。
また、異常状態と判定された端子が存在する場合には、異常検出部69は、異常状態と判定された端子の情報を含む異常情報信号を、通信処理部71を介してエンジン制御装置9に送信する。
エンジン制御装置9は、異常情報信号の受信中にセンサ制御装置7から出力されるガス検出信号S2は正常値ではなく異常値であるとして、酸素濃度検出には利用しないように濃度検出処理を実行する。これにより、エンジン制御装置9は、センサ制御装置7からのガス検出信号S2に基づいて酸素濃度を検出するにあたり、検出精度の低下を抑制できる。
[1−4.始動時制御処理]
次に、センサ制御装置7で実行される始動時制御処理について、図3のフローチャートおよび図4のタイミングチャートを用いて説明する。この始動時制御処理とは、内燃機関の始動時に、ポンプ電流Ipのフィードバック制御(FB制御)の開始を判定するための処理である。
例えば車両のイグニッションスイッチがオンとされて、内燃機関であるエンジンが始動された場合(時刻t1)には、ステップ(以下Sと記す)100にて、ヒータ13への通電が開始される。
続くS110では、例えばヒータ13への通電と同時に、電流供給部39により、ポンプセル15の第2電極19bに対して、判定用電流として、前記微小電流Icpを供給する。この微小電流Icpは、例えば30μA以下(例えば17μA)の定電流である。
続くS120では、AD変換部31により、ポンプセル15の両電極19間に生ずるポンプ電圧Vpを検出する。なお、微小電流Icpを供給した直後は、固体電解質体17の抵抗値が大きいので、ポンプ電圧Vpは、図4に示すように、上限値(ここでは例えば6V)に張り付いた状態となる。
続くS130では、ポンプ電圧判定部43によって、ポンプ電圧Vpが所定の判定値Vth以下か否かを判定する。ここで肯定判断されるとS140に進み、一方否定判断されるとS120に戻る。
この判定値Vthとは、ポンプ電流Ipのフィードバック制御を開始した場合に、酸素濃度に応じたポンプ電流Ipが得られる状態であるか否かを判定する判定値である。つまり、固体電解質体17の温度が上昇して活性化状態であるか否かを判定するための判定値である。なお、この判定値としては、例えば1.5Vを採用でき、実験等によって適宜設定することができる。
S140では、ポンプ電圧Vpが所定の判定値Vth以下であるので、微小電流Icpの供給を停止する。
続くS150では、ポンプ電流Ipのフィードバック制御を開始するために、制御開始部45からPID演算部に対して、フィードバック制御に必要な演算に開始を指示する制御信号を出力する(時刻t2)。
つまり、ポンプ電流Ipのフィードバック制御を開始するため条件が満たされたので、従来と同様に、ポンプ電流Ipのフィードバック制御を開始して、酸素濃度の検出を開始する。
[1−5.効果]
以上説明したように、本第1実施形態の1セル構造のガスセンサ5の動作を制御するセンサ制御装置7では、内燃機関の始動時において、酸素濃度の検出を開始する場合には、ポンプ電流Ipのフィードバック制御を行う前に、一対の電極19間に定電流の微小電流(判定用電流)Icpを供給するとともに、その際に、一対の電極19間のポンプ電圧Vpを検出する。
そして、ポンプ電圧Vpが所定の判定値Vth以下に低下したか否かを判定し、判定値Vth以下に低下したと判定された場合に、ポンプ電圧Vpが目標電圧となるように、ポンプ電流Ipフィードバック制御を開始する。即ち、酸素濃度の検出を開始する。
これにより、従来のように始動後一定時間経過を待つ必要がなく、従来より早いタイミングでポンプ電流Ipのフィードバック制御を開始できるので、速やかに酸素濃度を検出することができる。
つまり、従来では、例えば固体電解質体17の内部抵抗が所定値(例えば400Ω以下)に低下したことによって、ポンプセル15が活性化状態に達したことを検知してから(図4の時刻t3)、ポンプ電流Ipのフィードバック制御を開始したが、本第1実施形態では、それより早いタイミング(図4の時刻t2)でフィードバック制御を開始できる。
その結果、酸素濃度を検出するタイミングを早くできるので、排気ガスの浄化等のための空燃比制御等を好適に行うことができるという顕著な効果を奏する。
また、本第1実施形態では、フィードバック制御を開始するタイミングが早過ぎることがないので、フィードバック制御を開始しても、ポンプ電流Ipは通常とは異なる異常な値となり難い。そのため、例えば回路の異常(例えばグランドショート)と誤判定される等の不具合が生じにくいという利点がある。
また、本第1実施形態では、判定用電流の微小電流Icpの電流値は30μA以下と非常に小さな値である。これによって、ポンプ電圧Vpは、電流値が大きな場合に比べて速やかに低下するので、フィードバック制御の開始のタイミングを早めに検知することができる。
[1−6.文言の対応関係]
ここで、文言の対応関係について説明する。
第1実施形態の、固体電解質体17、電極19、ポンプセル15、ヒータ13、ガスセンサ5、センサ制御装置7、電流DA変換部35、AD変換部31、電流供給部39、ポンプ電圧判定部43、制御開始部45は、それぞれ、本開示の、固体電解質体、電極、セル、ヒータ、ガスセンサ、センサ制御装置、ポンプ電流供給部、ポンプ電圧検出部、判定用電流供給部、ポンプ電圧判定部、制御開始部の一例に相当する。
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明するが、第1実施形態と同様な内容の説明は省略又は簡略化する。なお、第1実施形態と同様な構成は、同様な番号を使用して説明する。
本第2実施形態は、第1実施形態とは、始動時制御処理の内容が異なるので、異なる内容について説明する。
本第2実施形態の始動時制御処理は、図5のフローチャートに示すように、例えば車両のイグニッションスイッチがオンとされて、内燃機関であるエンジンが始動された場合
(時刻t1)には、S200にて、ヒータ13への通電が開始される。
続くS210では、電流DA変換部35の動作モードを、第2モードに設定する。
続くS220では、第2モードに設定された電流DA変換部35により、ポンプセル15の第2電極19bに対して、判定用電流として、回路の断線の検知用の微小な電流(前記断線検知用電流Ipoc)を供給する。この断線検知用電流Ipocは、30μA以下(例えば22μA)の定電流である。
続くS230では、AD変換部31により、ポンプセル15の両電極19間に生ずるポンプ電圧Vpを検出する。なお、断線検知用電流Ipocを供給した直後は、ポンプ電圧Vpは、前記図4に示すように、上限値(ここでは例えば6V)に張り付いた状態となる。
続くS240では、ポンプ電圧判定部43によって、ポンプ電圧Vpが所定の判定値Vth(例えば1.5V)以下か否かを判定する。ここで肯定判断されるとS250に進み、一方否定判断されるとS230に戻る。
S250では、ポンプ電圧Vpが所定の判定値Vth以下であるので、断線検知用電流Ipocの供給を停止する。
続くS260では、電流DA変換部35の動作モードを、第1モードに設定する。
続くS270では、ポンプ電流Ipのフィードバック制御を開始するために、制御開始部45からPID演算部に対して、フィードバック制御に必要な演算に開始を指示する制御信号を出力する(時刻t2)。
つまり、ポンプ電流Ipのフィードバック制御を開始するため条件が満たされたので、従来と同様に、ポンプ電流Ipのフィードバック制御を開始して、酸素濃度の検出を開始する。
本第2実施形態も前記第1実施形態と同様な効果を奏する。
[3.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
(1)例えば、上記実施形態では、センサとして酸素センサを用いる実施形態について説明したが、酸素以外のガス(例えば、NOxなど)を検出するガスセンサであってもよい。また、センサはガスセンサに限られることはなく、素子部およびヒータを備えるセンサであれば、ガスセンサ以外のセンサであってもよい。
(2)また、例えば内燃機関の始動時にポンプセルに対して供給する電流(即ち電流値が微小な定電流)としては、上述した微小電流Icpや断線検知用電流Ipocに限定されるものではなく、始動時にポンプ電流の低下を検知できる各種の電流が挙げられる。
(3)前記フィードバック制御の開始の判定のために、センサ素子に電流を供給する電流供給部としては、上述したように、ポンプ電流供給部(例えば電流DA供給部35)と判定用電流供給部(例えば電流供給部39)を別にしてもよいし、ポンプ電流供給部が判定用電流供給部として機能しても良い。さらに、断線検知用電流の供給を、ポンプ電流供給部が行ってもよいし、判定用電流供給部が行ってもよい。
(4)さらに、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を、省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
(5)また、センサ制御装置は、上述のようなASICにより構成される形態に限られることなく、例えばマイクロコンピュータ(以下、マイコンともいう。)を備える形態であってもよい。マイコンは、CPU、ROM、RAMおよび信号入出力部を備える。このようなセンサ制御装置の各種機能は、CPUが非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
この例では、ROMが、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。信号入出力部は、外部機器との間で各種信号の送受信を行う。
なお、マイコンを構成するCPU、ROM、RAMおよび信号入出力部のそれぞれの個数は、1つでも複数でもよい。また、マイコンが実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等により、ハードウェア的に構成してもよい。
(6)本開示は、上述したASIC、マイコンの他、当該マイコンを構成要素とするシステム、当該マイコンとしてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の記録媒体など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
1…ガス検知システム、3…ガス検知装置、5…ガスセンサ、7…センサ制御装置、9…エンジン制御装置、11…センサ素子、13…ヒータ、15…ポンプセル、17…固体電解質体、19…多孔質電極、31…アナログデジタル変換部(AD変換部)、33…PID演算部、34…ポンプ電流演算部、35…電流デジタルアナログ変換部(電流DA変換部)、39…電流供給部、41…基準電位生成部、43…ポンプ電圧判定部、45…制御開始部、61…ポンプ電流端子(Ip+端子)、63…検出電圧端子(Vs+端子)、65…基準電位端子(COM端子)

Claims (6)

  1. 固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を有するセルを1つ備えるとともに、前記セルを加熱するヒータを備えた1セル構造のガスセンサに対して、前記ヒータによって前記セルを加熱して、被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するセンサ制御装置であって、
    前記一対の電極間にポンプ電流を供給するポンプ電流供給部と、
    前記一対の電極間のポンプ電圧を検出するポンプ電圧検出部と、
    を用いて、前記ポンプ電圧を目標電圧にするために、前記ポンプ電流のフィードバック制御を行い、前記ポンプ電流に基づいて前記特定ガスの濃度を検出するものであり、
    前記フィードバック制御の開始前に、前記一対の電極間に定電流の判定用電流を供給する判定用電流供給部と、
    前記判定用電流が供給された場合に、前記一対の電極間の前記ポンプ電圧を検出し、該ポンプ電圧が所定の判定値以下に低下したか否かを判定するポンプ電圧判定部と、
    前記ポンプ電圧判定部によって、前記一対の電極間のポンプ電圧が、前記判定値以下に低下したと判定された場合に、前記フィードバック制御を開始させる制御開始部と、
    を備えた、
    センサ制御装置。
  2. 前記ポンプ電流供給部と前記判定用電流供給部とはそれぞれ別個に動作可能に設けられており、前記ポンプ電流供給部と前記判定用電流供給部とは、前記一対の電極のうち同じ一方の電極に接続されている、
    請求項1に記載のセンサ制御装置。
  3. 前記センサ制御装置は、前記一対の電極間に前記センサ素子と前記センサ制御装置とを接続する回路の断線検知用電流を供給する断線検知用電流供給部を有しており、前記断線検知用電流供給部を前記判定用電流供給部として用いる、
    請求項2に記載のセンサ制御装置。
  4. 前記ポンプ電流供給部は前記判定用電流供給部の機能を有しており、前記一対の電極間に前記フィードバック制御のための前記ポンプ電流を供給する第1モードと、前記一対の電極間に前記判定用電流を供給する第2モードとが、切り替え可能とされている、
    請求項1に記載のセンサ制御装置。
  5. 前記ポンプ電流供給部は、前記一対の電極間に前記センサ素子と前記センサ制御装置とを接続する回路の断線検知用電流を流す機能を有しており、前記第2モードの場合に、前記断線検知用電流を前記判定用電流として用いる、
    請求項4に記載のセンサ制御装置。
  6. 前記判定用電流の電流値は30μA以下である、
    請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載のセンサ制御装置。
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