JP6549471B2 - 空燃比センサの制御装置および制御方法 - Google Patents

空燃比センサの制御装置および制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、空燃比センサの制御装置および制御方法に関する。
車両の燃費向上などを目的として、内燃機関から排出される排気ガス中の空気と燃料の比である空燃比を目標空燃比に近づけるフィードバック制御が広く知られており、かかる空燃比は、空燃比センサ(A/Fセンサ)によって検出される。
空燃比センサとして、ポンプセルと検出セルを有するガスセンサ素子とこのガスセンサ素子を制御する制御装置とを備える空燃比センサが知られている。かかる空燃比センサでは、例えば、ガスセンサ素子と制御装置との接続が開放される異常が生じると、空燃比を正確に検出することが困難になる。そこで、制御装置の端子電圧の変動状態に基づいて、ガスセンサ素子と制御装置との接続に異常が生じたことを検出する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−258800号公報
空燃比センサにおいては、例えば、検出セルのアドミタンスの状態に基づいて、ガスセンサ素子の活性化状態が検出される。そして、かかるガスセンサ素子の活性化状態に基づき、ガスセンサ素子の非活性状態である場合の動作モードとガスセンサ素子の活性状態である場合の動作モードとが切り替えられる。
しかしながら、例えば、ガスセンサ素子と制御装置との接続が開放される異常が生じると、検出セルのアドミタンスが正常に検出できず、動作モードが頻繁に変更される場合がある。そして、動作モードが変更される場合に異常判定処理の状態をリセットする構成である場合、上述のように動作モードが頻繁に変更されると、異常判定処理の状態のリセットが繰り返され、ガスセンサ素子と制御装置との接続異常を精度よく検出することが難しい場合がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ガスセンサ素子と制御装置との接続異常を精度よく検出することができる空燃比センサの制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ガス検出室の酸素濃度に応じた電圧を発生する検出セルと前記ガス検出室への酸素の汲み入れや汲み出しを行うポンプセルとを有するガスセンサ素子を備える空燃比センサの制御装置であって、端子と、アドミタンス検出部と、モード制御部と、異常検出部と、電流検出部とを備える。前記端子は、前記ポンプセルの一端と前記検出セルの一端とが接続される。前記アドミタンス検出部は、前記検出セルのアドミタンスの状態を検出する。前記モード制御部は、前記アドミタンス検出部によって検出された前記検出セルのアドミタンスの状態に基づいて、前記ガスセンサ素子の活性化状態に応じた動作モードを設定する。前記異常検出部は、前記ガスセンサ素子との接続異常を判定する異常判定処理を実行して前記接続異常を検出し、かつ、前記モード制御部が前記動作モードを変更した場合に前記異常判定処理の状態をリセットする。前記電流検出部は、前記端子と前記ガスセンサ素子との間に流れる電流を検出する。前記モード制御部は、前記電流検出部によって検出された電流に基づいて、前記アドミタンスの状態に基づく前記動作モードの変更を制限する。
本発明によれば、ガスセンサ素子と制御装置との接続異常を精度よく検出することができる空燃比センサの制御装置および制御方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る空燃比センサの構成の一例を示す図である。 図2は、図1に示す空燃比センサの具体的構成例を示す図である。 図3は、図2に示すガスセンサ素子の具体的構成例を示す図である。 図4は、測定用電流供給部の他の構成例を示す図である。 図5は、異常検出部の構成例を示す図である。 図6は、COM電流、VS電圧、動作モードおよびカウンタ値の状態変化の一例を示す図(その1)である。 図7は、COM電流、VS電圧、動作モードおよびカウンタ値の状態変化の一例を示す図(その2)である。 図8は、COM電流、VS電圧、端子間電圧、動作モードおよびカウンタ値の状態変化の一例を示す図(その1)である。 図9は、COM電流、VS電圧、端子間電圧、動作モードおよびカウンタ値の状態変化の一例を示す図(その2)である。 図10は、モード制御部が実行する主な処理手順を示すフローチャートである。
以下に、本発明にかかる空燃比センサ(A/Fセンサ)の制御装置および制御方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、かかる実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[1.空燃比センサの構成]
図1は、本発明の実施形態に係る空燃比センサの構成の一例を示す図である。図1に示すように、空燃比センサ1は、ガスセンサ素子2と、制御装置3とを備える。
図1に示すガスセンサ素子2は、ガス検出室への酸素の汲み入れや汲み出しを行うポンプセル4と、不図示のガス検出室の酸素濃度に応じた電圧を発生する検出セル5とを有する。かかるガスセンサ素子2は、例えば、不図示の車両の内燃機関の排気管に配置され、排気ガス中の酸素濃度(空熱比)を検出する。
制御装置3は、IP端子Tipと、COM端子Tcomと、VS端子Tvsと、電圧制御部10と、端子電圧検出部11と、フィードバック制御部12と、電流供給部13と、電流検出部14と、空燃比演算部15と、測定用電流供給部16と、アドミタンス検出部17と、モード制御部19と、異常検出部21とを備える。
電圧制御部10は、検出セル5の一端とポンプセル4の一端とが接続されるCOM端子Tcomの電圧Vcom(以下、COM電圧Vcomと記載する)が一定電圧になるように制御する。端子電圧検出部11は、VS端子Tvsの電圧Vs(以下、VS電圧Vsと記載する)を検出する。
フィードバック制御部12は、端子電圧検出部11によって検出されるVS電圧Vsに応じた制御電圧Vcntを電流供給部13へ出力する。電流供給部13は、制御電圧Vcntに応じた電流をIP端子Tipからガスセンサ素子2のポンプセル4へ供給する。
電流検出部14は、COM端子Tcomとガスセンサ素子2との間に流れる電流(以下、COM電流Icomと記載する)を検出する。空燃比演算部15は、COM電流Icomに基づいて空燃比(以下、A/F値と記載する場合がある)を演算する。
測定用電流供給部16は、検出セル5のアドミタンスYsの状態を検出するための測定用電流ImをVS端子TvsとCOM端子Tcomとの間に供給することで、測定用電流Imを検出セル5へ供給する。アドミタンス検出部17は、測定用電流Imの検出セル5への供給によって生じるVS電圧Vsの変化量ΔVs(以下、電圧変化量ΔVsと記載する場合がある)に基づいて、検出セル5のアドミタンスYsの状態を検出する。
モード制御部19は、検出セル5のアドミタンスYsに基づいて、ガスセンサ素子2の活性化状態に応じた動作モードを設定する。例えば、モード制御部19は、例えば、アドミタンスYsが閾値Yth1未満である場合に第1モードM1に設定し、アドミタンスYsが閾値Yth1以上である場合に第2モードM2に設定する。第1モードM1は、ガスセンサ素子2が非活性状態である場合の動作モードであり、ガスセンサ素子2を活性化させる動作モードである。第2モードM2は、ガスセンサ素子2が活性状態である場合の動作モードであり、A/F値を検出する動作モードである。
異常検出部21は、ガスセンサ素子2と制御装置3との間の接続異常(以下、単に接続異常と記載する場合がある)を判定する異常判定処理を実行する。ガスセンサ素子2との接続異常は、ガスセンサ素子2と制御装置3との接続が正常でない状態を意味する。かかる接続異常には、例えば、ガスセンサ素子2の端子T2とCOM端子Tcomとの間の接続がオープン(開放)状態になるオープン異常(以下、COMオープン異常と記載する場合がある)がある。
異常検出部21は、モード制御部19によって動作モードが変更されると、異常判定処理の状態をリセットする。これは、動作モードの変更直後(モード移行直後)においては空燃比センサ1の動作が安定していないため、接続異常がないにも関わらず、誤って接続異常として検出するおそれがあるからである。
このように、異常判定部60は動作モードの変更時に異常判定処理の状態をリセットするため、動作モードが頻繁に切り替えられる異常が発生した場合、異常判定処理の状態(例えば、エラーカウンタ)が頻繁にリセットされ、ガスセンサ素子2との接続異常の検出が困難になる場合がある。
COMオープン異常が発生している場合、上述したフィードバック制御の帰還経路において基準電圧であるCOM電圧Vcomが喪失してVS電圧Vsが発振する。この場合、アドミタンス検出部17によって検出されるアドミタンスYsが変動する。そのため、モード制御部19によって動作モードを頻繁に変更され、異常判定部60において、ガスセンサ素子2との接続異常が困難になる場合がある。
そこで、モード制御部19は、電流検出部14によって検出されたCOM電流Icomに基づいて、検出セル5のアドミタンスYsに基づくモード変更処理を制限する。例えば、モード制御部19は、COM電流Icomの変化量ΔIcomが閾値Ith1以下である場合、動作モードを第1モードM1または第2モードM2に固定して動作モードの変更を禁止する。これにより、動作モードの頻繁な変更が抑制され、ガスセンサ素子2との接続異常を精度よく検出することができる。
[2.空燃比センサ1の具体的構成例]
次に、空燃比センサ1の具体的構成の一例について説明する。図2は、実施形態に係る空燃比センサ1の具体的構成例を示す図であり、図3は、ガスセンサ素子2の具体的構成例を示す図である。なお、空燃比センサ1の制御装置3は、例えば、車両に設けられたECU(Electronic Control Unit)内に設けられる。
[2.1.ガスセンサ素子2の具体的構成例]
まず、図3を参照してガスセンサ素子2の具体的構成例について説明する。図3に示すように、ガスセンサ素子2は、例えば、全領域空燃比ガスセンサ素子であり、固体電解質体81、絶縁基体85、固体電解質体87、89を順に積層した構成を有する。
固体電解質体81、87、89は、例えば、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体であり、例えば、ジルコニア(ZrO2)にイットリア(Y2O3)を添加して構成される。絶縁基体85は、例えば、アルミナなどによって構成される。
絶縁基体85にはガス検出室90が形成され、かかるガス検出室90の両端には、ガス検出室90への排気ガスの流入量を規制する多孔質状の拡散律速部84が設けられる。
ポンプセル4は、固体電解質体81と、当該固体電解質体81の両面に多孔質の白金などにより形成された電極82、83とを備え、電極82、83間に供給される電流の大きさおよび方向に応じてガス検出室90への酸素の汲み入れや汲み出しを行う。電極82は、例えば、多孔質性の保護層80によって保護される。
検出セル5は、固体電解質体87と、当該固体電解質体87の両面に多孔質の白金などにより形成された電極86、88とを備える。電極86、88間に定電流Icpが供給されることにより、ガス検出室90の酸素濃度に応じた起電力が電極86、88間に発生する。
なお、図3に示していないが、ガスセンサ素子2にはヒータ6(図2参照)が設けられており、かかるヒータ6の加熱によってガスセンサ素子2が活性化される。ヒータ6は、例えば、セラミックヒータであり、内部にヒータ配線が設けられる。
[2.2.制御装置3の具体的構成例]
次に、図2に示す制御装置3の具体的構成例について説明する。制御装置3は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。なお、制御装置3は、演算処理の一部または全部をCPU(Central Processing Unit)によって実行する構成であってもよい。
図2に示すように、制御装置3は、IP端子Tipと、COM端子Tcomと、VS端子Tvsと、電圧制御部10と、端子電圧検出部11と、フィードバック制御部12と、電流供給部13と、電流検出部14と、空燃比演算部15と、測定用電流供給部16と、アドミタンス検出部17と、ヒータ制御部18と、モード制御部19と、異常検出部21(異常検出装置の一例)とを備える。
COM端子Tcomには、ポンプセル4の一端と検出セル5の一端とが共通に接続される端子T2が接続され、IP端子Tipには、ポンプセル4の他端に接続される端子T1が接続され、VS端子Tvsには、検出セル5の他端に接続される端子T3が接続される。
[2.2.1.電圧制御部10]
電圧制御部10は、ガスセンサ素子2の端子T2の電圧が一定の電圧Va(例えば、3.3[V])になるように電圧を出力する。かかる電圧制御部10は、オペアンプOP1と、抵抗R1、R2とを備え、抵抗R1と抵抗R2との接続点が一定電圧Vaになるように動作し、抵抗R1を介して端子Tcomへ一定電圧Vaを供給する。
[2.2.2.端子電圧検出部11]
端子電圧検出部11は、電流源40と、ボルテージフォロア41とを備える。電流源40は、検出セル5に定電流Icpを流す。ボルテージフォロア41は、VS端子Tvsの電圧であるVS電圧Vsを検出する。
なお、電流源40からの定電流Icpが図3に示すガスセンサ素子2の電極88から電極86に流れることによって、一定濃度の酸素が電極88に蓄積される。これにより、電極86、88間の酸素濃度に応じた起電力が電極86、88間に発生し、端子T2、T3間の電圧として現れる。
[2.2.3.フィードバック制御部12]
フィードバック制御部12は、動作モードが第2モードになると、端子電圧検出部11によって検出されるVS電圧Vsに応じた制御電圧を生成し、かかる制御電圧Vcntを電流供給部13へ出力する。
フィードバック制御部12は、例えばPI(比例積分)制御またはPID(比例積分微分)制御によって、VS電圧Vsと予め定められた基準電圧値Vref(例えば、0.45[V])との差に応じた方向および大きさの電流Ipが電流供給部13からガスセンサ素子2の端子T1へ供給されるように、電流供給部13へ制御電圧Vcntを出力する。
[2.2.4.電流供給部13]
電流供給部13は、抵抗R3〜R7と、オペアンプOP2とを備え、フィードバック制御部12から出力される制御電圧と基準電圧Vbとの差に応じた方向および大きさの電流IpをIP端子Tipからガスセンサ素子2のポンプセル4へ供給する。なお、電流供給部13は図2に示す回路に限定されるものではなく、フィードバック制御部12の制御に応じた電流Ipを端子T1へ供給することができる構成であればよい。
[2.2.5.電流検出部14]
電流検出部14は、オペアンプOP1の出力電圧を入力するボルテージフォロア49を備え、電圧制御部10からCOM端子Tcomを介してガスセンサ素子2の端子T2へ供給されるCOM電流Icomを検出する。
図2に示す電流検出部14で検出されるCOM電流Icomの値は、電圧Vaの値を正負の基準とするものであり、空燃比演算部15、モード制御部19および異常検出部21は、電流検出部14によって検出されたCOM電流Icomを例えばゼロを正負の基準とした値に換算されて使用する。なお、電流検出部14は、抵抗R2の両端電圧に基づいてゼロを正負の基準としたCOM電流Icomを検出する構成であってもよい。
なお、図2に示していないが、定電流Icpを流すための定電流源がVS端子TvsとCOM端子Tcomとにそれぞれ設けられており、定電流Icpは電流検出部14によって検出されるCOM電流Icomには含まれない。そのため、測定用電流供給部16によって電流Idが供給されていない場合、電流検出部14は、ポンプセル4に流れる電流Ip(以下、IP電流Ipと記載する)をCOM電流Icomとして検出することができる。
また、図2に示す構成例では、空燃比演算用の電流を検出する電流検出部と、モード変更処理制限判定や異常判定に用いる電流を検出する電流検出部とを一つの電流検出部14で共用しているが、かかる構成に限定されない。例えば、電流検出部14に加え、COM電流Icomを検出する第2の電流検出部を別途設け、かかる第2の電流検出部によって検出されたCOM電流Icomをモード制御部19や異常検出部21で用いることもできる。
[2.2.6.空燃比演算部15]
空燃比演算部15は、動作モードが第2モードになると、測定用電流供給部16によって電流Idが供給されていない場合に電流検出部14によりIP電流Ipとして検出されるCOM電流Icomに基づいて空燃比(A/F値)を演算する。
[2.2.7.測定用電流供給部16]
測定用電流供給部16は、検出セル5のアドミタンスYsの状態を測定するための定電流Id(以下、測定用電流Idと記載する)が電流源42からCOM端子TcomとVS端子Tvsとの間に供給する。これにより、検出セル5に測定用電流Idが供給される。かかる測定用電流供給部16は、電流源42とスイッチ43とを備える。
電流源42とスイッチ43は、VS端子TvsとグランドGNDとの間に直列に接続されて配置される。スイッチ43は、断続的にオン(例えば、所定期間TA毎に所定期間TBの間だけオン)になり、測定用電流Idが電流源42から検出セル5へ断続的に供給される。
なお、測定用電流供給部16は、図2に示す構成に限定されない。図4は、測定用電流供給部16の他の構成例を示す図である。図4に示す測定用電流供給部16は、スイッチ43と、電圧源44と、コンデンサ45とを備える。
スイッチ43、電圧源44およびコンデンサ45は、VS端子TvsとグランドGNDとの間に直列に接続されて配置される。スイッチ43は、断続的にオンになり、測定用電流Idが電圧源44およびコンデンサ45から検出セル5へ断続的に供給される。
[2.2.8.アドミタンス検出部17]
アドミタンス検出部17は、端子電圧検出部11によって検出されたVS電圧Vsに基づいて、検出セル5のアドミタンスYsを検出する。例えば、アドミタンス検出部17は、測定用電流Imの検出セル5への供給によって生じる電圧変化量ΔVsに基づいて、アドミタンスYs(=Im/ΔVs)の状態を検出する。
アドミタンス検出部17は、アドミタンスYsの状態として、アドミタンスYsそのものを検出することもでき、また、アドミタンスYsに対応する値(例えば、検出セル5のインピーダンスZp)を検出することもできる。
[2.2.9.ヒータ制御部18]
ヒータ制御部18は、ガスセンサ素子2に設けられたヒータ6のヒータ配線に接続され、バッテリーBATからヒータ6へ供給する電力量を制御する。これによりヒータ6の温度が制御される。
かかるヒータ制御部18は、例えば、PWM(Pulse Wide Modulation)制御部と、スイッチング素子とを備える。PWM制御部は、ヒータ6へ供給する電力量に応じたデューティ比DのPWM信号を生成する。スイッチング素子は、PWM信号のデューティ比Dでオン/オフしてバッテリーBATからヒータ6にデューティ比Dに応じた電力を供給する。
PWM制御部は、アドミタンスYsが制御値Yth2になるようにデューティ比Dを調整する。これにより、ガスセンサ素子2の温度を上昇させ、ガスセンサ素子2を活性化した状態にすることができる。
[2.2.10.モード制御部19]
モード制御部19は、アドミタンス検出部17によって検出されたアドミタンスYsの状態に基づいて、非活性状態の動作モードである第1モードM1と、活性状態の動作モードである第2モードM2のうちいずれかのモードを設定する。
かかるモード制御部19は、活性化判定部51と、状態判定部52と、モード判定部53とを備える。活性化判定部51は、アドミタンスYsに基づいて、ガスセンサ素子2の活性化状態を判定する。例えば、活性化判定部51は、アドミタンスYsが閾値Yth1以上である場合に、ガスセンサ素子2が活性していると判定し、アドミタンスYsが閾値Yth1未満である場合に、ガスセンサ素子2が活性していないと判定する。
なお、活性化判定部51は、例えば、アドミタンスYsが閾値Yth1未満である状態からアドミタンスYsが閾値Yth1以上である状態が継続する場合に、ガスセンサ素子2が非活性状態から活性状態になったと判定することができる。また、アドミタンスYsが閾値Yth1以上である状態からアドミタンスYsが閾値Yth1未満である状態が継続する場合に、ガスセンサ素子2が活性状態から非活性状態になったと判定することができる。
また、活性化判定部51は、アドミタンスYsそのものの値ではなく、アドミタンスYsに対応する値である電圧変化量ΔVsに基づいて、ガスセンサ素子2の活性化状態を判定する構成であってもよい。この場合、活性化判定部51は、例えば、電圧変化量ΔVsが閾値Vth1未満である場合に、ガスセンサ素子2が活性していると判定し、電圧変化量ΔVsが閾値Vth1以上である場合に、ガスセンサ素子2が活性していないと判定する。
状態判定部52は、電流検出部14によって検出されるCOM電流Icomの状態を判定する。例えば、状態判定部52は、測定用電流供給部16による測定用電流Imへの検出セル5の供給によって生じるCOM電流Icomの変化量ΔIcom(以下、電流変化量ΔIcomと記載する)が閾値Ith1を超えるか否かを判定する。
モード判定部53は、状態判定部52による判定結果と活性化判定部51による判定結果とに基づいて、第1モードM1または第2モードM2に動作モードを設定する。例えば、状態判定部52によって電流変化量ΔIcomが閾値Ith1を超えていると判定されたとする。モード判定部53は、活性化判定部51によってガスセンサ素子2が活性していないと判定されている場合、第1モードM1を設定し、活性化判定部51によってガスセンサ素子2が活性していると判定されている場合、第2モードM2を設定する。
一方、モード判定部53は、状態判定部52によって電流変化量ΔIcomが閾値Ith1以下であると判定された場合、活性化判定部51の判定結果に拘わらず、第1モードM1または第2モードM2に動作モードを固定する。これにより、状態判定部52によって電流変化量ΔIcomが閾値Ith1以下である場合に、第1モードM1および第2モードM2のうちの一方の動作モードに固定される。
[2.2.11.端子間電圧検出部20]
端子間電圧検出部20は、IP端子TipとCOM端子Tcomとの間の電圧Vic(以下、端子間電圧Vicと記載する)を検出する。端子間電圧Vicは、ガスセンサ素子2と制御装置3との接続状態が正常である場合において、ガスセンサ素子2の端子T1と端子T3との間の電圧である。
[2.2.12.異常検出部21]
異常検出部21は、COMオープン異常およびIP−COMショート異常が発生しているか否かを判定する異常判定を行う。
COMオープン異常は、ガスセンサ素子2の端子T2とCOM端子Tcomとの間の接続が不十分である異常であり、例えば、端子T2とCOM端子Tcomとの接続が切断されることによって生じる。
また、IP−COMショート異常は、IP端子TipとCOM端子Tcomとの間がショート(短絡)している異常である。かかるIP−COMショート異常は、例えば、端子T1とIP端子Tipとを接続する第1接続線と端子T3とCOM端子Tcomとを接続する第2接続線とが接触することによって生じる。
図5は、異常検出部21の構成例を示す図である。図5に示すように、異常検出部21は、異常判定部60と、エッジ検出部61とを備える。異常判定部60は、測定用電流供給部16が測定用電流Imを検出セル5に断続的に供給している状態で検出されるCOM電流Icomおよび端子間電圧Vicに基づいて、接続異常の判定を行う。エッジ検出部61は、モード制御部19による動作モードの変更を検出する。
異常判定部60は、第1状態判定部62と、第1エラーカウンタ63と、第1判定部64と、第2状態判定部65と、第2エラーカウンタ66と、第2判定部67とを備える。
第1状態判定部62は、測定用電流Imが検出セル5に供給される毎に、測定用電流Imの検出セル5への供給によって電流検出部14によって検出されるCOM電流Icomの変化量ΔIcomが閾値Ith1以下であるか否かを判定する。閾値Ith1は、例えば、ICOMオープン異常がある場合に測定用電流Imによって生じる電流変化量ΔIcomよりも大きく、接続異常がない正常時に測定用電流Imによって生じる電流変化量ΔIcomよりも小さな値に設定される。
第1エラーカウンタ63は、第1状態判定部62によって電流変化量ΔIcomが閾値Ith1以下であると判定される毎に、内部のカウンタ値Cd1をインクリメントする。第1判定部64は、第1エラーカウンタ63のカウンタ値Cd1が閾値Cth1以上である場合に、COMオープン異常が発生していると判定する。
一方、第1エラーカウンタ63は、第1状態判定部62によって電流変化量ΔIcomが閾値Ith1を超えると判定された場合、内部のカウンタ値Cd1のインクリメントを行わない。また、カウンタ値Cd1は、第1モードM1から第2モードM2へ変更された場合や第2モードM2から第1モードM1へ変更された場合にエッジ検出部61によってリセットされる。
第2状態判定部65は、測定用電流Imが供給されるタイミング毎に、測定用電流Imが検出セル5に供給されている状態で端子間電圧検出部20によって検出される端子間電圧Vicが閾値Vth2から閾値Vth3までの範囲(以下、所定範囲Sと記載する)内であるか否かを判定する。所定範囲Sは、例えば、正常時に測定用電流Imによって生じる端子間電圧Vicが含まれない範囲に設定される。
第2エラーカウンタ66は、第2状態判定部65によって端子間電圧Vicが所定範囲S内であると判定される毎に、内部のカウンタ値Cd2をインクリメントする。第2判定部67は、第2エラーカウンタ66のカウンタ値Cd2が閾値Cth2以上である場合に、IP−COMショート異常が発生していると判定する。
一方、第2エラーカウンタ66は、第2状態判定部65によって端子間電圧Vicが所定範囲S外であると判定された場合、内部のカウンタ値Cd2のインクリメントを行わない。また、カウンタ値Cd2は、第1モードM1から第2モードM2へ変更された場合や第2モードM2から第1モードM1へ変更された場合にエッジ検出部61によってリセットされる。
なお、異常検出部21の構成は、図5に示す構成に限定されない。例えば、異常検出部21は、電流変化量ΔIcomが閾値Ith1以下である状態が所定期間継続するか否かをタイマで計時することによって判定してCOMオープン異常を検出する構成であってもよい。また、異常検出部21は、端子間電圧Vicが所定範囲S外である状態が所定期間継続するか否かをタイマによって計時することによって判定してIP−COMショート異常を検出する構成であってもよい。かかる構成の場合、異常検出部21は、モード制御部19によるモード変更があった場合には、タイマの計時をリセットすることができる。
[2.3.COMオープン異常の検出]
COMオープン異常の検出について図6および図7を参照してさらに説明する。図6および図7は、COM電流Icom、VS電圧Vs、端子間電圧Vic、動作モードおよびカウンタ値Cdの状態変化の一例を示す図である。なお、図6は、モード判定部53が状態判定部52の判定結果を用いずに活性化判定部51の判定のみに基づいて動作モードを設定すると仮定した場合の例を示す。
図6および図7に示すように、測定用電流供給部16によって測定用電流Imが所定期間TA毎に所定期間TBだけガスセンサ素子2へ供給される。異常検出部21による異常判定処理は、測定用電流Imが供給される毎のタイミング(以下、判定タイミングと記載する)に実行され、電流変化量ΔIcomは閾値Ith1以下であるか否かに基づいて、COMショート異常の検出を行う。なお、図6および図7に示す例では、処理開始タイミングは、時刻t1、t2、t3、t4、t6、t7、t8、t9、t10である。
図6および図7に示すように、COMオープン異常が発生した場合(t≧t5)、VS電圧Vsが発振状態になる。仮に、モード判定部53が活性化判定部51の判定のみに基づいて動作モードを設定するとした場合、活性化判定部51によって検出されるアドミタンスYsが変動するため、図6に示すように、動作モードが頻繁に変更される。この場合、異常検出部21は、エラーカウンタのカウンタ値Cd1を動作モードが変更される毎にリセットするため、カウンタ値Cd1が閾値Cth1以上になりにくくなり、COMオープン異常の検出が困難になる場合がある。
一方、モード判定部53は、状態判定部52の判定結果に基づいて動作モードを固定するため、図7に示すように、COMオープン異常が発生した後の最初の判定タイミングt6で、動作モードを第1モードM1に固定する。異常検出部21は、判定タイミングt6において、電流変化量ΔIcomが閾値Ith1以下であるため、カウンタ値Cd1をインクリメントするが、動作モードが第2モードM2から第1モードM1に固定されるため、動作モードに変更により異常検出部21においてカウンタ値Cd1がリセットされる。
図7に示すように、時刻t5からCOMオープン異常が継続する場合、電流変化量ΔIcomが閾値Ith1以下である状態が継続する。そのため、モード制御部19は、動作モードの固定を維持し、異常検出部21は、判定タイミング毎にカウンタ値Cd1をインクリメントする。カウンタ値Cd1は、時刻t10の判定タイミングで閾値Cth1を超えるため、異常検出部21は、COMオープン異常が発生したと判定する。
このように、実施形態に係る制御装置3は、電流変化量ΔIcomが閾値Ith1以下である場合、動作モードを第1モードM1および第2モードM2のうちの一方に継続的に設定するため、COMオープン異常の発生を精度よく検出することができる。
なお、モード制御部19は、電流変化量ΔIcomが閾値Ith1以下である場合、動作モードを第2モードM2に固定することもできる。この場合、カウンタ値Cd1はリセットされないため、第1モードM1を固定する場合に比べ、COMオープン異常の検出時間を短縮することができる。なお、モード制御部19は、COMオープン異常が発生する直前の動作モードを維持することで動作モードの固定を行うこともできる。
[2.4.IP−COMショート異常の検出]
IP−COMショート異常の検出について図8および図9を参照してさらに説明する。図8および図9は、COM電流Icom、VS電圧Vs、端子間電圧Vic、動作モードおよびカウンタ値Cdの状態変化の一例を示す図である。なお、図8は、モード判定部53が状態判定部52の判定結果を用いずに活性化判定部51の判定のみに基づいて動作モードを設定すると仮定した場合の例を示す。
図8および図9に示すように、測定用電流供給部16によって測定用電流Imが所定期間TA毎に所定期間TBだけガスセンサ素子2へ供給される。異常検出部21による異常判定処理は、上述した判定タイミング毎に実行され、端子間電圧Vicが所定範囲S外であるか否かに基づいて、IP−COMショート異常の検出を行う。
図8および図9に示すように、IP−COMショート異常が発生した場合(t≧t5)、VS電圧Vsが発振状態になる。これは、IP端子TipとCOM端子Tcomとがショート状態になると、フィードバック制御の帰還経路において非反転での帰還が行われるからである。
仮に、モード判定部53が活性化判定部51の判定のみに基づいて動作モードを設定するとした場合、IP−COMショート異常が発生すると、活性化判定部51によって検出されるアドミタンスYsが変動する。そのため、図8に示すように、動作モードが頻繁に変更される。この場合、異常検出部21は、エラーカウンタのカウンタ値Cd2を動作モードが変更される毎にリセットするため、カウンタ値Cd2が閾値Cth2以上になりにくくなり、IP−COMショート異常の検出が困難になる場合がある。
IP−COMショート異常が発生すると、測定用電流ImがIP端子Tipに流れ込むため、正常時に比べ、電流変化量ΔIcomが減少し、電流変化量ΔIcomが閾値Ith1以下になる。モード判定部53は、状態判定部52の判定結果に基づいて動作モードを固定するため、図9に示すように、IP−COMショート異常が発生した後の最初の判定タイミングt6で、動作モードを第1モードM1に固定する。
そして、異常検出部21は、判定タイミングt6において、端子間電圧Vicが所定範囲S内であるため、カウンタ値Cd1をインクリメントするが、動作モードが第2モードM2から第1モードM1に固定されるため、動作モードに変更により異常検出部21においてカウンタ値Cd2がリセットされる。
時刻t5からIP−COMショート異常が継続する場合、図9に示すように、電流変化量ΔIcomが閾値Ith1以下である状態が継続する。そのため、モード制御部19は、動作モードの固定を維持し、異常検出部21は、判定タイミング毎にカウンタ値Cd2をインクリメントする。カウンタ値Cd2は、時刻t10の判定タイミングで閾値Cth2を超えるため、異常検出部21は、IP−COMショート異常が発生したと判定する。
このように、実施形態に係る制御装置3は、IP−COMショート異常が発生した場合、動作モードを第1モードM1および第2モードM2のうちの一方に継続的に設定するため、IP−COMショート異常の発生を精度よく検出することができる。なお、モード制御部19は、COMオープン異常の場合と同様に、動作モードを第2モードM2に固定することもでき、また、IP−COMショート異常が発生する直前の動作モードを維持することで動作モードの固定を行うこともできる。
[3.モード制御部19の処理フロー]
次に、モード制御部19のモード設定処理の流れの一例を説明する。図10は、モード制御部19が実行する主な処理手順を示すフローチャートであり、繰り返し実行される処理である。
図10に示すように、モード制御部19は、電流変化量ΔIcomが閾値Ith1以下であるか否かを判定する(ステップS1)。モード制御部19は、電流変化量ΔIcomが閾値Ith1以下であると判定した場合(ステップS1;Yes)、動作モードの変更を制限する(ステップS2)。モード制御部19は、電流変化量ΔIcomが閾値Ith1以下ではないと判定した場合(ステップS1;No)、アドミタンスYsが閾値Yth1以上であるか否かを判定する(ステップS3)。
モード制御部19は、アドミタンスYsが閾値Yth1以上でない場合(ステップS3;No)、動作モードを第1モードに設定し(ステップS4)、アドミタンスYsが閾値Yth1以上である場合(ステップS3;Yes)、動作モードを第2モードM2に設定する(ステップS5)。ステップS2、S4、S5の処理を終了すると、図10に示す処理を終了し、次の処理タイミングでステップS1の処理から実行される。
以上のように、実施形態に係る空燃比センサ1の制御装置3は、モード制御部19と、異常検出部21と、電流検出部14とを備える。モード制御部19は、検出セル5のアドミタンスYsの状態に基づいて、ガスセンサ素子2の活性化状態に応じた動作モードを設定する。異常検出部21は、検出セル5のアドミタンスYsの状態に基づいて、ガスセンサ素子2の活性化状態に応じた動作モードを設定する。異常検出部21は、ガスセンサ素子2との接続異常を判定する異常判定処理を実行して接続異常を検出し、かつ、モード制御部19が動作モードを変更した場合に異常判定処理の状態をリセットする。電流検出部14は、COM端子Tcom(ポンプセル4の一端と検出セル5の一端とが接続される端子の一例)とガスセンサ素子2との間に流れる電流を検出する。モード制御部19は、電流検出部14によって検出されたCOM電流Icomの状態に基づいて、アドミタンスYsの状態に基づく動作モードの変更を制限する。
これにより、検出セル5のアドミタンスYsの状態に関わらず、動作モードを固定することができることから、動作モードの頻繁な変更が抑制され、ガスセンサ素子2との接続異常を精度よく検出することができる。また、例えば、VS電圧Vsが発振していることを検出する発振検出回路を設けてCOMオープン異常やIP−COMショート異常を検出する場合に比べ、部品点数、サイズ、コストなどを低減することができる。
また、制御装置3は、アドミタンスYsの状態を測定するための測定用電流Imの検出セル5への供給を制御する測定用電流供給部16を備える。モード制御部19は、測定用電流Imの検出セル5への供給によって電流検出部14によって検出されるCOM電流Icomの変化量ΔIcomに基づいて、アドミタンスYsに基づく動作モードの変更を制限する。
このように、COM電流Icomの変化量ΔIcomに基づいてアドミタンスYsに基づく動作モードの変更を制限することから、COMオープン異常やIP−COMショート異常がある場合に動作モードの変更を精度よく制限することができる。
異常検出部21は、第1および第2エラーカウンタ63、66(カウンタの一例)と、第1および第2判定部64、67(判定部の一例)とを備える。第1および第2エラーカウンタ63、66は、空燃比センサ1の状態が異常判定条件を満たす場合に、異常判定処理の状態を示すカウンタ値Cd1、Cd2をインクリメントする。第1および第2判定部64、67は、カウンタ値Cd1、Cd2が閾値以上になった場合に、ガスセンサ素子2との接続異常があると判定する。第1および第2エラーカウンタ63、66は、モード制御部19が動作モードを変更した場合に、カウンタ値Cd1、Cd2をリセットする。
このように構成することによって、COMオープン異常やIP−COMショート異常を精度よく検出することができ、また、ソフトウェアによってロジックを組むことによって部品追加を行うことなく異常検出を行うことができる。
異常検出部21は、測定用電流Imの検出セル5への供給によって生じるCOM電流Icomの変化量ΔIcomが閾値Ith1以下である場合に、空燃比センサ1の状態が異常判定条件を満たすと判定する。これにより、COMオープン異常を精度よく検出することができる。
制御装置3は、IP端子Tip(ポンプセルの他端が接続される端子の一例)とVS端子Tvs(検出セルの他端が接続される端子の一例)との間の端子間電圧Vicを検出する端子間電圧検出部20を備える。異常検出部21は、測定用電流Imの検出セル5への供給によって端子間電圧検出部20によって検出される電圧の変化量が所定範囲内である場合に、空燃比センサ1の状態が異常判定条件を満たすと判定する。これにより、IP−COMショート異常を精度よく検出することができる。
電流検出部14は、IP電流Ip(空燃比演算用の電流の一例)を検出する電流検出部と同一である。これにより、別途電流検出部を設ける場合に比べ、部品点数、サイズ、コストなどを低減することができる。
ガスセンサ素子2の活性化状態に応じた動作モードは、ガスセンサ素子2が非活性状態である場合の動作モードである第1モードM1とガスセンサ素子2が活性状態である場合の動作モードである第2モードM2とを含む。モード制御部19は、電流検出部14によって検出されるCOM電流Icomに基づいて動作モードを第1モードM1および第2モードM2のうちいずれか一方に固定することによって、動作モードの変更の制限を行う。
動作モードを第1モードM1に固定した場合には、例えば、A/F値を検出する動作が行われず、IP電流Ipが流れないことから、消費電力を低減することができる。また、動作モードを第2モードM2に固定した場合には、A/F値を検出する動作が行われることから、IP−COMショート異常を精度よく検出することができる。
なお、モード制御部19で用いる閾値Ith1と異常検出部21で用いる閾値Ith1とは、同一であってもよく、また、同一でなくてもよい。例えば、モード制御部19で用いる閾値Ith1を異常検出部21で用いる閾値Ith1よりも高い値にすることによって、動作モードの固定をより迅速に行うことができ、これにより、異常検出部21による異常判定を精度よく行うことができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 空燃比センサ
2 ガスセンサ素子
3 制御装置
4 ポンプセル
5 検出セル
6 ヒータ
10 電圧制御部
11 端子電圧検出部
12 フィードバック制御部
13 電流供給部
14 電流検出部
15 空燃比演算部
16 測定用電流供給部
17 アドミタンス検出部
18 ヒータ制御部
19 モード制御部
20 端子間電圧検出部
21 異常検出部
51 活性化判定部
52 状態判定部
53 モード判定部
60 異常判定部
61 エッジ検出部
62 第1状態判定部
63 第1エラーカウンタ
64 第1判定部
65 第2状態判定部
66 第2エラーカウンタ
67 第2判定部

Claims (8)

  1. ガス検出室の酸素濃度に応じた電圧を発生する検出セルと前記ガス検出室への酸素の汲み入れや汲み出しを行うポンプセルとを有するガスセンサ素子を備える空燃比センサの制御装置であって、
    前記ポンプセルの一端と前記検出セルの一端とが共通に接続される端子と、
    前記検出セルのアドミタンスの状態を検出するアドミタンス検出部と、
    前記アドミタンス検出部によって検出された前記アドミタンスの状態に基づいて、前記ガスセンサ素子の活性化状態に応じた動作モードを設定するモード制御部と、
    前記ガスセンサ素子との接続異常を判定する異常判定処理を実行して前記接続異常を検出し、かつ、前記モード制御部が前記動作モードを変更した場合に前記異常判定処理の状態をリセットする異常検出部と、
    前記端子と前記ガスセンサ素子との間に流れる電流を検出する電流検出部と、を備え、
    前記モード制御部は、
    前記電流検出部によって検出された電流の状態に基づいて、前記アドミタンスの状態に基づく前記動作モードの変更を制限する
    ことを特徴とする制御装置。
  2. 前記アドミタンスの状態を測定するための測定用電流の前記検出セルへの供給を制御する測定用電流供給部を備え、
    前記モード制御部は、
    前記電流検出部によって検出される電流の前記測定用電流による変化量に基づいて、前記アドミタンスに基づく前記動作モードの変更を制限する
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記異常検出部は、
    前記空燃比センサの状態が異常判定条件を満たす場合に、前記異常判定処理の状態を示すカウンタ値をインクリメントするカウンタと、
    前記カウンタ値が閾値以上になった場合に、前記ガスセンサ素子との接続異常があると判定する判定部と、を備え、
    前記モード制御部が前記動作モードを変更した場合に、前記カウンタ値をリセットする
    ことを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記異常検出部は、
    前記電流検出部によって検出される電流の前記測定用電流による変化量が所定値以下である場合に、前記空燃比センサの状態が前記異常判定条件を満たすと判定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記ポンプセルの他端が接続される端子と前記検出セルの他端が接続される端子との間の電圧を検出する端子間電圧検出部を備え、
    前記異常検出部は、
    前記端子間電圧検出部によって検出される電圧の前記測定用電流による変化量が所定範囲内である場合に、前記空燃比センサの状態が前記異常判定条件を満たすと判定する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の制御装置。
  6. 前記電流検出部は、
    空燃比演算用の電流を検出する電流検出部と同一である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の制御装置。
  7. 前記ガスセンサ素子の活性化状態に応じた動作モードは、
    前記ガスセンサ素子が非活性状態である場合の動作モードである第1モードと前記ガスセンサ素子が活性状態である場合の動作モードである第2モードとを含み、
    前記モード制御部は、
    前記電流検出部によって検出される電流に基づいて前記動作モードを前記第1モードおよび前記第2モードのうちいずれか一方に固定することによって、前記動作モードの変更の制限を行う
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の制御装置。
  8. ガス検出室の酸素濃度に応じた電圧を発生する検出セルと前記ガス検出室への酸素の汲み入れや汲み出しを行うポンプセルとを有するガスセンサ素子を備える空燃比センサの制御方法であって、
    前記検出セルのアドミタンスの状態を検出するアドミタンス検出工程と、
    前記アドミタンス検出工程によって検出された前記検出セルのアドミタンスの状態に基づいて、前記ガスセンサ素子の活性化状態に応じた動作モードを設定するモード制御工程と、
    前記ガスセンサ素子との接続異常を判定する異常判定処理を実行して前記接続異常を検出し、かつ、前記モード制御工程において前記動作モードが変更された場合に前記異常判定処理の状態をリセットする異常検出工程と、
    前記ポンプセルの一端と前記検出セルの一端とが接続される端子と前記ガスセンサ素子との間に流れる電流を検出する電流検出工程と、を含み、
    前記モード制御工程は、
    前記電流検出工程によって検出された電流の状態に基づいて、前記アドミタンスの状態に基づく前記動作モードの変更を制限する
    ことを特徴とする制御方法。
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