JP2008070116A - センサ制御装置、センサ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 センサセルの一対の電極12、13間に所定電流を流す電流源41と、この所定電流の通電を所定周期でオン、オフさせる電流制御部76と、一対の電極12、13間に発生する電圧を、電流源41がオンのときおよびオフのときそれぞれにおいて検出する電圧検出部72と、電圧検出部72により検出された両電圧からその差電圧を検出する差電圧検出部73と、この差電圧を第1しきい電圧ref1と比較する第1電圧比較部74と、この比較の結果、差電圧が第1しきい電圧ref1を下回るときに、センサセルが、当該センサセルの出力に基づき理論空燃比を中心にリッチかリーンかを測定可能な半活性状態に達したと判定する半活性状態表示信号発生部75と、を含むようにセンサ制御装置を構成する。
【選択図】 図1
Description
電流源がオンのときの一対の電極間に発生する電圧値Vonは、Von=Ipc×Rp+EMF(ここで、Ipcは上記所定電流の電流値、Rpはセンサセルの内部抵抗値、EMFはセンサセルの起電力とする)となり、電流源がオフとのときの一対の電極間に発生する電圧値Voffは、所定電流の電流値が0[A]であることから、Voff=EMFとなる。そして、本発明では、上述したように、センサセルの半活性状態に達したか否かを判定するにあたり、差電圧(Von−Voff)を検出するようにしているため、センサセルの起電力EMFの値については相殺されることになる。この起電力EMFは、センサセルの内部抵抗値が一定であっても、空燃比センサ(センサセル)の晒されるガス雰囲気によってその値が変動することになるが、上記差電圧をセンサセルが半活性状態に達したか否の判定に用いることで、起電力EMF(言い換えれば、ガス雰囲気)の影響が当該判定に影響することがなくなる。これにより、本発明によれば、ガス雰囲気に依存することなく、センサセルが半活性状態に達したか否かを精度良く検出することができる。
センサセルが本活性状態に達したか否かの判定についても、前記差電圧を用いて行うことは可能ではある。しかし、前記センサセルが半活性状態に達したか否かを精度良く判定するには、前記第1電圧比較部における第1しきい電圧を比較的小さめな値(換言すれば、比較的ゼロに近接した値)に設定することが好ましい側面がある。そのため、センサセルが本活性状態に達したか否かの判定を、前記差電圧を用いて行おうとすると、本活性状態を判定するためのしきい電圧の設定のために、第1しきい電圧の値を大きめに設定せざるを得なくなり、センサセルの半活性状態の判定精度を確保するのが困難になる可能性がある。そこで、センサセルが本活性状態に達したか否かを前記差電圧とは異なる情報に基づいて判定するようにすれば、センサセルの半活性状態の判定精度を良好に確保することができる。
そこで、本発明の実施態様として、本活性状態判定部は、前記情報として前記センサセルの内部抵抗値を用いる、と良い。さらに、前記センサセルの前記内部抵抗値を検出する抵抗検出部を具備しつつ、前記本活性状態判定部は、前記内部抵抗値としきい抵抗値とを比較し、該内部抵抗値が前記しきい抵抗値を下回るときに、前記センサセルが本活性状態に達したと判定する、と良い。これにより、センサセルが半活性状態に達した後、一対の電極間の電圧に基づいて空燃比フィードバック制御を行いつつ、別途にセンサセルが本活性状態に達したか否かを精度良く検出することができる。
そこで、本発明の実施態様として、本活性状態判定ステップは、前記情報として前記センサセルの内部抵抗値を用いる、と良い。さらに、前記センサセルの前記内部抵抗値を検出する抵抗検出ステップを具備しつつ、前記本活性状態判定ステップは、前記内部抵抗値としきい抵抗値とを比較し、該内部抵抗値が前記しきい抵抗値を下回るときに、前記センサセルが本活性状態に達したと判定する、と良い。これにより、センサセルが半活性状態に達した後、一対の電極間の電圧に基づいて空燃比フィードバック制御を行いつつ、別途にセンサセルが本活性状態に達したか否かを精度良く検出することができる。
2 ヒータ
4 ガスセンサ制御回路
11 固体電解質層
12 多孔質電極(+)
13 多孔質電極(−)
14 酸素基準室
15 固体電解質層
16 多孔質電極(+)
17 多孔質電極(−)
18 ガス拡散律速層
19 ガス検出室
32 抵抗値検出部
33 抵抗値比較部(本活性状態判定部)
34 本活性状態表示信号発生部
41 起電力セル電流供給電流源
44 PID制御回路
45 ポンプセル電流検出抵抗器
46 アンプ
50 ポンプセル電流検出回路
61 第1スイッチ
62 起電力セル抵抗検出用電流源
63 第2スイッチ
71 A/D変換回路
72 電圧検出部
73 差電圧検出部
74 第1電圧比較部
75 半活性状態表示信号発生部(半活性状態判定部)
76 電流制御部
77 第2電圧比較部
78 リッチ/リーン測定結果出力部
85 エンジンコントロールユニット(ECU)
Claims (12)
- 固体電解質体の両面に一対の電極を設けたセンサセルを有するとともに、前記センサセルが本活性状態のときに内燃機関から排出される排気ガス中の特定ガス成分の濃度を広域に検出可能な空燃比センサを備えるセンサ制御装置において、
前記一対の電極間に所定電流を流すことが可能な電流源と、
前記所定電流の通電を所定周期でオン、オフさせる電流制御部と、
前記一対の電極間に発生する電圧を、前記電流制御部による前記電流源のオンのときおよびオフのときそれぞれにおいて検出する電圧検出部と、
前記電圧検出部により検出された前記電流源がオンおよびオフのときの両電圧からその差電圧を検出する差電圧検出部と、
前記差電圧を第1しきい電圧と比較する第1電圧比較部と、
前記差電圧が前記第1しきい電圧を下回るときに、前記センサセルが、当該センサセルの出力に基づき排気ガスの空燃比がリッチかリーンかを測定可能な半活性状態に達したと判定する半活性状態判定部と
を具備することを特徴とするセンサ制御装置。 - 前記半活性状態判定部により前記センサセルが半活性状態に達したと判定されたとき、前記電圧検出部が検出する前記所定電流がオンまたはオフのときの前記一対の電極間の電圧を第2しきい電圧と比較する第2電圧比較部と、
前記第2電圧比較部による比較結果に基づき、前記排気ガスの空燃比がリッチかリーンかを表した信号を出力するリッチ/リーン測定結果出力部と
をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のセンサ制御装置。 - 前記半活性状態判定部により前記センサセルが半活性状態に達したと判定された後、前記センサセルが本活性状態に達したか否かを前記差電圧とは異なる情報に基づいて判定する本活性状態判定部をさらに具備する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のセンサ制御装置。 - 前記本活性状態判定部は、前記情報として前記センサセルの内部抵抗値を用いる
ことを特徴とする請求項3に記載のセンサ制御装置。 - 前記センサセルの前記内部抵抗値を検出する抵抗検出部を具備しつつ、
前記本活性状態判定部は、前記内部抵抗値としきい抵抗値とを比較し、該内部抵抗値が前記しきい抵抗値を下回るときに、前記センサセルが本活性状態に達したと判定する
ことを特徴とする請求項4に記載のセンサ制御装置。 - 前記空燃比センサは、固体電解質体の両面に一対の電極を設けた酸素ポンプセルと前記センサセルとが、各セルの一方の電極が排気ガスを導入する中空の測定室に面するように積層されるとともに、前記センサセルの前記測定室に面する側とは反対側に位置する基準電極が外部に対して閉塞されたセンサ素子を有するものであり、
前記センサセルに前記測定室の酸素を当該基準電極側に汲み出す方向に前記電流源より前記所定電流を流して、前記基準電極を内部酸素基準源として機能させる基準源生成電流制御部をさらに具備すること
を特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のセンサ制御装置。 - 固体電解質体の両面に一対の電極を設けたセンサセルを有するとともに、前記センサセルが本活性状態のときに内燃機関から排出される排気ガス中の特定ガス成分の濃度を広域に検出可能な空燃比センサを備えるセンサ制御装置の制御方法において、
前記一対の電極間に所定電流を所定周期でオン、オフさせながら流す電流制御ステップと、
前記一対の電極間に発生する電圧を、前記所定電流のオンのときおよびオフのときそれぞれにおいて検出する電圧検出ステップと、
前記所定電流がオンおよびオフのときに検出された両電圧からその差電圧を検出する差電圧検出ステップと、
前記差電圧を第1しきい電圧と比較する第1電圧比較ステップと、
前記差電圧が前記第1しきい電圧を下回るときに、前記センサセルが、当該センサセルの出力に基づき排気ガスの空燃比がリッチかリーンかを測定可能な半活性状態に達したと判定する半活性状態判定ステップと
を具備することを特徴とするセンサ制御方法。 - 前記半活性状態判定ステップにより前記センサセルが半活性状態に達したと判定されたとき、前記所定電流がオンまたはオフのときの前記一対の電極間の電圧を、第2しきい電圧と比較する第2電圧比較ステップと、
前記第2電圧比較ステップによる比較結果に基づき、前記排気ガスの空燃比がリッチかリーンかを表した信号を出力するリッチ/リーン測定結果出力ステップと
をさらに具備することを特徴とする請求項7に記載のセンサ制御方法。 - 前記半活性状態判定ステップにより前記センサセルが半活性状態に達したと判定された後、前記センサセルが本活性状態に達したか否かを前記差電圧とは異なる情報に基づいて判定する本活性状態判定ステップをさらに具備する
ことを特徴とする請求項7または8に記載のセンサ制御方法。 - 前記本活性状態判定ステップは、前記情報として前記センサセルの内部抵抗値を用いる
ことを特徴とする請求項9に記載のセンサ制御方法。 - 前記センサセルの前記内部抵抗値を検出する抵抗検出ステップを具備しつつ、
前記本活性状態判定ステップは、前記内部抵抗値としきい抵抗値とを比較し、該内部抵抗値が前記しきい抵抗値を下回るときに、前記センサセルが本活性状態に達したと判定する
ことを特徴とする請求項10に記載のセンサ制御方法。 - 前記空燃比センサは、固体電解質体の両面に一対の電極を設けた酸素ポンプセルと前記センサセルとが、各セルの一方の電極が排気ガスを導入する中空の測定室に面するように積層されるとともに、前記センサセルの前記測定室に面する側とは反対側に位置する基準電極が外部に対して閉塞されたセンサ素子を有するものであり、
前記センサセルに前記測定室の酸素を当該基準電極側に汲み出す方向に前記電流源より前記所定電流を流して、前記基準電極を内部酸素基準源として機能させること
を特徴とする請求項7ないし11のいずれか1項に記載のセンサ制御方法。
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