JP2016070882A - ガスセンサシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスセンサが活性化する途中の段階でも、ガスセンサの断線異常の有無及び発生箇所を適切に診断することができるガスセンサシステムを提供する。
【解決手段】第1端子T1及び第2端子T2に導通するセル14、並びに、第2端子T2及び第3端子T3に導通するセル24を有するガスセンサ2と、第1端子T1及び第3端子T3の端子電位V1,V3を検知する検知回路41,43を含むセンサ制御部40とを備えるガスセンサシステム1のセンサ制御部40は、第2端子T2を検査電位Vexとする回路44と、検査電流Ipoc,Icpを流す定電流回路47,48と、ガスセンサ2が活性状態でガス濃度を検知するよりも前に、第2端子T2を検査電位Vexとし、セル14,24に検査電流Ipoc,Icpを流している状態で、検知回路41,43を用いて、端子電位V1,V3を検知する端子電位検知手段S5と、検知した端子電位V1,V3に基づいて、ガスセンサ2の断線異常の有無及び発生箇所を判定する断線判定手段S6,S10とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルを有するガスセンサと、このガスセンサを制御するセンサ制御部とを備えるガスセンサシステムに関する。
従来より、酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルの2つのセルを有する全領域空燃比センサや、上記2つのセルに、NOxガス濃度を検知するセルを加えた3つのセルを有するNOxセンサなどのガスセンサが知られており、これを制御するセンサ制御部と共にガスセンサシステムを構成して、車両等に搭載される。
ところで、このようなガスセンサシステムにおいて、センサ制御部に接続したガスセンサの配線のいずれかが断線する断線異常が生じる場合がある。このため、従来より、このような断線異常の自己診断を可能としたガスセンサシステムが提案されている。
例えば、特許文献1には、3つのセルを有するNOxセンサにおいて、第2酸素ポンプセルに印加する基準電圧を変化させたときに検出されるポンプ電流の変化を利用して、断線が発生しているか否かを判定する断線判定手段を備えるセンサ制御装置が開示されている。
特開2008−233046号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の断線異常の診断手法は、ガスセンサが活性化した後に、酸素ポンプセルに流れるポンプ電流の応答を検知するものであり、ガスセンサが活性化するまでは、断線異常(具体的には、断線の有無及び発生箇所)の診断をすることができなかった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、ガスセンサが活性状態でガス検知を行う前に、ガスセンサの断線異常の有無及び発生箇所を適切に診断することができるガスセンサシステムを提供する。
その一態様は、第1端子及び第2端子に電気的に導通する酸素ポンプセル、並びに、上記第2端子及び第3端子に電気的に導通する酸素濃度検知セルを有し、被測定ガス中の特定ガス濃度を検知するガスセンサと、上記第1端子の第1端子電位を検知する第1端子電位検知回路、及び、上記第3端子の第3端子電位を検知する第3端子電位検知回路を含み、上記第1端子、上記第2端子及び上記第3端子を通じて上記ガスセンサを制御するセンサ制御部と、を備えるガスセンサシステムであって、上記センサ制御部は、上記第2端子を所定の検査電位とする検査電位回路と、上記第1端子を通じて上記酸素ポンプセルに所定の第1検査電流を流す第1定電流回路と、上記第3端子を通じて上記酸素濃度検知セルに所定の第2検査電流を流す第2定電流回路と、上記ガスセンサが活性状態で上記被測定ガス中の上記特定ガス濃度を検知するよりも前に、上記検査電位回路により上記第2端子を上記検査電位とし、上記第1定電流回路から上記第1端子を通じて上記酸素ポンプセルに上記第1検査電流を流し、かつ、上記第2定電流回路から上記第3端子を通じて上記酸素濃度検知セルに上記第2検査電流を流している状態で、上記第1端子電位検知回路及び上記第3端子電位検知回路を用いて、上記第1端子電位及び上記第3端子電位を検知する端子電位検知手段と、検知した上記第1端子電位及び上記第3端子電位に基づいて、上記ガスセンサの断線異常の有無及び発生箇所を診断する断線診断手段と、を備えるガスセンサシステムである。
このガスセンサシステムでは、ガスセンサが活性状態で被測定ガス中の特定ガス濃度を検知するよりも前(具体的には、ガスセンサが活性化途中の段階のほか、ガスセンサが既に活性化している場合で、ガス濃度の検知前)に、第2端子を検査電位とし、第1端子を通じて酸素ポンプセルに第1検査電流を流し、かつ、第3端子を通じて酸素濃度検知セルに第2検査電流を流す。そして、第1端子電位及び第3端子電位を検知する。
このようにすると、ガスセンサが既に活性化している場合のほか、ガスセンサの活性化途中の段階であっても、酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルに酸素イオン伝導性が発現し、内部抵抗が低下すれば、第1端子電位及び第3端子電位は、各端子に繋がる配線の断線の有無によって異なる電位を示す。
以下、断線の有無による第1端子電位及び第3端子電位の違いについて、具体的に説明する。
いずれの配線にも断線異常が無い場合、第1検査電流及び第2検査電流を流すと、第1端子電位及び第3端子電位は、理論上、検査電位に酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルの内部抵抗による電圧降下と酸素濃淡電池の起電力を加えた電位となる。但し、酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルに酸素イオン伝導性が発現していない場合、または、酸素イオン伝導性が発現しても、内部抵抗が大きい場合には、第1定電流回路及び第2定電流回路の最大出力電圧で制限される。
一方、酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルが昇温し、酸素イオン伝導性が発現して、内部抵抗が低下すれば、第1端子電位及び第3端子電位は、第1定電流回路及び第2定電流回路の最大出力電圧を下回るようになり、理論通り、検査電位に内部抵抗による電圧降下と酸素濃淡電池の起電力を加えた電位を示す。
これに対し、いずれかの配線が断線している場合には、第1検査電流または第2検査電流が流れないため、第1定電流回路または第2定電流回路が最大出力電圧を出力したままとなり、これを検知した第1端子電位及び第3端子電位も、少なくともいずれかが、この最大出力電圧のままとなる。
そこで、このガスセンサシステムでは、上述の状態で、第1端子電位及び第3端子電位を検知し、これらの電位に基づいて、第1端子、第2端子及び第3端子の断線異常の有無及び発生箇所を診断する。
これにより、このガスセンサシステムでは、ガスセンサの活性化後のみならず、ガスセンサの活性化途中の段階でも、断線異常の有無及び発生箇所を適切に診断することができる。
なお、ガスセンサが低温の非活性状態から加熱されて、活性化する途中の段階では、上述したように、酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルに酸素イオン伝導性が発現し、酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルの内部抵抗が低下すれば、それ以降、断線異常の診断が可能になる。逆に言えば、それ以前は、適切に断線異常を診断することができないため、ガスセンサが断線異常の診断が可能な温度となるまで加熱されるのを待つ必要がある。
このため、断線異常の診断を行うタイミングとしては、ガスセンサの温度を検知して、ガスセンサが所定温度以上になるのを待った後や、ガスセンサの加熱が開始されてから所定時間の経過を待った後のタイミングが挙げられる。
また、断線異常の診断が可能となる以前から、第1端子電位及び第3端子電位の検知を開始し、第1端子電位及び第3端子電位のいずれもが、最大出力電圧を下回った場合には、断線無しと判断しても良い。なお、所定時間を経過しても、第1端子電位及び第3端子電位の少なくともいずれかが最大出力電圧のままである場合は、断線有りと判断する。このようにすると、断線異常無しの場合には、所定時間が経過する前に、断線異常無しの診断を下すことができる。
一方、ホットリスタートの場合など、システムの起動直後にガスセンサが既に活性化している場合には、そのまま断線異常の診断が可能である。
さらに、上述のガスセンサシステムであって、前記断線診断手段は、前記酸素ポンプセルと前記第1端子とを繋ぐ第1配線、上記酸素ポンプセル及び前記酸素濃度検知セルと前記第2端子とを繋ぐ第2配線、及び、上記酸素濃度検知セルと前記第3端子とを繋ぐ第3配線のいずれも断線していない非断線状態と、上記第1配線が断線している第1断線状態と、上記第2配線が断線している第2断線状態と、上記第3配線が断線している第3断線状態とを、前記第1端子電位及び前記第3端子電位に基づいて判別するガスセンサシステムとすると良い。
このガスセンサシステムでは、断線診断手段で、非断線状態及び3通りの断線状態を、第1端子電位及び第3端子電位に基づいて判別する。このため、断線異常が生じた場合に、その発生箇所を適切に判別して、ECUなどの外部機器に通知することができる。
さらに、上述のガスセンサシステムであって、前記断線診断手段は、前記第1端子電位が、前記第1定電流回路の最大出力電圧よりも低い第1しきい電位以下で、前記検査電位以上の第1範囲内の電位であり、かつ、前記第3端子電位が、前記第2定電流回路の最大出力電圧よりも低い第2しきい電位以下で、上記検査電位以上の第2範囲内の電位であるときに、前記非断線状態であると判定する非断線判定手段を含むガスセンサシステムとすると良い。
このガスセンサシステムでは、断線診断手段の非断線判定手段で、第1端子電位が第1範囲内の電位であり、かつ、第3端子電位が第2範囲内の電位であるときに、いずれの配線も断線していない非断線状態であると判定する。これにより、非断線状態であるか否かを適切に判定することができる。その判定手法は、以下の通りである。
ガスセンサが加熱されて、酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルに酸素イオン伝導性が発現し、内部抵抗が低下すると、第1端子電位は、非断線状態であれば、第1定電流回路の最大出力電圧よりも低くなる。具体的には、検査電位に酸素ポンプセルの内部抵抗による電圧降下と酸素濃淡電池の起電力を加えた電位となる。同様に、第3端子電位は、非断線状態であれば、第2定電流回路の最大出力電圧よりも低くなる。具体的には、検査電位に酸素濃度検知セルの内部抵抗による電圧降下と酸素濃淡電池の起電力を加えた電位となる。
このため、第1端子電位が、第1範囲(第1定電流回路の最大出力電圧よりも低い第1しきい電位以下で、検査電位以上の範囲)内の電位であり、かつ、第3端子電位が、第2範囲(第2定電流回路の最大出力電圧よりも低い第2しきい電位以下で、検査電位以上の範囲)内の電位である場合には、第1端子、第2端子及び第3端子に繋がるいずれの配線も断線していない非断線状態であることが判る。
なお、酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルの温度が低く、まだ内部抵抗が大きい状態(例えば、数100kΩ以上)で、酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルに、第1検査電流及び第2検査電流を流した場合には、セルの両端に過大な電圧がかかって、いわゆるブラックニング(セルの黒化現象)が生じるおそれがある。そこで、第1検査電流及び第2検査電流は、例えば、10〜20μA程度の微小な電流とするのが好ましい。
さらに、上述のガスセンサシステムであって、前記断線診断手段は、前記非断線判定手段で前記非断線状態でないと判定された場合に、前記第1端子電位及び前記第3端子電位に基づいて、前記第1断線状態、前記第2断線状態、及び前記第3断線状態のいずれであるかを判定する断線状態判定手段を含むガスセンサシステムとすると良い。
このガスセンサシステムでは、非断線判定手段で非断線状態でない(即ち、断線異常有り)と判定された場合に、断線状態判定手段により、第1断線状態、第2断線状態、及び第3断線状態のいずれであるか(断線異常の発生箇所)を判定する。
さらに、上述のガスセンサシステムであって、前記断線状態判定手段は、前記第3端子電位が前記第2範囲内の電位である一方、前記第1端子電位が前記第1範囲よりも高い電位である場合に、前記第1断線状態であると判定し、上記第1端子電位が上記第1範囲よりも高い電位であり、かつ、上記第3端子電位が上記第2範囲よりも高い電位である場合に、前記第2断線状態であると判定し、上記第1端子電位が上記第1範囲内の電位である一方、上記第3端子電位が上記第2範囲よりも高い電位である場合に、前記第3断線状態であると判定するガスセンサシステムとすると良い。
このガスセンサシステムでは、断線状態判定手段で、第1端子電位及び第3端子電位に基づいて、3通りの断線状態を適切に判定することができる。
なお、断線状態判定手段による断線異常の具体的な判定手法は、以下の通りである。
まず、第2端子に繋がる第2配線及び第3端子に繋がる第3配線は正常であるが、第1端子に繋がる第1配線が断線している場合(第1断線状態)を考える。
この場合、第1検査電流は酸素ポンプセルに流れず、第1定電流回路は最大出力電圧、例えば、制御用電源の電源電圧にほぼ等しい電圧を出力したままとなる。そして、これが第1端子電位として検知される。
一方、第3端子電位は、酸素濃度検知セルに酸素イオン伝導性が発現し、酸素濃度検知セルの内部抵抗が低下すると、第2定電流回路の最大出力電圧よりも低い、検査電位に酸素濃度検知セルの内部抵抗による電圧降下と酸素濃淡電池の起電力を加えた電位(第2範囲内の電位)となる。
従って、第3端子電位が第2範囲内の電位である一方、第1端子電位が第1範囲よりも高い電位である場合には、第1断線状態であることが判る。
第1端子に繋がる第1配線及び第2端子に繋がる第2配線は正常であるが、第3端子に繋がる第3配線が断線している場合(第3断線状態)も同様に考えられる。
この場合、第2検査電流は酸素濃度検知セルに流れず、第2定電流回路は最大出力電圧、例えば、制御用電源の電源電圧にほぼ等しい電圧を出力したままとなり、これが第3端子電位として検知される。一方、第1端子電位は、酸素ポンプセルに酸素イオン伝導性が発現し、内部抵抗が低下すると、第1定電流回路の最大出力電圧よりも低い、検査電位に酸素ポンプセルの内部抵抗による電圧降下と酸素濃淡電池の起電力を加えた電位(第1範囲内の電位)となる。
従って、第1端子電位が第1範囲内の電位である一方、第3端子電位が第2範囲よりも高い電位である場合には、第3断線状態であることが判る。
さらに、第1端子に繋がる第1配線及び第3端子に繋がる第3配線は正常であるが、第2端子に繋がる第2配線が断線している場合(第2断線状態)を考える。
この場合、第2配線が断線して、酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルの第2端子との接続先が検査電位に固定されていないため、第1検査電流及び第2検査電流を流そうとすると、第1定電流回路及び第2定電流回路のいずれもが、最大出力電圧を出力したままとなり、これが第1端子電位及び第3端子電位として検知される。
従って、酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルに酸素イオン伝導性が発現し、内部抵抗が低下した状態で、第1端子電位が第1範囲よりも高い電位であり、かつ、第3端子電位が第2範囲よりも高い電位である場合には、第2端子に繋がる第2配線が断線していることが判る。
さらに、上述のいずれかのガスセンサシステムであって、前記ガスセンサは、前記被測定ガスが導入される測定室、及び、基準酸素雰囲気とされる基準酸素室を内部に有し、前記酸素濃度検知セルは、上記基準酸素室に面し前記第3端子に導通する第1検知電極、及び、上記測定室に露出し前記第2端子に導通する第2検知電極を有し、前記第2定電流回路は、上記第3端子を通じて上記酸素濃度検知セルに、上記基準酸素室に酸素を汲み入れる定電流を流す定電流出力回路を兼ねるガスセンサシステムとすると良い。
このガスセンサシステムでは、第2定電流回路と定電流出力回路とを兼用しているので、断線異常を診断する際に、定電流出力回路から第2検査電流を出力すれば良く、第2検査電流を流すために専用の回路を設ける必要がない。なお、第2検査電流を、基準酸素室に酸素を汲み入れる定電流と同じ大きさにすると(第2検査電流=定電流)、定電流出力回路の構成をより簡易にすることができる。
さらに、上述のガスセンサシステムであって、前記センサ制御部は、前記定電流出力回路から前記第3端子を通じて前記酸素濃度検知セルへ流す前記第2検査電流及び前記定電流をオンオフする検知セル電流スイッチと、前記断線診断手段で断線異常有りと診断された場合に、上記検知セル電流スイッチをオフにする第1遮断手段と、を備えるガスセンサシステムとすると良い。
このガスセンサシステムでは、断線異常が有ると判定した場合、第2検査電流及び定電流をオフにするので、断線異常が生じたまま第2検査電流または定電流を流すことにより酸素濃度検知セルにブラックニングが生じるのを抑制することができる。
さらに、上述のいずれかのガスセンサシステムであって、前記ガスセンサは、前記被測定ガスが導入される測定室を内部に有し、前記酸素ポンプセルは、上記測定室外に配置されて前記第1端子に導通する第1ポンプ電極、及び、上記測定室に露出し前記第2端子に導通する第2ポンプ電極を有し、前記第1定電流回路は、上記測定室から酸素を汲み出しまたは汲み入れるポンプ電流を、上記第1端子を通じて上記酸素ポンプセルに流すポンプ電流出力回路を兼ねるガスセンサシステムとすると良い。
このガスセンサシステムでは、第1定電流回路とポンプ電流出力回路とを兼用しているので、断線異常を診断する際に、ポンプ電流出力回路から、ポンプ電流に代えて所定の第1検査電流を出力すれば良く、第1検査電流を流すために専用の回路を設ける必要がない。
さらに、上述のガスセンサシステムであって、前記センサ制御部は、前記ポンプ電流出力回路から前記第1端子を通じて前記酸素ポンプセルへ流す前記第1検査電流及び前記ポンプ電流をオンオフするポンプ電流スイッチと、前記断線診断手段で断線異常有りと診断された場合に、上記ポンプ電流スイッチをオフにする第2遮断手段と、を備えるガスセンサシステムとすると良い。
このガスセンサシステムでは、断線異常が有ると判定した場合、第1検査電流及びポンプ電流をオフするので、断線異常が生じたまま第1検査電流またはポンプ電流を流すことにより酸素ポンプセルにブラックニングが生じるのを抑制することができる。
さらに、上述のいずれかのガスセンサシステムであって、前記検査電位回路は、前記ガスセンサの活性後に前記第2端子に基準電位を印加する基準電位回路を兼ねるガスセンサシステムとすると良い。
このガスセンサシステムでは、検査電位回路が、ガスセンサの活性後に基準電位を印加する基準電位回路を兼ねているので、断線異常を診断するために、専用の検査電位回路を設ける必要がない。
さらに、上述のガスセンサシステムであって、前記センサ制御部は、前記基準電位回路から前記第2端子への前記検査電位及び前記基準電位の印加をオンオフする基準電位スイッチと、前記断線診断手段で断線異常有りと診断された場合に、上記基準電位スイッチをオフにする第3遮断手段と、を備えるガスセンサシステムとすると良い。
このガスセンサシステムでは、断線異常が有ると判定した場合、検査電位及び基準電位の印加をオフにするので、断線異常が生じたまま検査電位または基準電位を印加することにより酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルにブラックニングが生じるのを防止することができる。
実施形態に係るガスセンサシステムを車両の内燃機関の制御に用いた場合の全体構成を示す説明図である。 実施形態に係るガスセンサシステムの概略構成を示す説明図である。 実施形態に係るガスセンサシステムのうち、ガスセンサの構成を示す概略断面図である。 実施形態に係るガスセンサシステムの全体の処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態に係るガスセンサシステムのうち、デジタルシグナルプロセッサの断線異常の診断における処理動作を示すフローチャートである。 実施形態に係るガスセンサシステムのうち、断線状態判定ルーチンを実行するデジタルシグナルプロセッサの動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係るガスセンサシステム1を車両の内燃機関の制御に用いた場合の全体構成を示す図である。また、図2は、ガスセンサシステム1の概略構成を示す図である。
このガスセンサシステム1は、車両(図示しない)の内燃機関ENG(エンジン)の排気管EPに装着されるガスセンサ2と、これを制御するセンサ制御部40を備える。
なお、ガスセンサ2は、排気ガスEG(被測定ガス)中の特定ガス濃度として、酸素濃度(空燃比)をリニアに検知して、内燃機関における空燃比フィードバック制御に用いる空燃比センサ(全領域空燃比センサ)である。このガスセンサ2は、図2に示すように、酸素濃度を検知するセンサ素子部3、及びセンサ素子部3を加熱するヒータ部80を有する。
センサ制御部40は、このガスセンサ2に接続され、これを制御する。また、ガスセンサシステム1は、接続バス101を介して、車両のCANバス102に接続され、ECU100との間でデータの送受信が可能とされている。センサ制御部40は、ASIC(Application Specific IC)により構成されており、ガスセンサ2のセンサ素子部3を制御する回路のほか、デジタルシグナルプロセッサ30と、ヒータ部80を制御するヒータ部制御回路70とを備えている。
まず、ガスセンサ2について説明する。図3は、ガスセンサ2の構成を示す概略構成図である。ガスセンサ2のうち、センサ素子部3は、酸素ポンプセル14と、多孔質層18と、酸素濃度検知セル24と、をこの順に積層した積層体である。そして、このセンサ素子部3に、さらにヒータ部80が積層されている。
酸素ポンプセル14は、板状でジルコニアを主体とした酸素イオン伝導性を有する固体電解質体からなる電解質層14cを基体とし、その両面に多孔質の白金を主体とする一対の電極12,16(多孔質電極)が形成されている。具体的には、電解質層14cの一方の面(図中、上方)である外面14Eに第1ポンプ電極12が、他方の面(図中、下方)である内面14Iに第2ポンプ電極16が、それぞれ形成されている。
同様に、酸素濃度検知セル24は、板状でジルコニアを主体とした酸素イオン伝導性を有する固体電解質体からなる電解質層24cを基体とし、その両面に多孔質の白金を主体とする一対の電極22,28(多孔質電極)が形成されている。具体的には、電解質層24cの一方の面(図中、下方)である外面24Eに第1検知電極28が、他方の面(図中、上方)である内面24Iに第2検知電極22が、それぞれ形成されている。
酸素ポンプセル14の電解質層14cの内面14Iは、酸素濃度検知セル24の電解質層24cの内面24Iと対向し、電解質層14cと電解質層24cの間には、多孔質層18が挟まれている。多孔質層18は、電解質層14cの内面14I及び電解質層24cの内面24Iの縁に沿う多孔質壁部18cを有しており、多孔質層18の内部は、この多孔質壁部18cと電解質層14cと電解質層24cとによって囲まれ、排気ガスEGを導入可能な中空の測定室20を構成している。なお、多孔質層18は、測定室20内に排気ガスEGを流入させると共に、その流入速度を制限する。
この測定室20内には、酸素ポンプセル14の第2ポンプ電極16及び、酸素濃度検知セル24の第2検知電極22が露出している。これらの電極16,22は、互いに電気的に導通されると共に、センサ素子部3のCOM端子に接続している。また、酸素ポンプセル14の第1ポンプ電極12はセンサ素子部3のIp+端子に接続し、酸素濃度検知セル24の第1検知電極28はセンサ素子部3のVs+端子に接続している。
また、酸素ポンプセル14の第1ポンプ電極12の全体は、第1ポンプ電極12の被毒を抑制する保護層15によって覆われている。保護層15は、多孔質のセラミック等によって形成されており、排気ガスEGの流れる流路中に配置されている。排気ガスEGは、保護層15を通じて、第1ポンプ電極12に到達し得る。
ヒータ部80は、酸素濃度検知セル24の電解質層24cの外面24Eに積層されており、導体で形成されたヒータ抵抗87を、一対のアルミナシート83,85で挟んだ構成を有している。ヒータ部80で、センサ素子部3の温度を高めることによって、センサ素子部3の電解質層14c,24cを活性化させる。これにより、酸素イオンが電解質層14c,24c中を移動できるようになる。
また、ヒータ部80のアルミナシート83は、酸素濃度検知セル24の第1検知電極28の全体を覆うことによって、第1検知電極28を封止している。なお、第1検知電極28(多孔質電極)の内部の空間(孔)は、基準酸素室26を構成しており、後述するように、内部酸素基準源として機能する。
次いで、図2を参照しつつ、ガスセンサシステム1について説明する。センサ制御部40は、前述したように、デジタルシグナルプロセッサ30(以下、単にプロセッサ30ともいう)を内蔵したASICにより構成されている。このセンサ制御部40は、第1端子T1、第2端子T2及び第3端子T3を備えており、これらの端子を通じて、ガスセンサ2のセンサ素子部3を制御する。なお、第1端子T1は、第1配線L1を介して、センサ素子部3のIp+端子に接続される。また、第2端子T2は、第2配線L2を介して、センサ素子部3のCOM端子に接続される。また、第3端子T3は、第3配線L3を介して、センサ素子部3のVs+端子に接続される。
また、センサ制御部40は、第1端子T1、第2端子T2及び第3端子T3にそれぞれ接続するA/Dコンバータ41,42,43を有している。
A/Dコンバータ41は、第1端子T1の第1端子電位V1を検知し、これをA/D変換して、プロセッサ30に入力する。同様に、A/Dコンバータ42は、第2端子T2の第2端子電位V2を検知し、これをA/D変換して、プロセッサ30に入力する。また、A/Dコンバータ43は、第3端子T3の第3端子電位V3を検知し、これをA/D変換して、プロセッサ30に入力する。
なお、A/Dコンバータ41,42,43は、後述するポンプ電流IpのPID制御に用いられるほか、後述するように、ガスセンサ2の断線異常や短絡異常の診断を行う際にも用いられる。
また、第1端子T1と第2端子T2との間には、第1抵抗器R1及び第1スイッチSW1からなる第1回路45が接続されている。第1抵抗器R1の抵抗値は1kΩであり、第1スイッチSW1は、第1端子T1と第2端子T2との間の第1抵抗器R1を介した接続を断続する。
さらに、第2端子T2と第3端子T3との間には、第2抵抗器R2及び第2スイッチSW2からなる第2回路46が接続されている。第2抵抗器R2の抵抗値は1kΩであり、第2スイッチSW2は、第2端子T2と第3端子T3との間の第2抵抗器R2を介した接続を断続する。
これら第1回路45及び第2回路46は、ガスセンサ2の短絡異常の診断に用いる回路であり、ガスセンサ2の短絡異常の診断を行う際に、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2をオンにする。一方、ガスセンサ2の断線異常の診断時や、ガスセンサ2の通常の使用時は、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2をオフにする。なお、第1回路45及び第2回路46を用いた、短絡異常の診断については、説明を省略する。
また、第1端子T1には、第3スイッチSW3を介して、プロセッサ30からの指示で酸素ポンプセル14にポンプ電流Ipを流すD/Aコンバータ(以下、「電流DAC」という)47の出力が接続している。第3スイッチSW3は、電流DAC47から第1端子T1を通じて酸素ポンプセル14へ流すポンプ電流Ipをオンオフする。
さらに、第2端子T2には、第4スイッチSW4を介して、+2.5Vの基準電位Vrefを出力する基準電位回路としてのオペアンプ44の出力が接続している。第4スイッチSW4は、オペアンプ44から第2端子T2への基準電位Vrefの印加をオンオフする。
また、第3端子T3には、第5スイッチSW5を介して、プロセッサ30からの指示で酸素濃度検知セル24に一定の微小電流Icp(=20μA)や、内部抵抗を検知するための電流を流すD/Aコンバータ(電流DAC)48の出力が接続している。第5スイッチSW5は、電流DAC48から第3端子T3を通じて酸素濃度検知セル24へ流す微小電流Icpなどをオンオフする。
なお、ガスセンサ2の通常の使用時や、ガスセンサ2の断線異常の診断を行う際には、第3スイッチSW3〜第5スイッチSW5をオンにするが、初期設定後や、ガスセンサ2の短絡異常や断線異常を検知した場合には、第3スイッチSW3〜第5スイッチSW5をオフにする。
また、酸素濃度検知セル24へ流す微小電流Icpは、酸素濃度検知セル24に対して、測定室20内の酸素を第1検知電極28(多孔質電極)に汲み入れる作用をする。これにより、基準酸素室26は内部酸素基準源として機能する。
さらに、プロセッサ30は、酸素濃度検知セル24にこのような一定の微小電流Icpを流しつつ、酸素濃度検知セル24の両端に発生する検知セル電圧Vs(A/Dコンバータ43で検知する第3端子電位V3とA/Dコンバータ42で検知する第2端子電位V2との差)が所定の電圧になるように、酸素ポンプセル14に流すポンプ電流Ipを制御する、いわゆるデジタル方式によるPID制御を行う。これにより、多孔質層18を通じて測定室20に導入された排気ガスEG中の酸素の汲み入れ及び汲み出しが行われる。
そして、プロセッサ30のPID制御により制御される酸素ポンプセル14に流すポンプ電流Ipの電流値及び電流の方向は、多孔質層18を通じて測定室20内に導入される排気ガスEG中の酸素濃度(空燃比)に応じて変化する。これにより、ポンプ電流Ipに基づいて排気ガスEG中の酸素濃度を検知することができる。つまり、センサ制御部40は、酸素濃度検知セル24に発生する検知セル電圧Vsが所定の電圧になるように、酸素ポンプセル14に流すポンプ電流Ipをフィードバック制御することで、ガスセンサ2の駆動制御を行う。
また、センサ制御部40は、ヒータ部制御回路70に接続する第4端子T4及び第5端子T5を備えており、これら第4端子T4及び第5端子T5は、第4配線L4及び第5配線L5を介して、ガスセンサ2のヒータ部80に接続している。また、ヒータ部制御回路70は、プロセッサ30に接続されており、このプロセッサ30からの指示で、ヒータ部80への通電のオンオフがPWM制御される。
なお、プロセッサ30によるポンプ電流Ipのデジタル方式のPID制御や、ヒータ部80のPWM制御の詳細については、説明を省略する。
なお、このガスセンサシステム1では、ヒータ部80によりガスセンサ2を加熱する前に、ガスセンサ2の短絡異常の診断を行う。そして、短絡異常が無い場合には、ヒータ部80への通電を開始して、ガスセンサ2を昇温させ、ガスセンサ2の活性化途中の段階で、ガスセンサ2の断線異常の診断を行う。即ち、ガスセンサ2が活性状態で排気ガスEG中の酸素濃度を検知するよりも前に、断線異常の診断を行う。
図4は、ガスセンサシステム1の全体の処理の流れを示すフローチャートである。この図4に示すように、このガスセンサシステム1では、システム1が起動されると、まず短絡異常の診断(ステップSA)を行う。次いで、ヒータ部80への通電開始を含む断線異常の診断(ステップSB)を行い、さらに、活性待ちの処理(ステップSC)を行った後に、活性状態における酸素濃度の検知処理(ステップSD)に移行する。
ここでは、ガスセンサ2の短絡異常の診断(図4のステップSA)については説明を省略し、センサ制御部40によるガスセンサ2の断線異常の診断(図4のステップSB)について、図2のほか、図5及び図6のプロセッサ30の処理動作を示すフローチャートを参照して説明する。
図5に示すように、短絡異常の診断(図4のステップSA)を終了して、短絡異常が無い場合には、断線異常の診断(図4のステップSB)を開始し、ステップS1に進む。
ステップS1では、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2をオフし、第3スイッチSW3〜第5スイッチSW5をオンする。なお、第4スイッチSW4をオンすることにより、オペアンプ44から第2端子T2に検査電位Vexとして、+2.5Vの基準電位Vrefが印加される(検査電位Vex=+2.5V(=基準電位Vref))。
次いで、ステップS2では、ヒータ部80への通電を開始して、ガスセンサ2の加熱(昇温)を開始する。また、同時に、時間を計測するタイマをスタートさせる。なお、ガスセンサ2が高温状態でシステム1が再起動されたホットリスタートの場合のように、ガスセンサ2が既に活性化している場合であっても、断線異常の診断は可能であり、以下の処理はそのまま実行される。
次いで、ステップS3では、電流DAC47から第1端子T1を通じて酸素ポンプセル14に、ポンプ電流Ipとは異なる微小な第1検査電流Ipoc(=20μA)を流す。
さらに、続くステップS4では、電流DAC48から第3端子T3を通じて酸素濃度検知セル24に、前述した一定の微小電流Icpと同じ大きさの第2検査電流Icp(=20μA)を流す(第2検査電流Icp=微小電流Icp)。なお、上述の第1検査電流Ipocは、第2検査電流Icp(=微小電流Icp)と同じ大きさにしてある。
次いで、ステップS5では、ガスセンサ2が活性化する途中で、A/Dコンバータ41,43を用いて、第1端子電位V1及び第3端子電位V3を検知する。
次いで、ステップS6では、ステップS5で検知した第1端子電位V1が、電流DAC47の最大出力電圧V1max(=+5V)よりも低い+4.3V(=第1しきい電位V1th)以下で、検査電位Vex(=+2.5V)以上の範囲(第1範囲:Vex≦V1≦+4.3V)内の電位であり、かつ、ステップS5で検知した第3端子電位V3が、電流DAC48の最大出力電圧V3max(=+5V)よりも低い+4.3V(=第2しきい電位V3th)以下で、検査電位Vex(=+2.5V)以上の範囲(第2範囲:Vex≦V3≦+4.3V)内の電位であるか否かを判別する。
第1端子電位V1が上述の第1範囲(Vex≦V1≦+4.3V)内の電位であるということは、第1配線L1〜第3配線L3のいずれの配線にも断線異常が無いことを示す。加えて、酸素ポンプセル14に酸素イオン伝導性が発現し、内部抵抗が低下した状態で、第1端子電位V1が、電流DAC47の最大出力電圧V1max(=+5V)を下回り、検査電位Vexに、酸素ポンプセル14の内部抵抗に第1検査電流Ipocを流したことによる電圧降下と酸素ポンプセル14に生じた起電力とを加えた電位となっていることを示す。
同様に、第3端子電位V3が上述の第2範囲(Vex≦V3≦+4.3V)内の電位であるということは、いずれの配線にも断線異常が無いことを示す。加えて、酸素濃度検知セル24に酸素イオン伝導性が発現し、内部抵抗が低下した状態で、第3端子電位V3が、電流DAC48の最大出力電圧V3max(=+5V)を下回り、検査電位Vexに、酸素濃度検知セル24の内部抵抗に第2検査電流Icpを流したことによる電圧降下と酸素濃度検知セル24に生じた起電力とを加えた電位となっていることを示す。
このため、ステップS6で、第1端子電位V1が第1範囲内の電位であり、かつ、第3端子電位V3が第2範囲内の電位である場合(Yes)には、ガスセンサ2に断線異常が無いとして、活性待ち処理(図4のステップSC)へと進む。
一方、ステップS6で、第1端子電位V1が第1範囲内の電位であり、かつ、第3端子電位V3が第2範囲内の電位であると判別されない場合(No)には、ステップS7に進む。
ステップS7では、ステップS2でヒータ部80への通電を開始し、ガスセンサ2の加熱を開始してから、所定時間TM(本実施形態ではTM=30秒)が経過したか否かを判断する。所定時間TMが経過していない場合(No)には、ステップS5に戻り、ステップS5〜S7を繰り返す。
そして、ステップS6でYesとならないまま、所定時間TMが経過した場合(ステップS7でYes)には、ガスセンサ2に断線異常が有るとして、ステップS8に進む。
断線異常が有る場合、即ち、第1配線L1〜第3配線L3のいずれかが断線している場合には、第1検査電流Ipoc及び/または第2検査電流Icpが流れないため、電流DAC47及び/または電流DAC48が最大出力電圧V1max,V3maxを出力したままとなり、第1端子電位V1及び/または第3端子電位V3が、この最大出力電圧V1max,V3maxとなるからである。
ステップS8では、第1スイッチSW1〜第5スイッチSW5を全てオフする。次いで、ステップS9に進み、ヒータ部80への通電をオフする。
さらに、ステップS10に進み、図6に示す断線状態判定ルーチン(次述する)を実行する。なお、この断線状態判定ルーチンでは、ステップS5で検知した最新の第1端子電位V1及び第3端子電位V3を用いて、断線異常の発生箇所を判定する。
そして、断線状態判定ルーチンの実行が終了すると、ステップS11で、ECU100に異常内容(断線状態の判定結果)を報告する。その後、活性待ち処理(図4のステップSC)には進まず、プロセッサ30の処理を終了する(システム終了)。
次いで、ステップS10の断線状態判定ルーチンについて、図6を参照して説明する。
この断線状態判定ルーチンでは、まず、ステップS101で、第1端子電位V1が+4.3V(=第1しきい電位V1th)よりも大きいか否かを判別する。第1端子電位V1が+4.3Vよりも大きい場合(Yes)は、ステップS105に進み、それ以外、即ち、第1端子電位V1が+4.3V以下の場合(No)は、ステップS102に進む。
ステップS102では、さらに第1端子電位V1が検査電位Vex以上であるか否かを判別する。第1端子電位V1が検査電位Vex以上の場合(Yes)は、ステップS103に進み、それ以外、即ち、第1端子電位V1が検査電位Vex未満の場合(No)は、ステップS109に進む。
ステップS103では、第3端子電位V3が+4.3V(=第2しきい電位V3th)よりも大きいか否かを判別する。第3端子電位V3が+4.3Vよりも大きい場合(Yes)は、ステップS104に進み、それ以外、即ち、第3端子電位V3が+4.3V以下の場合(No)は、ステップS109に進む。
一方、ステップS105では、第3端子電位V3が+4.3V(=第2しきい電位V3th)よりも大きいか否かを判別する。第3端子電位V3が+4.3Vよりも大きい場合(Yes)は、ステップS106に進み、それ以外、即ち、第3端子電位V3が+4.3V以下の場合(No)は、ステップS107に進む。
ステップS107では、さらに第3端子電位V3が検査電位Vex以上であるか否かを判別する。第3端子電位V3が検査電位Vex以上の場合(Yes)は、ステップS108に進み、それ以外、即ち、第3端子電位V3が検査電位Vex未満の場合(No)は、ステップS109に進む。
以上により、第1端子電位V1が、+4.3V(=第1しきい電位V1th)以下で検査電位Vex以上の第1範囲(Vex≦V1≦+4.3V)内の電位である一方、第3端子電位V3が、+4.3V(=第2しきい電位V3th)よりも高い電位(V3>+4.3V)である場合は、ステップS104に進み、第3端子T3に繋がる第3配線L3が断線している状態(第3断線状態)であると判定し、ECU100に報告する異常内容を確定する。
第3断線状態の場合には、第3端子T3を通じて酸素濃度検知セル24に第2検査電流Icpが流れないため、電流DAC48が、最大出力電圧V3maxを出力したままとなるからである。
一方、第3端子電位V3が、+4.3V(=第2しきい電位V3th)以下で検査電位Vex以上の第2範囲(Vex≦V3≦+4.3V)内の電位である一方、第1端子電位V1が、+4.3V(=第1しきい電位V1th)よりも高い電位(V1>+4.3V)である場合は、ステップS108に進み、第1端子T1に繋がる第1配線L1が断線している状態(第1断線状態)であると判定(異常内容を確定)する。
第1断線状態の場合には、第1端子T1を通じて酸素ポンプセル14に第1検査電流Ipocが流れないため、電流DAC47が、最大出力電圧V1maxを出力したままとなるからである。
また、第1端子電位V1が、+4.3V(=第1しきい電位V1th)よりも高い電位(V1>+4.3V)であり、かつ、第3端子電位V3が、+4.3V(=第2しきい電位V3th)よりも高い電位(V3>+4.3V)である場合は、ステップS106に進み、第2端子T2に繋がる第2配線L2が断線している状態(第2断線状態)であると判定(異常内容を確定)する。
第2断線状態の場合には、第1検査電流Ipoc及び第2検査電流Icpが流れないため、電流DAC47及び電流DAC48のいずれもが、最大出力電圧V1max,V3maxを出力したままとなるからである。
さらに、上述の3通り以外の場合には、ステップS109に進み、その他の異常であると判定(異常内容を確定)する。
その後、ステップS104、ステップS106、ステップS108及びステップS109のいずれの場合も、断線状態判定ルーチンを終了して、図5のステップS11に進み、ECU100に異常内容(断線状態の判定結果)を報告する。
かくして、図6の断線状態判定ルーチンにより、第1断線状態、第2断線状態及び第3断線状態の3通りの断線状態、並びに、その他の異常を、第1端子電位V1及び第3端子電位V3に基づいて判定することができる。
本実施形態において、センサ制御部40のうち、第1端子電位V1を検知するA/Dコンバータ41が第1端子電位検知回路に相当し、第3端子電位V3を検知するA/Dコンバータ43が第3端子電位検知回路に相当する。また、オペアンプ44が検査電位回路及び基準電位回路に相当し、第4スイッチSW4が基準電位スイッチに相当する。また、電流DAC47が第1定電流回路及びポンプ電流出力回路に相当し、第3スイッチSW3がポンプ電流スイッチに相当する。また、酸素濃度検知セル24に流す一定の微小電流Icpが定電流に相当し、電流DAC48が第2定電流回路及び定電流出力回路に相当する。また、第5スイッチSW5が検知セル電流スイッチに相当する。
さらに、本実施形態において、ステップS5を実行しているプロセッサ30が、端子電位検知手段に相当する。また、ステップS6,S7及びステップS10を実行しているプロセッサ30が、断線診断手段に相当する。このうち、ステップS6,S7を実行しているプロセッサ30が、非断線判定手段に相当し、ステップS10を実行しているプロセッサ30が、断線状態判定手段に相当する。また、ステップS8を実行しているプロセッサ30が、第1遮断手段、第2遮断手段及び第3遮断手段に相当する。
本実施形態のガスセンサシステム1では、ガスセンサ2が活性状態で排気ガスEG中の酸素濃度を検知するよりも前(具体的には、活性待ち処理の前のガスセンサ2が活性化途中の段階)に、第2端子T2を検査電位Vex(=+2.5V)とする。さらに、第1端子T1を通じて酸素ポンプセル14に第1検査電流Ipoc(=20μA)を流し、かつ、第3端子T3を通じて酸素濃度検知セル24に第2検査電流Icp(=20μA)を流し、第1端子電位V1及び第3端子電位V3を検知する。
このようにすると、ガスセンサ2が既に活性化している場合のほか、ガスセンサ2の活性化途中の段階であっても、酸素ポンプセル14及び酸素濃度検知セル24に酸素イオン伝導性が発現し、内部抵抗が低下すれば、第1端子電位V1及び第3端子電位V3は、各端子についての断線異常の有無によって異なる電位を示す。
そこで、このガスセンサシステム1では、上述の状態で、第1端子電位V1及び第3端子電位V3を検知し、これらの電位に基づいて、第1端子T1、第2端子T2及び第3端子T3の断線異常の有無及び発生箇所を診断する。
これにより、このガスセンサシステム1では、ガスセンサ2の活性化後のみならず、ガスセンサ2の活性化途中の段階でも、断線異常の有無及び発生箇所を適切に診断することができる。
さらに、本実施形態のガスセンサシステム1では、断線診断手段(ステップS6,S7及びステップS10)で、非断線状態及び3通りの断線状態を、第1端子電位及び第3端子電位に基づいて判別する。このため、断線異常が生じた場合に、その発生箇所を適切に判別して(ステップS10)、ECU100に通知することができる(ステップS11)。
さらに、本実施形態のガスセンサシステム1では、断線診断手段の非断線判定手段(ステップS6,S7)で、第1端子電位V1が第1範囲内の電位であり、かつ、第3端子電位V3が第2範囲内の電位であるときに、非断線状態であると判定する。これにより、非断線状態であるか否かを適切に判定することができる。
さらに、本実施形態のガスセンサシステム1では、非断線判定手段(ステップS6,S7)で非断線状態でない(即ち、断線異常有り)と判定された場合に、断線状態判定手段(ステップS10)により、第1断線状態、第2断線状態、及び第3断線状態のいずれであるか(断線異常の発生箇所)を判定する。
そして、断線状態判定手段(ステップS10、即ち、図6に示す断線状態判定ルーチン)では、第1端子電位V1及び第3端子電位V3に基づいて、3通りの断線状態を適切に判定することができる(ステップS104,S106,S108)。
さらに、本実施形態のガスセンサシステム1では、電流DAC48が、第2検査電流Icpを出力する第2定電流回路と、微小電流Icp(定電流)を出力する定電流出力回路とを兼用している。このため、断線異常を診断する際に、定電流出力回路である電流DAC48から第2検査電流Icpを出力すれば良く、第2検査電流Icpを流すために専用の回路を設ける必要がない。さらに、本実施形態では、第2検査電流Icpを、微小電流Icpと同じ大きさにしているので(第2検査電流Icp=微小電流Icp)、電流DAC48(定電流出力回路)からは、一定の電流を出力すれば良い。
さらに、本実施形態のガスセンサシステム1では、電流DAC47が、第1検査電流Ipocを出力する第1定電流回路と、ポンプ電流Ipを出力するポンプ電流出力回路とを兼用している。このため、断線異常を診断する際に、ポンプ電流出力回路である電流DAC47から、ポンプ電流Ipに代えて第1検査電流Ipocを出力すれば良く、第1検査電流Ipocを流すために専用の回路を設ける必要がない。
さらに、本実施形態のガスセンサシステム1では、断線異常が有ると判定した場合、酸素ポンプセル14に流す第1検査電流Ipoc及びポンプ電流Ip並びに酸素濃度検知セル24に流す第2検査電流Icp及び微小電流Icp(定電流)をオフにする(ステップS8)。このため、断線異常が生じたままポンプ電流Ipや微小電流Icpを流すことにより酸素ポンプセル14及び酸素濃度検知セル24にブラックニングが生じるのを抑制することができる。
さらに、本実施形態のガスセンサシステム1では、検査電位Vexを印加する検査電位回路であるオペアンプ44が、ガスセンサ2の活性後に基準電位Vrefを印加する基準電位回路を兼ねている(検査電位Vex=基準電位Vref=+2.5V)。このため、断線異常を診断するために、専用の検査電位回路を設ける必要がない。
さらに、本実施形態のガスセンサシステム1では、断線異常が有ると判定した場合、基準電位Vref(=検査電位Vex)の印加をオフにする(ステップS8)ので、断線異常が生じたまま基準電位Vref(=検査電位Vex)を印加することにより酸素ポンプセル14及び酸素濃度検知セル24にブラックニングが生じるのを防止することができる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態では、ガスセンサ2として、排気ガスEG中の酸素濃度(空燃比)を検知する空燃比センサ(全領域空燃比センサ)を用いたが、「ガスセンサ」は、空燃比センサに限られず、特定ガス濃度として、窒素酸化物(NOx)の濃度を検知するNOxセンサなどであっても良い。
また、センサ制御部40は、ECU100に内蔵される形態で設けられても良い。
また、実施形態では、センサ制御部40が、デジタルシグナルプロセッサ30を内蔵したASICで構成され、ポンプ電流IpのPID制御をデジタル方式により行うガスセンサシステム1を示した。
しかし、アナログのPID回路を含むASICと、別途設けたマイクロプロセッサとで構成したセンサ制御部を備え、PID制御をアナログ方式により行うガスセンサシステムに本発明を適用しても良い。
ENG 内燃機関(エンジン)
EP 排気管
EG 排気ガス(被測定ガス)
100 ECU
1 ガスセンサシステム
2 ガスセンサ
3 センサ素子部
14 酸素ポンプセル
12 第1ポンプ電極
16 第2ポンプ電極
24 酸素濃度検知セル
28 第1検知電極
22 第2検知電極
20 測定室
26 基準酸素室
80 ヒータ部
Ip ポンプ電流
Ipoc 第1検査電流
Icp 第2検査電流,微小電流(定電流)
T1 第1端子
T2 第2端子
T3 第3端子
L1 第1配線
L2 第2配線
L3 第3配線
V1 第1端子電位
V2 第2端子電位
V3 第3端子電位
Vref 基準電位
Vex 検査電位
30 デジタルシグナルプロセッサ
40 センサ制御部
41 A/Dコンバータ(第1端子電位検知回路)
42 A/Dコンバータ
43 A/Dコンバータ(第3端子電位検知回路)
44 オペアンプ(検査電位回路,基準電位回路)
45 第1回路
R1 第1抵抗器
SW1 第1スイッチ
46 第2回路
R2 第2抵抗器
SW2 第2スイッチ
47 D/Aコンバータ(第1定電流回路,ポンプ電流出力回路)
48 D/Aコンバータ(第2定電流回路,定電流出力回路)
SW3 第3スイッチ(ポンプ電流スイッチ)
SW4 第4スイッチ(検査電位スイッチ,基準電位スイッチ)
SW5 第5スイッチ(検知セル電流スイッチ)
S5 端子電位検知手段
S6,S7 非断線判定手段(断線診断手段)
S10 断線状態判定手段(断線診断手段)
S8 第1遮断手段,第2遮断手段,第3遮断手段

Claims (11)

  1. 第1端子及び第2端子に電気的に導通する酸素ポンプセル、並びに、上記第2端子及び第3端子に電気的に導通する酸素濃度検知セルを有し、被測定ガス中の特定ガス濃度を検知するガスセンサと、
    上記第1端子の第1端子電位を検知する第1端子電位検知回路、及び、
    上記第3端子の第3端子電位を検知する第3端子電位検知回路を含み、
    上記第1端子、上記第2端子及び上記第3端子を通じて上記ガスセンサを制御するセンサ制御部と、を備える
    ガスセンサシステムであって、
    上記センサ制御部は、
    上記第2端子を所定の検査電位とする検査電位回路と、
    上記第1端子を通じて上記酸素ポンプセルに所定の第1検査電流を流す第1定電流回路と、
    上記第3端子を通じて上記酸素濃度検知セルに所定の第2検査電流を流す第2定電流回路と、
    上記ガスセンサが活性状態で上記被測定ガス中の上記特定ガス濃度を検知するよりも前に、上記検査電位回路により上記第2端子を上記検査電位とし、上記第1定電流回路から上記第1端子を通じて上記酸素ポンプセルに上記第1検査電流を流し、かつ、上記第2定電流回路から上記第3端子を通じて上記酸素濃度検知セルに上記第2検査電流を流している状態で、上記第1端子電位検知回路及び上記第3端子電位検知回路を用いて、上記第1端子電位及び上記第3端子電位を検知する端子電位検知手段と、
    検知した上記第1端子電位及び上記第3端子電位に基づいて、上記ガスセンサの断線異常の有無及び発生箇所を診断する断線診断手段と、を備える
    ガスセンサシステム。
  2. 請求項1に記載のガスセンサシステムであって、
    前記断線診断手段は、
    前記酸素ポンプセルと前記第1端子とを繋ぐ第1配線、上記酸素ポンプセル及び前記酸素濃度検知セルと前記第2端子とを繋ぐ第2配線及び、上記酸素濃度検知セルと前記第3端子とを繋ぐ第3配線のいずれも断線していない非断線状態と、
    上記第1配線が断線している第1断線状態と、
    上記第2配線が断線している第2断線状態と、
    上記第3配線が断線している第3断線状態とを、
    前記第1端子電位及び前記第3端子電位に基づいて判別する
    ガスセンサシステム。
  3. 請求項2に記載のガスセンサシステムであって、
    前記断線診断手段は、
    前記第1端子電位が、前記第1定電流回路の最大出力電圧よりも低い第1しきい電位以下で、前記検査電位以上の第1範囲内の電位であり、かつ、
    前記第3端子電位が、前記第2定電流回路の最大出力電圧よりも低い第2しきい電位以下で、上記検査電位以上の第2範囲内の電位であるときに、
    前記非断線状態であると判定する非断線判定手段を含む
    ガスセンサシステム。
  4. 請求項3に記載のガスセンサシステムであって、
    前記断線診断手段は、
    前記非断線判定手段で前記非断線状態でないと判定された場合に、前記第1端子電位及び前記第3端子電位に基づいて、前記第1断線状態、前記第2断線状態、及び前記第3断線状態のいずれであるかを判定する断線状態判定手段を含む
    ガスセンサシステム。
  5. 請求項4に記載のガスセンサシステムであって、
    前記断線状態判定手段は、
    前記第3端子電位が前記第2範囲内の電位である一方、前記第1端子電位が前記第1範囲よりも高い電位である場合に、前記第1断線状態であると判定し、
    上記第1端子電位が上記第1範囲よりも高い電位であり、かつ、上記第3端子電位が上記第2範囲よりも高い電位である場合に、前記第2断線状態であると判定し、
    上記第1端子電位が上記第1範囲内の電位である一方、上記第3端子電位が上記第2範囲よりも高い電位である場合に、前記第3断線状態であると判定する
    ガスセンサシステム。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のガスセンサシステムであって、
    前記ガスセンサは、
    前記被測定ガスが導入される測定室、及び、基準酸素雰囲気とされる基準酸素室を内部に有し、
    前記酸素濃度検知セルは、
    上記基準酸素室に面し前記第3端子に導通する第1検知電極、及び、上記測定室に露出し前記第2端子に導通する第2検知電極を有し、
    前記第2定電流回路は、
    上記第3端子を通じて上記酸素濃度検知セルに、上記基準酸素室に酸素を汲み入れる定電流を流す定電流出力回路を兼ねる
    ガスセンサシステム。
  7. 請求項6に記載のガスセンサシステムであって、
    前記センサ制御部は、
    前記定電流出力回路から前記第3端子を通じて前記酸素濃度検知セルへ流す前記第2検査電流及び前記定電流をオンオフする検知セル電流スイッチと、
    前記断線診断手段で断線異常有りと診断された場合に、上記検知セル電流スイッチをオフにする第1遮断手段と、を備える
    ガスセンサシステム。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のガスセンサシステムであって、
    前記ガスセンサは、
    前記被測定ガスが導入される測定室を内部に有し、
    前記酸素ポンプセルは、
    上記測定室外に配置されて前記第1端子に導通する第1ポンプ電極、及び、上記測定室に露出し前記第2端子に導通する第2ポンプ電極を有し、
    前記第1定電流回路は、
    上記測定室から酸素を汲み出しまたは汲み入れるポンプ電流を、上記第1端子を通じて上記酸素ポンプセルに流すポンプ電流出力回路を兼ねる
    ガスセンサシステム。
  9. 請求項8に記載のガスセンサシステムであって、
    前記センサ制御部は、
    前記ポンプ電流出力回路から前記第1端子を通じて前記酸素ポンプセルへ流す前記第1検査電流及び前記ポンプ電流をオンオフするポンプ電流スイッチと、
    前記断線診断手段で断線異常有りと診断された場合に、上記ポンプ電流スイッチをオフにする第2遮断手段と、を備える
    ガスセンサシステム。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のガスセンサシステムであって、
    前記検査電位回路は、
    前記ガスセンサの活性後に前記第2端子に基準電位を印加する基準電位回路を兼ねる
    ガスセンサシステム。
  11. 請求項10に記載のガスセンサシステムであって、
    前記センサ制御部は、
    前記基準電位回路から前記第2端子への前記検査電位及び前記基準電位の印加をオンオフする基準電位スイッチと、
    前記断線診断手段で断線異常有りと診断された場合に、上記基準電位スイッチをオフにする第3遮断手段と、を備える
    ガスセンサシステム。
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