JP4268595B2 - ガス検出装置、このガス検出装置に用いるガスセンサ制御回路及び、ガス検出装置の検査方法 - Google Patents

ガス検出装置、このガス検出装置に用いるガスセンサ制御回路及び、ガス検出装置の検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、被測定ガス中の特定ガスの有無や濃度を検出するガスセンサ素子を備えるガス検出装置及び、このガス検出装置に用いるガスセンサ制御回路に関する。また、このようなガス検出装置における検査方法に関する。
ガソリンエンジンなどの内燃機関の燃焼制御において、内燃機関に供給する空気と燃料との混合気の空燃比を制御して、排気ガス中のCO、NOx及びHCを低減するために、排気ガス中の特定ガスのガス濃度に応じて、燃料供給量をフィードバック制御する燃焼制御方式が知られている。
このような空燃比の制御に用いられるガスセンサ素子としては、ジルコニア等からなる固体電解質体の両面に電極を設けた2つのセンサセル(ポンプセル及び検知セル)を、対向して配設した全領域空燃比センサ(以下、UEGOセンサとも言う)が知られている。このUEGOセンサでは、この2つのセンサセルと、拡散抵抗体を介して被測定空間に連通した測定室とを含んで構成されている。UEGOセンサでは、拡散抵抗体を介してこの測定室に導入される被測定ガスの酸素濃度を検知することができる。
ところで、この検知セルの電極に導通する部分(配線やコネクタなど)が何等かの理由で電源電位やグランド電位と短絡すると、検知セルに不適切な向きの電流が流れて、検知セルを構成する固体電解質体中の酸素イオンが消失する現象、いわゆるブラックニングが発生してガスセンサ素子の特性が劣化する虞がある。
また、ガスセンサ素子には、検知セルを構成する一対の電極のうち、測定室の外部に配置された電極側が外部と遮断された閉塞空間を形成しており、検知セルに一定の微小電流を流すことで閉塞空間が基準酸素室として機能するガスセンサ素子がある。このようなガスセンサ素子の場合、閉塞空間に配置された電極やこの電極に導通する部分がグランド電位に短絡すると、検知セルに過電流が流れて、過剰に酸素がポンピングされ、基準酸素室の圧力が高くなってガスセンサ素子が破壊する虞がある。
このような問題に対処するため、このタイプのガス検出装置では、配線等のグランド電位や電源電位への短絡の有無を診断するものが知られている。
特許文献1に開示されているガス検出装置では、この短絡検査にあたり、ガス検出装置を構成する各センサセルの電極に導通する部分の電位が測定される。そして、測定された電位が所定の範囲内であるか否かなどを判定することで、センサセルの電極に導通する部分が電源電位やグランド電位へ短絡しているか否かを診断する。
特開2003−90821号公報(図2)
しかしながら、特許文献1に記載のガス検出装置は、既にガスセンサ素子が活性化し、ガス検出装置として所期の動作を行っている場合において、短絡等が生じた場合の異常検出を行うものである。このため、このガス検出装置の起動時点において、例えば、検知セルの一端側の電極に導通する部分が、何等かの理由で既にグランド電位に短絡していた場合、短絡検査のために検知セルに接続された回路を含め、ガス検出装置を立ち上げると、検知セルの他端側の電極に接続された各回路の出力端から、検知セルを通じて、このグランド電位に短絡した一端側の電極に向けて、直ちに不適切な方向に電流が流れ込むことになる。このため、このガス検出装置で、この一端側の電極に導通する部分がグランド電位へ短絡していることを検知し、その後、直ちにガス検出装置の電源を遮断したとしても、この間に検知セルに流れた不適切な方向の電流によるガスセンサ素子への悪影響を防止することはできなかった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、ガスセンサ素子の端子などが電源電位やグランド電位など所定電位に短絡しているか否かを調べる短絡検査にあたって、センサセルに過電流や不適切な向きの電流が流れないようにして、センサセルへの悪影響を防止しつつ、配線や端子等が電源電位やグランド電位へ短絡をしているか否かを適切に診断できるガス検出装置、及びこのガス検出装置に用いるガスセンサ制御回路の提供を目的とする。また、このようなガス検出装置の検査方法の提供を目的とする。
その解決手段は、固体電解質体及びこれを挟んで設けられた一対の電極を有する少なくとも一つのセンサセル、及び、上記センサセルの電極に各々導通する複数の外部接続端子を含むガスセンサ素子と、上記ガスセンサ素子を制御するガスセンサ制御回路であって、上記ガスセンサ素子の外部接続端子に各々導通する複数の制御端子、上記制御端子のうち所定電位への短絡の有無を検査する検査端子に検査電流を供給する検査電流供給回路、上記検査端子の電位を測定する検査電位測定回路、及び、上記制御端子のうち上記検査端子以外の非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記非検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガスセンサ制御回路と、を備えるガス検出装置である。
本発明のガス検出装置では、非検査端子から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路を有している。この非検査端子ハイインピーダンス化回路により、非検査端子から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンスとすれば、ガスセンサ素子とガスセンサ制御回路のうち非検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断することができる。その上で、検査端子について短絡の検査を行えば、もし検査端子あるいはこれに接続する配線など(以下、検査端子等とも言う)が、電源電位やグランド電位など所定電位に短絡している場合でも、また、検査電流供給回路から検査電流を供給した場合でも、ガスセンサ制御回路の非検査端子から、センサセルを通じて、短絡部分あるいは検査端子に電流が流れ込んだり、この逆に、短絡部分あるいは検査端子から、センサセル及び非検査端子を通じて、ガスセンサ制御回路内に電流が流れ込むなどして、センサセルに過電流や不適切な向きの電流が流れて、ガスセンサ素子に悪影響を及ぼすことがない。かくして、本発明のガス検出装置では、ガスセンサ素子への悪影響を防止しつつ、短絡の検査をすることができる。
検査端子等が所定電位に短絡している場合には、たとえ検査電流を供給していても、検査端子の電位は、電源電位やグランド電位など所定電位になる。
一方、検査端子等が電源電位等に短絡せず、正常な場合には、検査端子に検査電流を流そうとしても、検査端子以外の非検査端子が、非検査端子ハイインピーダンス化回路によって電気的に切り離されている。このため、検査端子等が有する浮遊容量や検査端子等に接続されているコンデンサが検査電流で充電されてしまえば、検査電流はそれ以上流れない。従って、比較的短時間で、検査端子の電位は、検査電流を流す電源(電流源など)の特性で決まる電位(例えば電流源で発生しうる最高電位や最低電位)に収束する。このため、検査電位測定回路により測定された検査端子の電位に基づいて、検査端子等が、短絡していない正常状態か、所定電位に短絡しているかを判定することができる。
なお、所定電位としては、検査端子あるいはこれと導通する配線やセンサセルの外部接続端子が、接触等により短絡する可能性のある他部材の有する電位が挙げられる。具体的には、例えば、グランド電位や電源(バッテリ)の電位が挙げられる。検査端子とどの電位との短絡を検査するかについては、ガスセンサ素子やガスセンサ制御回路などの形状、これらを結ぶ配線と検査端子との位置関係、他部材と検査端子等との位置関係などを勘案して、短絡を生じる可能性の高い電位、あるいは短絡可能性のある電位を選択すれば良い。
また、検査電位測定回路においては、例えば、検査端子のグランド電位に対する短絡の有無の検査(以下、グランド短絡検査とも言う)、あるいは、検査端子の電源電位に対する短絡の有無の検査(以下、電源短絡検査とも言う)など、単一の電位に対する検査を行うことができるように構成することもできるし、グランド短絡検査及び電源短絡検査の両方を同時にあるいは順に行うことができるように構成することもできる。
また、ガスセンサ素子としては、センサセルを少なくとも一つ含み、センサセルの電極に各々導通する複数の外部接続端子を有するものであれば良い。具体的には、単一のセンサセルと、これを挟む一対の電極それぞれに導通する2つの外部端子を有する1セルタイプのガスセンサ素子や、表裏面に一対の電極を有するセンサセルを2つ積層し、その最表面及び最裏面と、内側面の電極にそれぞれ導通する3つの外部接続端子を有する2セルタイプのガスセンサ素子など、各種の形状が挙げられる。
また、本発明の適用できるガス検出装置としては、被測定ガス中の酸素濃度を検知する酸素センサ装置のほか、COセンサ装置、NOxセンサ装置、有機燃料ガスセンサ装置など各種のガスセンサ装置が挙げられる。
さらに、非検査端子ハイインピーダンス化回路は、非検査端子から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンスにする回路であれば、いずれのものであっても良い。この非検査端子ハイインピーダンス化回路としては、例えば、ガスセンサ制御回路のうち、非検査端子に自身の出力端が接続される出力回路を持つ複数の回路部のすべてについて、各出力回路を公知のスリーステート出力回路としたものや、各出力回路の出力端と非検査端子との間に半導体スイッチやリレー素子(以後、単にスイッチング素子とも言う)などを介在させたものが挙げられる。あるいは、ガスセンサ制御回路のうち、非検査端子に接続する回路全体とこの非検査端子との間を、集中的に電気的に遮断するスイッチング素子を設けたものが挙げられる。
検査電流供給回路は、検査端子に検査電流を供給する回路であり、例えば、所定電流量の出力電流を発生する定電流源や、電源電位(例えばバッテリ電位)に抵抗を介して接続したプルアップ回路や、グランド電位に抵抗を介して接続したプルダウン回路、あるいは、電源電位とグランド電位との間を抵抗分割して、適宜の電位が得られるようにしたものなどが挙げられる。また、検査端子に供給する検査電流の向きは、検査端子について検査しようとしている所定電位を考慮して決めれば良く、検査電流供給回路から検査端子を経由してガスセンサ素子に向う方向の場合としても良いし、これとは逆方向としても良い。
なお、検査端子等が電源電位やグランド電位に短絡している場合には、検査電流供給回路及び検査端子に大きな短絡電流が流れる可能性があるため、検査電流供給回路を流れる検査電流について上限を設けられる構成としておくのが好ましい。
検査端子に検査電流を供給したとき、検査端子等が所定電位に短絡しているか否かによって、検査端子は異なる電位を取る。従って、検査電位測定回路は、この検査端子の電位の違いを区別できる特性を有していれば良い。従って、例えば、電位計(電圧計)のように、検査端子の電位の値をアナログ値あるいはデジタル値として取得できる構成としたもののほか、検査端子の電位をあらかじめ設定された電位と比較する電位比較器などを用いることもできる。
また、上記のガス検出装置であって、前記ガスセンサ素子は、前記センサセルである検知セル及びポンプセルと、前記外部接続端子である第一外部接続端子、第二外部接続端子、及び、第三外部接続端子と、を有し、上記検知セルとポンプセルとの間に被測定空間に連通する測定室を形成してなり、上記検知セルは、上記測定室に面して配置された第一検知電極、及び、固体電解質体を挟んで上記第一検知電極と対向する第二検知電極を有し、上記測定室内の酸素濃度に応じて電池起電力を発生する検知セルであり、上記ポンプセルは、上記測定室に面して配置された第一ポンプ電極、及び、上記固体電解質体を挟んで上記第一ポンプ電極と対向する第二ポンプ電極を有し、通電する電流に応じて上記測定室内の酸素の汲み出し及び汲み入れを行うポンプセルであり、上記外部接続端子のうち、上記第一外部接続端子は、上記第二検知電極に導通し、上記第二外部接続端子は、互いに導通する上記第一検知電極及び上記第一ポンプ電極に導通し、上記第三外部接続端子は、上記第二ポンプ電極に導通し、前記ガスセンサ制御回路の前記検査端子は、上記ガスセンサ素子の上記第一外部接続端子に導通し、前記非検査端子のうち第一非検査端子は、上記第二外部接続端子に導通し、前記非検査端子のうち第二非検査端子は、上記第三外部接続端子に導通してなるガス検出装置とすると良い。
ポンプセルと検知セルとを含む、いわゆる2セルタイプのガスセンサ素子を用いたガス検出装置では、ポンプセルの第一ポンプ電極に接続する第二外部接続端子と、第二ポンプ電極に接続する第三外部接続端子との間に、ガスセンサ制御回路により電流を流して、測定室内の酸素の汲み出し及び汲み入れを行う。一方、検知セルの第一検知電極は第二外部接続端子に導通し、第二検知電極は第一外部端子に導通している。
ここで、第一外部接続端子あるいはこれに接続されている配線や第二検知電極等が、電源電位またはグランド電位に短絡していたとする。この状態で、ガス検出装置を起動してポンプセルに電流を流そうとすると、ポンプセルに電流を流すための電源から、検知セルを介して短絡している第一外部接続端子等に向けて、過電流が流れたり、不適切な向きに電流が流れたりする場合がある。あるいは、この短絡している第一外部接続端子等から、検知セルを介して、ガスセンサ制御回路に過電流が流れたり、不適切な方向に電流が流れたりする場合がある。このような場合には、検知セルを構成する固体電解質体にブラックニングが生じるなどの虞がある。
短絡に伴うこのような過電流や不適切な向きの電流によるガスセンサ素子の破損などの不具合を防止するために、配線等の短絡を検知した場合には、直ちにガスセンサ制御回路の電源を切断するなどの措置を取ることが考えられる。しかしながら、配線等の短絡を検知した時点では、既に検知セルに過電流や不適切な方向の電流が流れているため、既に検知セルを構成する固体電解質体にブラックニングが生じている危険性が大きい。つまり、この手法では、確実に検知セルあるいはガスセンサ素子の破損を防ぐことは困難である。
これに対して、本発明のガス検出装置では、第一非検査端子及び第二非検査端子から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンスにすることで、ガスセンサ素子と、ガスセンサ制御回路のうち第一非検査端子あるいは第二非検査端子に繋がる回路とを、電気的に切り離すことができる。従って、その上で、ガスセンサ素子の第一外部接続端子に導通する検査端子に検査電流を供給して、検査端子の電位を測定すれば、検知セルやポンプセルに過電流や不適切な方向の電流が流れることはない。従って、安全に検査端子、あるいはこれと導通する第一外部接続端子やこれに接続する配線等がグランド電位や電源電位などの所定電位に短絡しているか否かを、検知セルなどガスセンサ素子の不具合を防止して、安全に検査することができる。
特に、ガスセンサ素子として、検知セルの第二検知電極が外部から遮断された閉塞空間内に配置され、検知セルに一定の微小電流を流すことで閉塞空間が基準酸素室として機能するものがある。このようなガスセンサ素子の場合、短絡に伴い検知セルに過電流や不適切な向きの電流が流れると、ガスセンサ素子内の酸素基準室の圧力が上昇してガスセンサ素子が破壊する虞がある。この場合でも、本発明のガス検出装置によれば、検知セルやポンプセルに過電流や不適切な向きの電流が流れることはなく、ガスセンサ素子への悪影響を防止しつつ、短絡の検査をすることができる。
また、請求項1または請求項2に記載のガス検出装置であって、前記ガスセンサ制御回路は、前記非検査端子に、または、前記第一非検査端子及び前記第二非検査端子のいずれかに、自身の出力端が接続される1又は複数の出力回路を有し、前記非検査端子ハイインピーダンス化回路は、上記出力回路の上記出力端のすべてを、各々、上記非検査端子から、または上記第一非検査端子及び上記第二非検査端子のいずれかから見て前記ハイインピーダンスとする出力ハイインピーダンス化回路であるガス検出装置とすると良い。
ガス検出装置において、非検査端子から見て、ガスセンサ制御回路をハイインピーダンスにするハイインピーダンス化回路として、非検査端子に接続する回路全体とこの非検査端子との間を、集中的に電気的に遮断するスイッチング素子を設けたものが考えられる。第一非検査端子あるいは第二非検査端子についても同様のものが考えられる。このようにすると、電流容量の大きなスイッチング素子を用いる必要がある場合が多い。一般的に、電流容量の大きなスイッチング素子は、入手が難しく、高価になりがちである。また、ガスセンサ制御回路をハイブリッドIC、あるいはASICなどのモノリシックICで構成する場合には、電流容量の大きなスイッチング素子の搭載が難しい問題もある。
これに対して、本発明のガス検出装置では、ガスセンサ制御回路は、非検査端子に、あるいは第一非検査端子または第二非検査端子に、自身の出力端が接続される1又は複数の出力回路を含み、この出力回路の出力端のすべてを、各々、非検査端子等から見てハイインピーダンスとする出力ハイインピーダンス手段を有している。従って、個々の出力回路について言えば、その出力回路に流す電流に応じた、比較的電流容量の小さなスイッチング素子を用いれば足りるので、入手容易で安価となる。あるいは、ハイブリッドICやASICなどのモノリシックICを容易に構成することができる。従って、製造容易で安価なガス検出装置とすることができる。
特に、このように電流容量の比較的小さなスイッチング素子を用いることにより、ハイブリッドICやASICなどのモノリシックICなどによりガスセンサ制御回路を構成することができれば、コンパクトかつ安価なガス検出装置とすることができる。
なお、出力ハイインピーダンス化回路としては、非検査端子に出力信号を伝えられる通常の出力状態のほか、制御信号により出力信号を遮断して、非検査端子から見た出力回路をハイインピーダンスに出来ればいずれのものでも良い。例えば、具体的には、公知のスリーステート出力回路を用いた出力回路、出力段の電源の遮断が可能な出力回路、及び、スイッチングトランジスタを接続した出力回路などが挙げられる。
また、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガス検出装置であって、前記ガスセンサ制御回路は、前記検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、前記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガス検出装置とすると良い。
本発明のガス検出装置では、検査端子から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをもハイインピーダンスにすることができる。このため、検査端子が所定電位に対して短絡していると診断されたとき、非検査端子ハイインピーダンス化回路のほか、この検査端子ハイインピーダンス化回路を用いることで、ガスセンサ素子とガスセンサ制御回路とを電気的に遮断することができる。これにより、短絡原因を除くなどの短絡に対する対応が行われて、短絡状態が解除されるまで、ガスセンサ制御回路に含まれる電流源などからの電流によって、ガスセンサ素子に悪影響が生じることを防止することができる。
また、他の解決手段は、固体電解質体及びこれを挟んで設けられた一対の電極を有する少なくとも一つのセンサセル、及び、上記センサセルの電極に各々導通する複数の外部接続端子を含むガスセンサ素子を制御するガスセンサ制御回路であって、上記ガスセンサ素子の外部接続端子に各々導通する複数の制御端子と、上記制御端子のうち所定電位への短絡の有無を検査する検査端子に検査電流を供給する検査電流供給回路と、上記検査端子の電位を測定する検査電位測定回路と、上記制御端子のうち上記検査端子以外の非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記非検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路と、を備えるガスセンサ制御回路である。
本発明のガスセンサ制御回路では、非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路を有している。非検査端子から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンスにした上で、検査端子について短絡の検査を行えば、たとえ、検査端子等が所定電位に短絡していた場合でも、また、検査端子に検査電流を供給した場合でも、非検査端子及びこれに接続されたセンサセルには、過電流あるいは不適切な向きの電流が流れることはない。従って、本発明のガスセンサ制御回路によれば、検査端子等の所定電位への短絡がある場合でも、ガスセンサ素子の特性劣化や破壊を防止して、安全に短絡検査することができる。
また、請求項5に記載のガスセンサ制御回路であって、前記ガスセンサ素子は、前記センサセルである検知セル及びポンプセルと、前記外部接続端子である第一外部接続端子、第二外部接続端子、及び、第三外部接続端子と、を有し、上記検知セルとポンプセルとの間に被測定空間に連通する測定室を形成してなり、上記検知セルが、上記測定室に面して配置された第一検知電極、及び、固体電解質体を挟んで上記第一検知電極と対向する第二検知電極を有し、上記測定室内の酸素濃度に応じて電池起電力を発生する検知セルであり、上記ポンプセルが、上記測定室に面して配置された第一ポンプ電極、及び、上記固体電解質体を挟んで上記第一ポンプ電極と対向する第二ポンプ電極を有し、通電する電流に応じて上記測定室内の酸素の汲み出し及び汲み入れを行うポンプセルであり、上記外部接続端子のうち、上記第一外部接続端子が、上記第二検知電極に導通し、上記第二外部接続端子が、互いに導通する上記第一検知電極及び上記第一ポンプ電極に導通し、上記第三外部接続端子が、上記第二ポンプ電極に導通してなるガスセンサ素子であり、前記検査端子は、上記ガスセンサ素子の第一外部接続端子に導通し、前記非検査端子のうち第一非検査端子は、上記第二外部接続端子に導通し、前記非検査端子のうち第二非検査端子は、上記第三外部接続端子に導通するガスセンサ制御回路とすると良い。
本発明のガスセンサ制御回路では、非検査端子ハイインピーダンス化回路により、第一非検査端子及び第二非検査端子から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンスにした状態で、ガスセンサ素子の第一外部接続端子に導通する検査端子に検査電流を供給して、検査端子の電位を測定することができる。このため、たとえ、検査端子等が所定電位に短絡していたとしても、ガスセンサ制御回路の第一非検査端子あるいは第二非検査端子との間には、従って、この間に接続された検知セルやポンプセルには、過電流あるいは不適切な向きの電流が流れることはない。従って、本発明のガスセンサ制御回路によれば、検査端子の所定電位等への短絡がある場合でも、検知セルやポンプセルの特性劣化や破壊を防止して、安全に短絡検査することができる。
また、請求項5または請求項6に記載のガスセンサ制御回路であって、前記ガスセンサ制御回路は、前記非検査端子に、または、前記第一非検査端子及び前記第二非検査端子のいずれかに、自身の出力端が接続される1又は複数の出力回路を有し、前記非検査端子ハイインピーダンス化回路は、上記出力回路の出力端のすべてを、各々、上記非検査端子から、または、上記第一非検査端子及び上記第二非検査端子のいずれかから見て前記ハイインピーダンスとする出力ハイインピーダンス化回路であるガスセンサ制御回路とすると良い。
本発明のガスセンサ制御回路は、非検査端子に、あるいは第一非検査端子または第二非検査端子に、自身の出力端が接続される1又は複数の出力回路を含み、この出力回路の出力端のすべてを、各々、非検査端子から見てハイインピーダンスとする出力ハイインピーダンス化回路を有している。このため、電流容量の小さな安価なスイッチング素子を用いるなどによって、出力ハイインピーダンス化回路を構成することができるから、安価なガスセンサ制御回路とすることができる。
特に、出力ハイインピーダンス化回路を含めたガスセンサ制御回路を、ハイブリッドICやASICなどのモノリシックICにより構成した場合には、コンパクトかつ安価にガス検出装置を構成することができる。
また、請求項5〜請求項7のいずれかに記載のガスセンサ制御回路であって、前記検査端子から見た前記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガスセンサ制御回路とすると良い。
本発明のガスセンサ制御回路では、検査端子から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをもハイインピーダンスにすることができる。このため、検査端子が所定電位に対して短絡していると診断されたとき、非検査端子ハイインピーダンス化回路のほか、検査端子ハイインピーダンス化回路を用いることで、ガスセンサ素子とガスセンサ制御回路とを電気的に遮断することができる。これにより、短絡原因を除くなどの短絡への対応が行われて、短絡状態が解除されるまで、ガスセンサ制御回路に含まれる電流源などからの電流によって、ガスセンサ素子に悪影響が生じることを防止することができる。
また、他の解決手段は、固体電解質体及びこれを挟んで設けられた一対の電極を有する少なくとも一つのセンサセル、及び、上記センサセルの電極に各々導通する複数の外部接続端子を含むガスセンサ素子と、上記ガスセンサ素子を制御するガスセンサ制御回路であって、上記ガスセンサ素子の外部接続端子に各々導通する複数の制御端子、上記制御端子のうち所定電位への短絡の有無を検査する検査端子に、検査電流を供給する検査電流供給回路、上記検査端子の電位を測定する検査電位測定回路、及び、上記制御端子のうち上記検査端子以外の非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記非検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガスセンサ制御回路と、を備えるガス検出装置の検査方法であって、上記非検査端子ハイインピーダンス化回路により上記非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを上記ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化ステップと、上記検査電流供給回路により上記検査端子に検査電流を供給する検査電流供給ステップと、上記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について上記所定電位に対する短絡の有無の診断を行う診断ステップと、を備えるガス検出装置の検査方法である。
本発明のガス検出装置の検査方法では、非検査端子から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンスにした状態、つまり、非検査端子及びガスセンサ制御回路のうちこの非検査端子に繋がる回路をガスセンサ素子から電気的に遮断した上で、検査端子に電流を流し、検査端子の電位に基づいて、検査端子について所定電位に対する短絡の有無の診断を行う。このようにすれば、たとえ、検査端子あるいはこれに接続する配線などが所定電位に対して短絡していた場合でも、また、検査電流供給回路から検査端子に電流を供給した場合でも、非検査端子及びこれに接続されたセンサセルには電流が流れないため、センサセルに過電流や不適切な向きの電流が流れることがなく、ガスセンサ素子を構成する固体電解質体のブラックニングにより特性劣化などの不具合が生じにくい。かくして、ガス検出装置の検査端子について、安全に短絡の検査を行うことができる。
なお、診断ステップでは、検査端子に短絡が生じていない場合(正常)と、短絡が生じている場合(不良)とを区別しうる手法であれば、いずれの診断手法も採用できる。例えば、検査電流を供給後、所定時間待機してから検査端子の電位を測定し、その電位レベルに基づいて短絡の有無を判断する方法や、検査電流を供給すると共に検査端子の電位をモニタし、この電位の変化の様子から短絡の有無を判断する方法が挙げられる。
また、請求項9のガス検出装置の検査方法であって、前記診断ステップは、前記検査電流の供給開始後、所定時間待機する待機ステップと、上記所定時間待機後に、前記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について前記所定電位に対する短絡の有無の判断を行う短絡判断ステップと、を含むガス検出装置の検査方法とすると良い。
検査端子には、ノイズ対策などのためにコンデンサが接続される場合があり、この場合には、検査電流を流しても、検査端子の電位は、コンデンサの充電に応じ徐々にしか変化しない。特に、検査電流を、消費電流(消費電力)を考慮して、小さくしている場合には、検査電流でコンデンサを短期間充電(あるいは放電)しても、検査端子の電位の変化は小さい。
そこで、本発明のガス検出装置の検査方法では、検査電流供給回路により検査端子に電流を供給してから、所定時間経過後に、検査端子の電位に基づいて、検査端子の所定電位に対する短絡の有無を判断している。このため、検査端子の電位が緩やかに変化する場合でも、確実に検査端子における所定電位に対する短絡の有無の判断を行うことができる。
なお、短絡判断ステップでは、所定時間経過後において、検査端子に短絡が生じていない場合の検査端子の電位と、短絡が生じている場合の検査端子の電位とを区別しうる手法であれば、いずれのものも採用できる。例えば、検査端子が所定電位に短絡している場合に検査端子が取ると予測される電位と、検査端子が短絡していない場合にこの検査端子が取ると予測される電位との中間の値を閾値としたコンパレータを用いて、検査端子の電位の大小により判断する手法が挙げられる。
また、請求項10のガス検出装置の検査方法であって、前記短絡判断ステップは、前記所定時間待機後に、前記検査端子の電位が、閾電位に比して前記所定電位側の電位であるとき、上記検査端子が上記所定電位に対して短絡していると判断するガス検出装置の検査方法とすると良い。
本発明のガス検出装置の検査方法のうち短絡判断ステップでは、検査端子の電位と、閾電位とを比較して、検査端子について所定電位に対する短絡の有無の判断を行う。このようにすると、1回の比較で容易に短絡の有無を判断することができる。
なお、検査端子の電位と閾電位とを比較する手段としては、これらの大小比較が行えれば、いずれの手段であっても良い。例えば、電気的に検査端子の電位と閾電位とを直接比較するコンパレータや、検査端子の電位をA/D変換し、これを閾電位の値と比較する手段が挙げられる。
また、他の解決手段は、固体電解質体及びこれを挟んで設けられた一対の電極を有する少なくとも一つのセンサセル、及び、上記センサセルの電極に各々導通する複数の外部接続端子を含むガスセンサ素子と、上記ガスセンサ素子を制御するガスセンサ制御回路であって、上記ガスセンサ素子の外部接続端子に各々導通する複数の制御端子、上記制御端子のうち第一所定電位及び第二所定電位への短絡の有無を検査する検査端子に、第一方向に流れる第一検査電流を供給する第一検査電流供給回路、上記検査端子に上記第一方向とは逆向きの第二方向に流れる第二検査電流を供給する第二検査電流供給回路、上記検査端子の電位を測定する検査電位測定回路、及び、上記制御端子のうち上記検査端子以外の非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記非検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガスセンサ制御回路と、を備えるガス検出装置の検査方法であって、上記非検査端子ハイインピーダンス化回路により上記非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを上記ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化ステップと、上記第一検査電流供給回路により上記検査端子に上記第一方向に流れる上記第一検査電流を供給する第一検査電流供給ステップと、上記第一検査電流が供給された上記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について上記第一所定電位に対する短絡の有無の診断を行う第一診断ステップと、上記第二検査電流供給回路により上記検査端子に上記第二方向に流れる上記第二検査電流を供給する第二検査電流供給ステップと、上記第二検査電流が供給された上記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について上記第二所定電位に対する短絡の有無の診断を行う第二診断ステップと、を備えるガス検出装置の検査方法である。
本発明のガス検出装置の検査方法では、第一方向及び第二方向の検査電流が検査端子に供給されて、2つの所定電位について、検査端子の短絡の有無が検査される。
例えば、第一方向を検査端子からガスセンサ素子の外部接続端子に向う方向、第二方向をその逆向きの方向とし、第一所定電位をグランド電位、第二所定電位を電源電位とすれば、検査端子に接続される配線等について、第一検査電流供給ステップ及び第一診断ステップで、グランド電位への短絡の有無を検査することができ、第二検査電流供給ステップ及び第二診断ステップにより、電源電位への短絡の有無を検査することができる。このように、本発明の検査方法では、グランド電位及び電源電位など二つの所定電位に対する短絡検査を行うことができる。
なお、検査電流供給回路から供給される検査電流の方向については、第二方向を検査端子に向う方向、第一方向を第二方向の逆向きの方向とすることもできる。
また、請求項12のガス検出装置の検査方法であって、前記第一診断ステップは、前記第一検査電流の供給開始後、第一所定時間待機する第一待機ステップと、上記第一所定時間待機後に、前記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について前記第一所定電位に対する短絡の有無の判断を行う第一短絡判断ステップと、を含み、前記第二診断ステップは、前記第二検査電流の供給開始後、第二所定時間待機する第二待機ステップと、上記第二所定時間待機後に、前記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について前記第二所定電位に対する短絡の有無の判断を行う第二短絡判断ステップと、を含むガス検出装置の検査方法とすると良い。
ガス検出装置では、ノイズ対策などのために、ガスセンサ制御回路の検査端子にコンデンサが接続されている場合がある。また、消費電流(消費電力)を考慮して、第一検査電流及び第二検査電流を、小さな電流とする場合がある。このような場合では、第一検査電流及び第二検査電流でコンデンサを充電あるいは放電する時間が長くなるため、短期間の電流供給では、検査端子の電位の変化が小さくなり、判断しにくい場合がある。
そこで、本発明のガス検出装置の検査方法のうち、第一診断ステップでは、第一検査電流供給回路により検査端子に電流を供給してから、第一所定時間経過後に、検査端子の電位に基づいて、検査端子について第一所定電位に対する短絡の有無を判断する。また、第二診断ステップでも、同様に第二所定時間経過後に、検査端子について第二所定電位に対する短絡の有無を判断する。このため、本発明の検査方法によれば、検査端子に接続されたコンデンサにより、検査端子の電位が緩やかに変化する場合であっても、検査端子について第一所定電位及び第二所定電位に対する短絡の有無の判断を、確実に行うことができる。
また、請求項13のガス検出装置の検査方法であって、前記第一短絡判断ステップは、前記第一所定時間待機後に、前記検査端子の電位が、第一閾電位に比して前記第一所定電位側の電位であるとき、上記検査端子が上記第一所定電位に対して短絡していると判断し、前記第二短絡判断ステップは、前記第二所定時間待機後に、前記検査端子の電位が、上記第一閾電位よりも第二所定電位側の第二閾電位に比して前記第二所定電位側の電位であるとき、上記検査端子が上記第二所定電位に対して短絡していると判断するガス検出装置の検査方法とすると良い。
本発明のガス検出装置の検査方法では、第一短絡判断ステップで、第一閾電位と検査端子との電位を比較して、その大小により検査端子の第一所定電位への短絡の有無を判断し、第二短絡判断ステップで、第二閾電位と検査端子との電位を比較して、その大小により検査端子の第二所定電位への短絡の有無を判断している。このように本発明のガス検出装置の検査方法では、検査端子の第一所定電位への短絡の有無及び第2所定電位への短絡の有無を、簡易な手法により行うことができる。
また、請求項9に記載のガス検出装置の検査方法であって、前記検査電流供給回路は、前記検査端子が第一所定電位にも第二所定電位にも短絡していないとき、上記検査端子の電位を上記第一所定電位と上記第二所定電位の中間の所定中間電位に導く検査電流を、上記検査端子に供給する検査電流供給回路であり、前記診断ステップは、上記検査電流の供給開始後、所定時間待機する待機ステップと、上記所定時間待機後に、上記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について上記第一所定電位及び上記第二定電位への短絡の有無の判断を行う短絡判断ステップと、を含むガス検出装置の検査方法とすると良い。
本発明のガス検出装置の検査方法では、上述の検査電流供給回路を用いて検査電流を検査端子に供給する。従って、所定時間待機後には、検査端子の電位は、検査端子が第一所定電位及び第二所定電位にも短絡していない場合には、所定中間電位の近傍になる。また、第一所定電位に短絡している場合には、検査端子の電位は、第一所定電位あるいはその近傍の値になり、第二所定電位に短絡している場合には、第二所定電位あるいはその近傍の値になる。従って、例えば、この所定時間経過後の検査端子の電位を用いることで、一種類の検査電流を用いて、第一所定電位及び第二所定電位への短絡の有無を、容易、迅速に診断することができる。
なお、本発明の検査電流供給回路は、検査端子が、第一所定電位にも第二所定電位にも短絡していないときに、検査端子の電位を所定中間電位に導く検査電流を供給できるものであれば、いずれのものであっても良い。例えば、電源電位とグランド電位との間を抵抗分割するプルアップダウン回路や、電流を流せない状態で所定中間電位になる定電流回路が挙げられる。
また、請求項15に記載のガス検出装置の検査方法であって、前記短絡判断ステップは、前記所定時間待機後に、前記検査端子の電位が、第一閾電位に比して第一所定電位側の電位であるとき、上記検査端子が上記第一所定電位に対して短絡していると判断し、上記第一閾電位よりも第二所定電位側の第二閾電位に比して上記第二所定電位側の電位であるとき、上記検査端子は、上記第二所定電位に対して短絡していると判断するガス検出装置の検査方法とすると良い。
本発明のガス検出装置の検査方法では、第一閾電位及び第二閾電位と、検査端子の電位とを比較して、第一所定電位または第二所定電位に対する短絡の有無の判断を行っている。このため、容易に短絡判断を行うことができる。
また、請求項9〜請求項16のいずれかに記載のガス検出装置の検査方法であって、前記ガスセンサ制御回路は、前記検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガスセンサ制御回路であり、前記検査端子が、前記所定電位、または、前記第一所定電位及び前記第二所定電位のいずれかに短絡していると診断されたとき、上記検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする検査端子ハイインピーダンス化ステップを含むガス検出装置の検査方法とすると良い。
本発明のガス検出装置の検査方法では、検査端子が、所定電位、または、第一所定電位及び第二所定電位のいずれか(以後、所定電位等とも言う)に短絡していると診断されたとき、検査端子についても、非検査端子と同様に、検査端子から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンンスにする。すなわち、検査端子が所定電位等に短絡していると診断されたとき、ガスセンサ制御回路と、ガスセンサ素子とが電気的に遮断される。これにより、短絡との診断以降、短絡原因を除くなどの短絡への対応が行われて、短絡状態が解除されるまで、ガスセンサ制御回路に含まれる電流源などからの電流によって、ガスセンサ素子に悪影響が生じることを防止することができる。
また、請求項9〜請求項17のいずれかに記載のガス検出装置の検査方法であって、前記非検査端子ハイインピーダンス化ステップを、前記ガスセンサ制御回路の電源投入直後に実行するガス検出装置の検査方法とすると良い。
本発明のガス検出装置の検査方法では、ガスセンサ制御回路の電源投入直後に非検査端子ハイインピーダンス化ステップを直ちに実行する。このため、検査端子について所定電位等への短絡が有ると診断されたときには、過電流や不適切な方向の電流をガスセンサ素子に流すことなく、ガス検出装置の動作を停止する、または、電源を遮断するなど、短絡に対応した制御を行い、短絡に伴うガスセンサ素子の破壊や特性劣化などの悪影響を確実に防止するようにできる。
本発明の実施の形態にかかるガス検出システムについて図面を参照して説明する。
本発明の第一の実施形態にかかるガス検出システム1について、図1〜図7を参照して説明する。
排気ガス中の酸素濃度から空燃比を測定する本実施例1のガス検出システム1は、図1に示すように、ガスセンサ素子4及びガスセンサ制御回路5からなるガス検出装置2と、ガスセンサ素子4を作動温度に保つヒータ7と、ヒータ7を制御するためのヒータ制御回路6と、ガス検出装置2及びヒータ制御回路6を制御するマイクロコンピュータ3とを含んでいる。
このうちマイクロコンピュータ3は、図示しないが、中央演算装置であるCPUと、データやプログラム等を格納するRAM及びROMと、外部回路との信号の入出力を行う入力ポート及び出力ポートを含んでいる。マイクロコンピュータ3では、CPUはRAMなどに格納されたプログラムにより、演算やデータ転送などの命令の実行が制御される。また、マイクロコンピュータ3では、入力ポートに入力された信号は、入力ポート用レジスタの内容に反映され、出力ポート用レジスタに格納された内容は、出力ポートに信号として出力される。
ヒータ制御回路6により制御されるヒータ7は、図示しないセラミック系接合材を介してガスセンサ素子4に接合されている。ヒータ7は、アルミナを主成分とするセラミックからなり、その内部にはヒータ配線72が埋設されている。ヒータ制御回路6は、ガスセンサ素子4の温度が550℃〜900℃に保たれるように、ヒータ7を制御する。
また、ガスセンサ素子4は、ガソリンエンジンの排気ガス系に配設され、接合された2つのセンサセル(ポンプセル14及び検知セル24)を含み、3つの素子端子4T1,4T2,4T3が、配線L1,L2,L3を介して、ガスセンサ制御回路5の制御端子Vs+,COM,Ip+にそれぞれ接続されている。
このガスセンサ素子4は、ポンプセル14、多孔質拡散層18、検知セル24及び補強板30が、この順に積層されて、一体焼結によって形成されている。
このうちポンプセル14は、薄板状の、酸素イオン伝導性固体電解質体であるジルコニアからなり、その両面に多孔質の白金で形成された第一ポンプ電極12a及び第二ポンプ電極12bを有している。さらに、第一ポンプ電極12aは、第三素子端子4T3を通じ配線L3を介してガスセンサ制御回路5の第三制御端子Ip+に接続され、第二ポンプ電極12bは、第二素子端子4T2を通じ配線L2を介してガスセンサ制御回路5の第二制御端子COMに接続されている。
また、検知セル24も同様に、薄板状のジルコニアからなり、その両面に多孔質の白金で形成された第一検知電極13a及び第二検知電極13bを有している。このうち第一検知電極13aは、ガスセンサ素子4の内部で、上述の第二ポンプ電極12bに、従って、第二素子端子4T2に電気的に接続されている。従って、第一検知電極13aも、第二素子端子4T2を通じ配線L2を介して、ガスセンサ制御回路5の第二制御端子COMに接続されている。一方、第二検知電極13bは、第一素子端子4T1を通じ配線L1を介してガスセンサ制御回路5の第一制御端子Vs+に接続されている。
ポンプセル14と検知セル24との間には、アルミナからなる絶縁層により包囲された測定室20が形成されている。この絶縁層の一部には多孔質拡散層18が形成されている。この測定室20は、多孔質拡散層18を介して被測定ガス雰囲気(例えば、ガソリンエンジンの排気ガス側)に連通されている。この多孔質拡散層18は、拡散制限を行う拡散孔が設けられた多孔質の焼結体からなり、流通する気体の拡散律速を行う。
一方、セラミックからなり、検知セル24と略同じ大きさに形成された補強板30は、検知セル24の第二検知電極13bを挟むように配置され、ガスセンサ素子4全体の強度を確保している。第二検知電極13bはこの補強板30によって外部と遮断され、第二検知電極13b側には閉塞空間が形成される。
ところで、検知セル24の第二検知電極13bから第一検知電極13aに向う所定のバイアス電流Icpを流すと、酸素のポンピング(酸素の汲み出し及び汲み入れ)作用が生じ、第二検知電極13b側の閉塞空間には、常時ほぼ一定濃度の酸素が蓄積されることになる。この第二検知電極13b側の閉塞空間に蓄積された酸素は、ガスセンサ素子4において被測定ガスを検知するときの基準酸素となる。
ガスセンサ素子4では、被測定ガス雰囲気の酸素濃度に応じて、被測定ガス雰囲気中の酸素が、測定室20内に、多孔質拡散層18を介して流入し拡散する。このガスセンサ素子4は、エンジンに供給される混合気が理論空燃比に保たれている状態では、測定室20と酸素濃度の基準となる第二検知電極13bとの間の酸素濃度差により、検知セル24に450mVの電位を発生する特性を有する。すなわち、第一検知電極13aと第二検知電極13bとの間には、450mVの電位差が生じることとなる。
ところで、このガスセンサ素子4では、エンジンに供給される混合気の空燃比の変化に応じて、排気ガスに含まれる酸素濃度が変化し、さらに、測定室20内の雰囲気に含まれる酸素濃度が変化する。このガスセンサ素子4では、後述のガスセンサ制御回路5によって第一検知電極13aと第二検知電極13bとの間の電位差が450mVに保たれるように、ポンプセル14に流れるポンプ電流Ipが制御される。つまり、測定室20内の雰囲気が理論空燃比と同じ状態になるように、ポンプセル14によって酸素のポンピングが行われる。このガスセンサ素子4では、このポンプ電流Ipに基づいて、被測定ガス中の酸素濃度が測定され、これにより空燃比が検出される。
次に、図2を参照してガスセンサ制御回路5の構成と動作について説明する。
ガスセンサ制御回路5は、ガスセンサ素子4の素子端子4T1,4T2,4T3と、配線L1,L2,L3を介してそれぞれ接続する第一制御端子Vs+、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+を有している。
このガスセンサ制御回路5は、ガスセンサ素子4を制御して、被測定ガスの酸素濃度を測定する回路であり、ポンプセル14を駆動するポンプ電流Ipを流すためのオペアンプ32、ポンプ電流Ipの制御特性を改善するためのPID制御回路56、第二検知電極13bの酸素濃度を一定に保つために検知セル24に所定のバイアス電流Icpを流す定電流源46を含んでいる。さらに、ガスセンサ制御回路5は、ポンプ電流Ipの制御目標電位(450mV)を供給する定電圧源48、ポンプセル14に流れるポンプ電流Ipを電圧変換するための抵抗素子R2を含んでいる。またさらに、ガスセンサ制御回路5は、スイッチSW1〜SW3,SW6,SW8〜SW10を有している。このスイッチSW1〜SW3,SW6,SW8〜SW10は、いずれもトランジスタ素子からなり、遮断状態と導通状態とを切り換えて、このスイッチに接続する回路をON/OFF制御可能としている。
また、第一制御端子Vs+と第三制御端子Ip+との間には、コンデンサC4と抵抗素子R6の直列回路が、ノイズ除去のために挿入されている。
このガスセンサ制御回路5のうち、まず、第一制御端子Vs+に接続している回路について説明する。第一制御端子Vs+には、定電流源43M,43N,46の出力端がそれぞれ、スイッチSW9,SW10,SW8を介して接続されている。また、第一制御端子Vs+の電位を測定する電位モニタ回路41、及び、オペアンプ42の入力端も接続されている。
このうち、第一制御端子Vs+に検査電流を供給する定電流源43M,43N(検査電流供給回路)と、電位モニタ回路41とで、第一制御端子Vs+、これに導通する配線L1、あるいは第一素子端子4T1が電源電位及びグランド電位に短絡しているか否かを診断する。また、スイッチSW9,SW10は、遮断状態と導通状態とを切り換え制御可能なスイッチである。
定電流源43Mは、第一制御端子Vs+から流出する向きの正方向検査電流Im(以下、第一制御端子Vs+からを流出する方向に流れる検査電流の向きを正方向、この逆を負方向とする)を供給する。一方、定電流源43Nは、これとは逆向きの負方向検査電流Inを供給する。これら定電流源43M,43Nの出力端と、第一制御端子Vs+との間には、スイッチSW9,SW10が介在している。このスイッチSW9,SW10を導通状態と遮断状態のいずれかに切り換えることで、第一制御端子Vs+から見た定電流源43M,43Nのインピーダンスを、それぞれ、低インピーダンス、つまりほぼ定電流源43M,43Nの出力インピーダンスと同じとしたり、ハイインピーダンス、つまり、定電流源43M,43Nが切り離されたのと同じ状態とすることができる。
なお、定電流源43Mは、定電流源ではあるが、自身が発生しうる電圧(電位)に上限があり、自身の出力端、従って、第一制御端子Vs+の電位が、電源電位VBにほぼ等しくなるまでしか正方向検査電流Imを流すことはできない回路特性を有している。同様に、定電流源43Nも、定電流源ではあるが、自身が発生しうる電圧(電位)に下限があり、自身の出力端、従って、第一制御端子Vs+の電位が、グランド電位GNDにほぼ等しくなるまでしか負方向検査電流Inを流すことはできない回路特性を有している。
また、定電流源46も、スイッチSW8を導通状態と遮断状態のいずれかに切り換えることにより、第一制御端子Vs+から見た定電流源46のインピーダンスを低インピーダンスとしたり、ハイインピーダンスとしたりすることができる。
なお、第一制御端子Vs+に接続されている定電流源46は、第二検知電極13bの酸素濃度を一定に保つために、検知セル24に流される17μAのバイアス電流Icpを供給する回路である。
一方、オペアンプ42の入力端は、第一制御端子Vs+に直接接続されている。第一制御端子Vs+から見て、オペアンプ42の入力インピーダンスは、常に高いからである。
また、電位モニタ回路41も、第一制御端子Vs+に直接接続されている。第一制御端子Vs+から見て、電位モニタ回路41の入力端も、常にハイインピーダンスであるからである。なお、電位モニタ回路41は、公知のA/D変換器を含み、第一制御端子Vs+の電位をデジタル値に変換した上でその値をマイクロコンピュータ3に出力する。
かくして、この第一制御端子Vs+からガスセンサ制御回路5を見たとき、スイッチSW8,SW9,SW10をいずれもOFFとした場合には、ハイインピーダンスとなる。つまり、この場合には、第一制御端子Vs+から電気的に遮断された状態に見えるようにすることができる。
ついで、ガスセンサ制御回路5のうち、第二制御端子COMに接続している回路について説明する。この第二制御端子COMには、PID制御回路56、オペアンプ34,32が接続している。
オペアンプ32では、その反転入力端子にPID制御回路56の出力が抵抗素子R2を介して接続され、非反転入力端子に基準電位3.6Vが印加され、出力端はスイッチSW3を介して第三制御端子Ip+に接続されている。これらによって、ガスセンサ素子4のポンプ電流Ipを制御するための負帰還回路が構成されている。このオペアンプ32は、第二制御端子COMに、抵抗素子R1を介して、その入力端子(反転入力端子)が接続している。このため、第二制御端子COMから見ると、常にハイインピーダンスとなっている。
PID制御回路56は、制御目標値の450mVと、検知セル24の出力電位である第一制御端子Vs+の電位Vsとの偏差量ΔVsをPID演算し、上述のオペアンプ32を含む負帰還制御の制御特性を改善する機能を有している。このPID制御回路56は、オペアンプ36,40、及び、PID制御回路56の制御特性を決める抵抗素子R3〜R5とコンデンサC1〜C3とを含んでいる。そして、PID制御回路56(オペアンプ40)の入力端子には、オペアンプ42の出力が入力されており、これにより、第一制御端子Vs+の電位VsがPID制御回路56に入力される。また、PID制御回路56の出力は、抵抗素子R2、及び抵抗素子R1を介して第二制御端子COMに出力されている。また、PID制御回路56の出力は、抵抗素子R2を介して、内部電位Vcentとして、オペアンプ32の反転入力端子に接続されている。
また、定電圧源48の出力も、オペアンプ38を介して、オペアンプ40に入力されている。この定電圧源48は、ポンプ電流Ip電流を制御する制御目標となる電位である450mVを、オペアンプ40を介してPID制御回路56に供給するための回路である。
なお、PID制御回路56の出力は、オペアンプ36の出力端に接続されているスイッチSW2によってON/OFF制御される。従って、このPID制御回路56も、スイッチSW2によって、その出力端をON/OFFでき、第二制御端子COMから見て、低インピーダンスの場合とハイインピーダンスの場合とを選択することができる。
また、抵抗素子R2は、ポンプセル14に流れるポンプ電流Ipを電圧に変換し、抵抗素子R2の両端電圧を図示しない差動増幅回路を介して、マイクロコンピュータ3に出力するように構成されている。
さらに、内部電位Vcentのラインには、オペアンプ34がスイッチSW1を介して接続している。オペアンプ34は、ガスセンサ素子4の非活性時に第二制御端子COMに所定の電位を与えるためのものである。このオペアンプ34についても、スイッチSW1の切り換えにより、第二制御端子COMから見たインピーダンスを、低インピーダンスとしたり、ハイインピーダンスとしたりすることができる。
かくして、この第二制御端子COMからガスセンサ制御回路5を見たとき、スイッチSW1,SW2をいずれもOFFとした場合には、ハイインピーダンスとなる。つまり、この場合には、第二制御端子COMから電気的に遮断された状態に見えるようにすることができる。
さらに、ガスセンサ制御回路5のうち、第三制御端子Ip+に接続している回路について説明する。この第三制御端子Ip+には、抵抗素子R7と抵抗素子R8とで、5V電位とグランド電位とを抵抗分割するプルアップダウン回路及びオペアンプ32が接続されている。
このうち、プルアップダウン回路は、ガスセンサ素子4の非活性時に、第三制御端子Ip+に対し、5V電位とグランド電位との中間電位である2.5Vの電位を与えるものである。
このプルアップダウン回路は、スイッチSW6を介して第三制御端子Ip+に接続しており、このスイッチSW6の切り換えにより、第三制御端子Ip+から見たインピーダンスを、低インピーダンスとしたり、ハイインピーダンスとしたりすることができる。
また、オペアンプ32の出力端はスイッチSW3を介して第三制御端子Ip+に接続されている。このスイッチSW3の切り換えにより、第三制御端子Ip+から見たオペアンプ32のインピーダンスを、低インピーダンスとしたり、ハイインピーダンスとしたりすることができる。
かくして、この第三制御端子Ip+からガスセンサ制御回路5を見たとき、スイッチSW3,SW6をいずれもOFFとした場合には、ハイインピーダンスとなる。つまり、この場合には、第三制御端子Ip+から電気的に遮断された状態にすることができる。
なお、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から見たガスセンサ制御回路5のインピーダンスをハイインピーダンスにすべく、例えば、第二制御端子COMについて、PID制御回路56及びオペアンプ34の出力端と、第二制御端子COMとの間に、単一のスイッチ、具体的には単一のスイッチング素子を介在させる回路構成も考えられる。このようにしても、第二制御端子COMから見たガスセンサ制御回路5のインピーダンスをハイインピーダンスにすることができる。
但し、このようにすると、本実施例1のように、多数のスイッチSW1等を用いた場合に比して、電流容量の大きなスイッチング素子を用いることが必要となりがちである。一般に、電流容量の大きなスイッチング素子は、入手性が悪く、価格も高くなりがちである。特に、ガスセンサ制御回路をASICなど半導体集積回路で構成する場合には、電流容量の大きなスイッチング素子を構成するのが困難となる場合もある。
これに対し、本実施例1にかかるガスセンサ制御回路5では、上述したように、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+に、自身の出力端が接続する各々の回路について、それらの回路の出力端と第二制御端子COMあるいは第三制御端子Ip+との間に、それぞれスイッチSW1等を設けている。このため、このスイッチSW1等をすべてOFFとすることで、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から見たガスセンサ制御回路5のインピーダンスを、ハイインピーダンスとすることができる。この場合には、スイッチ(スイッチング素子)としては、接続する回路の電流容量に適合した比較的電流容量の小さなスイッチング素子を用いればたりる。従って、入手容易で安価なガスセンサ制御回路5とすることができる。また、大きな電流容量のスイッチング素子を構成する必要がないため、半導体集積回路を用いる場合であっても、ガスセンサ制御回路5を容易に構成することができる。
またさらに、本実施例1のガスセンサ制御回路5は、第一制御端子Vs+に出力端が接続される定電流源46,43M,43Nについても、それぞれの出力端には、スイッチSW8,SW9,SW10を接続してある。従って、これらのスイッチSW8,SW9,SW10をすべてOFFとすることで、第一制御端子Vs+から見たガスセンサ制御回路5のインピーダンスをハイインピーダンスにすることができる。
なお、上述のスイッチSW1〜SW3,SW6,SW8〜SW10のON/OFF(導通、遮断)の制御を行う制御信号は、各々マイクロコンピュータ3の出力ポートに接続され、電位モニタ回路41の出力信号及び抵抗素子R2の両端電圧は、各々マイクロコンピュータ3の入力ポートに接続されている。このため、マイクロコンピュータ3は、ガスセンサ制御回路5におけるスイッチSW1〜SW3,SW6,SW8〜SW10のON/OFF制御を行うことができ、ガスセンサ制御回路5から出力される第一制御端子Vs+の電位及びガス濃度の測定値を得ることができる。
次いで、本実施例1にかかるガス検出システム1において、酸素濃度検出を行う方法について説明する。
ガスセンサ制御回路5では、通常の酸素濃度検出を行うに当り、あらかじめ、スイッチSW1,SW9,SW10をOFFとしておき、スイッチSW2,SW3,SW6,SW8をONとする。このとき、被測定ガスが、燃料供給過剰(リッチ)側の状態の場合には、測定室20の酸素が理論空燃比よりも欠乏し、第一制御端子Vs+の電位Vsが制御目標値の450mVよりも高くなるため、制御目標値と電位Vsとの間に偏差量ΔVsが発生し、その偏差量ΔVsがPID制御回路56によりPID演算され、オペアンプ32にフィードバックされる。このため、不足分の酸素をポンプセル14により汲み入れるためのポンプ電流Ipが流れることになる。
一方、被測定ガスが、燃料供給不足(リーン)の場合には、測定室20の酸素が理論空燃比よりも過剰となり、第一制御端子Vs+の電位Vsが450mVよりも低くなるので、上述と同様に偏差量ΔVsがフィードバックされて、過剰分の酸素をポンプセル14により汲み出すためのポンプ電流Ipが流れることになる。
このようにして、本実施例1のガス検出装置2を用いたガス検出システム1では、第一制御端子Vs+の電位Vsが450mVとなるようにポンプセル14を制御するポンプ電流Ipの大きさを測定することで、被測定ガス中の酸素濃度を測定することができる。具体的には、ポンプ電流Ipは抵抗素子R2によってガス濃度を現す電位に変換されてマイクロコンピュータ3に出力され、最終的にはエンジンの燃焼制御に使用される。
次いで、本実施例1にかかるガス検出システム1を用いた短絡の検査方法について、図3〜図7を参照して説明する。
ガス検出装置2では、取り扱いの不手際や、内燃機関の振動など機械的な要因により、第一制御端子Vs+、配線L1、あるいは第一素子端子4T1が、電源電位VBあるいはグランド電位GNDに接触して、短絡を生じる可能性がある。そこで、以下では、図2に示すように、配線L1のうち、部位Aにおいて、電源電位VBまたはグランド電位GNDに短絡した場合について考察する。この場合、十分大きな電流を流しうる導電路が短絡によって形成されているとすると、第一制御端子Vs+の電位は、電源電位VBあるいはグランド電位GNDとなる。すると、検知セル24には、ガスセンサ制御回路5の第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から部位Aに向う方向(あるいは、その逆方向)に電流が流れる。このため、検知セル24においてブラックニングの発生や、ガスセンサ素子4内(第二検知電極13b)の気圧の上昇によるガスセンサ素子4の破損などの虞がある。特に、部位Aがグランド電位GNDに短絡した場合には、検知セル24の電池起電力とは逆向きの電流が流れることとなり、短時間あるいは微小な電流であってもブラックニングが生じる虞がある。
部位Aの電源電位VBまたはグランド電位GNDへの短絡の有無を検査する方法としては、前述したように、ガス検出装置2を動作させた状態で、第一制御端子Vs+の電位をモニタする方法が考えられる。しかしながら、この方法を用いて、部分Aの電源電位VBまたはグランド電位GNDへの短絡を検知したとしても、検知セル24には、既に不適切な方向の電流や過電流が流れている虞が大きく、検知セル24の破損を防止することは困難である。
これに対して、本実施例1にかかるガスセンサ制御回路5では、前述したように第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から見たガスセンサ制御回路5のインピーダンスをハイインピーダンスにすることができ、この状態で第一制御端子Vs+の検査を行うことができる。そこで、後述するように、ガス検出装置2の電源投入直後にこの検査を行うことで、第一制御端子Vs+の電源電位VBまたはグランド電位GNDへの短絡がある場合にも、ガスセンサ素子4に電流を流すことなく、ガス検出装置2の検査を行うことができる。この検査結果に基づいて、ガスセンサ制御回路5の出力を遮断するなどの措置を取れば、不適切な向きの電流や、過電流による検知セル24の破損を確実に防止することができる。
そこで、本実施例1では、まず、短絡の有無を検査する検査端子である第一制御端子Vs+を除いた、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から見た、ガスセンサ制御回路5のインピーダンスをハイインピーダンスにする。さらに、定電流源43Mまたは定電流源43N(検査電流供給回路)により、第一制御端子Vs+には微小な検査電流が供給される。
さらに、第一制御端子Vs+の電位は、電位モニタ回路41により測定され、その測定値は、電位モニタ回路41に含まれる公知のA/D変換器によりデジタル化され、マイクロコンピュータ3に取り込まれる。マイクロコンピュータ3において、デジタル化された第一制御端子Vs+の電位と、あらかじめ設定された閾電位とを比較することで、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDまたは電源電位VBへの短絡の有無を診断することができる。
具体的には、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡の有無を検査する場合には定電流源43Mが用いられ、電源電位VBへの短絡の有無を検査する場合には定電流源43Nが用いられる。また、これらの出力の切り替えは、定電流源43M,43Nに接続されたそれぞれのスイッチSW9,SW10のON/OFF制御により行われる。
次いで、第一制御端子Vs+の短絡の検査方法について、詳細に説明する。なお、本実施例1にかかるガス検出システム1では、定電流源43M,43NおよびスイッチSW9,SW10を有しているので、第一制御端子Vs+(部位A)について電源電位VBへの短絡の有無の検査と、グランド電位GNDへの短絡の有無の検査とが可能であり、それらの検査順序も組み合わせ可能である。以下では、図3〜図6を参照して、グランド電位への短絡検査のみを行う場合、電源電位への短絡検査のみを行う場合、グランド電位への短絡検査の後に電源電位への短絡検査を行う場合、電源電位への短絡検査の後にグランド電位への短絡検査を行う場合の4種の検査方法について説明する。
いずれの場合においても、まず、短絡の有無を検査する検査端子である第一制御端子Vs+を除いた、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から見た、ガスセンサ制御回路5のインピーダンスをハイインピーダンスにする。
さらに、グランド電位GNDへの短絡の検査に場合には、定電流源43Mを用いて、第一制御端子Vs+に正方向検査電流Imを流す。電源電位VBへの短絡の検査の場合には、定電流源43Nを用いて、第一制御端子Vs+に負方向検査電流Inを流す。
第一制御端子Vs+の電位は、電位モニタ回路41により測定され、その測定値は、電位モニタ回路41内のA/D変換器によりデジタル化され、マイクロコンピュータ3に取り込まれる。マイクロコンピュータ3において、デジタル化された第一制御端子Vs+の電位と、あらかじめ設定された閾電位とを比較することで、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDまたは電源電位VBへの短絡の有無を診断することができる。
定電流源43Mと43Nの出力の切り替えは、これらに接続されたそれぞれのスイッチSW9,SW10のON/OFFの切り替えにより行う。
(検査例1:グランド電位への短絡検査)
図3は、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡の有無を検査するため、定電流源43Mを用いて、第一制御端子Vs+に正方向検査電流Imを流した場合のグラフである。縦軸方向は電位を、横軸方向は時間を表している。図3のうち、実線は正常時の第一制御端子Vs+の電位のグラフを示し、破線は第一制御端子Vs+(部位A)がグランド電位GNDに短絡している場合の第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフである。なお、正常時には、検査開始時の第一制御端子Vs+の電位の初期値は、電源電位VBからグランド電位GNDまでのいずれの値も取りうるため、初期値が電源電位の場合とグランド電位の場合のグラフを示している。後述の図4〜図6のグラフについても同様である。
正常時、つまり第一制御端子Vs+(部位A)がグランド電位GNDに短絡していない場合において、第一制御端子Vs+の電位の初期値がグランド電位GNDであった場合には、第一制御端子Vs+の電位は、グランド電位GNDから電源電位VBに向って徐々に上昇する。このとき、上述したように、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から見たガスセンサ制御回路5のインピーダンスがハイインピーダンスとされている。このため、定電流源43Mによって正方向検査電流Imを流しても、この電流Imは第二制御端子COMあるいは第三制御端子Ip+からガスセンサ制御回路5内に流れ込むことはない。従って、この正方向検査電流Imは、第一制御端子Vs+に接続されたコンデンサ成分を充電するのに用いられ、第一制御端子Vs+の電位が、徐々に上昇するのである。
また、正常時において、第一制御端子Vs+の電位の初期値が電源電位VBであった場合には、第一制御端子Vs+の電位は電源電位VBの値のまま変化することはない。前述したように、定電流源43Mでは、電源電位VBより高い電圧を発生させることができないからである。
これに対して、短絡時、つまり第一制御端子Vs+(部位A)がグランド電位に短絡しているときには、第一制御端子Vs+の電位は、正方向検査電流Imを流しても、グランド電位GND、あるいはこれに近い値のままとなる。正方向検査電流Imが短絡の導電路を流れてしまうからである。
なお、本実施例1では、グランド電位への短絡検査にあたり、定電流源43Mを用い流れる電流量を制限して、短絡検査において、過大な電流が流れたり、これにより大きな電力が消費されたりすることを防止している。
従って、第一制御端子Vs+に正方向検査電流Imの供給を開始してから所定時間Tg経過後(本例では1秒経過後)に、第一制御端子Vs+の電位がグランド短絡閾電位Vtg(本実施例1では1.5V)より高いかどうかを判断することで、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡の有無を検査することができる。
(検査例2:電源電位への短絡検査)
図4は、第一制御端子Vs+の電源電位VBへの短絡の有無を検査するため、定電流源43Nを用いて、第一制御端子Vs+に負方向検査電流Inを流した場合のグラフである。縦軸方向は電位を、横軸方向は時間を表している。図4のうち、実線は正常時の第一制御端子Vs+の電位のグラフを示し、破線は第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡している場合の第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフである。
正常時、つまり第一制御端子Vs+(部位A)が電源電位VBに短絡していない場合において、第一制御端子Vs+の電位の初期値が電源電位VBであった場合に、第一制御端子Vs+の電位は、電源電位VBからグランド電位GNDに向って徐々に低下する。このとき、前述したように、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から見たガスセンサ制御回路5のインピーダンスがハイインピーダンスとされている。このため、定電流源43Nによって負方向検査電流Inを流しても、この電流Inは第二制御端子COMあるいは第三制御端子Ip+からガスセンサ制御回路5内に流れ込むことはない。従って、この負方向検査電流Inは、第一制御端子Vs+に接続されたコンデンサ成分を充電(放電)するのに用いられ、第一制御端子Vs+の電位が、徐々に低下するのである。
また、第一制御端子Vs+の電位の初期値がグランド電位GNDであった場合には、第一制御端子Vs+の電位は、グランド電位GNDのまま変化しない。前述したように、定電流源43Nでは、グランド電位GNDより低い電位を発生させ得ないからである。
これに対して、短絡時、つまり、第一制御端子Vs+が電源電位に短絡しているときには、第一制御端子Vs+の電位は、電源電位VB、あるいはこれに近い値のままとなる。負方向検査電流Inが短絡の導電路を流れてしまうからである。
なお、本実施例1では、電源電位への短絡検査にあたり、定電流源43Nを用いて流れる電流量を制限して、短絡検査において、過大な電流が流れたり、これにより大きな電力が消費されたりすることを防止している。
従って、第一制御端子Vs+に負方向検査電流Inの供給を開始してから所定時間Tb経過後(本例では1s経過後)に、第一制御端子Vs+の電位が電源短絡閾電位Vtb(本実施例1では、電源電位VB−1.5V)より低いかどうかを判断することで、第一制御端子Vs+の電源電位VBへの短絡の有無を検査することができる。
(検査例3:グランド電位への短絡検査+電源電位への短絡検査)
図5は、定電流源43Mを用いて、第一制御端子Vs+に正方向検査電流Imを流しグランド電位への短絡を検査した後、続けて、定電流源43Nを用いて、第一制御端子Vs+に負方向検査電流Inを流し、電源電位VBへの短絡を検査した場合の、第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフである。
また、図5のうち、実線は正常時の電位変化を示し、破線は短絡時の電位変化を示している。さらに、破線のうち、前半部分(図中左側)は第一制御端子Vs+がグランド電位GNDに短絡していた場合の第一制御端子Vs+の電位のグラフであり、後半部分(図中右側)は、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡していた場合の第一制御端子Vs+の電位のグラフである。
このうち、前半は、図3のグラフと同様に、正常の場合、第一制御端子Vs+の電位の初期値がグランド電位GNDのときには、第一制御端子Vs+の電位は、グランド電位GNDから電源電位VBに向って徐々に変化する。また、第一制御端子Vs+の電位の初期値が電源電位VBのときには、第一制御端子Vs+の電位は電源電位VBの値のままとなる。なお、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡している場合にも、第一制御端子Vs+の電位は電源電位のままとなる。
これに対して、第一制御端子Vs+がグランド電位に短絡している場合には、第一制御端子Vs+の電位は、グランド電位GNDになり、変化することはない。従って、この段階で、第一制御端子Vs+がグランド電位へ短絡しているか否かについては、識別できる。
その後(第一所定時間Tg経過後の後半)では、正常の場合、第一制御端子Vs+の電位は、初期値がいずれの場合でも、グランド電位GNDに向って徐々に変化する。
これに対して、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡している場合には、第一制御端子Vs+の電位は、電源電位VBのままとなる。
従って、まず前半において、定電流源43Mにより第一制御端子Vs+に正方向検査電流Imの供給を開始してから第一所定時間Tg経過後(本例では1s経過後)に、第一制御端子Vs+の電位がグランド短絡閾電位Vtg(本実施例1では1.5V)より高いかどうかを判断することで、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡の有無を検査することができる。
続いて、後半では、定電流源43Nにより第一制御端子Vs+に負方向検査電流Inの供給を開始してから(第一所定時間Tg経過後から)、第二所定時間Tgb経過後(本例では1s経過後)に、第一制御端子Vs+の電位が、電源短絡閾電位Vtb(本実施例1では電源電位VB−1.5V)より低いかどうかを判断することで、第一制御端子Vs+の電源電位VBへの短絡の有無を検査することができる。
(検査例4:電源電位への短絡検査+グランド電位への短絡検査)
図6には、図5に示した場合と逆の場合についてのグラフを示す。即ち、図6は、定電流源43Nを用いて、第一制御端子Vs+に負方向検査電流Inを流し電源電位への短絡を検査した後、続けて、定電流源43Mを用いて、正方向検査電流Imを流しグランド電位への短絡を検査した場合の第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフである。
また、図6のうち、実線は正常時のグラフである。また、破線のうち、前半部分(図中左側)は、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡していた場合のグラフであり、後半部分は、第一制御端子Vs+がグランド電位GNDに短絡していた場合のグラフである。
まず前半では、図4のグラフと同様に、正常の場合、第一制御端子Vs+の電位の初期値がグランド電位GNDのときには、第一制御端子Vs+の電位はグランド電位GNDのまま変化しない。また、第一制御端子Vs+の電位の初期値が電源電位VBのときには、第一制御端子Vs+の電位は、電源電位VBからグランド電位GNDに向って徐々に変化する。なお、第一制御端子Vs+がグランド電位に短絡している場合にも、第一制御端子Vs+の電位はグランド電位のままとなる。
これに対して、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡している場合には、第一制御端子Vs+の電位は、電源電位VBになり、変化することはない。従って、この段階で、第一制御端子Vs+が、電源電位に短絡しているか否かについては識別できる。
その後、(第一所定時間Tb経過後の後半)では、正常の場合、第一制御端子Vs+の電位は、初期値がいずれの場合でも、電源電位VBに向って徐々に変化する。
これに対して、第一制御端子Vs+がグランド電位に短絡している場合には、第一制御端子Vs+の電位は、グランド電位GNDのままとなる。
従って、まず前半において、定電流源43Nから第一制御端子Vs+に負方向検査電流Inの供給を開始してから第一所定時間Tb経過後(本例では1s経過後)に第一制御端子Vs+の電位が、電源短絡閾電位Vtbの(本実施例では電源電位VB−1.5V)より低いかどうかを判断することで、第一制御端子Vs+の電源電位VBへの短絡の有無を検査することができる。
続いて、後半では、定電流源43Mから第一制御端子Vs+に正方向検査電流Imの供給を開始してから(第一所定時間Tb経過後から)、第二所定時間Tbg経過後(本例では1s経過後)に、第一制御端子Vs+の電位が、グランド短絡閾電位Vtg(本例では1.5V)より高いかどうかを判断することで、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡の有無を検査することができる。
なお、第一制御端子Vs+には、ノイズ抑制のために図示しないコンデンサが接続されている場合がある。この場合には、このコンデンサの充電あるいは放電のため、第一制御端子Vs+の電位の時間変化が緩やかなものとなる。従って、短絡の有無を判断するまで待機する所定時間(第一所定時間)Tg,Tbあるいは第二所定時間Tgb,Tbgを、上述の場合よりも長く取るのが好ましい。あるいは、グランド短絡閾電位Vtgの値をより低く、また電源短絡閾電位Vtbの値をより高く設定すると良い。このように、待機する所定時間Tg等や閾電位Vtg等を、正常の場合と短絡の場合とで的確に区別できるように適宜設定すると良い。
次いで、本実施例1にかかるガス検出システム1において、上述の第一制御端子Vs+の電源電位VBへの短絡の有無を検査し、続けて、グランド電位GNDへの短絡の有無を検査した検査例4について、検査方法の具体的な手順について、図6及び図7を参照して説明する。
まず、ステップS0において、ガス検出システム1の電源が投入された直後に、ステップS1に進む。
ステップS1では、ガスセンサ制御回路5の制御端子のうち、短絡の検査を行わない第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+(非検査端子)から見たガスセンサ制御回路5のインピーダンスをハイインピーダンス化する(非検査端子ハイインピーダンス化ステップ)。
具体的には、スイッチSW1,SW2をそれぞれOFFとして、第二制御端子COMとオペアンプ34及び36の出力端との間を電気的に遮断する。それと共に、スイッチSW3,SW6をOFFとして、第三制御端子Ip+とオペアンプ32及びグランド電位GNDとの間を電気的に遮断する。このようにして各スイッチをOFF状態にすることで、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から見たガスセンサ制御回路5のインピーダンスが、ハイインピーダンスとなる。
ついで、ステップS2では、初期設定として、スイッチSW8,SW9,SW10もOFF状態とする。
ステップS3では、定電流源43Nの出力端に接続されたスイッチSW10をON状態にして、第一素子端子4T1からガスセンサ制御回路5の第一制御端子Vs+に向かう方向に流れる負方向検査電流Inを流す(検査電流供給ステップ、第一検査電流供給ステップ)。すると、ガスセンサ制御回路5の第一制御端子Vs+の電位は、短絡の有無に応じて、図6の前半部分に示すように変化する。
そこで、ステップS4では、マイクロコンピュータ3が有する図示しないタイマを用いて、第一所定時間Tb(本例では1s)待機する(待機ステップ、第一待機ステップ)。
ステップS5では、電位モニタ回路41により測定される第一制御端子Vs+の電位が電源短絡閾電位Vtb(本例ではVB−1.5V)値より小さいか否かを判定する(短絡判断ステップ、第一判断ステップ)。この判定は、具体的には、マイクロコンピュータ3において、電位モニタ回路41により変換された第一制御端子Vs+の電位のデジタル値と、電源短絡閾値Vtbとの比較により行う。
比較の結果、第一制御端子Vs+の電位が電源短絡電位Vtbより小さい場合(Yes)には、ステップS6に進む。一方、そうでない場合(No)には、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡していると判断して、ステップS11に進む。
なお、本例の検査方法では、ステップS4における待機ステップと、ステップS5における短絡判断ステップとで、診断ステップを構成する。あるいは、ステップS4における第一待機ステップと、ステップS5における第一判断ステップとで、第一診断ステップを構成する。
ついで、ステップS6において、スイッチSW10をOFF状態にすると共に、スイッチSW9をON状態にして、定電流源43Mにより、第一制御端子Vs+から第一素子端子4T1に向かう正方向検査電流Imを流す(第二検査電流供給ステップ)。すると、ガスセンサ制御回路5の第一制御端子Vs+の電位は、短絡の有無に応じて、図6の後半部分に示されるように変化する。
そこで、ステップS7において、マイクロコンピュータ3が有する図示しないタイマを用いて、第二所定時間Tbg(本例では1s)待機する(待機ステップ、第二待機ステップ)。
ステップS8では、電位モニタ回路41により測定される第一制御端子Vs+の電位がグランド短絡閾電位Vtg(本例では1.5V)よりも大きいか否かを判定する(第二判断ステップ)。この判定は、具体的には、マイクロコンピュータ3において、電位モニタ回路41により変換された第一制御端子Vs+の電位のデジタル値と、グランド短絡閾電位との比較により行われる。
比較の結果、第一制御端子Vs+の電位がグランド短絡閾電位Vtgより大きい場合(Yes)には、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡はないと判断して、ステップS9に進む。そうでない場合(No)には、第一制御端子Vs+はグランド電位GNDへ短絡していると判断して、ステップS12に進む。
なお、本例の検査方法では、ステップS7における第二待機ステップと、ステップS8における第二判断ステップとで、第二診断ステップを構成する。
ステップS9では、スイッチSW9をOFFとし、定電流源43Mの出力を電気的に遮断する。
その後、ステップS10において、正常時のガス検出システム1(ガス検出装置2,ガスセンサ素子4)の制御を行う。第一制御端子Vs+、あるいはこれに繋がる配線L1や第一素子端子4T1が、電源電位にもグランド電位にも短絡しておらず、正常であると判断されたためである。
一方、ステップS5でNoと判断された場合には、ステップS11において、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡していることを、マイクロコンピュータ3に通知し、ステップS13に進む。 ステップS8でNoと判断された場合にも、ステップS12において、第一制御端子Vs+がグランド電位GNDに短絡していることを、マイクロコンピュータ3に通知し、ステップS13に進む。このステップS13では、スイッチSW9,SW10をOFF状態として、定電流源43M,43Nの出力端を、第一制御端子Vs+と電気的に遮断する。なお、既にスイッチSW8はOFFとされているので(ステップS2)、第一制御端子Vs+から見たガスセンサ制御回路5のインピーダンスもハイインピーダンスにされる(検査端子ハイインピーダンス化ステップ)。
その上で、ステップS14において、ガスセンサ制御回路5の電源を遮断する、運転者等に、短絡が生じている旨の警告を音声やランプの点灯、点滅等で知らせるなど、ガス検出装置2に短絡が生じている場合の制御を行う。
以上では、第一制御端子Vs+の電源電位VBへの短絡の有無を検査し、続けて、グランド電位GNDへの短絡の有無を検査する、検査例4に関する検査方法(図6参照)について説明した。しかし、図3、図4または図5に示された他の検査例を実現する検査方法についても、同様に実施することができる。
例えば、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡の有無を検査し、続けて、電源電位VBへの短絡の有無を検査する検査例3の場合(図5参照)には、図7におけるステップS3〜S5,S11の実行順序と、ステップS6〜S8,S12の実行順序とを入れ替えることで、この検査方法を行うことができる。
本実施例1にかかるガス検出システム1を用いた短絡の検査方法によれば、第一制御端子Vs+に検査電流Im,Inを供給しても、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から見たガスセンサ制御回路5がハイインピーダンスとなっているので、ガスセンサ素子4に電流が流れることがない。従って、短絡の検査時に流れる電流により、ガスセンサ素子4にブラックニングなどの不具合を生じさせることなく、適切に第一制御端子Vs+の検査を行うことができる。
また、第一制御端子Vs+がグランド電位GND、あるいは電源電位VBに短絡していると判断されると、ステップS13において、スイッチSW9,SW10をOFF状態にして、第一制御端子Vs+から見たガスセンサ制御回路5のインピーダンスもハイインピーダンスとする。すなわち、ガスセンサ制御回路5と、ガスセンサ素子4とが電気的に遮断してしまう。このため、それ以降、短絡に対する処置が行われ短絡状態が解除されるまで、過電流や不適切な方向の電流によるガスセンサ素子4の不具合を確実に防止できる。
また、ステップS0においてガス検出システム1の電源が投入された直後に、第一制御端子Vs+についての短絡検査を行い、第一制御端子Vs+がグランド電位GNDまたは電源電位VBに短絡している場合には、ステップS13でのガスセンサ素子4をガスセンサ制御回路5から電気的に遮断する。このため、短絡が発生している場合には、ガスセンサ素子4に電流が流れることなく、短絡検査を終了でき、短絡に伴って流れる、過電流や不適切な方向の電流によるガスセンサ素子4の不具合を確実に防止できる。
次いで、本発明の第二の実施形態にかかるガス検出システム1Aについて、図1、図8〜図10を参照して説明する。
本実施例2にかかるガス検出システム1Aは、前述した実施例1のガス検出システム1のガスセンサ制御回路5(図2参照)に代えて、ガスセンサ制御回路5Aを用いている点が相違し、他については同様である。すなわち、ガス検出システム1Aは、実施例1のガス検出システム1と同様、マイクロコンピュータ3とガスセンサ素子4とヒータ制御回路6とヒータ7とを含んでいる。
以降では、異なる部分のみを中心に説明し、他の部分については説明を簡略化あるいは省略する。
まず、ガスセンサ制御回路5Aについて、図8を参照して説明する。
実施例1におけるガスセンサ制御回路5では、検査電流供給回路として、定電流源43M,43Nを有していた。これに対し、本実施例2のガスセンサ制御回路5Aでは、抵抗素子R41とR42とで電源電位とグランド電位とを抵抗分割するプルアップダウン回路43Cにより検査電流を第一制御端子Vs+に供給する。このプルアップダウン回路43Cと第一制御端子Vs+との間には、スイッチSW9Aが介在しており、このスイッチSW9AをOFFとすることで、プルアップダウン回路43Cを第一制御端子Vs+から電気的に遮断できる。ガスセンサ制御回路5Aは、検査電流供給回路が、このプルアップダウン回路43C及びスイッチSW9Aにより構成されている部分のみが相違し、他の部分は実施例1のガスセンサ制御回路5と同様である。
このプルアップダウン回路43Cは、第一制御端子Vs+のグランド電位GND及び電源電位VBへの短絡の有無の検査のための検査電流Icを第一制御端子Vs+に供給する。このプルアップダウン回路43Cは、第一制御端子Vs+がグランド電位GNDにも電源電位VBにも短絡していないとき、第一制御端子Vs+の電位を、抵抗素子R41とR42で決まるグランド電位GNDと電源電位VBとの中間電位VCに導くように第一制御端子Vs+に検査電流Icを供給する。
(検査例5:電源電位及びグランド電位への短絡検査)
次いで、第一制御端子Vs+に検査電流Icを供給した場合の第一制御端子Vs+の電位の変化及び第一制御端子Vs+の検査方法について、図9、図10を参照して説明する。
まず、ステップS100において、ガス検出システム1Aの電源が投入された直後に、ステップS1に進む。このステップS1は、実施例1のガス検出システム1の検査方法におけるステップS1と同様であり、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から見たガスセンサ制御回路5Aのインピーダンスをハイインピーダンス化する(非検査端子ハイインピーダンス化ステップ)。
ついで、ステップS102では、初期設定として、スイッチSW8,SW9AもOFF状態とする。
ステップS103では、スイッチSW9AをONにして、プルアップダウン回路43Cから、検査電流Icを流す(検査電流供給ステップ)。なお、検査電流Icは、第一制御端子Vs+の電位によって、流れる向きが異なる。
図9は、第一制御端子Vs+に検査電流Icを供給した場合の、第一制御端子Vs+の電位の変化を示したグラフである。図9のうち、実線は短絡のない正常時の第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフであり、破線は短絡がある場合の第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフである。なお、検査開始時の第一制御端子Vs+の電位(初期値)は、電源電位VBからグランド電位GNDまでのいずれの値も取り得るため、初期値が電源電位の場合とグランド電位の場合のグラフを示している。
正常時のうち、第一制御端子Vs+の電位の初期値がグランド電位GNDの場合には、第一制御端子Vs+の電位は、グランド電位GNDから中間電位VCに向って徐々に変化する。また、第一制御端子Vs+の電位の初期値が電源電位VBの場合には、第一制御端子Vs+の電位は、電源電位VBから中間電位VCに向って徐々に変化する。
一方、第一制御端子Vs+がグランド電位GNDに短絡している場合には、第一制御端子Vs+の電位はグランド電位GNDのままである。また、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡している場合には、第一制御端子Vs+の電位は電源電位VBのままである。
そこで、ステップS104において、マイクロコンピュータ3が有する図示しないタイマを用いて、所定時間Tc(本例では1s)待機する(待機ステップ)。
その後、ステップS105において、電位モニタ回路41により測定される第一制御端子Vs+の電位が、グランド短絡閾電位Vtg(本例では1.5V)より大きいか否かを判定する。この判定は、具体的には、マイクロコンピュータ3において、電位モニタ回路41により変換された第一制御端子Vs+の電位のデジタル値と、グランド短絡閾電位Vtgとの比較により行う。
判定の結果、第一制御端子Vs+の電位がグランド短絡閾電位Vtgより大きいとき(Yes)には、グランド電位GNDへの短絡はないと判断して、ステップS106に進む。一方、そうでない場合(No)には、第一制御端子Vs+がグランド電位GNDに短絡していると判断して、ステップS109に進む。
さらに、ステップS106において、電位モニタ回路41により測定される第一制御端子Vs+の電位が、電源短絡閾電位Vtb(本例ではVB−1.5V)よりも小さいか否かを判定する。この判定は、具体的には、マイクロコンピュータ3において、第一制御端子Vs+の電位のデジタル値と、電源短絡閾電位Vtbとの比較により行う。
判定の結果、第一制御端子Vs+の電位が電源短絡閾電位Vtbより小さいとき(Yes)には、電源電位VBへの短絡はない、つまり正常と判断して、ステップS107に進む。一方、そうでない場合(No)には、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡していると判断して、ステップS110に進む。
ステップS107では、スイッチSW9AをOFFとし、プルアップダウン回路43Cの出力を、第一制御端子Vs+から電気的に遮断する。
その後、実施例1と同じく、ステップS10において、正常時のガス検出システム1A(ガス検出装置2A,ガスセンサ素子4)の制御を行う。第一制御端子Vs+、あるいはこれに繋がる配線L1や第一素子端子4T1が、電源電位にもグランド電位にも短絡しておらず、正常であると判断されたためである。
一方、ステップS105でNoとされた場合には、ステップS109において、第一制御端子Vs+がグランド電位GNDに短絡していることをマイクロコンピュータ3に通知し、ステップS111に進む。 また、ステップS106でNoと判断された場合には、ステップS110において、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡していることをマイクロコンピュータ3に通知し、同じくステップS111に進む。
ステップS111では、スイッチSW9AをOFFとし、プルアップダウン回路43Cの出力を第一制御端子Vs+から電気的に遮断する。既に、ステップS102において、スイッチSW8はOFFとされているので、第一制御端子Vs+から見たガスセンサ制御回路5Aのインピーダンスも、ハイインピーダンスにされる(検査端子ハイインピーダンス化ステップ)。
その後、ステップS14において、実施例1と同じく、ガスセンサ制御回路5Aの電源を遮断する、運転者等に警告を音声やランプの点灯、点滅等で知らせるなど、ガス検出装置2Aに短絡が生じている場合の制御を行う。
本実施例2にかかるガス検出システム1Aを用いた短絡の検査方法によれば、1種類の検査電流Icを流すだけで、グランド電位GND及び電源電位VBへの短絡の有無を診断することができ、短絡の有無をより簡易、迅速に検査することができる。
なお、上記した検査例5では、グランド電位GNDへの短絡を先に判断し(ステップS105)、その後、電源電位VBへの短絡を後から判断した(ステップS106)。しかし、この逆にしても良いことは明らかである。
次いで、本発明の第三の実施形態にかかるガス検出システムについて、図11〜図13を用いて説明する。
排気ガス中の被測定ガスを測定するガス検出システムは、図11に示すガスセンサ素子110及びガスセンサ制御回路150からなるガス検出装置102を含んでいる。また、このガス検出システムは、図示しないが、ガスセンサ素子110を作動温度に保つヒータ、ヒータを制御するヒータ制御回路及びマイクロコンピュータを含んでいる。これらのヒータ、ヒータ制御装置及びマイクロコンピュータは、実施例1及び実施例2のガス検出システムと同様であるため、説明を省略する。
ガソリンエンジンの排気ガス系に配設されるガスセンサ素子110は、薄板状の酸素イオン伝導性固体電解質体であるジルコニアからなり、その両面に白金で形成された一対の電極を有する検知セル120を含んでいる。検知セル120を挟む電極は、ガスセンサ素子110の第一素子端子110T1及び第二素子端子110T2にそれぞれ接続されている。
ガスセンサ制御回路150は、素子端子110T1,1102と、配線L1,L2を介してそれぞれ接続する第一制御端子Vs+と第二制御端子COMとを有している。このガスセンサ制御回路150は、ガスセンサ素子110を制御して、被測定ガスの酸素濃度を検知する回路である。
まず、このガスセンサ制御回路150のうち、第一制御端子Vs+に接続している回路について説明する。この第一制御端子Vs+には、オペアンプ151、及び定電流源155,156の出力端が、それぞれ、スイッチSW100,SW102,SW103を介して接続されている。また、第一制御端子Vs+の電位を測定する電位モニタ回路157も接続されている。
このうち、オペアンプ151は、その非反転入力端子に、出力電位が調整可能な可変電圧源153が接続されており、この可変電圧源153が発生する電位を、第一制御端子Vs+に向けて出力する。このオペアンプ151については、スイッチSW100をOFFとすることで、第一制御端子Vs+から見た、このオペアンプ151のインピーダンスを、ハイインピーダンスとすることができる。
また、定電流源155は、第一制御端子Vs+から流出する向きの正方向検査電流Imを供給する。一方、定電流源156は、これとは逆向きの負方向検査電流Inを供給する。定電流源155,156についても、スイッチSW102,103をOFFとすることで、第一制御端子Vs+から見た定電流源155,156のインピーダンスを、ハイインピーダンス、つまり、定電流源155,156が切り離されたのと同じ状態とすることができる。
一方、電位モニタ回路157の入力端は、第一制御端子Vs+に直接接続されている。第一制御端子Vs+から見て、電位モニタ回路157の入力端は、常にハイインピーダンスであるからである。なお、電位モニタ回路157は、実施例1の電位モニタ回路41と同じく、公知のA/D変換器を含み、第一制御端子Vs+の電位をデジタル値に変換した上でその値をマイクロコンピュータに出力する。
かくして、この第一制御端子Vs+からガスセンサ制御回路150を見たとき、スイッチSW100,SW102,SW103をいずれもOFFとした場合には、ハイインピーダンスとなる。つまり、この場合には、第一制御端子Vs+から電気的に遮断された状態に見えるようにすることができる。
ついで、ガスセンサ制御回路150のうち、第二制御端子COMに接続している回路について説明する。この第二制御端子COMには、ガス濃度出力回路158を通じて、オペアンプ152が接続している。
このうち、ガス濃度出力回路158は、図示しない電流検出抵抗とA/D変換器を含み、電流検出抵抗に流れる電流に応じたデジタル値にマイクロコンピュータに出力している。
また、オペアンプ152は、その非反転入力端子に一定の電位を発生する定電圧源154が接続されており、この定電圧源154が発生する電位を出力する。
このオペアンプ152の出力端はスイッチSW101を介してガス濃度出力回路158に接続されている。このガス濃度出力回路158は、上述したように、電流検出抵抗からなっているので、このスイッチSW101の切り換えにより、第二制御端子COMから見たガス濃度出力回路158及びオペアンプ152のインピーダンスを、低インピーダンスとしたり、ハイインピーダンスとしたりすることができる。
かくして、この第二制御端子COMからガスセンサ制御回路150を見たとき、スイッチSW101をOFFとした場合には、ハイインピーダンスとなる。つまり、この場合には、第二制御端子COMから電気的に遮断された状態にすることができる。
次いで、ガス検出システムのガス濃度の検出方法について説明する。
検知セル120では、検知セル120の一方面に接触する被測定ガス中の酸素濃度と、他方面に接触する外気などの基準ガス中の酸素濃度との濃度差に応じて、検知セル120に流れる電流が変化する。また、検知セル120は、濃度差が一定のとき、検知セル120の両面の電極に印加された電圧が変化しても、検知セル120に流れる電流は略一定となる特性を有する。本実施例3にかかるガス検出システムは、この検知セル120の電流特性を利用した公知の方法を用いて、ガス濃度の検出を行っている。具体的には、ガスセンサ制御回路150において、電極への印加電圧が所定範囲に収まるように定電圧源154の出力電位を調整し、検知セル120に流れる電流値をガス濃度出力回路158により測定することで、ガス濃度の検出が行われている。
なお、ガス検出装置102についても、実施例1のガス検出装置2と同様に、第一制御端子Vs+に導通する部分Cが、電源電位VBまたはグランド電位GNDに短絡すると、検知セル120に不適切な方向の電流や過電流が流れて、ブラックニングや破損などの不具合が生じる虞がある。
(検査例6:グランド電位への短絡検査+電源電位への短絡検査)
次いで、本実施例3にかかるガス検知システムにおいて、第一制御端子Vs+に正方向検査電流Im及び負方向検査電流Inを流した場合の、第一制御端子Vs+の電位の変化、及び、このガス検知システムを用いた、第一制御端子Vs+の短絡検査方法について、図12〜図13を参照して説明する。
このうち、図12は、まず、正方向検査電流Imを流し、第一制御端子Vs+のグランド電位への短絡の有無を判断した後、続けて、負方向検査電流Inを流して、第一制御端子Vs+の電源電位VBへの短絡の有無を検査した場合の、第一制御端子Vs+の電位の変化を示すグラフである。すなわち、このグラフでは、前半部分でGND短絡検査が実施され、後半部分でVB短絡検査が実施されている。
図12のうち、実線は正常時(短絡がないとき)の第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフであり、破線は短絡があった場合の第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフである。この破線のうち、前半部分は第一制御端子Vs+がグランド電位GNDに短絡している場合の、後半部分は、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡している場合の第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフである。なお、検査開始時の第一制御端子Vs+の電位(初期値)は、電源電位VBからグランド電位GNDまでのいずれの値も取り得るため、初期値が電源電位の場合とグランド電位の場合のグラフを示している。
GND短絡検査(前半)において、短絡がない正常時のうち、第一制御端子Vs+の電位の初期値がグランド電位GNDの場合には、第一制御端子Vs+の電位は、正方向検査電流Imの供給と共に、グランド電位GNDから電源電位VBに向って徐々に変化する。また、第一制御端子Vs+の電位の初期値が電源電位VBの場合には、第一制御端子Vs+の電位は電源電位VBの値のままである。これに対して、第一制御端子Vs+がグランド電位に短絡しているときには、第一制御端子Vs+の電位は、グランド電位GNDのまま変化しない。
一方、VB短絡検査(後半)では、短絡がない正常時には、第一制御端子Vs+の電位は、グランド電位GNDに向って徐々に変化する。一方、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡しているときには、第一制御端子Vs+の電位は、電源電位VBのままであり変化しない。
従って、GND短絡検査において、定電流源155から第一制御端子Vs+に正方向検査電流Imの供給を開始してから第一所定時間Tg(本例では1s)経過後に、第一制御端子Vs+の電位がグランド短絡閾電位Vtg(本例では1.5V)より高いかどうかを判断することで、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡の有無を検査することができる。さらにその後、VB短絡検査において、定電流源156から第一制御端子Vs+に負方向検査電流Inの供給を開始してから第二所定時間Tgb(本例では1s)経過後に、第一制御端子Vs+の電位が電源短絡閾電位Vtb(本例では電源電位VB−1.5V)より低いかどうかを判断することで、第一制御端子Vs+の電源電位VBへの短絡の有無を検査することができる。
次いで、本実施例3にかかるガス検出システムにおいて、上述の第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡の有無を検査し、続けて、第一制御端子Vs+の電源電位VBへの短絡の有無を検査する場合の検査方法の具体的な手順について、図13を参照して説明する。
まず、ステップS200において、ガス検出システムの電源が投入された直後に、ステップS201に進む。
このステップS201では、第二制御端子COMから見たガスセンサ制御回路150のインピーダンスをハイインピーダンス化する。具体的には、スイッチSW101をOFFとする。 ついで、ステップS202では、初期設定として、スイッチSW100,SW102,SW103もOFFとする。
ステップS203では、スイッチSW102をONにして、定電流源155から正方向検査電流Imを流す(検査電流供給ステップ)。すると、第一制御端子Vs+の電位は、短絡の有無に応じて、図12の前半部分に示すように変化する。その後、ステップS204において、マイクロコンピュータが有する図示しないタイマを用いて、第一所定時間Tg(本例では1s)待機する。
ステップS205では、電位モニタ回路157により測定される第一制御端子Vs+の電位が、グランド短絡閾電位Vtg(本例では1.5V)より大きいか否かを判定する。この判定は、具体的には、マイクロコンピュータにおいて、電位モニタ回路157により変換された第一制御端子Vs+の電位のデジタル値と、グランド短絡閾電位Vtgとの比較により行う。
比較の結果、第一制御端子Vs+の電位が、グランド短絡閾電位Vtgよりも大きい場合(Yes)には、ステップS206に進む。そうでない場合(No)には、第一制御端子Vs+がグランド電位GNDに短絡していると判断して、ステップS211に進む。
ステップS206では、スイッチSW102をOFF状態にして定電流源155を電気的に切り離すと共に、スイッチSW103をON状態にして、定電流源156により、負方向検査電流Inを流す。すると、第一制御端子Vs+の電位は、短絡の有無に応じて、図12の後半部分に示すように変化する。
そこで、ステップS207において、マイクロコンピュータが有する図示しないタイマを用いて、第二所定時間Tgb(本例では1s)待機する。
ついで、ステップS208では、電位モニタ回路157により測定される第一制御端子Vs+の電位が、電源短絡閾電位Vtb(本例では、VB−1.5V)より小さいか否かを判定する。この判定は、具体的には、マイクロコンピュータにおいて、第一制御端子Vs+の電位のデジタル値と、電源短絡閾電位Vtbとの比較により行う。
比較の結果、第一制御端子Vs+の電位が電源短絡閾電位Vtbより小さい場合(Yes)は、第一制御端子Vs+の電源電位VBへの短絡はないと判断して、ステップS209に進む。一方、そうでない場合(No)は、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡していると判断して、ステップS212に進む。
ステップS209では、スイッチSW103をOFFとし、定電流源156の出力を電気的に遮断する。
その後、ステップS210において、正常時のガス検出システム(ガス検出装置102,ガスセンサ素子110)の制御を行う。第一制御端子Vs+、あるいはこれに繋がる配線L1や第一素子端子4T1が、電源電位にもグランド電位にも短絡しておらず、正常であると判断されたためである。
一方、ステップS205においてNoと判断された場合には、ステップS211において、第一制御端子Vs+がグランド電位GNDに短絡していることをマイクロコンピュータに通知し、ステップS213に進む。 また、ステップS208においてNoと判断された場合には、ステップS212において、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡していることをマイクロコンピュータに通知し、ステップ213に進む。
このステップS213では、スイッチSW102,SW103をOFFとし、定電流源155,156の出力端を、第一制御端子Vs+から電気的に遮断する。なお、既に、スイッチSW100もOFFとされているので(ステップS202)、第一制御端子Vs+から見たガスセンサ制御回路150のインピーダンスもハイインピーダンスにされる。
その後、ステップS214において、ガスセンサ制御回路150の電源を遮断する、運転者等に音声やランプにより警告するなど、ガス検出装置102に短絡が生じている場合の制御を行う。
上述の検査例では、先に第一制御端子Vs+のグランド電位への短絡の有無を検査し、続いて、電源電位VBへの短絡の有無を検査する場合について説明したが、これとは逆の順序とすることもできる。また、必要に応じて、グランド電位のみ、あるいは電源電位のみについて短絡の有無を検査することもできる。
以上において、本発明を実施例1〜3に即して説明したが、本発明は実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例1,2においては、2セルタイプの酸素センサ素子を用いたガス検出装置、実施例3においては、1セルタイプの酸素センサ素子を用いたガス検出装置を含むガス検出システムを例示した。しかし、本発明を、他の形態の酸素センサ素子を用いたガス検出装置に適用することもできる。さらには、CO,NOx、H2など他のガスの濃度を検知するガスセンサ素子を用いたガス検出装置に適用することもできる。
また、実施例1〜3では、ガスセンサ制御回路において、半導体素子によるスイッチを用いて、第一制御端子Vs+、及び他の制御端子(第二制御端子COM,第三制御端子Ip+)から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンスとした。しかし、切り換えにより出力インピーダンスをハイインピーダンスとすることができるスリーステートバッファを用いて、各制御端子から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンスとすることもできる。
また、上述の実施例では、ガスセンサ制御回路のうち、第一制御端子Vs+及びこれに接続する配線L1と第一素子端子4T1,110T1が、グランド電位あるいは電源電位に短絡しているか否かについて検査をした。しかし、他の端子、例えば、第二制御端子COM及びこれに接続する配線L2と第二素子端子4T2,110T2について、短絡の有無を検査するようにしても良い。この場合には、容易に理解できるように、第二制御端子COMが検査端子である。一方、第一制御端子Vs+及び第三制御端子Ip+(あるいは第一制御端子Vs+)が非検査端子であるから、これらから見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンスとした上で、第二制御端子COMに検査電流を流して、その電位変化から、短絡の有無を検知すれば良い。
また、上述の実施例では、第一制御端子Vs+がグランド電位GNDあるいは電源電位VBに短絡しているか否かを検査した。第一制御端子Vs+、配線L1、及び第一素子端子4T1,110T1が、短絡する可能性があるのが、これらの電位だからである。しかし、その他の電位に短絡する可能性がある場合には、この電位に対する短絡が有る場合と無い場合とで、検査電流を供給した場合に、第一制御端子に生じる電位変化の違いを考慮して、検査電流の向きや大きさ、閾電位、比較判断まで待機する所定時間などを適宜設定すれば良い。
さらに、上述の実施例では、第一制御端子に検査電流を流してから、所定時間(第一所定時間)Tg,Tbあるいは、第二所定時間Tgb,Tbg経過後、第一制御端子の電位とグランド短絡閾電位Vgや電源短絡閾電位Vtbとを比較して、短絡の有無を判断した。しかし、第一制御端子の電位の変化の様子から短絡の有無を判断しても良い。具体的には検査電流を流す前あるいは流した直後と、ある程度の時間経過した時点での第一制御端子の電位の変化の有無や大きさから、短絡の有無を判断しても良い。
上述の実施例1、2においては、第一制御端子Vs+から流出する向きの正方向検査電流Imを供給する電流源として、定電流源43Mを用いた。しかし、正方向検査電流Imを供給する電流源として、ガスセンサ素子にバイアス電流Icpを供給する定電流源46を用いても良い。
実施例1及び実施例2にかかるガス検出システムの構成を説明するための説明図である。 実施例1にかかるガス検出装置の回路構成を説明するための回路図である。 実施例1にかかるガス検出システムを用いて、ガスセンサ制御回路の第一制御端子Vs+についてグランド電位への短絡検査を行った検査例1における、この第一制御端子Vs+の電位の変化を示すグラフである。 実施例1にかかるガス検出システムを用いて、ガスセンサ制御回路の第一制御端子Vs+について電源電位への短絡検査を行った検査例2における、この第一制御端子Vs+の電位の変化を示すグラフである。 実施例1にかかるガス検出システムを用いて、ガスセンサ制御回路の第一制御端子Vs+について、グランド電位への短絡検査を行い、続いて、電源電位への短絡検査を行った検査例3における、この第一制御端子Vs+の電位の変化を示すグラフである。 実施例1にかかるガス検出システムを用いて、ガスセンサ制御回路の第一制御端子Vs+について、電源電位へ短絡検査を行い、続いて、グランド電位への短絡検査を行った検査例4における、この第一制御端子Vs+の電位の変化を示すグラフである。 実施例1にかかるガス検出システムを用いて、ガスセンサ制御回路の第一制御端子Vs+について、グランド電位へ短絡検査を行い、続いて、電源電位への短絡検査を行った検査例4についての、検査方法の実行手順を示すフローチャートである。 実施例2にかかるガス検出装置の回路構成を説明するための回路図である。 実施例2にかかるガス検出システムを用いて、ガスセンサ制御回路の第一制御端子Vs+について、グランド電位GND及び電源電位VBへの短絡検査を行った検査例5における、この第一制御端子Vs+の電位の変化を示すグラフである。 実施例2にかかるガス検出システムを用いて、ガスセンサ制御回路の第一制御端子Vs+について、グランド電位及び電源電位への短絡検査を行った検査例5についての、検査方法の実行手順を説明するためのフローチャートである。 実施例3にかかるガス検出装置の構成及び動作を説明するための回路図である。 実施例3にかかるガスセンサ制御回路についてGND短絡検査及びVB短絡検査を行った検査例6における、この第一制御端子Vs+の電位の変化を示すグラフである。 実施例3にかかるガス検出システムを用いて、ガスセンサ制御回路の第一制御端子Vs+について、グランド電位への短絡検査を行い、続いて、電源電位への短絡検査を行った検査例6についての検査方法の実行手順を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1、1A ガス検出システム
2,2A,102 ガス検出装置
4、110 ガスセンサ素子
5、5A,150 ガスセンサ制御回路
Ip ポンプ電流
32,34,36,34,40,44,42,151,152 オペアンプ
41,157 電位モニタ回路
43C プルアップダウン回路
43M,43N,155,156 定電流源(検査電流供給回路)
COM,Ip+,Vs+ 制御端子
Vs+ 第一制御端子(検査端子)
COM 第二制御端子(非検査端子、第一非検査端子)
Ip+ 第三制御端子(非検査端子、第二非検査端子)
Vs (第一制御端子の)電位
Vtg グランド短絡閾電位(閾電位、第一閾電位、第二閾電位)
Vtb 電源短絡閾電位(閾電位、第二閾電位、第一閾電位)
Tg,Tb (検査電流供給開始からの)所定時間、第一所定時間
Tgb,Tbg 第二所定時間
GND グランド電位(第一所定電位)
VB 電源電位(第二所定電位)
SW1〜SW3,SW6,SW100,SW101 スイッチ(非検査端子ハイインピーダンス化回路)
SW8,SW9,SW10,SW9A、SW102,SW103 スイッチ(検査端子ハイインピーダンス化回路)
4T1,4T2,4T3、110T1,110T2 (ガスセンサ素子の)素子端子(外部接続端子)
4T1,110T1 (ガスセンサ素子の)第一素子端子(第一外部接続端子)
4T2,110T2 (ガスセンサ素子の)第二素子端子(第二外部接続端子)
4T3 (ガスセンサ素子の)第三素子端子(第三外部接続端子)

Claims (18)

  1. 固体電解質体及びこれを挟んで設けられた一対の電極を有する少なくとも一つのセンサセル、及び、
    上記センサセルの電極に各々導通する複数の外部接続端子を含む
    ガスセンサ素子と、
    上記ガスセンサ素子を制御するガスセンサ制御回路であって、
    上記ガスセンサ素子の外部接続端子に各々導通する複数の制御端子、
    上記制御端子のうち所定電位への短絡の有無を検査する検査端子に検査電流を供給する検査電流供給回路、
    上記検査端子の電位を測定する検査電位測定回路、及び、
    上記制御端子のうち上記検査端子以外の非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記非検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガスセンサ制御回路と、
    を備えるガス検出装置。
  2. 請求項1に記載のガス検出装置であって、
    前記ガスセンサ素子は、
    前記センサセルである検知セル及びポンプセルと、
    前記外部接続端子である第一外部接続端子、第二外部接続端子、及び、第三外部接続端子と、を有し、
    上記検知セルとポンプセルとの間に被測定空間に連通する測定室を形成してなり、
    上記検知セルは、
    上記測定室に面して配置された第一検知電極、及び、
    固体電解質体を挟んで上記第一検知電極と対向する第二検知電極を有し、
    上記測定室内の酸素濃度に応じて電池起電力を発生する検知セルであり、
    上記ポンプセルは、
    上記測定室に面して配置された第一ポンプ電極、及び、
    上記固体電解質体を挟んで上記第一ポンプ電極と対向する第二ポンプ電極を有し、
    通電する電流に応じて上記測定室内の酸素の汲み出し及び汲み入れを行うポンプセルであり、
    上記外部接続端子のうち、
    上記第一外部接続端子は、上記第二検知電極に導通し、
    上記第二外部接続端子は、互いに導通する上記第一検知電極及び上記第一ポンプ電極に導通し、
    上記第三外部接続端子は、上記第二ポンプ電極に導通し、
    前記ガスセンサ制御回路の前記検査端子は、上記ガスセンサ素子の上記第一外部接続端子に導通し、
    前記非検査端子のうち第一非検査端子は、上記第二外部接続端子に導通し、
    前記非検査端子のうち第二非検査端子は、上記第三外部接続端子に導通してなる
    ガス検出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガス検出装置であって、
    前記ガスセンサ制御回路は、
    前記非検査端子に、または、前記第一非検査端子及び前記第二非検査端子のいずれかに、自身の出力端が接続される1又は複数の出力回路を有し、
    前記非検査端子ハイインピーダンス化回路は、
    上記出力回路の上記出力端のすべてを、各々、上記非検査端子から、または上記第一非検査端子及び上記第二非検査端子のいずれかから見て前記ハイインピーダンスとする出力ハイインピーダンス化回路である
    ガス検出装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガス検出装置であって、
    前記ガスセンサ制御回路は、
    前記検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、前記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする検査端子ハイインピーダンス化回路を含む
    ガス検出装置。
  5. 固体電解質体及びこれを挟んで設けられた一対の電極を有する少なくとも一つのセンサセル、及び、上記センサセルの電極に各々導通する複数の外部接続端子を含むガスセンサ素子を制御するガスセンサ制御回路であって、
    上記ガスセンサ素子の外部接続端子に各々導通する複数の制御端子と、
    上記制御端子のうち所定電位への短絡の有無を検査する検査端子に検査電流を供給する検査電流供給回路と、
    上記検査端子の電位を測定する検査電位測定回路と、
    上記制御端子のうち上記検査端子以外の非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記非検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路と、を備える
    ガスセンサ制御回路。
  6. 請求項5に記載のガスセンサ制御回路であって、
    前記ガスセンサ素子は、
    前記センサセルである検知セル及びポンプセルと、
    前記外部接続端子である第一外部接続端子、第二外部接続端子、及び、第三外部接続端子と、を有し、
    上記検知セルとポンプセルとの間に被測定空間に連通する測定室を形成してなり、
    上記検知セルが、
    上記測定室に面して配置された第一検知電極、及び、
    固体電解質体を挟んで上記第一検知電極と対向する第二検知電極を有し、
    上記測定室内の酸素濃度に応じて電池起電力を発生する検知セルであり、
    上記ポンプセルが、
    上記測定室に面して配置された第一ポンプ電極、及び、
    上記固体電解質体を挟んで上記第一ポンプ電極と対向する第二ポンプ電極を有し、
    通電する電流に応じて上記測定室内の酸素の汲み出し及び汲み入れを行うポンプセルであり、
    上記外部接続端子のうち、
    上記第一外部接続端子が、上記第二検知電極に導通し、
    上記第二外部接続端子が、互いに導通する上記第一検知電極及び上記第一ポンプ電極に導通し、
    上記第三外部接続端子が、上記第二ポンプ電極に導通してなる
    ガスセンサ素子であり、
    前記検査端子は、上記ガスセンサ素子の第一外部接続端子に導通し、
    前記非検査端子のうち第一非検査端子は、上記第二外部接続端子に導通し、
    前記非検査端子のうち第二非検査端子は、上記第三外部接続端子に導通する
    ガスセンサ制御回路。
  7. 請求項5または請求項6に記載のガスセンサ制御回路であって、
    前記ガスセンサ制御回路は、前記非検査端子に、または、前記第一非検査端子及び前記第二非検査端子のいずれかに、自身の出力端が接続される1又は複数の出力回路を有し、
    前記非検査端子ハイインピーダンス化回路は、上記出力回路の出力端のすべてを、各々、上記非検査端子から、または、上記第一非検査端子及び上記第二非検査端子のいずれかから見て前記ハイインピーダンスとする出力ハイインピーダンス化回路である
    ガスセンサ制御回路。
  8. 請求項5〜請求項7のいずれかに記載のガスセンサ制御回路であって、
    前記検査端子から見た前記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする検査端子ハイインピーダンス化回路を含む
    ガスセンサ制御回路。
  9. 固体電解質体及びこれを挟んで設けられた一対の電極を有する少なくとも一つのセンサセル、及び、
    上記センサセルの電極に各々導通する複数の外部接続端子を含む
    ガスセンサ素子と、
    上記ガスセンサ素子を制御するガスセンサ制御回路であって、
    上記ガスセンサ素子の外部接続端子に各々導通する複数の制御端子、
    上記制御端子のうち所定電位への短絡の有無を検査する検査端子に、検査電流を供給する検査電流供給回路、
    上記検査端子の電位を測定する検査電位測定回路、及び、
    上記制御端子のうち上記検査端子以外の非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記非検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガスセンサ制御回路と、
    を備えるガス検出装置の検査方法であって、
    上記非検査端子ハイインピーダンス化回路により上記非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを上記ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化ステップと、
    上記検査電流供給回路により上記検査端子に検査電流を供給する検査電流供給ステップと、
    上記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について上記所定電位に対する短絡の有無の診断を行う診断ステップと、
    を備えるガス検出装置の検査方法。
  10. 請求項9のガス検出装置の検査方法であって、
    前記診断ステップは、
    前記検査電流の供給開始後、所定時間待機する待機ステップと、
    上記所定時間待機後に、前記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について前記所定電位に対する短絡の有無の判断を行う短絡判断ステップと、を含む
    ガス検出装置の検査方法。
  11. 請求項10のガス検出装置の検査方法であって、
    前記短絡判断ステップは、
    前記所定時間待機後に、前記検査端子の電位が、
    閾電位に比して前記所定電位側の電位であるとき、上記検査端子が上記所定電位に対して短絡していると判断する
    ガス検出装置の検査方法。
  12. 固体電解質体及びこれを挟んで設けられた一対の電極を有する少なくとも一つのセンサセル、及び、上記センサセルの電極に各々導通する複数の外部接続端子を含むガスセンサ素子と、
    上記ガスセンサ素子を制御するガスセンサ制御回路であって、
    上記ガスセンサ素子の外部接続端子に各々導通する複数の制御端子、
    上記制御端子のうち第一所定電位及び第二所定電位への短絡の有無を検査する検査端子に、第一方向に流れる第一検査電流を供給する第一検査電流供給回路、
    上記検査端子に上記第一方向とは逆向きの第二方向に流れる第二検査電流を供給する第二検査電流供給回路、
    上記検査端子の電位を測定する検査電位測定回路、及び、
    上記制御端子のうち上記検査端子以外の非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記非検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガスセンサ制御回路と、
    を備えるガス検出装置の検査方法であって、
    上記非検査端子ハイインピーダンス化回路により上記非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを上記ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化ステップと、
    上記第一検査電流供給回路により上記検査端子に上記第一方向に流れる上記第一検査電流を供給する第一検査電流供給ステップと、
    上記第一検査電流が供給された上記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について上記第一所定電位に対する短絡の有無の診断を行う第一診断ステップと、
    上記第二検査電流供給回路により上記検査端子に上記第二方向に流れる上記第二検査電流を供給する第二検査電流供給ステップと、
    上記第二検査電流が供給された上記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について上記第二所定電位に対する短絡の有無の診断を行う第二診断ステップと、
    を備えるガス検出装置の検査方法。
  13. 請求項12のガス検出装置の検査方法であって、
    前記第一診断ステップは、
    前記第一検査電流の供給開始後、第一所定時間待機する第一待機ステップと、
    上記第一所定時間待機後に、前記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について前記第一所定電位に対する短絡の有無の判断を行う第一短絡判断ステップと、を含み、
    前記第二診断ステップは、
    前記第二検査電流の供給開始後、第二所定時間待機する第二待機ステップと、
    上記第二所定時間待機後に、前記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について前記第二所定電位に対する短絡の有無の判断を行う第二短絡判断ステップと、を含む
    ガス検出装置の検査方法。
  14. 請求項13のガス検出装置の検査方法であって、
    前記第一短絡判断ステップは、
    前記第一所定時間待機後に、前記検査端子の電位が、
    第一閾電位に比して前記第一所定電位側の電位であるとき、上記検査端子が上記第一所定電位に対して短絡していると判断し、
    前記第二短絡判断ステップは、
    前記第二所定時間待機後に、前記検査端子の電位が、
    上記第一閾電位よりも第二所定電位側の第二閾電位に比して前記第二所定電位側の電位であるとき、上記検査端子が上記第二所定電位に対して短絡していると判断する
    ガス検出装置の検査方法。
  15. 請求項9に記載のガス検出装置の検査方法であって、
    前記検査電流供給回路は、前記検査端子が第一所定電位にも第二所定電位にも短絡していないとき、上記検査端子の電位を上記第一所定電位と上記第二所定電位の中間の所定中間電位に導く検査電流を、上記検査端子に供給する検査電流供給回路であり、
    前記診断ステップは、
    上記検査電流の供給開始後、所定時間待機する待機ステップと、
    上記所定時間待機後に、上記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について上記第一所定電位及び上記第二定電位への短絡の有無の判断を行う短絡判断ステップと、を含む
    ガス検出装置の検査方法。
  16. 請求項15に記載のガス検出装置の検査方法であって、
    前記短絡判断ステップは、
    前記所定時間待機後に、前記検査端子の電位が、
    第一閾電位に比して第一所定電位側の電位であるとき、上記検査端子が上記第一所定電位に対して短絡していると判断し、
    上記第一閾電位よりも第二所定電位側の第二閾電位に比して上記第二所定電位側の電位であるとき、上記検査端子は、上記第二所定電位に対して短絡していると判断する
    ガス検出装置の検査方法。
  17. 請求項9〜請求項16のいずれかに記載のガス検出装置の検査方法であって、
    前記ガスセンサ制御回路は、
    前記検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガスセンサ制御回路であり、
    前記検査端子が、前記所定電位、または、前記第一所定電位及び前記第二所定電位のいずれかに短絡していると診断されたとき、上記検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする検査端子ハイインピーダンス化ステップを含む
    ガス検出装置の検査方法。
  18. 請求項9〜請求項17のいずれかに記載のガス検出装置の検査方法であって、
    前記非検査端子ハイインピーダンス化ステップを、前記ガスセンサ制御回路の電源投入直後に実行する
    ガス検出装置の検査方法。
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