JP4268595B2 - ガス検出装置、このガス検出装置に用いるガスセンサ制御回路及び、ガス検出装置の検査方法 - Google Patents
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Description
また、ガスセンサ素子には、検知セルを構成する一対の電極のうち、測定室の外部に配置された電極側が外部と遮断された閉塞空間を形成しており、検知セルに一定の微小電流を流すことで閉塞空間が基準酸素室として機能するガスセンサ素子がある。このようなガスセンサ素子の場合、閉塞空間に配置された電極やこの電極に導通する部分がグランド電位に短絡すると、検知セルに過電流が流れて、過剰に酸素がポンピングされ、基準酸素室の圧力が高くなってガスセンサ素子が破壊する虞がある。
特許文献1に開示されているガス検出装置では、この短絡検査にあたり、ガス検出装置を構成する各センサセルの電極に導通する部分の電位が測定される。そして、測定された電位が所定の範囲内であるか否かなどを判定することで、センサセルの電極に導通する部分が電源電位やグランド電位へ短絡しているか否かを診断する。
一方、検査端子等が電源電位等に短絡せず、正常な場合には、検査端子に検査電流を流そうとしても、検査端子以外の非検査端子が、非検査端子ハイインピーダンス化回路によって電気的に切り離されている。このため、検査端子等が有する浮遊容量や検査端子等に接続されているコンデンサが検査電流で充電されてしまえば、検査電流はそれ以上流れない。従って、比較的短時間で、検査端子の電位は、検査電流を流す電源(電流源など)の特性で決まる電位(例えば電流源で発生しうる最高電位や最低電位)に収束する。このため、検査電位測定回路により測定された検査端子の電位に基づいて、検査端子等が、短絡していない正常状態か、所定電位に短絡しているかを判定することができる。
また、検査電位測定回路においては、例えば、検査端子のグランド電位に対する短絡の有無の検査(以下、グランド短絡検査とも言う)、あるいは、検査端子の電源電位に対する短絡の有無の検査(以下、電源短絡検査とも言う)など、単一の電位に対する検査を行うことができるように構成することもできるし、グランド短絡検査及び電源短絡検査の両方を同時にあるいは順に行うことができるように構成することもできる。
また、本発明の適用できるガス検出装置としては、被測定ガス中の酸素濃度を検知する酸素センサ装置のほか、COセンサ装置、NOxセンサ装置、有機燃料ガスセンサ装置など各種のガスセンサ装置が挙げられる。
なお、検査端子等が電源電位やグランド電位に短絡している場合には、検査電流供給回路及び検査端子に大きな短絡電流が流れる可能性があるため、検査電流供給回路を流れる検査電流について上限を設けられる構成としておくのが好ましい。
ここで、第一外部接続端子あるいはこれに接続されている配線や第二検知電極等が、電源電位またはグランド電位に短絡していたとする。この状態で、ガス検出装置を起動してポンプセルに電流を流そうとすると、ポンプセルに電流を流すための電源から、検知セルを介して短絡している第一外部接続端子等に向けて、過電流が流れたり、不適切な向きに電流が流れたりする場合がある。あるいは、この短絡している第一外部接続端子等から、検知セルを介して、ガスセンサ制御回路に過電流が流れたり、不適切な方向に電流が流れたりする場合がある。このような場合には、検知セルを構成する固体電解質体にブラックニングが生じるなどの虞がある。
例えば、第一方向を検査端子からガスセンサ素子の外部接続端子に向う方向、第二方向をその逆向きの方向とし、第一所定電位をグランド電位、第二所定電位を電源電位とすれば、検査端子に接続される配線等について、第一検査電流供給ステップ及び第一診断ステップで、グランド電位への短絡の有無を検査することができ、第二検査電流供給ステップ及び第二診断ステップにより、電源電位への短絡の有無を検査することができる。このように、本発明の検査方法では、グランド電位及び電源電位など二つの所定電位に対する短絡検査を行うことができる。
なお、検査電流供給回路から供給される検査電流の方向については、第二方向を検査端子に向う方向、第一方向を第二方向の逆向きの方向とすることもできる。
排気ガス中の酸素濃度から空燃比を測定する本実施例1のガス検出システム1は、図1に示すように、ガスセンサ素子4及びガスセンサ制御回路5からなるガス検出装置2と、ガスセンサ素子4を作動温度に保つヒータ7と、ヒータ7を制御するためのヒータ制御回路6と、ガス検出装置2及びヒータ制御回路6を制御するマイクロコンピュータ3とを含んでいる。
このガスセンサ素子4は、ポンプセル14、多孔質拡散層18、検知セル24及び補強板30が、この順に積層されて、一体焼結によって形成されている。
このうちポンプセル14は、薄板状の、酸素イオン伝導性固体電解質体であるジルコニアからなり、その両面に多孔質の白金で形成された第一ポンプ電極12a及び第二ポンプ電極12bを有している。さらに、第一ポンプ電極12aは、第三素子端子4T3を通じ配線L3を介してガスセンサ制御回路5の第三制御端子Ip+に接続され、第二ポンプ電極12bは、第二素子端子4T2を通じ配線L2を介してガスセンサ制御回路5の第二制御端子COMに接続されている。
一方、セラミックからなり、検知セル24と略同じ大きさに形成された補強板30は、検知セル24の第二検知電極13bを挟むように配置され、ガスセンサ素子4全体の強度を確保している。第二検知電極13bはこの補強板30によって外部と遮断され、第二検知電極13b側には閉塞空間が形成される。
ガスセンサ制御回路5は、ガスセンサ素子4の素子端子4T1,4T2,4T3と、配線L1,L2,L3を介してそれぞれ接続する第一制御端子Vs+、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+を有している。
このガスセンサ制御回路5は、ガスセンサ素子4を制御して、被測定ガスの酸素濃度を測定する回路であり、ポンプセル14を駆動するポンプ電流Ipを流すためのオペアンプ32、ポンプ電流Ipの制御特性を改善するためのPID制御回路56、第二検知電極13bの酸素濃度を一定に保つために検知セル24に所定のバイアス電流Icpを流す定電流源46を含んでいる。さらに、ガスセンサ制御回路5は、ポンプ電流Ipの制御目標電位(450mV)を供給する定電圧源48、ポンプセル14に流れるポンプ電流Ipを電圧変換するための抵抗素子R2を含んでいる。またさらに、ガスセンサ制御回路5は、スイッチSW1〜SW3,SW6,SW8〜SW10を有している。このスイッチSW1〜SW3,SW6,SW8〜SW10は、いずれもトランジスタ素子からなり、遮断状態と導通状態とを切り換えて、このスイッチに接続する回路をON/OFF制御可能としている。
また、第一制御端子Vs+と第三制御端子Ip+との間には、コンデンサC4と抵抗素子R6の直列回路が、ノイズ除去のために挿入されている。
なお、第一制御端子Vs+に接続されている定電流源46は、第二検知電極13bの酸素濃度を一定に保つために、検知セル24に流される17μAのバイアス電流Icpを供給する回路である。
また、電位モニタ回路41も、第一制御端子Vs+に直接接続されている。第一制御端子Vs+から見て、電位モニタ回路41の入力端も、常にハイインピーダンスであるからである。なお、電位モニタ回路41は、公知のA/D変換器を含み、第一制御端子Vs+の電位をデジタル値に変換した上でその値をマイクロコンピュータ3に出力する。
オペアンプ32では、その反転入力端子にPID制御回路56の出力が抵抗素子R2を介して接続され、非反転入力端子に基準電位3.6Vが印加され、出力端はスイッチSW3を介して第三制御端子Ip+に接続されている。これらによって、ガスセンサ素子4のポンプ電流Ipを制御するための負帰還回路が構成されている。このオペアンプ32は、第二制御端子COMに、抵抗素子R1を介して、その入力端子(反転入力端子)が接続している。このため、第二制御端子COMから見ると、常にハイインピーダンスとなっている。
なお、PID制御回路56の出力は、オペアンプ36の出力端に接続されているスイッチSW2によってON/OFF制御される。従って、このPID制御回路56も、スイッチSW2によって、その出力端をON/OFFでき、第二制御端子COMから見て、低インピーダンスの場合とハイインピーダンスの場合とを選択することができる。
このうち、プルアップダウン回路は、ガスセンサ素子4の非活性時に、第三制御端子Ip+に対し、5V電位とグランド電位との中間電位である2.5Vの電位を与えるものである。
このプルアップダウン回路は、スイッチSW6を介して第三制御端子Ip+に接続しており、このスイッチSW6の切り換えにより、第三制御端子Ip+から見たインピーダンスを、低インピーダンスとしたり、ハイインピーダンスとしたりすることができる。
但し、このようにすると、本実施例1のように、多数のスイッチSW1等を用いた場合に比して、電流容量の大きなスイッチング素子を用いることが必要となりがちである。一般に、電流容量の大きなスイッチング素子は、入手性が悪く、価格も高くなりがちである。特に、ガスセンサ制御回路をASICなど半導体集積回路で構成する場合には、電流容量の大きなスイッチング素子を構成するのが困難となる場合もある。
ガスセンサ制御回路5では、通常の酸素濃度検出を行うに当り、あらかじめ、スイッチSW1,SW9,SW10をOFFとしておき、スイッチSW2,SW3,SW6,SW8をONとする。このとき、被測定ガスが、燃料供給過剰(リッチ)側の状態の場合には、測定室20の酸素が理論空燃比よりも欠乏し、第一制御端子Vs+の電位Vsが制御目標値の450mVよりも高くなるため、制御目標値と電位Vsとの間に偏差量ΔVsが発生し、その偏差量ΔVsがPID制御回路56によりPID演算され、オペアンプ32にフィードバックされる。このため、不足分の酸素をポンプセル14により汲み入れるためのポンプ電流Ipが流れることになる。
ガス検出装置2では、取り扱いの不手際や、内燃機関の振動など機械的な要因により、第一制御端子Vs+、配線L1、あるいは第一素子端子4T1が、電源電位VBあるいはグランド電位GNDに接触して、短絡を生じる可能性がある。そこで、以下では、図2に示すように、配線L1のうち、部位Aにおいて、電源電位VBまたはグランド電位GNDに短絡した場合について考察する。この場合、十分大きな電流を流しうる導電路が短絡によって形成されているとすると、第一制御端子Vs+の電位は、電源電位VBあるいはグランド電位GNDとなる。すると、検知セル24には、ガスセンサ制御回路5の第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から部位Aに向う方向(あるいは、その逆方向)に電流が流れる。このため、検知セル24においてブラックニングの発生や、ガスセンサ素子4内(第二検知電極13b)の気圧の上昇によるガスセンサ素子4の破損などの虞がある。特に、部位Aがグランド電位GNDに短絡した場合には、検知セル24の電池起電力とは逆向きの電流が流れることとなり、短時間あるいは微小な電流であってもブラックニングが生じる虞がある。
さらに、第一制御端子Vs+の電位は、電位モニタ回路41により測定され、その測定値は、電位モニタ回路41に含まれる公知のA/D変換器によりデジタル化され、マイクロコンピュータ3に取り込まれる。マイクロコンピュータ3において、デジタル化された第一制御端子Vs+の電位と、あらかじめ設定された閾電位とを比較することで、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDまたは電源電位VBへの短絡の有無を診断することができる。
具体的には、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡の有無を検査する場合には定電流源43Mが用いられ、電源電位VBへの短絡の有無を検査する場合には定電流源43Nが用いられる。また、これらの出力の切り替えは、定電流源43M,43Nに接続されたそれぞれのスイッチSW9,SW10のON/OFF制御により行われる。
さらに、グランド電位GNDへの短絡の検査に場合には、定電流源43Mを用いて、第一制御端子Vs+に正方向検査電流Imを流す。電源電位VBへの短絡の検査の場合には、定電流源43Nを用いて、第一制御端子Vs+に負方向検査電流Inを流す。
第一制御端子Vs+の電位は、電位モニタ回路41により測定され、その測定値は、電位モニタ回路41内のA/D変換器によりデジタル化され、マイクロコンピュータ3に取り込まれる。マイクロコンピュータ3において、デジタル化された第一制御端子Vs+の電位と、あらかじめ設定された閾電位とを比較することで、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDまたは電源電位VBへの短絡の有無を診断することができる。
定電流源43Mと43Nの出力の切り替えは、これらに接続されたそれぞれのスイッチSW9,SW10のON/OFFの切り替えにより行う。
図3は、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡の有無を検査するため、定電流源43Mを用いて、第一制御端子Vs+に正方向検査電流Imを流した場合のグラフである。縦軸方向は電位を、横軸方向は時間を表している。図3のうち、実線は正常時の第一制御端子Vs+の電位のグラフを示し、破線は第一制御端子Vs+(部位A)がグランド電位GNDに短絡している場合の第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフである。なお、正常時には、検査開始時の第一制御端子Vs+の電位の初期値は、電源電位VBからグランド電位GNDまでのいずれの値も取りうるため、初期値が電源電位の場合とグランド電位の場合のグラフを示している。後述の図4〜図6のグラフについても同様である。
また、正常時において、第一制御端子Vs+の電位の初期値が電源電位VBであった場合には、第一制御端子Vs+の電位は電源電位VBの値のまま変化することはない。前述したように、定電流源43Mでは、電源電位VBより高い電圧を発生させることができないからである。
なお、本実施例1では、グランド電位への短絡検査にあたり、定電流源43Mを用い流れる電流量を制限して、短絡検査において、過大な電流が流れたり、これにより大きな電力が消費されたりすることを防止している。
図4は、第一制御端子Vs+の電源電位VBへの短絡の有無を検査するため、定電流源43Nを用いて、第一制御端子Vs+に負方向検査電流Inを流した場合のグラフである。縦軸方向は電位を、横軸方向は時間を表している。図4のうち、実線は正常時の第一制御端子Vs+の電位のグラフを示し、破線は第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡している場合の第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフである。
また、第一制御端子Vs+の電位の初期値がグランド電位GNDであった場合には、第一制御端子Vs+の電位は、グランド電位GNDのまま変化しない。前述したように、定電流源43Nでは、グランド電位GNDより低い電位を発生させ得ないからである。
なお、本実施例1では、電源電位への短絡検査にあたり、定電流源43Nを用いて流れる電流量を制限して、短絡検査において、過大な電流が流れたり、これにより大きな電力が消費されたりすることを防止している。
図5は、定電流源43Mを用いて、第一制御端子Vs+に正方向検査電流Imを流しグランド電位への短絡を検査した後、続けて、定電流源43Nを用いて、第一制御端子Vs+に負方向検査電流Inを流し、電源電位VBへの短絡を検査した場合の、第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフである。
これに対して、第一制御端子Vs+がグランド電位に短絡している場合には、第一制御端子Vs+の電位は、グランド電位GNDになり、変化することはない。従って、この段階で、第一制御端子Vs+がグランド電位へ短絡しているか否かについては、識別できる。
これに対して、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡している場合には、第一制御端子Vs+の電位は、電源電位VBのままとなる。
続いて、後半では、定電流源43Nにより第一制御端子Vs+に負方向検査電流Inの供給を開始してから(第一所定時間Tg経過後から)、第二所定時間Tgb経過後(本例では1s経過後)に、第一制御端子Vs+の電位が、電源短絡閾電位Vtb(本実施例1では電源電位VB−1.5V)より低いかどうかを判断することで、第一制御端子Vs+の電源電位VBへの短絡の有無を検査することができる。
図6には、図5に示した場合と逆の場合についてのグラフを示す。即ち、図6は、定電流源43Nを用いて、第一制御端子Vs+に負方向検査電流Inを流し電源電位への短絡を検査した後、続けて、定電流源43Mを用いて、正方向検査電流Imを流しグランド電位への短絡を検査した場合の第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフである。
これに対して、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡している場合には、第一制御端子Vs+の電位は、電源電位VBになり、変化することはない。従って、この段階で、第一制御端子Vs+が、電源電位に短絡しているか否かについては識別できる。
これに対して、第一制御端子Vs+がグランド電位に短絡している場合には、第一制御端子Vs+の電位は、グランド電位GNDのままとなる。
続いて、後半では、定電流源43Mから第一制御端子Vs+に正方向検査電流Imの供給を開始してから(第一所定時間Tb経過後から)、第二所定時間Tbg経過後(本例では1s経過後)に、第一制御端子Vs+の電位が、グランド短絡閾電位Vtg(本例では1.5V)より高いかどうかを判断することで、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡の有無を検査することができる。
ステップS1では、ガスセンサ制御回路5の制御端子のうち、短絡の検査を行わない第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+(非検査端子)から見たガスセンサ制御回路5のインピーダンスをハイインピーダンス化する(非検査端子ハイインピーダンス化ステップ)。
具体的には、スイッチSW1,SW2をそれぞれOFFとして、第二制御端子COMとオペアンプ34及び36の出力端との間を電気的に遮断する。それと共に、スイッチSW3,SW6をOFFとして、第三制御端子Ip+とオペアンプ32及びグランド電位GNDとの間を電気的に遮断する。このようにして各スイッチをOFF状態にすることで、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から見たガスセンサ制御回路5のインピーダンスが、ハイインピーダンスとなる。
ついで、ステップS2では、初期設定として、スイッチSW8,SW9,SW10もOFF状態とする。
ステップS3では、定電流源43Nの出力端に接続されたスイッチSW10をON状態にして、第一素子端子4T1からガスセンサ制御回路5の第一制御端子Vs+に向かう方向に流れる負方向検査電流Inを流す(検査電流供給ステップ、第一検査電流供給ステップ)。すると、ガスセンサ制御回路5の第一制御端子Vs+の電位は、短絡の有無に応じて、図6の前半部分に示すように変化する。
そこで、ステップS4では、マイクロコンピュータ3が有する図示しないタイマを用いて、第一所定時間Tb(本例では1s)待機する(待機ステップ、第一待機ステップ)。
比較の結果、第一制御端子Vs+の電位が電源短絡電位Vtbより小さい場合(Yes)には、ステップS6に進む。一方、そうでない場合(No)には、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡していると判断して、ステップS11に進む。
なお、本例の検査方法では、ステップS4における待機ステップと、ステップS5における短絡判断ステップとで、診断ステップを構成する。あるいは、ステップS4における第一待機ステップと、ステップS5における第一判断ステップとで、第一診断ステップを構成する。
そこで、ステップS7において、マイクロコンピュータ3が有する図示しないタイマを用いて、第二所定時間Tbg(本例では1s)待機する(待機ステップ、第二待機ステップ)。
比較の結果、第一制御端子Vs+の電位がグランド短絡閾電位Vtgより大きい場合(Yes)には、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡はないと判断して、ステップS9に進む。そうでない場合(No)には、第一制御端子Vs+はグランド電位GNDへ短絡していると判断して、ステップS12に進む。
なお、本例の検査方法では、ステップS7における第二待機ステップと、ステップS8における第二判断ステップとで、第二診断ステップを構成する。
その後、ステップS10において、正常時のガス検出システム1(ガス検出装置2,ガスセンサ素子4)の制御を行う。第一制御端子Vs+、あるいはこれに繋がる配線L1や第一素子端子4T1が、電源電位にもグランド電位にも短絡しておらず、正常であると判断されたためである。
例えば、第一制御端子Vs+のグランド電位GNDへの短絡の有無を検査し、続けて、電源電位VBへの短絡の有無を検査する検査例3の場合(図5参照)には、図7におけるステップS3〜S5,S11の実行順序と、ステップS6〜S8,S12の実行順序とを入れ替えることで、この検査方法を行うことができる。
本実施例2にかかるガス検出システム1Aは、前述した実施例1のガス検出システム1のガスセンサ制御回路5(図2参照)に代えて、ガスセンサ制御回路5Aを用いている点が相違し、他については同様である。すなわち、ガス検出システム1Aは、実施例1のガス検出システム1と同様、マイクロコンピュータ3とガスセンサ素子4とヒータ制御回路6とヒータ7とを含んでいる。
以降では、異なる部分のみを中心に説明し、他の部分については説明を簡略化あるいは省略する。
実施例1におけるガスセンサ制御回路5では、検査電流供給回路として、定電流源43M,43Nを有していた。これに対し、本実施例2のガスセンサ制御回路5Aでは、抵抗素子R41とR42とで電源電位とグランド電位とを抵抗分割するプルアップダウン回路43Cにより検査電流を第一制御端子Vs+に供給する。このプルアップダウン回路43Cと第一制御端子Vs+との間には、スイッチSW9Aが介在しており、このスイッチSW9AをOFFとすることで、プルアップダウン回路43Cを第一制御端子Vs+から電気的に遮断できる。ガスセンサ制御回路5Aは、検査電流供給回路が、このプルアップダウン回路43C及びスイッチSW9Aにより構成されている部分のみが相違し、他の部分は実施例1のガスセンサ制御回路5と同様である。
次いで、第一制御端子Vs+に検査電流Icを供給した場合の第一制御端子Vs+の電位の変化及び第一制御端子Vs+の検査方法について、図9、図10を参照して説明する。
まず、ステップS100において、ガス検出システム1Aの電源が投入された直後に、ステップS1に進む。このステップS1は、実施例1のガス検出システム1の検査方法におけるステップS1と同様であり、第二制御端子COM及び第三制御端子Ip+から見たガスセンサ制御回路5Aのインピーダンスをハイインピーダンス化する(非検査端子ハイインピーダンス化ステップ)。
ついで、ステップS102では、初期設定として、スイッチSW8,SW9AもOFF状態とする。
図9は、第一制御端子Vs+に検査電流Icを供給した場合の、第一制御端子Vs+の電位の変化を示したグラフである。図9のうち、実線は短絡のない正常時の第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフであり、破線は短絡がある場合の第一制御端子Vs+の電位変化を示すグラフである。なお、検査開始時の第一制御端子Vs+の電位(初期値)は、電源電位VBからグランド電位GNDまでのいずれの値も取り得るため、初期値が電源電位の場合とグランド電位の場合のグラフを示している。
一方、第一制御端子Vs+がグランド電位GNDに短絡している場合には、第一制御端子Vs+の電位はグランド電位GNDのままである。また、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡している場合には、第一制御端子Vs+の電位は電源電位VBのままである。
その後、ステップS105において、電位モニタ回路41により測定される第一制御端子Vs+の電位が、グランド短絡閾電位Vtg(本例では1.5V)より大きいか否かを判定する。この判定は、具体的には、マイクロコンピュータ3において、電位モニタ回路41により変換された第一制御端子Vs+の電位のデジタル値と、グランド短絡閾電位Vtgとの比較により行う。
判定の結果、第一制御端子Vs+の電位がグランド短絡閾電位Vtgより大きいとき(Yes)には、グランド電位GNDへの短絡はないと判断して、ステップS106に進む。一方、そうでない場合(No)には、第一制御端子Vs+がグランド電位GNDに短絡していると判断して、ステップS109に進む。
判定の結果、第一制御端子Vs+の電位が電源短絡閾電位Vtbより小さいとき(Yes)には、電源電位VBへの短絡はない、つまり正常と判断して、ステップS107に進む。一方、そうでない場合(No)には、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡していると判断して、ステップS110に進む。
その後、実施例1と同じく、ステップS10において、正常時のガス検出システム1A(ガス検出装置2A,ガスセンサ素子4)の制御を行う。第一制御端子Vs+、あるいはこれに繋がる配線L1や第一素子端子4T1が、電源電位にもグランド電位にも短絡しておらず、正常であると判断されたためである。
その後、ステップS14において、実施例1と同じく、ガスセンサ制御回路5Aの電源を遮断する、運転者等に警告を音声やランプの点灯、点滅等で知らせるなど、ガス検出装置2Aに短絡が生じている場合の制御を行う。
なお、上記した検査例5では、グランド電位GNDへの短絡を先に判断し(ステップS105)、その後、電源電位VBへの短絡を後から判断した(ステップS106)。しかし、この逆にしても良いことは明らかである。
排気ガス中の被測定ガスを測定するガス検出システムは、図11に示すガスセンサ素子110及びガスセンサ制御回路150からなるガス検出装置102を含んでいる。また、このガス検出システムは、図示しないが、ガスセンサ素子110を作動温度に保つヒータ、ヒータを制御するヒータ制御回路及びマイクロコンピュータを含んでいる。これらのヒータ、ヒータ制御装置及びマイクロコンピュータは、実施例1及び実施例2のガス検出システムと同様であるため、説明を省略する。
また、定電流源155は、第一制御端子Vs+から流出する向きの正方向検査電流Imを供給する。一方、定電流源156は、これとは逆向きの負方向検査電流Inを供給する。定電流源155,156についても、スイッチSW102,103をOFFとすることで、第一制御端子Vs+から見た定電流源155,156のインピーダンスを、ハイインピーダンス、つまり、定電流源155,156が切り離されたのと同じ状態とすることができる。
一方、電位モニタ回路157の入力端は、第一制御端子Vs+に直接接続されている。第一制御端子Vs+から見て、電位モニタ回路157の入力端は、常にハイインピーダンスであるからである。なお、電位モニタ回路157は、実施例1の電位モニタ回路41と同じく、公知のA/D変換器を含み、第一制御端子Vs+の電位をデジタル値に変換した上でその値をマイクロコンピュータに出力する。
このうち、ガス濃度出力回路158は、図示しない電流検出抵抗とA/D変換器を含み、電流検出抵抗に流れる電流に応じたデジタル値にマイクロコンピュータに出力している。
また、オペアンプ152は、その非反転入力端子に一定の電位を発生する定電圧源154が接続されており、この定電圧源154が発生する電位を出力する。
検知セル120では、検知セル120の一方面に接触する被測定ガス中の酸素濃度と、他方面に接触する外気などの基準ガス中の酸素濃度との濃度差に応じて、検知セル120に流れる電流が変化する。また、検知セル120は、濃度差が一定のとき、検知セル120の両面の電極に印加された電圧が変化しても、検知セル120に流れる電流は略一定となる特性を有する。本実施例3にかかるガス検出システムは、この検知セル120の電流特性を利用した公知の方法を用いて、ガス濃度の検出を行っている。具体的には、ガスセンサ制御回路150において、電極への印加電圧が所定範囲に収まるように定電圧源154の出力電位を調整し、検知セル120に流れる電流値をガス濃度出力回路158により測定することで、ガス濃度の検出が行われている。
次いで、本実施例3にかかるガス検知システムにおいて、第一制御端子Vs+に正方向検査電流Im及び負方向検査電流Inを流した場合の、第一制御端子Vs+の電位の変化、及び、このガス検知システムを用いた、第一制御端子Vs+の短絡検査方法について、図12〜図13を参照して説明する。
一方、VB短絡検査(後半)では、短絡がない正常時には、第一制御端子Vs+の電位は、グランド電位GNDに向って徐々に変化する。一方、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡しているときには、第一制御端子Vs+の電位は、電源電位VBのままであり変化しない。
このステップS201では、第二制御端子COMから見たガスセンサ制御回路150のインピーダンスをハイインピーダンス化する。具体的には、スイッチSW101をOFFとする。 ついで、ステップS202では、初期設定として、スイッチSW100,SW102,SW103もOFFとする。
比較の結果、第一制御端子Vs+の電位が、グランド短絡閾電位Vtgよりも大きい場合(Yes)には、ステップS206に進む。そうでない場合(No)には、第一制御端子Vs+がグランド電位GNDに短絡していると判断して、ステップS211に進む。
そこで、ステップS207において、マイクロコンピュータが有する図示しないタイマを用いて、第二所定時間Tgb(本例では1s)待機する。
比較の結果、第一制御端子Vs+の電位が電源短絡閾電位Vtbより小さい場合(Yes)は、第一制御端子Vs+の電源電位VBへの短絡はないと判断して、ステップS209に進む。一方、そうでない場合(No)は、第一制御端子Vs+が電源電位VBに短絡していると判断して、ステップS212に進む。
その後、ステップS210において、正常時のガス検出システム(ガス検出装置102,ガスセンサ素子110)の制御を行う。第一制御端子Vs+、あるいはこれに繋がる配線L1や第一素子端子4T1が、電源電位にもグランド電位にも短絡しておらず、正常であると判断されたためである。
その後、ステップS214において、ガスセンサ制御回路150の電源を遮断する、運転者等に音声やランプにより警告するなど、ガス検出装置102に短絡が生じている場合の制御を行う。
例えば、実施例1,2においては、2セルタイプの酸素センサ素子を用いたガス検出装置、実施例3においては、1セルタイプの酸素センサ素子を用いたガス検出装置を含むガス検出システムを例示した。しかし、本発明を、他の形態の酸素センサ素子を用いたガス検出装置に適用することもできる。さらには、CO,NOx、H2など他のガスの濃度を検知するガスセンサ素子を用いたガス検出装置に適用することもできる。
また、実施例1〜3では、ガスセンサ制御回路において、半導体素子によるスイッチを用いて、第一制御端子Vs+、及び他の制御端子(第二制御端子COM,第三制御端子Ip+)から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンスとした。しかし、切り換えにより出力インピーダンスをハイインピーダンスとすることができるスリーステートバッファを用いて、各制御端子から見たガスセンサ制御回路のインピーダンスをハイインピーダンスとすることもできる。
2,2A,102 ガス検出装置
4、110 ガスセンサ素子
5、5A,150 ガスセンサ制御回路
Ip ポンプ電流
32,34,36,34,40,44,42,151,152 オペアンプ
41,157 電位モニタ回路
43C プルアップダウン回路
43M,43N,155,156 定電流源(検査電流供給回路)
COM,Ip+,Vs+ 制御端子
Vs+ 第一制御端子(検査端子)
COM 第二制御端子(非検査端子、第一非検査端子)
Ip+ 第三制御端子(非検査端子、第二非検査端子)
Vs (第一制御端子の)電位
Vtg グランド短絡閾電位(閾電位、第一閾電位、第二閾電位)
Vtb 電源短絡閾電位(閾電位、第二閾電位、第一閾電位)
Tg,Tb (検査電流供給開始からの)所定時間、第一所定時間
Tgb,Tbg 第二所定時間
GND グランド電位(第一所定電位)
VB 電源電位(第二所定電位)
SW1〜SW3,SW6,SW100,SW101 スイッチ(非検査端子ハイインピーダンス化回路)
SW8,SW9,SW10,SW9A、SW102,SW103 スイッチ(検査端子ハイインピーダンス化回路)
4T1,4T2,4T3、110T1,110T2 (ガスセンサ素子の)素子端子(外部接続端子)
4T1,110T1 (ガスセンサ素子の)第一素子端子(第一外部接続端子)
4T2,110T2 (ガスセンサ素子の)第二素子端子(第二外部接続端子)
4T3 (ガスセンサ素子の)第三素子端子(第三外部接続端子)
Claims (18)
- 固体電解質体及びこれを挟んで設けられた一対の電極を有する少なくとも一つのセンサセル、及び、
上記センサセルの電極に各々導通する複数の外部接続端子を含む
ガスセンサ素子と、
上記ガスセンサ素子を制御するガスセンサ制御回路であって、
上記ガスセンサ素子の外部接続端子に各々導通する複数の制御端子、
上記制御端子のうち所定電位への短絡の有無を検査する検査端子に検査電流を供給する検査電流供給回路、
上記検査端子の電位を測定する検査電位測定回路、及び、
上記制御端子のうち上記検査端子以外の非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記非検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガスセンサ制御回路と、
を備えるガス検出装置。 - 請求項1に記載のガス検出装置であって、
前記ガスセンサ素子は、
前記センサセルである検知セル及びポンプセルと、
前記外部接続端子である第一外部接続端子、第二外部接続端子、及び、第三外部接続端子と、を有し、
上記検知セルとポンプセルとの間に被測定空間に連通する測定室を形成してなり、
上記検知セルは、
上記測定室に面して配置された第一検知電極、及び、
固体電解質体を挟んで上記第一検知電極と対向する第二検知電極を有し、
上記測定室内の酸素濃度に応じて電池起電力を発生する検知セルであり、
上記ポンプセルは、
上記測定室に面して配置された第一ポンプ電極、及び、
上記固体電解質体を挟んで上記第一ポンプ電極と対向する第二ポンプ電極を有し、
通電する電流に応じて上記測定室内の酸素の汲み出し及び汲み入れを行うポンプセルであり、
上記外部接続端子のうち、
上記第一外部接続端子は、上記第二検知電極に導通し、
上記第二外部接続端子は、互いに導通する上記第一検知電極及び上記第一ポンプ電極に導通し、
上記第三外部接続端子は、上記第二ポンプ電極に導通し、
前記ガスセンサ制御回路の前記検査端子は、上記ガスセンサ素子の上記第一外部接続端子に導通し、
前記非検査端子のうち第一非検査端子は、上記第二外部接続端子に導通し、
前記非検査端子のうち第二非検査端子は、上記第三外部接続端子に導通してなる
ガス検出装置。 - 請求項1または請求項2に記載のガス検出装置であって、
前記ガスセンサ制御回路は、
前記非検査端子に、または、前記第一非検査端子及び前記第二非検査端子のいずれかに、自身の出力端が接続される1又は複数の出力回路を有し、
前記非検査端子ハイインピーダンス化回路は、
上記出力回路の上記出力端のすべてを、各々、上記非検査端子から、または上記第一非検査端子及び上記第二非検査端子のいずれかから見て前記ハイインピーダンスとする出力ハイインピーダンス化回路である
ガス検出装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガス検出装置であって、
前記ガスセンサ制御回路は、
前記検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、前記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする検査端子ハイインピーダンス化回路を含む
ガス検出装置。 - 固体電解質体及びこれを挟んで設けられた一対の電極を有する少なくとも一つのセンサセル、及び、上記センサセルの電極に各々導通する複数の外部接続端子を含むガスセンサ素子を制御するガスセンサ制御回路であって、
上記ガスセンサ素子の外部接続端子に各々導通する複数の制御端子と、
上記制御端子のうち所定電位への短絡の有無を検査する検査端子に検査電流を供給する検査電流供給回路と、
上記検査端子の電位を測定する検査電位測定回路と、
上記制御端子のうち上記検査端子以外の非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記非検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路と、を備える
ガスセンサ制御回路。 - 請求項5に記載のガスセンサ制御回路であって、
前記ガスセンサ素子は、
前記センサセルである検知セル及びポンプセルと、
前記外部接続端子である第一外部接続端子、第二外部接続端子、及び、第三外部接続端子と、を有し、
上記検知セルとポンプセルとの間に被測定空間に連通する測定室を形成してなり、
上記検知セルが、
上記測定室に面して配置された第一検知電極、及び、
固体電解質体を挟んで上記第一検知電極と対向する第二検知電極を有し、
上記測定室内の酸素濃度に応じて電池起電力を発生する検知セルであり、
上記ポンプセルが、
上記測定室に面して配置された第一ポンプ電極、及び、
上記固体電解質体を挟んで上記第一ポンプ電極と対向する第二ポンプ電極を有し、
通電する電流に応じて上記測定室内の酸素の汲み出し及び汲み入れを行うポンプセルであり、
上記外部接続端子のうち、
上記第一外部接続端子が、上記第二検知電極に導通し、
上記第二外部接続端子が、互いに導通する上記第一検知電極及び上記第一ポンプ電極に導通し、
上記第三外部接続端子が、上記第二ポンプ電極に導通してなる
ガスセンサ素子であり、
前記検査端子は、上記ガスセンサ素子の第一外部接続端子に導通し、
前記非検査端子のうち第一非検査端子は、上記第二外部接続端子に導通し、
前記非検査端子のうち第二非検査端子は、上記第三外部接続端子に導通する
ガスセンサ制御回路。 - 請求項5または請求項6に記載のガスセンサ制御回路であって、
前記ガスセンサ制御回路は、前記非検査端子に、または、前記第一非検査端子及び前記第二非検査端子のいずれかに、自身の出力端が接続される1又は複数の出力回路を有し、
前記非検査端子ハイインピーダンス化回路は、上記出力回路の出力端のすべてを、各々、上記非検査端子から、または、上記第一非検査端子及び上記第二非検査端子のいずれかから見て前記ハイインピーダンスとする出力ハイインピーダンス化回路である
ガスセンサ制御回路。 - 請求項5〜請求項7のいずれかに記載のガスセンサ制御回路であって、
前記検査端子から見た前記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする検査端子ハイインピーダンス化回路を含む
ガスセンサ制御回路。 - 固体電解質体及びこれを挟んで設けられた一対の電極を有する少なくとも一つのセンサセル、及び、
上記センサセルの電極に各々導通する複数の外部接続端子を含む
ガスセンサ素子と、
上記ガスセンサ素子を制御するガスセンサ制御回路であって、
上記ガスセンサ素子の外部接続端子に各々導通する複数の制御端子、
上記制御端子のうち所定電位への短絡の有無を検査する検査端子に、検査電流を供給する検査電流供給回路、
上記検査端子の電位を測定する検査電位測定回路、及び、
上記制御端子のうち上記検査端子以外の非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記非検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガスセンサ制御回路と、
を備えるガス検出装置の検査方法であって、
上記非検査端子ハイインピーダンス化回路により上記非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを上記ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化ステップと、
上記検査電流供給回路により上記検査端子に検査電流を供給する検査電流供給ステップと、
上記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について上記所定電位に対する短絡の有無の診断を行う診断ステップと、
を備えるガス検出装置の検査方法。 - 請求項9のガス検出装置の検査方法であって、
前記診断ステップは、
前記検査電流の供給開始後、所定時間待機する待機ステップと、
上記所定時間待機後に、前記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について前記所定電位に対する短絡の有無の判断を行う短絡判断ステップと、を含む
ガス検出装置の検査方法。 - 請求項10のガス検出装置の検査方法であって、
前記短絡判断ステップは、
前記所定時間待機後に、前記検査端子の電位が、
閾電位に比して前記所定電位側の電位であるとき、上記検査端子が上記所定電位に対して短絡していると判断する
ガス検出装置の検査方法。 - 固体電解質体及びこれを挟んで設けられた一対の電極を有する少なくとも一つのセンサセル、及び、上記センサセルの電極に各々導通する複数の外部接続端子を含むガスセンサ素子と、
上記ガスセンサ素子を制御するガスセンサ制御回路であって、
上記ガスセンサ素子の外部接続端子に各々導通する複数の制御端子、
上記制御端子のうち第一所定電位及び第二所定電位への短絡の有無を検査する検査端子に、第一方向に流れる第一検査電流を供給する第一検査電流供給回路、
上記検査端子に上記第一方向とは逆向きの第二方向に流れる第二検査電流を供給する第二検査電流供給回路、
上記検査端子の電位を測定する検査電位測定回路、及び、
上記制御端子のうち上記検査端子以外の非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記非検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガスセンサ制御回路と、
を備えるガス検出装置の検査方法であって、
上記非検査端子ハイインピーダンス化回路により上記非検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを上記ハイインピーダンスにする非検査端子ハイインピーダンス化ステップと、
上記第一検査電流供給回路により上記検査端子に上記第一方向に流れる上記第一検査電流を供給する第一検査電流供給ステップと、
上記第一検査電流が供給された上記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について上記第一所定電位に対する短絡の有無の診断を行う第一診断ステップと、
上記第二検査電流供給回路により上記検査端子に上記第二方向に流れる上記第二検査電流を供給する第二検査電流供給ステップと、
上記第二検査電流が供給された上記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について上記第二所定電位に対する短絡の有無の診断を行う第二診断ステップと、
を備えるガス検出装置の検査方法。 - 請求項12のガス検出装置の検査方法であって、
前記第一診断ステップは、
前記第一検査電流の供給開始後、第一所定時間待機する第一待機ステップと、
上記第一所定時間待機後に、前記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について前記第一所定電位に対する短絡の有無の判断を行う第一短絡判断ステップと、を含み、
前記第二診断ステップは、
前記第二検査電流の供給開始後、第二所定時間待機する第二待機ステップと、
上記第二所定時間待機後に、前記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について前記第二所定電位に対する短絡の有無の判断を行う第二短絡判断ステップと、を含む
ガス検出装置の検査方法。 - 請求項13のガス検出装置の検査方法であって、
前記第一短絡判断ステップは、
前記第一所定時間待機後に、前記検査端子の電位が、
第一閾電位に比して前記第一所定電位側の電位であるとき、上記検査端子が上記第一所定電位に対して短絡していると判断し、
前記第二短絡判断ステップは、
前記第二所定時間待機後に、前記検査端子の電位が、
上記第一閾電位よりも第二所定電位側の第二閾電位に比して前記第二所定電位側の電位であるとき、上記検査端子が上記第二所定電位に対して短絡していると判断する
ガス検出装置の検査方法。 - 請求項9に記載のガス検出装置の検査方法であって、
前記検査電流供給回路は、前記検査端子が第一所定電位にも第二所定電位にも短絡していないとき、上記検査端子の電位を上記第一所定電位と上記第二所定電位の中間の所定中間電位に導く検査電流を、上記検査端子に供給する検査電流供給回路であり、
前記診断ステップは、
上記検査電流の供給開始後、所定時間待機する待機ステップと、
上記所定時間待機後に、上記検査端子の電位に基づいて、上記検査端子について上記第一所定電位及び上記第二定電位への短絡の有無の判断を行う短絡判断ステップと、を含む
ガス検出装置の検査方法。 - 請求項15に記載のガス検出装置の検査方法であって、
前記短絡判断ステップは、
前記所定時間待機後に、前記検査端子の電位が、
第一閾電位に比して第一所定電位側の電位であるとき、上記検査端子が上記第一所定電位に対して短絡していると判断し、
上記第一閾電位よりも第二所定電位側の第二閾電位に比して上記第二所定電位側の電位であるとき、上記検査端子は、上記第二所定電位に対して短絡していると判断する
ガス検出装置の検査方法。 - 請求項9〜請求項16のいずれかに記載のガス検出装置の検査方法であって、
前記ガスセンサ制御回路は、
前記検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする検査端子ハイインピーダンス化回路を含むガスセンサ制御回路であり、
前記検査端子が、前記所定電位、または、前記第一所定電位及び前記第二所定電位のいずれかに短絡していると診断されたとき、上記検査端子から見た上記ガスセンサ制御回路のインピーダンスを、上記ガスセンサ素子と上記ガスセンサ制御回路のうち上記検査端子に繋がる回路とを電気的に遮断して、これらが導通している場合に比して、ハイインピーダンスにする検査端子ハイインピーダンス化ステップを含む
ガス検出装置の検査方法。 - 請求項9〜請求項17のいずれかに記載のガス検出装置の検査方法であって、
前記非検査端子ハイインピーダンス化ステップを、前記ガスセンサ制御回路の電源投入直後に実行する
ガス検出装置の検査方法。
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