JP4659664B2 - センサ素子劣化判定装置およびセンサ素子劣化判定方法 - Google Patents
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Description
そして、このようなガスセンサ素子の状態を判定する装置としては、ガスセンサ素子を構成する各種セルに流れる電流値や、セルから出力される電圧値、セルのインピーダンスなどを測定し、これらの測定結果が許容範囲内にあるか否かに基づいて、ガスセンサ素子の故障状態を判定するものが提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
そして、本発明のセンサ素子劣化状態判定装置およびセンサ素子劣化判定方法では、酸素分圧検知セルへの通電状態に対する第1測定室における酸素分圧制御状態を検出して、検出した酸素分圧制御状態が予め定められた正常範囲であるか否かを判断することで、ガスセンサ素子が正常状態であるか劣化状態であるかを判定している。
また、第2ポンプ電流オフセット値を検出する上述のセンサ素子劣化判定装置においては、請求項3に記載のように、特定ガスはNOxガスであり、第2酸素イオンポンプセルへの印加電圧を、特定ガスは解離できず、酸素は解離できる劣化判定用電圧値に設定する劣化判定用電圧設定手段を備え、酸素分圧制御状態検出手段は、劣化判定用電圧設定手段により第2酸素イオンポンプセルへの印加電圧が劣化判定用電圧値に設定された状態で、第2ポンプ電流オフセット値を検出すること、を特徴とする構成を採ることができる。
次に、上記目的を達成するためになされた請求項4に記載の発明は、第1拡散抵抗部を介して測定対象ガスが導入される第1測定室と、第1測定室において酸素の汲み出しまたは汲み入れが行われた測定対象ガスが第2拡散抵抗部を介して導入される第2測定室と、基準酸素分圧雰囲気に設定された基準酸素室と、酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第一多孔質電極を有し、一対の第一多孔質電極の一方が第1測定室に配置されるとともに一対の第一多孔質電極の他方が第1測定室の外かつ第2測定室の外かつ基準酸素室の外に配置されて、第1測定室に導入された測定対象ガスに対する酸素の汲み出しまたは汲み入れを行う第1酸素イオンポンプセルと、酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第二多孔質電極を有し、一対の第二多孔質電極のうち一方が第2測定室に配置されるとともに一対の第二多孔質電極の他方が基準酸素室に配置されて、第2測定室における特定ガス濃度に応じた電流が流れる第2酸素イオンポンプセルと、酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の検知用多孔質電極を有し、一対の検知用多孔質電極の一方が第1測定室に配置され、他方の電極が基準酸素室に配置された酸素分圧検知セルと、を備えるガスセンサ素子の劣化状態を判定するセンサ素子劣化判定装置であって、酸素分圧検知セルは、通電される電流の大きさに応じて基準酸素室に対する酸素の汲み入れ量を変更可能に構成されており、ガスセンサ素子は、基準酸素室の基準酸素分圧を基準として第1測定室の酸素分圧が定められる構成であり、酸素分圧検知セルへの通電状態に対する第1測定室における酸素分圧制御状態を検出する酸素分圧制御状態検出手段と、酸素分圧制御状態が予め定められた正常範囲であるか否かを判断し、酸素分圧制御状態が正常範囲である場合にはガスセンサ素子が正常状態であると判定し、酸素分圧制御状態が正常範囲を逸脱する場合にはガスセンサ素子が劣化状態であると判定する劣化判定手段と、を備え、酸素分圧制御状態検出手段は、予め定められた第1判定用電流を酸素分圧検知セルに通電した時に、第2測定室の酸素分圧に応じて第2酸素イオンポンプセルに流れる電流値を第2ポンプ電流第1オフセット値として検出すると共に、予め定められた第2判定用電流を酸素分圧検知セルに通電した時に、第2測定室の酸素分圧に応じて第2酸素イオンポンプセルに流れる電流値を第2ポンプ電流第2オフセット値として検出して、第2ポンプ電流第1オフセット値と第2ポンプ電流第2オフセット値との差分であるオフセット変化量を検出し、劣化判定手段は、ガスセンサ素子の劣化状態を判定するために定められた変化量用劣化判定閾値とオフセット変化量とを比較し、オフセット変化量が変化量用劣化判定閾値以上であるときにはガスセンサ素子が正常状態であると判定し、オフセット変化量が変化量用劣化判定閾値よりも小さいときにはガスセンサ素子が劣化状態であると判定すること、を特徴とするセンサ素子劣化判定装置である。
また、上記目的を達成するためになされた請求項8に記載の発明方法は、第1拡散抵抗部を介して測定対象ガスが導入される第1測定室と、第1測定室において酸素の汲み出しまたは汲み入れが行われた測定対象ガスが第2拡散抵抗部を介して導入される第2測定室と、基準酸素分圧雰囲気に設定された基準酸素室と、酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第一多孔質電極を有し、一対の第一多孔質電極の一方が第1測定室に配置されるとともに一対の第一多孔質電極の他方が第1測定室の外かつ第2測定室の外かつ基準酸素室の外に配置されて、第1測定室に導入された測定対象ガスに対する酸素の汲み出しまたは汲み入れを行う第1酸素イオンポンプセルと、酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第二多孔質電極を有し、一対の第二多孔質電極のうち一方が第2測定室に配置されるとともに一対の第二多孔質電極の他方が基準酸素室に配置されて、第2測定室における特定ガス濃度に応じた電流が流れる第2酸素イオンポンプセルと、酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の検知用多孔質電極を有し、一対の検知用多孔質電極の一方が第1測定室に配置され、他方の電極が基準酸素室に配置された酸素分圧検知セルと、を備えるガスセンサ素子の劣化状態を判定するセンサ素子劣化判定方法であって、酸素分圧検知セルは、通電される電流の大きさに応じて基準酸素室に対する酸素の汲み入れ量を変更可能に構成されており、ガスセンサ素子は、基準酸素室の基準酸素分圧を基準として第1測定室の酸素分圧が定められる構成であり、酸素分圧検知セルへの通電状態に対する第1測定室における酸素分圧制御状態を検出する酸素分圧制御状態検出工程と、酸素分圧制御状態が予め定められた正常範囲である場合にはガスセンサ素子が正常状態であると判定し、酸素分圧制御状態が正常範囲を逸脱する場合にはガスセンサ素子が劣化状態であると判定する劣化判定工程と、を有し、酸素分圧制御状態検出工程では、予め定められた第1判定用電流を酸素分圧検知セルに通電した時に、第2測定室の酸素分圧に応じて第2酸素イオンポンプセルに流れる電流値を第2ポンプ電流第1オフセット値として検出すると共に、予め定められた第2判定用電流を酸素分圧検知セルに通電した時に、第2測定室の酸素分圧に応じて第2酸素イオンポンプセルに流れる電流値を第2ポンプ電流第2オフセット値として検出して、第2ポンプ電流第1オフセット値と第2ポンプ電流第2オフセット値との差分であるオフセット変化量を検出し、劣化判定工程では、ガスセンサ素子の劣化状態を判定するために定められた変化量用劣化判定閾値とオフセット変化量とを比較し、オフセット変化量が変化量用劣化判定閾値以上であるときにはガスセンサ素子が正常状態であると判定し、オフセット変化量が変化量用劣化判定閾値よりも小さいときにはガスセンサ素子が劣化状態であると判定すること、を特徴とするセンサ素子劣化判定方法である。
なお、第1判定用電流または第2判定用電流のいずれか一方を酸素基準生成用電流と同じ電流値としてもよい。
また、上記目的を達成するためになされた請求項9に記載の発明方法は、第1拡散抵抗部を介して測定対象ガスが導入される第1測定室と、第1測定室において酸素の汲み出しまたは汲み入れが行われた測定対象ガスが第2拡散抵抗部を介して導入される第2測定室と、基準酸素分圧雰囲気に設定された基準酸素室と、酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第一多孔質電極を有し、一対の第一多孔質電極の一方が第1測定室に配置されるとともに一対の第一多孔質電極の他方が第1測定室の外かつ第2測定室の外かつ基準酸素室の外に配置されて、第1測定室に導入された測定対象ガスに対する酸素の汲み出しまたは汲み入れを行う第1酸素イオンポンプセルと、酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第二多孔質電極を有し、一対の第二多孔質電極のうち一方が第2測定室に配置されるとともに一対の第二多孔質電極の他方が基準酸素室に配置されて、第2測定室における特定ガス濃度に応じた電流が流れる第2酸素イオンポンプセルと、酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の検知用多孔質電極を有し、一対の検知用多孔質電極の一方が第1測定室に配置され、他方の電極が基準酸素室に配置された酸素分圧検知セルと、を備えるガスセンサ素子の劣化状態を判定するセンサ素子劣化判定方法であって、酸素分圧検知セルは、通電される電流の大きさに応じて基準酸素室に対する酸素の汲み入れ量を変更可能に構成されており、ガスセンサ素子は、基準酸素室の基準酸素分圧を基準として第1測定室の酸素分圧が定められる構成であり、第1酸素イオンポンプセルによる酸素の汲み入れまたは汲み出しを停止させるとともに、酸素分圧検知セルへの通電を停止させ、その後、通電停止時の酸素分圧検知セルに発生する通電停止時電圧値を検出し、通電停止時電圧値に基づいて第1測定室における酸素分圧制御状態を検出する酸素分圧制御状態検出工程と、酸素分圧制御状態が予め定められた正常範囲である場合にはガスセンサ素子が正常状態であると判定し、酸素分圧制御状態が正常範囲を逸脱する場合にはガスセンサ素子が劣化状態であると判定する劣化判定工程と、を有し、劣化判定工程では、ガスセンサ素子の劣化状態を判定するために定められた電圧用劣化判定閾値と通電停止時電圧値とを比較し、通電停止時電圧値が電圧用劣化判定閾値未満であるときにはガスセンサ素子が正常状態であると判定し、通電停止時電圧値が電圧用劣化判定閾値以上であるときにはガスセンサ素子が劣化状態であると判定すること、を特徴とするセンサ素子劣化判定方法である。
図1は、本発明が適用されたガスセンサ制御装置190を備えるガス検出装置1の概略構成を示す構成図である。
NOxガスセンサ素子10は、第1ポンプセル111,酸素分圧検知セル112,第2ポンプセル113を、アルミナを主体とする絶縁層114,115を介して積層した構造を有する。また、NOxガスセンサ素子10においては、第2ポンプセル113側に、ヒータ部180が積層されている。
ヒータ部180は、例えばアルミナ等の絶縁性セラミックスからなるシート状の絶縁層171,173を積層することにより構成されている。そして、このヒータ部180は、各絶縁層171,173の間に、Ptを主体とするヒータ175を備えている。
そして、電圧値変更前は、第2測定室161では、第2ポンプセル113を構成する第2多孔質電極125の触媒作用によって、NOxおよび酸素(O2 )が解離(還元)される状態となるのに対して、電圧値変更後は、酸素(O2 )が解離(還元)されるものの、NOxは解離されない状態となる。
続くS140では、タイマ処理による時間計測の開始時点から安定化待機時間が経過したか否かを判断しており、肯定判定する場合にはS150に移行し、否定判定する場合には同ステップを繰り返し実行することで待機する。
S140で肯定判定されてS150に移行すると、S150では、経過時間を計測するタイマ処理を停止する。
このとき検出される第2ポンプ電流Ip2は、特定ガス(NOx)の濃度に応じた電流値を示すのではなく、第2測定室161の酸素分圧に応じて第2ポンプセル113に流れる電流値となる。
なお、図3では、NOxガスセンサ素子10が正常状態(劣化していない初期状態)であるときの相関関係を実線で示し、NOxガスセンサ素子10が劣化状態(第1測定室159の酸素分圧が目標値よりも低くなる劣化状態)であるときの相関関係を一点鎖線で示している。また、図3では、縦軸を第2ポンプ電流オフセット値(Ip2オフセット)とし、横軸を自己生成電流Icpとする座標平面において、両者の相関関係を示している。
S180で肯定判定されてS190に移行すると、S190では、NOxガスセンサ素子10が正常状態であると判定すると共に、第2ポンプセル113に印加する第2ポンプ電圧Vp2の電圧値を、NOxの解離が可能なNOx解離用電圧値に設定する処理を実行する。
以上説明したように、本実施形態のガス検出装置1に備えられるガスセンサ制御装置190においては、自己生成電流Icpを酸素分圧検知セル112に通電した時に、第2測定室161の酸素分圧に応じて第2ポンプセル113に流れる電流値を第2ポンプ電流オフセット値βとして検出している。
第2センサ診断処理が開始されると、まず、S310(Sはステップを表す)では、測定対象ガスの酸素濃度が高濃度(大気中と同等の酸素濃度。本実施形態では、20%以上に設定。)であるか否かを判断しており、肯定判定する場合にはS360に移行し、否定判定する場合にはS320に移行する。
そして、電圧値変更前は、第2測定室161では、第2ポンプセル113を構成する第2多孔質電極125の触媒作用によって、NOxおよび酸素(O2 )が解離(還元)される状態となるのに対して、電圧値変更後は、酸素(O2 )が解離(還元)されるものの、NOxは解離されない状態となる。
続くS340では、タイマ処理による時間計測の開始時点から安定化待機時間が経過したか否かを判断しており、肯定判定する場合にはS350に移行し、否定判定する場合には同ステップを繰り返し実行することで待機する。
S340で肯定判定されてS350に移行すると、S350では、経過時間を計測するタイマ処理を停止する。
続くS390では、タイマ処理による時間計測の開始時点から検出待機時間が経過したか否かを判断しており、肯定判定する場合にはS400に移行し、否定判定する場合には同ステップを繰り返し実行することで待機する。
S400の処理が終了すると、S410に移行し、S410では、第2ポンプセル113に流れる第2ポンプ電流Ip2の電流値を第2ポンプ電流第2オフセット値β2として検出するとともに、酸素分圧検知セル112に通電されている自己生成電流Icpの電流値(第2判定用電流値Icp2)を検出する処理を実行する。
なお、変化量用劣化判定閾値Aは、後述するS450での判定処理(NOxガスセンサ素子10の劣化判定を行う処理)に用いる判定値であり、実際のNOxガスセンサ素子10を用いた測定結果に基づいて定めることができる。
S450で肯定判定されてS460に移行すると、S460では、NOxガスセンサ素子10が正常状態であると判定すると共に、自己生成電流Icpの電流値を第2判定用電流値Icp2から第1判定用電流値Icp1に設定変更する処理を実行する。
続くS480では、タイマ処理による時間計測の開始時点から復帰待機時間が経過したか否かを判断しており、肯定判定する場合にはS490に移行し、否定判定する場合には同ステップを繰り返し実行することで待機する。
他方、S450で否定判定されてS500に移行すると、S500では、NOxガスセンサ素子10が劣化状態であると判定すると共に、NOxガスセンサ素子10が劣化状態であることを表す異常発生信号を、ガスセンサ制御装置190の出力端子(図示省略)から外部機器に対して出力する処理を行う。
以上説明したように、第2実施形態のガス検出装置1に備えられるガスセンサ制御装置190においては、第1判定用電流Icp1および第2判定用電流Icp2をそれぞれ酸素分圧検知セル112に通電したときに、第2ポンプセル113に流れる電流値として第2ポンプ電流第1オフセット値β1および第2ポンプ電流第2オフセット値β2をそれぞれ検出して、第2ポンプ電流第1オフセット値β1と第2ポンプ電流第2オフセット値β2との差分であるオフセット変化量ΔIp2を検出する。
なお、第2実施形態においては、第2センサ診断処理を実行するガスセンサ制御装置190が特許請求の範囲に記載のセンサ素子劣化判定装置に相当し、NOxガスセンサ素子10がガスセンサ素子に相当し、第1ポンプセル111が第1酸素イオンポンプセルに相当し、第2ポンプセル113が第2酸素イオンポンプセルに相当し、酸素分圧検知セル112が酸素分圧検知セルに相当している。また、第1拡散抵抗体116が第1拡散抵抗部に相当し、第2拡散抵抗体117が第2拡散抵抗部に相当している。
第3センサ診断処理が開始されると、まず、S610(Sはステップを表す)では、酸素分圧検知セル112に対する自己生成電流Icpの通電を停止させるとともに、第1ポンプセル111に対する第1ポンプ電流Ip1の制御を停止させる処理を実行する。
続くS630では、タイマ処理による時間計測の開始時点から停止待機時間が経過したか否かを判断しており、肯定判定する場合にはS640に移行し、否定判定する場合には同ステップを繰り返し実行することで待機する。
なお、電圧用劣化判定閾値Mは、後述するS670での判定処理(NOxガスセンサ素子10の劣化判定を行う処理)に用いる判定値であり、実際のNOxガスセンサ素子10を用いた測定結果に基づいて定めることができる。
上述したとおり、酸素分圧検知セル112に対する自己生成電流Icpの通電が停止されている状態であるため、ガスセンサ制御装置190とNOxガスセンサ素子10(詳細には、酸素分圧検知セル112)とを接続する通電経路では、自己生成電流Icpの通電による電圧降下が生じない状態となる。このため、S660での処理によりガスセンサ制御装置190にて検出される通電停止時電圧値Vsは、通電経路での電圧降下分を含まない電圧値であり、第1測定室159の酸素分圧に応じて酸素分圧検知セル112に発生する両端電圧値Vemfに等しくなる。
S670で否定判定されてS690に移行すると、S690では、NOxガスセンサ素子10が劣化状態であると判定すると共に、NOxガスセンサ素子10が劣化状態であることを表す異常発生信号を、ガスセンサ制御装置190の出力端子(図示省略)から外部機器に対して出力する処理を行う。
次のS710では、酸素分圧検知セル112に対する自己生成電流Icpの通電を開始(再開)させるとともに、第1ポンプセル111に対する第1ポンプ電流Ip1の制御を開始(再開)させる処理を実行する。
以上説明したように、第3実施形態のガス検出装置1に備えられるガスセンサ制御装置190は、第3センサ診断処理のS610において、第1ポンプセル111による酸素の汲み入れまたは汲み出しを停止させるとともに、酸素分圧検知セル112への通電を停止させる処理を実行する。その後、ガスセンサ制御装置190は、S660において、通電停止時の酸素分圧検知セル112に発生する通電停止時電圧値Vsを検出する処理を実行する。さらに、S670において、電圧用劣化判定閾値Mと通電停止時電圧値Vsとを比較し、通電停止時電圧値Vsが電圧用劣化判定閾M値未満であるときにはNOxガスセンサ素子10が正常状態であると判定し、通電停止時電圧値Vsが電圧用劣化判定閾値M以上であるときにはNOxガスセンサ素子10が劣化状態であると判定する
なお、判定対象のNOxガスセンサ素子10においては、基準酸素室118を基準酸素分圧雰囲気に設定するために酸素分圧検知セル112への通電(自己生成電流Icpの通電)が行われる。このように自己生成電流Icpを通電している場合には、通電経路での抵抗成分による電圧降下(経路降下電圧Vr)の影響により、ガスセンサ制御装置190が第1測定室159の酸素分圧を正確には検出できない虞がある。
また、第1実施形態および第2実施形態においては、センサ診断処理の実行時期(換言すれば、劣化判定時期)を、測定対象ガスにおける酸素濃度が特定ガスの検出時における第1測定室および第2測定室の目標酸素濃度よりも高い濃度である時に設定してもよい。
Claims (9)
- 第1拡散抵抗部を介して測定対象ガスが導入される第1測定室と、
前記第1測定室において酸素の汲み出しまたは汲み入れが行われた前記測定対象ガスが第2拡散抵抗部を介して導入される第2測定室と、
基準酸素分圧雰囲気に設定された基準酸素室と、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第一多孔質電極を有し、前記一対の第一多孔質電極の一方が前記第1測定室に配置されるとともに前記一対の第一多孔質電極の他方が前記第1測定室の外かつ前記第2測定室の外かつ前記基準酸素室の外に配置されて、前記第1測定室に導入された前記測定対象ガスに対する酸素の汲み出しまたは汲み入れを行う第1酸素イオンポンプセルと、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第二多孔質電極を有し、前記一対の第二多孔質電極のうち一方が前記第2測定室に配置されるとともに前記一対の第二多孔質電極の他方が前記基準酸素室に配置されて、前記第2測定室における特定ガス濃度に応じた電流が流れる第2酸素イオンポンプセルと、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の検知用多孔質電極を有し、前記一対の検知用多孔質電極の一方が前記第1測定室に配置され、他方の電極が前記基準酸素室に配置された酸素分圧検知セルと、
を備えるガスセンサ素子の劣化状態を判定するセンサ素子劣化判定装置であって、
前記酸素分圧検知セルは、通電される電流の大きさに応じて前記基準酸素室に対する酸素の汲み入れ量を変更可能に構成されており、
前記ガスセンサ素子は、前記基準酸素室の基準酸素分圧を基準として前記第1測定室の酸素分圧が定められる構成であり、
前記酸素分圧検知セルへの通電状態に対する前記第1測定室における酸素分圧制御状態を検出する酸素分圧制御状態検出手段と、
前記酸素分圧制御状態が予め定められた正常範囲であるか否かを判断し、前記酸素分圧制御状態が前記正常範囲である場合には前記ガスセンサ素子が正常状態であると判定し、前記酸素分圧制御状態が前記正常範囲を逸脱する場合には前記ガスセンサ素子が劣化状態であると判定する劣化判定手段と、
を備え、
前記酸素分圧制御状態検出手段は、予め定められた判定用電流を前記酸素分圧検知セルに通電した時に、前記第2測定室の酸素分圧に応じて前記第2酸素イオンポンプセルに流れる電流値を第2ポンプ電流オフセット値として検出し、
前記劣化判定手段は、前記ガスセンサ素子の劣化状態を判定するために定められたオフセット値用劣化判定閾値と前記第2ポンプ電流オフセット値とを比較し、前記第2ポンプ電流オフセット値が前記オフセット値用劣化判定閾値以上であるときには前記ガスセンサ素子が正常状態であると判定し、前記第2ポンプ電流オフセット値が前記オフセット値用劣化判定閾値よりも小さいときには前記ガスセンサ素子が劣化状態であると判定すること、
を特徴とするセンサ素子劣化判定装置。 - 前記ガスセンサ素子は、前記酸素分圧検知セルへの通電電流が予め定められた酸素基準生成用電流であるときに前記基準酸素室が前記基準酸素分圧雰囲気に制御される構成であり、
前記判定用電流は、前記酸素基準生成用電流と同じ電流値であること、
を特徴とする請求項1に記載のセンサ素子劣化判定装置。 - 前記特定ガスはNOxガスであり、
前記第2酸素イオンポンプセルへの印加電圧を、前記特定ガスは解離できず、酸素は解離できる劣化判定用電圧値に設定する劣化判定用電圧設定手段を備え、
前記酸素分圧制御状態検出手段は、前記劣化判定用電圧設定手段により前記第2酸素イオンポンプセルへの印加電圧が前記劣化判定用電圧値に設定された状態で、前記第2ポンプ電流オフセット値を検出すること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のセンサ素子劣化判定装置。 - 第1拡散抵抗部を介して測定対象ガスが導入される第1測定室と、
前記第1測定室において酸素の汲み出しまたは汲み入れが行われた前記測定対象ガスが第2拡散抵抗部を介して導入される第2測定室と、
基準酸素分圧雰囲気に設定された基準酸素室と、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第一多孔質電極を有し、前記一対の第一多孔質電極の一方が前記第1測定室に配置されるとともに前記一対の第一多孔質電極の他方が前記第1測定室の外かつ前記第2測定室の外かつ前記基準酸素室の外に配置されて、前記第1測定室に導入された前記測定対象ガスに対する酸素の汲み出しまたは汲み入れを行う第1酸素イオンポンプセルと、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第二多孔質電極を有し、前記一対の第二多孔質電極のうち一方が前記第2測定室に配置されるとともに前記一対の第二多孔質電極の他方が前記基準酸素室に配置されて、前記第2測定室における特定ガス濃度に応じた電流が流れる第2酸素イオンポンプセルと、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の検知用多孔質電極を有し、前記一対の検知用多孔質電極の一方が前記第1測定室に配置され、他方の電極が前記基準酸素室に配置された酸素分圧検知セルと、
を備えるガスセンサ素子の劣化状態を判定するセンサ素子劣化判定装置であって、
前記酸素分圧検知セルは、通電される電流の大きさに応じて前記基準酸素室に対する酸素の汲み入れ量を変更可能に構成されており、
前記ガスセンサ素子は、前記基準酸素室の基準酸素分圧を基準として前記第1測定室の酸素分圧が定められる構成であり、
前記酸素分圧検知セルへの通電状態に対する前記第1測定室における酸素分圧制御状態を検出する酸素分圧制御状態検出手段と、
前記酸素分圧制御状態が予め定められた正常範囲であるか否かを判断し、前記酸素分圧制御状態が前記正常範囲である場合には前記ガスセンサ素子が正常状態であると判定し、前記酸素分圧制御状態が前記正常範囲を逸脱する場合には前記ガスセンサ素子が劣化状態であると判定する劣化判定手段と、
を備え、
前記酸素分圧制御状態検出手段は、予め定められた第1判定用電流を前記酸素分圧検知セルに通電した時に、前記第2測定室の酸素分圧に応じて前記第2酸素イオンポンプセルに流れる電流値を第2ポンプ電流第1オフセット値として検出すると共に、予め定められた第2判定用電流を前記酸素分圧検知セルに通電した時に、前記第2測定室の酸素分圧に応じて前記第2酸素イオンポンプセルに流れる電流値を第2ポンプ電流第2オフセット値として検出して、前記第2ポンプ電流第1オフセット値と前記第2ポンプ電流第2オフセット値との差分であるオフセット変化量を検出し、
前記劣化判定手段は、前記ガスセンサ素子の劣化状態を判定するために定められた変化量用劣化判定閾値と前記オフセット変化量とを比較し、前記オフセット変化量が前記変化量用劣化判定閾値以上であるときには前記ガスセンサ素子が正常状態であると判定し、前記オフセット変化量が前記変化量用劣化判定閾値よりも小さいときには前記ガスセンサ素子が劣化状態であると判定すること、
を特徴とするセンサ素子劣化判定装置。 - 前記ガスセンサ素子は、前記酸素分圧検知セルへの通電電流が予め定められた酸素基準生成用電流であるときに、前記基準酸素室が前記基準酸素分圧雰囲気に制御される構成であり、
前記第1判定用電流および前記第2判定用電流の各電流値は、前記酸素基準生成用電流の電流値以下であること、
を特徴とする請求項4に記載のセンサ素子劣化判定装置。 - 第1拡散抵抗部を介して測定対象ガスが導入される第1測定室と、
前記第1測定室において酸素の汲み出しまたは汲み入れが行われた前記測定対象ガスが第2拡散抵抗部を介して導入される第2測定室と、
基準酸素分圧雰囲気に設定された基準酸素室と、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第一多孔質電極を有し、前記一対の第一多孔質電極の一方が前記第1測定室に配置されるとともに前記一対の第一多孔質電極の他方が前記第1測定室の外かつ前記第2測定室の外かつ前記基準酸素室の外に配置されて、前記第1測定室に導入された前記測定対象ガスに対する酸素の汲み出しまたは汲み入れを行う第1酸素イオンポンプセルと、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第二多孔質電極を有し、前記一対の第二多孔質電極のうち一方が前記第2測定室に配置されるとともに前記一対の第二多孔質電極の他方が前記基準酸素室に配置されて、前記第2測定室における特定ガス濃度に応じた電流が流れる第2酸素イオンポンプセルと、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の検知用多孔質電極を有し、前記一対の検知用多孔質電極の一方が前記第1測定室に配置され、他方の電極が前記基準酸素室に配置された酸素分圧検知セルと、
を備えるガスセンサ素子の劣化状態を判定するセンサ素子劣化判定装置であって、
前記酸素分圧検知セルは、通電される電流の大きさに応じて前記基準酸素室に対する酸素の汲み入れ量を変更可能に構成されており、
前記ガスセンサ素子は、前記基準酸素室の基準酸素分圧を基準として前記第1測定室の酸素分圧が定められる構成であり、
前記第1酸素イオンポンプセルによる酸素の汲み入れまたは汲み出しを停止させるとともに、前記酸素分圧検知セルへの通電を停止させ、その後、通電停止時の前記酸素分圧検知セルに発生する通電停止時電圧値を検出し、前記通電停止時電圧値に基づいて前記第1測定室における酸素分圧制御状態を検出する酸素分圧制御状態検出手段と、
前記酸素分圧制御状態が予め定められた正常範囲であるか否かを判断し、前記酸素分圧制御状態が前記正常範囲である場合には前記ガスセンサ素子が正常状態であると判定し、前記酸素分圧制御状態が前記正常範囲を逸脱する場合には前記ガスセンサ素子が劣化状態であると判定する劣化判定手段と、
を備え、
前記劣化判定手段は、前記ガスセンサ素子の劣化状態を判定するために定められた電圧用劣化判定閾値と前記通電停止時電圧値とを比較し、前記通電停止時電圧値が前記電圧用劣化判定閾値未満であるときには前記ガスセンサ素子が正常状態であると判定し、前記通電停止時電圧値が前記電圧用劣化判定閾値以上であるときには前記ガスセンサ素子が劣化状態であると判定すること、
を特徴とするセンサ素子劣化判定装置。 - 第1拡散抵抗部を介して測定対象ガスが導入される第1測定室と、
前記第1測定室において酸素の汲み出しまたは汲み入れが行われた前記測定対象ガスが第2拡散抵抗部を介して導入される第2測定室と、
基準酸素分圧雰囲気に設定された基準酸素室と、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第一多孔質電極を有し、前記一対の第一多孔質電極の一方が前記第1測定室に配置されるとともに前記一対の第一多孔質電極の他方が前記第1測定室の外かつ前記第2測定室の外かつ前記基準酸素室の外に配置されて、前記第1測定室に導入された前記測定対象ガスに対する酸素の汲み出しまたは汲み入れを行う第1酸素イオンポンプセルと、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第二多孔質電極を有し、前記一対の第二多孔質電極のうち一方が前記第2測定室に配置されるとともに前記一対の第二多孔質電極の他方が前記基準酸素室に配置されて、前記第2測定室における特定ガス濃度に応じた電流が流れる第2酸素イオンポンプセルと、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の検知用多孔質電極を有し、前記一対の検知用多孔質電極の一方が前記第1測定室に配置され、他方の電極が前記基準酸素室に配置された酸素分圧検知セルと、
を備えるガスセンサ素子の劣化状態を判定するセンサ素子劣化判定方法であって、
前記酸素分圧検知セルは、通電される電流の大きさに応じて前記基準酸素室に対する酸素の汲み入れ量を変更可能に構成されており、
前記ガスセンサ素子は、前記基準酸素室の基準酸素分圧を基準として前記第1測定室の酸素分圧が定められる構成であり、
前記酸素分圧検知セルへの通電状態に対する前記第1測定室における酸素分圧制御状態を検出する酸素分圧制御状態検出工程と、
前記酸素分圧制御状態が予め定められた正常範囲である場合には前記ガスセンサ素子が正常状態であると判定し、前記酸素分圧制御状態が前記正常範囲を逸脱する場合には前記ガスセンサ素子が劣化状態であると判定する劣化判定工程と、
を有し、
前記酸素分圧制御状態検出工程では、予め定められた判定用電流を前記酸素分圧検知セルに通電した時に、前記第2測定室の酸素分圧に応じて前記第2酸素イオンポンプセルに流れる電流値を第2ポンプ電流オフセット値として検出し、
前記劣化判定工程では、前記ガスセンサ素子の劣化状態を判定するために定められたオフセット値用劣化判定閾値と前記第2ポンプ電流オフセット値とを比較し、前記第2ポンプ電流オフセット値が前記オフセット値用劣化判定閾値以上であるときには前記ガスセンサ素子が正常状態であると判定し、前記第2ポンプ電流オフセット値が前記オフセット値用劣化判定閾値よりも小さいときには前記ガスセンサ素子が劣化状態であると判定すること、
を特徴とするセンサ素子劣化判定方法。 - 第1拡散抵抗部を介して測定対象ガスが導入される第1測定室と、
前記第1測定室において酸素の汲み出しまたは汲み入れが行われた前記測定対象ガスが第2拡散抵抗部を介して導入される第2測定室と、
基準酸素分圧雰囲気に設定された基準酸素室と、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第一多孔質電極を有し、前記一対の第一多孔質電極の一方が前記第1測定室に配置されるとともに前記一対の第一多孔質電極の他方が前記第1測定室の外かつ前記第2測定室の外かつ前記基準酸素室の外に配置されて、前記第1測定室に導入された前記測定対象ガスに対する酸素の汲み出しまたは汲み入れを行う第1酸素イオンポンプセルと、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第二多孔質電極を有し、前記一対の第二多孔質電極のうち一方が前記第2測定室に配置されるとともに前記一対の第二多孔質電極の他方が前記基準酸素室に配置されて、前記第2測定室における特定ガス濃度に応じた電流が流れる第2酸素イオンポンプセルと、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の検知用多孔質電極を有し、前記一対の検知用多孔質電極の一方が前記第1測定室に配置され、他方の電極が前記基準酸素室に配置された酸素分圧検知セルと、
を備えるガスセンサ素子の劣化状態を判定するセンサ素子劣化判定方法であって、
前記酸素分圧検知セルは、通電される電流の大きさに応じて前記基準酸素室に対する酸素の汲み入れ量を変更可能に構成されており、
前記ガスセンサ素子は、前記基準酸素室の基準酸素分圧を基準として前記第1測定室の酸素分圧が定められる構成であり、
前記酸素分圧検知セルへの通電状態に対する前記第1測定室における酸素分圧制御状態を検出する酸素分圧制御状態検出工程と、
前記酸素分圧制御状態が予め定められた正常範囲である場合には前記ガスセンサ素子が正常状態であると判定し、前記酸素分圧制御状態が前記正常範囲を逸脱する場合には前記ガスセンサ素子が劣化状態であると判定する劣化判定工程と、
を有し、
前記酸素分圧制御状態検出工程では、予め定められた第1判定用電流を前記酸素分圧検知セルに通電した時に、前記第2測定室の酸素分圧に応じて前記第2酸素イオンポンプセルに流れる電流値を第2ポンプ電流第1オフセット値として検出すると共に、予め定められた第2判定用電流を前記酸素分圧検知セルに通電した時に、前記第2測定室の酸素分圧に応じて前記第2酸素イオンポンプセルに流れる電流値を第2ポンプ電流第2オフセット値として検出して、前記第2ポンプ電流第1オフセット値と前記第2ポンプ電流第2オフセット値との差分であるオフセット変化量を検出し、
前記劣化判定工程では、前記ガスセンサ素子の劣化状態を判定するために定められた変化量用劣化判定閾値と前記オフセット変化量とを比較し、前記オフセット変化量が前記変化量用劣化判定閾値以上であるときには前記ガスセンサ素子が正常状態であると判定し、前記オフセット変化量が前記変化量用劣化判定閾値よりも小さいときには前記ガスセンサ素子が劣化状態であると判定すること、
を特徴とするセンサ素子劣化判定方法。 - 第1拡散抵抗部を介して測定対象ガスが導入される第1測定室と、
前記第1測定室において酸素の汲み出しまたは汲み入れが行われた前記測定対象ガスが第2拡散抵抗部を介して導入される第2測定室と、
基準酸素分圧雰囲気に設定された基準酸素室と、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第一多孔質電極を有し、前記一対の第一多孔質電極の一方が前記第1測定室に配置されるとともに前記一対の第一多孔質電極の他方が前記第1測定室の外かつ前記第2測定室の外かつ前記基準酸素室の外に配置されて、前記第1測定室に導入された前記測定対象ガスに対する酸素の汲み出しまたは汲み入れを行う第1酸素イオンポンプセルと、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の第二多孔質電極を有し、前記一対の第二多孔質電極のうち一方が前記第2測定室に配置されるとともに前記一対の第二多孔質電極の他方が前記基準酸素室に配置されて、前記第2測定室における特定ガス濃度に応じた電流が流れる第2酸素イオンポンプセルと、
酸素イオン導電体および該酸素イオン導電体上に形成された一対の検知用多孔質電極を有し、前記一対の検知用多孔質電極の一方が前記第1測定室に配置され、他方の電極が前記基準酸素室に配置された酸素分圧検知セルと、
を備えるガスセンサ素子の劣化状態を判定するセンサ素子劣化判定方法であって、
前記酸素分圧検知セルは、通電される電流の大きさに応じて前記基準酸素室に対する酸素の汲み入れ量を変更可能に構成されており、
前記ガスセンサ素子は、前記基準酸素室の基準酸素分圧を基準として前記第1測定室の酸素分圧が定められる構成であり、
前記第1酸素イオンポンプセルによる酸素の汲み入れまたは汲み出しを停止させるとともに、前記酸素分圧検知セルへの通電を停止させ、その後、通電停止時の前記酸素分圧検知セルに発生する通電停止時電圧値を検出し、前記通電停止時電圧値に基づいて前記第1測定室における酸素分圧制御状態を検出する酸素分圧制御状態検出工程と、
前記酸素分圧制御状態が予め定められた正常範囲である場合には前記ガスセンサ素子が正常状態であると判定し、前記酸素分圧制御状態が前記正常範囲を逸脱する場合には前記ガスセンサ素子が劣化状態であると判定する劣化判定工程と、
を有し、
前記劣化判定工程では、前記ガスセンサ素子の劣化状態を判定するために定められた電圧用劣化判定閾値と前記通電停止時電圧値とを比較し、前記通電停止時電圧値が前記電圧用劣化判定閾値未満であるときには前記ガスセンサ素子が正常状態であると判定し、前記通電停止時電圧値が前記電圧用劣化判定閾値以上であるときには前記ガスセンサ素子が劣化状態であると判定すること、
を特徴とするセンサ素子劣化判定方法。
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