JP2008070194A - センサ制御装置およびセンサ制御方法 - Google Patents

センサ制御装置およびセンサ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスセンサの通電状態を制御するにあたり、ガスセンサの破損を防止できるセンサ制御装置およびセンサ制御方法を提供する。
【解決手段】ガスセンサ制御装置は、エンジン制御装置から通電状態切換指令を受け取ってセンサ素子の通電状態を切り換えるにあたり、制御部での切換指令送信処理において、S320にて受け取った通電状態切換指令がガス濃度測定指令であるか否かを判定(S330)するとともに、通電状態切換指令の受取時点におけるセンサ素子の通電状態が活性前通電状態であるか否かを判定(S340)している。つまり、ガスセンサ制御装置は、S320にて通電状態切換指令を受け取る毎に、常に、通電状態切換指令に基づき通電状態を切り換えるのではなく、S330およびS340において一定の条件が成立すると判定される場合には、S360にて通電状態の切換を禁止する。
【選択図】図5

Description

本発明は、固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有するガスセンサを用いて、被測定ガス中の特定ガス濃度を測定するにあたり、ガスセンサに対する通電状態を制御するセンサ制御装置およびセンサ制御方法に関する。
従来より、ガソリンエンジンなどの内燃機関の燃焼制御においては、内燃機関に供給する空気と燃料との混合気の空燃比を制御して、排気ガス中のCO,NOxおよびHCを低減するために、排気ガス中の所定ガスの濃度に応じて燃料供給量をフィードバック制御する燃焼制御方式が知られている。
このような空燃比の制御に用いられるガスセンサとしては、例えば、ジルコニア等を主成分とする固体電解質体の両面に電極を備えたセル(酸素検知セル)を備えて、被測定ガスに含まれる特定成分(酸素など)を検知する酸素センサがある。
また、他のガスセンサとしては、ジルコニア等を主成分とする固体電解質体の両面に電極を備えた2つのセル(酸素濃度検知セルおよび酸素ポンプセル)を測定室を挟むように配置し、測定室に拡散抵抗体を介して被測定ガスを導入して被測定ガスに含まれる特定成分(酸素など)を検知する全領域空燃比センサ(以下、UEGOセンサともいう)がある。さらに、2つのセル(酸素濃度検知セルおよび酸素ポンプセル)に加えてもう1つのセルを配置することによって構成されるガスセンサとして、NOxガス濃度を検知するNOxセンサなどが知られている。
そして、このようなガスセンサを用いて被測定ガス空間における特定ガス濃度を測定するにあたり、ガスセンサ(詳細には、セル)に対する通電状態を制御するためのセンサ制御装置が知られている(特許文献1)。
ガスセンサに対する通電状態としては、ガスセンサを保護するための保護用通電状態、非活性状態のガスセンサに微小電流が通電されている活性前通電状態、特定ガスを検出するためのガス濃度測定用通電状態などがある。
なお、保護用通電状態は、ガスセンサ(セル)とセンサ制御装置との間の導通を電気的に遮断して、ガスセンサに電流が流れないようにする状態であり、ガス濃度測定用通電状態は、ガスセンサ(セル)とセンサ制御装置との間を導通状態に制御して、ガスセンサに電流が流れるようにする状態である。例えば、全領域空燃比センサにおけるガス濃度測定用通電状態は、酸素濃度検知セルの両電極間の電圧が所望の値になるように、酸素ポンプセルに流れる電流の値および方向を制御する状態である。
また、活性前通電状態とは、ガス濃度測定用通電状態の前段階で、ガス濃度測定用通電状態に移行できるように準備する通電状態である。例えば、全領域空燃比センサにおける活性前通電状態とは、ガスセンサ(2つのセル)に過電圧が印加されないように、酸素濃度検知セルと酸素ポンプセルの少なくとも一方の両電極に対して、微小電流が通電されている状態である。
特開2003−090821号公報
しかし、上記従来のセンサ制御装置においては、ガス濃度測定用通電状態となるように通電状態を切換えた際に配線異常が生じていると、過大な電流がガスセンサに流れ込んでしまい、ガスセンサが破損する虞がある。
例えば、ガスセンサに電気的に接続された配線の一部がバッテリ(電源電位)あるいはグランド(アース電位)に短絡される配線異常が発生している場合に、通電状態をガス濃度測定用通電状態に設定すると、ガスセンサに対して過剰電流が流れ込んでしまい、ガスセンサの破損(ブラックニングなど)が生じる可能性がある。なお、ブラックニングとは、酸素イオンの喪失によるセルの黒化現象を意味している。
そこで、本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、ガスセンサの通電状態を制御するにあたり、ガスセンサの破損を防止できるセンサ制御装置およびセンサ制御方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有するガスセンサを用いて、被測定ガス中の特定ガス濃度を測定するにあたり、ガスセンサに対する通電状態を制御するセンサ制御装置であって、セルに対する通電状態であって、少なくともセンサ保護用通電状態、活性前通電状態、ガス濃度測定用通電状態を含む複数の通電状態を示した通電状態切換指令を受け取る指令受取手段と、通電状態切換指令に対応して、セルに対する通電状態を、複数の通電状態のうちいずれかに切り換える通電状態制御手段と、を備えており、さらに、指令受取手段が受け取った通電状態切換指令がガス濃度測定用通電状態を示すガス濃度測定指令であるか否かを判定するとともに、指令受取手段での通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態であるか否かを判定する受取時状態判定手段と、受取時状態判定手段において、通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり、かつ、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無いと判定される場合には、通電状態制御手段による通電状態の切換を禁止する通電状態切換禁止手段と、を備えることを特徴とするセンサ制御装置である。
このセンサ制御装置は、指令受取手段にて受け取った通電状態切換指令に基づいて、通電状態制御手段がセルに対する通電状態を切り換えるにあたり、一定の条件が成立する場合には、通電状態制御手段による通電状態の切換を禁止する通電状態切換禁止手段を備えている点に特徴がある。
つまり、このセンサ制御装置は、指令受取手段にて通電状態切換指令を受け取る毎に、常に、通電状態切換指令に基づき通電状態を切り換えるのではなく、受取時状態判定手段において一定の条件が成立すると判定される場合には、通電状態切換禁止手段が通電状態制御手段による通電状態の切換を禁止するように構成されている。
なお、保護用通電状態は、ガスセンサ(セル)とセンサ制御装置との間の導通を電気的に遮断して、ガスセンサに電流が流れないようにする状態であり、ガス濃度測定用通電状態は、ガスセンサ(セル)とセンサ制御装置との間を導通状態に制御して、ガスセンサに電流が流れるようにする状態である。また、活性前通電状態とは、ガス濃度測定用通電状態の前段階で、ガス濃度測定用通電状態に移行できるように準備する通電状態であり、ガスセンサ(セル)に対して微小な電流を通電する状態である
そして、通電状態切換禁止手段は、通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり、かつ、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無いと判定される、という条件が成立する場合には、通電状態制御手段による通電状態の切換を禁止する。
このため、通電状態切換指令がガス濃度測定指令である場合において、例えば、通電状態切換指令の受取時点における通電状態がセンサ保護用通電状態であるときには、上記の条件が成立となるため、通電状態切換禁止手段が通電状態制御手段による通電状態の切換を禁止する。つまり、通電状態切換指令がガス濃度測定指令である場合において、通電状態制御手段による通電状態の切換が実行されるのは、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態であるときに限定される。
これにより、このセンサ制御装置は、通電状態をセンサ保護用通電状態からガス濃度測定用通電状態に直ちに切り換えることはなく、通電状態をガス濃度測定用通電状態に切り換えるのは、その直前の通電状態が活性前通電状態であるときに限られることになる。
そして、活性前通電状態は、ガスセンサ(セル)に対して微小な電流を通電する状態であることから、仮に、配線異常が発生している場合であっても、ガスセンサへの通電電流が過大となることが無いため、過剰な電流通電に起因するガスセンサの破損を防止することができる。また、配線異常が発生している場合には、ガスセンサに印加される電圧値が正常範囲を逸脱することになるため、配線異常を検知することができ、かつ、通電電流が微小であるので、ガスセンサが破損することなく異常を検知できる。
このように、このセンサ制御装置は、通電状態をガス濃度測定用通電状態に切り換えるにあたり、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無い場合には、通電状態の切換を禁止することから、ガスセンサへの通電電流が過大となるのを防止でき、過剰な電流通電に起因するガスセンサの破損を防止することができる。
よって、本発明によれば、ガスセンサの通電状態を制御するにあたり、ガスセンサへの過大電流の通電を防止して、ガスセンサの破損(ブラックニングなど)を防止することができる。
なお、受取時状態判定手段において上記一定の条件が不成立の場合、つまり、「通電状態切換指令がガス濃度測定指令では無い場合」、または、「通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり、かつ、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態である場合」には、通電状態切換禁止手段による禁止が行われないため、通電状態制御手段が通電状態切換指令に応じて通電状態の切換を行う。
そして、このガスセンサ制御装置に備えられるガスセンサは、セルを少なくとも1つ以上有する構成であれば種々の構成を採ることができる。
例えば、請求項2に記載のように、ガスセンサは、セルを複数有するとともに、セルとして、一対の電極のうち一方の電極が、拡散抵抗体を介して被測定ガス空間に連通する測定室に面して配置されて、一対の電極間において測定室の酸素濃度に応じた電圧を発生する酸素濃度検知セルと、一対の電極のうち一方の電極が、測定室に面して配置されて、一対の電極間に通電される電流に応じて測定室の酸素をポンピングする酸素ポンプセルと、を有するという構成を採ることができる。
このような構成のガスセンサを備える場合には、保護用通電状態は、ガスセンサ(2つのセル)とセンサ制御装置との間の導通を電気的に遮断して、ガスセンサに電流が流れないようにする状態である。また、ガス濃度測定用通電状態は、酸素濃度検知セルの両電極間の電圧が所望の値になるように、酸素ポンプセルに流れる電流の値および方向を制御する状態である。
さらに、活性前通電状態は、ガスセンサ(2つのセル)に過電圧が印加されないように、酸素濃度検知セルと酸素ポンプセルの少なくとも一方の両電極に対して、微小電流が通電されている状態である。
より具体的な活性前通電状態としては、酸素濃度検知セルに設けられた一対の電極のうち、測定室に面しない側の電極を外部に対し閉塞した構成のガスセンサである場合において、前記電極を内部酸素基準源として働かせるために、酸素濃度検知セルに微小電流を流す通電状態を挙げることができる。
次に、上述のガスセンサ制御装置においては、請求項3に記載のように、指令受取手段をそれぞれ有する第1制御部および第2制御部が備えられ、第1制御部と第2制御部との間には、通電状態切換指令としての電気信号である切換信号を伝送する切換信号伝送経路部が備えられ、第2制御部は、通電状態制御手段を備えるとともに、ガスセンサに接続され、受取時状態判定手段および通電状態切換禁止手段は、第1制御部、第2制御部のうち少なくとも一方に備えられる、という構成を採ることができる。
このように、センサ制御装置が第1制御部および第2制御部を備える場合には、受取時状態判定手段および通電状態切換禁止手段は、第1制御部に備えても良く、あるいは、第2制御部に備えることもできる。つまり、第1制御部、第2制御部のうち少なくとも一方に、受取時状態判定手段および通電状態切換禁止手段を備えるのである。
これにより、センサ制御装置は、通電状態をガス濃度測定用通電状態に切り換えるにあたり、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無い場合には、通電状態の切換を禁止できる。
また、受取時状態判定手段および通電状態切換禁止手段は、第1制御部および第2制御部の両方に配置しても良い。つまり、受取時状態判定手段および通電状態切換禁止手段を、それぞれ2個ずつ備えることで、通電状態の切り換えにあたり、一定の条件が成立するか否かを2回にわたり判定することができる。
このように2回にわたり判定することで、ノイズなどの影響や誤判定に起因して誤ってガス濃度測定用通電状態に切り替わるのをより確実に防止できるため、ガスセンサへの過大電流の通電をより確実に防止できるとともに、ガスセンサの破損を防止することができる。
なお、センサ制御装置が切換信号伝送経路部を備える場合としては、指令受取手段を備える第1制御部と通電状態制御手段を備える第2制御部とが互いに離れて配置されており、両者を接続するために切換信号伝送経路部を備える場合を挙げることができる。
また、上記目的を達成するためになされた請求項4に記載の発明方法は、固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有するガスセンサを用いて、被測定ガス中の特定ガス濃度を測定するにあたり、ガスセンサに対する通電状態を制御するセンサ制御方法であって、セルに対する通電状態であって、少なくともセンサ保護用通電状態、活性前通電状態、ガス濃度測定用通電状態を含む複数の通電状態を示した通電状態切換指令を受け取る指令受取工程と、通電状態切換指令に対応して、セルに対する通電状態を、複数の通電状態のうちいずれかに切り換える通電状態制御工程と、を有するとともに、指令受取工程で通電状態切換指令を受け取った後、通電状態制御工程の前までに、指令受取工程で受け取った通電状態切換指令がガス濃度測定用通電状態を示すガス濃度測定指令であるか否かを判定するとともに、指令受取工程での通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態であるか否かを判定する受取時状態判定工程と、受取時状態判定工程において、通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり、かつ、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無いと判定される場合には、通電状態制御工程の実施を禁止することで通電状態の切換を禁止する通電状態切換禁止工程と、を有することを特徴とするセンサ制御方法である。
このセンサ制御方法においては、請求項1に記載のセンサ制御装置における指令受取手段の実行時期が指令受取工程に相当し、通電状態制御手段の実行時期が通電状態制御工程に相当し、受取時状態判定手段の実行時期が受取時状態判定工程に相当し、通電状態切換禁止手段の実行時期が通電状態切換禁止工程に相当している。
このため、このセンサ制御方法を用いることで、請求項1に記載のセンサ制御装置と同様の作用効果を得ることができる。
つまり、このセンサ制御方法を用いることで、通電状態をガス濃度測定用通電状態に切り換えるにあたり、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無い場合には、通電状態の切換を禁止することから、ガスセンサへの通電電流が過大となるのを防止でき、過剰な電流通電に起因するガスセンサの破損を防止することができる。
よって、本発明方法によれば、ガスセンサの通電状態を制御するにあたり、ガスセンサへの過大電流の通電を防止して、ガスセンサの破損(ブラックニングなど)を防止することができる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
まず、本発明が適用された電子制御ユニット5を備える内燃機関制御システム1の概略構成図を、図1に示す。なお、内燃機関制御システム1は、内燃機関の運転状態を制御するための各種制御処理を実行しており、その1つとして、排気ガスに含まれる特定ガス(酸素など)の濃度を検出する処理を実行している。
内燃機関制御システム1は、電子制御ユニット5、ガスセンサ8を備えて構成されている。また、電子制御ユニット5は、ガスセンサ制御装置2、エンジン制御装置9、ヒータ制御回路60を備えて構成されている。
ガスセンサ制御装置2は、内燃機関(エンジン)の排気管に設けられるガスセンサ8からガス検出信号および素子抵抗値信号を検出し、ガス検出信号および素子抵抗値信号をエンジン制御装置9(以下、エンジンCPU9ともいう)に出力する。なお、ガス検出信号は、排気ガスにおける酸素濃度に応じて変化しており、素子抵抗値信号は、ガスセンサ8の電気抵抗値に応じて変化し、その電気抵抗値はガスセンサ8の温度に応じて変化する。なお、ガスセンサの電気抵抗値は、公知の手法を用いて検出することができる。詳細は省略する。
エンジン制御装置9は、ガスセンサ制御装置2からのガス検出信号などに基づき排気ガス中の特定ガス濃度を検出する特定ガス濃度検出処理や、ガスセンサ制御装置2に対して通電状態切換指令を出力する切換指令出力処理や、ガス検出信号を用いてエンジンの空燃比制御を行うための空燃比制御処理などの、各種制御処理を実行している。
ガスセンサ8は、排気ガス中の酸素濃度を広域にわたって検出するセンサ素子10と、センサ素子10を作動温度に保つためのヒータ43と、を備えて構成されている。
センサ素子10は、排気ガス中の酸素濃度を広域にわたって検出するものであり、酸素ポンプセル14と、多孔質拡散層18と、酸素濃度検知セル24と、補強板30と、を備えて構成されている。
酸素ポンプセル14は、部分安定化ジルコニア(ZrO2 )により板状に形成された酸素イオン伝導性固体電解質体13と、その表面と裏面のそれぞれに主として白金で形成された第1ポンプ電極12、第2ポンプ電極16を有している。第1ポンプ電極12は、配線63を介して電子制御ユニット5の第3接続端子19に電気的に接続されており、第2ポンプ電極16は、配線62を介して電子制御ユニット5の第2接続端子17に電気的に接続されている。なお、第1ポンプ電極12は、多孔質保護層29に覆われており、多孔質保護層29により被毒物質などから保護されている。
また、酸素濃度検知セル24は、部分安定化ジルコニア(ZrO2 )により板状に形成された酸素イオン伝導性固体電解質体23と、その表面と裏面のそれぞれに主として白金で形成された第1検知電極22、第2検知電極28を有している。第1検知電極22は、配線62を介して電子制御ユニット5の第2接続端子17に電気的に接続されており、第2ポンプ電極16とも電気的に接続されている。第2検知電極28は、配線61を介して電子制御ユニット5の第1接続端子15に電気的に接続されている。
酸素ポンプセル14と酸素濃度検知セル24との間には、両セル14,24を電気的に絶縁するために絶縁性材料(アルミナなど)を主体に形成された絶縁層(図示省略)が介在し、その絶縁層の一部に多孔質拡散層18が設けられている。なお、多孔質拡散層18は、センサ素子10の内部に導入される被測定ガスの拡散律速を行うために絶縁性材料(アルミナなど)を主体として多孔質状に形成された多孔質部として備えられている。
酸素ポンプセル14と酸素濃度検知セル24との間には、多孔質拡散層18および絶縁層(図示省略)により包囲された中空状の測定室20が形成されている。即ち、測定室20は、多孔質拡散層18(詳細には、多孔質部)を介して測定ガス雰囲気と連通されている。また、測定室20には、第2ポンプ電極16と、第1検知電極22とが配置されている。
なお、本実施形態では、多孔質拡散層18を用いて拡散律速部を形成しているが、この代わりに小孔を拡散律側部として配設して、測定室20への被測定ガスの流入速度を律速することも可能である。
補強板30は、酸素濃度検知セル24のうち測定室20への対向面とは反対側の面に、第2検知電極28を挟み込むようにして密着して配設されている。これにより、補強板30は、センサ素子10の全体的な強度を向上させている。
また、酸素濃度検知セル24の第2検知電極28は、補強板30によって外部と遮断される状態となり、酸素濃度検知セル24と補強板30との間のうち第2検知電極28の周囲には、密閉空間としての基準酸素室26が形成される。
このような構成のセンサ素子10において、酸素濃度検知セル24の第2検知電極28から第1検知電極22に向かう方向に微小な定電流Icpを通電して、測定室20から第2検知電極28の側に酸素をポンピングすることにより、第2検知電極28の周囲に形成された基準酸素室26には略一定濃度の酸素が蓄積されることになる。このようにして基準酸素室26に蓄積された略一定濃度の酸素は、センサ素子10において被測定ガスにおける酸素濃度を検出する際の基準酸素濃度となる。このため、第2検知電極28は、自己生成基準電極とも称される。
なお、補強板30は、酸素ポンプセル14および酸素濃度検知セル24を構成する各固体電解質体13,23と略同じ大きさであるとともに、セラミックを主体とする材料にて板状に形成されている。
ヒータ43は、平板状に形成されており、センサ素子10の酸素ポンプセル14に対向して配置されている。ヒータ43は、アルミナを主体とする材料にて形成され、その内部には、白金を主体とする材料にて形成されたヒータ配線72を備えている。ヒータ43は、後述するヒータ制御回路60から供給される電力により、センサ素子10の温度が活性化温度(例えば、550〜900[℃])となるように制御される。また、ヒータ配線72の両端は、ヒータ制御回路60に電気的に接続されている。
なお、ガスセンサ8は、ヒータ43による加熱によりセンサ素子10(詳細には、酸素ポンプセル14および酸素濃度検知セル24)が活性化することで、ガス検出(酸素検出)が可能な状態となる。
次に、電子制御ユニット5は、上述したように、センサ素子10を制御するガスセンサ制御装置2と、ヒータ43を制御するヒータ制御回路60と、ガスセンサ制御装置2およびヒータ制御回路60を制御するエンジン制御装置9と、を備えて構成されている。
エンジン制御装置9は、中央演算処理装置としてのCPUと、データやプログラムなどを格納する記憶部(RAMおよびROM)と、外部機器との間で信号の入出力を行う入力ポートおよび出力ポートと、を備えるマイクロコンピュータで構成することができる。
エンジン制御装置9では、記憶部に格納されたプログラムに基づいてCPUが各種演算処理を実行することで、演算やデータ転送などの命令の実行が制御される。また、エンジン制御装置9では、入力ポートに入力された信号は、入力ポート用レジスタの内容に反映され、出力ポート用レジスタに格納された内容は、出力ポートに信号として出力される。
ガスセンサ制御装置2は、Vs+端子、COM端子、Ip+端子を備えている。これらの端子は、電子制御ユニット5の第1接続端子15、第2接続端子17、第3接続端子19にそれぞれ電気的に接続されている。したがって、センサ素子10の第2検知電極28は、第1接続端子15を介してガスセンサ制御装置2のVs+端子に電気的に接続されている。また、センサ素子10の第1検知電極22および第2ポンプ電極16は、第2接続端子17を介して、ガスセンサ制御装置2のCOM端子に電気的に接続されている。さらに、センサ素子10の第1ポンプ電極12は、第3接続端子19を介してガスセンサ制御装置2のIp+端子に電気的に接続されている。
センサ素子10では、被測定ガスに含まれる酸素が、多孔質拡散層18を介して測定室20に拡散する。このセンサ素子10は、エンジンに供給される混合気が理論空燃比に保たれている状態では、測定室20と酸素濃度の基準となる基準酸素室26との間の酸素濃度差により、酸素濃度検知セル24に450[mV]の起電力を発生する特性を有する。すなわち、第1検知電極22と第2検知電極28との間には、450[mV]の電位差が生じることになる。
なお、酸素濃度検知セル24は、一対の電極間(第1検知電極22と第2検知電極28との間)での酸素濃度差に応じた電圧を発生する特性を有するとともに、第2検知電極28が面する基準酸素室26の酸素濃度が略一定濃度であることから、測定室20の酸素濃度に応じた電圧を一対の電極間に発生するよう構成されている。
ところで、エンジンに供給される混合気の空燃比の変化に応じて、排気ガスに含まれる酸素濃度は変化し、これにより、センサ素子10の測定室20に含まれる酸素濃度が変化する。そこで、本実施形態の内燃機関制御システム1では、第1検知電極22と第2検知電極28との間の電位差が450[mV]に保たれるように、電子制御ユニット5によって酸素ポンプセル14に流れるIp電流を制御する。つまり、測定室20の雰囲気が理論空燃比と同じ状態になるようにIp電流を制御することで、酸素ポンプセル14によって酸素のポンピングが行われる。このため、このIp電流の通電状態(通電方向、電流積算値など)に基づいて、被測定ガス中の酸素濃度を演算することができる。
なお、酸素ポンプセル14は、一対の電極間(第1ポンプ電極12,第2ポンプ電極16)に通電される電流の通電方向に応じて、測定室20からの酸素の汲み出し、または測定室20への酸素の汲み入れを切換可能に構成されている。また、酸素ポンプセル14は、一対の電極間に通電される電流の大きさに応じて、酸素のポンピング量を調整可能に構成されている。
次に、図2に基づいて、電子制御ユニット5の構成および作動内容について説明する。なお、図2は、電子制御ユニット5の概略構成を示す回路図である。
電子制御ユニット5は、上述したように、ガスセンサ制御装置2と、ヒータ制御回路60と、エンジン制御装置9と、を備えて構成されている。
ガスセンサ制御装置2は、センサ素子駆動回路52、端子電圧出力回路54、制御部55と、図示しない異常検出回路を備えて構成されている。
なお、センサ素子駆動回路52は、センサ素子10を構成する酸素ポンプセル14および酸素濃度検知セル24の駆動制御を行う。端子電圧出力回路54は、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧をエンジン制御装置9に対して出力する。
制御部55は、ガスセンサ制御装置2での各種制御処理を実行するものであり、中央演算処理装置としてのCPU、データやプログラムなどを格納する記憶部(RAMおよびROM)、外部機器との間で信号の入出力を行う入力ポートおよび出力ポート、等を備えるマイクロコンピュータで構成することができる。
センサ素子駆動回路52は、酸素ポンプセル14を駆動するIp電流を流すためのオペアンプ32、Ip電流の制御特性を改善するためのPID制御回路56、第2検知電極28の周囲(基準酸素室26)の酸素濃度を一定に保つために酸素濃度検知セル24に定電流Icpを流すための定電流源46、Ip電流の制御目標電圧を供給する定電圧源48、を備えている。
また、センサ素子駆動回路52は、センサ素子駆動回路52とセンサ素子10とを接続するための端子(Vs+端子、COM端子、Ip+端子)、PID制御回路56の特性を決める素子を外付けするための端子(P1端子、P2端子、Pout端子)、エンジン制御装置9から出力された通電状態切換指令に応じてセンサ素子駆動回路52の作動モードを変更するためのスイッチSW1〜SW5、を備えている。なお、センサ素子駆動回路52の作動モードとは、センサ素子10への通電状態を表す。
また、Vs+端子、COM端子、Ip+端子は、それぞれ、第1接続端子15、第2接続端子17、第3接続端子19に電気的に接続されている。
酸素ポンプセル14を構成する一対のポンプ電極のうち第1ポンプ電極12は、配線63および第3接続端子19を介してIp+端子に接続されている。また、第2ポンプ電極16は、センサ素子10の共通基準電圧を与えるCOM端子に、配線62および第2接続端子17を介して接続されている。なお、第2ポンプ電極16は、COM端子以外に、配線62,第2接続端子17および抵抗素子R1を介してVcent端子にも接続されている。
また、酸素濃度検知セル24を構成する一対の検知電極のうち第2検知電極28は、配線61および第1接続端子15を介してVs+端子に接続され、第1検知電極22は、配線62および第2接続端子17を介してCOM端子に接続されている。
次に、Ip+端子には、分圧回路65およびオペアンプ32が接続されている。
このうち、分圧回路65は、定電源電圧を分圧する2つの抵抗素子R7,R8を備えて構成されている。分圧回路65のうち2つの抵抗素子R7,R8の接続点は、スイッチSW4を介してIp+端子に接続されている。
また、オペアンプ32は、反転入力端子にPID制御回路56がVcent端子および抵抗素子R2を介して接続され、非反転入力端子には、基準電圧3.6Vが印加され、また、出力端子はスイッチSW3を介してIp+端子に接続されている。つまり、このオペアンプ32は、センサ素子10(詳細には、酸素濃度検知セル24)への通電電流を制御する負帰還回路の一部を構成している。
次に、Vcent端子には、PID制御回路56、オペアンプ32、オペアンプ34が接続されている。
このうち、PID制御回路56は、制御目標電圧の450mVと酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsとの偏差量ΔVsをPID演算し、上述の負帰還制御の制御特性を改善する機能を有している。このPID制御回路56は、オペアンプ36,40、抵抗R3〜R5、コンデンサC1〜C3、を備えて構成されている。なお、抵抗R3〜R5、コンデンサC1〜C3は、P1端子及びP2端子に装着されPID制御回路56の制御特性を決めるために備えられている。
そして、PID制御回路56の入力端(オペアンプ40の反転入力端子)は、オペアンプ42を介してVs+端子に接続され、酸素濃度検知セル24の出力電圧VsがPID制御回路56に入力される。また、PID制御回路56の出力端は、Pout端子に接続されている。そして、Pout端子は、抵抗素子R2を介してVcent端子に接続され、最終的にオペアンプ32の反転入力端子に接続されている。更に、PID制御回路56の出力端は、抵抗素子R2及び抵抗素子R1を介してCOM端子に接続されている。尚、PID制御回路56の出力は、オペアンプ36の出力端子に接続されているスイッチSW2によってON/OFF制御されるようになっている。
定電圧源48の出力は、オペアンプ38を介して、オペアンプ40の反転入力端子に入力されている。この定電圧源48は、Ip電流を制御する制御目標となる電圧である450mVを、オペアンプ40を介してPID制御回路56に供給するための回路である。
また、Vcent端子には、オペアンプ34がスイッチSW1を介して接続されている。このオペアンプ34は、Vcent端子に基準電圧3.6Vを印加するための回路である。また、オペアンプ34は、センサ素子10の異常診断を行うための異常識別用電流などを供給するための回路でもある。
次に、Vs+端子には、定電流源46、オペアンプ42が接続されている。
このうち、定電流源46は、スイッチSW5を介して、Vs+端子に接続されている。この定電流源46は、酸素濃度検知セル24の第2検知電極28の周囲(基準酸素室26)の酸素濃度を一定に保つために、酸素濃度検知セル24に流される定電流Icp(例えば、17μA)を供給する回路である。また、オペアンプ42の非反転入力端子は、Vs+端子に接続されている。
なお、Vs+端子とIp+端子との間には、センサ素子駆動回路52の発振を防止するために、抵抗R6とコンデンサC4との直列回路からなる発振防止回路59が挿入されている。
このように構成されたセンサ素子駆動回路52は、被測定ガスの酸素濃度の測定を行う場合(換言すれば、センサ素子10への通電状態をガス濃度測定用通電状態に設定する場合)には、スイッチSW2、SW3、SW5をONとし、スイッチSW1、SW4をOFFとする。
センサ素子10への通電状態をガス濃度測定用通電状態に設定する場合において、被測定ガスが燃料供給過剰(リッチ)となる場合には、測定室20の酸素濃度が理論空燃比よりも欠乏し、酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsが制御目標電圧である450mVよりも高くなる。従って、制御目標電圧と出力電圧Vsとの偏差量ΔVsが発生し、その偏差量ΔVsがPID制御回路56によってPID演算され、オペアンプ32によってフィードバックされる。このため、不足分の酸素を酸素ポンプセル14により測定室20に汲み込むためのIp電流が酸素ポンプセル14に流れることになる。
一方、センサ素子10への通電状態をガス濃度測定用通電状態に設定する場合において、被測定ガスが燃料供給不足(リーン)となる場合には、測定室20の酸素濃度が理論空燃比よりも過剰となり、酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsが制御目標電圧450mVよりも低くなるので、上述と同様にオペアンプ32によって偏差量ΔVsがフィードバックされて、過剰分の酸素を酸素ポンプセル14により測定室20から汲み出すためのIp電流が酸素ポンプセル14に流れるようになる。
このようにして、本実施形態の内燃機関制御システム1では、酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsが450mVとなるように酸素ポンプセル14へ通電するIp電流を制御するとともに、このIp電流の通電状態(通電方向、電流積算値など)を測定することで被測定ガス中の酸素濃度を測定することが可能となる。
なお、ガスセンサ制御装置2は、酸素ポンプセル14に流れるIp電流を抵抗素子R2にて電圧変換し、抵抗素子R2の両端電圧(具体的には、Vcent端子とPout端子の両端電圧)を示すガス検出信号を、差動増幅回路57を介してエンジン制御装置9の入力ポートに出力するように構成されている。なお、伝送ケーブル71を介して、ガス検出信号をエンジン制御装置9の入力ポートに出力しても良い。
そして、エンジン制御装置9は、ガス検出信号に基づきIp電流の通電状態(通電方向、電流積算値など)を判定するとともに、Ip電流の通電状態に基づき酸素濃度を演算する。エンジン制御装置9は、演算により得られた酸素濃度を用いてエンジンの燃焼制御などを実行することで、内燃機関の運転状態を制御する。
また、ガスセンサ制御装置2は、図示しない異常検出回路を備えている。異常検出回路は、センサ素子10とセンサ素子駆動回路52との接続点であるVs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧が入力されており、入力された各端子電圧の何れかが正常電圧範囲を逸脱した場合に異常検出フラグDIAGをセット(DIAG=1)することで、制御部55を介してエンジン制御装置9に対して異常を通知する。
なお、Vs+端子の端子電圧は、通常、COM端子の基準電圧3.6Vに酸素濃度検知セル24の出力電圧Vs(450mV)を加えた値である4.05Vに保たれている。ところが、Vs+端子に接続された配線61など(Vs+ラインとも称する)が何らかの原因により電源電位やグランド電位に短絡すると、Vs+端子の端子電圧は電源電位やグランド電位となる。すると、センサ素子10に過大な異常電流が流れ、センサ素子10が破損(ブラックニングなど)するおそれがある。
そこで、異常検出回路のうちVs+端子の異常検出部は、Vs+端子の端子電圧と予め設定された閾値とを比較し、Vs+端子の端子電圧が閾値を超えたときにハイレベル信号を出力するように構成されている。具体的には、異常検出回路のうちVs+端子の異常検出部は、閾値の上限が、9V又は電源電圧の変動を考慮して電源電圧から所定値(例えば、1.5V)減じた所定電圧値に設定されると共に、閾値の下限が、グランドレベルの0Vにグランド浮きを考慮した1Vに設定されるように構成されている。そして、異常検出回路のうちVs+端子の異常検出部は、Vs+端子の端子電圧が上限値の9V又は所定電圧値を超えて上昇したとき、或いは、Vs+端子の端子電圧が下限値の1Vを超えて下降したときに、ハイレベル信号を出力するように構成されている。
また、COM端子の端子電圧は、通常、オペアンプ32により基準電圧3.6Vになるように制御されている。ところが、COM端子に接続された配線62など(COMラインとも称する)が何らかの原因により電源電圧やグランドレベルに短絡すると、Vs+端子と同様、COM端子の端子電圧は電源電位やグランド電位となる。
そこで、異常検出回路のうちCOM端子の異常検出部は、COM端子の端子電圧と予め設定された閾値とを比較し、COM端子の端子電圧が閾値を超えたときにハイレベル信号を出力するように構成されている。具体的には、異常検出回路のうちCOM端子の異常検出部は、Vs+端子の異常検出部と同様に、閾値の上限が、9V又は所定電圧値に設定されると共に、閾値の下限が1Vに設定されて構成されている。そして、異常検出回路のうちCOM端子の異常検出部は、COM端子の端子電圧が上限値の9Vを超えて上昇したとき、或いは、COM端子の電位が下限値の1Vを超えて下降したときに、ハイレベル信号を出力するように構成されている。
さらに、Ip+端子においても、Ip+端子に接続された配線63など(Ip+ラインとも称する)が何らかの原因により電源電圧やグランドレベルに短絡すると、Ip+端子の端子電圧は電源電位やグランド電位となる。
そこで、異常検出回路のうちIp+端子の異常検出部は、Ip+端子の端子電圧と予め設定された閾値とを比較し、Ip+端子の端子電圧が閾値を超えたときにハイレベル信号を出力するように構成されている。具体的には、異常検出回路のうちIp+端子の異常検出部は、COM端子の異常検出部と同様に、基準電圧3.6Vを挟むように、閾値の上限が9V又は所定電圧値に設定されると共に、閾値の下限が1Vに設定されて構成されている。そして、異常検出回路のうちIp+端子の異常検出部は、Ip+端子の端子電圧が上限値の9V又は所定電圧値を超えて上昇したとき、或いは、Ip+端子の端子電圧が下限値の1Vを超えて下降したときに、ハイレベル信号を出力するように構成されている。
異常検出回路は、Vs+端子の異常検出部、COM端子の異常検出部、Ip+端子の異常検出部からそれぞれ出力される信号の論理和を算出し、何れかの信号がハイレベル信号である場合には、異常検出フラグDIAGをセット(DIAG=1に設定)して、エンジン制御装置9に対して異常が発生したことを通知する。なお、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧が所定の電圧範囲内であるときは、異常検出回路は、異常検出フラグDIAGをリセット(DIAG=0に設定)して、エンジン制御装置9に対して正常であることを通知する。
このように、異常検出回路は、Vs+ライン、COMライン、Ip+ラインの何れかで短絡異常が発生して、Vs+端子、COM端子、Ip+端子のうち何れかの端子電圧が閾値を超えて異常電圧値となった場合(換言すれば、センサ素子10に異常が発生した場合)に、異常検出フラグDIAGをセット(DIAG=1に設定)する機能を有する。
端子電圧出力回路54は、制御部55を介してエンジン制御装置9に対して、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧を出力する回路である。なお、図中では接続ラインが省略されているが、端子電圧出力回路54の入力端子は、Vs+端子、COM端子、Ip+端子にそれぞれ接続されている。
エンジン制御装置9は、伝送ケーブル71を介してガスセンサ制御装置2(センサ素子駆動回路52、端子電圧出力回路54、制御部55、異常検出回路(図示省略)など)に接続される。
詳細には、エンジン制御装置9は、センサ素子駆動回路52の作動モードを切り換えるための切換信号(詳細には、各スイッチSW1〜SW5のON/OFF制御を行う制御信号)を出力ポートから出力することで、伝送ケーブル71を介してガスセンサ制御装置2に対して切換信号を出力するよう構成されている。また、エンジン制御装置9は、ガスセンサ制御装置2から出力される各種情報(異常検出回路からの異常検出フラグDIAG、端子電圧出力回路54からの出力信号、抵抗素子R2の両端電圧を示すガス検出信号など)が、差動増幅回路57および伝送ケーブル71を介して入力ポートに入力されるよう構成されている。
このため、エンジン制御装置9は、センサ素子駆動回路52の作動モードを制御することができると共に、センサ素子10に発生した異常の継続の有無、各端子の端子電圧及び被測定ガスの酸素濃度の測定値を得ることができる。また、エンジン制御装置9は、異常検出回路、端子電圧出力回路54からの入力信号に基づき、センサ素子10の異常診断を行うことができる。
更に、エンジン制御装置9は、ヒータ制御回路60に接続されており、センサ素子10の温度が550〜900℃となるように、ヒータ制御回路60を制御する。
本実施形態のセンサ素子駆動回路52は、各スイッチSW1〜SW5のON/OFFを切り換えることにより、自身の作動モードを、少なくともガス濃度測定モード、プロテクションモード、活性前通電モードのいずれかに設定可能に構成されている。
図3に、各作動モードに対する各スイッチの状態を表した説明図を示す。
ガス濃度測定モードは、ガスセンサ8(酸素濃度検知セル24および酸素ポンプセル14)に対する通電状態をガス濃度測定用通電状態(酸素のポンピングなどのために、ガスセンサ8(詳細には、酸素ポンプセル14)に対して比較的大きな電流を通電することができる状態)に設定する作動モードである。このとき、酸素ポンプセル14に通電可能な最大電流値は、オペアンプ32およびオペアンプ36の電流駆動能力により定められており、本実施形態では、20[mA]程度に設定されている。
ガス濃度測定モードは、排気ガスにおける酸素濃度を検出する場合の作動モードであり、エンジン制御装置9は、エンジンの燃焼制御などを行うために酸素濃度の検出が必要となる場合には、センサ素子駆動回路52をこの作動モードに設定する。この作動モードでは、図3に示すように、センサ素子駆動回路52において、スイッチSW2、SW3、SW5がONとなり、スイッチSW1、SW4がOFFとなる。
次に、プロテクションモードは、ガスセンサ(酸素濃度検知セルおよび酸素ポンプセル)に対する通電状態をセンサ保護用通電状態(ガスセンサに対する通電を停止する状態)に設定する作動モードである。つまり、プロテクションモードは、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の何れかの端子電圧が所定の電圧範囲外となった場合に、センサ素子駆動回路52からセンサ素子10に対する出力を全てOFFにし(換言すれば、センサ素子駆動回路52とセンサ素子10とを電気的に遮断し)、センサ素子10を保護する作動モードである。
この作動モードでは、図3に示すように、センサ素子駆動回路52のスイッチSW1〜SW5の全てがOFFとなるため、オペアンプ32、34、36、定電流源46からセンサ素子10に入力される信号はOFFとなり、センサ素子駆動回路52からセンサ素子10への通電が遮断される。従って、内燃機関制御システム1は、異常が発生した場合に、センサ素子駆動回路52をプロテクションモードに設定することで、センサ素子10に異常電流が継続して流れるのを防ぐことができ、センサ素子10を保護できる。
次に、活性前通電モードは、ガスセンサ(酸素濃度検知セルおよび酸素ポンプセル)に対する通電状態を活性前通電状態(ガスセンサに対して微小な電流を通電する状態)に設定する作動モードである。つまり、活性前通電モードは、センサ素子10において、酸素濃度検知セル24の第2検知電極28から第1検知電極22に向かう方向に微小な定電流Icpを通電して、第1検知電極22から第2検知電極28の側に酸素をポンピングすることにより、第2検知電極28の周囲に形成された基準酸素室26に略一定濃度の酸素を蓄積するためのモードである。
この作動モードでは、図3に示すように、センサ素子駆動回路52において、スイッチSW1、SW4、SW5がONとなり、スイッチSW2、SW3がOFFとなる。そして、活性前通電モードでは、スイッチSW3がOFFであるため、酸素ポンプセル14を駆動しているオペアンプ32からは電流が供給されなくなり、また、スイッチSW2がOFFのため、オペアンプ36からも電流が供給されなくなり、酸素ポンプセル14に対する電流制御は停止する。従って、活性前通電モードでは、酸素ポンプセル14の負帰還制御は行われなくなる。
また、活性前通電モードでは、スイッチSW1、SW4、SW5がONであるため、酸素ポンプセル14および酸素濃度検知セル24には、オペアンプ34、定電流源46、分圧回路65から微小な電流が供給されることになる。
このため、活性前通電モードでは、センサ素子10に対して微小な電流しか供給しないことから、異常が発生した場合であっても過大な電流が供給されることがないため、センサ素子10の破損(ブラックニングなど)が発生しがたくなる。
なお、エンジン制御装置9には、各端子(Vs+端子、COM端子、Ip+端子)に発生する各端子電圧(それぞれ、Vs+電圧、COM電圧、Ip+電圧とも称する)がガスセンサ制御装置2(端子電圧出力回路54)から伝送ケーブル71を介して入力される。そして、エンジン制御装置9は、入力された各端子電圧の状態が予め定められた識別条件のうちどの条件に当てはまるかを識別することによって、異常が発生した端子とその異常内容(電源短絡(VBショート)、接地短絡(グランドショート)など)を判定することができる。
このため、活性前通電モードでは、センサ素子10が破損することなく、異常判定を行うことができる。
なお、例えば、配線62が接地短絡(グランドショート)している場合において、ガス濃度測定モードに設定すると、オペアンプ32から酸素ポンプセル14、配線62を介してグランドラインに至る通電経路が形成されるとともに、オペアンプ32における電流駆動能力の最大電流がオペアンプ32から酸素ポンプセル14に供給されてしまう。この場合には、酸素ポンプセル14に過大な電流が通電される状態となり、短時間でセンサ素子10の破損(ブラックニングなど)に至ることになる。
これに対して、配線62が接地短絡(グランドショート)している場合において、活性前通電モードに設定すると、分圧回路65から酸素ポンプセル14、配線62を介してグランドラインに至る通電経路が形成されるものの、分圧回路65から酸素ポンプセル14に供給される電流は微小である。このため、酸素ポンプセル14に過大な電流が通電されることはなく、短時間でセンサ素子10の破損(ブラックニングなど)に至るのを防止できる。
また、センサ素子10の破損に至るまでの間で、異常を検知できるので、異常検知したときには、プロテクションモードに切り換えることで、センサ素子10を保護することができる。
次に、エンジン制御装置9で実行される制御処理およびガスセンサ制御装置2の制御部55で実行される制御処理の処理内容について説明する。
エンジン制御装置9およびガスセンサ制御装置2の制御部55は、内燃機関制御システム1の電源ONで起動するとともに初期化処理(内部変数などの初期化など)を実行し、初期化処理が完了した後、各種制御処理を開始する。
なお、エンジン制御装置9で実行される各種制御処理としては、ガスセンサ制御装置2からのガス検出信号などに基づき排気ガス中の特定ガス濃度を検出する特定ガス濃度検出処理や、ガスセンサ制御装置2に対して通電状態切換指令を出力する切換指令出力処理や、ガス検出信号に基づき検出した特定ガス濃度(酸素濃度)を用いてエンジンの空燃比制御を行うための空燃比制御処理など、がある。
そして、エンジン制御装置9は、初期化処理の完了後、各種制御処理の1つとして、センサ素子10に対する通電状態を制御するためのセンサ通電制御処理を実行する。
センサ通電制御処理では、各種条件に基づいてセンサ素子10への通電状態として最適な通電状態を判定し、判定結果の通電状態に応じた切換指令をガスセンサ制御装置2に対して出力する処理を実行する。
なお、最適な通電状態の判定方法としては、例えば、センサ起動直後のような条件下では、活性前通電状態を最適な通電状態として判定し、センサ素子10が活性化状態となる条件下では、ガス濃度測定用通電状態を最適な通電状態として判定し、異常(配線短絡など)発生時のような条件下では、センサ保護用通電状態を最適な通電状態として判定するという判定方法を採ることができる。
最適な通電状態のより具体的な判定方法としては、ガスセンサの素子抵抗値信号に基づいて、ガスセンサが活性化しているか否かを判定し、活性化していない場合には、活性前通電状態を最適な通電状態として判定し、活性化している場合には、ガス濃度測定用通電状態を最適な通電状態として判定する。そして、異常検出回路によってガスセンサまたは通電経路が異常であると判定された場合には、センサ保護用通電状態を最適な通電状態として判定する。また、通電状態がセンサ保護用通電状態で、かつ異常検出回路によってガスセンサまたは通電経路の異常が解消されたと判定された場合には、ガスセンサの素子抵抗値信号に基づいて最適な通電状態が判定される。
なお、素子抵抗値信号は、ガスセンサを構成する酸素ポンプセルないし酸素濃度検知セルのいずれかに所定の大きさの電流ないし電圧を定期的に供給し、そのときにセルを介して得られる信号を指すものである。なお、この素子抵抗値信号は、公知の手法(回路構成)によって取得することができるものであるため、本実施形態での説明は省略するが、具体的には、酸素濃度検知セルに対し定期的に所定の大きさの電流を流し、そのときに酸素濃度検知セルを介して得られる出力をサンプルホールドし、このサンプルホールドした出力を素子抵抗値信号として、CPUに出力するようにしている。
また、本実施形態においては、センサ通電制御処理における切換指令の出力処理は、サブルーチンとして呼び出される切換指令出力処理で実行される。
ここで、エンジン制御装置9で実行される切換指令出力処理について説明する。なお、図4に、切換指令出力処理の処理内容を表したフローチャートを示す。
切換指令出力処理が起動されると、まず、S110(Sはステップを表す)では、メインルーチンであるセンサ通電制御処理での判定結果に応じた通電状態切換指令を受け取る処理を実行する。
なお、通電状態切換指令には、少なくとも、センサ素子駆動回路52をガス濃度測定モードに設定するためのガス濃度測定モード切換指令と、センサ素子駆動回路52をプロテクションモードに設定するためのプロテクションモード切換指令と、センサ素子駆動回路52を活性前通電モードに設定するための活性前通電モード切換指令と、が含まれる。
次のS120では、通電状態切換指令がガス濃度測定モード切換指令であるか否かを判定しており、肯定判定する場合にはS130に移行し、否定判定する場合にはS140に移行する。
S120で肯定判定されてS130に移行すると、S130では、ガスセンサ制御装置2(センサ素子駆動回路52)における現在の通電状態が活性前通電状態であるか否かを判定しており、肯定判定する場合にはS140に移行し、否定判定する場合にはS150に移行する。
なお、エンジン制御装置9は、ガスセンサ制御装置2から現在の通電状態を表す現在状態フラグを受信しており、S130では、この現在状態フラグに基づいて現在の通電状態を判定することができる。
S120で否定判定されるか、S130で肯定判定されて、S140に移行すると、S140では、S110で受け取った通電状態切換指令に応じた切換信号をガスセンサ制御装置2に対して送信する処理を実行する。これにより、通電状態切換指令としての電気信号である切換信号が、伝送ケーブル71を通じてガスセンサ制御装置2に対して送信される。
S130で否定判定されてS150に移行すると、S150では、S110で受け取った通電状態切換指令をガスセンサ制御装置2に対して送信する処理を禁止する。つまり、S150では、通電状態の切換を禁止するために、通電状態切換指令をガスセンサ制御装置2に対して送信する処理を実行せず、ガスセンサ制御装置2によるセンサ素子10に対する通電状態をそのまま継続させる。
そして、S140またはS150での処理が完了すると、切換指令出力処理が終了して、再び、センサ通電制御処理に移行し、センサ通電制御処理での処理内容に従い処理が実行される。
つまり、切換指令送信処理では、S120およびS130での判定処理において、S110で受け取った通電状態切換指令がガス濃度測定指令であるか否かを判定するとともに、通電状態切換指令の受取時点におけるセンサ素子10の通電状態が活性前通電状態であるか否かを判定している。そして、S120およびS130での判定結果に応じて、通電状態切換指令をガスセンサ制御装置2に対して送信するか否かを区別している。
すなわち、エンジン制御装置9は、通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり(S120で肯定判定)、かつ、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無いと判定(S130で否定判定)される場合には、通電状態切換指令をガスセンサ制御装置2に対して送信する処理を禁止することで、ガスセンサ制御装置2による通電状態の切換を禁止する。
次に、ガスセンサ制御装置2の制御部55で実行される各種制御処理としては、酸素ポンプセル14に流れるIp電流に応じて変化する抵抗素子R2の両端電圧を示すガス検出信号をエンジン制御装置9に対して出力するガス検出信号出力処理や、センサ素子10の電気抵抗値を示すとともにセンサ素子10の温度を示す素子抵抗値信号をエンジン制御装置9に対して出力する素子抵抗値信号出力処理など、がある。
そして、ガスセンサ制御装置2の制御部55は、初期化処理の完了後、各種制御処理の1つとして、エンジン制御装置9からの切換指令を受信し、センサ素子10への通電状態(換言すれば、センサ素子駆動回路52の作動モード)を切り換える切換指令受信処理を実行する。
次に、ガスセンサ制御装置2の制御部55で実行される切換指令受信処理の処理内容について説明する。図5に、切換指令受信処理の処理内容を表したフローチャートを示す。
切換指令受信処理が起動されると、まず、S310(Sはステップを表す)では、エンジン制御装置9から通電状態切換指令が送信されているか否かを判定しており、肯定判定する場合にはS320に移行し、否定判定する場合には同ステップを繰り返し実行することで、通電状態切換指令が送信されるまで待機する。
なお、エンジン制御装置9から出力される通電状態切換指令は、通電状態切換指令に応じた電気信号である切換信号として送信されており、この切換信号は、伝送ケーブル71を介してガスセンサ制御装置2に到達する。S310では、伝送ケーブル71から切換信号が入力されているか否かに基づいて、エンジン制御装置9から切換信号が送信されたか否かの判定処理を行う。
S310で肯定判定されてS320に移行すると、S320では、伝送ケーブル71から入力される切換信号を受信することで、エンジン制御装置9から出力される通電状態切換指令を受信する。
次のS330では、通電状態切換指令がガス濃度測定モード切換指令であるか否かを判定しており、肯定判定する場合にはS340に移行し、否定判定する場合にはS350に移行する。
S330で肯定判定されてS340に移行すると、S340では、センサ素子駆動回路52における現在の通電状態が活性前通電状態であるか否かを判定しており、肯定判定する場合にはS350に移行し、否定判定する場合にはS360に移行する。
なお、制御部55は、センサ素子駆動回路52における各スイッチSW1〜SW5の状態に基づいてセンサ素子10への通電状態を判定できることから、S340では、各スイッチの状態に基づいてセンサ素子10への通電状態を判定する。
S330で否定判定されるか、S340で肯定判定されて、S350に移行すると、S350では、S320で受け取った通電状態切換指令に応じた通電状態となるように、センサ素子駆動回路52の作動モードを設定する。具体的には、通電状態切換指令に基づき通電状態(作動モード)を判定し、図3に示す「各作動モードに対する各スイッチの状態」に基づいて、センサ素子駆動回路52に備えられる各スイッチSW1〜SW5の状態をそれぞれ設定する。
これにより、センサ素子10への通電状態が、エンジン制御装置9からの通電状態切換指令に応じた通電状態に設定される。
他方、S340で否定判定されてS360に移行すると、S360では、S320で受け取った通電状態切換指令に基づき、センサ素子10への通電状態(換言すれば、センサ素子駆動回路52の作動モード)の切り換えを禁止する。
つまり、S360では、通電状態の切換を禁止するために、センサ素子駆動回路52における各スイッチSW1〜SW5の状態を切り換える処理を実行せず、センサ素子10に対する通電状態をそのまま継続させる。
S350またはS360での処理が完了すると、再びS310に移行する。
なお、切換指令受信処理は、一旦起動されるとガスセンサ制御装置2が停止されるまでの間、S310からS360までの処理を繰り返し実行する。
そして、切換指令受信処理では、S330およびS340での判定処理において、S320で受け取った通電状態切換指令がガス濃度測定指令であるか否かを判定するとともに、通電状態切換指令の受取時点におけるセンサ素子10の通電状態が活性前通電状態であるか否かを判定している。そして、S330およびS340での判定結果に応じて、センサ素子10への通電状態(換言すれば、センサ素子駆動回路52の作動モード)を切り換えるか否かを判定している。
すなわち、ガスセンサ制御装置2の制御部55は、通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり(S330で肯定判定)、かつ、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無いと判定(S340で否定判定)される場合には、センサ素子10への通電状態(換言すれば、センサ素子駆動回路52の作動モード)の切換を禁止する。
以上説明したように、内燃機関制御システム1の電子制御ユニット5は、エンジン制御装置9(詳細には、センサ通電制御処理)での判定結果に応じた通電状態切換指令に基づいて、センサ素子10の酸素濃度検知セル24および酸素ポンプセル14に対する通電状態を切り換えるにあたり、一定の条件が成立する場合には、通電状態の切換を禁止する点に特徴がある。
つまり、エンジン制御装置9は、切換指令送信処理において、通電状態切換指令の出力処理(S140)の前に、通電状態切換指令がガス濃度測定指令であるか否かを判定(S120)するとともに、通電状態切換指令の受取時点におけるセンサ素子10の通電状態が活性前通電状態であるか否かを判定(S130)している。
そして、エンジン制御装置9は、通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり(S120で肯定判定)、かつ、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無いと判定(S130で否定判定)される場合には、通電状態切換指令をガスセンサ制御装置2に対して送信する処理を禁止することで、ガスセンサ制御装置2による通電状態の切換を禁止する。
つまり、エンジン制御装置9は、切換指令出力処理のS110にて通電状態切換指令を受け取る毎に、常に、ガスセンサ制御装置2に対して通電状態切換指令を出力して通電状態を切り換えるのではなく、一定の条件が成立する場合(S120で肯定判定、かつ、S130で否定判定)には、通電状態切換指令の送信を禁止して、ガスセンサ制御装置2による通電状態の切換を禁止するように構成されている。
なお、S120で肯定判定、かつ、S130で否定判定されるのは、通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり、かつ、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無い場合である。
このため、通電状態切換指令がガス濃度測定指令である場合において、エンジン制御装置9がガスセンサ制御装置2に対して通電状態切換指令を出力するのは、切換指令出力処理のS110の実行時(通電状態切換指令の受取時点)における通電状態が活性前通電状態であるときに限定される。
これにより、エンジン制御装置9は、センサ素子10の通電状態をセンサ保護用通電状態からガス濃度測定用通電状態に直ちに切り換えるように、通電状態切換指令を出力することはない。つまり、エンジン制御装置9は、センサ素子10の通電状態をガス濃度測定用通電状態に切り換えるために通電状態切換指令を出力するのは、その直前の通電状態が活性前通電状態であるときに限られる。
そして、活性前通電状態は、センサ素子10(酸素濃度検知セル24および酸素ポンプセル14)に対して微小な電流を通電する状態であることから、仮に、配線異常が発生している場合であっても、センサ素子10への通電電流が過大となることが無いため、過剰な電流通電に起因するセンサ素子10の破損(ブラックニングなど)を防止することができる。また、配線異常が発生している場合には、センサ素子10に印加される電圧値が正常範囲を逸脱することになるため、配線異常を検知することができ、かつ、通電電流が微小であるので、センサ素子10が破損することなく異常を検知できる。
よって、エンジン制御装置9は、通電状態切換指令を出力してセンサ素子10の通電状態を制御するにあたり、センサ素子10への過大電流の通電を防止して、センサ素子10の破損(ブラックニングなど)を防止することができる。
なお、一定の条件が成立しない場合(S120で否定判定、または、S130で肯定判定)、つまり、「通電状態切換指令がガス濃度測定指令では無い場合」、または、「通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり、かつ、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態である場合」には、エンジン制御装置9は、S140での処理において通電状態切換指令を出力する。
また、ガスセンサ制御装置2は、エンジン制御装置9から通電状態切換指令を受け取ってセンサ素子10の通電状態を切り換えるにあたり、制御部55での切換指令送信処理において、S320にて受け取った通電状態切換指令がガス濃度測定指令であるか否かを判定(S330)するとともに、通電状態切換指令の受取時点におけるセンサ素子10の通電状態が活性前通電状態であるか否かを判定(S340)している。
つまり、ガスセンサ制御装置2は、S320にて通電状態切換指令を受け取る毎に、常に、通電状態切換指令に基づき通電状態を切り換えるのではなく、S330およびS340において一定の条件が成立すると判定される場合には、S360にて通電状態の切換を禁止するように構成されている。
なお、S330およびS340において一定の条件が成立すると判定されるのは、通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり、かつ、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無い場合である。
このため、通電状態切換指令がガス濃度測定指令である場合において、ガスセンサ制御装置2がセンサ素子10の通電状態を切換えるのは、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態であるときに限定される。
これにより、ガスセンサ制御装置2は、センサ素子10の通電状態をセンサ保護用通電状態からガス濃度測定用通電状態に直ちに切り換えることはなく、センサ素子10の通電状態をガス濃度測定用通電状態に切り換えるのは、その直前の通電状態が活性前通電状態であるときに限られる。
そして、活性前通電状態は、センサ素子10(酸素濃度検知セル24および酸素ポンプセル14)に対して微小な電流を通電する状態であることから、仮に、配線異常が発生している場合であっても、センサ素子10への通電電流が過大となることが無いため、過剰な電流通電に起因するセンサ素子10の破損(ブラックニングなど)を防止することができる。また、配線異常が発生している場合には、センサ素子10に印加される電圧値が正常範囲を逸脱することになるため、配線異常を検知することができ、かつ、通電電流が微小であるので、センサ素子10が破損することなく異常を検知できる。
よって、ガスセンサ制御装置2は、通電状態切換指令を受信してセンサ素子10の通電状態を制御するにあたり、センサ素子10への過大電流の通電を防止して、センサ素子10の破損(ブラックニングなど)を防止することができる。
なお、一定の条件が成立しない場合(S330で否定判定、または、S340で肯定判定)、つまり、「通電状態切換指令がガス濃度測定指令では無い場合」、または、「通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり、かつ、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態である場合」には、ガスセンサ制御装置2は、制御部55のS350での処理においてセンサ素子駆動回路52の作動モードを切り換えて、センサ素子10への通電状態を切り換える。
また、本実施形態においては、センサ素子10が特許請求の範囲に記載のガスセンサに相当しており、多孔質拡散層18が拡散抵抗体に相当している。
なお、本実施形態のうち電子制御ユニット5を本発明のセンサ制御装置として解釈する場合においては、S110を実行するエンジン制御装置9が、特許請求の範囲における指令受取手段に相当し、S350を実行する制御部55およびセンサ素子駆動回路52が通電状態制御手段に相当し、S120およびS130を実行するエンジン制御装置9が受取時状態判定手段に相当し、S150を実行するエンジン制御装置9が通電状態切換禁止手段に相当する。
また、S110の実行時期が、特許請求の範囲における指令受取工程に相当し、S350の実行時期が通電状態制御工程に相当し、S120およびS130の実行時期が受取時状態判定工程に相当し、S150の実行時期が通電状態切換禁止工程に相当する。
さらに、本実施形態のうちガスセンサ制御装置2を本発明のセンサ制御装置として解釈する場合においては、S320を実行する制御部55が、特許請求の範囲における指令受取手段に相当し、S350を実行する制御部55およびセンサ素子駆動回路52が通電状態制御手段に相当し、S330およびS340を実行する制御部55が受取時状態判定手段に相当し、S360を実行する制御部55が通電状態切換禁止手段に相当する。
また、S320の実行時期が指令受取工程に相当し、S350の実行時期が通電状態制御工程に相当し、S330およびS340の実行時期が受取時状態判定工程に相当し、S360の実行時期が通電状態切換禁止工程に相当する。
さらに、電子制御ユニット5は、エンジン制御装置9およびガスセンサ制御装置2が伝送ケーブル71を介して接続されるとともに、エンジン制御装置9およびガスセンサ制御装置2が伝送ケーブル71を介して各種情報の送受信を行うように構成されている。なお、送受信を行う各種情報には、通電状態切換指令としての電気信号である切換信号が含まれる。
そして、エンジン制御装置9およびガスセンサ制御装置2は、それぞれ一定の条件(通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり、かつ、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無いこと)を満たすか否か判定している。つまり、電子制御ユニット5は、通電状態の切り換えにあたり、一定の条件が成立するか否かを2回にわたり判定する。
このように2回にわたり一定の条件が成立するか否かを判定することで、エンジン制御装置9での誤判定によりガス濃度測定指令が出力される場合や、ノイズなどの影響で発生したガス濃度測定指令をガスセンサ制御装置2が受信した場合であっても、誤ってガス濃度測定用通電状態に切り替わるのをより確実に防止できる。
このため、電子制御ユニット5は、ノイズなどの影響や誤判定が生じた場合であっても、誤ってガス濃度測定用通電状態に切り替わるのをより確実に防止できるため、ガスセンサへの過大電流の通電をより確実に防止できるとともに、ガスセンサの破損を防止することができる。
なお、本実施形態においては、エンジン制御装置9が特許請求の範囲に記載された第1制御部に相当しており、ガスセンサ制御装置2が第2制御部に相当しており、伝送ケーブル71が切換信号伝送経路部に相当している。
また、S110を実行するエンジン制御装置9が、特許請求の範囲における第1制御部に備えられる指令受取手段に相当し、S120およびS130を実行するエンジン制御装置9が、第1制御部に備えられる受取時状態判定手段に相当し、S150を実行するエンジン制御装置9が、第1制御部に備えられる通電状態切換禁止手段に相当している。また、S320を実行する制御部55が、特許請求の範囲における第2制御部に備えられる指令受取手段に相当し、S330およびS340を実行する制御部55が、第2制御部に備えられる受取時状態判定手段に相当し、S360を実行する制御部55が、第2制御部に備えられる通電状態切換禁止手段に相当する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、本発明は、一定の条件(通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり、かつ、通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無いこと)を満たすか否かの判定を2回実施する形態に限られることはなく、判定を1回実施する形態であってもよく、あるいは、判定を3回以上実施する形態であっても良い。
また、判定を1回実施する形態においては、エンジン制御装置9で判定を実施する形態であってもよく、あるいは、ガスセンサ制御装置2で判定を実施する形態であっても良い。
さらに、ガスセンサへの通電状態は、上述した3種類(センサ保護用通電状態、活性前通電状態、ガス濃度測定用通電状態)に限定されることはなく、例えば、異常判定を行うための異常判定用通電状態など他の通電状態を選択可能に構成しても良い。つまり、4種類以上の通電状態から選択できるようにセンサ制御装置を構成しても良い。
また、ガスセンサは、酸素濃度検知セルおよび酸素ポンプセルを有する2セル型に限られることはなく、1個のセルを備えるガスセンサ(1セル型ガスセンサ)であっても良く、あるいは、3個以上のセルを備えるガスセンサであっても良い。
電子制御ユニットを備える内燃機関制御システムの概略構成図である。 電子制御ユニットの概略構成を示す回路図である。 各作動モードに対する各スイッチの状態を表した説明図である。 切換指令出力処理の処理内容を表したフローチャートである。 切換指令受信処理の処理内容を表したフローチャートである。
符号の説明
1…内燃機関制御システム、2…ガスセンサ制御装置、5…電子制御ユニット、8…ガスセンサ、9…エンジン制御装置、10…センサ素子、12…第1ポンプ電極、13…酸素イオン伝導性固体電解質体、14…酸素ポンプセル、16…第2ポンプ電極、18…多孔質拡散層、20…測定室、22…第1検知電極、23…酸素イオン伝導性固体電解質体、24…酸素濃度検知セル、26…基準酸素室、28…第2検知電極、43…ヒータ、52…センサ素子駆動回路、54…端子電圧出力回路、55…制御部、56…PID制御回路、60…ヒータ制御回路、71…伝送ケーブル。

Claims (4)

  1. 固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有するガスセンサを用いて、被測定ガス中の特定ガス濃度を測定するにあたり、前記ガスセンサに対する通電状態を制御するセンサ制御装置であって、
    前記セルに対する通電状態であって、少なくともセンサ保護用通電状態、活性前通電状態、ガス濃度測定用通電状態を含む複数の通電状態を示した通電状態切換指令を受け取る指令受取手段と、
    前記通電状態切換指令に対応して、前記セルに対する通電状態を、前記複数の通電状態のうちいずれかに切り換える通電状態制御手段と、
    を備えており、さらに、
    前記指令受取手段が受け取った前記通電状態切換指令が前記ガス濃度測定用通電状態を示すガス濃度測定指令であるか否かを判定するとともに、前記指令受取手段での前記通電状態切換指令の受取時点における通電状態が前記活性前通電状態であるか否かを判定する受取時状態判定手段と、
    前記受取時状態判定手段において、前記通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり、かつ、前記通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無いと判定される場合には、前記通電状態制御手段による通電状態の切換を禁止する通電状態切換禁止手段と、
    を備えることを特徴とするセンサ制御装置。
  2. 前記ガスセンサは、前記セルを複数有するとともに、前記セルとして、
    前記一対の電極のうち一方の電極が、拡散抵抗体を介して被測定ガス空間に連通する測定室に面して配置されて、前記一対の電極間において前記測定室の酸素濃度に応じた電圧を発生する酸素濃度検知セルと、
    前記一対の電極のうち一方の電極が、前記測定室に面して配置されて、前記一対の電極間に通電される電流に応じて前記測定室の酸素をポンピングする酸素ポンプセルと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のセンサ制御装置。
  3. 前記指令受取手段をそれぞれ有する第1制御部および第2制御部が備えられ、
    前記第1制御部と前記第2制御部との間には、前記通電状態切換指令としての電気信号である切換信号を伝送する切換信号伝送経路部が備えられ、
    前記第2制御部は、前記通電状態制御手段を備えるとともに、前記ガスセンサに接続され、
    前記受取時状態判定手段および前記通電状態切換禁止手段は、前記第1制御部、前記第2制御部のうち少なくとも一方に備えられること、
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載のセンサ制御装置。
  4. 固体電解質体および該固体電解質体に設けられた一対の電極を備えるセルを少なくとも1つ以上有するガスセンサを用いて、被測定ガス中の特定ガス濃度を測定するにあたり、前記ガスセンサに対する通電状態を制御するセンサ制御方法であって、
    前記セルに対する通電状態であって、少なくともセンサ保護用通電状態、活性前通電状態、ガス濃度測定用通電状態を含む複数の通電状態を示した通電状態切換指令を受け取る指令受取工程と、
    前記通電状態切換指令に対応して、前記セルに対する通電状態を、前記複数の通電状態のうちいずれかに切り換える通電状態制御工程と、
    を有するとともに、
    前記指令受取工程で前記通電状態切換指令を受け取った後、前記通電状態制御工程の前までに、前記指令受取工程で受け取った前記通電状態切換指令が前記ガス濃度測定用通電状態を示すガス濃度測定指令であるか否かを判定するとともに、前記指令受取工程での前記通電状態切換指令の受取時点における通電状態が前記活性前通電状態であるか否かを判定する受取時状態判定工程と、
    前記受取時状態判定工程において、前記通電状態切換指令がガス濃度測定指令であり、かつ、前記通電状態切換指令の受取時点における通電状態が活性前通電状態では無いと判定される場合には、前記通電状態制御工程の実施を禁止することで通電状態の切換を禁止する通電状態切換禁止工程と、
    を有することを特徴とするセンサ制御方法。
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