JP3833687B2 - ガス濃度測定装置の異常診断方法及びガス濃度測定装置の異常診断装置 - Google Patents

ガス濃度測定装置の異常診断方法及びガス濃度測定装置の異常診断装置 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の燃焼制御に使用されるガス濃度測定装置の異常診断方法及びガス濃度測定装置の異常診断装置に関する。
従来、ガソリンエンジン等の内燃機関の燃焼制御においては、内燃機関に供給する空気と燃料との混合気の空燃比を制御して、排気ガス中のCO、NOx及びHCを低減するために、排気ガス中の所定ガスの濃度に応じて燃料供給量をフィードバック制御する燃焼制御方式が知られている。
このような空燃比の制御に使用されるガスセンサとしては、ジルコニア等を主成分とする固体電解質体の両面に電極を備えた2つのセルを測定室を挟むように配設し、測定室に拡散抵抗体を介して被測定ガスを導入して被測定ガスの酸素濃度を検知する全領域空燃比センサ(UEGOセンサとも称する)や、更にもう1つのセルを配設することによってNOxガス濃度を検知できるようにしたNOxセンサ等が知られている。
UEGOセンサ等は、排気ガス中の所定ガスの濃度を広範囲にわたって連続的に検知でき、燃焼制御の精度を向上させることが可能なため、近年多用されるようになってきている。
更に、近年の自動車では、それらのガスセンサを使用したエンジンの燃焼制御中に、ガスセンサ及びガスセンサ制御装置の異常診断を自動的に行い(所謂、オンボード自己診断)、運転者等に知らせるようにしたガス濃度測定装置が用いられている。
このようなガス濃度測定装置の異常診断方法としては、従来、ガスセンサを構成する複数のセルの各電極の入出力電圧を各々検出し、それら各電極電圧が異常な値を示しているか否かを判定して、センサ素子に電気的に接続された配線のバッテリー(電源電位)との短絡、配線のグランド(アース電位)との短絡、或いは、配線の断線等の異常診断をする方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−90821号公報
ところで、上記の異常診断方法では、センサ素子に短絡異常が発生した場合でも、ガス濃度測定装置は常に作動した状態であったため、センサ素子に過大な異常電流が流れてセンサ素子を破損させるおそれがあった。
また、センサ素子は酸素濃度の濃淡により起電力を生じる複数のセルで構成されている。このため、各々のセルの各電極電圧は電圧を検出するときの被測定ガスの酸素濃度によって変動してしまう。従って、上記の異常診断方法では、発生した異常の種類は識別できるものの、異常が発生している箇所を確実に識別することができなかった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、ガスセンサを備えたガス濃度測定装置に異常が発生した場合に、ガスセンサを破損させることなく、その異常内容と異常が発生した箇所を識別できるようにしたガス濃度測定の異常診断方法及びガス濃度測定装置の異常診断装置を提供することを目的とするものである。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載のガス濃度測定装置の異常診断方法は、拡散抵抗体を介して被測定ガス空間に連通する測定室と、固体電解質体及び該固体電解質体に設けられた一対の電極を備え、該一対の電極のうち一方の電極が前記測定室に面して配置されて、前記測定室内の酸素濃度に応じて電圧を発生する酸素濃度検知セルと、固体電解質体及び該固体電解質体に設けられた一対の電極を備え、該一対の電極のうち一方の電極が前記測定室に面して配置されて、自身に流れる電流に応じて前記測定室内の酸素をポンピングする酸素ポンプセルと、を有するガスセンサと、前記ガスセンサの各セルに電気的に接続されて、前記酸素濃度検知セルの出力電圧が一定値となるように前記酸素ポンプセルに流す電流の電流制御を行うことにより、前記被測定ガス空間の所定ガスの濃度を測定する測定手段と、を備えたガス濃度測定装置の異常診断方法であって、前記ガスセンサの前記各セルと前記測定手段との各接続点のうち何れかの接続点の電圧が予め設定された異常電圧値になると、前記測定手段と前記各接続点とを電気的に遮断し、その後、前記測定手段と前記各接続点とを電気的に接続して、前記ガスセンサの異常診断を行うことを特徴としている。
このように、本発明のガス濃度測定装置の異常診断方法では、ガスセンサに何らかの異常が発生し、各セルと測定手段との各接続点のうち何れかの接続点の電圧が予め設定された異常電圧値になると、測定手段と各接続点とを電気的に遮断し、その後、異常診断を行う。このため、ガスセンサに異常が発生した後に継続してガスセンサに異常電流が流れるのを防止でき、ガスセンサの破損を防ぐことができるようになる。
そして、請求項2に記載のように、異常診断は、前記各接続点を介して前記各セルに所定の電流を供給し、該電流供給時に検出された前記各接続点の電圧に基づき行われるようにすると良い。
このように、各接続点に発生する電圧が被測定ガス空間の酸素濃度によって酸素濃度検知セルやポンプセルに発生する電圧よりも大きくなるよう、所定の電流を各セルに供給することにより、確実に異常診断を行うことができる。このとき、異常診断に必要な最小限の大きさの電流を必要な時間だけ供給するようにすれば、ガスセンサを破損させずに異常診断を確実に行うことが可能となる。
ところで、ガスセンサに異常が発生しても、その異常が直ぐに解消されることがある。このような場合、接続点の電圧が異常電圧値になって測定手段と各接続点とを電気的に遮断した後に、直ちに異常診断を行うと、ガスセンサが正常であるにも関わらず異常診断が行われることになり、それだけ余分な処理を行うことになる。しかも、ガスセンサに通電して異常診断を行う場合、ガスセンサが正常であるにも関わらずガスセンサに対して通電することになり、この不要な通電によってガスセンサが劣化するおそれがある。
そこで、請求項3に記載のように、前記測定手段と前記各接続点とを電気的に遮断した後、前記各接続点に所定の電圧を印加し、該電圧印加時において、前記各接続点のうち何れかの接続点の電圧が予め設定された異常電圧値であると、前記ガスセンサが異常であることを確定し、該異常の確定後に前記異常診断を行うようにすると良い。
このように、ガスセンサが異常であることを確定してから異常診断が行われるので、正常なガスセンサに対する異常診断を省くことができ、ガス濃度測定装置の処理速度の低下を抑制できる。また、正常なガスセンサに対する不要な通電を抑制することができ、ガスセンサの劣化を抑制することができる。
ガスセンサは、例えば、自動車のエンジンルーム内等のように、スパークプラグ等による電気的ノイズが多い環境下に取付けられることが多く、そのため、ガス濃度測定装置の測定手段には、その電気的ノイズにより発振しないようにするための発振防止手段を備えることが知られている。しかし、測定手段に発振防止手段を備えた場合には、測定手段と各接続点とを電気的に遮断した後の各接続点の電圧は、過渡的に不安定な状態となる。
そこで、前記測定手段に、前記酸素ポンプセルの電流制御によって生じる発振現象を防止するための発振防止手段が電気的に接続されている場合には、請求項4に記載のように、前記異常診断は、前記測定手段と前記各接続点とを電気的に遮断した後、前記発振防止手段によって生じる不安定期間が経過した後に行われるようにすると良い。
このようにすると、異常診断は、ガスセンサと各接続点とを電気的に遮断した後、発振防止手段により過渡的に発生する不安定な状態が収まった後に実行されることになり、正確な異常診断が可能となる。
ところで、ガス濃度検知セルには、基準酸素源を形成するために、測定室外に配置される電極に、酸素濃度が既知のガスを導入する必要がある。その一手法として、ガス濃度検知セルに微小な一定電流を供給して上記電極の周囲を基準酸素源とするもの(この電極を自己生成基準電極とも称する)が知られている。このような構成を備えたガスセンサに異常が発生し、異常診断において、自己生成基準電極の周囲の酸素濃度を減少させる方向に電流が流れる異常と診断され、その後、何らかの要因でその異常が解消された場合を考える。このとき、異常解消後直ちにガスセンサを通常作動させると、自己生成基準電極の周囲に酸素をポンピングさせるための電流が微小であるために、自己生成基準電極の周囲の酸素濃度を所定の値にするまでに時間がかかる。
そこで、前記ガスセンサの前記酸素濃度検知セルに設けられた前記一対の電極のうち他方の電極は、前記測定室外に外部と遮断された状態で配置されており、前記測定手段は、前記他方の電極の周囲に一定の酸素濃度となる基準酸素源を作るために、前記酸素濃度検知セルに一定電流を供給する定電流供給手段を備えている場合には、請求項5に記載のように、前記異常診断において、前記酸素濃度検知セルに前記一定電流とは逆方向の電流が流れる異常と診断された後、該異常が解消したときは、酸素濃度検知セルに前記一定電流と同方向であって前記一定電流よりも大きな電流を供給するようにすると良い。
このようにすることで、何らかの要因でガスセンサに発生した異常が解消した場合に、ガス濃度測定装置による通常の所定ガスの濃度の測定が早期に再開させることができる。
次に、上述の目的を達成するためになされた請求項6に記載のガス濃度測定装置の異常診断装置は、拡散抵抗体を介して被測定ガス空間に連通する測定室と、固体電解質体及び該固体電解質体に設けられた一対の電極を備え、該一対の電極のうち一方の電極が前記測定室に面して配置されて、前記測定室内の酸素濃度に応じて電圧を発生する酸素濃度検知セルと、固体電解質体及び該固体電解質体に設けられた一対の電極を備え、該一対の電極のうち一方の電極が前記測定室に面して配置されて、自身に流れる電流に応じて前記測定室内の酸素をポンピングする酸素ポンプセルと、を有するガスセンサと、前記ガスセンサの各セルに電気的に接続されて、前記酸素濃度検知セルの出力電圧が一定値となるように前記酸素ポンプセルに流す電流の電流制御を行うことにより、前記被測定ガス空間の所定ガスの濃度を測定する測定手段と、を備えたガス濃度測定装置の異常診断装置であって、前記ガスセンサの前記各セルと前記測定手段との各接続点の電圧が予め設定された異常電圧値か否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記各接続点のうち何れかの接続点の電圧が異常電圧値と判定されると、前記測定手段と前記各接続点とを電気的に遮断する遮断手段と、前記遮断手段による遮断後に、前記ガスセンサの異常診断を行う異常診断手段と、を備えていることを特徴としている。
このように、本発明のガス濃度測定装置の異常診断装置では、ガスセンサに何らかの異常が発生し、判定手段により各セルとの各接続点のうち何れかの接続点の電圧が異常電圧値と判定されると、遮断手段により測定手段と各接続点とを電気的に遮断し、その後、異常診断手段により異常診断を行う。このため、ガスセンサに異常が発生した後に継続してガスセンサに異常電流が流れるのを防止でき、ガスセンサの破損を防ぐことができるようになる。
そして、請求項7に記載のように、前記各接続点を介して前記各セルに所定の電流を供給する電流供給手段と、前記電流供給手段による電流供給時に、前記各接続点の電圧を検出する電圧検出手段と、を更に備え、前記異常診断手段は、前記電圧検出手段により検出された前記各接続点の検出電圧に基づき異常診断を行うように構成すると良い。
このように、電圧検出手段にて検出される各接続点の電圧が被測定ガス空間の酸素濃度によって酸素濃度検知セルやポンプセルに発生する電圧よりも大きくなるよう、電流供給手段によって所定の電流を各セルに供給することにより、異常診断手段にて確実に異常診断を行うことができる。このとき、電流供給手段によって異常診断に必要な最小限の大きさの電流を必要な時間だけ供給するようにすれば、ガスセンサを破損させずに異常診断を確実に行うことが可能となる。
ところで、上述したように、ガスセンサに異常が発生しても、その異常が直ぐに解消されることがある。このような場合、接続点の電圧が異常電圧値になって測定手段と各接続点とを電気的に遮断した後に、直ちに異常診断を行うと、ガスセンサが正常であるにも関わらず異常診断が行われることになり、それだけ余分な処理を行うことになる。しかも、ガスセンサに通電して異常診断を行う場合、ガスセンサが正常であるにも関わらずガスセンサに対して通電することになり、この不要な通電によってガスセンサが劣化するおそれがある。
そこで、請求項8に記載のように、前記遮断手段による遮断後に、前記各接続点に所定の電圧を印加する電圧印加手段を更に備え、前記異常診断手段は、前記電圧印加手段による電圧印加時に、前記判定手段により前記各接続点のうち何れかの接続点の電圧が異常電圧値と判定されると、異常診断を行うように構成すると良い。
このように、遮断手段による遮断後に電圧印加手段により各接続点に電圧を印加し、各接続点の電圧が異常電圧値であると異常診断手段が異常診断を行う。従って、ガスセンサが異常であることを確定してから異常診断が行われるので、正常なガスセンサに対する異常診断を省くことができ、ガス濃度測定装置の処理速度の低下を抑制できる。また、正常なガスセンサに対する不要な通電を抑制することができ、ガスセンサの劣化を抑制することができる。
異常診断手段による異常診断の際、電圧印加手段により各接続点に異なる電圧を印加すると、各セルの両端に大きな電位差が発生することがあり、これにより、各セルを構成する固体電解質体が劣化するおそれがある。
そこで、請求項9に記載のように、前記電圧印加手段は、前記各接続点に同一の電圧を印加するように構成すると良い。
このように、各接続点を介して各セルに印加する電圧を同一電圧とすることで、各セルの両端に発生する電位差が大きくなることを抑制でき、固体電解質体の劣化を防止することができる。また、各接続点に印加する電圧が同一電圧であるので、電圧印加手段の構成を簡易化することもできる。
上述したように、ガスセンサは、例えば、自動車のエンジンルーム内等のように、スパークプラグ等による電気的ノイズが多い環境下に取り付けられることが多く、そのため、ガス濃度測定装置の測定手段には、その電気的ノイズにより発振しないようにするための発振防止手段を備えることが知られている。しかし、測定手段に発振防止手段を備えた場合には、測定手段と各接続点とを電気的に遮断した後の各接続点の電圧は、過渡的に不安定な状態となる。
そこで、前記測定手段に、前記酸素ポンプセルの電流制御によって生じる発振現象を防止するための発振防止手段が電気的に接続されている場合には、請求項10に記載のように、前記異常診断手段は、前記遮断手段による遮断後、前記発振防止手段によって生じる不安定期間が経過した後に、異常診断を行うように構成すると良い。
このように、異常診断手段は、遮断手段による遮断後、発振防止手段によって生じる不安定期間が経過した後に異常診断を行うことで、正確な異常診断が可能となる。
ところで、ガス濃度検知セルには、上述したように、ガス濃度検知セルに微小な一定電流を供給して上記電極の周囲を基準酸素源とするもの(この電極を自己生成基準電極とも称する)がある。このような構成を備えたガスセンサに異常が発生し、異常診断において、自己生成基準電極の周囲の酸素濃度を減少させる方向に電流が流れる異常と診断され、その後、何らかの要因でその異常が解消された場合を考える。このとき、異常解消後直ちにガスセンサを通常作動させると、自己生成基準電極の周囲に酸素をポンピングさせるための電流が微小であるために、自己生成基準電極の周囲の酸素濃度を所定の値にするまでに時間がかかる。
そこで、請求項11に記載のように、前記ガスセンサの前記酸素濃度検知セルに設けられた一対の電極のうち他方の電極は、外部と遮断された状態で前記測定室外に配置されており、前記他方の電極の周囲に一定の酸素濃度となる基準酸素源を作るために、前記酸素濃度検知セルに一定電流を供給する定電流供給手段と、前記異常診断手段により、前記酸素濃度検知セルに前記一定電流とは逆方向の電流が流れる異常と診断された後、該異常が解消したときに、前記酸素濃度検知セルに前記一定電流と同方向であって前記一定電流よりも大きな電流を供給する増大電流供給手段と、を更に備えているように構成すると良い。
このようにすることで、何らかの要因でガスセンサに発生した異常が解消した場合に、ガス濃度測定装置による通常の所定ガスの濃度の測定が早期に再開させることができる。
(実施形態1)
以下に、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明が適用されたガス濃度測定装置1の構成を示す概略図である。尚、本実施形態1のガス濃度測定装置1は、内燃機関(エンジン)の排気ガス中に含まれる酸素濃度を測定するものである。
図1に示すように、本実施形態1のガス濃度測定装置1は、ガスセンサ2及びガスセンサ2に電気的に接続され、被測定ガスの酸素濃度の測定等の機能を備える電子制御ユニット5(以下、ECU5とも称する)から構成されている。
ガスセンサ2は、排気ガス中の被測定ガスの酸素濃度を検知するセンサ素子10、及び、センサ素子10を作動温度に保つためのヒータ70を含んで構成されている。
センサ素子10は全領域空燃比センサであり、ポンプセル14、絶縁層15、酸素濃度検知セル24及び補強板30が、この順に積層されて構成されている。
ポンプセル14は、薄板状の酸素イオン伝導性の固体電解質体11aの表裏面に、一対の第一ポンプ電極12a及び第二ポンプ電極12bが配置されて構成されている。このうち、第一ポンプ電極12aには、配線L3の一端が電気的に接続されている。また、第二ポンプ電極12bには、配線L2の一端が電気的に接続されている。尚、各配線L3、L2の他端は、ECU5の第三接続端子T3及び第二接続端子T2に電気的に接続されている。
酸素濃度検知セル24は、ポンプセル14と同様に、薄板状の酸素イオン伝導性の固体電解質体11cの表裏面に、一対の第一検知電極13a及び第二検知電極13bが配置されて構成されている。このうち、第一検知電極13aは、上述の第二ポンプ電極12bに電気的に接続されている。従って、配線L2の一端には、第二ポンプ電極12b及び第一検知電極13aが電気的に接続されている。また、第二検知電極13bには、配線L1の一端が接続されている。尚、配線L1の他端は、ECU5の第一接続端子T1に電気的に接続されている。
ここで、各固体電解質体11a、11cは、ジルコニアを主体とする材料にて形成されている。また、各ポンプ電極12a、12b及び各検知電極13a、13bは、白金を主体とする材料にて多孔質状に形成されている。
絶縁層15は、ポンプセル14と酸素濃度検知セル24とを電気的に絶縁するために、ポンプセル14と酸素濃度検知セル24との間に積層されている。この絶縁層15は、アルミナを主体とする材料にて形成されている。
ポンプセル14と酸素濃度検知セル24との間には、絶縁層15により包囲された測定室20が形成されている。そして、ポンプセル14の第二ポンプ電極12b及び酸素濃度検知セル24の第一検知電極13aは測定室20に面して配置されている。尚、絶縁層15の一部には、測定室20内に排気ガス中の被測定ガスを導入するために、被測定ガス側及び測定室20側に連通する多孔質拡散層18が形成されている。この多孔質拡散層18は、測定室20内に導入される被測定ガスの拡散律速を行うものであり、アルミナを主体とする材料にて多孔質状に形成されている
補強板30は、酸素濃度検知セル24の測定室20側とは反対側の面に、第二検知電極13bを挟み込むようにして密着して配設されている。これにより、センサ素子10全体の強度を確保している。
また、補強板30によって、酸素濃度検知セル24の第二検知電極13bは外部と遮断され、第二検知電極13bの周囲には密閉空間が形成される。このような素子構成において、酸素濃度検知セル24の第二検知電極13bから第一検知電極13aに向かう方向に微小な定電流Icpを流して、第二検知電極13b側に酸素をポンピングすることにより、第二検知電極13b周囲の閉塞空間には略一定濃度の酸素が蓄積されることとなる。この第二検知電極13b周囲の閉塞空間に蓄積された酸素は、センサ素子10において被測定ガスの酸素濃度を検知する際の基準酸素となる。このため、第二検知電極13bは自己生成基準電極13bとも称される。
尚、補強板30は、ポンプセル14及び酸素濃度検知セル24を構成する各固体電解質体11a、11cと略同じ大きさであると共にセラミックを主体とする材料にて板状に形成されている。
ヒータ70は平板状に形成され、センサ素子10のポンプセル14に対向して配置されている。ヒータ70はアルミナを主体とする材料にて形成され、その内部には白金を主体とする材料にて形成されたヒータ配線72を備えている。ヒータ70は、後述するヒータ制御回路60から供給される電力により、センサ素子10の温度が550〜900℃になるように制御される。また、ヒータ配線72の両端には、各配線L4、L5の一端が電気的に接続されている。尚、各配線L4、L5の他端は、ECU5のヒータ制御回路60に電気的に接続されている。
電子制御ユニット5は、センサ素子10と電気的に接続され、センサ素子10を制御するセンサ素子制御回路50、ヒータ70と電気的に接続され、ヒータ70を制御するヒータ制御回路60、センサ素子制御回路50及びヒータ制御回路60を制御するマイクロコンピュータ7を含んで構成されている。
このうち、マイクロコンピュータ7は、図示しないが、中央演算装置であるマイクロコンピュータ7と、データやプログラム等を格納するRAM及びROMと、外部回路との信号の入出力を行う入力ポート及び出力ポートを含んでいる。マイクロコンピュータ7では、マイクロコンピュータ7はRAM等に格納されたプログラムにより、演算やデータ転送等の命令の実行が制御される。また、マイクロコンピュータ7では、入力ポートに入力された信号は、入力ポート用レジスタの内容に反映され、出力ポート用レジスタに格納された内容は、出力ポートに信号として出力される。
センサ素子制御回路50は、Vs+端子、COM端子、及び、Ip+端子を備えている。これら各端子は、ECU5の第一〜第三接続端子T1〜T3と電気的に接続されている。従って、センサ素子10の第二検知電極13bは、配線L1及び第一接続端子T1を介して、Vs+端子に電気的に接続されている。また、センサ素子10の第二ポンプ電極12b及び第一検知電極13aは、配線L2及び第二接続端子T2を介して、COM端子に電気的に接続されている。更に、センサ素子10の第一ポンプ電極12aは、配線L3及び第三接続端子T3を介して、Ip+端子に電気的に接続されている。
センサ素子10では、被測定ガスの酸素濃度に応じて、被測定ガス中の酸素が、測定室20内に、多孔質拡散層18を介して拡散する。このセンサ素子10は、エンジンに供給される混合気が理論空燃比に保たれている状態では、測定室20と酸素濃度の基準となる第二検知電極13b周囲の閉塞空間との間の酸素濃度差により、酸素濃度検知セル24に450mVの起電力を発生する特性を有する。即ち、第一検知電極13aと第二検知電極13bとの間には、450mVの電位差が生じることとなる。
ところで、エンジンに供給される混合気の空燃比の変化に応じて、排気ガスに含まれる酸素濃度は変化し、これにより、センサ素子10の測定室20内の雰囲気に含まれる酸素濃度も変化する。そこで、本実施形態のガス濃度測定装置1では、後述のセンサ素子制御回路50によって第一検知電極13aと第二検知電極13bとの間の電位差が450mVに保たれるように、ポンプセル14に流れるIp電流が制御される。つまり、測定室20内の雰囲気が理論空燃比と同じ状態となるように、ポンプセル14によって酸素のポンピングが行われる。そして、このIp電流に基づいて、被測定ガス中の酸素濃度が測定される。
次に、図2に基づいて、ECU5の構成及び動作について説明する。図2は、ECU5の概要を示す回路図である。
図2に示すように、ECU5は、センサ素子10の制御を行うセンサ素子制御回路50、ヒータの通電制御を行うヒータ制御回路60及びセンサ素子制御回路50及びヒータ制御回路60とを制御するマイクロコンピュータ7とを含んで構成されている。
センサ素子制御回路50は、センサ素子10を構成するポンプセル14及び酸素濃度検知セル24の駆動制御を行うセンサ素子駆動回路52、センサ素子10とセンサ素子駆動回路52との接続点であるVs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧が入力され、入力された各端子電圧の何れかが所定の電圧範囲外となったときに異常検出フラグDIAGをDIAG=1としマイクロコンピュータ7に出力する異常検出回路53、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧をマイクロコンピュータ7に出力する端子電圧出力回路54を含んで構成されている。
センサ素子駆動回路52は、ポンプセル14を駆動するIp電流を流すためのオペアンプ32、Ip電流の制御特性を改善するためのPID制御回路56、自己生成基準電極13bの酸素濃度を一定に保つために酸素濃度検知セル24に定電流Icpを流すための定電流源46、定電流源46から供給される定電流Icpよりも大きな電流を酸素濃度検知セル24に供給する定電流源45、Ip電流の制御目標電圧を供給する定電圧源48、センサ素子駆動回路52とセンサ素子10とを接続するための端子であるVs+端子、COM端子、Ip+端子、PID制御回路56の特性を決める素子を外付けするための端子であるP1端子、P2端子、Pout端子、マイクロコンピュータ7から出力された作動モード切り替え信号に応じてセンサ素子駆動回路52の作動モードを変更するためのスイッチSW1〜SW7を含んで構成されている。尚、Vs+端子、COM端子、Ip+端子は、それぞれ、第一接続端子T1、第二接続端子T2、第三接続端子T3と導通している。
ポンプセル14を構成する一対のポンプ電極のうち第一ポンプ電極12aは、Ip+端子に配線L3及び第三接続端子を介して接続されている。また、第二ポンプ電極12bは、センサ素子10の共通基準電圧を与えるCOM端子に、配線L2及び第二接続端子T2を介して接続されている。尚、第二ポンプ電極12bは、COM端子以外に配線L2、第二接続端子T2及び抵抗素子R1を介してVcent端子にも接続されている。また、酸素濃度検知セル24を構成する一対の検知電極のうち第二検知電極13bは、Vs+端子に配線L1及び第一接続端子T1を介して接続され、第一検知電極13aは、COM端子に配線L2及び第二接続端子T2を介して接続されている。
Ip+端子には、抵抗素子R7、オペアンプ32が接続されている。このうち、抵抗素子R7の一端はスイッチSW6を介してIp+端子に接続されており、抵抗素子R7の他端は接地されている。また、オペアンプ32は、反転入力端子にPID制御回路56が抵抗素子R2を介して接続され、非反転入力端子には、基準電圧3.6Vが印加され、また、出力端子はスイッチSW3を介してIp+端子に接続されており、これらによって、センサ素子10を制御する負帰還回路が構成されている。
COM端子には、PID制御回路56、オペアンプ32、34が接続されている。このうち、PID制御回路56は、制御目標電圧の450mVと酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsとの偏差量ΔVsをPID演算し、上述の負帰還制御の制御特性を改善する機能を有している。このPID制御回路56は、オペアンプ36、40、及び、P1端子及びP2端子に装着されPID制御回路56の制御特性を決める抵抗R3〜R5とコンデンサC1〜C3とによって構成されている。そして、PID制御回路56の入力端(オペアンプ40の反転入力端子)は、オペアンプ42を介してVs+端子に接続され、酸素濃度検知セル24の出力電圧VsがPID制御回路56に入力される。また、PID制御回路56の出力端は、Pout端子に接続されている。そして、Pout端子は、抵抗素子R2を介してVcent端子に接続され、最終的にオペアンプ32の反転入力端子に接続されている。更に、PID制御回路56の出力端は、抵抗素子R2及び抵抗素子R1を介してCOM端子に接続されている。尚、PID制御回路56の出力は、オペアンプ36の出力端子に接続されているスイッチSW2によってON/OFF制御されるようになっている。
定電圧源48の出力も、オペアンプ38を介して、オペアンプ40の反転入力端子に入力されている。この定電圧源48は、Ip電流を制御する制御目標となる電圧である450mVを、オペアンプ40を介してPID制御回路56に供給するための回路である。
更に、オペアンプ32は、COM端子に、抵抗素子R1を介して自身の反転入力端子が接続されている。
また、Vcent端子には、オペアンプ34がスイッチSW1を介して接続されている。このオペアンプ34は、後述するように、センサ素子10の異常診断を行うために、異常識別用電流を供給するための回路である。
Vs+端子には、定電流源45、46、オペアンプ42、44が接続されている。このうち、定電流源46は、スイッチSW7を介して、Vs+端子に接続されている。この定電流源46は、酸素濃度検知セル24の自己生成基準電極13b周囲の酸素濃度を一定に保つために、酸素濃度検知セル24に流される定電流Icp(例えば、17μA)を供給する回路である。また、定電流源45は、スイッチSW5を介して、Vs+端子に接続されている。この定電流源45は、後述するように、センサ素子10に特定の異常が発生し、その後、この異常が解消したときに、自己生成基準電極13b周囲の酸素濃度を早期に回復させるために、定電流源46から供給される定電流Icpよりも大きな電流(例えば、100μA)を供給する回路である。更に、オペアンプ44は、スイッチSW4を介して、Vs+端子に接続されている。このオペアンプ44は、上述のオペアンプ34と同様、後述するように、センサ素子10の異常診断を行うために、異常識別用電流を供給するための回路である。また、オペアンプ42の非反転入力端子は、Vs+端子に接続されている。
尚、Vs+端子とIp+端子との間には、センサ素子駆動回路52の発振を防止するために、抵抗R6とコンデンサC4との直列回路からなる発振防止回路59が挿入されている。ここで、発振防止回路59が特許請求の範囲に記載の発振防止手段に相当する。
このように構成されたセンサ素子駆動回路52においては、被測定ガスの酸素濃度の測定を行うために、スイッチSW2、SW3、SW7をONとし、スイッチSW1、SW4〜SW6をOFFとする。このとき、被測定ガスが燃料供給過剰(リッチ)の状態の場合には、測定室20内の酸素濃度が理論空燃比よりも欠乏し、酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsが制御目標電圧である450mVよりも高くなる。従って、制御目標電圧と出力電圧Vsとの偏差量ΔVsが発生し、その偏差量ΔVsがPID制御回路56によってPID演算され、オペアンプ32によってフィードバックされる。このため、不足分の酸素をポンプセル14により測定室20内に汲み込むためのIp電流がポンプセル14に流れることになる。
一方、被測定ガスが燃料供給不足(リーン)の状況の場合には、測定室20内の酸素濃度が理論空燃比よりも過剰となり、酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsが制御目標電圧450mVよりも低くなるので、上述と同様にオペアンプ32によって偏差量ΔVsがフィードバックされて、過剰分の酸素をポンプセル14により測定室20内から汲み出すためのIp電流がポンプセル14に流れるようになる。
このようにして、本実施形態1のガス濃度測定装置1では、酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsが450mVとなるように、ポンプセル14を制御するIp電流を測定することで被測定ガス中の酸素濃度を測定することが可能となる。尚、本実施形態1のガス濃度測定装置1では、ポンプセル14に流れるIp電流を抵抗素子R2にて電圧変換し、抵抗素子R2の両端電圧(具体的には、Vcent端子とPout端子の両端電圧)を図示しない差動増幅回路を介して、マイクロコンピュータ7の入力ポートに出力されるように構成されている。そして、マイクロコンピュータ7で測定された酸素濃度に基づき、最終的にエンジンの燃焼制御が行われる。
次に、異常検出回路53は、ウィンドコンパレータ58a、58b、58cとOR回路58dで構成され、各コンパレータ58a、58b、58cの出力端子が並列にOR回路58dの入力端子に接続されている。そして、図中では接続ラインが省略されているが、各コンパレータの入力端子は、Vs+端子、COM端子、Ip+端子にそれぞれ接続されている。
各ウィンドコンパレータ58a、58b、58cは、それぞれ、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧が所定の電圧範囲内であるときにローレベル信号を出力し、各端子電圧が所定の電圧範囲外であるときにハイレベル信号を出力するように構成されている。
Vs+端子の端子電圧は、通常、COM端子の基準電圧3.6Vに酸素濃度検知セル24の出力電圧Vs(450mV)を加えた値である4.05Vに保たれている。ところが、Vs+端子に接続された配線L1等(Vs+ラインとも称する)が何らかの原因により電源電位やグランド電位に短絡すると、Vs+端子の端子電圧は電源電位やグランド電位となる。すると、センサ素子10に過大な異常電流が流れ、センサ素子10が破損するおそれがある。そこで、ウィンドコンパレータ58aは、Vs+端子の端子電圧と予め設定された閾値とを比較し、Vs+端子の端子電圧が閾値を超えたときにハイレベル信号を出力するように構成されている。具体的には、ウィンドコンパレータ58aの閾値の上限を9V、又は、センサ素子制御回路50の電源電圧の変動を考慮して、電源電圧から所定値(例えば、1.5V)減じた所定電圧値に設定すると共に、閾値の下限をグランドレベルの0Vにグランド浮きを考慮した1Vに設定する。そして、Vs+端子の端子電圧が上限値の9V又は所定電圧値を超えて上昇したとき、或いは、Vs+端子の端子電圧が下限値の1Vを超えて下降したときに、ウィンドコンパレータ58aは、ハイレベル信号を出力するように構成されている。
COM端子の端子電圧は、通常、オペアンプ32により基準電圧3.6Vになるように制御されている。ところが、COM端子に接続された配線L2等(COMラインとも称する)が何らかの原因により電源電圧やグランドレベルに短絡すると、Vs+端子と同様、COM端子の端子電圧は電源電位やグランド電位となる。そこで、ウィンドコンパレータ58bは、COM端子の端子電圧と予め設定された閾値とを比較し、COM端子の端子電圧が閾値を超えたときにハイレベル信号を出力するように構成されている。具体的には、ウィンドコンパレータ58aと同様に、ウィンドコンパレータ58bの閾値の上限を9V又は所定電圧値に設定すると共に、閾値の下限を1Vに設定する。そして、COM端子の端子電圧が上限値の9Vを超えて上昇したとき、或いは、COM端子の電位が下限値の1Vを超えて下降したときに、ウィンドコンパレータ58bは、ハイレベル信号を出力するように構成されている。
Ip+端子においても、Ip+端子に接続された配線L3等(Ip+ラインとも称する)が何らかの原因により電源電圧やグランドレベルに短絡すると、Ip+端子の端子電圧は電源電位やグランド電位となる。そこで、ウィンドコンパレータ58cは、Ip+端子の端子電圧と予め設定された閾値とを比較し、Ip+端子の端子電圧が閾値を超えたときにハイレベル信号を出力するように構成されている。具体的には、Ip+端子の端子電圧が入力されるウィンドコンパレータ58cにおいても、ウィンドコンパレータ58bと同様に、基準電圧3.6Vを挟むように、閾値の上限を9V又は所定電圧値に設定すると共に、閾値の下限を1Vに設定する。そして、Ip+端子の端子電圧が上限値の9V又は所定電圧値を超えて上昇したとき、或いは、Ip+端子の端子電圧が下限値の1Vを超えて下降したときに、ウィンドコンパレータ58cは、ハイレベル信号を出力するように構成されている。
OR回路58dは、各ウィンドコンパレータ58a、58b、58cからの信号の論理和を算出し、各ウィンドコンパレータ58a、58b、58cの何れかからハイレベル信号が入力されたときに、異常検出フラグDIAGをDIAG=1としマイクロコンピュータ7に出力する。尚、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧が所定の電圧範囲内であるときは、異常検出回路53は異常検出フラグDIAGをDIAG=0としマイクロコンピュータ7に出力する。このように、異常検出回路53は、Vs+ライン、COMライン、Ip+ラインの何れかで短絡異常が発生して、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の端子電圧が閾値を超えて異常電圧値となった場合(換言すれば、センサ素子10に異常が発生した場合)に、異常検出フラグDIAGをDIAG=1とする機能を有する。ここで、ウィンドコンパレータ58a、58b、58cが特許請求の範囲に記載の判定手段に相当する。
端子電圧出力回路54は、センサ素子駆動回路52の作動モードが後述する異常診断モードのときに、マイクロコンピュータ7にVs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧を出力する回路である。尚、図中では接続ラインが省略されているが、端子電圧出力回路54の入力端子は、Vs+端子、COM端子、Ip+端子にそれぞれ接続されている。
マイクロコンピュータ7は、センサ素子駆動回路52、異常検出回路53、端子電圧出力回路54に接続される。詳細には、後述するセンサ素子駆動回路52の作動モードを切り替える切り替え信号(詳細には、各スイッチSW1〜SW7のON/OFF制御を行う制御信号)は、マイクロコンピュータ7の出力ポートに接続され、異常検出回路53の異常検出フラグDIAG、端子電圧出力回路54の出力信号、抵抗素子R2の両端電圧は、マイクロコンピュータ7の入力ポートに接続されている。このため、マイクロコンピュータ7はセンサ素子駆動回路52の作動モードを制御することができると共に、センサ素子10に発生した異常の継続の有無、各端子の端子電圧及び被測定ガスの酸素濃度の測定値を得ることができる。また、マイクロコンピュータ7は、異常検出回路53、端子電圧出力回路54からの入力信号に基づき、センサ素子10の異常診断を行う。更に、マイクロコンピュータ7は、センサ素子10の温度が550〜900℃となるように、ヒータ制御回路60を制御する。ここで、マイクロコンピュータ7が特許請求の範囲に記載の、電圧検出手段及び異常診断手段に相当する。
本実施形態1のセンサ素子駆動回路52では、各スイッチSW1〜SW7のON/OFFを切り替えることにより、自身の作動モードが、ガス濃度測定モード、プロテクションモード、異常診断モード、基準酸素回復モードに切り替わる。
ガス濃度測定モードは、エンジンの燃焼制御を行う場合の作動モードであり、センサ素子10に異常が発生していない正常の場合には、センサ素子駆動回路52をこの作動モードにする。この作動モードでは、図3に示すように、センサ素子駆動回路52において、スイッチSW2、SW3、SW7がONとなり、スイッチSW1、SW4〜SW6がOFFとなる。
このように、スイッチSW2、SW3、SW7がONとなり、スイッチSW1、SW4〜SW6がOFFとなると、上述のように、酸素濃度検知セル24の出力電圧Vsを負帰還電圧として、ポンプセル14はオペアンプ32によって負帰還制御され、Ip電流を測定することで被測定ガス中の酸素濃度が測定される。そして、測定された酸素濃度に基づきエンジンの燃焼制御が行われる。
プロテクションモードは、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の何れかの端子電圧が、上述の異常検出回路53によって、所定の電圧範囲外となった場合に、センサ素子駆動回路52からセンサ素子10に対する出力を全てOFFにし(換言すれば、センサ素子駆動回路52とセンサ素子10とを電気的に遮断し)、センサ素子10を保護する作動モードである。
この作動モードでは、図3に示すように、センサ素子駆動回路52のスイッチSW1〜SW7の全てがOFFとなるため、オペアンプ32、34、36、44、定電流源45、46からセンサ素子10に入力される信号はOFFとなり、センサ素子10とセンサ素子駆動回路52とは電気的に遮断される。従って、センサ素子10に異常電流が継続して流れることがなくなり、センサ素子10は電気的に保護されることとなる。ここで、スイッチSW1〜SW7が特許請求の範囲に記載の遮断手段に相当する。
異常診断モードは、車両運転中にセンサ素子10に異常が発生したときに、異常が発生した端子とその異常の内容とを診断するための作動モードである。
この作動モードでは、図3に示すように、センサ素子駆動回路52のスイッチSW1、SW4、SW6がONとなり、スイッチSW2、SW3、SW5、SW7がOFFとなる。
このように、スイッチSW3がOFFであるため、ポンプセル14を駆動しているオペアンプ32からは電流が供給されなくなり、また、スイッチSW2がOFFのためオペアンプ35からも電流が供給されなくなり、ポンプセル14に対する電流制御は停止する。従って、ポンプセル14の負帰還制御は行われなくなる。
そして、スイッチSW1、SW4、SW6がONであるため、ポンプセル14及び酸素濃度検知セル24には、オペアンプ34、44からに電流が供給されることになる。ここで、オペアンプ34、44が特許請求の範囲に記載の電流供給手段に相当する。
マイクロコンピュータ7には、これらオペアンプ34、44から出力される電流(以下、異常識別用電流とも称する)を各セル14、24に流したときに、各端子(Vs+端子、COM端子、Ip+端子)に発生する各端子電圧(それぞれ、Vs+電圧、COM電圧、Ip+電圧とも称する)が端子電圧出力回路54から入力される。そして、マイクロコンピュータ7は、入力された各端子電圧を比較して、各端子電圧の状態が図4に示された識別条件のうちどの条件に当てはまるかを識別することによって、異常が発生した端子とその異常の内容とを判定している。
具体的には、Vs+ライン、COMライン、Ip+ラインの何れかにおいて、グランド電位との短絡(以下、GNDショートとも称する)が発生した場合には、各端子の端子電圧が、Vs+電圧<COM電圧、かつ、Vs+電圧<Ip+電圧の関係であれば、Vs+ラインがGNDショートを起こしており、Ip+電圧<COM電圧、かつ、Ip+電圧<Vs+電圧の関係であれば、Ip+ラインがGNDショートを起こしており、それ以外の関係であれば、COMラインがGNDショートを起こしていると判定する。
また、同様に、Vs+ライン、COMライン、Ip+ラインの何れかにおいて、電源電位との短絡(以下、VBショートとも称する)が発生した場合には、各端子の端子電圧が、Vs+電圧>COM電圧、かつ、Vs+電圧>Ip+電圧の関係であれば、Vs+ラインがVBショートを起こしており、Ip+電圧>COM電圧、かつ、Ip+電圧>Vs+電圧の関係であれば、Ip+ラインがVBショートを起こしており、それ以外の関係であれば、COMラインがVBショートを起こしていると判定する。
ここで、オペアンプ34、37から出力される異常識別用電流は、被測定ガスの酸素濃度によって変化するポンプセル14や酸素濃度検知セル24の出力電圧を考慮して、5mA以上とする。この電流は、異常識別用電流を供給したときに各端子に現れる端子電圧が、ポンプセル14や酸素濃度検知セル24が被測定ガスの酸素濃度に応じて出力する電圧よりも大きくなるように設定されている。これにより、異常診断を正確に実行することが可能となる。
ところで、異常診断モードにて異常診断が行われ、その後、異常が解消したとき、センサ素子駆動回路52はガス濃度測定モードに切り替わり、被測定ガスの酸素濃度の測定が再開される。ところが、発生した異常が、Vs+端子のGNDショート、又はCOM端子のVBショート、或いはIp+端子のVBショートの場合、異常診断モードにおいて、自己生成基準電極13b周囲の酸素濃度が減少する方向に酸素濃度検知セル24に電流が流れており、自己生成基準電極13b周囲の酸素濃度が通常よりも低い状態となっている。このような状態において、センサ素子駆動回路52の作動モードをガス濃度測定モードに切り替えて、直ちに、被測定ガスの酸素濃度の測定を再開しようとしても、定電流源46から供給される定電流Icpは微小電流であるため、自己生成基準電極13b周囲の酸素濃度が所定の酸素濃度となるまでに時間がかかる。そのため、正確な酸素濃度の測定ができるまでに長時間が必要となる。そこで、定電流源46よりも大きな電流を供給できる定電流源45を用いて、自己生成基準電極13bの周囲の酸素濃度を早期に回復させる作動モードが、基準酸素回復モードである。
この作動モードでは、スイッチSW5、SW6はONとなり、スイッチSW1〜SW4、SW7はOFFとなる。これにより、定電流源46より供給される定電流Icpよりも大きな基準酸素回復用電流が定電流源45より酸素濃度検知セル24に供給され、自己生成基準電極13bの周囲の酸素濃度は早期に回復されることとなる。ここで、定電流源45が特許請求の範囲に記載の増大電流供給手段に相当する。また、定電流源46が特許請求の範囲に記載の定電流供給手段に相当する。
次に、マイクロコンピュータ7で実行される処理の流れを図5及び図6により説明する。
図5は、マイクロコンピュータ7で実行される処理の流れを示す主フローチャート、図6は、図5に示す主フローチャートから呼び出されるサブルーチンのフローチャートである。
図5に示すように、マイクロコンピュータ7は、自動車の電源ONで処理を開始し、マイクロコンピュータ7内部の初期化及びセンサ素子10の活性化後、センサ素子駆動回路52に対し、作動モードをガス濃度測定モードに切り替える信号(ガス濃度測定モード切り替え信号)を出力する(S101)。センサ素子駆動回路52は、ガス濃度測定モード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW2、SW3、SW7がONし、スイッチSW1、SW4〜SW6がOFFする。これにより、センサ素子駆動回路52の作動モードがガス濃度測定モードに切り替わる。次いで、S102において、被測定ガス中の酸素濃度の測定処理が実行される。
次いで、S103では、異常検出回路53から出力される異常検出フラグDIAGがDIAG=1であるか否かを判定する。DIAG=1でなければ、即ち、センサ素子10の各端子電圧が所定の電圧範囲内であれば(センサ素子10に異常が発生していなければ)、S102に戻って、被測定ガス中の酸素濃度を測定する処理を繰り返し実行する。
一方、S103でDIAG=1であれば、センサ素子駆動回路52はスイッチSW1〜SW7をOFFし、センサ素子駆動回路52の作動モードがプロテクションモード(S104)となる。これにより、センサ素子10とセンサ素子駆動回路52との電気的接続が遮断され、異常電流がセンサ素子10に流れることによりセンサ素子10が破損することを防止する。
次いで、S105では、DIAG=1が継続しているか否かを判定する。DIAG=1が継続していれば、S106に移行して異常回数Nをインクリメントし、S108に移行する。一方、DIAG=1が継続していなければ、S107に移行して異常回数Nをディクリメントし、S108に移行する。
S108では、異常回数Nが所定回数以上か否かの判定を行う。異常回数Nが所定回数以上であれば、センサ素子10に異常が発生したことを確定し、S110に移行する。一方、異常回数Nが所定回数以上でなければ、S109に移行する。
S109では、異常回数NがN=0であるか否かを判定する。異常回数N=0であれば、センサ素子10の異常が解消したと判断し、S101に戻る。その後、S102に移行して、被測定ガス中の酸素濃度を測定する処理を繰り返し実行する。一方、S109で異常回数N=0でなければ、S105〜S108の処理を繰り返し実行する。
次に、S110では、端子電圧読み込み処理が行われる。この端子電圧読み込み処理について図6を参照して説明する。端子電圧読み込み処理では、まず、マイクロコンピュータ7が有する図示しないタイマを用いて、所定の期間(100m秒〜1秒、例えば1秒間)待機する(S201)。この所定期間待機する処理を実行するのは、以下の理由による。センサ素子駆動回路52には発振防止回路59が取り付けられている。このため、センサ素子駆動回路52の作動モードをプロテクションモードにして、センサ素子10とセンサ素子駆動回路52とを電気的に遮断した後の所定期間の間、各端子(Vs+端子、COM端子、Ip+端子)の端子電圧が過渡的に不安定な状態となる。このような不安定な状態では各端子の正確な電圧値が得られない。そこで、各端子の電圧値が安定状態となるまで待つために、所定期間待機する処理を実行する。そして、所定期間待機後、S202に移行する。
S202では、センサ素子駆動回路52に対し、作動モードを異常診断モードに切り替える信号(異常診断モード切り替え信号)を出力する。センサ素子駆動回路52は、異常診断モード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW1、SW4、SW6をONし、スイッチSW2、SW3、SW5、SW7をOFFする。これにより、センサ素子駆動回路52の作動モードが異常診断モードに切り替わる。
次いで、S203では、端子電圧出力回路54から出力されるVs+端子の端子電圧を読み込む。尚、読み込まれたVs+端子の端子電圧はマイクロコンピュータ7の図示しないRAMに記憶される。
次いで、S204では、センサ素子駆動回路52に対し、作動モードをプロテクションモードに切り替える信号(プロテクションモード切り替え信号)を出力する。センサ素子駆動回路52は、プロテクションモード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW1〜SW7がOFFとなる。これにより、センサ素子駆動回路52の作動モードがからプロテクションモードに切り替わる。
次いで、S205では、S201と同様に、所定期間待機した後、S206に移行する。
S206では、S202と同様に、センサ素子駆動回路52に対し、異常診断モード切り替え信号を出力する。センサ素子駆動回路52は、異常診断モード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW1、SW4、SW6をONし、スイッチSW2、SW3、SW5、SW7をOFFする。これにより、センサ素子駆動回路52の作動モードが異常診断モードに切り替わる。
次いで、S207では、端子電圧出力回路54から出力されるCOM端子の端子電圧を読み込む。尚、読み込まれたCOM端子の端子電圧はマイクロコンピュータ7の図示しないRAMに記憶される。
次いで、S208では、センサ素子駆動回路52に対し、プロテクションモード切り替え信号を出力する。センサ素子駆動回路52は、プロテクションモード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW1〜SW7がOFFとなる。これにより、センサ素子駆動回路52の作動モードがプロテクションモード切り替わる。
S209〜S212では、上記と同様に処理が行われる。即ち、S209において所定期間待機した後、S210においてセンサ素子駆動回路52に対し、異常診断モード切り替え信号を出力することにより、センサ素子駆動回路52の作動モードが異常診断モードに切り替わる。その後、S211においてIp+端子の端子電圧を読み込む。尚、読み込まれたIp+端子電圧はマイクロコンピュータ7の図示しないRAMに記憶される。次いで、S212では、センサ素子駆動回路52に対し、プロテクションモード切り替え信号を出力することにより、センサ素子駆動回路52の作動モードがプロテクションモードに切り替わる。
次いで、主フローチャート(図5)の異常端子識別処理(S111)に移行する。S111では、S203、S207及びS211において読み込まれマイクロコンピュータ7のRAMに記憶された各端子電圧を図4に示す識別条件に従って識別して、異常の内容及び異常が発生した端子を判定する。尚、識別結果はマイクロコンピュータ7の図示しないRAMに記憶される。この異常端子識別処理により、センサ素子10に発生した異常はGNDショート及びVBショートのうちどちらか、及び、異常が発生した端子はVs+端子、COM端子及びIp+端子のうちどの端子か、が判定される。
次いで、S112では、DIAG=1が継続しているか否かを判定する。DIAG=1が継続していれば、S113に移行して異常回数Mをインクリメントし、S115に移行する。一方、DIAG=1が継続していなければ、S114に移行して異常回数Mをディクリメントし、S115に移行する。
S115では、異常回数MがM=0であるか否かの判定を行う。異常回数M=0でなければ、S112〜S115の処理を繰り返し実行する。一方、異常回数M=0であれば、センサ素子10の異常が解消したと判断し、S116に移行する。
S116では、S111においてマイクロコンピュータ7のRAMに記憶された異常端子識別結果を読み出し、Vs+端子がGNDショートであったのか、又は、COM端子がVBショートであったのか、又は、Ip+端子がVBショートであったのか否かを判定する。上記何れの識別結果でなければ、S101に移行する。一方、上記何れかに該当する識別結果であれば、S110における端子電圧読み込み処理において、自己生成基準電極13b周囲の酸素濃度が減少する方向に酸素濃度検知セル24に電流が流れており、センサ素子10の自己生成基準電極13b周囲の酸素濃度が低い状態となっている。このような状態においてセンサ素子駆動回路52をガス濃度測定モードに切り替えて、直ちに、被測定ガスの酸素濃度の測定を実行しても、自己生成基準電極13b周囲の酸素濃度が所定の値となるまでに時間がかかり、そのため、正確な酸素濃度の測定ができるまでに長時間が必要となる。
そこで、S116において肯定判定された場合には、S117に移行して基準酸素回復処理を行う。
S117では、センサ素子駆動回路52に対し、作動モードを基準酸素回復モードに切り替える信号(基準酸素回復モード切り替え信号)を出力する。センサ素子駆動回路52は、基準酸素回復モード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW5、SW6をONし、スイッチSW1〜SW4、SW7をOFFする。これにより、酸素濃度検知セル24に対し、定電流源45から定電流Icpと同一方向であって電流値が大きな基準酸素回復用電流(例えば、100μA)が所定期間(例えば、800m秒)供給され、自己生成基準電極13bの周囲の酸素濃度が早期に回復される。
次いで、S118に移行する。S118では、センサ素子駆動回路52に対し、プロテクションモード切り替え信号を出力する。センサ素子駆動回路52は、プロテクションモード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW1〜SW7がOFFとなる。これにより、センサ素子駆動回路52の作動モードがプロテクションモードに切り替わる。その後、S101に移行する。
そして、このような処理は、自動車の電源OFFで終了する。
このように、本実施形態1のガス濃度測定装置1では、センサ素子10とセンサ素子駆動回路52との各接続点(Vs+端子、COM端子、Ip+端子)に異常電圧が発生したか否かを各ウィンドコンパレータ58a、58b、58cで検出し、何れかの接続点で異常電圧が発生した場合、センサ素子駆動回路52の作動モードをプロテクションモードに切り替え、センサ素子10とセンサ素子駆動回路52とを電気的に遮断する。従って、センサ素子10に異常電流が流れ続けることがなくなり、センサ素子10を破損させないようにすることが可能となっている。
また、本実施形態1のガス濃度測定装置1では、センサ素子10の異常診断時に、異常診断に必要となる異常識別用電流を所定の時間だけ通電することによって、センサ素子10を破損させずに異常診断を行うことが可能となっている。
更に、本実施形態1のガス濃度測定装置1では、異常診断の結果、センサ素子10が特定の異常と診断され、その後、この異常が解消された場合に、自己生成基準電極13b周囲の酸素濃度が早期に所定の酸素濃度となるように、酸素濃度検知セル24に通常よりも大きな基準酸素回復用電流を供給している。従って、ガス濃度測定装置1による被測定ガスの酸素濃度の測定ができるようになるまでの時間を短縮することができる。そして、延いては、エンジンの燃焼制御を早期に再開させることが可能となる。
(実施形態2)
次に、第2の実施形態について説明する。
ガス濃度測定装置101は、構成が実施形態1で説明したガス濃度測定装置1と類似しているため、ガス濃度測定装置1と同じ箇所の説明は省略し、相違点につき説明する。
本実施形態2のガス濃度測定装置101は、図1に示すガス濃度測定装置1と同様に、排気ガス中の被測定ガスの酸素濃度を検知するセンサ素子10、センサ素子10を制御するセンサ素子制御回路150、センサ素子10を作動温度に保つためのヒータ70、ヒータ70を制御するためのヒータ制御回路60、センサ素子制御回路150及びヒータ制御回路60を制御するマイクロコンピュータ107を含んで構成されている(図1参照)。尚、センサ素子制御回路150、ヒータ制御回路60、マイクロコンピュータ107により電子制御ユニット105を構成している。
このうち、センサ素子10、電子制御ユニット105のヒータ70及びヒータ制御回路70は実施形態1と同じである。本実施形態2では、電子制御ユニット105のセンサ素子制御回路150及びマイクロコンピュータ107のみが実施形態1と異なるため、その異なる部分につき図7に基づき説明する。図7は、本発明が適用された電子制御ユニット105の概要を示す回路図である。
図7に示すように、センサ素子制御回路150は、実施形態1のセンサ素子制御回路50と同様に、センサ素子10を構成するポンプセル14及び酸素濃度検知セル24の駆動制御を行うセンサ素子駆動回路152、センサ素子10とセンサ素子駆動回路152との接続点であるVs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧が入力され、入力された各端子電圧の何れかが所定の電圧範囲外となったときに異常検知フラグDIAGをDIAG=1としマイクロコンピュータ107に出力する異常検出回路53、Vs+端子、COM端子、Ip+端子の各端子電圧をマイクロコンピュータ107に出力する端子電圧出力回路54を含んで構成されている。一方、実施形態1のセンサ素子制御回路50と異なり、異常検出回路53でセンサ素子10の異常発生を検出した後、その異常発生を再度確認して異常が発生したことを確定するために、Vs+端子、COM端子、Ip+端子に対し、異常発生確定用電圧を印加する電圧印加回路80、82、84が駆動回路153に付加されている。ここで、電圧印加回路80、82、84が特許請求の範囲に記載の電圧印加手段に相当する。
この電圧印加回路80、82、84について、図8を用いてより詳細に説明する。
図8は、Vs+端子に接続された電圧印加回路80の回路図を示す。図8に示すように、電圧印加回路80は、2つのスイッチSW8、SW9、2つの抵抗素子88、94、複数のダイオード回路90、92、コンデンサ98から構成されている。スイッチSW8は、その一端が5V電源に接続され、他端は抵抗素子88の一端に接続されている。また、抵抗素子88の他端は、2つのダイオードが直列接続されたダイオード回路90のアノード端子に接続されている。
ダイオード回路90のカソード端子には、3つのダイオードが直列接続されたダイオード回路92のアノード端子が接続され、ダイオード回路92のカソード端子には、抵抗素子94の一端が接続されている。また、抵抗素子94の他端にはスイッチSW9の一端が接続され、スイッチSW9の他端は接地されている。
そして、ダイオード回路90とダイオード回路92との接続点とグランド電位との間には、ノイズ除去用のコンデンサ98が並列に接続されている。
このようにして構成された電圧印加回路80におけるダイオード回路90とダイオード回路92との接続点(出力端子)は、Vs+端子と接続されている。
尚、他の電圧印加回路82、84も、電圧印加回路80と同じ回路構成であり、2つのスイッチSW8、SW9、2つの抵抗素子88、94、複数のダイオード回路90、92、コンデンサ98から構成されている。また、各電圧印加回路82、84の各出力端子は、COM端子及びIp+端子に接続されている。
ここで、上述の実施形態1のガス濃度測定装置との違いを説明する。上述した実施形態1のガス濃度測定装置1では、異常検出回路53にて接続点の電圧が異常電圧値となったことを検出すると、センサ素子10の異常診断を行う処理が行われる。ところが、センサ素子10に異常が発生しても、その異常が直ぐに解消されることがある。このような場合、接続点の電圧が異常電圧値になって測定手段と各接続点とを電気的に遮断した後に、直ちに異常診断を行うと、ガスセンサが正常であるにも関わらず異常診断が行われることになり、それだけ余分な処理を行うことになる。しかも、センサ素子10に異常識別用電流を供給して異常診断を行うので、センサ素子10が正常であるにも関わらずセンサ素子10に対して通電することになり、この不要な通電によってガスセンサが劣化するおそれがある。
そこで、本実施形態2のガス濃度測定装置101では、センサ素子10に異常が確実に発生していることを確認するために、プロテクションモードの後に、センサ素子駆動回路152の作動モードを異常発生確定用電圧印加モードに切り替え、上述の電圧印加手段80、82、84により各接続点に異常発生確定用電圧を印加するようにしている。そして、異常発生確定用電圧印加モード時に接続点の電圧が異常電圧値となると、異常診断を行うようにしている。このように、センサ素子10が異常であることを確定してから異常診断が行われるので、正常なガンサ素子10に対する異常診断を省くことができ、ガス濃度測定装置101の処理速度の低下を抑制できる。また、正常なセンサ素子10に対する不要な通電を抑制することができ、センサ素子10の劣化を抑制することができる。
尚、異常発生確定用電圧印加モードでは、電圧印加回路80、82、84のスイッチSW8、SW9がONとなり、各電圧印加回路80、82、84は、各端子に対し、5V電源と抵抗素子88、94の抵抗値及びダイオード回路90、92の電圧降下とで決まる一定の電圧を印加する。ここで、抵抗素子88、94の抵抗値を適切に選定することで、各セル14、24に流れる電流を抑制することができ、異常発生確定用電圧印加時の各セル14、24の劣化を防ぐことも可能となる。更に、各端子に印加される電圧を同一電圧としているので、各セル14、24の両端に発生する電位差が大きくなることを抑制でき、固体電解質体11a、11cの劣化を防止することができる。
次に、異常確定用電圧印加回路80、82、84が付加されたセンサ素子制御回路150を備えたガス濃度測定装置101のマイクロコンピュータ107で実行される処理の流れを図9及び図10により説明する。
図9は、マイクロコンピュータ107で実行される処理の流れを示す主フローチャート、図10は、図9に示す主フローチャートから呼び出されるサブルーチンのフローチャートである。
図9に示すように、マイクロコンピュータ107は、自動車の電源ONで処理を開始し、マイクロコンピュータ107内部の初期化後、センサ素子駆動回路152に対し、プロテクションモード切り替え信号を出力する(S301)。センサ素子駆動回路152は、プロテクションモード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW1〜SW9がOFFとなる。これにより、センサ素子駆動回路152の作動モードがプロテクションモードに切り替わる。
次いで、S302において、センサ素子駆動回路152に対し、作動モードを異常発生確定用電圧印加モードに切り替える信号(異常発生確定用電圧印加モード切り替え信号)を出力する。センサ素子駆動回路152は、異常発生確定用電圧印加モード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW8、SW9がONする。尚、スイッチSW1〜SW7はOFFのままである。これにより、センサ素子駆動回路152の作動モードが異常発生確定用電圧印加モードに切り替わる。
次いで、S303では、異常検出回路53から出力される異常検出フラグDIAGがDIAG=1であるか否かを判定する。DIAG=1でなければ、即ち、センサ素子10の各端子電圧が所定の電圧範囲内であれば(センサ素子10に異常が発生していなければ)、S304に移行する。一方、DIAG=1であれば、S307に移行する。
S304では、センサ素子駆動回路152に対し、ガス濃度測定モード切り替え信号を出力する。センサ素子駆動回路152は、ガス濃度測定モード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW2、SW3、SW7がONし、スイッチSW1、SW4〜SW6、SW8、SW9がOFFする。これによりセンサ素子駆動回路152の作動モードがガス濃度測定モードに切り替わる。次いで、S305において、被測定ガス中の酸素濃度の測定処理が実行される。次いで、S306では、異常検出回路53から出力される異常検出フラグDIAGがDIAG=1であるか否かを判定する。DIAG=1でなければ、即ち、センサ素子10の各端子電圧が所定の電圧範囲内であれば(センサ素子10に異常が発生していなければ)、S305に戻って、被測定ガス中の酸素濃度を測定する処理を繰り返し実行する。一方、DIAG=1であれば、S307に移行する。
S307では、センサ素子駆動回路152に対し、プロテクションモード切り替え信号を出力する。センサ素子駆動回路152は、プロテクションモード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW1〜SW9がOFFとなる。これにより、センサ素子駆動回路152の作動モードがプロテクションモードに切り替わる。
次いで、S308において、センサ素子駆動回路152に対し、異常発生確定用電圧印加モード切り替え信号を出力する。センサ素子駆動回路152は、異常発生確定用電圧印加モード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW8、SW9がONする。尚、スイッチSW1〜SW7はOFFのままである。これにより、センサ素子駆動回路152の作動モードが異常発生確定用電圧印加モードに切り替わる。
次いで、S309では、DIAG=1が継続しているか否かを判定する。DIAG=1が継続していれば、S310に移行して異常回数Nをインクリメントし、S312に移行する。一方、DIAG=1が継続していなければ、S311に移行して異常回数Nをディクリメントし、S312に移行する。
S312では、異常回数Nが所定回数以上か否かの判定を行う。異常回数Nが所定回数以上であれば、S314に移行し、センサ素子10に異常が発生したことを確定する。一方、異常回数Nが所定回数以上でなければ、S313に移行する。
S313では、異常回数NがN=0であるか否かを判定する。異常回数N=0であれば、センサ素子10側の異常が解消したと判断し、S304に戻る。次いで、S305に移行して、被測定ガス中の酸素濃度を測定する処理を繰り返し実行する。一方、S313で異常回数N=0でなければ、S309〜S313の処理を繰り返し実行する。
次に、S315では、端子電圧読み込み処理が行われる。この端子電圧読み込み処理について図10を参照して説明する。端子電圧読み込み処理では、まず、センサ素子駆動回路152に対し、プロテクションモード切り替え信号を出力する(S401)。センサ素子駆動回路152は、プロテクションモード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW1〜SW9がOFFとなる。これにより、センサ素子駆動回路152の作動モードがからプロテクションモードに切り替わる。次いで、S402では、マイクロコンピュータ107が有する図示しないタイマを用いて、所定の期間(100m秒〜1秒、例えば1秒間)待機する。この所定期間待機する処理を実行するのは、以下の理由による。センサ素子駆動回路52には発振防止回路59が取り付けられている。このため、センサ素子駆動回路152の作動モードをプロテクションモードにして、センサ素子10とセンサ素子駆動回路152とを電気的に遮断した後の所定期間の間、各端子(Vs+端子、COM端子、Ip+端子)の端子電圧が過渡的に不安定な状態となる。このような不安定な状態では各端子の正確な電圧値が得られない。そこで、各端子の電圧値が安定状態となるまで待つために、所定期間待機する処理を実行する。そして、所定期間待機後、S403に移行する。
S403では、センサ素子駆動回路152に対し、異常診断モード切り替え信号を出力する。センサ素子駆動回路152は、異常診断モード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW1、SW4、SW6をONし、スイッチSW2、SW3、SW5、SW7〜SW9をOFFする。これにより、センサ素子駆動回路152の作動モードが異常診断モードに切り替わる。
次いで、S404では、Vs+端子の端子電圧を読み込む。尚、読み込まれたVs+端子の端子電圧はマイクロコンピュータ7の図示しないRAMに記憶される。
次いで、S405では、センサ素子駆動回路152に対し、プロテクションモード切り替え信号を出力する。センサ素子駆動回路152は、プロテクションモード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW1〜SW9がOFFとなる。これにより、センサ素子駆動回路152の作動モードがからプロテクションモードに切り替わる。
次いで、S406では、S402と同様に、所定期間待機した後、S407に移行する。
S407では、S403と同様に、センサ素子駆動回路152に対し、異常診断モード切り替え信号を出力する。センサ素子駆動回路152は、異常診断モード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW1、SW4、SW6をONし、スイッチSW2、SW3、SW5、SW7〜SW9をOFFする。これにより、センサ素子駆動回路152の作動モードが異常診断モードに切り替わる。
次いで、S408では、COM端子の端子電圧を読み込む。尚、読み込まれたCOM端子の端子電圧はマイクロコンピュータ7の図示しないRAMに記憶される。
次いで、S409では、センサ素子駆動回路152に対し、プロテクションモード切り替え信号を出力する。センサ素子駆動回路152は、プロテクションモード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW1〜SW9がOFFとなる。これにより、センサ素子駆動回路152の作動モードがプロテクションモード切り替わる。
S410〜S413では、上記と同様に処理が行われる。即ち、S410において所定期間待機した後、S411においてセンサ素子駆動回路152に対し、異常診断モード切り替え信号を出力することにより、センサ素子駆動回路152の作動モードが異常診断モードに切り替わる。その後、S412においてIp+端子の端子電圧を読み込む。尚、読み込まれたIp+端子電圧はマイクロコンピュータ107の図示しないRAMに記憶される。次いで、S413では、センサ素子駆動回路152に対し、プロテクションモード切り替え信号を出力することにより、センサ素子駆動回路152の作動モードがプロテクションモードに切り替わる。
次いで、主フローチャート(図9)の異常端子識別処理(S316)に移行する。S316では、S404、S408及びS412において読み込まれマイクロコンピュータ107のRAMに記憶された各端子電圧を図4に示す識別条件に従って識別して、異常の内容及び異常が発生した端子を判定する。尚、識別結果はマイクロコンピュータ107の図示しないRAMに記憶される。この異常端子識別処理により、センサ素子10に発生した異常はGNDショート及びVBショートのうちどちらか、及び、異常が発生した端子はVs+端子、COM端子及びIp+端子のうちどの端子か、が判定される。
次いで、S317では、DIAG=1が継続しているか否かを判定する。DIAG=1が継続していれば、S318に移行して異常回数Mをインクリメントし、S320に移行する。一方、DIAG=1が継続していなければ、S319に移行して異常回数Mをディクリメントし、S320に移行する。
S320では、異常回数MがM=0であるか否かの判定を行う。異常回数M=0でなければ、S317〜S320の処理を繰り返し実行する。一方、異常回数M=0であれば、センサ素子10の異常が解消したと判断し、S321に移行する。
S321では、S315においてマイクロコンピュータ7のRAMに記憶された異常端子識別結果を読み出し、Vs+端子がGNDショートであったのか、又は、COM端子がVBショートであったのか、又は、Ip+端子がVBショートであったのか否かを判定する。上記何れの識別結果でなければ、S304に移行する。一方、上記何れかに該当する識別結果であれば、S315における端子電圧読み込み処理において、自己生成基準電極13b周囲の酸素濃度が減少する方向に酸素濃度検知セル24に電流が流れており、センサ素子10の自己生成基準電極13b周囲の酸素濃度が低い状態となっている。
そこで、S321において肯定判定された場合には、S322に移行して基準酸素回復処理を行う。
S322では、センサ素子駆動回路152に対し、基準酸素回復モード切り替え信号を出力する。センサ素子駆動回路152は、基準酸素回復モード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW5、SW6をONし、スイッチSW1〜SW4、SW7〜SW9をOFFする。これにより、酸素濃度検知セル24に対し、定電流源45から定電流Icpと同一方向であって電流値が大きな基準酸素回復用電流が所定期間供給され、自己生成基準電極13bの周囲の酸素濃度が早期に回復される。
次いで、S323に移行する。S323では、センサ素子駆動回路152に対し、プロテクションモード切り替え信号を出力する。センサ素子駆動回路152は、プロテクションモード切り替え信号が入力されることにより、スイッチSW1〜SW9がOFFとなる。これにより、センサ素子駆動回路152の作動モードがプロテクションモードに切り替わる。その後、S304に移行する。
そして、このような処理は、自動車の電源OFFで終了する。
このように、本実施形態2のガス濃度測定装置101では、センサ素子10が異常であることを確定してから異常診断が行われるので、正常なガンサ素子10に対する異常診断を省くことができ、ガス濃度測定装置101の処理速度の低下を抑制できる。また、正常なセンサ素子10に対する不要な通電を抑制することができ、センサ素子10の劣化を抑制することができる。
尚、センサ素子駆動回路152の作動モードをプロテクションモードに切り替えた際、Vs+端子、COM端子、Ip+端子が高インピーダンスとなって、各端子の端子電圧が不安定(換言すれば、異常検出回路53への入力電圧が不安定)となる場合があり、異常状態の検出が不確定のなる場合がある。これに対し、本実施形態2のガス濃度測定装置101では、センサ素子駆動回路152の作動モードをプロテクションモードに切り替えた後に、各端子に対し電圧印加回路80、82、84により異常発生確定用電圧を印加している。従って、各端子の端子電圧が不安定にならず、各端子の異常(換言すれば、センサ素子10の異常)をより確実に検出ことができる。
また、異常発生確定用電圧印加時に各端子に同一電圧を印加するので、センサ素子10が劣化することを抑制できる。
尚、上記実施形態では、センサ素子10として全領域空燃比センサを取り上げたが、これに限られず、上記センサ素子10にもう1つのセルを追加して、2つの測定室を備えたNOxセンサに適用することも可能である。
ガス濃度測定装置1の構成図である。 電子制御ユニット5の概要を示す回路図である。 センサ素子駆動回路52の各作動モードにおけるスイッチの状態を示す図である。 各端子に発生した異常モードを識別する識別条件を示す図である。 マイクロコンピュータ7で実行される処理の流れを示す主フローチャートである。 マイクロコンピュータ7で実行される処理の流れを示すサブルーチンのフローチャートである。 電子制御ユニット105の概要を示す回路図である。 電圧印加回路80の回路図である。 マイクロコンピュータ107で実行される処理の流れを示す主フローチャートである。 マイクロコンピュータ107で実行される処理の流れを示すサブルーチンのフローチャートである。
符号の説明
1、101・・・ガス濃度測定装置
2・・・ガスセンサ
5、105・・・電子制御ユニット
7、107・・・マイクロコンピュータ
10・・・センサ素子
11a、11c・・・固体電解質体
12a、12b・・・ポンプ電極
13a、13b・・・検知電極
14・・・ポンプセル
15・・・絶縁層
18・・・多孔質拡散層
20・・・測定室
24・・・酸素濃度検知セル
30・・・補強板
32、34、36、38、40、42、44・・・オペアンプ
45、46・・・定電流源
48・・・定電圧源
50、150・・・センサ素子制御回路
52、152・・・センサ素子駆動回路
53・・・異常検出回路
54・・・端子電圧出力回路
56・・・PID制御回路
58a、58b、58c・・・ウィンドコンパレータ
58d・・・OR回路
59・・・発振防止回路
60・・・ヒータ制御回路
70・・・ヒータ
72・・・ヒータ配線
80、82、84・・・電圧印加回路
86、96・・・抵抗素子
90、92・・・ダイオード回路
C1、C2、C3、C4・・・コンデンサ
L1、L2、L3・・・配線
R1,R2、R3、R4、R5、R6、R7・・・抵抗素子
SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6、SW7、SW8、SW9・・・スイッチ

Claims (11)

  1. 拡散抵抗体を介して被測定ガス空間に連通する測定室と、
    固体電解質体及び該固体電解質体に設けられた一対の電極を備え、該一対の電極のうち一方の電極が前記測定室に面して配置されて、前記測定室内の酸素濃度に応じて電圧を発生する酸素濃度検知セルと、
    固体電解質体及び該固体電解質体に設けられた一対の電極を備え、該一対の電極のうち一方の電極が前記測定室に面して配置されて、自身に流れる電流に応じて前記測定室内の酸素をポンピングする酸素ポンプセルと、
    を有するガスセンサと、
    前記ガスセンサの各セルに電気的に接続されて、前記酸素濃度検知セルの出力電圧が一定値となるように前記酸素ポンプセルに流す電流の電流制御を行うことにより、前記被測定ガス空間の所定ガスの濃度を測定する測定手段と、
    を備えたガス濃度測定装置の異常診断方法であって、
    前記ガスセンサの前記各セルと前記測定手段との各接続点のうち何れかの接続点の電圧が予め設定された異常電圧値になると、前記測定手段と前記各接続点とを電気的に遮断し、
    その後、前記測定手段と前記各接続点とを電気的に接続して、前記ガスセンサの異常診断を行う
    ことを特徴とするガス濃度測定装置の異常診断方法。
  2. 前記異常診断は、前記各接続点を介して前記各セルに所定の電流を供給し、該電流供給時に検出された前記各接続点の電圧に基づき行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載のガス濃度測定装置の異常診断方法。
  3. 前記測定手段と前記各接続点とを電気的に遮断した後、前記各接続点に所定の電圧を印加し、
    該電圧印加時において、前記各接続点のうち何れかの接続点の電圧が予め設定された異常電圧値であると、前記ガスセンサが異常であることを確定し、
    該異常の確定後に前記異常診断を行う
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガス濃度測定装置の異常診断方法。
  4. 前記測定手段には、前記酸素ポンプセルの電流制御によって生じる発振現象を防止するための発振防止手段が電気的に接続されており、
    前記異常診断は、前記測定手段と前記各接続点とを電気的に遮断した後、前記発振防止手段によって生じる不安定期間が経過した後に行われる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のガス濃度測定装置の異常診断方法。
  5. 前記ガスセンサの前記酸素濃度検知セルに設けられた前記一対の電極のうち他方の電極は、前記測定室外に外部と遮断された状態で配置されており、
    前記測定手段は、前記他方の電極の周囲に一定の酸素濃度となる基準酸素源を作るために、前記酸素濃度検知セルに一定電流を供給する定電流供給手段を備えており、
    前記異常診断において、前記酸素濃度検知セルに前記一定電流とは逆方向の電流が流れる異常と診断された後、該異常が解消したときは、酸素濃度検知セルに前記一定電流と同方向であって前記一定電流よりも大きな電流を供給する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載のガス濃度測定装置の異常診断方法。
  6. 拡散抵抗体を介して被測定ガス空間に連通する測定室と、
    固体電解質体及び該固体電解質体に設けられた一対の電極を備え、該一対の電極のうち一方の電極が前記測定室に面して配置されて、前記測定室内の酸素濃度に応じて電圧を発生する酸素濃度検知セルと、
    固体電解質体及び該固体電解質体に設けられた一対の電極を備え、該一対の電極のうち一方の電極が前記測定室に面して配置されて、自身に流れる電流に応じて前記測定室内の酸素をポンピングする酸素ポンプセルと、
    を有するガスセンサと、
    前記ガスセンサの各セルに電気的に接続されて、前記酸素濃度検知セルの出力電圧が一定値となるように前記酸素ポンプセルに流す電流の電流制御を行うことにより、前記被測定ガス空間の所定ガスの濃度を測定する測定手段と、
    を備えたガス濃度測定装置の異常診断装置であって、
    前記ガスセンサの前記各セルと前記測定手段との各接続点の電圧が予め設定された異常電圧値か否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記各接続点のうち何れかの接続点の電圧が異常電圧値と判定されると、前記測定手段と前記各接続点とを電気的に遮断する遮断手段と、
    前記遮断手段による遮断後に、前記ガスセンサの異常診断を行う異常診断手段と、
    を備えていることを特徴とするガス濃度測定装置の異常診断装置。
  7. 前記各接続点を介して前記各セルに所定の電流を供給する電流供給手段と、
    前記電流供給手段による電流供給時に、前記各接続点の電圧を検出する電圧検出手段と、
    を更に備え、
    前記異常診断手段は、前記電圧検出手段により検出された前記各接続点の検出電圧に基づき異常診断を行う
    ことを特徴とする請求項6に記載のガス濃度測定装置の異常診断装置。
  8. 前記遮断手段による遮断後に、前記各接続点に所定の電圧を印加する電圧印加手段を更に備え、
    前記異常診断手段は、前記電圧印加手段による電圧印加時に、前記判定手段により前記各接続点のうち何れかの接続点の電圧が異常電圧値と判定されると、異常診断を行う
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のガス濃度測定装置の異常診断装置。
  9. 前記電圧印加手段は、前記各接続点に同一の電圧を印加する
    ことを特徴とする請求項8に記載のガス濃度測定装置の異常診断装置。
  10. 前記測定手段には、前記酸素ポンプセルの電流制御によって生じる発振現象を防止するための発振防止手段が電気的に接続されており、
    前記異常診断手段は、前記遮断手段による遮断後、前記発振防止手段によって生じる不安定期間が経過した後に、異常診断を行う
    ことを特徴とする請求項6〜請求項9の何れかに記載のガス濃度測定装置の異常診断装置。
  11. 前記ガスセンサの前記酸素濃度検知セルに設けられた一対の電極のうち他方の電極は、外部と遮断された状態で前記測定室外に配置されており、
    前記他方の電極の周囲に一定の酸素濃度となる基準酸素源を作るために、前記酸素濃度検知セルに一定電流を供給する定電流供給手段と、
    前記異常診断手段により、前記酸素濃度検知セルに前記一定電流とは逆方向の電流が流れる異常と診断された後、該異常が解消したときに、前記酸素濃度検知セルに前記一定電流と同方向であって前記一定電流よりも大きな電流を供給する増大電流供給手段と、
    を更に備えていることを特徴とする請求項6〜請求項10の何れかに記載のガス濃度測定装置の異常診断装置。
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