JP2010156620A - 検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被検査シートSの一面側に設けられる第1の光源1と、被検査シートSの他面側に設けられる第2の光源2と、第1の光源1から出射され被検査シートSで一面側に反射した光と、第2の光源2から出射され被検査シートSを透過して一面側に至った光とを受光する撮像素子を有するCCDカメラ3等と、撮像素子から出力される画像信号を処理する画像処理部4と、を備える検査装置であって、第1の光源1が出射する光は、被検査シートSに付着した黄色系汚れと補色関係にある青色光であり、第2の光源2が出射する光は赤色光である。
【選択図】図2
Description
また、光透過性を有する物体の表面や内部など異なる位置に存在する微細な欠陥を精度よく検査することができる検査装置として、欠陥検出特性と波長が互いに異なる光を投射する複数の光源を備えた検査装置が提案されている(例えば特許文献2)。
図1は、本発明の検査装置の一実施形態を示している。図に示すように、本実施形態の検査装置は、光透過性シートである被検査シートSの一面側に設けられる第1の光源1と、被検査シートSの他面側に設けられる幅広の第2の光源2と、を有している。また、本実施形態の検査装置は、第1の光源1から出射され被検査シートSで一面側に反射した光と、第2の光源2から出射され被検査シートSを透過して一面側に至った光とを受光する撮像素子を有するCCDカメラ3と、該撮像素子から出力される画像信号を処理する画像処理部4とを備えている。また、本実施形態の検査装置は、被検査シートSを走行させる駆動手段(不図示)と、第1の光源1及び第2の光源2の光量を調整するアンプ5A,5Bとを備えている。
画像処理部4は、CCDカメラ3と接続されている画像処理装置41と、この画像処理装置41に接続されているモニタ42とを備えている。画像処理装置41としては、画像処理ソフトウェアがインストールされているパソコン本体、市販されている画像処理機(例えばキーエンス社CV−3500)等が挙げられる。
そして、これらの光を受光して撮像するために、撮像素子には、単板式カラーCCDが好適に用いられる。勿論、第1の光源1および第2の光源2の光を受光して、分光プリズムを用いて各色(RGB)の成分に分光して、青色光用と赤色光用の撮像素子を設けて撮像してもよい。
本実施形態では、被検査シートSの内の広範囲に渡って青色光と赤色光とが照射されるため、被検査シートSを所定間隔でステップ状に移動させて、異物や汚れの検査を行う。被検査シートSの移動間隔は、非検査部分が発生しないように、CCDカメラ3の撮影範囲より狭い間隔で行う。
異物及び汚れの有無の検査においては、先ず、ステップS3において、被検査シートS中の異物や被検査シートSの表面又は裏面の異物の有無の判断が、赤成分画像の分析結果に基づいてなされる。異物が存在しない場合にはステップS4に進む。異物が存在する場合には、ステップS7においてゴミが存在することをモニタ42に表示する。ステップS4では、青成分画像の分析結果に基づいて被検査シートSの表面(第1の光源側の面)の汚れの検査が行われる。汚れが発見されない場合には、ステップS5で良品であると判定される。汚れが発見された場合には、不良品であると判定され、ステップS6で汚れが存在することをモニタ42に表示する。
(1)撮像した画像から赤色成分の画像と青色成分の画像を分離する。
(2)赤色成分と青色成分の画像に対し、それぞれ閾値T1、T2を用いて2値化処理を行う。2値化処理は、閾値T1,T2を、良品の画像を基にしたときに、暗部が出ない程度に低く設定し、その閾値未満の画素は黒、閾値以上の画素を白に変換する。以下、2値化した赤色成分画像をR画像、2値化した青色成分画像をB画像ともいう。
(3)R画像から暗部を探し面積を求める。暗部の面積が、閾値T3*以上である場合に異物があると判断し、その座標をメモリM1に転送する。
(4)B画像から暗部を探し面積を求める。暗部の面積が、閾値T4*以上である場合に異物または黄色系汚れがあると判断し、その座標をメモリM2に転送する。
閾値T3*や閾値T4*は、例えば、検出したい最小の異物のサンプルをシート上で撮影し、その画像から閾値を設定する。
(5)汚れと異物の区別や異物の表裏判別を、M1とM2の座標情報を基にして、以下のように行う。
R画像とB画像の暗部が同じ座標上にある場合は、シート表面の異物と判断する。
R画像のみ暗部が存在する場合は、シート裏面の異物と判断する。
B画像のみ暗部が存在する場合は、黄色系汚れと判断する。
この方法によれば、シート中又はシートの表裏面の異物のみならず、シート表面(第1の光源側に向けられる面)に付着した油汚れ等の黄色系汚れを精度良く検出することができる。
被検査シートSとして、図5(a)に示すように、片面に、異物6として黒色の粘着テープを付着され、機械油により油染み(黄色系汚れ)7が付けられていると共に、他面に、異物8として黒色の粘着テープを付着された不織布を用いた。異物6、油染み7、異物8の大きさは、それぞれ1×1mm、4mm×6mm、1×1mmで、異物6と油染み7は不織布の長手方向に12mm離間している。被検査シートSは、不織布(20g/m2)を用い、粘着テープはサンハヤト製のLL−310番を用いた。
図1及び図2に示す検査装置を用いて、その不織布の異物6及び油染み7を有する面(以下、表面ともいう)に、第1の光源として青色LEDバー照明(キーエンス製CA−DBB13)から青色光を照射し、その不織布の異物8を有する面(以下、裏面ともいう)に、第2の光源として赤色LEDバックライト照明(キーエンス製CA−DSR9)から赤色光を照射した。第1の光源と不織布間の距離は50mmとし、第2の光源と不織布間の距離は20mmとした。CCDカメラと不織布間の距離は160mmとした。
不織布表面の異物6については、R画像及びB画像の同じ座標上に、該異物6に対応する暗部6’が表れていて、異物6と暗部6’の面積は同じであった。油染み7については、B画像のみに、該油染み7に対応する暗部7’が表れていて、油染みの面積と暗部7’の面積はほぼ同じであった。不織布裏面の異物8については、R画像のみに、該異物8に対応する暗部8’が表れていて、異物8と暗部8’の面積は同じであった。
従って、B画像のみに暗部7’が表れ、R画像の同じ座標上に暗部が表れていない場合は、油染み7(黄色系汚れ)があると判別することができる。また、異物が不織布表面に存するか裏面に存するかの判別は、暗部がR画像のみにある場合は表面にあると判別でき、暗部がR画像とB画像で同じ座標上にある場合は裏面にあると判別することができる。
被検査シートSとしては、実施例で用いたものと同じ不織布(異物6,8及び油染み7が付着したもの)を用いた。
その不織布の表面(油染みのある面)に対し、斜め上方から赤色LEDバー照明(キーエンス製CA−DBR13)により赤色光を照射すると共に、それとは反対側の斜め上方から緑色LEDバー照明(モリテックス製MBRL―CG13015)により緑色光を照射した。また、不織布の裏面に、青色LEDバックライト照明(キーエンス製CA−DSR9)により青色光を照射した。赤色照明と不織布の間隔は50mmとし、緑色照明と不織布の間隔は50mmとし、青色照明と不織布の間隔は20mmとした。
不織布の表面側の上方160mmに配置したCCDカメラ(実施例と同じ)に、不織布の表面で反射した、赤色光及び緑色光と、不織布を透過した青色光とを、CCDカメラで撮像した。撮像した画像から、実施例と同様に青色成分の画像と、赤色成分の画像を生成し、閾値を青成分は55、赤成分は65として、それぞれ2値化処理を行った。図5(d)に、2値化後の青色成分画像(B画像)を示し、図5(e)に、2値化後の赤色成分画像(R画像)を示した。
その結果、2値化後の青色成分画像(B画像)と2値化後の赤色成分画像(R画像)とを用いて、不織布の表面に存する異物6と、該不織布の裏面に存する異物8とを区別することはできたが、油染み7はR画像、B画像ともに、閾値を変更しても抽出することができなかった。なお、緑色照明の明るさを調整すると、赤色成分画像と青色成分画像の明るさが変化してしまい、2値化の閾値の再調整が必要であった。
2 第2の光源
3 CCDカメラ
3A 分光プリズム
4 画像処理部
41 画像処理装置
42 モニタ
5A,5B 照明用アンプ
S 被検査シート
Claims (4)
- 被検査シートの一面側に設けられる第1の光源と、
被検査シートの他面側に設けられる第2の光源と、
前記第1の光源から出射され前記被検査シートで一面側に反射した光と、前記第2の光源から出射され前記被検査シートを透過して一面側に至った光とを受光する撮像素子と、
前記撮像素子から出力される画像信号を処理する画像処理部と、
を備える検査装置であって、
前記第1の光源が出射する光は、前記被検査シートに付着した黄色系汚れと補色関係にある青色光であり、
前記第2の光源が出射する光は赤色光である検査装置。 - 前記黄色系汚れは、油汚れである請求項1に記載の検査装置。
- 前記第1の光源及び前記第2の光源は、発光ダイオードである請求項1又は2に記載の検査装置。
- 前記被検査シートを走行させる駆動手段が設けられている請求項1〜4の何れかに記載の検査装置。
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