JP2014240832A - 被検査物の検査方法、被検査物の検査装置およびガラス板の製造方法 - Google Patents

被検査物の検査方法、被検査物の検査装置およびガラス板の製造方法 Download PDF

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嘉之 尊田
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剛 小嶋
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Abstract

【課題】複雑な検出系または光学系を用いることなく、被検査物に含まれる欠点の種類を高精度に検出することが可能な被検査物の検査方法、被検査物の検査装置およびガラス板の製造方法の提供。
【解決手段】第一検査光を被検査物の一方の面に照射すると共に、第二検査光を被検査物のうち一方の面とは異なる他方の面に照射し、第一検査光および第二検査光の一方が被検査物を透過した透過光成分と、第一検査光および第二検査光の他方が被検査物で反射した反射光成分とが重なった光を第一波長、第二波長および第三波長毎に光検出器によって検出し、光検出器によって検出された透過光成分および反射光成分の検出結果のうち第一波長の光、第二波長の光および第三波長の光についての個別の検出結果に基づいて被検査物に存在する欠点に関する情報を取得する。
【選択図】図5

Description

本発明は、被検査物の検査方法、被検査物の検査装置およびガラス板の製造方法に関する。
自動車もしくは建築物の窓等に使用されるガラス板、またはフラットパネルディスプレイ等の電子機器に用いられているガラスパネル等は、溶解した原料をフロートバス上に流して板状に成形し、その成形品を徐冷後、所定の大きさに切断し、必要に応じ表面を研磨し、洗浄することで製作されている。
板状に成形されたガラス板は、泡、傷、異物等などによる微小欠点について光学的な検査が行われている。例えば、ガラス板に照明を当て、ガラス板の微弱な明暗の変化を光学カメラで撮像し、画像処理により微小欠点を識別することが行われている。
このようなガラス板に生じた様々な微小欠点の種類を識別するために、光の3原色からなる光源のパターンを被検査物に透過または反射させたものを撮像し、撮像した画像を解析することにより、被検査物に存在する欠点候補を抽出することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第4151306号公報
近年、検査において欠点の種類をより高精度に判別するため、1つの欠点に対して複数の情報(画像)を検出することが求められている。しかし、特許文献1の方法では、透過または反射のどちらか一方の光源パターンの画像しか撮像できないものであり、透過または反射のもう一方の光源パターンの画像を得るには、他に検出系または光学系を準備する必要があった。このため、複数の検出系または光学系が必要になるため検査装置が複雑になる問題があった。
以上の事情に鑑み、本発明は、複雑な検出系または光学系を用いることなく、被検査物に含まれる欠点の種類を高精度に検出することが可能な被検査物の検査方法、被検査物の検査装置およびガラス板の製造方法を提供する。
本発明に係る被検査物の検査方法は、板状透明体からなる被検査物に検査光を照射して光検出器によって前記被検査物に存在する欠点を検出する被検査物の検査方法において、前記検査光は、第一波長、第二波長および第三波長を含む少なくとも3種類の波長の光で構成され、前記第一波長の光によって形成される第一波長の照射パターンと当該第一波長の照射パターンと異なるパターン有する前記第二波長の光によって形成される第二波長の照射パターンとを組み合わせて形成された第一照射パターンを含む第一検査光と、前記第三波長の光で形成された第二照射パターンを含む第二検査光とからなり、前記第一検査光を前記被検査物の一方の面に照射すると共に、前記第二検査光を前記被検査物のうち前記一方の面とは異なる他方の面に照射するステップと、前記第一検査光または前記第二検査光の一方が前記被検査物を透過した透過光成分と、前記第一検査光または前記第二検査光の他方が前記被検査物で反射した反射光成分とが重なった光を前記第一波長、第二波長および第三波長毎に前記光検出器によって検出するステップと、前記光検出器によって検出された前記透過光成分および前記反射光成分の検出結果のうち前記第一波長の光、前記第二波長の光および前記第三波長の光についての個別の検出結果に基づいて前記被検査物に存在する欠点に関する情報を取得するステップと、を含む。
上記の被検査物の検査方法において、前記透過光成分は、前記第一検査光によるものであり、前記反射光成分は、前記第二検査光によるものであることが好ましい。
上記の被検査物の検査方法において、前記3種類の波長の光は、赤色光、緑色光および青色光であることが好ましい。
上記の被検査物の検査方法において、前記光検出器は、前記3種類の波長の光の他に赤外光を検出することが可能であり、前記第一照射パターンまたは前記第二照射パターンは、前記赤外光を組み合わせて形成されたことが好ましい。
上記の被検査物の検査方法において、前記反射光成分は、緑色光であることが好ましい。
上記の被検査物の検査方法において、前記欠点に関する情報は、前記被検査物中の異物等により遮光された前記透過光成分による像、前記被検査物の局所的な歪で屈折された前記透過光成分による像、前記被検査物中の異物等により反射された前記反射光成分による像または前記被検査物中の異物等が二重に写る前記反射光成分による像の少なくともいずれかを含むことが好ましい。
上記の被検査物の検査方法において、前記被検査物は、ガラス板であることが好ましい。
本発明に係る被検査物の検査装置は、板状透明体からなる被検査物に検査光を照射して光検出器によって前記被検査物に存在する欠点を検出する被検査物の検査装置において、前記光検出器は、第一波長、第二波長および第三波長を含む少なくとも3種類の波長の光を波長毎に検出することが可能であり、前記第一波長の光によって形成される第一波長の照射パターンと当該第一波長の照射パターンと異なる前記第二波長の光によって形成される第二波長の照射パターンとを組み合わせて形成された第一照射パターンを含む第一検査光を前記被検査物の一方の面に照射する第一光源と、前記第三波長の光で形成された第二照射パターンを含む第二検査光を前記被検査物のうち前記一方の面とは異なる他方の面に照射する第二光源と、前記光検出器によって検出された前記透過光成分および前記反射光成分の検出結果のうち前記第一波長の光、前記第二波長の光および前記第三波長の光についての個別の検出結果に基づいて前記被検査物に存在する欠点に関する情報を取得する制御部と、を備え、前記第一検査光または前記第二検査光の一方が前記被検査物を透過した透過光成分と、前記第一検査光または前記第二検査光の他方が前記被検査物で反射した反射光成分とが重なった光を、前記光検出器に検出させるように光学系が構成される。
上記の被検査物の検査装置において、前記透過光成分は、前記第一検査光によるものであり、前記反射光成分は、前記第二検査光によるものであることが好ましい。
上記の被検査物の検査装置において、前記3種類の波長の光は、赤色光、緑色光および青色光であることが好ましい。
上記の被検査物の検査装置において、前記光検出器は、前記3種類の波長の光の他に赤外光を検出することが可能であり、前記第一照射パターンまたは前記第二照射パターンは、前記赤外光を組み合わせて形成されたことが好ましい。
上記の被検査物の検査装置において、前記反射光成分は、緑色光であることが好ましい。
上記の被検査物の検査装置において、前記欠点に関する情報は、前記被検査物中の異物等により遮光された前記透過光成分による像、前記被検査物の局所的な歪で屈折された前記透過光成分による像、前記被検査物中の異物等により反射された前記反射光成分による像または前記被検査物中の異物等が二重に写る前記反射光成分による像の少なくともいずれかを含むことが好ましい。
本発明に係るガラス板の製造方法は、帯状のガラス板を成形する工程と、上記の被検査物の検査方法に基づき前記帯状のガラス板に含まれる欠点を検査する検査工程と、前記検査工程によって検出された欠点を含むガラス板を除去すべきか否かを判別する判別工程と、前記帯状のガラス板を所定の大きさに切断する切断工程と、前記判別工程の判別結果に基づき除去すべきとされた欠点含有ガラス板を除去する除去工程と、を含む。
本発明によれば、被検査物を透過した透過光成分と被検査物で反射した反射光成分とが重なった光を光検出器によって検出するため、検出系(光検出器など)または光学系(光源、光学素子など)の構成を単純化できる。また、第一検査光は、互いに異なるパターンを有する第一波長の光によって形成される第一波長の照射パターンと第二波長の光によって形成される第二波長の照射パターンとを組み合わせて形成された第一照射パターンを含むため、第一検査光を透過または反射させることにより、第一波長の光による像および第二波長の光による像の2種類の像が得られる。さらに、第二検査光は第三波長の光で形成された第二照射パターンを含むため、第二検査光を透過または反射させることにより、第三波長の光による像も得られる。このように光検出器によって検出された透過光成分および反射光成分の検出結果のうち、第一波長の光、第二波長の光および第三波長の光についての個別の検出結果に基づいて被検査物に存在する欠点に関する情報を取得するため、透過光および反射光の2種類の光を用いて少なくとも3種類の情報が得られる。これにより、複雑な構成の検査装置を用いることなく、被検査物に含まれる欠点の種類を高精度に検出できる。
第一実施形態に係る検査装置100の構成を示す斜視図。 本実施形態に係る検査装置100の構成を示す側面図。 (a)本実施形態に係る第一光源10の光放射パターン11を示す平面図。(b)本実施形態に係る第二光源20の光放射パターン21を示す平面図。 (a)第一照射パターンPおよび第二照射パターンQの一部を拡大して示す図。(b)第一照射パターンPおよび第二照射パターンQの赤チャンネル画像。(c)第一照射パターンPおよび第二照射パターンQの青チャンネル画像。(d)第一照射パターンPおよび第二照射パターンQの緑チャンネル画像。 本実施形態に係るガラス板Wの製造工程を示すフローチャート。 (a)第二実施形態に係る第一照射パターンP1の一部を拡大して示す図。(b)第一照射パターンP1の赤チャンネル画像。(c)第一照射パターンP1の青チャンネル画像。(d)第一照射パターンP1の赤外チャンネル画像。 (a)第三実施形態に係る第一照射パターンP2の一部を拡大して示す図。(b)第一照射パターンP2の赤チャンネル画像。(c)第一照射パターンP2の青チャンネル画像。(d)第一照射パターンP2の赤外チャンネル画像。 第一照射パターンPの中央領域Pa、第1の周辺領域Pb、第二の周辺領域Pcおよび第二照射パターンQを構成する光の色の組み合わせを示す表。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
[第一実施形態]
図1は、本実施形態に係る検査装置100の構成を示す斜視図である。図2は、検査装置100の構成を示す側面図である。
図1および図2に示すように、検査装置100は、被検査物であるガラス板Wに含まれる欠点の種類を判別するために用いられる。ガラス板Wは、不図示の製造装置によって例えばガラスリボンの状態(帯状)に成形されたものである。ガラス板Wは連続して成形されるため、図1および図2では、ガラス板Wのうち長手方向の一部のみを示している。第一実施形態では、検査装置100は、ガラス板Wを搬送する不図示の搬送装置を有している。ガラス板Wは、この搬送装置によって図中のY方向に搬送されながら検査装置100によって検査される。なお、搬送方向はY方向の逆方向であってもよい。
以下、各図において、XYZ座標系を用いて図中の方向を説明する。該XYZ座標系では、ガラス板Wの面(第一面Waおよび第二面Wb)に平行な平面をXY平面とし、該XY平面に直交する方向をZ方向とする。XY平面においては、ガラス板の幅方向をX方向とし、該X方向に直交する方向をY方向とする。すなわち、Y方向はガラス板Wの搬送方向であり、X方向は搬送方向に直交する方向である。X方向、Y方向およびZ方向のそれぞれは、図中の矢印の方向が+方向であり、矢印の方向とは反対の方向が−方向であるものとして説明する。なお、X方向、Y方向およびZ方向とは、本発明の効果を逸脱しない範囲で、ある程度幅を持った概念とする。
検査装置100は、ガラス板Wの第一面Wa(−Z側の面)へ向けて第一検査光L1を放射する第一光源10と、ガラス板Wの第二面Wb(+Z側の面)へ向けて第二検査光L2を放射する第二光源20と、第一検査光L1および第二検査光L2のうちガラス板Wを介した成分を検出する光検出器30と、検査装置100の統括的な制御および光検出器30による検出結果の処理を行う制御部CONTとを有している。
第一光源10は、ガラス板Wの第一面Wa側に配置されている。第一光源10のうちガラス板W側には、第一検査光L1を放射する光放射面10aが設けられている。光放射面10aは、第一面Waの所定部分(光入射領域W1)に向けられている。第一光源10の内部には、光放射面10aに向けて白色光を放射する光放射部(不図示)が設けられている。光放射面10aには、当該光放射部から放射された白色光を赤色光および青色光に変換して放射する光放射パターン11が設けられている。光放射パターン11から放射された第一検査光L1は、所定の第一照射パターンPを含んだ光となる。つまり、光放射パターン11は、第一照射パターンPを形成するための手段として用いられている。第一検査光L1は、ガラス板Wの幅方向(X方向)の全面に照射される。なお第一検査光L1は、ガラス板Wの幅方向の両端からはみ出すように照射されてもよい。また、幅方向の全体を検査する必要のない場合などにおいては、第一検査光L1をガラス板Wの幅方向の一部にのみに照射されてもよい。
第二光源20は、ガラス板Wの第二面Wb側に配置されている。第二光源20のうちガラス板W側には、第二検査光L2を放射する光放射面20aが設けられている。光放射面20aは、第二面Wbの光入射領域W2に向けられている。第一光源20の内部には、光放射面20aに向けて白色光を放射する光放射部(不図示)が設けられている。第二光源20の光放射面20aには、当該光放射部から放射された白色光を緑色光に変換して放射する光放射パターン21が設けられている。光放射パターン21から放射された第二検査光L2は、緑色光からなる所定の第二照射パターンQを含んだ光となる。つまり、光放射パターン21は、第二照射パターンQを形成するための手段として用いられている。第二検査光L2は反射光成分を形成するため、本実施形態では緑色光が好適である。これは、ガラスの場合、反射光は透過光に比べて強度が得にくいため、赤色光および青色光に比べて比較的明るい緑色光を用いることで光源の負荷を低減できることによる。光入射領域W2は、ガラス板Wを透過する第一検査光L1の光路と第二面Wbとが交差する部分に設定されている。第二検査光L2は、ガラス板Wの幅方向(X方向)において、全面に照射される。なお第二検査光L2は、ガラス板Wの幅方向の両端からはみ出すように照射されてもよいし、ガラス板Wの幅方向の一部にのみに照射されてもよい。
また、図2に示すように、第一光源10は、第一検査光L1が第一面Waに対して所定の入射角αで入射するように該第一検査光L1の放射方向が設定されている。第一光源10から放射される第一検査光L1のうちガラス板Wを透過する透過光成分L10は、ガラス板Wの第一面Waで屈折し第二面Wbで、法線方向に対して角度γ傾いた方向に屈折して放射される。このとき、ガラス板Wの第一面Waと第二面Wbが略平行で屈折率が一様であれば、放射角γと入射角αとは略等しい角度となる。
また、図2に示すように、第二光源20は、第二検査光L2が第二面Wbに対して所定の入射角βで入射するように該第二検査光L2の放射方向が設定されている。ガラス板W中に異物等がない場合、反射光成分L20は、第二光源20から放射される第二検査光L2のうち、ガラス板Wの第二面Wbで、第二面Wbの法線方向に対して角度δ傾いた方向に反射する成分L21と、第二面Wbで屈折し第一面Waで反射して第二面Wbから角度δで屈折して放射される成分L22とからなる。このとき、ガラス板Wの第一面Waと第二面Wbが略平行で屈折率が一様であれば、第一検査光L1の入射角αと第二検査光L2の入射角βとが等しくなるように設定され、反射光成分L20の反射角δと透過光成分L10の放射角γとは略等しい角度となる。このため、反射光成分L20の光路は、透過光成分L10の光路に重なることになる。
また、ガラス板Wが搬送により上下動することがあり、その上下動により第二検査光L2の反射光成分L20が光検出器30に到達しない場合がある。それを回避するために、第二検査光L2の入射角βは、30°以下の範囲に設定される。好ましくは20°以下である。このように設定することによりガラス板Wが上下動しても反射光成分L20が光検出器30に到達しやすくなる。第一検査光L1の入射角αは、透過光成分L10と反射光成分L20とを重ねる必要があるため、第二検査光L2の入射角βと同様に30°以下の範囲に設定される。好ましくは20°以下である。また、本実施形態では、光検出器30と第二光源20との干渉を考慮し、入射角αおよびβが5°以上の範囲に設定される。
光検出器30は、ガラス板Wの第二面Wbにおける撮像領域Sから放射される第一検査光L1の透過光成分L10および第二検査光L2の反射光成分L20を検出する。光検出器30としては、例えば1次元CCDセンサを備えたラインカメラが用いられている。以下の説明もラインカメラを用いたときに好適な例として説明している。光検出器30の撮像領域Sは、第二面Wbの光入射領域W2内に直線状に設定されている。光検出器30は、検出した透過光成分L10および反射光成分L20を、光の三原色である赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各画像に分離できる。なお、光検出器30は、1次元CCDセンサを備えたラインカメラに限定されず、例えば、所定の第一照射パターンPおよび所定の第二照射パターンQを調整すれば、2次元CCDセンサを備えたエリアカメラであってもよい。上記のように、検査装置100は、被検査物であるガラス板Wを透過した第一検査光L1の透過光成分L10およびガラス板Wで反射された第二検査光L2の反射光成分L20を同一の光検出器30によって検出させるように光学系が構成される。
図3(a)は、第一光源10の光放射面10aを示す平面図である。
図3(a)に示すように、光放射パターン11は、光放射面10aに設けられたストライプ状の3つの領域(中央領域11a、第一の周辺領域11b、第二の周辺領域11c)を有している。中央領域11a、第一および第二の周辺領域11b、11cは、Y方向に並んで配置されており、それぞれX方向を長手方向として矩形に形成される。中央領域11aは、3つの領域のうちY方向の中央に配置されている。第一および第二の周辺領域11b、11cは、中央領域11aをY方向に挟む位置に配置されている。第一の周辺領域11bは、中央領域11aの−Y側の辺に接している。第二の周辺領域11cは、中央領域11aの+Y側の辺に接している。第一および第二の周辺領域11b、11cは、青色に着色された光を放射する。中央に配置された中央領域11aは、第一および第二の周辺領域11b、11cに着色された色と同色(青色)と赤色とを加法混合した場合の混合色(マゼンタ(M))に着色された光を放射する。
光放射パターン11は、中央領域11a、第一および第二の周辺領域11b、11cに対応する形状に着色して形成されたフィルムを、第一光源10の光放射面10aに貼付したものである。該フィルムは、透明樹脂フィルムにアルミナゾル等を塗布し、その上にインクジェット印刷することにより製造できる。第一光源10の内部に設けられた上記の光放射部は、光放射パターン11の長手方向に複数並んで配置されている。
図3(b)は、第二光源20の光放射面20aを示す平面図である。
図3(b)に示すように、光放射パターン21は、光放射面20aに設けられた光放射領域21aを有している。光放射領域21aは、帯状に形成されている。光放射領域21aは、緑色に着色された光を放射する。
光放射パターン21は、光放射領域21aに対応する形状に形成されたフィルムを有している。該フィルムは、緑色に着色され、第二光源20の光放射面20aに貼付されている。該フィルムは、透明樹脂フィルムにアルミナゾル等を塗布し、その上にインクジェット印刷することにより製造される。第二光源20の内部に設けられた上記の光放射部は、光放射パターン21の長手方向に複数並んで配置されている。なお、上記白色光を放射する不図示の光放射部に代えて、緑色の光を放射する不図示の光放射部が設けられた構成であってもよい。この場合、上記フィルムの着色は不要となる。
図4(a)は、ガラス板Wの第二面Wbから放射される透過光成分L10の第一照射パターンPおよび反射光成分L20の第二照射パターンQの一部を拡大して示す図である。図4(a)は、光検出器30に検出される際の第一照射パターンPの一部が第二照射パターンQに重なった状態を示している。図4(a)に示すように、このパターンは赤色、青色および緑色の混合光になっている。以下、まずは第一照射パターンPと第二照射パターンQとを別個に説明する。図4(a)では、撮像領域Sを判別しやすくするため、Y方向に幅をもたせた状態で破線で示している。
図4(a)を参照して、第一照射パターンPについて説明する。図4(a)に示すように、第一照射パターンPは、ガラス板Wの搬送方向に直交する方向(X方向)に長手となるように形成されている。第一照射パターンPは、第一光源10の光放射パターン11のうち中央領域11aから放射された光に対応する中央領域Paと、第一の周辺領域11b、第二の周辺領域11cから放射された光に対応する第一の周辺領域Pb、第一の周辺領域Pcとを有している。中央領域Pa、第一および第二の周辺領域Pb、Pcは、ストライプ状に形成されている。これら中央領域Pa、第一および第二の周辺領域Pb、Pcは、ガラス板Wの搬送方向であるY方向に並んで形成されている。第一照射パターンPの中央領域Paは、赤色光と青色光との混合色光(マゼンタ光)である。中央領域Paは、一部が撮像領域Sに重なる位置に配置される。本実施形態では、中央領域Paは、Y方向の中央に撮像領域Sが位置するように配置されている。また、第一照射パターンPの第一および第二の周辺領域Pb、Pcは、それぞれ青色の光である。すなわち、中央領域Pa、第一および第二の周辺領域Pb、Pcに亘って青色光を含んでいる。
次に、図4(a)を参照して、第二照射パターンQについて説明する。図4(a)に示すように、反射光成分L20の第二照射パターンQは、第一照射パターンPと同様に、ガラス板Wの搬送方向に直交する方向(X方向)に長手となるように形成されている。第二照射パターンQは、第二光源20の光放射パターン21の光放射領域21aから放射された光に対応する光放射領域Qaを有している。光放射領域Qaは、帯状の緑色の光である。光放射領域Qaは、一部が撮像領域Sに重なる位置に配置される。本実施形態では、光放射領域Qaは、Y方向の中央に撮像領域Sが位置するように配置されている。
上記においては、第一照射パターンPと第二照射パターンQとを別個に説明したが、実際には第一照射パターンPの一部は、第二照射パターンQに重なっている。つまり、図4(a)に示すように、第一照射パターンPの中央領域Paは、第二照射パターンQの光放射領域Qaの一部に重なっている。また、第一の周辺領域Pbのうち+Y側の一部は、光放射領域Qaの−Y側の一部に重なっている。さらに、第二の周辺領域Pcのうち−Y側の一部は、光放射領域Qaの+Y側の一部に重なっている。
このように、ガラス板Wの第二面Wbには、中央領域Paと光放射領域Qaの一部とが重なった第一領域41と、第一の周辺領域Pbの一部と光放射領域Qaの一部とが重なった第二領域42と、第二の周辺領域Pcの一部と光放射領域Qaの一部とが重なった第三領域43と、第一の周辺領域Pbのうち光放射領域Qaとは重ならない第四領域44と、第二の周辺領域Pcのうち光放射領域Qaとは重ならない第五領域45とが形成される。
第一領域41は、赤色光と青色光と緑色光とを加法混合した場合の混合色光(白色光)である。第二領域42および第三領域43は、青色光と緑色光とを加法混合した場合の混合色光(シアンの光)である。第四領域44および第五領域45は、青色光である。
次に、図4(b)〜図4(d)を参照して、ガラス板Wには各波長の光毎に異なる照射パターンが照射されていることを説明する。以下では、説明のために、ラインカメラで撮像した場合ではなく、便宜的にエリアカメラで全面領域Pdの全体を撮像した場合について説明する。
図4(b)は、赤色光の波長感度を持つ撮像素子で全面領域Pdの全体を撮像した場合に得られる画像(以下、「赤チャンネル画像31」と表記する。)を示している。図4(c)は、青色光の波長感度を持つ撮像素子で全面領域Pdの全体を撮像した場合に得られる画像(以下、「青チャンネル画像32」と表記する。)を示している。図4(d)は、緑色光の波長感度を持つ撮像素子で全面領域Pdの全体を撮像した場合に得られる画像(以下、「緑チャンネル画像33」と表記する。)を示している。
図4(b)に示すように、赤チャンネル画像31の全面領域31dのうち、第一照射パターンPの中央領域Paを撮像して得られる中央領域31aは明視野(図中のR)となり、第一照射パターンPの第一の周辺領域Pb、第二の周辺領域Pcを撮像して得られる第一の周辺領域31b、第二の周辺領域31cは暗視野となる。また、図4(c)に示すように、青チャンネル画像32においては、全面領域32dが明視野(B)となる。このように、第一照射パターンPは、赤色光の照射パターン(第一波長の照射パターン)と、赤色光の照射パターンと異なるパターンを有する青色光の照射パターン(第二波長の照射パターン)との2つの照射パターンを含んだ構成となっている。
図4(d)に示すように、緑チャンネル画像33の全面領域33dのうち、第二照射パターンQを撮像して得られる中央領域33aは明視野となる。第二照射パターンQからY方向に外れた領域を撮像して得られる第一および第二の周辺領域33b、33cは暗視野として表示しているが、欠点の検出については何の意味もない。すなわち、全面領域33dが明視野(G)となる照射パターンであってよい。このように、第二照射パターンQは、1種類の光(緑色光)の照射パターンを含んだ構成となっている。
次に、上記の検査装置100を用いたガラス板の製造方法、検査方法および原理について説明する。図5は、本実施形態に係るガラス板Wの製造工程を示すフローチャートである。
図5に示すように、ガラス板Wの製造方法について、まず不図示の製造装置により、例えばフロート法やフュージョン法などの手法によってガラスリボンの状態のガラス板Wを成形し(ST01)、成形された該ガラス板Wに対して検査装置100を用いた検査工程を行う(ST02〜ST04)。そして、検査工程によって検出された欠点を含むガラス板を除去すべきか否かを判別する判別工程を実施する(ST05)。その後、ガラスリボンの状態のガラス板を所定の大きさに切断する切断工程を実施し(ST06)、判別工程の判別結果に基づき除去すべきとされた欠点を有するガラス板(欠点含有ガラス板)を除去する除去工程を実施し(ST07)、除去されなかったガラス板を製品として出荷する。
なお、切断工程(ST06)では、ガラス板を全て製品形状に切断するのではなく、欠点を含む領域を最小限の大きさに切断してもよい。また、切断工程(ST06)後に検査工程(ST02〜ST04)および判別工程(ST05)を実施してもよい。すなわち、切断工程(ST06)によって検出された欠点含有ガラス板を除去できれば、工程の順は限定されない。
検査工程において、制御部CONTは、第一光源10および第二光源20からそれぞれ第一検査光L1および第二検査光L2を放射させ、ガラス板Wに第一検査光L1および第二検査光L2を照射する(ST02)。第一検査光L1のうちガラス板Wを透過した透過光成分L10、第二検査光L2のうちガラス板Wで反射された反射光成分L20は、光入射領域W2において第一照射パターンPおよび第二照射パターンQを形成する。
次に、制御部CONTは、光検出器30を用いて、第一照射パターンPの中央領域Paおよび第二照射パターンQのうち撮像領域Sにおいて重複した部分を撮像させる(ST03)。光検出器30が瞬間的に取得する画像は、撮像領域Sに沿った線状の画像である。このため、制御部CONTは、第一検査光L1および第二検査光L2の照射位置を固定し、ガラス板WをY方向に搬送しつつ、光検出器30による撮像を時間的に連続して行わせる。このように、ガラス板Wの搬送に従って順次ガラス板W上をスキャンして得られる複数の線状の画像を結合させることで、ガラス板WのY方向の全体(あるいは所定領域ごと)についての画像を取得する。
上記の検査方法を行う場合、ガラス板Wを透過する第一検査光L1について、第一照射パターンPの中央領域Paは、マゼンタの光であるため、赤色と青色を含んでいる。換言すると、赤色光は中央領域Paにのみ含まれており、青色光は中央領域Pa、第一および第二の周辺領域Pb、Pcの全体に含まれている。このように、赤色光と青色光とは、第一照射パターンPにおいて互いに異なる照射パターンで照射されている。本実施形態では、赤色光の照射パターンは、青色光の照射パターンの一部に重なっている。また、本実施形態では、赤色光の照射パターンと青色光の照射パターンとは、Y方向において中央位置が揃っている。
該状態でガラス板Wに欠点が無い場合、光検出器30によって撮像され赤色、緑色および青色の各色に分離された画像のうち、赤色画像および青色画像は、それぞれ明視野(輝度が最大の状態)となる。これに対して、ガラス板Wに、気泡、異物の混入、傷、凹凸等の欠点が存在する場合、欠点の種類によって赤色画像および青色画像が変化する。
例えば、異物の混入や気泡などの欠点が存在することにより該欠点の周囲に「歪み」が生じている場合、該欠点の周囲ではこの歪みにより光が屈折する。このため、例えば中央領域Paへ向けて進行する赤色光の一部が歪みを通過すると、当該赤色光の一部は、進行方向を変えて屈折する。屈折した光は、中央領域Pa内の所期の領域から別の領域へ向けて進行する。したがって、赤色光の一部が屈折される場合には、該赤色光の一部は中央領域Paの所期の領域に到達しない。また、中央領域Paの幅が狭く形成されているため、他の領域から屈折してくる光もない。よって、該中央領域Paに設定されている撮像領域Sでは歪によって屈折された部分の赤色光を撮像できない。この結果、赤色画像では、欠点の周囲の歪みによって欠点の周囲に黒い影が形成されたように撮像される。よって、中央領域Paの幅が狭い照射パターンにすることで、欠点の周囲に黒い影の有無および黒い影の形状、寸法などを検出することができ、ガラス板Wの内部の歪みの有無、該歪みの範囲、状態等から欠点の位置、大きさ、種類、ガラス板Wの変形などを判別するための情報となる(ST04)。
また、異物の混入や気泡などの欠点が存在する場合、該欠点自身(ここでは欠点の周囲に生じる「歪み」と区別して「核」とする)によって光の進行が遮られる。例えば中央領域Paへ向けて進行する青色光の一部が核に到達すると、該青色光の一部は、核で遮光されて所期の領域に到達しない。このため、撮像領域Sでは遮光された部分の青色光を撮像できない。この結果、青色画像の一部に黒い影が形成される。
なお同様に、中央領域Paへ向けて進行する赤色光の一部が核に到達しても、該赤色光の一部は、核で遮光されて所期の領域に到達しない。このため、撮像領域Sでは遮光された部分の赤色光を撮像できない。
一方、青色光の照射パターンは全面領域Pdであるため、赤色光の照射パターンに比べると充分に幅が広く形成されている。そのため、欠点の周囲の歪みにより光が屈折しても他の領域で屈折した光が入り込んでくるため、歪みは目立つような黒い影とならない。
以上より、赤色画像と青色画像は、両者について黒い影の有無および黒い影の形状、寸法などを比較することにより、ガラス板Wの内部の欠点(核及び歪)の有無、該核の大きさ、形状等から、欠点の位置、大きさ、種類などを判別するための情報となる(ST04)。このように、赤色光の照射パターンと青色光の照射パターンでは光の照射パターンの幅が異なっているため、同じ欠点について異なる画像を取得でき、それぞれの画像から透過光成分としての欠点の情報を入手できる。
一方、ガラス板Wで反射される第二検査光L2について、第二照射パターンQは緑色に着色されており、赤色および青色を含まない。なお、本実施形態では、Y方向について、緑色光の照射パターンは、赤色光および青色光の照射パターンに重なった状態となっていると共に、赤色光および青色光の照射パターンとの間で中央位置が揃った状態となっている。
第二検査光L2の反射光成分L20には、ガラス板Wの第二面Wbで反射される成分L21と、第二面Wbからガラス板Wの内部に進行して第一面Waで反射される成分L22とが含まれている。例えば、成分L22が第二面Wbで屈折し、第一面Waで反射された後に欠点に到達すると、緑色光の一部は、欠点で遮光されて所期の領域に到達しない。このため、撮像領域Sでは遮光された部分の緑色光を撮像できず、緑色画像について黒い影が撮像される。
その後、ガラス板WがY方向に搬送されると、成分L22が第二面Wbで屈折し第一面Waで反射される前に、上記欠点に到達する。成分L22は、その一部が欠点で遮光され状態で、第一面Waで反射されて光検出器30に到達する。そのため、時差を経て再び撮像領域Sでは遮光された部分の緑色光を撮像できないため、緑色画像について黒い影が二重に形成されたように撮像される(二重像)。すなわち、該成分L22は、ガラス板Wの厚さと欠点の存在する深さに依存する所定の時差を経て光検出器30に検出される。
したがって、欠点が存在する場合、緑色画像には二重像が存在する場合がある。該二重像を解析することにより、ガラス板Wの厚さ方向(Z方向)における欠点の位置を判別することができる(ST04)。なお、成分L21は、ガラス板Wの第二面Wb上の欠点の検出に対して有効である。
また、ガラス板Wに、例えば欠点が光沢のある金属の異物であった場合、第二検査光L2である緑色光が欠点で乱反射するため、光ったような画像が取得できる。反射光成分によって、このような異物の種類を判別するための情報も取得することができる(ST04)。このように緑色光の照射パターンからは赤色光および青色光の照射パターンの透過光成分とは異なる反射光成分としての欠点に関する情報を取得できる。
このように、3種類の光を透過光および反射光に分けてガラス板Wに照射し、透過光成分L10と反射光成分L20とが重なった光を一つの光検出器30によって検出することにより、簡単な構成で、ガラス板Wに含まれる欠点についての複数種類の情報が得られる。本実施形態では、Y方向について、赤色光が放射される領域、青色光が放射される領域および緑色光が放射される領域について、それぞれ中央位置が揃っている。このため、撮像領域Sを中心として+Y方向および−Y方向に赤色光、青色光および緑色光が均等に照射されることになる。このため、欠点およびその周囲による光の屈折、遮光等の影響を+Y方向および−Y方向のそれぞれについてバランス良く検出できる。
次に、欠点の種類を具体的に識別方法について説明する。ガラス板には種々の欠点が発生する。例えば、肉厚が局所的に変化してレンズ効果を生ずる欠点、表面に形成された傷、凹凸、内部に混入した異物、気泡等がある。そして、該欠点候補の種類を、図1に示した検査装置100により画像を分析すると、それぞれ固有の特徴を有する。
例えば、光検出器の対向する位置にあるパターンからの光のみを検出した場合、気泡欠点については、光は屈折はしながらも透過するため中心部は光るが、輪郭部は屈折により光らない(影になる)。それに対して、異物は、遮光により中心部は光らず、輪郭部も光らないといった特徴を持つ。したがって、欠点候補の中心部の明暗情報は、欠点候補が気泡であるか異物であるかの判断材料となる。また気泡や異物は輪郭周辺に生じる歪による光の屈折により、周辺部が光らなくなる場合があるのに対して、ガラス板Wに付着した埃の場合、核は存在するが、核の周囲に歪は存在しないため輪郭部を含む周辺部は常に明るく影にならない。このような欠点候補の核および周辺部の明暗情報は、欠点候補が気泡、異物もしくは埃であるかの判断材料となる。
以上のように、本実施形態によれば、被検査物であるガラス板Wを透過した第一検査光L1の透過光成分L10とガラス板Wで反射された第二検査光L2の反射光成分L20とが重なった光を同一の光検出器30によって検出するため、検出系(光検出器など)および光学系(光源、光学素子など)の構成を単純化できる。
また、第一検査光L1は、互いに異なるパターンを有する赤色光の照射パターンと青色光の照射パターンとを組み合わせて形成された第一照射パターンPを含むため、ガラス板Wに第一検査光L1を透過させることにより、赤色光による像および青色光による像の2種類の像が得られる。さらに、第二検査光L2は第三波長の光(緑色光)で形成された第二照射パターンQを含むため、第二検査光L2を反射させることにより、緑色光による像も得られる。
また、このように一つの光検出器30によって検出された透過光成分L10および反射光成分L20の検出結果のうち、赤色光、青色光および緑色光についての個別の検出結果に基づいてガラス板Wに存在する欠点に関する情報を取得するため、透過光(第一検査光L1)および反射光(第二検査光L2)の2種類の光を用いて少なくとも3種類の情報が得られる。これにより、複雑な構成の検査装置を用いることなく、被検査物に含まれる欠点の種類を高精度に検出できる。
なお、一つの光検出器30や同一の光検出器30とは、透過光成分L10の光と反射光成分L20の光とを重ねて検出することを意味しており、この目的を達成できる他の構成を除外するものではない。例えば、図1において、光検出器30がX方向に複数に分割されて設けられていてもよい。
また、本実施形態によれば、光検出器30によって検出させる3種類の波長の光として、赤色光、緑色光および青色光の三原色を用いるため、1次元CCDカメラなどの既存の製品を用いて検査装置100を構成できる。これにより、検査装置100に要するコストを抑制できる。
また、本実施形態によれば、ガラス板Wで反射させる第二検査光L2として、緑色光が用いられるため、高出力の第二光源20が得られる。一般にガラス板Wは光反射率が低いため、第二検査光L2の光強度に対して反射光成分L20の光強度は数%程度となる。これに対して、高出力の第二光源20を用いることにより反射光成分L20の光強度を高めることができるため、光検出器30での検出精度が高められる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態を説明する。
本実施形態では、第一照射パターンに赤外光(IR)が含まれる場合を例に挙げて説明する。図6(a)は、光検出器30に検出される際の第一照射パターンP1の一部が第二照射パターンQに重なった状態を示している。図6(a)に示すように、このパターンは赤色、青色、緑色および赤外光の混合光になっている。図6(a)には、第一照射パターンP1との位置関係を示すため、第二照射パターンQの光照射領域Qaを一点鎖線で示している。なお第二照射パターンQは、第一実施形態と同一構成である。
まずは第一実施形態と同様、第一照射パターンP1を第二照射パターンQとは別個に説明する。図6(a)に示すように、第一照射パターンP1のうちY方向の中央に配置される中央領域Peは、赤色光および赤外光である。また、第一照射パターンP1のうち中央領域Peの−Y側に隣接する第一の周辺領域Pfと、中央領域Peの+Y側に隣接する第二の周辺領域Pgとは、青色光および赤外光である。この例では、第一照射パターンP1の全面領域Phが赤外光を含んでいる。
一方、第二照射パターンQは、帯状の緑色光である光放射領域Qaを有している。ここで、第一照射パターンP1の一部と第二照射パターンQとが重なった状態について説明する。第一照射パターンP1の中央領域Peは、第二照射パターンQの光放射領域Qaの一部に重なっている。また、第一の周辺領域Pfのうち+Y側の一部は、光放射領域Qaの−Y側の一部に重なっている。さらに、第二の周辺領域Pgのうち−Y側の一部は、光放射領域Qaの+Y側の一部に重なっている。
この場合、中央領域Peと光放射領域Qaの一部とが重なった第一領域51と、第一の周辺領域Pfの一部と光放射領域Qaの一部とが重なった第二領域52と、第二の周辺領域Pgの一部と光放射領域Qaの一部とが重なった第三領域53と、第一の周辺領域Pfのうち光放射領域Qaとは重ならない第四領域54と、第二の周辺領域Pgのうち光放射領域Qaとは重ならない第五領域55とが形成される。
第一領域51は、赤色光と緑色光とを加法混合した場合の混合色光(黄色光)および赤外光である。第二領域52および第三領域53は、青色光と緑色光とを加法混合した場合の混合色光(シアンの光)および赤外光である。第四領域54および第五領域55は、青色光および赤外光である。
次に、図6(b)〜図6(d)を参照して、ガラス板Wには各波長の光毎に異なる照射パターンが照射されていることを説明する。以下では、説明のために、ラインカメラで撮像した場合ではなく、便宜的にエリアカメラで全面領域Phの全体を撮像した場合について説明する。
図6(b)は、赤色光の波長感度を持つ撮像素子で第一照射パターンP1の全面領域Phを撮像した場合に得られる画像(以下、「赤チャンネル画像34」と表記する。)を示している。図6(c)は、青色光の波長感度を持つ撮像素子で全面領域Phを撮像した場合に得られる画像(以下、「青チャンネル画像35」と表記する。)を示している。図6(d)は、赤外光の波長感度を持つ撮像素子で全面領域Phを撮像した場合に得られる画像(以下、「赤外チャンネル画像36」と表記する。)を示している。
図6(b)に示すように、赤チャンネル画像34の全面領域34hのうち、第一照射パターンP1の中央領域Peを撮像して得られる中央領域34eは明視野(R)となり、第一照射パターンP1の第一の周辺領域Pf、第二の周辺領域Pgを撮像して得られる第一の周辺領域34f、第二の周辺領域34gは暗視野となる。
また、図6(c)に示すように、青チャンネル画像35の全面領域35hうち、第一照射パターンP1の中央領域Peを撮像して得られる中央領域35eは暗視野となり、第一照射パターンP1の第一および第二の周辺領域Pf、Pgを撮像して得られる第一および第二の周辺領域35f、35gは明視野(B)となる。すなわち、欠点がない場合、撮像領域Sは常に暗視野であるが、欠点がある場合には、欠点によって撮像領域Sまで回折してきた青色光を検出することができる。
また、図6(d)に示すように、赤外チャンネル画像36は、全面領域36hが明視野(IR)となる。すなわち、欠点がある場合には、赤外光によって、欠点での遮光による影を検知すると共に、赤外光特有の画像も得られる。
本実施形態によれば、第一照射パターンP1の全面領域Phから赤外光が放射されるため、赤色光、青色光および緑色光に加えて、赤外光の画像も得られる。全面領域に照射する赤外光を設けることで、欠点の核そのものを検出することができる。以上より、4種類の画像情報を欠点の判別に用いることができるため、詳細な欠点の判定が可能になる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態を説明する。
本実施形態では、第一照射パターンに赤外光(IR)と可視光がない暗色(黒色)が含まれる場合を例に挙げて説明する。図7(a)は、光検出器30に検出される際の第一照射パターンP2の一部が第二照射パターンQに重なった状態を示している。図7(a)に示すように、このパターンは赤色、青色、緑色および赤外光の混合光と可視光がない暗色とからなっている。なお、図7(a)には、第一照射パターンP2との位置関係を示すため、第二照射パターンQの光照射領域Qaを一点鎖線で示している。なお第二照射パターンQは、第一実施形態と同一構成である。
まずは第一実施形態と同様、第一照射パターンP2を第二照射パターンQとは別個に説明する。図7(a)に示すように、第一照射パターンP2は、Y方向に分割された中央領域Pi、第一および第二の周辺領域Pj、Pkを有している。また、第一照射パターンP2は、X方向に分割された第一分割領域Pmおよび第二分割領域Pnを有している。第一分割領域Pmおよび第二分割領域Pnは、X方向に交互に配置されている。各第一分割領域Pmおよび各第二分割領域Pnは、Y方向に長手の短冊状に形成されている。なお、第一分割領域Pmおよび第二分割領域PnのX方向の寸法は、互いに等しく、かつ、中央領域PiのY方向の寸法と同等に形成されている。
したがって、第一照射パターンP2において、中央領域Piと第一分割領域Pmとが重なる第一領域61は、赤色光と青色光とを加法混合した場合の混合色光(マゼンタの光)および赤外光である。中央領域Piと第二分割領域Pnとが重なる第二領域62は、赤色光および赤外光である。第一および第二の周辺領域Pj、Pkと第一分割領域Pmとが重なる第三領域63は、青色光および赤外光である。第一および第二の周辺領域Pj、Pkと第二分割領域Pnとが重なる第四領域64は、可視光がない暗色である。この例では、赤外光は、中央領域Pi、第一および第二の周辺領域Pj、Pkの全面を含む全面領域Plに含まれている。
一方、第二照射パターンQは、帯状の緑色光である光放射領域Qaを有している。ここで、第一照射パターンP2の一部と第二照射パターンQとが重なった状態について説明する。第一照射パターンP2の中央領域Piは、第二照射パターンQの光放射領域Qaの一部に重なっている。また、第一の周辺領域Pjのうち+Y側の一部は、光放射領域Qaの−Y側の一部に重なっている。さらに、第二の周辺領域Pkのうち−Y側の一部は、光放射領域Qaの+Y側の一部に重なっている。
したがって、第一照射パターンP2の一部と第二照射パターンQとが重なった状態において、中央領域Piと第一分割領域Pmとが重なる第一領域61は赤色光と青色光と緑色光とを加法混合した場合の混合色光(白色光)および赤外光であり、中央領域Piと第二分割領域Pnとが重なる第二領域62は、赤色光と緑色光とを加法混合した場合の混合色光(黄色光)および赤外光である。
また、第一分割領域Pmの中央領域Piと重ならない第三領域63のうち光放射領域Qaと重なる部分は緑色光と青色光とを加法混合した場合の混合色光(シアン光)および赤外光であり、光放射領域Qaとは重ならない部分は青色光および赤外光である。第二分割領域Pnの中央領域Piと重ならない第3領域64のうち、光放射領域Qaと重なる部分は緑色光および赤外光であり、光放射領域Qaと重ならない部分は可視光がない暗色(赤外光のみ)である。
次に、図7(b)〜図7(d)を参照して、ガラス板Wには各波長の光毎に異なる照射パターンが照射されていることを説明する。以下では、説明のために、ラインカメラで撮像した場合ではなく、便宜的にエリアカメラで全面領域Plの全体を撮像した場合について説明する。
図7(b)は、赤色光の波長感度を持つ撮像素子で第一照射パターンP2を撮像した場合に得られる画像(以下、「赤チャンネル画像37」と表記する。)を示している。図7(c)は、青色光の波長感度を持つ撮像素子で第一照射パターンP2を撮像した場合に得られる画像(以下、「青チャンネル画像38」と表記する。)を示している。図7(d)は、赤外光の波長感度を持つ撮像素子で第一照射パターンP2を撮像した場合に得られる画像(以下、「赤外チャンネル画像39」と表記する。)を示している。
図7(b)に示すように、赤チャンネル画像37の全面領域37lのうち、第一照射パターンP2の中央領域Piを撮像して得られる中央領域37iは明視野(R)となり、第一照射パターンP2の第一の周辺領域Pj、第二の周辺領域Pkを撮像して得られる第一の周辺領域37j、第二の周辺領域37kは暗視野となる。
また、図7(c)に示すように、青チャンネル画像38の全面領域38lのうち、第一照射パターンP2の第一分割領域Pmを撮像して得られる第一分割領域38mは明視野(B)となり、第一照射パターンP2の第二分割領域Pnを撮像して得られる第二分割領域38nは暗視野となる。
また、図7(d)に示すように、赤外チャンネル画像39は、全面領域39lが明視野(IR)となる。
本実施形態によれば、青色光が第一分割領域Pmおよび第二分割領域Pnによって屈折および回折されることになるため、第一実施形態で説明されたような気泡欠点や異物等のみならず、主としてX方向に光を屈折させる欠点についても検出することが可能となる。ここで、「主としてX方向に光を屈折させる欠点」とは、ガラス内部の局所的な不均質箇所およびガラス内部のY方向に連続した不均質箇所等、光の屈折に方向性を持った欠点が挙げられる。
また、光検出器で検出される第一分割領域Pmおよび第二分割領域Pnの幅の伸縮によって、ガラス内部のある一定の大きさを持った不均質部分、およびそれに由来したガラス表面の変形から成る欠点の評価が可能となる。
なお、本実施形態では、透過光の一つである青色光が第一分割領域Pmおよび第二分割領域Pnを有する例を示したが、これに限定されない。反射光側の照射パターンに第一分割領域Pmおよび第二分割領域Pnを設けても良い。
また、本実施形態では、第一分割領域Pmおよび第二分割領域Pnの長手方向は、撮像領域Sの長手方向に対して垂直に交わる角度となるように配置したが、これに限定されない。すなわち、撮像領域Sの長手方向と交点を持つような角度であれば良い。好ましくは、第一分割領域Pmおよび第二分割領域Pnの長手方向と撮像領域Sの長手方向の交点の周囲に形成される4つの角度の全てが、好ましくは45°以上、さらに好ましくは60°以上、さらに好ましくは75°以上であることが望ましい。
また、本実施形態によれば、赤色光、青色光および緑色光に加えて、赤外光の画像も得られることから、4種類の画像情報を欠点の判別に用いることができる。よって、詳細な欠点の判定が可能になる。
また、第二、第三実施形態では、欠点の核そのものを検出するために、全面領域に照射する赤外光を設けたが、本実施形態に限定されない。例えば、図7(C)では、第二分割領域38nは完全な暗視野として説明したが、第二分割領域38nは完全な暗視野とせずに、第一分割領域Pmおよび第二分割領域Pnの明暗の差を小さくしても良い。第一分割領域Pmでの青色光の強度を100%としたとき、第二分割領域Pnでは20%以上90%以下、より好ましくは40%以上70%以下とすることが好ましい。このようにすることで、前述の第一分割領域Pmおよび第二分割領域Pnを備えることによる効果と、光を全面領域に照射することによる効果の両者を得ることができる。
なお、このような第一分割領域Pmおよび第二分割領域Pnの明暗の差を小さくする照射パターンは、フィルムの第二分割領域38nの部分にも薄い着色を行うことにより、実現できる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態においては、透過光成分L10が赤色光および青色光の2種類の波長の光を含み、反射光成分L20が緑色光のみの1種類の波長の光を含む構成としたが、これに限られることは無い。例えば、透過光成分L10が1種類の波長の光(例、緑色光)を含み、反射光成分L20が2種類の波長の光(例、赤色光および青色光)を含む構成としても良い。
また、例えば、上記第一実施形態では、光検出器30の検出可能な波長の光が三原色に対応する光である例を挙げて説明し、上記第二実施形態および第三実施形態では、光検出器30が赤外光を検出可能である例を挙げて説明したが、これに限られることは無い。例えば、光検出器30が紫外光など、他の種類の光を検出可能な構成としてもよい。この場合、第一照射パターンP、P1、P2、第二照射パターンQに加えて、紫外光のパターンを新たに追加してもよい。また、第一照射パターンPの一部の領域、第二照射パターンQに代えて、紫外光の照射パターンとしてもよい。
また、例えば、上記第一実施形態では、第一照射パターンPの中央領域Paをマゼンタ(赤色+青色)とし、第一および第二の周辺領域Pb、Pcを青色とし、第二照射パターンQを緑色とする構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無い。また、中央領域Pa、第一および第二の周辺領域Pb、Pcの形状が上記実施形態に記載の形状とは異なっていてもよい。また、上記実施形態では、赤色光、緑色光および青色光の照射パターンの中央位置が揃った状態となっている例を挙げて説明したが、これに限られることは無い。
図8は、中央領域Pa、第一および第二の周辺領域Pb、Pc、第二照射パターンQを構成する光の色の組み合わせを示す表である。図8に示すように、三原色を組み合わせた他のパターンであっても、上記第一実施形態と同様の説明ができる。
また、上記各実施形態においては、ガラス板Wの第二面Wbで反射させる第二照射パターンQとして、緑色光を用いた構成を例に挙げて説明したが、これに限られることはない。例えば、緑色光に代えて、他の種類の光(赤色光、青色光、赤外光、紫外光など)が用いられた構成であってもよい。また、第二照射パターンQとして、赤色光、青色光、赤外光、紫外光などの複数種類の光のうち2種類以上の光の組み合わせが用いられた構成であってもよい。
また、上記各実施形態においては、第一照射パターンP、P1、P2の一部に第二照射パターンQの全部が重なった構成を例に挙げて説明したが、これに限られることはない。例えば、第一照射パターンP、P1、P2の全部と第二照射パターンQの全部とが重なった構成であってもよい。また、第二照射パターンQの一部に第一照射パターンP、P1、P2の全部が重なった構成であってもよい。また、第一照射パターンP、P1、P2の一部と第二照射パターンQの一部とが重なった構成であってもよい。
また、上記実施形態においては、青色光と赤色光とが反転した場合であっても同様の説明が可能である。
10…第一光源 20…第二光源 30…光検出器 100…検査装置 CONT…制御部 W…ガラス板 Wa…第一面 Wb…第二面 P、P1、P2…第一照射パターン Q…第二照射パターン L10…透過光成分 L20…反射光成分 L1…第一検査光 L2…第二検査光 Pa、Pe、Pi…中央領域 Pb、Pf、Pj…第一の周辺領域 Pc、Pg、Pk…第二の周辺領域 Pd、Ph、Pl…全面領域 Qa…光照射領域 W1…光入射領域 W2…光入射領域 S…撮像領域

Claims (16)

  1. 板状透明体からなる被検査物に検査光を照射して光検出器によって前記被検査物に存在する欠点を検出する被検査物の検査方法において、
    前記検査光は、第一波長、第二波長および第三波長を含む少なくとも3種類の波長の光で構成され、
    前記第一波長の光によって形成される第一波長の照射パターンと当該第一波長の照射パターンと異なるパターンを有する前記第二波長の光によって形成される第二波長の照射パターンとを組み合わせて形成された第一照射パターンを含む第一検査光と、前記第三波長の光で形成された第二照射パターンを含む第二検査光とからなり、
    前記第一検査光を前記被検査物の一方の面に照射すると共に、前記第二検査光を前記被検査物のうち前記一方の面とは異なる他方の面に照射するステップと、
    前記第一検査光または前記第二検査光の一方が前記被検査物を透過した透過光成分と、前記第一検査光または前記第二検査光の他方が前記被検査物で反射した反射光成分とが重なった光を、前記第一波長、第二波長および第三波長毎に前記光検出器によって検出するステップと、
    前記光検出器によって検出された前記透過光成分および前記反射光成分の検出結果のうち前記第一波長の光、前記第二波長の光および前記第三波長の光についての個別の検出結果に基づいて前記被検査物に存在する欠点に関する情報を取得するステップと、
    を含むことを特徴とする被検査物の検査方法。
  2. 前記透過光成分は、前記第一検査光によるものであり、前記反射光成分は、前記第二検査光によるものである、請求項1に記載の被検査物の検査方法。
  3. 前記3種類の波長の光は、赤色光、緑色光および青色光である、請求項1または2に記載の被検査物の検査方法。
  4. 前記光検出器は、前記3種類の波長の光の他に赤外光を検出することが可能であり、
    前記第一照射パターンまたは前記第二照射パターンは、前記赤外光を組み合わせて形成された、請求項3に記載の被検査物の検査方法。
  5. 前記反射光成分は、緑色光である、請求項1から4のいずれか一項に記載の被検査物の検査方法。
  6. 前記欠点に関する情報は、前記被検査物中の異物等により遮光された前記透過光成分による像、前記被検査物の局所的な歪で屈折された前記透過光成分による像、前記被検査物中の異物等により反射された前記反射光成分による像または前記被検査物中の異物等が二重に写る前記反射光成分による像の少なくともいずれかを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の被検査物の検査方法。
  7. 前記第一波長の照射パターンは、中央領域と第一の周辺領域および第二の周辺領域とを有し、
    前記中央領域と前記第一の周辺領域および前記第二の周辺領域とは、前記板状透明体の幅方向を長手方向とし、前記長手方向に直交する方向に並んで配置され、
    前記中央領域が、前記中央領域と前記第一の周辺領域および前記第二の周辺領域のうち中央に配置されており、
    前記中央領域は、前記光検出器によって検出した場合に、明視野または暗視野のうちいずれか一方となる領域であり、
    前記第一の周辺領域および前記第二の周辺領域は、前記光検出器によって検出した場合に、明視野または暗視野のうち前記中央領域とは異なる他方の領域である請求項1から6のいずれか一項に記載の被検査物の検査方法。
  8. 前記第二波長の照射パターンは、第一分割領域と第二分割領域とを有し、
    前記第一分割領域と前記第二分割領域は、前記板状透明体の幅方向に直交する方向を長手方向とし、前記板状透明体の幅方向に並んで配置され、
    前記第一分割領域は、前記光検出器によって検出した場合に明視野となる領域であり、
    前記第二分割領域は、前記光検出器によって検出した場合に暗視野となる領域である請求項1から7のいずれか一項に記載の被検査物の検査方法。
  9. 前記被検査物は、ガラス板である、請求項1から8のいずれか一項に記載の被検査物の検査方法。
  10. 板状透明体からなる被検査物に検査光を照射して光検出器によって前記被検査物に存在する欠点を検出する被検査物の検査装置において、
    前記光検出器は、第一波長、第二波長および第三波長を含む少なくとも3種類の波長の光を波長毎に検出することが可能であり、
    前記第一波長の光によって形成される第一波長の照射パターンと当該第一波長の照射パターンと異なるパターンを有する前記第二波長の光によって形成される第二波長の照射パターンとを組み合わせて形成された第一照射パターンを含む第一検査光を前記被検査物の一方の面に照射する第一光源と、
    前記第三波長の光で形成された第二照射パターンを含む第二検査光を前記被検査物のうち前記一方の面とは異なる他方の面に照射する第二光源と、
    前記光検出器によって検出された前記透過光成分および前記反射光成分の検出結果のうち前記第一波長の光、前記第二波長の光および前記第三波長の光についての個別の検出結果に基づいて前記被検査物に存在する欠点に関する情報を取得する制御部と、
    を備え、
    前記第一検査光または前記第二検査光の一方が前記被検査物を透過した透過光成分と、前記第一検査光または前記第二検査光の他方が前記被検査物で反射した反射光成分とが重なった光を、前記光検出器に検出させるように光学系が構成される
    ことを特徴とする被検査物の検査装置。
  11. 前記透過光成分は、前記第一検査光によるものであり、前記反射光成分は、前記第二検査光によるものである、請求項10に記載の被検査物の検査装置。
  12. 前記3種類の波長の光は、赤色光、緑色光および青色光である、請求項10または11に記載の被検査物の検査装置。
  13. 前記光検出器は、前記3種類の波長の光の他に赤外光を検出することが可能であり、
    前記第一照射パターンまたは前記第二照射パターンは、前記赤外光を組み合わせて形成された、請求項12に記載の被検査物の検査装置。
  14. 前記反射光成分は、緑色光である、請求項10から13のいずれか一項に記載の被検査物の検査装置。
  15. 前記欠点に関する情報は、前記被検査物中の異物等により遮光された前記透過光成分による像、前記被検査物の局所的な歪で屈折された前記透過光成分による像、前記被検査物中の異物等により反射された前記反射光成分による像または前記被検査物中の異物等が二重に写る前記反射光成分による像の少なくともいずれかを含む、請求項10から14のいずれか一項に記載の被検査物の検査装置。
  16. 帯状のガラス板を成形する工程と、
    請求項9に記載の被検査物の検査方法に基づき前記帯状のガラス板に含まれる欠点を検査する検査工程と、
    前記検査工程によって検出された欠点を含むガラス板を除去すべきか否かを判別する判別工程と、
    前記帯状のガラス板を所定の大きさに切断する切断工程と、
    前記判別工程の判別結果に基づき除去すべきとされた欠点含有ガラス板を除去する除去工程と、を含むガラス板の製造方法。
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