JP4151306B2 - 被検査物の検査方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、被検査物の検査方法に関し、特に自動車もしくは建築物の窓等に使用されるガラス板、またはブラウン管のガラスパネル等に生じた光学的欠陥(異物等の遮光性欠陥、透明体の局所的な屈折異常による微小な欠陥、鏡面体表面の局所的な凹凸等による反射異常欠陥)の検査に用いられる被検査物の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガラス板等の透明板状体の欠陥は、検査員の目視による検査および識別が実施されることが多かった。このような検査を自動化する手法として、カラーの照明およびカラーのカメラを用いたものが、特開平9−5253号公報(以下、文献1という)および特開2001−56297公報(以下、文献2という)に開示されている。文献1には、被検査物上面の異なる角度から異なる色の照明を行い、検査対象である凸部分の反射光に対する各色の成分における特徴を比較して、欠陥の検査と識別を行うことが開示されている。また、文献2には、平面状の欠陥を検査するために、被検査物上面から黄色の正反射光をあて、同時に異なる角度から青色の光線を当てることにより、検査および識別を行うことが開示されている。
【0003】
一方、特開平8−61930号公報(以下、文献3という)には、三次元形状およびその欠陥の検出を目的とし、カラーパタン照明とカラーカメラを用いた検査方法が開示されている。すなわち、この文献3にはパタンの色と被検査物表面の角度を対応させ、三次元形状の計測を行うことが開示されている。
【0004】
さらに一方、ステレオ法と呼ばれ、複数カメラの視差を利用して被検査物の三次元位置を測定する手法が広く知られており、それを利用した検査機が用いられることもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記文献1〜3に開示されている従来技術では、平面上あるいはその上にある凸形状の検査を行うためになされたものであり、全て反射光による検査を前提としている。仮にこれらを、透過検査へ適用したとしても、文献1の発明に関しては、暗視野照明として屈折異常欠陥の検出および屈折の度合いの測定は可能だが、R(赤)、G(緑)およびB(青)の各画像中に明視野がないため、遮光性欠陥の検査が難しく、欠陥の識別をする上で重要な大きさなどの欠陥形状に関する情報を得るのが難しい。また、文献3の発明に関しては、屈折異常の程度を測定することは可能であるが、文献1の発明同様に、遮光性の欠陥の検査および欠陥形状の情報を得るのが難しい。
【0006】
一方、文献2の発明に関しては、Bは暗視野画像、RとGは明視野画像となり、遮光性の欠陥の検査も可能で、欠陥形状の情報も得られるが、RとGの画像は同一の照明系下の画像となり、欠陥部分の色に違いがある場合は、欠陥の識別に役立つが、屈折異常の程度の違いを全く評価できず、透明体の欠陥候補の種類を識別することは困難である。
【0007】
さらに一方、ステレオ法による検査は、形状や段差の不良の検査に限られる。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ガラス板等の透明体または鏡面体に生じた欠陥候補の種類を識別できる被検査物の検査方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため本発明は、光源により被検査物に対して光を照射し、その反射光または透過光を撮像し、この撮像により得られた画像をR(赤)、G(緑)およびB(青)の各画像に分離し、分離した各画像の輝度分布に基づいて前記被検査物の欠陥を検査する方法において、光の3原色の一つである第1の色と光の3原色の一つである第2の色との混色からなる第1のパタンと、光の3原色の一つである第3の色と前記第1の色との混色からなりかつ前記第1のパタンの両側にそれぞれ隣接する第2および第3のパタンとを前記光源の発光面に設け、前記被検査物を透過した前記第1のパタン、または前記被検査物に反射された前記第1のパタンの何れかを撮像し、この撮像した画像を明視野である前記第1の色と第2の色の画像と、暗視野である前記第3の色の画像に分離、解析することにより、前記被検査物に存在する欠陥候補を抽出することを特徴とする被検査物の検査方法を提供する。
【0010】
また、前記第1のパタンは、G(緑)およびB(青)の混色からなるパタンであり、前記第2および第3のパタンは、G(緑)およびR(赤)の混色からなるパタンであることが好ましい。
【0011】
また、前記第1のパタンは、G(緑)およびR(赤)の混色からなるパタンであり、前記第2および第3のパタンは、G(緑)およびB(青)の混色からなるパタンであることが好ましい。
【0012】
また、R(赤)、G(緑)およびB(青)の各画像における欠陥候補の中心領域、前記欠陥候補の輪郭近傍の内側領域、および前記欠陥候補の輪郭近傍の外側領域における各画像信号を取得し、これらの画像信号の特徴量に基づいて前記欠陥候補の種類を識別することが好ましい。
【0013】
また、視差のある複数の画像を取得し、これら視差のある複数の画像に基づいて前記欠陥候補の三次元位置を求め、前記欠陥候補が被検査物の表面または内部の何れにあるかを判定することが好ましい。
【0014】
さらに、前記被検査物は、透明体であり、この透明体の表面および裏面に光学的にマーキングを施し、測定されたそれらの三次元位置を基準として欠陥候補が前記透明体の内部、前記透明体の表面、または前記透明体の裏面の何れにあるかを判定することが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に関して図面を参照して説明する。
図1は、被検査物の欠陥検査方法を実施するための検査装置の一実施形態を示す構成図であり、同図(a)は側面図、同図(b)はA−A’線矢視図を示す。同図(a)に示すように、被検査物であるガラス板2の裏面に対して光源3から光を照射し、その透過光をガラス板2の主表面側からカラーのラインカメラ1により撮像する。すなわち、同図(b)に示すように、ガラス板Gを図の矢印方向に搬送しながら撮像する。そして、撮像された画像信号は演算装置4に送られ、演算装置4により画像処理に必要な各種演算処理が実行される。また、光源3は、箱状の筐体内に蛍光灯を設置して作られた面状の拡散照明であり、その発光面には後述のカラーパタンが設けられている。ラインカメラ1は、一次元CCDセンサを備えたカメラであり、撮像した画像を光の三原色であるR(赤)、G(緑)およびB(青)の各画像に分離することができる。
【0016】
図2は、光源3の発光面に設けられたカラーパタンを示す平面図である。同図に示すように、パタン3aはストライプ状の3つの領域を有し、中央に位置する被検査領域3a−2は水色に着色され、それに隣接する周辺領域3a−1および3a−3は黄色に着色され、ラインカメラ1の視野は被検査領域3a−2を縦断する一点鎖線上に合わせてある。なお、パタン3aは、図2のように着色したフィルムを光源3の発光面に貼付したものであり、例えば透明樹脂フィルムにアルミナゾル等(旭硝子(株)社製のピクトリコなど)を塗布し、その上にインクジェット印刷することにより作られる。
【0017】
ここで、本発明の検査原理について説明する。被検査領域3a−2は、GとBの混色である水色に着色され、Rの光を一切含まない。一方、周辺領域3a−1および3a−3は、GとRの混色である黄色に着色され、Bの光を一切含まない。したがって、ラインカメラ1によって撮像された画像をR、GおよびBの各色に分離し、ガラス板2に欠陥が一切ないものと仮定すると、R画像は暗視野(輝度が最低の状態)、GおよびB画像は明視野(輝度が最大の状態)となる。
【0018】
ところが、ガラス板2の被検査領域3a−2に相当する領域に、気泡や傷、凹凸等の欠陥が存在した場合、ガラス板2内の局所的な屈折異常により、周辺領域3a−1または3a−3中のRの光が被検査領域3a−2に混入するため、上記分離したR画像中に欠陥が映し出される。また、異物の混入等により光の透過が遮られた場合、GおよびB画像の明視野中に局所的に光を透過しない部分が撮像されることになる。
【0019】
なお、被検査領域3a−2をRとGの混色、周辺領域3a−1および3a−3をGとBの混色としてもよく、さらにその他の組み合わせでも上記同様の効果が得られる。また、透明体中の透明な異物や、微小な表面凹凸などの比較的弱い屈折異常欠陥に対する検出感度は、被検査領域3a−2の幅(短辺の長さ)が狭いほど高くなる。
【0020】
これらの欠陥と透明体中の気泡等の強い屈折異常欠陥の識別をする場合、Rの画像に相当する暗視野とBの画像に相当する周辺部に暗い部分がある明視野においては、どちらの種類の欠陥でも信号が得られるが、Gの画像においては、強い屈折異常では信号が得られるのに対し、弱い屈折異常では信号が得られない。したがって、G信号の有無という特徴により両者を区別できる。
【0021】
図3は、被検査物の表面検査装置を示す側面図である。同図に示すように、表面が鏡面状の被検査物2aの表面を検査する場合、光源3の反射光を撮像するとよい。また、撮像手段として、カラーのエリアカメラ、あるいは色をRGBに分解して出力できる点状のセンサを走査する構成を用いてもよい。
【0022】
次に、欠陥候補の種類の識別方法について説明する。ガラス板には種々の欠陥が発生し、例えば肉厚が局所的に変化してレンズ効果を生ずる欠陥、表面に形成された傷や凹凸、内部に混入した異物や気泡等がある。そして、これらの欠陥候補の種類を、図1に示した検査装置により画像を分析すると、それぞれ固有の特徴を有する。
【0023】
例えば、R画像における気泡欠陥は、屈折により中心部は光るが周辺部は光らない。それに対して、異物等の遮光性欠陥は、遮光により中心部は光らないのに対し、周辺部分は反射や散乱により光るといった特徴を持つ。そこで、本実施の形態では欠陥候補の輪郭に沿って環状に領域を分割することにより、領域毎の輝度分布の違いに基づいて欠陥候補の種類を識別する。また、ガラス板2に付着した単なる埃であるのか、ガラス板2に生じた欠陥であるのかを識別することができる。
【0024】
図4は、欠陥候補の一例を示す平面図である。同図(a)は楕円形の欠陥候補5、同図(b)は長方形の欠陥候補6を示し、それぞれ欠陥候補の中心領域5a、6a、輪郭の内側領域5b、6b、輪郭の近傍領域5c、6cの3領域を有する。欠陥候補の輪郭は、領域5bと5c(6bと6c)との境界に位置する。各領域の幅は、画像における輪郭の画素数で決めることができる。
【0025】
また、分割する領域の数は、識別した欠陥候補の種類やその画像上での大きさ等に応じて最適なものを用い、各領域における特徴量として、領域内の信号のヒストグラムより求めた最大値、最小値、平均値、または標準偏差等のうち、必要なものを用いればよい。例えば、図4のように領域を、欠陥候補の中心領域、輪郭の内側領域および輪郭の近傍領域の3領域に分割し、各領域におけるRGBそれぞれの画像の信号を用いれば、9つのヒストグラム情報に基づいた特徴量を用いることができ、それにより欠陥候補の種類を識別することができる。
【0026】
図5は、本発明による被検査物の欠陥検査方法を実施するための検査装置の別の実施形態を示す構成図である。画像を三原色であるR(赤)、G(緑)およびB(青)の画像に分離しうる撮像手段であるカラーのエリアカメラ1a、1aにより、光源3から発せられた光が被検査物2を透過した像を取得する。撮像により得られた信号は図示しない演算装置に送られ、画像処理に必要な各種演算処理が実施される構成となっている。なお、エリアカメラ1a、1aの代わりに、カラーのラインセンサカメラまたは走査可能な点状のセンサを用いてもよい。
【0027】
また、同図に示すように、エリアカメラ1a、1aは、異なる方向からほぼ同一の視野を撮像しているので、各カメラで得られる画像間に視差が生じる。視差のある画像間における同一点の座標のずれより、対称点が存在する図4中のX、Z座標を推定することが可能となる。一般に視差画像間の同一点の特定は容易でないが、本実施形態においては、先に延べたように欠陥候補に対して多くの特徴量を得ることができ、複数画像間での同一の欠陥候補の特定が容易になる。
【0028】
透明体の欠陥検査では、欠陥候補の位置が透明体の表面もしくは裏面、または肉厚内の何れにあるのかを知ることが重要な場合がある。本実施形態は欠陥候補のZ座標を推定でき、欠陥候補が非検査物の表面または内部の何れにあるかを三次元位置から判断できる。
【0029】
被検査物が曲面や不規則な形状である、あるいはZ方向の位置決めが不十分であるために、撮像系を基準としたZ座標のみで欠陥候補が表面、裏面、または肉厚内の何れにあるかを特定できない場合もある。これに対して本実施形態では、表面および裏面に基準となるマーキングを施す。そして、これらのマーキングに基づいて、被検査物の表面および裏面のZ座標を同時に測定し、欠陥候補のZ座標をそれらと比較することにより、欠陥候補が表面、裏面または肉厚内の何れにあるかを特定する。
【0030】
マーキングを施すための具体的な手段としては様々考えられる。塗料などによるマーキングは検査後に洗浄が必要になるため、レーザ光を用いるとよい。すなわち、レーザ7により発光したレーザ光をガラス板2に照射し、ガラス板2の主表面および裏面に散乱による輝点(散乱スポット8,9)を発生させ、輝点の位置を測定することにより、ガラス板2の表面および裏面のZ座標を求める。
【0031】
なお、マーキングのためのレーザ光として赤い光線を用いた場合、ガラス板2の主表面および裏面での散乱光も赤い光となり、Rの画像でより強い輝点として測定される。カメラ画像の背景となる被検査領域3a−2はGとBの混色であるため、Rの画像においては暗視野となり、表面および裏面の赤い点は、暗視野中で明るい輝点となり、R画像での検出が容易となる。
【0032】
一方、遮光性の欠陥候補等は、R画像では輝点とならずに検出できない、または一部が光るだけで輪郭が抽出できない場合がある。これに対して、GまたはBの画像では比較的容易に輪郭が検出できる。本実施形態においては、GまたはBの画像を用いて輪郭を抽出し形状の特徴量を算出するとともに、中心部や周辺部などの領域を特定し、その座標位置に基づいてR、GおよびBの各画像における信号特徴量を算出している。
【0033】
【実施例】
以下、本発明の実施例に関して図面を参照して説明する。
【0034】
〔実施例1〕
本実施例では図1の装置を用い、パタン3aとして、被検査領域近傍に相当するGとRの混色である黄色、周辺領域にGとBの混色である水色を用いた。撮像された画像は、RGBのそれぞれの画像に分離され、Rの画像は周辺に暗い部分をもつ状態での明視野画像、Gの画像は背景の広い範囲が明るい状態での明視野画像、Bの画像は周辺に明るい部分をもつ状態での暗視野画像となる。
【0035】
本実施例においては、2000画素の1次元カラーラインセンサを用いて、画素分解能0.08mm、絞りをF11、被検ガラスと照明パタンとの距離を100mmという条件下で、図3のハッチング部に相当する幅を20mmとして、板厚が15mm程度のガラス板の検査を行った。また、ガラス板の搬送速度は100mm/秒、ラインセンサで1ラインを取り込むのに要する時間を0.8ミリ秒とした。
【0036】
〔実施例2〕
本実施例では、図5の装置を用い、パタン3aとして、被検査領域近傍に相当するGとBの混色である水色、周辺領域にGとRの混色である黄色を用いた。撮像された画像は、R、GおよびBの各画像に分離され、Rの画像は周辺に明るい部分をもつ状態での暗視野画像、Gの画像は背景の広範囲が明るい状態である明視野画像、Bの画像は周辺に暗い部分をもつ明視野画像となる。
本実施例においては、市販の2次元カラーカメラ2台を用いて同一平面上に設置し、エリアカメラ1a,1aにより得られる像に関して、図5に示すY座標を一致させている。また、画素分解能0.02mm、絞りをF11、被検ガラスと照明パタンとの距離を100mmという条件下で、図3のハッチング部に相当する幅を15mmとして、板厚が15mm程度のガラス板の検査を行った。また、マーキングを施すためのレーザ7には赤色の半導体レーザを、図5に示すZ軸に対してY軸の方向に傾斜させて設置した。
【0037】
レーザ7によりレーザ光を照射すると、ガラス表裏面の微細な凹凸や汚れによる散乱のため、レーザ光が照射された部分は発光する。これらの発光は赤い光であるため、R画像においてこの散乱スポット8,9の画像上の位置を検出する。R画像は背景が暗い暗視野となっているため、Rの明るい部分としてS/Nで100以上と安定したスポットの検出が実現される。また散乱スポット8,9の位置は、レーザ7の取り付け位置と角度、カメラ1aと被検査物であるガラス板2とのおおよその距離および厚さより想定される座標から探索し、Rで周囲よりある値以上の差を持って明るくなっており、かつGとBのどちらでも周囲より暗くなっていないという条件により特定している。
【0038】
散乱スポット8,9の重心座標を用い、簡易的にb・(x1−x2)/(a-x1+x2)の式によりカメラからガラス表面および裏面までの距離を計算する。ここで、aは2台のカメラの撮像レンズの中心間の距離、bは撮像レンズの中心と被検査物の表面を想定した基準面までの距離であり、x1、x2はそれぞれのカメラで撮像された画像上の測定対象点の座標を実空間の位置に変換する倍率の相当する値をかけたものである。この実施例においては、a=60mm、b=265mmとしている。表面の粗度の違いによるばらつきの影響を含めても、表裏面のz方向の位置の測定精度は±1mm以内の精度で達成されている。
【0039】
また、各カメラから得られたG画像とR画像の差分画像を算出し、その値の大小により欠陥候補を抽出する。それらのうちから表裏面のスポットに相当する部分は除外している。抽出された欠陥候補に対しては、R画像により輪郭を抽出し、輪郭より内側へ欠陥候補の径の30%の幅に相当する画素数分の範囲の輪郭内側部分、それよりも内側の中心部、輪郭より外側へ径の30%分の幅に相当する範囲の輪郭近傍部分の3つの領域を特定し、RGBのそれぞれの画像における該当部分の信号の平均値を算出する。また、各R画像の輪郭内の領域の重心座標を算出し、欠陥候補の座標としている。
【0040】
2台のカメラで得られた画像の欠陥候補に対して、yの値がある範囲で一致し、かつ特徴量が最も一致するものを同一の欠陥候補であると特定し、その画像上の座標より散乱スポット8,9のZ位置を算出する場合と同じ式により、欠陥候補のZ位置を算出し、散乱スポット8,9のZ位置と比較することにより、欠陥候補がガラスの表面、裏面あるいは肉厚内の何れにあるかを判定する。
【0041】
また、R、GおよびBの各画像において、中心領域、輪郭の近傍領域の信号を輪郭の内側領域の信号値で割った値、R画像およびB画像の中心領域の信号をG画像の中心領域の信号で割った値、中心部領域の信号の9つの特徴量および形状の特徴を表す長径、円型度、対象性を加えた12個の特徴量に関し、実験結果よりもとめた欠陥候補の種類ごとの分布を参照し、欠陥候補の種類を識別する。
【0042】
これにより、ガラス板中の気泡、表面の気泡、ガラス板中の透明な異物、ガラス板中の異物、表面の異物、表面の凹凸、表面の傷を識別することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したとおり本発明は、光の3原色の一つである第1の色と光の3原色の一つである第2の色との混色からなる第1のパタンと、光の3原色の一つである第3の色と前記第1の色との混色からなりかつ前記第1のパタンの両側に隣接する第2および第3のパタンとを光源の発光面に設け、前記被検査物を透過した前記第2のパタン、または前記被検査物に反射された前記第2のパタンの何れかを撮像し、撮像した画像を解析することにより欠陥を検査する。
【0044】
すなわち、2色の単純なパタンでありながら、微小凹凸欠点検査または形状測定を行うことができ、さらには検査または測定の高速化や高性能化を実現できる。また、検査装置が簡単な構成で済むため、低価格化、使用可能な対象の範囲の拡大ができる。さらに、ガラス板中の気泡、表面の気泡、ガラス板中の透明な異物、ガラス板中の異物、表面の異物、表面の凹凸、表面の傷を識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施形態を示す正面図、(b)A−A’線矢視図である。
【図2】カラーパタンを示す平面図である。
【図3】本発明のその他の実施形態を示す側面図である。
【図4】本発明における欠陥候補の領域の分割を示す模式図である。
【図5】(a)本発明のその他の実施形態を示す正面図、(b)本発明のその他の実施形態を示す側面図、(c)B−B’線矢視図、(d)C−C’線矢視図である。
【符号の説明】
1:ラインカメラ
2:ガラス板
3:光源
3a:カラーパタン
3a−1、3a−3:周辺領域
3a−2:被検査領域
4:演算装置
5:楕円状欠陥
6:矩形状欠陥
7:レーザ
8:ガラス主表面における散乱スポット
9:ガラス裏面における散乱スポット
Claims (6)
- 光源により被検査物に対して光を照射し、その反射光または透過光を撮像し、この撮像により得られた画像をR(赤)、G(緑)およびB(青)の各画像に分離し、分離した各画像の輝度分布に基づいて前記被検査物の欠陥を検査する方法において、
光の3原色の一つである第1の色と光の3原色の一つである第2の色との混色からなる第1のパタンと、光の3原色の一つである第3の色と前記第1の色との混色からなりかつ前記第1のパタンの両側にそれぞれ隣接する第2および第3のパタンとを前記光源の発光面に設け、
前記被検査物を透過した前記第1のパタン、または前記被検査物に反射された前記第1のパタンの何れかを撮像し、この撮像した画像を明視野である前記第1の色と第2の色の画像と、暗視野である前記第3の色の画像に分離、解析することにより、前記被検査物に存在する欠陥候補を抽出することを特徴とする被検査物の検査方法。 - 前記第1のパタンは、G(緑)およびB(青)の混色からなるパタンであり、
前記第2および第3のパタンは、G(緑)およびR(赤)の混色からなるパタンである請求項1に記載の被検査物の検査方法。 - 前記第1のパタンは、G(緑)およびR(赤)の混色からなるパタンであり、
前記第2および第3のパタンは、G(緑)およびB(青)の混色からなるパタンである請求項1に記載の被検査物の検査方法。 - R(赤)、G(緑)およびB(青)の各画像における欠陥候補の中心領域、前記欠陥候補の輪郭近傍の内側領域、および前記欠陥候補の輪郭近傍の外側領域における各画像信号を取得し、これらの画像信号の特徴量に基づいて前記欠陥候補の種類を識別する請求項1〜3の何れか一項に記載の被検査物の検査方法。
- 視差のある複数の画像を取得し、これら視差のある複数の画像に基づいて前記欠陥候補の三次元位置を求め、前記欠陥候補が被検査物の表面または内部の何れにあるかを判定する請求項1〜4の何れか一項に記載の被検査物の検査方法。
- 前記被検査物は、透明体であり、
この透明体の表面および裏面に光学的にマーキングを施し、測定されたそれらの三次元位置を基準として欠陥候補が前記透明体の内部、前記透明体の表面、または前記透明体の裏面の何れにあるかを判定する請求項5に記載の被検査物の検査方法。
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