JP2021032451A - 空気処理装置および汚れ推定システムならびに汚れ推定方法 - Google Patents

空気処理装置および汚れ推定システムならびに汚れ推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】空気処理装置の構成部品に付く汚れの種類の推定に寄与するシステムを提供する。【解決手段】ケーシング(20)と、ケーシング(20)の内部に設けられたドレンパン(50,)と、ドレンパン(50)を撮影して画像データを取得するカメラ(70)と、カメラ(70)の撮影対象に可視光を照射する照明装置(72)と、カメラ(70)および照明装置(72)の動作を制御する制御ユニット(80)とを備える。照明装置(72)は、赤色光、緑色光、青色光および白色光を個別に照射可能である。制御ユニット(80)は、照明装置(72)に異なる色の可視光の照射を実行させた複数の照明環境で、カメラ(70)に撮影を実行させる。【選択図】図6

Description

本開示は、空気処理装置および汚れ推定システムならびに汚れ推定方法に関する。
従来から、ケーシングの内部を撮影する撮影装置を備えた空気処理装置が知られている。この空気処理装置において、撮影装置は、例えばドレンパンなどの構成部品を撮影対象として撮影する。サービス業者などは、撮影装置の撮影により取得される画像データに基づき、撮影対象の汚れの状態を観察できる。そのような空気処理装置の一例は、特許文献1に開示されている。
特開2019−039657号公報
空気処理装置の構成部品に付く汚れには、淡いピンク色や黄色、薄茶色といった比較的薄い色の汚れが多い。このため、白色光などの1種類の光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データのみでは、構成部品に付く汚れの種類を推定することが難しい。
本開示の目的は、空気処理装置の構成部品に付く汚れの種類の推定に寄与するシステムを提供することにある。
本開示の第1の態様は、ケーシング(20)と、ケーシング(20)の内部に設けられた構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)と、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)を撮影して画像データを取得する撮影装置(70)と、撮影装置(70)の撮影対象に可視光を照射する照明装置(72)と、撮影装置(70)および照明装置(72)の動作を制御する制御部(80)とを備える空気処理装置を対象とする。第1の態様の空気処理装置において、照明装置(72)は、第1の色の可視光である第1照明光と第1の色とは異なる第2の色の可視光である第2照明光とを照射可能である。そして、制御部(80)は、照明装置(72)に第1照明光の照射を実行させた第1照明環境で撮影装置(70)に撮影を実行させ、照明装置(72)に第2照明光の照射を実行させた第2照明環境で撮影装置(70)に撮影を実行させる。
第1の態様において、照明装置(72)が照射可能な「第1の色の可視光」と「第2の色の可視光」とは、互いに異なるスペクトル分布特性を有する可視光を意味する。これら「第1の色の可視光」および「第2の色の可視光」はそれぞれ、特定の連続した波長域の光からなる単色光のみならず、複数の波長域の光からなる複合光であり得る。
第1の態様では、照明装置(72)が互いに異なる色の可視光である第1照明光と第2照明光とを撮影対象である構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に照射する。そして、撮影装置(70)は、第1照明光を照射した第1照明環境で構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)を撮影し、第2照明光を照射した第2照明環境で構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)を撮影する。空気処理装置(10)の構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付く汚れは、当該汚れの色に応じて、吸収する可視光の波長成分および反射する可視光の波長成分が異なる。ゆえに、第1照明環境での撮影装置(70)の撮影により取得される第1画像データでは、撮影時に照射した第1照明光の波長成分の吸収率に応じて、第2照明環境での撮影装置(70)の撮影により取得される第2画像データでは、撮影時に照射した第2照明光の波長成分の吸収率に応じて、それぞれ汚れの存在する部分の明度に差異が生じる。この差異を考慮することで、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類の推定を容易にできる。
本開示の第2の態様は、第1の態様の空気処理装置において、第1照明光が、600nm以上且つ700nm以下の波長域にピーク波長を有する第1可視光、500nm以上且つ600nm以下の波長域にピーク波長を有する第2可視光、および400nm以上且つ500nm以下の波長域にピーク波長を有する第3可視光のうちいずれか1つの可視光である、空気処理装置である。第2照明光は、第1可視光、第2可視光および第3可視光のうちいずれか1つの可視光であり、且つ第1照明光とは異なる可視光である。
第2の態様では、照射装置(72)により照射可能な第1照明光および第2照明光が、光の三原色に相当する波長域にピーク波長を有する第1可視光、第2可視光および第3可視光のうち2色の可視光である。第1可視光、第2可視光または第3可視光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データにおいて、汚れの存在する部分の明度が比較的低い場合、当該汚れの色は、撮影時に照射した可視光の色と補色の関係にある色を帯びていると推定できる。このような汚れの色に関する情報は、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類を推定するのに寄与する。
本開示の第3の態様は、第2の態様の空気処理装置において、照明装置(72)が、第1可視光、第2可視光および第3可視光を照射可能な3色発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)である、空気処理装置である。
第3の態様では、照射装置(72)により照射可能な可視光が、第1照明光および第2照明光を含め、光の三原色に相当する波長域の第1可視光、第2可視光および第3可視光である。第1可視光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データ、第2可視光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データ、および第3可視光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データには、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの色に関する異なる情報が含まれる。よって、それら複数の画像データは、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付く汚れの種類を精度良く推定するのに寄与する。
本開示の第4の態様は、第1の態様の空気処理装置において、第1照明光は、600nm以上且つ700nm以下の波長域にピーク波長を有する第1可視光、500nm以上且つ600nm以下の波長域にピーク波長を有する第2可視光、および400nm以上且つ500nm以下の波長域にピーク波長を有する第3可視光のうちいずれか1つの可視光である、空気処理装置である。第2照明光は、白色光である。
第4の態様では、照射装置(72)により照射可能な第1照明光および第2照明光が、光の三原色に相当する波長域にピーク波長を有する第1可視光、第2可視光および第3可視光のうち少なくとも1色の可視光と、白色光である。第1可視光、第2可視光および第3可視光のうち少なくとも1色の可視光を照射した第1照明環境での撮影により取得される画像データと、白色光を照射した第2照明環境での撮影により取得される画像データには、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの色に関する異なる情報が含まれる。よって、それら複数の画像データは、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付く汚れの種類を精度良く推定するのに寄与する。
本開示の第5の態様は、第1〜第4の態様のいずれか1つの空気処理装置(10)において、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)が、水を受けるトレイ(50)、空気を加湿する加湿エレメント(45a)、熱交換器(43,44)、エアフィルタ、およびファン(40,40a,40b)のうち少なくともいずれか1つである、空気処理装置である。
第5の態様では、撮影装置(70)が、水を受けるトレイ(50)、空気を加湿する加湿エレメント(45a)、熱交換器(43,44)、エアフィルタ、およびファン(40,40a,40b)のうち少なくともいずれか1つの構成部品を撮影する。空気処理装置(10)において、水受け用のトレイ(50)、加湿エレメント(45a)、熱交換器(43,44)、エアフィルタ、ファン(40,40a,40b)は、汚れが付き易い。第5の態様は、そうした構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付く汚れの種類の推定に寄与するシステムを提供する。
本開示の第6の態様は、空気処理装置(10)の内部における構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類を推定する汚れ推定システムを対象とする。第6の態様の汚れ推定システムは、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)を撮影して画像データを取得する撮影装置(70)と、撮影装置(70)の撮影対象に可視光を照射する照明装置(72)と、撮影装置(70)および照明装置(72)の動作を制御する制御部(80)と、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類を推定する推定部(86)とを備える。照明装置(72)は、第1の色の可視光である第1照明光と第1の色とは異なる第2の色の可視光である第2照明光とを照射可能である。制御部(80)は、照明装置(72)に第1照明光の照射を実行させた第1照明環境で撮影装置(70)に撮影を実行させ、照明装置(72)に第2照明光の照射を実行させた第2照明環境で撮影装置(70)に撮影を実行させる。推定部(86)は、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類の推定を、第1照明環境での撮影により取得した第1画像データと、第2照明環境での撮影により取得した第2画像データとに基づいて行う。
第6の態様では、照明装置(72)が互いに異なる色の可視光である第1照明光と第2照明光とを撮影対象である構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に照射する。そして、撮影装置(70)は、第1照明光を照射した第1照明環境で構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)を撮影し、第2照明光を照射した第2照明環境で構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)を撮影する。推定部(86)は、第1照明環境での撮影により取得される第1画像データと、第2照明環境での撮影により取得される第2画像データとに基づいて、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類を推定する。構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類が推定できると、当該構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に適切なメンテナンスを実施することが可能になる。
本開示の第7の態様は、第6の態様の汚れ推定システムにおいて、推定部(86)が、汚れの種類の推定を、第1画像データおよび第2画像データそれぞれに含まれる汚れの色に関する情報から汚れの種類を推定する汚れ推定モデルを用いて行う、汚れ推定システムである。汚れ推定モデルは、第1照明環境および第2照明環境での撮影により取得された各画像データに含まれる汚れの色に関する情報と当該汚れの種類との関係を学習した学習済みモデルである。
第7の態様では、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類の推定を、学習済みモデルである汚れ推定モデルを用いて行う。それにより、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類を精度良く推定できる。このことは、当該構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に適切なメンテナンスを実施するのに有利である。
本開示の第8の態様は、空気処理装置(10)の内部における構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類を推定する汚れ推定方法を対象とする。第8の態様の汚れ推定方法は、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に対して第1の色の可視光である第1照明光を照射し、第1照明光を照射した第1照明環境で構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)を撮影することにより、第1画像データを取得する第1撮影ステップと、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に対して第1の色とは異なる第2の色の可視光である第2照明光を照射し、第2照明光を照射した第2照明環境で構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)を撮影することにより、第2画像データを取得する第2撮影ステップと、第1画像データおよび第2画像データに基づいて、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類を推定する推定ステップとを含む。
第8の態様では、第1撮影ステップにおいて、第1照明光を照射した第1照明環境での構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)の撮影により第1画像データを取得する。第2撮影ステップにおいて、第2照明光を照射した第2照明環境での構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)の撮影により第2画像データを取得する。第1照明光と第2照明光とは、互いに異なる色(第1の色および第2の色)の可視光である。そして、推定ステップにおいて、第1画像データおよび第2画像データに基づき、構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類を推定する。構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類が推定できると、当該構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に適切なメンテナンスを実施することが可能になる。
図1は、実施形態1に係る空気調和装置の内部構造を示す平面図である。 図2は、実施形態1に係る空気調和装置の正面図である。 図3は、実施形態1に係る空気調和装置の内部構造を示す縦断面図である。 図4は、実施形態1に係る空気調和装置の正面側の概略構成を示す斜視図である。 図5は、実施形態1に係る点検蓋の内側の構造を示す斜視図である。 図6は、実施形態1に係るドレンパンの要部およびその周辺の概略構成を示す断面図である。 図7は、実施形態1に係る照明装置の概略構成を示す図である。 図8は、実施形態1に係る撮影システムの概略構成を示すブロック図である。 図9は、実施形態1に係る照明装置の照射する赤色光のスペクトル分布特性を示すグラフである。 図10は、実施形態1に係る照明装置の照射する緑色光のスペクトル分布特性を示すグラフである。 図11は、実施形態1に係る照明装置の照射する青色光のスペクトル分布特性を示すグラフである。 図12は、実施形態1に係る照明装置の照射する白色光のスペクトル分布特性を示すグラフである。 図13は、実施形態1に係る汚れ推定方法のフローを示す図である。 図14は、変形例1に係る撮影システムおよび汚れ推定システムの概略構成を示すブロック図である。 図15は、変形例2に係る撮影システムおよび汚れ推定システムの概略構成を示すブロック図である。 図16は、変形例3に係る汚れ推定方法のフローを示す図である。 図17は、変形例5に係る撮影システムの概略構成を示すブロック図である。 図18は、実施形態2に係る空気調和装置の内部構造を示す平面図である。 図19は、実施形態2に係る空気調和装置の内部構造を示す縦断面図である。 図20は、実施形態2に係る加湿器を拡大して模式的に表した斜視図である。 図21は、実施形態3に係る空気調和装置の内部構造を示す縦断面図である。
《実施形態1》
実施形態1について説明する。
実施形態1に係る空気処理装置は、室内の少なくとも温度を調節する空気調和装置(1)である。空気調和装置(10)は、室内空気(RA)の温度を調節し、温度を調節した空気を供給空気(SA)として室内へ供給する。空気調和装置(10)は、冷房運転と、暖房運転とを行う。空気調和装置(10)は、ドレンパン(50)の内部を撮影し、撮影により取得した画像データをサービス業者やユーザに提供する。
空気調和装置(10)は、室内ユニット(11)と、室外ユニット(図示省略)とを備える。室内ユニット(11)は、天井裏の空間に設置される。室内ユニット(11)は、冷媒配管を介して室外ユニットに接続されている。この接続により、空気調和装置(10)には、冷媒回路が構成される。冷媒回路には、圧縮機、室外熱交換器、膨張弁および室内熱交換器(43)が接続される。冷媒回路では、冷媒が循環することで蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。
冷媒回路では、第1冷凍サイクルと第2冷凍サイクルとが切り換えて行われる。第1冷凍サイクルは、冷房運転時に行われる。第1冷凍サイクルを行っているときには、室外熱交換器が放熱器または凝縮器として機能し、室内熱交換器(43)が蒸発器として機能する。第2冷凍サイクルは、暖房運転時に行われる。第2冷凍サイクルを行っているときには、室内熱交換器(43)が放熱器または凝縮器として機能し、室外熱交換器が蒸発器として機能する。
〈室内ユニットの構成〉
室内ユニット(11)の概略の構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。室内ユニット(11)は、天井裏に設置される。室内ユニット(11)は、ケーシング(20)と、ファン(40)と、室内熱交換器(43)と、ドレンパン(50)と、ドレンポンプ(60)と、電装品箱(16)と、撮影システム(S1)とを備えている。ファン(40)、室内熱交換器(43)、ドレンパン(50)、ドレンポンプ(60)および電装品箱(16)は、ケーシング(20)の内部に収容されている。
〈ケーシング〉
ケーシング(20)は、直方体の中空箱形に形成されている。ケーシング(20)は、天板(21)、底板(22)、前板(23)、後板(24)、第1側板(25)および第2側板(26)を有している。前板(23)および後板(24)は、互いに対向している。第1側板(25)および第2側板(26)は、互いに対向している。
第1側板(25)には、吸込口(31)が形成されている。吸込口(31)には、吸込ダクト(図示省略)が接続されている。吸込ダクトの流入端は、室内空間に連通している。第2側板(26)には、吹出口(32)が形成されている。吹出口(32)には、吹出ダクト(図示省略)が接続されている。吹出ダクトの流出端は、室内空間に連通している。ケーシング(20)の内部において、吸込口(31)と吹出口(32)との間には、空気流路(33)が形成されている。
前板(23)は、メンテナンス用空間(15)に面している。メンテナンス用空間(15)は、サービス業者などの作業用のスペースである。前板(23)の吹出口(32)側には、点検口(27)が形成されている。点検口(27)は、前板(23)の上側寄りに位置している。点検口(27)には、点検蓋(28)が着脱可能に取り付けられる。サービス業者などは、点検蓋(28)を取り外すことで、点検口(27)を通じてケーシング(20)の内部を視認できる。
前板(23)の吹出口(32)側には、開口(23a)が形成されている。開口(23a)は、前板(23)の下部に位置している。開口(23a)の形状は、例えば矩形状である。ケーシング(20)の外部から見て開口(23a)の向こう側(ケーシング(20)の内方)には、ドレンパン(50)の点検窓(58a)が位置している。開口(23a)は、ドレンパン(50)の点検窓(58a)をケーシング(20)の外部に露出させている。
〈ファン〉
ファン(40)は、ケーシング(20)の内部の空気流路(33)における第1側板(25)側に配置されている。本実施形態では、3台のファン(40)が空気流路(33)に設けられている。各ファン(40)は、シロッコ型ファンである。3台のファン(40)は、回転軸(41)によって互いに連結されている。3台のファン(40)は、1つのモータ(42)によって駆動される。
〈室内熱交換器〉
室内熱交換器(43)は、ケーシング(20)の内部の空気流路(33)における第2側板(26)側に配置されている。室内熱交換器(43)は、例えばフィンアンドチューブ式の熱交換器である。本実施形態の室内熱交換器(43)は、斜め置きの姿勢で設けられている(図3参照)。第1冷凍サイクルを行っているときの室内熱交換器(43)は、空気を冷却する。その際、空気中の水分が結露し、凝縮水が発生する。第2冷凍サイクルを行っているときの室内熱交換器(43)は、空気を加熱する。
〈ドレンパン〉
ドレンパン(50)の詳細について、図1、図3、図4および図6を参照しながら説明する。ドレンパン(50)は、ケーシング(20)の内部の空気流路(33)における第2側板(26)側に配置されている。ドレンパン(50)は、ケーシング(20)の底板(22)に設置されている。ドレンパン(50)は、室内熱交換器(43)の下方に位置している。ドレンパン(50)は、水を受けるトレイの一例である。ドレンパン(50)は、ケーシング(20)の内部において室内熱交換器(43)の近傍で空気中に発生した凝縮水を受ける。
ドレンパン(50)は、底板部(51)と、第1側壁(56)と、第2側壁(57)と、第3側壁(58)と、第4側壁(59)とを有している。
底板部(51)の表面(図3における上面)は、室内熱交換器(43)に対向する底面(50a)を形成している。底面(50a)には、下方に凹んだ凹部(53)が設けられている。凹部(53)は、底板部(51)の前端寄りに位置している。凹部(53)の底面は、ドレンパン(50)の底面(50a)のうち最も低い部分である。底面(50a)は、ドレンパン(50)内の水を凹部(53)へ流すように僅かに傾斜している。底面(50a)には、凹部(53)に水を導くための溝(図示省略)が形成されている。
第1側壁(56)は、空気流路(33)において室内熱交換器(43)の上流側に位置している。第1側壁(56)は、底板部(51)の上流側の端縁から上方に延びている。第2側壁(57)は、室内熱交換器(43)の下流側に位置している。第2側壁(57)は、底板部(51)の下流側の端縁から上方に延びている。第1側壁(56)と第2側壁(57)とは、互いに対向している。第1側壁(56)の表面(図1および図3における左面)および第2側壁(57)の表面(図1および図3における右面)はそれぞれ、ドレンパン(50)の内方に臨む側面(50b)を形成している。
第3側壁(58)は、前板(23)の裏側(ケーシング(20)の内方)に位置している。第3側壁(58)は、底板部(51)の前端から上方に延びている。第3側壁(58)は、第1側壁(56)の前端と第2側壁(57)の前端とに亘るように延びている。第4側壁(59)は、後板(24)の裏側に位置している。第4側壁(59)は、底板部(51)の後端から上方に延びている。第4側壁(59)は、第1側壁(56)の後端と第2側壁(57)の後端とに亘るように延びている。第3側壁(58)の表面(図1における上面)および第4側壁(59)の表面(図1における下面)はそれぞれ、ドレンパン(50)の内方に臨む側面(50b)を形成している。
図3および図6において二点鎖線で示すように、第3側壁(58)には、点検窓(58a)が形成されている。点検窓(58a)の形状は、例えば矩形状である。点検窓(58a)は、透明または半透明の材料からなる。点検窓(58a)の裏側(ドレンパン(50)の内方)には、ドレンパン(50)の凹部(53)が位置している。また、点検窓(58a)の裏側には、ドレンポンプ(60)の吸込部(61)が位置している。
点検窓(58a)は、ケーシング(20)の開口(23a)を通じて外部に露出している。ケーシング(20)の開口(23a)と、ドレンパン(50)の点検窓(58a)および凹部(53)と、ドレンポンプ(60)の吸込部(61)とは、前板(23)の厚さ方向に見たときに互いに対応する位置関係にある。サービス業者などは、ドレンパン(50)の凹部(53)内と、ドレンポンプ(60)の吸込部(61)とを、ケーシング(20)の開口(23a)とドレンパン(50)の点検窓(58a)とを通じて外部から視認できる。
ドレンパン(50)は、樹脂材料からなる。ドレンパン(50)の少なくとも内表面の色は、白色である。ここでいう「白色」には、純粋な白色の他、胡粉色やスノーホワイト、生成り色、オフホワイトなどの僅かに色味が感じられる白色を含む。ドレンパン(50)の内表面の色の明度は、そのような白色であるから比較的高い。ドレンパン(50)の内表面のうち少なくとも底面(50a)は、撮影システム(S1)を構成するカメラ(70)の撮影対象である。
〈ドレンポンプ〉
ドレンポンプ(60)は、ドレンパン(50)の上方に配置されている。ドレンポンプ(60)は、ドレンパン(50)の内部において、第3側壁(58)の裏側(ドレンパン(50)の内方)に配置されている。ドレンポンプ(60)は、ドレンパン(50)内の水を排出するポンプである。ドレンポンプ(60)の下部には、水を吸い込む吸込部(61)が設けられている。吸込部(61)は、管体で構成されている。吸込部(61)は、ドレンパン(50)の凹部(53)の内部に配置されている。吸込部(61)の下端には、水が流入する吸水口(62)が形成されている。吸水口(62)は、凹部(53)の底面に向かって開口している。
ドレンポンプ(60)の上部には、排水管(63)が接続されている。排水管(63)は、ドレンポンプ(60)の吐出側に連通している。排水管(63)は、ケーシング(20)の前板(23)の上部を水平方向に貫通している。ドレンポンプ(60)が運転されると、ドレンパン(50)内に溜まった水がドレンポンプ(60)の吸込部(61)に吸い込まれる。吸込部(61)に吸い込まれた水は、ドレンポンプ(60)から吐出され、排水管(63)を通してケーシング(20)の外部へ排出される。ドレンポンプ(60)の吸込部(61)は、ドレンパン(50)の底面(50a)と共にカメラ(70)の撮影対象に含まれている。
〈電装品箱〉
図1に示すように、電装品箱(16)は、前板(23)のファン(40)寄りに配置されている。電装品箱(16)の内部には、プリント基板(17)が収容されている。プリント基板(17)には、電源回路、電子部品および制御回路が搭載されている。電装品箱(16)は、前側が開口する箱本体(16a)と、箱本体(16a)の開口面を開閉する電装品蓋(16b)とを備えている。電装品蓋(16b)は、前板(23)の一部を構成している。サービス業者などは、電装品蓋(16b)を取り外すことで、電装品箱(16)の内部をメンテナンス用空間(15)に露出させることができる。
〈撮影システム〉
撮影システム(S1)は、カメラ(70)と、照明装置(72)と、制御ユニット(80)と、通信端末(90)とを備えている。カメラ(70)は、ケーシング(20)の内部に収容されている。制御ユニット(80)は、電装品箱(16)内のプリント基板(17)で構成されている。カメラ(70)と制御ユニット(80)とは、ケーブルによって接続されている。通信端末(90)は、サービス業者やユーザなどに所有される。なお、制御ユニット(80)は、プリント基板(17)とは別に電装品箱(16)の外部に配置されていてもよい。
カメラ(70)は、ケーシング(20)内に設けられた構成部品を撮影する撮影装置である。カメラ(70)としては、可視光を捉えて撮影する一般的なカメラが用いられる。カメラ(70)は、撮影対象の画像データを取得する。カメラ(70)の撮影対象は、ドレンパン(50)の内部である。当該撮影対象には、ドレンパン(50)の凹部(53)およびその周辺の底面(50a)と、ドレンポンプ(60)の吸込部(61)とが含まれる。カメラ(70)は、レンズ(71)を有している。レンズ(71)は、広角式または魚眼式のレンズである。
図5に示すように、カメラ(70)は、ステー(65)を用いて点検蓋(28)に取り付けられている。ステー(65)は、カメラ(70)を支持する支持部材である。ステー(65)は、点検蓋(28)の裏面に設けられている。ステー(65)の基端は、点検蓋(28)の裏面に溶接するなどして固定されている。カメラ(70)は、ステー(65)の先端に着脱可能に取り付けられている。カメラ(70)は、点検蓋(28)が点検口(27)に取り付けられると、第2側板(26)側の斜め下方に向く撮影姿勢とされる。
撮影姿勢にあるカメラ(70)のレンズ(71)は、ドレンパン(50)の内部に向けられる。レンズ(71)の光軸は、ドレンパン(50)の凹部(53)に向けられる。カメラ(70)は、ドレンパン(50)の内表面のうち少なくとも凹部(53)を含む部位を撮影する。加えて、カメラ(70)は、ドレンポンプ(60)の吸込部(61)を撮影する。カメラ(70)の撮影により取得される画像データには、ドレンパン(50)の凹部(53)と、ドレンポンプ(60)の吸込部(61)とが含まれる。
照明装置(72)は、カメラ(70)と一体に設けられている。照明装置(72)は、少なくともカメラ(70)の撮影を実行するときに、撮影対象に向けて可視光を照射する。照明装置(72)の位置および角度は、カメラ(70)が撮影姿勢であるときに、可視光をドレンパン(50)およびドレンポンプ(60)の撮影部位に照射するように設定されている。照明装置(72)による可視光の照射時間(照明時間)の長さは、任意に調整できる。
照明装置(72)は、複数の異なる色の可視光を個別に照射可能である。本実施形態の照明装置(72)は、3色LEDである。照明装置(72)に用いられる3色LEDは、赤色LED(73r)と、緑色LED(73g)と、青色LED(73b)とを有している。照明装置(72)は、赤色LED(73r)が発する可視光と、緑色LED(73g)が発する可視光と、青色LED(73b)が発する可視光とを、個別に照射可能である。
赤色LED(73r)が発する可視光は、図9に示すようなスペクトル分布特性の赤色光である。この赤色光は、600nm以上且つ700nm以下の波長域にピーク波長を有する単色光である。当該赤色光は、第1可視光の一例である。
緑色LED(73g)が発する可視光は、図10に示すようなスペクトル分布特性の緑色光である。この緑色光は、500nm以上且つ600nm以下の波長域にピーク波長を有する単色光である。当該緑色光は、第2可視光の一例である。
青色LED(73b)が発する可視光は、図11に示すようなスペクトル分布特性の青色光である。この青色光は、400nm以上且つ500nm以下の波長域にピーク波長を有する単色光である。当該青色光は、第3可視光の一例である。
照明装置(72)は、赤色LED(73r)と緑色LED(73g)と青色LED(73b)とを同時に発光させることにより、図12に示すようなスペクトル分布特性の白色光を照射可能である。この白色光は、600nm以上且つ700nm以下の波長域と、500nm以上且つ600nm以下の波長域と、400nm以上且つ500nm以下の波長域とにそれぞれピーク波長を有する複合光である。
このように、照明装置(72)は、赤色光、緑色光、青色光および白色光の4色の可視光を個別に照射可能である。これら4色の可視光のうちいずれか1つの可視光は、第1の色の可視光である第1照明光に相当する。これら4色の可視光のうち、第1照明光に相当する可視光以外の他のいずれか1つの可視光は、第2の色の可視光である第2照明光に相当する。
制御ユニット(80)は、電源部(81)、空調制御部(82)、撮影制御部(83)、照明制御部(84)、記憶部(85)および通信部(87)を備えている。空調制御部(82)、撮影制御部(83)および照明制御部(84)は、マイクロコンピュータと、マイクロコンピュータを動作させるためのソフトウェアを格納するメモリデバイスとを用いて構成されている。制御ユニット(80)は、制御部を構成している。
電源部(81)は、カメラ(70)の電源を構成している。電源部(81)は、ケーブルを介してカメラ(70)に電力を供給する。電源部(81)は、照明装置(72)の電源も構成している。電源部(81)は、カメラ(70)および照明装置(72)以外の他の機器の電源に兼用されていてもよい。
空調制御部(82)は、空気調和装置(10)のファン(40)およびドレンポンプ(60)などの構成機器を制御する。空調制御部(82)は、空気調和装置(10)が冷房運転を開始すると、ドレンポンプ(60)を運転させる。空調制御部(82)は、冷房運転を停止すると、ドレンポンプ(60)を停止させる。冷房運転中において、ドレンポンプ(60)は、基本的に運転状態となる。
撮影制御部(83)は、カメラ(70)の撮影動作を制御する。撮影制御部(83)は、カメラ(70)の撮影動作について少なくとも撮影実行のタイミングを制御する。撮影制御部(83)は、通信端末(90)から受信した撮影指令に応じて、カメラ(70)に撮影を実行させるためのON信号を出力する。ON信号がカメラ(70)に入力されると、カメラ(70)が撮影を実行する。カメラ(70)が撮影を実行すると、撮影対象の画像データが取得される。この画像データは、ケーブルを介して制御ユニット(80)に入力される。
撮影制御部(83)は、制御ユニット(80)が通信端末(90)から撮影指令を受信する毎に、カメラ(70)に複数回の撮影を実行させる。これら複数回の撮影は、異なる色の可視光を照射した複数の照明環境で実行される。本実施形態の撮影制御部(83)は、赤色光を照射した照明環境と、緑色光を照射した照明環境と、青色光を照射した照明環境と、白色光を照射した照明環境との4パターンの照明環境それぞれで、カメラ(70)に撮影を実行させる。
照明制御部(84)は、照明装置(72)の照明動作を制御する。照明制御部(84)は、照明装置(72)の照明動作について少なくとも照明実行のタイミングおよび照明時間を制御する。照明制御部(84)は、カメラ(70)により撮影を実行するときに、所定のタイミングおよび時間で可視光の照射を実行させるように、照明装置(72)を制御する。
照明制御部(84)は、カメラ(70)による複数回の撮影において、照明装置(72)に異なる色の可視光の照射を実行させる。
照明制御部(84)は、複数回の撮影のうちいずれかの撮影で、照明装置(72)の緑色LED(73g)および青色LED(73b)を発光させず、赤色LED(73r)のみを発光させる。これにより、照明装置(72)に撮影対象への赤色光の照射を実行させ、ドレンパン(50)の内部を赤色光が照射された照明環境とする。
照明制御部(84)は、複数回の撮影のうちいずれかの撮影で、照明装置(72)の赤色LED(73r)および青色LED(73b)を発光させず、緑色LED(73g)のみを発光させる。これにより、照明装置(72)に撮影対象への緑色光の照射を実行させ、ドレンパン(50)の内部を緑色光が照射された照明環境とする。
照明制御部(84)は、複数回の撮影のうちいずれかの撮影で、照明装置(72)の赤色LED(73r)および緑色LED(73g)を発光させず、青色LED(73b)のみを発光させる。これにより、照明装置(72)に撮影対象への青色光の照射を実行させ、ドレンパン(50)の内部を青色光が照射された照明環境とする。
照明制御部(84)は、複数回の撮影のうちいずれかの撮影で、照明装置(72)の赤色LED(73r)、緑色LED(73g)および青色LED(73b)を同時に発光させる。これにより、照明装置(72)に撮影対象への白色光の照射を実行させ、ドレンパン(50)の内部を白色光が照射された照明環境とする。
上記4つの照明環境のうちいずれか1つの照明環境は、第1照明環境に相当する。第1照明環境は、第1照明光の照射を実行させた照明環境である。上記4つの照明環境のうち、第1照明環境以外の他のいずれか1つの照明環境は、第2照明環境に相当する。第2照明環境は、第2照明光の照射を実行させた照明環境である。
記憶部(85)は、カメラ(70)の撮影により取得された画像データを記憶する。記憶部(85)は、半導体メモリなどの種々のメモリデバイスで構成され得る。記憶部(85)に記憶された画像データは、通信部(87)によりネットワーク(N)を介してクラウドサーバ(95)に送信される。クラウドサーバ(95)は、受信した画像データを記憶する。
通信部(87)は、ネットワーク(N)を介してクラウドサーバ(95)に接続される。通信部(87)は、例えば無線通信によってネットワーク(N)と接続される。通信部(87)とネットワーク(N)との接続には、例えば携帯高速通信技術(LTE:Long Time Evolution)が用いられる。なお、通信部(87)は、有線でネットワーク(N)に接続されてもよい。
通信端末(90)は、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、パーソナルコンピュータなどで構成されている。通信端末(90)は、ネットワーク(N)を介してクラウドサーバ(95)に接続される。通信部(87)とネットワーク(N)との接続には、例えば携帯高速通信技術(LTE)が用いられる。なお、通信端末(87)は、有線でネットワーク(N)に接続されてもよい。
通信端末(90)は、操作部(91)および表示部(92)を有している。操作部(91)は、キーボードやタッチパネルなどで構成されている。サービス業者やユーザなどは、操作部(91)を操作することで、所定のアプリケーションソフトを操作する。このアプリケーションソフトは、ネットワーク(N)を経由して、カメラ(70)に撮影を実行させたり、撮影により取得した画像データをクラウドサーバ(95)から通信端末(90)にダウンロードしたりできる。
表示部(92)は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどで構成されている。表示部(92)には、カメラ(70)の撮影により取得された画像データが、アプリケーションソフトの操作に応じて適宜表示される。サービス業者やユーザは、表示部(92)に表示された画像などの情報に基づいて、ドレンパン(50)の凹部(53)およびその周辺の底面(50a)の汚れの状態と、ドレンポンプ(60)の吸込部(61)の汚れの状態とを適宜把握できる。
撮影システム(S1)を用いたドレンパン(50)の内部の汚れの状態の確認は、サービス業者やユーザによる通信端末(90)の手動操作により行われる。
具体的には、サービス業者やユーザが通信端末(90)を操作し、アプリケーションソフトで撮影実行のコマンドを入力する。これにより、通信端末(90)からネットワーク(N)を経由して制御ユニット(80)へと撮影指令が出力される。この撮影指令が制御ユニット(80)に入力されると、撮影制御部(83)により、カメラ(70)による撮影が実行される。撮影を実行する際には、照明制御部(84)により、照明装置(72)による撮影対象への可視光の照射が実行される。このような照明環境での撮影により、サービス業者やユーザが要求するタイミングで、ドレンパン(50)の内部における撮影対象の画像データを取得できる。
カメラ(70)による撮影は、1度の撮影指令に対して複数回実行される。照明装置(72)により照射される可視光は、赤色光、緑色光、青色光および白色光のいずれかであり、撮影を実行する都度に切り換えられる。カメラ(70)は、ドレンパン(50)の内部の撮影対象を、赤色光が照射された照明環境と、緑色光が照射された照明環境と、青色光が照射された照明環境と、白色光が照射された照明環境とで、それぞれ撮影する。そうした複数の照明環境での撮影により、ドレンパン(50)の内部の撮影対象について異なる色情報を含む複数の画像データが取得される。
このようにして取得される複数の画像データのうちいずれか1つの画像データは、第1画像データに相当する。第1画像データは、第1照明環境での撮影により取得された画像データである。複数の画像データのうち、第1画像データ以外の他のいずれか1つの画像データは、第2画像データに相当する。第2画像データは、第2照明環境での撮影により取得された画像データである。
複数の画像データはID情報(撮影した日付および時間、撮影を実行した空気調和装置(10)の機種など)と共に、通信部(87)の機能によりネットワーク(N)を介してクラウドサーバ(95)へ送信され、クラウドサーバ(95)に記憶される。サービス業者やユーザは、クラウドサーバ(95)に記憶された画像データをネットワーク(N)越しに、または通信端末(90)にダウンロードして表示部(92)で確認できる。
そうすることで、サービス業者やユーザは、ドレンパン(50)の内表面およびドレンポンプ(60)の吸込部(61)の汚れの度合い、凝縮水の腐敗、ドレンパン(50)内の水位、排水管(63)の詰まりの有無およびドレンポンプ(60)の故障の有無などを把握できる。サービス業者やユーザはさらに、撮影システム(S1)を用いて、ドレンパン(50)の内表面に付いた汚れの種類を推定できる。
図13に示すように、ドレンパン(50)の内表面に付いた汚れの種類を推定する汚れ推定方法は、第1撮影ステップ(ST01)と、第2撮影ステップ(ST02)と、第3撮影ステップ(ST03)と、第4撮影ステップ(ST04)と、推定ステップ(ST05)とを含む。第1撮影ステップ(ST01)、第2撮影ステップ(ST02)、第3撮影ステップ(ST03)、第4撮影ステップ(ST04)および推定ステップ(ST05)は、この順に行われる。
第1撮影ステップ(ST01)では、ドレンパン(50)の内部の撮影対象に対して赤色光を照射し、赤色光を照射した照明環境で撮影対象を撮影することにより、画像データを取得する。第2撮影ステップ(ST02)では、ドレンパン(50)の内部の撮影対象に対して緑色光を照射し、緑色光を照射した照明環境で撮影対象を撮影することにより、画像データを取得する。
第3撮影ステップ(ST03)では、ドレンパン(50)の内部の撮影対象に対して青色光を照射し、青色光を照射した照明環境で撮影対象を撮影することにより、画像データを取得する。第4撮影ステップ(ST04)では、ドレンパン(50)の内部の撮影対象に対して白色光を照射し、白色光を照射した照明環境で撮影対象を撮影することにより、画像データを取得する。
第1撮影ステップ(ST01)、第2撮影ステップ(ST02)、第3撮影ステップ(ST03)および第4撮影ステップ(ST04)での撮影により取得された複数の画像データは、クラウドサーバ(95)に送信され、クラウドサーバ(95)に記憶される。なお、第1撮影ステップ(ST01)、第2撮影ステップ(ST02)、第3撮影ステップ(ST03)および第4撮影ステップ(ST04)は、互いに異なる色の可視光を照射した照明環境で撮影を行うステップであればよい。
第1撮影ステップ(ST01)は、青色光を照射した照明環境で撮影を行うステップ、緑色光を照射した照明環境で撮影を行うステップ、白色光を照射した照明環境で撮影を行うステップであってもよい。第2撮影ステップ(ST02)は、赤色光を照射した照明環境で撮影を行うステップ、緑色光を照射した照明環境で撮影を行うステップ、白色光を照射した照明環境で撮影を行うステップであってもよい。
第3撮影ステップ(ST03)は、赤色光を照射した照明環境で撮影を行うステップ、青色光を照射した照明環境で撮影を行うステップ、白色光を照射した照明環境で撮影を行うステップであってもよい。第4撮影ステップ(ST04)は、赤色光を照射した照明環境で撮影を行うステップ、青色光を照射した照明環境で撮影を行うステップ、緑色光を照射した照明環境で撮影を行うステップであってもよい。
推定ステップ(ST05)では、サービス業者やユーザが、上述した第1撮影ステップ(ST01)、第2撮影ステップ(ST02)、第3撮影ステップ(ST03)および第4撮影ステップ(ST04)での撮影により取得されてクラウドサーバ(95)に記憶された複数の画像データを通信端末(90)の表示部(92)にて確認することにより、ドレンパン(50)の内表面に付いた汚れの種類を推定する。
ドレンパン(50)の内表面に付く汚れには、カビやバイオフィルム、埃、砂などがある。
カビとしては、例えば黒カビやクロコウジカビ、コウジカビ、水カビが挙げられる。黒カビの色は、黒っぽい色である。クロコウジカビの色は、灰色である。コウジカビの色は、黄土色である。水カビは、白っぽい色である。
バイオフィルムは、酵母やメチロバクテリウム、一般細菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌などからなる。酵母やメチロバクテリウムからなるバイオフィルムの色は、淡いピンク色である。一般細菌や黄色ブドウ球菌からなるバイオフィルムの色は、淡い黄色や薄茶色である。緑膿菌からなるバイオフィルムの色は、黒っぽい色である。
埃による汚れの色は、黒色や白色、灰色である。砂による汚れの色は、茶色や黄土色、白色などである。
このように、ドレンパン(50)の内表面に付く汚れは多種多様である。ドレンパン(50)のメンテナンスは、汚れの種類に応じて異なる場合がある。しかし、ドレンパン(50)の内表面に付く汚れには、バイオフィルムからなる、淡いピンク色や淡い黄色、薄茶色といった比較的薄い色の汚れが多い。これらの汚れの色調とドレンパン(50)の内表面の色調とは近い。このため、白色光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データのみでは、ドレンパン(50)の内表面に付く汚れの種類を推定することが難しい。
この実施形態1に係る空気調和装置(10)では、照明装置(72)が赤色光、緑色光、青色光および白色光を個別に撮影対象に照射する。そして、カメラ(70)は、赤色光、緑色光、青色光および白色光を個別に照射した複数の照明環境でドレンパン(50)の内表面を撮影する。ドレンパン(50)の内表面に付く汚れは、当該汚れの色に応じて、吸収する可視光の波長成分および反射する可視光の波長成分が異なる。ゆえに、カメラ(70)の撮影により取得される複数の画像データでは、撮影時に照射した個々の可視光の波長成分の吸収率に応じて、汚れの存在する部分の明度に差異が生じる。
例えば、ドレンパン(50)の内表面に淡いピンク色または淡い黄色のバイオフィルムが付いている場合には、白色光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データでは、ドレンパン(50)の内表面が白色であるため、バイオフィルムとドレンパン(50)の内表面との区別が付き難い。しかし、この場合、青色光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データでは、バイオフィルムが付いている部分の明度が低く、当該バイオフィルムの存在が黒く写る。さらに、緑色光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データでは、バイオフィルムが付いている部分の明度が低く、当該バイオフィルムの存在が黒く写る。
画像データにおいて、汚れの存在する部分の明度が比較的低い場合、当該汚れの色は、撮影時に照射した可視光の色と補色の関係にある色を帯びていると推定できる。このことから、サービス業者やユーザは、通信端末(90)の表示部(92)で、青色光を照射した照明環境の画像データと緑色光を照射した照明環境の画像データとにおいて、ドレンパン(50)の内表面に黒く写る部分を確認することにより、ドレンパン(50)の内表面に汚れが付いていること、その汚れが淡いピンク色または淡い黄色の汚れであることを推定できる。さらに、サービス業者やユーザは、当該汚れの色が淡いピンク色または淡い黄色であることから、当該汚れがバイオフィルムによる汚れであることを推定できる。
さらに、ドレンパン(50)の内表面に付いたバイオフィルムの色が淡いピンク色である場合、赤色光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データでは、バイオフィルムが付いている部分の明度が高く、当該バイオフィルムを判別し難い。一方、ドレンパン(50)の内表面に付いたバイオフィルムの色が淡い黄色である場合、赤色光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データでは、バイオフィルムが付いている部分の明度がドレンパン(50)の内表面に比べると低く、当該バイオフィルムの存在が薄黒く写る。サービス業者やユーザは、それらを通信端末(90)の表示部(92)にて確認することにより、ドレンパン(50)の内表面に付いた汚れが淡いピンク色のバイオフィルムによる汚れであるか、或いは淡い黄色のバイオフィルムによる汚れであるかを推定できる。
上述の如く、サービス業者やユーザは、複数の画像データに基づいてドレンパン(50)の内表面に付いた汚れの種類を推定できる。それにより、当該ドレンパン(50)に汚れの種類に応じた適切なメンテナンスを実施することが可能になる。このように、空気調和装置(10)が備える撮影システム(S1)は、ドレンパン(50)の内部に付いた汚れの種類を推定すること、さらにはその推定に基づくドレンパン(50)の適切なメンテナンスの実施に寄与する。
この実施形態1に係る空気調和装置(10)では、カメラ(70)がドレンポンプ(60)の吸込部(61)を撮影する。バイオフィルムなどの汚れは、ドレンパン(50)の内部に配置されたドレンポンプ(60)の吸込部(61)にも付くことがある。よって、カメラ(70)の撮影対象にドレンポンプ(60)の吸込部(61)を含むことで、当該撮影により取得される画像データに基づき、ドレンポンプ(60)の吸込部(61)の汚れの状態も把握できる。
〈変形例1〉
図14に示すように、変形例1に係る空気調和装置(10)が備える撮影システム(S1)は、汚れ推定システム(S2)の一部を構成している。汚れ推定システム(S2)は、撮影システム(S1)のカメラ(70)、照明装置(72)および制御ユニット(80)に加えて、推定部(86)を備えている。推定部(86)は、クラウドサーバ(95)に設けられている。
推定部(86)は、通信部(87)からクラウドサーバ(95)に送信された複数の画像データに基づいて、ドレンパン(50)の内表面に付いた汚れの度合い、汚れの箇所、および汚れの種類を推定する。クラウドサーバ(95)には、上述した異なる照明環境での複数の画像データについて、空気調和装置(10)の設置した当初の撮影により取得された基準画像データが記憶されている。推定部(86)は、汚れの度合いおよび汚れの箇所の推定を、通信端末(90)の手動操作により取得された複数の画像データそれぞれについて対応する基準画像データと比較することで行う。
クラウドサーバ(95)は、汚れ推定モデルを有している。推定部(86)は、汚れの種類の推定を、汚れ推定モデルを用いて行う。汚れ推定モデルは、複数の画像データを入力とし、汚れの箇所ごとの汚れの種類を出力とする。汚れ推定モデルは、複数の照明環境での撮影により取得された画像データに含まれる汚れの色に関する情報と、当該汚れの種類との関係を学習した学習済みモデルである。汚れ推定モデルは、ディープラーニングなどの機械学習により予め構築されている。
機械学習は、例えば教師あり学習により行われる。教師あり学習では、個々の照明環境でのドレンパン(50)の内部に付く汚れの画像データを、汚れの種類ごとにラベル(教師データ)とペアで用意する。そして、これら画像データとラベルとのペアを学習器に入力してニューラルネットワークを学習させることで、汚れ推定モデルが作成および更新される。なお、汚れ推定モデルの作成および更新は、半教師あり学習または教師なし学習により行われてもよい。
汚れ推定システム(S2)は、ドレンパン(50)の内表面に付いた汚れの種類を推定する汚れ推定方法を実行する。汚れ推定システム(S2)が実行する汚れ推定方法は、図13に示すように、第1撮影ステップ(ST01)と、第2撮影ステップ(ST02)と、第3撮影ステップ(ST03)と、第4撮影ステップ(ST04)と、推定ステップ(ST05)とを含む。第1撮影ステップ(ST01)、第2撮影ステップ(ST02)、第3撮影ステップ(ST03)および第4撮影ステップ(ST04)は、上記実施形態1と同様である。
推定ステップ(ST05)では、推定部(86)が、第1撮影ステップ(ST01)、第2撮影ステップ(ST02)、第3撮影ステップ(ST03)および第4撮影ステップ(ST04)での撮影により取得されてクラウドサーバ(95)に記憶された複数の画像データに基づき、汚れ推定モデルを用いて、ドレンパン(50)の内表面に付いた汚れの箇所ごとに汚れの種類を推定する。この推定部(86)により推定されたドレンパン(50)の内表面における汚れの種類に関する情報は画像データおよびID情報と共に、クラウドサーバ(95)に記憶される。
サービス業者やユーザは、クラウドサーバ(95)に記憶された当該汚れの種類に関する情報を画像データと合わせて、ネットワーク(N)越しに、または通信端末(90)にダウンロードして表示部(92)で確認できる。そうすることで、サービス業者やユーザは、当該ドレンパン(50)に対して内表面の汚れの種類に応じた適切なメンテナンスを施すことが可能になる。
この変形例1に係る空気調和装置(10)において、推定部(86)は、ドレンパン(50)の内部における汚れの度合いに基づき、メンテナンスの要否を推定してもよい。この場合、推定したメンテナンスの要否に関する情報は、画像データおよびID情報と共にクラウドサーバ(95)に記憶される。サービス業者やユーザは、ドレンパン(50)の内表面に付いた汚れの種類と合わせて当該メンテナンスの要否に関する情報を通信端末(90)の表示部(92)にて確認できる。
〈変形例2〉
図15に示すように、変形例2に係る撮影システム(S1)が構成する汚れ推定システム(S2)において、推定部(86)は、制御ユニット(80)に設けられている。推定部(86)は、記憶部(85)に記憶された複数の画像データに基づいて、ドレンパン(50)の内部に付いた汚れの度合い、汚れの箇所、および汚れの種類を推定する。
記憶部(85)には、上述した基準画像データおよび汚れ推定モデルが記憶されている。推定部(86)は、汚れの度合いおよび汚れの箇所の推定を、通信端末(90)の手動操作により取得された複数の画像データそれぞれについて対応する基準画像データと比較することで行う。推定部(86)は、汚れの種類の推定を、汚れ推定モデルを用いて行う(推定ステップ)。汚れ推定モデルは、ネットワーク(N)を経由してクラウドサーバ(95)から取得される。
推定部(86)は、ドレンパン(50)の内部に付いた汚れに関する情報(汚れの度合い、汚れの箇所および汚れの種類)を通信部(87)に送信する。通信部(87)は、推定部(86)から受信した当該汚れに関する情報を、画像データおよびID情報と共に、ネットワーク(N)を経由してクラウドサーバ(95)に送信する。クラウドサーバ(95)は、画像データおよびID情報と汚れに関する情報とをセットで記憶する。このような態様によっても、サービス業者やユーザは、当該汚れに関する情報を画像データと合わせて通信端末(90)の表示部(92)にて確認できる。
〈変形例3〉
変形例3に係る空気調和装置(10)が備える照明装置(72)は、青色LED(73b)が発する可視光である青色光と、赤色LED(73r)、緑色LED(73g)および青色LED(73b)を同時に発光させることによる白色光とを、個別に照射可能である。青色光は、第1照明光の一例である。白色光は、第2照明光の一例である。
撮影システム(S1)の照明制御部(84)は、複数回の撮影のうちいずれかの撮影で、照明装置(72)の赤色LED(73r)および緑色LED(73g)を発光させず、青色LED(73b)のみを発光させる。これにより、照明装置(72)に撮影対象への青色光の照射を実行させ、ドレンパン(50)の内部を青色光が照射された照明環境とする。青色光が照射された照明環境は、第1照明環境の一例である。
照明制御部(84)は、複数回の撮影のうちいずれかの撮影で、照明装置(72)の赤色LED(73r)、緑色LED(73g)および青色LED(73b)を同時に発光させる。これにより、照明装置(72)に撮影対象への白色光の照射を実行させ、ドレンパン(50)の内部を白色光が照射された照明環境とする。白色光が照射された照明環境は、第2照明環境の一例である。
このような複数の照明環境での撮影により、ドレンパン(50)の内部について異なる色情報を含む複数の画像データが取得される。取得された複数の画像データは、ID情報と共にクラウドサーバ(95)へ送信され、クラウドサーバ(95)に記憶される。サービス業者やユーザは、それら複数の画像データをネットワーク(N)越しに、または通信端末(90)にダウンロードして表示部(92)で確認できる。
そうすることで、サービス業者やユーザは、ドレンパン(50)の内表面およびドレンポンプ(60)の吸込部(61)の汚れの度合いや凝縮水の腐敗、ドレンパン(50)内の水位などを把握できる他、ドレンパン(50)の内表面に付いた汚れの種類を推定できる。
図16に示すように、ドレンパン(50)の内表面に付いた汚れの種類を推定する汚れ推定方法は、第1撮影ステップ(ST11)と、第2撮影ステップ(ST12)と、推定ステップ(ST13)とを含む。第1撮影ステップ(ST11)、第2撮影ステップ(ST12)および推定ステップ(ST13)は、この順に行われる。
第1撮影ステップ(ST11)では、ドレンパン(50)の内部の撮影対象に対して青色光を照射し、青色光を照射した照明環境で撮影対象を撮影することにより、画像データを取得する。第2撮影ステップ(ST12)では、ドレンパン(50)の内部の撮影対象に対して白色光を照射し、白色光を照射した照明環境で撮影対象を撮影することにより、画像データを取得する。
第1撮影ステップ(ST11)および第2撮影ステップ(ST12)での撮影により取得された複数の画像データは、クラウドサーバ(95)に送信され、クラウドサーバ(95)に記憶される。なお、第1撮影ステップ(ST11)と第2撮影ステップ(ST12)との順序は逆であってもよい。すなわち、汚れ推定方法は、第2撮影ステップ(ST12)、第1撮影ステップ(ST11)および推定ステップ(ST13)の順に行われてもよい。
推定ステップ(ST13)では、サービス業者やユーザが、上述した第1撮影ステップ(ST11)および第2撮影ステップ(ST12)での撮影により取得されてクラウドサーバ(95)に記憶された複数の画像データを通信端末(90)の表示部(92)にて確認することにより、ドレンパン(50)の内表面に付いた汚れの種類を推定する。
ドレンパン(50)の内部に淡いピンク色または淡い黄色のバイオフィルムが付いている場合には、白色光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データでは、ドレンパン(50)の表面が白色であるため、バイオフィルムとドレンパン(50)の表面との区別が付き難い。一方、青色光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データでは、バイオフィルムが付いている部分の明度が低く、当該バイオフィルムの存在が黒く写る。
よって、サービス業者やユーザは、通信端末(90)の表示部(92)で、白色光を照射した照明環境の画像データにおいて黒く写らず、青色光を照射した照明環境の画像データにおいて黒く写る部分を確認することにより、ドレンパン(50)の内部に汚れが付いていること、その汚れが淡いピンク色または淡い黄色の汚れであることを推定できる。さらに、サービス業者やユーザは、当該汚れの色が淡いピンク色または淡い黄色であることから、当該汚れがバイオフィルムによる汚れであることを推定できる。
上述の如く、サービス業者やユーザは、複数の画像データに基づいてドレンパン(50)の内部に付いた汚れの種類を推定できる。それにより、当該ドレンパン(50)に対して汚れの種類に応じた適切なメンテナンスを実施することが可能になる。
この変形例3に係る空気調和装置(10)において、照明装置(72)が個別に照射可能な可視光は、赤色LED(73r)が発する赤色光と、赤色LED(73r)、緑色LED(73g)および青色LED(73b)を同時に発光させることによる白色光とであってもよい。赤色光は、第1照明光の一例である。白色光は、第2照明光の一例である。
この場合、第1撮影ステップ(ST11)では、ドレンパン(50)の内部の撮影対象に対して赤色光を照射し、青色光を照射した照明環境で撮影対象を撮影することにより、画像データを取得する。第2撮影ステップ(ST12)では、ドレンパン(50)の内部の撮影対象に対して白色光を照射し、白色光を照射した照明環境で撮影対象を撮影することにより、画像データを取得する。
これによれば、赤色光と補色の関係にある淡い空色または淡い青色を帯びた汚れがドレンパン(50)の内部に付いている場合、推定ステップ(ST13)において、サービス業者やユーザが、赤色光を照射した照明環境の画像データと白色光を照射した照明環境の画像データとに基づき、その汚れの存在と、当該汚れの色とを推定できる。
この変形例3に係る空気調和装置(10)において、照明装置(72)が個別に照射可能な可視光は、緑色LED(73g)が発する緑色光と、赤色LED(73r)、緑色LED(73g)および青色LED(73b)を同時に発光させることによる白色光とであってもよい。緑色光は、第1照明光の一例である。白色光は、第2照明光の一例である。
この場合、第1撮影ステップ(ST11)では、ドレンパン(50)の内部の撮影対象に対して緑色光を照射し、青色光を照射した照明環境で撮影対象を撮影することにより、画像データを取得する。第2撮影ステップ(ST12)では、ドレンパン(50)の内部の撮影対象に対して白色光を照射し、白色光を照射した照明環境で撮影対象を撮影することにより、画像データを取得する。
これによれば、緑色光と補色の関係にある淡いピンク色または淡い赤紫色を帯びた汚れがドレンパン(50)の内部に付いている場合、推定ステップ(ST13)において、サービス業者やユーザが、緑色光を照射した照明環境の画像データと白色光を照射した照明環境の画像データとに基づき、その汚れの存在と、当該汚れの色とを推定できる。
〈変形例4〉
変形例4に係る空気調和装置(10)が備える撮影システム(S1)では、カメラ(70)による複数回に亘る一連の撮影(第1撮影ステップ(ST01)、第2撮影ステップ(ST02)、、第3撮影ステップ(ST03)および第4撮影ステップ(ST04))が、通信端末(90)の手動操作によって実行されるだけでなく、撮影制御部(83)によりタイマーの設定で定期的に実行される。当該一連の撮影は、例えば1日に1回、所定の時刻に実行される。こうした定期的な一連の撮影においても、通信端末(90)の手動操作による撮影と同様に、照明装置(72)が動作し、ドレンパン(50)の内部の撮影対象についての複数の画像データが取得される。
取得された複数の画像データは、通信部(87)からクラウドサーバ(95)に送信される。クラウドサーバ(95)は、ネットワーク(N)を通じて画像データを定期的に受信する。クラウドサーバ(95)は、画像データの受信を監視する。クラウドサーバ(95)は、画像データを定期的に受信しない場合、撮影システム(S1)に異常が生じたことを示す情報を通信端末(90)に送信し、当該異常をユーザに報知する。
〈変形例5〉
図17に示すように、変形例5に係る空気調和装置(10)が備える撮影システム(S1)では、通信部(87)が無線通信によって通信端末(90)と接続される。通信部(87)と通信端末(90)との無線通信には、例えばブルートゥース(Bluetooth:登録商標)や携帯高速通信技術(LTE)が用いられる。通信部(87)は、通信端末(90)との間で信号の送受信が可能である。
サービス業者やユーザが通信端末(90)を操作し、アプリケーションソフトで撮影実行のコマンドを入力すると、通信端末(90)から制御ユニット(80)へと撮影指令が送信される。撮影制御部(83)は、制御ユニット(80)での撮影指令の受信に応じて、カメラ(70)による複数回に亘る一連の撮影を実行する。この一連の撮影により取得された複数の画像データは、記憶部(85)に記憶され、通信部(87)を介して通信端末(90)に送信される。当該一連の撮影は、撮影制御部(83)によりタイマーの設定で定期的に実行されてもよい。サービス業者やユーザは、通信端末(90)が受信した複数の画像データを表示部(92)で確認できる。
《実施形態2》
実施形態2について説明する。
実施形態2に係る空気調和装置(10)は、上記実施形態1と基本的な構成が異なる。実施形態2の空気調和装置(10)は、室外空気を取り込み、この空気の温度および湿度を調節する。空気調和装置(10)は、処理した空気を供給空気(SA)として室内へ供給する。空気調和装置(10)は、外気処理方式である。空気調和装置(10)は、例えば冬場などにおいて、空気を加湿するための加湿器(45)を備えている。
空気調和装置(10)は、例えば天井裏の空間に設置される。空気調和装置(10)は、上記実施形態1と同様に、室内ユニット(11)と、室外ユニット(図示省略)とを備えている。室内ユニット(11)と室外ユニットとは、互いに冷媒配管により接続されることで、冷媒回路を構成している。
〈室内ユニット〉
図18および図19に示すように、室内ユニット(11)は、ケーシング(20)と、給気ファン(40a)と、排気ファン(40b)と、室内熱交換器(43)と、全熱交換器(44)と、加湿器(45)と、ドレンパン(50)と、電装品箱(16)、撮影システム(S1)とを備えている。
ケーシング(20)は、直方体の中空箱形に形成されている。この実施形態2のケーシング(20)は、上記実施形態1と同様に、天板(21)、底板(22)、前板(23)、後板(24)、第1側板(25)および第2側板(26)を有している。
前板(23)は、メンテナンス用空間(15)に面している。前板(23)の前側には、電装品箱(16)が設けられている。前板(23)には、点検口(27)が形成されている。点検口は、加湿器(45)およびドレンパン(50)に対応する位置に形成されている。点検口(27)には、点検蓋(28)が着脱可能に取り付けられている。サービス業者などは、点検蓋(28)を取り外すことで、点検口(27)を通じてケーシング(20)の内部を視認できる。
第1側板(25)には、内気口(34)および給気口(35)が形成されている。内気口(34)には、内気ダクト(図示省略)が接続されている。内気ダクトの流入端は、室内空間に連通している。給気口(35)には、給気ダクト(図示省略)が接続されている。給気ダクトの流出端は、室内空間に連通している。
第2側板(26)には、排気口(36)および外気口(37)が形成されている。排気口(36)には、排気ダクト(図示省略)が接続されている。排気ダクトの流出端は、室外空間に連通している。外気口(37)には、外気ダクト(図示省略)が接続されている。外気ダクトの流入端は、室内空間に連通している。
ケーシング(20)の内部には、給気流路(33A)と、排気流路(33B)とが形成されている。給気流路(33A)は、外気口(37)から給気口(35)に至るまでの流路である。排気流路(33B)は、内気口(34)から排気口(36)に至るまでの流路である。
〈全熱交換器〉
全熱交換器(44)は、横長の四角柱状に形成されている。全熱交換器(44)は、例えば2種類のシートが水平方向に交互に積み重なって構成されている。2種類のシートのうち一方には、給気流路(33A)に連通する第1通路(44a)が形成されている。2種類のシートのうち他方のシートには、排気流路(33B)に連通する第2通路(44b)が形成されている。
2種類のシートはそれぞれ、伝熱性および吸湿性を有する材料からなる。全熱交換器(44)は、第1通路(44a)を流れる空気と、第2通路(44b)を流れる空気との間で顕熱を交換する。全熱交換器(44)は、第1通路(44a)を流れる空気と、第2通路(44b)を流れる空気との間で潜熱を交換する。
〈給気ファン〉
給気ファン(40a)は、給気流路(33A)に配置されている。厳密には、給気ファン(40a)は、給気流路(33A)において、全熱交換器(44)の第1通路(44a)と室内熱交換器(43)との間に配置されている。給気ファン(40a)は、給気流路(33A)の空気を送風する。
〈排気ファン〉
排気ファン(40b)は、排気流路(33B)に配置されている。厳密には、排気ファン(40b)は、排気流路(33B)において、全熱交換器(44)の第2通路(44b)の下流側に配置されている。排気ファン(40b)は、排気流路(33B)の空気を送風する。
〈室内熱交換器〉
室内熱交換器(43)は、給気流路(33A)における前板(23)寄りに配置されている。室内熱交換器(43)は、例えばファンアンドチューブ式の熱交換器である。
〈加湿器〉
加湿器(45)は、給気流路(33A)における前板(23)寄りに配置されている。加湿器(45)は、給気流路(33A)における室内熱交換器(43)の下流側に配置されている。図20に示すように、加湿器(45)は、上下に延び且つ水平方向に配列される複数の吸水部材(45a)(いわゆる加湿エレメント)を備えている。吸水部材(45a)には、給水タンク(図示省略)からの水が供給される。加湿器(45)では、吸水部材(45a)の周囲を流れる空気中に、蒸発した水が付与される。これにより、給気流路(33A)を流れる空気が加湿される。
吸水部材(45a)の表面の色は、白色である。ここでいう「白色」には、純粋な白色の他、胡粉色やスノーホワイト、生成り色、オフホワイトなどの僅かに色味が感じられる白色を含む。吸水部材(45a)の表面の色の明度は、そのような白色であるから比較的高い。吸水部材(45a)の表面は、撮影システム(S1)を構成するカメラ(70)の撮影対象である。
〈ドレンパン〉
図19に示すように、ドレンパン(50)は、加湿器(45)の下方に配置されている。ドレンパン(50)は、加湿器(45)から流出した水(加湿水)を受ける。ドレンパン(50)の下部には、排水口(68)が形成されている(図18参照)。ドレンパン(50)は、ステンレスなどの金属材料からなる。ドレンパン(50)の表面の色は、銀色である。
〈電装品箱〉
図18に示すように、電装品箱(16)は、前板(23)の前面における略中央部に設けられている。電装品箱(16)の内部には、上記実施形態1と同様な電装品が収容されている。
〈撮影システム〉
撮影システム(S1)は、カメラ(70)と、照明装置(72)と、制御ユニット(80)と、通信端末(90)とを備えている。カメラ(70)は、ケーシング(20)の内部に収容されている。制御ユニット(80)は、電装品箱(16)内のプリント基板(17)で構成されている。カメラ(70)と制御ユニット(80)とは、ケーブルによって接続されている。通信端末(90)は、サービス業者やユーザなどに所有される。
カメラ(70)は、ステー(65)を用いて点検蓋(28)に取り付けられている。ステー(65)は、点検蓋(28)の裏面に設けられている。ステー(65)の基端は、点検蓋(28)の裏面に溶接するなどして固定されている。カメラ(70)は、ステー(65)の先端に着脱可能に取り付けられている。カメラ(70)は、点検蓋(28)が点検口(27)に取り付けられると、第2側板(26)側の斜め下方に向く撮影姿勢とされる。
カメラ(70)は、レンズ(71)を有している。撮影姿勢にあるカメラ(70)のレンズ(71)は、加湿器(45)の吸水部材(45a)に向けられる。カメラ(70)は、1度の撮影指令に対して加湿器(45)の吸水部材(45a)を複数回撮影する。カメラ(70)の複数回に亘る一連の撮影により取得される複数の画像データにはそれぞれ、加湿器(45)の吸水部材(45a)が含まれる。
照明装置(72)は、カメラ(70)と一体に設けられている。照明装置(72)は、少なくともカメラ(70)の撮影を実行するときに、撮影対象に向けて可視光を照射する。照明装置(72)の位置および角度は、カメラ(70)が撮影姿勢であるときに、加湿器(45)の撮影部位に可視光を照射するように設定されている。照明装置(72)は、上記実施形態1と同様の3色LEDである。照明装置(72)は、赤色光、緑色光、青色光および白色光を個別に照射可能である。
制御ユニット(80)および通信端末(90)は、上記実施形態1の撮影システム(S1)と同様に構成されている。
この実施形態2の空気調和装置(10)では、上記実施形態1と同様に、照明装置(72)が赤色光、緑色光、青色光および白色光を個別に照射した複数の照明環境それぞれで、カメラ(70)が吸水部材(45a)の撮影を行う(第1撮影ステップ(ST01)、第2撮影ステップ(ST02)、第3撮影ステップ(ST03)および第4撮影ステップ(ST04))。このような撮影により取得される複数の画像データでは、撮影時に照射した個々の可視光の波長成分の吸収率に応じて、汚れの存在する部分の明度に差異が生じる。
例えば、吸水部材(45a)には、ミネラルなどの析出と菌の繁殖により、淡い黄色の汚れが付き易い。そうした淡い黄色の汚れが吸水部材(45a)に付いている場合、白色光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データでは、吸水部材(45a)の表面と当該汚れの区別が付き難いことある。
しかし、この場合、青色光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データでは、当該汚れの付いている部分の明度が低く、当該汚れの存在が黒く写る。さらに、緑色光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データでは、当該汚れの付いている部分の明度が低く、当該汚れの存在が黒く写る。そして、赤色光を照射した照明環境での撮影により取得される画像データでは、汚れの付いている部分の明度が吸水部材(45a)の表面に比べるとやや低く、当該汚れの存在が薄黒く写る。
よって、サービス業者やユーザは、それらを通信端末(90)の表示部(92)にて確認することにより、吸水部材(45a)に汚れが付いていること、当該汚れの色が淡い黄色であることを推定できる。さらに、サービス業者やユーザは、吸水部材(45a)に付いた汚れが淡い黄色であることから、当該汚れがミネラルなどの析出と菌の繁殖に起因する汚れであることを推定できる。
このように、サービス業者やユーザは、複数の画像データに基づいて、吸水部材(45a)に付いた汚れの色および当該汚れの種類を推定できる(推定ステップ(ST05))。それにより、当該吸水部材(45a)に汚れの種類に応じた適切なメンテナンスを実施することが可能になる。
この実施形態2に係る空気調和装置(10)において、カメラ(70)は、加湿器(45)の吸水部材(45a)と共にドレンパン(50)の内部を撮影対象としてもよい。これによれば、撮影により取得される画像データに基づき、ドレンパン(50)の内部における汚れの状態も把握できる。
《実施形態3》
実施形態3について説明する。
実施形態3に係る空気処理装置は、天井吊り式または天井埋め込み式の空気調和装置(10)である。空気調和装置(10)は、室内ユニット(11)と、室外ユニット(図示省略)とを備えている。室内ユニット(11)と室外ユニットとは、冷媒配管により互いに接続されることで、冷媒回路を構成している。室内ユニット(11)は、天井裏に設置される。
図21に示すように、室内ユニット(11)は、ケーシング(20)を備えている。ケーシング(20)は、ケーシング本体(20a)と、パネル(100)とを有している。ケーシング本体(20a)は、下側に開口面が形成された矩形箱状に形成されている。パネル(100)は、ケーシング本体(20a)の開口面に着脱可能に設けられている。パネル(100)は、矩形枠状のパネル本体(101)と、パネル本体(101)の中央に設けられた吸込グリル(102)とを有している。
パネル本体(101)の中央には、1つの吸込口(31)が形成されている。吸込グリル(102)は、吸込口(31)に取り付けられている。パネル本体(101)の4つの側縁部にはそれぞれ、吹出口(32)が1つずつ形成されている。吹出口(32)は、パネル本体(101)の4つの側縁部に沿うように延びている。各吹出口(32)の内部には、風向調節羽根(103)が設けられている。
ケーシング本体(20a)の内部には、ベルマウス(104)と、ファン(40)と、室内熱交換器(43)と、ドレンパン(50)とが設けられている。ベルマウス(104)およびファン(40)は、吸込グリル(102)の上方に配置されている。室内熱交換器(43)は、ファン(40)の周囲を囲むように配置されている。室内熱交換器(43)は、フィンアンドチューブ式の熱交換器である。ドレンパン(50)は、室内熱交換器(43)の下側に配置されている。
カメラ(70)のレンズ(71)は、ドレンパン(50)の内部を向いている。カメラ(70)は、1度の撮影指令に対してドレンパン(50)の内表面のうち少なくとも底面(50a)を複数回撮影する。カメラ(70)の複数回に亘る一連の撮影により取得される複数の画像データにはそれぞれ、ドレンパン(50)の底面(50a)が含まれる。撮影システム(S1)についてその他の構成は、図示しない制御ユニットおよび通信端末を含め、上記実施形態1と同様である。
この実施形態3により得られる効果は、上記実施形態1と同じく、複数の画像データに基づいて、ドレンパン(50)の内表面に付いた汚れの色および当該汚れの種類を推定できる、という効果である。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
撮影対象であるトレイは、水を受ける部品であれば、ドレンパン(50)以外の部品であってもよい。トレイは、加湿用の給水タンクの下側に設置される水受けであってもよい。水受けには、給水タンク内の水が供給される。水受け内の水は、空気の加湿に利用される。給水タンクおよび水受けは、例えば空気清浄機や調湿装置に搭載される。
照明装置(72)は、カメラ(70)と別体に設けられていてもよい。照明装置(72)の赤色LED(73r)、緑色LED(73g)および青色LED(73b)はユニット化されず、分けて設けられていてもよい。照明装置(72)は、電流の強さなどに応じて赤色光、緑色光および青色光などの異なる波長域の可視光を発するLEDであってもよい。照明装置(72)は、赤色LED(73r)、緑色LED(73g)および青色LED(73b)の少なくとも1つの単色LEDと、白色LEDとで構成されていてもよい。
要は、照明装置(72)は、第1の色の可視光である第1照明光と、第1の色とは異なる第2の色の可視光である第2照明光とを照射可能であればよい。ここでいう照明装置(72)が照射可能な「第1の色の可視光」と「第2の色の可視光」とは、互いに異なるスペクトル分布特性を有する可視光を意味する。これら「第1の色の可視光」および「第2の色の可視光」はそれぞれ、特定の連続した波長域の光からなる単色光のみならず、上述した白色光を含め、複数の波長域の光からなる複合光であり得る。
空気処理装置は、空気が流れるケーシングを有する装置であれば、他の装置であってもよい。空気処理装置は、対象空間の空気の湿度を調節する調湿装置であってもよい。空気処理装置は、対象空間を換気する換気装置であってもよい。空気処理装置は、対象空間の空気を浄化する空気清浄機であってもよい。
カメラ(70)の撮影対象とする構成部品は、ドレンパン(50)および吸水部材(45a)に限らず、室内熱交換器(43)や全熱交換器(44)などの熱交換器、エアフィルタ、ファン(40)、給気ファン(40a)および排気ファン(40b)のうち少なくとも1つであってもよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、空気処理装置および汚れ推定システムならびに汚れ推定方法について有用である。
S1 撮影システム
S2 汚れ推定システム
RA 室内空気
SA 供給空気
10 空気調和装置(空気処理装置)
11 室内ユニット
15 メンテナンス用空間
16 電装品箱
16a 箱本体
16b 電装品蓋
17 プリント基板
20 ケーシング
20a ケーシング本体
21 天板
22 底板
23 前板
23a 開口
24 後板
25 第1側板
26 第2側板
27 点検口
28 点検蓋
31 吸込口
32 吹出口
33 空気流路
40 ファン
41 回転軸
42 モータ
43 室内熱交換器
44 全熱交換器
45 加湿器
45a 吸水部材(加湿エレメント)
50 ドレンパン(トレイ)
50a 底面
50b 側面
51 底板部
53 凹部
56 第1側板
57 第2側板
58 第3側板
58a 点検窓
59 第4側板
60 ドレンポンプ
61 吸込部
62 吸水口
63 排水管
65 ステー
70 カメラ(撮影装置)
71 レンズ
72 照明装置
73b 青色LED
73g 緑色LED
73r 赤色LED
80 制御ユニット(制御部)
81 電源部
82 空調制御部
83 撮影制御部
84 照明制御部
85 記憶部
86 推定部
87 通信部
90 通信端末
95 クラウドサーバ
100 パネル
101 パネル本体
102 吸込グリル
103 風向調節羽根
104 ベルマウス

Claims (8)

  1. ケーシング(20)と、
    前記ケーシング(20)の内部に設けられた構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)と、
    前記構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)を撮影して画像データを取得する撮影装置(70)と、
    前記撮影装置(70)の撮影対象に可視光を照射する照明装置(72)と、
    前記撮影装置(70)および前記照明装置(72)の動作を制御する制御部(80)と、を備え、
    前記照明装置(72)は、第1の色の可視光である第1照明光と前記第1の色とは異なる第2の色の可視光である第2照明光とを照射可能であり、
    前記制御部(80)は、前記照明装置(72)に前記第1照明光の照射を実行させた第1照明環境で前記撮影装置(70)に撮影を実行させ、前記照明装置(72)に前記第2照明光の照射を実行させた第2照明環境で前記撮影装置(70)に撮影を実行させる
    ことを特徴とする空気処理装置。
  2. 請求項1に記載された空気処理装置において、
    前記第1照明光は、600nm以上且つ700nm以下の波長域にピーク波長を有する第1可視光、500nm以上且つ600nm以下の波長域にピーク波長を有する第2可視光、および400nm以上且つ500nm以下の波長域にピーク波長を有する第3可視光のうちいずれか1つの可視光であり、
    前記第2照明光は、前記第1可視光、前記第2可視光および前記第3可視光のうちいずれか1つの可視光であり、且つ前記第1照明光とは異なる可視光である
    ことを特徴とする空気処理装置。
  3. 請求項2に記載された空気処理装置において、
    前記照明装置(72)は、前記第1可視光、前記第2可視光および前記第3可視光を照射可能な3色発光ダイオードである
    ことを特徴とする空気処理装置。
  4. 請求項1に記載された空気処理装置において、
    前記第1照明光は、600nm以上且つ700nm以下の波長域にピーク波長を有する第1可視光、500nm以上且つ600nm以下の波長域にピーク波長を有する第2可視光、および400nm以上且つ500nm以下の波長域にピーク波長を有する第3可視光のうちいずれか1つの可視光であり、
    前記第2照明光は、白色光である
    ことを特徴とする空気処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載された空気処理装置において、
    前記構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)は、水を受けるトレイ(50)、空気を加湿する加湿エレメント(45a)、熱交換器(43,44)、エアフィルタ、およびファン(40,40a,40b)のうち少なくともいずれか1つである
    ことを特徴とする空気処理装置。
  6. 空気処理装置(10)の内部に設けられた構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)を撮影して画像データを取得する撮影装置(70)と、
    前記撮影装置(70)の撮影対象に可視光を照射する照明装置(72)と、
    前記撮影装置(70)および前記照明装置(72)の動作を制御する制御部(80)と、
    前記構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類を推定する推定部(86)と、を備え、
    前記照明装置(72)は、第1の色の可視光である第1照明光と前記第1の色とは異なる第2の色の可視光である第2照明光とを照射可能であり、
    前記制御部(80)は、前記照明装置(72)に前記第1照明光の照射を実行させた第1照明環境で前記撮影装置(70)に撮影を実行させ、前記照明装置(72)に前記第2照明光の照射を実行させた第2照明環境で前記撮影装置(70)に撮影を実行させ、
    前記推定部(86)は、前記汚れの種類の推定を、前記第1照明環境での撮影により取得した第1画像データと、前記第2照明環境での撮影により取得した第2画像データとに基づいて行う
    ことを特徴とする汚れ推定システム。
  7. 請求項6に記載された汚れ推定システムにおいて、
    前記推定部(86)は、前記汚れの種類の推定を、前記第1画像データおよび前記第2画像データそれぞれに含まれる汚れの色に関する情報から前記汚れの種類を推定する汚れ推定モデルを用いて行い、
    前記汚れ推定モデルは、前記第1照明環境および前記第2照明環境での撮影により取得された各画像データに含まれる汚れの色に関する情報と当該汚れの種類との関係を学習した学習済みモデルである
    ことを特徴とする汚れ推定システム。
  8. 空気処理装置(10)の内部に設けられた構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に対して第1の色の可視光である第1照明光を照射し、該第1照明光を照射した第1照明環境で前記構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)を撮影することにより、第1画像データを取得する第1撮影ステップと、
    前記構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に対して第1の色とは異なる第2の色の可視光である第2照明光を照射し、該第2照明光を照射した第2照明環境で前記構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)を撮影することにより、第2画像データを取得する第2撮影ステップと、
    前記第1画像データおよび前記第2画像データに基づいて、前記構成部品(40,40a,40b,43,44,45a,50)に付いた汚れの種類を推定する推定ステップと、を含む
    ことを特徴とする汚れ推定方法。

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