JP2010155902A - 磁気ディスク基板用リンス剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】リンス時に発生しうる基板表面のスクラッチやナノ突起欠陥の低減を実現できる磁気ディスク基板用リンス剤組成物の提供。
【解決手段】下記(a)の共重合体及び下記(b)の両性界面活性剤の少なくとも一方と、酸化剤とを含有し、pHが1〜6である磁気ディスク基板用リンス剤組成物。
(a)カルボン酸基を有する構成単位及びスチレン誘導体に由来する構成単位の少なくとも一方と、スルホン酸基を有する構成単位とを有する共重合体。
(b)下記式(1)で表される両性界面活性剤。
Figure 2010155902

[上記式(1)において、Rは炭素数8〜16のアルキル基である。]
【選択図】なし

Description

本発明は、磁気ディスク基板用リンス剤組成物、及びこれを用いた磁気ディスク基板の製造方法に関する。
近年、磁気ディスクドライブは小型化・大容量化が進み、高記録密度化が求められている。高記録密度化するために、単位記録面積を縮小し、弱くなった磁気信号の検出感度を向上するため、磁気ヘッドの浮上高さをより低くするための技術開発が進められている。磁気ディスク基板には、磁気ヘッドの低浮上化と記録面積の確保に対応するため、平滑性・平坦性の向上(表面粗さ、うねり、端面ダレの低減)と欠陥低減(スクラッチ、突起、ピット等の低減)に対する要求が厳しくなっている。
磁気ディスク基板の製造工程においては、より平滑で、傷(スクラッチ)が少ないといった表面品質向上と生産性向上の両立の観点から、2段階以上の研磨工程を有する多段研磨方式が採用されている。また、研磨工程で使用した砥粒や研磨カスを除去するために、リンス処理が行われており、この工程で使用されるリンス液として、ポリスチレンスルホン酸のような活性剤と無機酸、有機酸及び塩類を使用したリンス用組成物(特許文献1参照)、オキソ酸塩及び塩化物を使用したリンス用組成物(特許文献2参照)、過酸化水素を使用したリンス剤組成物(特許文献3参照)が提案されている。
特開2000−144193号公報 特開平10−152674号公報 特開2004−182800号公報
磁気ディスク基板の製造工程における最終研磨工程、即ち、仕上げ研磨工程では、生産性を低下させることなく、表面粗さ及びスクラッチの低減という要求を満たすために、コロイダルシリカ粒子を含む酸性の仕上げ用研磨液組成物が使用されているが、かかる研磨液組成物で研磨した後にリンスを行うと、リンス工程において新たにスクラッチが発生するという問題があった。しかしながら、従来のリンス剤組成物では、リンス工程で新たに生じるスクラッチの発生を十分に防止することができない。さらに、磁気ディスクドライブのさらなる大容量化を実現するためには、従来のリンス剤組成物によるスクラッチの低減では不十分であり、スクラッチに加えて、ナノ突起と呼ばれる微小な凸欠陥も低減する必要があり、これらを低減できる優れたリンス剤組成物が求められている。
また、大容量化に伴い、磁気ディスクにおける記録方式が水平磁気記録方式から垂直磁気記録方式へと移行した。垂直磁気記録方式の磁気ディスクの製造工程では、水平磁気記録方式で磁化方向を揃えるために必要であったテクスチャ工程が不要となり、研磨後の基板表面に直接磁性層が形成されるため、基板表面品質に対する要求特性はさらに厳しくなっている。従来のリンス剤組成物では、垂直磁気記録方式の基板表面に求められる欠陥・スクラッチの少なさを十分に満足することができない。
そこで、本発明の目的は、リンス工程で新たに発生しうる基板表面のスクラッチやナノ突起欠陥を低減できる磁気ディスク基板用リンス剤組成物、及びこれを用いた磁気ディスク基板の製造方法を提供することにある。
本発明は、下記(a)の共重合体及び下記(b)の両性界面活性剤の少なくとも一方と、酸化剤とを含有し、pHが1〜6である磁気ディスク基板用リンス剤組成物に関する。
(a)カルボン酸基を有する構成単位及びスチレン誘導体に由来する構成単位の少なくとも一方と、スルホン酸基を有する構成単位とを有する共重合体。
(b)下記式(1)で表される両性界面活性剤。
Figure 2010155902
[上記式(1)において、Rは炭素数8〜16のアルキル基である。]
また、本発明の磁気ディスク基板の製造方法は、本発明の磁気ディスク基板用リンス剤組成物を用いて基板をリンスする工程を含む磁気ディスク基板の製造方法に関する。
本発明の磁気ディスク基板用リンス剤組成物によれば、リンス工程で生じうる基板表面のスクラッチやナノ突起欠陥が低減された磁気ディスク基板、特に垂直磁気記録方式の磁気ディスク基板を製造できるという効果が奏される。
[ナノ突起欠陥]
本発明において「ナノ突起欠陥」とは、磁気ディスク基板の製造工程におけるリンス後の基板表面の欠陥であって、光学的に検出され得る高さ10nm未満程度の大きさの凸欠陥をいう。磁気ディスクの高密度化・大容量化のためには、磁気ヘッドと磁気ディスクとの間隔は10nm未満となる必要があるため、ナノ突起は磁気ヘッドの消耗及び磁気ディスクドライブの記録密度の低下や不安定をもたらし得る。研磨後の基板においてナノ突起欠陥が低減されれば、磁気ヘッドの浮上量が低減でき、磁気ディスク基板の記録密度向上が可能となる。
[スクラッチ]
本発明において「スクラッチ」とは、深さが1nm以上、幅が100nm以上、長さが1000nm以上の基板表面の微細な傷で、光学式欠陥検出装置であるVeeco社製のCandela6100シリーズや日立ハイテクノロジ−社製のNS1500シリーズで検出可能であり、スクラッチ数として定量評価できる。さらに、検出したスクラッチは原子間力顕微鏡(AFM)、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)で大きさや形状を解析することができる。
本発明は、特定の構成単位を有する共重合体又は特定の両性界面活性剤と、酸化剤とを含む酸性のリンス剤組成物を使用すれば、リンス工程で生じうるスクラッチ及びナノ突起欠陥の低減を達成できるという知見に基づく。
本発明のリンス剤組成物が、リンス工程において発生しうるスクラッチ及びナノ突起欠陥を低減するメカニズムの詳細は明らかでないが、酸性下において、特定の共重合体又は両性界面活性剤が、リンス工程で発生しうるコロイダルシリカ粒子の凝集を防止するとともに、研磨パッド又は基板表面に作用して、研磨パッドと基板の間の摩擦を低減し、その結果、基板表面のスクラッチとナノ突起の発生を抑制していると推定される。但し、本発明はこのメカニズムに限定されない。
すなわち、本発明は、下記(a)の共重合体及び下記(b)の両性界面活性剤の少なくとも一方と、酸化剤とを含有し、pHが1〜6である磁気ディスク基板用リンス剤組成物(以下、本発明のリンス剤組成物ともいう)に関する。
(a)カルボン酸基を有する構成単位及びスチレン誘導体に由来する構成単位の少なくとも一方と、スルホン酸基を有する構成単位とを有する共重合体。
(b)下記式(1)で表される両性界面活性剤。
Figure 2010155902
[上記式(1)において、Rは炭素数8〜16のアルキル基である。]
[カルボン酸基を有する構成単位]
本発明において、カルボン酸基を有する構成単位は、カルボン酸基を有する単量体に由来することが好ましい。カルボン酸基を有する単量体とは、カルボン酸基(−COOH)及び又はその塩を少なくとも1以上含み重合可能な二重結合を有する単量体をいい、例えば、イタコン酸、無水イタコン酸、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、無水フマル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、グルタコン酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、フォスフィノカルボン酸、α−ハロアクリル酸、β−カルボン酸、またはこれらの塩類等が挙げられる。中でも、スクラッチ及びナノ突起欠陥低減の観点から、(メタ)アクリル酸が好ましい。なお、本発明において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を指す。
[スチレン誘導体に由来する構成単位]
本発明において、スチレン誘導体に由来する構成単位は、以下の単量体に由来することが好ましい。スチレン構造を含み重合可能な二重結合を有する単量体、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α、2−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、2−エチルスチレン、4−エチルスチレン、4−イソプロピルスチレン、2−メトキシスチレン、3−メトキシスチレン、4−メトキシスチレン、4−エトキシスチレン、4−フェノキシスチレン、4−フェニルスチレン、2−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシスチレンなどが挙げられる。中でも、反応性、スクラッチ及びナノ突起欠陥低減の観点から、スチレンが好ましい。
[スルホン酸基を有する構成単位]
本発明において、スルホン酸基を有する構成単位は、カルボン酸基を有する単量体に由来することが好ましい。スルホン酸基を含有する単量体とは、スルホン酸基(−SO3H)及び又はその塩を少なくとも1以上含む重合可能な二重結合を有する単量体をいい、例えば、イソプレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルベンジルスルホン酸、メタリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、イソアミレンスルホン酸等が挙げられる。中でも、スクラッチ低減の観点から、イソプレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸が好ましく、スチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がより好ましい。なお、本発明において、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とは、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又は2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を指す。
上記(a)の共重合体は、本発明の効果を奏する範囲内で、カルボン酸基を有する単量体、スルホン酸基を有する単量体及びスチレン誘導体以外の単量体に由来する構成単位成分を含有してもよい。他の構成単位成分として使用できる単量体としては、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート等のヒドロキシ基又はグリシジル基含有エチレン性単量体;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−ダイアセトンアクリルアミド等のエチレン性アミド;アミノエチルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N,N−トリメチルアミノエチルアクリレート、N,N,N−トリメチルアミノエチルメタクリレート等のエチレン性アミン又はその塩などが挙げられる。また、これら単量体を2種以上用いても構わない。但し、本発明の共重合体を構成する全構成単位中に占めるその他の構成単位の含有率は、リンス時のスクラッチ及びナノ突起欠陥の低減の観点から、0〜30モル%が好ましく、0〜20モル%がより好ましく、0〜10モル%がさらに好ましく、0〜5モル%がさらにより好ましい。
上記(a)の共重合体を構成する全構成単位中に占める、カルボン酸基を有する構成単位の含有率は、リンス工程におけるスクラッチ及びナノ突起欠陥の低減の観点から、99〜30モル%が好ましく、99〜50モル%がより好ましく、99〜85モル%がさらに好ましく、99〜95モル%がさらにより好ましい。
本発明の共重合体を構成する全構成単位中に占める、カルボン酸基を有する構成単位と、スルホン酸基を有する構成単位とのモル比(カルボン酸基を有する構成単位のモル%/スルホン酸基を有する構成単位のモル%)は、リンス工程におけるスクラッチ及びナノ突起欠陥の低減の観点から、99/1〜30/70が好ましく、99/1〜50/50がより好ましく、99/1〜85/15モルがさらに好ましく、99/1〜95/5がさらにより好ましい。
上記(a)の共重合体を構成する全構成単位中に占める、スチレン誘導体に由来する構成単位の含有率は、リンス工程におけるスクラッチ及びナノ突起欠陥の低減の観点から、5〜95モル%が好ましく、5〜70モル%がより好ましく、10〜60モル%がさらに好ましく、15〜50モル%がさらにより好ましい。
本発明の共重合体を構成する全構成単位中に占める、スチレン誘導体に由来する構成単位と、スルホン酸基を有する構成単位とのモル比(スチレン誘導体に由来する構成単位のモル%/スルホン酸基を有する構成単位のモル%)は、リンス工程におけるスクラッチ及びナノ突起欠陥の低減の観点から、5/95〜95/5が好ましく、5/95〜70/30がより好ましく、10/90〜60/40モルがさらに好ましく、15/85〜50/50がさらにより好ましい。
本発明において好ましい上記(a)の共重合体としては、リンス工程におけるスクラッチ及びナノ突起欠陥低減の観点から、(メタ)アクリル酸/イソプレンスルホン酸共重合体、(メタ)アクリル酸/2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、(メタ)アクリル酸/イソプレンスルホン酸/2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体が挙げられ、(メタ)アクリル酸/2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体がより好ましい。
上記(a)の共重合体は、例えば、ジエン構造あるいは芳香族構造を含むベースポリマーを、公知の方法、例えば、(社)日本化学会編集、新実験化学講座14(有機化合物の合成と反応III、1773頁、1978年)などに記載された方法により得られる。
上記(a)の共重合体が塩である場合、対イオンとしては、特に限定はなく、具体的には、金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム等のイオンが挙げられる。金属の具体例としては、周期律表(長周期型)1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、6A、7A又は8族に属する金属が挙げられる。これらの金属の中でも、表面粗さ及びナノスクラッチ低減の観点から1A、3B、又は8族に属する金属が好ましく、1A族に属するナトリウム及びカリウムがより好ましい。アルキルアンモニウムの具体例としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等が挙げられる。これらの塩の中では、アンモニウム塩、ナトリウム塩及びカリウム塩がより好ましい。
上記(a)の共重合体の重量平均分子量は、スクラッチ低減及びナノ突起欠陥の観点から、1,000〜100,000が好ましく、より好ましくは1,500〜50,000、さらに好ましくは1,500〜20,000、さらにより好ましくは3,000〜15,000である。該重量平均分子量は、具体的には、実施例に記載の測定方法により測定される。
リンス剤組成物中における、上記(a)の共重合体の含有量は、スクラッチ低減と生産性との両立の観点から、0.001〜1重量%以上が好ましく、より好ましくは0.005〜0.5重量%、さらに好ましくは0.01〜0.3重量%、さらにより好ましくは0.01〜0.1重量%である。
[両性界面活性剤:アミンオキサイド]
上記(b)の両性界面活性剤は下記式(1)で表される化合物である。
Figure 2010155902
上記式(1)において、Rは、炭素数8〜16のアルキル基であるが、酸化ニッケルの溶解性を高め、かつ、Ni−Pメッキ層の腐食を効果的に抑制する観点から、炭素数は、8〜14であると好ましく、10〜12であるとより好ましい。アルキル基は、直鎖構造でも分岐鎖構造でもよい。
上記式(1)で表される両性界面活性剤は、アルキルジメチルアミンオキサイドであるが、具体的には、オクチルジメチルアミンオキサイド、デシルジメチルアミンオキサイド、ウンデシルジメチルアミンオキサイド、ラウリルジメチルアミンオキサイド、トリデシルジメチルアミンオキサイド、テトラデシルジメチルアミンオキサイド、ペンタデシルジメチルアミンオキサイド、ヘキサデシルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。これらのアルキルジメチルアミンオキサイドは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。なかでも、オクチルジメチルアミンオキサイド、デシルジメチルアミンオキサイド、ラウリルジメチルアミンオキサイド、テトラデシルジメチルアミンオキサイドが、酸化ニッケルの溶解性が高く、Ni−Pメッキ層の腐食を効果的に抑制し、かつ、工業的入手性が良好であるという観点から好ましく、オクチルジメチルアミンオキサイド、デシルジメチルアミンオキサイド、ラウリルジメチルアミンオキサイドが同様の観点からさらに好ましい。
リンス剤組成物中における、上記式(1)で表される両性界面活性剤の含有量は、Ni−Pメッキ層の腐食を効果的に抑制する観点から、0.001重量%以上であると好ましく、0.005重量%以上であるとより好ましく、0.01重量%以上であるとさらに好ましい。すすぎ性を高める観点から、1重量%以下であると好ましく、0.5重量%以下であるとより好ましく、0.1重量%以下であるとさらに好ましい。よって、上記含有量は、0.001〜1重量%が好ましく、0.005〜0.5重量%がより好ましく、0.01〜0.1重量%がさらに好ましい。
本発明のリンス剤組成物は、スクラッチ及びナノ突起欠陥低減の観点から、上記(a)の共重合体と上記(b)の両性界面活性剤の両方を含んでいることが好ましい。それらの合計の含有量は、0.001〜1重量%が好ましく、0.005〜0.5重量%がより好ましく、0.01〜0.2重量%がさらに好ましい。
[酸化剤]
本発明のリンス剤組成物は、酸化剤を含有する。本発明のリンス剤組成物に使用される酸化剤としては、スクラッチ及びナノ突起欠陥低減の観点から、過酸化物、過マンガン酸又はその塩、クロム酸又はその塩、ペルオキソ酸又はその塩、酸素酸又はその塩、金属塩類、硝酸類、硫酸類等が挙げられる。
前記過酸化物としては、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化バリウム等が挙げられ、過マンガン酸又はその塩としては、過マンガン酸カリウム等が挙げられ、クロム酸又はその塩としては、クロム酸金属塩、重クロム酸金属塩等が挙げられ、ペルオキソ酸又はその塩としては、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸金属塩、ペルオキソリン酸、ペルオキソ硫酸、ペルオキソホウ酸ナトリウム、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸等が挙げられ、酸素酸又はその塩としては、次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム等が挙げられ、金属塩類としては、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、硝酸鉄(III)、クエン酸鉄(III)、硫酸アンモニウム鉄(III)等が挙げられる。
好ましい酸化剤としては、過酸化水素、硝酸鉄(III)、過酢酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、硫酸鉄(III)及び硫酸アンモニウム鉄(III)等が挙げられる。より好ましい酸化剤としては、表面に金属イオンが付着せず汎用に使用され安価であるという観点から過酸化水素が挙げられる。これらの酸化剤は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
リンス剤組成物中における前記酸化剤の含有量は、スクラッチ及びナノ突起欠陥低減の観点から、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.05重量%以上、さらに好ましくは0.1重量%以上であり、表面粗さ、うねり及びスクラッチ低減の観点から、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、さらに好ましくは1重量%以下である。従って、表面品質を保ちつつ洗浄効果を向上させるためには、上記含有量は、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜3重量%、さらに好ましくは0.1〜1重量%である。
また、リンス剤組成物中における、上記(a)の共重合体と上記(b)の両性界面活性剤との合計重量と、前記酸化剤との重量比(共重合体及び両性界面活性剤の合計重量%/前記酸化剤の重量%)は、スクラッチ及びナノ突起欠陥低減の観点から、好ましくは0.0002〜100、より好ましくは0.005〜10、さらに好ましくは0.01〜1である。
[水]
本発明のリンス剤組成物中の水は、媒体として使用されるものであり、蒸留水、イオン交換水、超純水等が挙げられる。被リンス基板の表面清浄性の観点からイオン交換水及び超純水が好ましく、超純水がより好ましい。リンス剤組成物中の水の含有量は、60〜99.4重量%が好ましく、70〜98.9重量%がより好ましい。また、本発明の効果を阻害しない範囲内でアルコール等の有機溶剤を配合してもよい。
[リンス剤組成物のpH]
本発明のリンス剤組成物のpHは、スクラッチ及びナノ突起欠陥低減の観点から、6以下であり、好ましくは5以下、さらに好ましくは4以下、さらにより好ましくは3以下である。また、被リンス基板及び研磨機の腐食防止の観点から、1以上が好ましく、より好ましくは1.2以上、さらに好ましくは1.3以上、さらにより好ましくは1.4以上である。したがって、リンス剤組成物のpHは、1〜6であり、好ましくは1.2〜5、さらに好ましくは1.3〜4、さらにより好ましくは1.4〜3である。
[酸]
本発明のリンス剤組成物は、酸を含むことが好ましい。本発明において、酸には酸及び又はその塩が含まれる。本発明のリンス剤組成物に使用される酸としては、スクラッチ及びナノ突起欠陥低減の観点から、その酸のpK1が2以下の化合物が好ましく、スクラッチを低減する観点から、好ましくはpK1が1.5以下、より好ましくは1以下、さらに好ましくはpK1で表せない程の強い酸性を示す化合物である。その例としては、硝酸、硫酸、亜硫酸、過硫酸、塩酸、過塩素酸、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、アミド硫酸等の無機酸及びその塩、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1,−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等の有機ホスホン酸及びその塩、グルタミン酸、ピコリン酸、アスパラギン酸等のアミノカルボン酸及びその塩、シュウ酸、ニトロ酢酸、マレイン酸、オキサロ酢酸等のカルボン酸及びその塩等が挙げられる。中でも、スクラッチ低減の観点から、無機酸や有機ホスホン酸及びそれらの塩が好ましい。また、無機酸及びその塩の中では、硝酸、硫酸、塩酸、過塩素酸及びそれらの塩がより好ましく、硫酸がさらに好ましい。有機ホスホン酸及びその塩の中では、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)及びそれらの塩がより好ましく、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)がさらに好ましい。これらの酸及びその塩は単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。ここで、pK1とは有機化合物または無機化合物の第一酸解離定数(25℃)の逆数の対数値である。各化合物のpK1は例えば改訂4版化学便覧(基礎編)II、pp316−325(日本化学会編)等に記載されている。
これらの酸の塩を用いる場合の対イオンとしては、特に限定はなく、具体的には、金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム等のイオンが挙げられる。上記金属の具体例としては、周期律表(長周期型)1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、6A、7A又は8族に属する金属が挙げられる。これらの中でも、スクラッチ低減の観点から1A族に属する金属又はアンモニウムとの塩が好ましい。
リンス剤組成物中における前記酸の含有量は、スクラッチ及びナノ突起欠陥低減の観点から、0.001〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜4重量%であり、さらに好ましくは0.05〜3重量%、さらにより好ましくは0.1〜2.0重量%である。
[その他の成分]
本発明の研磨液組成物には、必要に応じて他の成分を配合することができる。他の成分としては、増粘剤、分散剤、防錆剤、塩基性物質等が挙げられる。研磨液組成物中のこれら他の任意成分の含有量は、0〜10重量%が好ましく、0〜5重量%がより好ましい。
[磁気ディスク基板の製造方法]
本発明は、その他の態様として、磁気ディスク基板の製造方法(以下、本発明の製造方法ともいう。)に関する。本発明の製造方法は、一実施形態において、被リンス基板を本願発明のリンス剤組成物を用いてリンスするリンス工程を含む磁気ディスク基板の製造方法である。前記被リンス基板としては、後述するとおり、研磨工程後に得られる研磨後の基板が挙げられる。したがって、本発明の製造方法はその他の実施形態において、アルミナ、コロイダルシリカ等の研磨材を含む研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程と、本発明のリンス剤組成物を用いて前記研磨工程で得られる研磨後の基板をリンスするリンス工程とを含む磁気ディスク基板の製造方法である。本発明の製造方法によれば、リンス工程において生じる基板表面のスクラッチやナノ突起欠陥が低減された磁気ディスク基板を好ましくは提供できる。本発明の製造方法は、とりわけ、垂直磁気記録方式用磁気ディスク基板の製造方法に適している。よって、本発明の製造方法は、その他の態様として、本発明のリンス剤組成物を用いたリンス工程を含む垂直磁気記録方式用磁気ディスク基板の製造方法である。
本発明のリンス剤組成物を用いて被リンス基板(研磨工程で得られた基板)をリンスする方法の具体例としては、不織布状の有機高分子系研磨布等の研磨パッドを貼り付けた定盤で被リンス基板を挟み込み、本発明のリンス剤組成物を研磨機に供給しながら、定盤や被リンス基板を動かして被リンス基板をリンスする方法が挙げられる。
研磨工程が多段階で行われる場合は、本発明のリンス剤組成物を用いたリンス工程は、粗研磨工程以降に行われるのが好ましく、最終研磨工程後に行われるのがより好ましく、コロイダルシリカを含む研磨液組成物を用いた最終研磨工程の後に行われるのがさらに好ましい。最終研磨工程で使用されるコロイダルシリカの平均粒径は、表面粗さ低減の観点から、1〜50nmであることが好ましく、より好ましくは5〜40nmである。なお、研磨機としては、特に限定されず、磁気ディスク基板研磨用の公知の研磨機が使用できる。
[研磨パッド]
本発明で使用される研磨パッドとしては、特に制限はなく、スエードタイプ、不織布タイプ、ポリウレタン独立発泡タイプ、又はこれらを積層した二層タイプ等の研磨パッドを使用することができるが、研磨速度の観点から、スエードタイプの研磨パッドが好ましい。
研磨パッドの表面部材の平均気孔径は、スクラッチ低減及びパッド寿命の観点から、50μm以下が好ましく、より好ましくは45μm以下、さらに好ましくは40μm以下、さらにより好ましくは35μm以下である。
[リンス荷重]
本発明のリンス剤組成物を用いたリンス工程で使用されるリンス荷重は、生産性及び洗浄効率向上の観点から、好ましくは1.0kPa以上、より好ましくは2.0kPa以上、さらに好ましくは3.5kPa以上である。また、スクラッチ及びナノ突起欠陥低減の観点から、7.0kPa以下が好ましく、より好ましくは6.0kPa以下、さらに好ましくは5.0kPa以下である。したがって、リンス工程においてリンス荷重は1.0〜7.0kPaが好ましく、2.0〜6.0kPaがより好ましく、3.5〜5.0kPaがさらに好ましい。リンス荷重の調整は、定盤及び被リンス基板のうち少なくとも一方に空気圧や重りを負荷することにより行うことができる。なお、本発明の製造方法においてリンス荷重とは、リンス時に被リンス基板のリンス面に加えられる定盤の圧力をいう。
[リンス剤組成物の供給]
リンス工程における本発明のリンス剤組成物の供給速度は、スクラッチ及びナノ突起欠陥低減の観点から、被リンス基板1cm2当たり、好ましくは0.3〜2.0mL/分であり、より好ましくは0.6〜1.5mL/分であり、さらに好ましくは0.7〜1.4mL/分である。
[リンス時間]
本発明の製造方法のリンス工程において、研磨機を用いてリンスを行う時間としては、スクラッチ及びナノ突起欠陥低減の観点から、10〜120秒が好ましく、15〜60秒がより好ましく、15〜30秒がさらに好ましい。
本発明のリンス剤組成物を研磨機へ供給する方法としては、例えばポンプ等を用いて連続的に供給を行う方法が挙げられる。リンス剤組成物を研磨機へ供給する際は、全ての成分を含んだ1液で供給する方法の他、リンス剤組成物の安定性等を考慮して、複数の配合用成分液に分け、2液以上で供給することもできる。後者の場合、例えば供給配管中又は被リンス基板上で、上記複数の配合用成分液が混合され、本発明のリンス剤組成物となる。
[被リンス基板]
本発明において好適に使用される被リンス基板の材質としては、例えばシリコン、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅、タンタル、チタン等の金属若しくは半金属、又はこれらの合金や、ガラス、ガラス状カーボン、アモルファスカーボン等のガラス状物質や、アルミナ、二酸化珪素、窒化珪素、窒化タンタル、炭化チタン等のセラミック材料や、ポリイミド樹脂等の樹脂等が挙げられる。中でも、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅等の金属や、これらの金属を主成分とする合金を含有する被リンス基板が好適である。特にNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板や、結晶化ガラス、強化ガラス等のガラス基板に適しており、中でもNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板が適している。
また、本発明によれば、基板表面のスクラッチやナノ突起欠陥が低減された磁気ディスク基板を提供できるため、高度の表面平滑性が要求される垂直磁気記録方式の磁気ディスク基板のリンスに好適に用いることができる。
[リンス方法]
本発明は、その他の態様として、上述したリンス剤組成物を研磨パッドに接触させながら被リンス基板をリンスすることを含む被リンス基板の研磨方法に関する。本発明のリンス方法を使用することにより、基板表面のスクラッチ及びナノ突起欠陥が低減された磁気ディスク基板、特に垂直磁気記録方式の磁気ディスク基板が好ましくは提供される。本発明のリンス方法における前記被リンス基板としては、上述のとおり、磁気ディスク基板や磁気記録用媒体の基板の製造に使用されるものが挙げられ、なかでも、垂直磁気記録方式用磁気ディスク基板の製造に用いる基板が好ましい。なお、具体的な研磨の方法及び条件は、上述のとおりとすることができる。
下記表1及び表2に示す所定量の化合物(共重合体、両性界面活性剤、過酸化水素水、硫酸、HEDP(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸))と、イオン交換水残部とを混合・攪拌してリンス剤組成物を得た。共重合体の重量平均分子量の測定方法、研磨条件、リンス条件及び評価方法は以下のとおりである。
Figure 2010155902
[共重合体の重量平均分子量の測定方法]
〔アクリル酸/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体のGPC条件〕
カラム :TSKgel G4000PWXL+TSKgel G2500PWXL(東ソー製)
溶離液 :0.2Mリン酸バッファー/CH3CN=9/1体積比
温度 :40℃
流速 :1.0mL/min
試料サイズ:5mg/mL
検出器 :RI
換算標準 :ポリアクリル酸Na
〔スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、ポリスチレンスルホン酸のGPC条件〕
カラム :TSKgel α−M+TSKgel α−M(東ソー製)
ガードカラム:TSKguardcolumn α(東ソー製)
溶離液 :60mmol/L リン酸,50mmol/L LiBr/DMF
温度 :40℃
流速 :1.0mL/min
試料サイズ:3mg/mL
検出器 :RI
換算標準 :ポリスチレン
予めアルミナ研磨材を含有する研磨液組成物で粗研磨したNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板(厚さ:1.27mm、外径:95mm、内径:25mm、AFM(Digital Instrument NanoScope IIIa Multi Mode AFM)により測定した中心線平均粗さRa:1nm、長波長うねり(波長0.4〜2mm)の振幅:2nm、短波長うねり(波長5〜50μm)の振幅:2nm)を下記条件で仕上げ研磨を行い、ついで下記リンス条件で仕上げ研磨後の基板のリンスを行い、リンス後の基板表面のスクラッチ及びナノ突起欠陥の数を下記条件で測定した。その結果を下記表2に示す。
[仕上げ研磨工程の設定条件]
研磨試験機:スピードファム社製「両面9B研磨機」
研磨パッド:フジボウ社製スエードタイプ(厚さ0.9mm、平均開孔径30μm)
研磨液組成物供給量:100mL/分(被研磨基板1cm2あたりの供給速度:0.072mL/分)
下定盤回転数:32.5rpm
研磨荷重:7.9kPa
研磨時間:4分間
研磨液組成物:4.5重量%コロイダルシリカ(日揮触媒化成社製、平均粒径25nm)、0.4重量%硫酸(和光純薬工業社製 特級)、0.1重量%HEDP(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ソルーシア・ジャパン製)、0.4重量%過酸化水素(旭電化製 濃度:35重量%)、残部イオン交換水。
[リンス工程の設定条件]
研磨試験機:スピードファム社製「両面9B研磨機」
研磨パッド:フジボウ社製スエードタイプ(厚さ0.9mm、平均開孔径30μm)
リンス剤組成物供給量:600mL/分(被リンス基板1cm2あたりの供給速度:0.91mL/分)
下定盤回転数:32.5rpm
リンス荷重:3.92kPa
リンス時間:30秒
[ナノ突起欠陥及びスクラッチの評価方法]
測定機器:Candela Instruments社製、OSA6100
評価:研磨試験機に投入した基板の中、無作為に4枚を選択し、各々の基板を10000rpmにてレーザーを照射してナノ突起欠陥及びスクラッチを測定した。その4枚の基板の各々両面にあるスクラッチ数(本)の合計を8で除して、基板面当たりのスクラッチの数を算出した。同様に4枚の基板の各々両面にあるナノ突起欠陥数(本)の合計を8で除して、基板面当たりのナノ突起欠陥の数を算出した。その結果を下記表1に示す。
Figure 2010155902
上記表1に示すように、実施例1〜8のリンス剤組成物を用いると、比較例1〜4に比べ、研磨後の基板のスクラッチに加えてナノ突起を低減できた。さらに、共重合体と両性界面活性剤を併用した場合、研磨後の基板のスクラッチ及びナノ突起をより顕著に低減できた(実施例7及び8)。なお、リンス機能を「パーティクル(高さ80nm以上)の低減」効果で評価したところ、実施例1〜8のリンス剤組成物は、従来及び比較例1〜4のリンス剤組成物と同様のリンス機能を発揮した(データ示さず)。
本発明によれば、例えば、高記録密度化に適した磁気ディスク基板を提供できる。

Claims (6)

  1. 下記(a)の共重合体及び下記(b)の両性界面活性剤の少なくとも一方と、酸化剤とを含有し、pHが1〜6である磁気ディスク基板用リンス剤組成物。
    (a)カルボン酸基を有する構成単位及びスチレン誘導体に由来する構成単位の少なくとも一方と、スルホン酸基を有する構成単位とを有する共重合体。
    (b)下記式(1)で表される両性界面活性剤。
    Figure 2010155902
    [上記式(1)において、Rは炭素数8〜16のアルキル基である。]
  2. さらに、酸を含有する、請求項1記載の磁気ディスク基板用リンス剤組成物。
  3. 酸化剤の含有量が、研磨液組成物中0.01〜5重量%である、請求項1又は2記載の磁気ディスク基板用リンス剤組成物。
  4. 前記共重合体及び前記界面活性剤の合計含有量が、研磨液組成物中0.001〜1重量%である、請求項1から3のいずれかに記載の磁気ディスク基板用リンス剤組成物。
  5. 研磨機を用いて被研磨基板を研磨する研磨工程と、
    前記工程で得られる研磨後の前記基板を、研磨機を用いてリンスするリンス工程とを含み、
    前記リンス工程は、請求項1から4のいずれかに記載の磁気ディスク基板用リンス剤組成物を用いて前記基板をリンスすることを含む、磁気ディスク基板の製造方法。
  6. 前記研磨工程は、コロイダルシリカを含む研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨することを含む、磁気ディスク基板の製造方法。
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