JP4255976B2 - 磁気ディスク基板用研磨液組成物 - Google Patents

磁気ディスク基板用研磨液組成物 Download PDF

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Description

本発明は、磁気ディスク基板用研磨液組成物と、これを用いた磁気ディスク基板の製造方法に関する。
近年、磁気ディスクドライブは小型化及び大容量化が進む傾向にあるため、磁気ディスクの単位記録面積を縮小し、1枚あたりの記録容量を大きくすることにより、この傾向に対応している。単位記録面積が小さくなると磁気信号が弱くなるため、検出感度を上げる必要がある。従って、磁気ヘッドの浮上高さをより低くすることが必要となり、それに伴い磁気ディスク基板(以下、単に「基板」ともいう。)の表面粗さやうねりを小さくすることが求められている。また、磁気ヘッドは、基板の全面に渡って浮上・移動するため、基板の全面においてうねりの低減が求められている。このような要求に対し、研磨粒子であるシリカ粒子の粒径分布を工夫した研磨液組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、特定の粒径分布を持つコロイダルシリカを用いた研磨液組成物が開示されており、この研磨液組成物によれば、コロイダルシリカの粒径を小さくし、その粒径分布をシャープにすることにより、メモリーハードディスク用基板の表面粗さを低減できることが記載されている。
特開2004−204151号公報
しかし、研磨粒子の粒径を小さくしたり、研磨粒子の粒径分布をシャープにしたりすると、生産性を損なわずに、原子間力顕微鏡(AFM)による基板の表面粗さの最大高さRmaxと基板の外周部うねりを低減することが困難であった。
本発明は、生産性を損なわずに磁気ディスク基板の表面粗さを低減できる磁気ディスク基板用研磨液組成物と、これを用いた磁気ディスク基板の製造方法を提供する。
本発明の磁気ディスク基板用研磨液組成物は、水と、シリカ粒子と、酸、酸の塩及び酸化剤から選ばれる少なくとも1つとを含有する磁気ディスク基板用研磨液組成物であって、
前記シリカ粒子は、透過型電子顕微鏡観察による測定で得られた該シリカ粒子の最大径を直径とする円の面積を該シリカ粒子の投影面積で除して100を乗じた値が100〜130の範囲である磁気ディスク基板用研磨液組成物である。
本発明の磁気ディスク基板の製造方法は、水と、シリカ粒子と、酸、酸の塩及び酸化剤から選ばれる少なくとも1つとを含有する研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含む磁気ディスク基板の製造方法であって、
前記研磨液組成物は、上述した本発明の磁気ディスク基板用研磨液組成物である。
本発明によれば、研磨速度の低下を抑制できるため、生産性を損なわずに表面粗さが低減された磁気ディスク基板を提供することができる。
本発明の磁気ディスク基板用研磨液組成物は、水と、シリカ粒子と、酸、酸の塩及び酸化剤から選ばれる少なくとも1つとを含有する磁気ディスク基板用研磨液組成物(以下、単に「研磨液組成物」ともいう。)であって、透過型電子顕微鏡(TEM)観察による測定で得られた該シリカ粒子の最大径を直径とする円の面積を該シリカ粒子の投影面積で除して100を乗じた値(特許第3253228号参照、以下、「SF1」という。)が、100〜130の範囲である。本発明の研磨液組成物によれば、SF1を上記範囲内にすることで、磁気ディスク基板の表面粗さを低減できる。特に、原子間力顕微鏡(AFM)観察による測定で得られた上記表面粗さの最大高さRmaxを低減することができるため、磁気ヘッドの浮上高さを低減でき、かつメディア収率に影響する磁気ディスク基板のスクラッチの低減が可能となる。なお、上記SF1は100に近いほど球状に近い形状であることを表わす。また、SF1の測定方法は後述する。
本発明において、磁気ディスク基板の表面粗さをより低減するには、上記SF1が100〜125の範囲であることが好ましく、100〜120の範囲であることがより好ましく、100〜115の範囲であることがさらに好ましく、100〜110の範囲であることがさらにより好ましい。
本発明に使用されるシリカ粒子は、その粒径(nm)に対して小粒径側からの累積体積頻度(%)をプロットして得られる、該シリカ粒子の粒径分布を表わす粒径対累積体積頻度グラフにおいて、粒径40〜100nmの範囲における累積体積頻度(V)が粒径(R)に対し、以下の式(1):
V≧0.5×R+40 (1)
を満たし、かつ該シリカ粒子の粒径15nmにおける累積体積頻度が20%以下であることが好ましい。ここで、上記「粒径」は、シリカの一次粒子の粒径を指し、後述する実施例に記載の方法により求めることができる。上記「累積体積頻度」についても、後述する実施例に記載の方法により求めることができる。上記「粒径対累積体積頻度グラフ」は、得られたシリカ粒子の粒径および累積体積頻度データに基づき、粒径に対して累積体積頻度をプロットすることにより得ることができる。本発明において、上記粒径分布を有するシリカ粒子を用いると、被研磨基板を研磨する際の研磨抵抗を低減できるため、基板表面のうねり、中でも外周部表面のうねりを低減できる。なお、基板の外周部とは、例えばディスク状の基板の場合、基板の半径をRとしたときに、基板の中心からの距離が3R/4より外側の領域を指す。また、上記粒径分布を有するシリカ粒子を用いると、波長が磁気ヘッドと同程度の大きさの長波長うねりを低減することができる。この長波長うねりの低減により、磁気ヘッドの浮上高さを低減でき、高密度記録を効果的に行える。なお、本明細書では、波長が0.4〜2mmのうねりを「長波長うねり」とする。
本発明に使用されるシリカ粒子は、磁気ディスク基板の表面粗さの低減による当該基板の表面の平滑性の向上の観点から、前記粒径対累積体積頻度グラフの粒径40〜70nmの範囲において、VがRに対し、以下の式(2):
V≧1×R+20 (2)
を満たす粒径分布を有するものがより好ましく、粒径40〜60nmの範囲において、VがRに対し、以下の式(3):
V≧1.5×R (3)
を満たす粒径分布を有するものがさらに好ましく、粒径40〜50nmの範囲において、VがRに対し、以下の式(4):
V≧3×R−60 (4)
を満たす粒径分布を有するものがさらにより好ましく、粒径40〜45nmの範囲において、VがRに対し、以下の式(5):
V≧R+50 (5)
を満たす粒径分布を有するものがさらにより好ましい。
また、研磨速度の観点から、粒径1〜3nmの範囲において、VがRに対し、以下の式(6):
V≦8R+5 (6)
を満たす粒径分布を有するものが好ましい。また、うねり低減の観点から、粒径15nmにおける累積体積頻度が、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下、さらにより好ましくは1%以下である。また、粒径20nmにおける累積体積頻度は、好ましくは40%以下であり、粒径35nmにおける累積体積頻度は、好ましくは70%以上である。
本発明の研磨液組成物に用いられるシリカとしては、例えばコロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、表面修飾したシリカ等が挙げられる。中でもコロイダルシリカは、基板表面の平坦性をより向上させることができるため好ましい。コロイダルシリカは、市販のものでもよいし、ケイ酸水溶液から生成させる公知の製造方法等により得られたものでもよい。シリカの使用形態としては、操作性の観点からスラリー状であることが好ましい。なお、本発明に用いられるシリカ粒子としては、SF1が上記範囲内であれば、1種類のシリカ粒子からなるものであっても、2種類以上のシリカ粒子を混合したものであってもよい。
シリカ粒子の粒径分布を調整する方法としては、特に限定されないが、例えばシリカ粒子がコロイダルシリカの場合、その製造段階における粒子の成長過程で新たな核となる粒子を加えることにより所望の粒径分布を持たせる方法や、異なる粒径分布を有する2種以上のシリカ粒子を混合して所望の粒径分布を持たせる方法等が挙げられる。
本発明の研磨液組成物中におけるシリカ粒子の含有量は、研磨速度を向上させる観点から、好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは1重量%以上、さらに好ましくは3重量%以上、さらにより好ましくは5重量%以上であり、また、基板表面の平坦性をより向上させる観点から、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下、さらに好ましくは13重量%以下、さらにより好ましくは10重量%以下である。すなわち、上記シリカ粒子の含有量は、好ましくは0.5〜20重量%、より好ましくは1〜15重量%、さらに好ましくは3〜13重量%、さらにより好ましくは5〜10重量%である。
本発明の研磨液組成物に使用できる酸及び/又はその塩としては、研磨速度の向上の観点から、その酸のpK1が2以下の化合物が好ましく、微小スクラッチを低減する観点からは、好ましくはpK1が1.5以下、より好ましくは1以下、さらに好ましくはpK1で表せない程の強い酸性を示す化合物である。その例としては、硝酸、硫酸、亜硫酸、過硫酸、塩酸、過塩素酸、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、アミド硫酸等の無機酸及びその塩、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1,−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等の有機ホスホン酸及びその塩、グルタミン酸、ピコリン酸、アスパラギン酸等のアミノカルボン酸及びその塩、シュウ酸、ニトロ酢酸、マレイン酸、オキサロ酢酸等のカルボン酸及びその塩等が挙げられる。中でも、微小スクラッチを低減する観点から、無機酸や有機ホスホン酸及びそれらの塩が好ましい。また、無機酸及びその塩の中では、硝酸、硫酸、塩酸、過塩素酸及びそれらの塩がより好ましい。有機ホスホン酸及びその塩の中では、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)及びそれらの塩がより好ましい。これらの酸及びその塩は単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。ここで、pK1とは有機化合物または無機化合物の第一酸解離定数(25℃)の逆数の対数値である。各化合物のpK1は例えば改訂4版化学便覧(基礎編)II、pp316−325(日本化学会編)等に記載されている。
これらの酸の塩としては、特に限定はなく、具体的には、金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、有機アミン等との塩が挙げられる。上記金属の具体例としては、周期律表(長周期型)1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、6A、7A又は8族に属する金属が挙げられる。これらの中でも、微小スクラッチ低減の観点から1A族に属する金属又はアンモニウムとの塩が好ましい。
前記酸及びその塩の研磨液組成物中における含有量は、充分な研磨速度を発揮する観点および表面品質を向上させる観点から、0.0001〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.0003〜4重量%であり、さらに好ましくは0.001〜3重量%、さらにより好ましくは0.0025〜2.5重量%である。
本発明の研磨液組成物の酸価は、研磨速度を向上させる観点から、好ましくは0.2mgKOH/g以上、より好ましくは0.5mgKOH/g以上、さらに好ましくは1mgKOH/g以上であり、表面粗さ及びうねりを低減し、ピット、スクラッチ等の表面欠陥を減少させて表面品質を向上させる観点から、好ましくは10mgKOH/g以下、より好ましくは9mgKOH/g以下、さらに好ましくは8mgKOH/g以下である。従って、表面品質を保ちつつ研磨速度を向上させるためには、上記酸価は、好ましくは0.2〜10mgKOH/g、より好ましくは0.5〜9mgKOH/g、さらに好ましくは1〜8mgKOH/gである。上記酸価の調整は、例えば上述の酸の含有量を調整することにより行うことができる。なお、上記酸価は、JIS K0070(1992)により測定することができる。
また、本発明の研磨液組成物に使用できる酸化剤としては、研磨速度を向上させる観点から、過酸化物、過マンガン酸又はその塩、クロム酸又はその塩、ペルオキソ酸又はその塩、酸素酸又はその塩、金属塩類、硝酸類、硫酸類等が挙げられる。
前記過酸化物としては、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化バリウム等が挙げられ、過マンガン酸又はその塩としては、過マンガン酸カリウム等が挙げられ、クロム酸又はその塩としては、クロム酸金属塩、重クロム酸金属塩等が挙げられ、ペルオキソ酸又はその塩としては、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸金属塩、ペルオキソリン酸、ペルオキソ硫酸、ペルオキソホウ酸ナトリウム、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸等が挙げられ、酸素酸又はその塩としては、次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム等が挙げられ、金属塩類としては、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、クエン酸鉄(III)、硫酸アンモニウム鉄(III)等が挙げられる。好ましい酸化剤としては、過酸化水素、硝酸鉄(III)、過酢酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、硫酸鉄(III)及び硫酸アンモニウム鉄(III)等が挙げられる。より好ましい酸化剤としては、表面に金属イオンが付着せず汎用に使用され安価であるという観点から過酸化水素が挙げられる。これらの酸化剤は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
前記酸化剤の研磨液組成物中における含有量は、研磨速度を向上させる観点から、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.15重量%以上、さらに好ましくは0.2重量%以上であり、表面粗さ及びうねりを低減し、ピット、スクラッチ等の表面欠陥を減少させて表面品質を向上させる観点から、好ましくは1重量%以下、より好ましくは0.8重量%以下、さらに好ましくは0.6重量%以下である。従って、表面品質を保ちつつ研磨速度を向上させるためには、上記含有量は、好ましくは0.1〜1重量%、より好ましくは0.15〜0.8重量%、さらに好ましくは0.2〜0.6重量%である。
本発明の研磨液組成物に用いられる水としては、蒸留水、イオン交換水、超純水等が挙げられる。被研磨基板の表面清浄性の観点からイオン交換水及び超純水が好ましく、超純水がより好ましい。研磨液組成物中の水の含有量は、60〜99.4重量%が好ましく、70〜98.9重量%がより好ましい。また、本発明の効果を阻害しない範囲内でアルコール等の有機溶剤を配合してもよい。
また、本発明の研磨液組成物には、必要に応じて他の成分を配合することができる。他の成分としては、増粘剤、分散剤、防錆剤、塩基性物質、界面活性剤等が挙げられる。研磨液組成物中のこれら他の任意成分の含有量は、0〜10重量%が好ましく、0〜5重量%がより好ましい。
本発明の研磨液組成物は、水と、シリカ粒子と、酸、酸の塩及び酸化剤から選択される少なくとも1つと、さらに所望により他の成分とを公知の方法で混合することにより調製できる。この際、シリカ粒子は、濃縮されたスラリーの状態で混合されてもよいし、水等で希釈してから混合されてもよい。
本発明の研磨液組成物を調製する際には、シリカ粒子の安定性の観点から、シリカ粒子以外の成分を水に溶解させてから、その水溶液へシリカスラリーを添加し、これらを混合することが好ましい。さらに、シリカスラリーを混合する際には、シリカ粒子の乾燥による凝集を防ぐ観点から、シリカ粒子が乾燥しない速度で混合するのが好ましい。また、シリカスラリーを混合する際は、シリカ粒子の分散性の観点から、シリカ粒子以外の成分が溶解した上記水溶液を攪拌しながら、そこにシリカスラリーを添加し、これらを混合するのが好ましい。
本発明の研磨液組成物のpHは、研磨速度向上の観点から2.0以下が好ましく、より好ましくは1.8以下、さらに好ましくは1.7以下、さらにより好ましくは1.6以下である。また、表面粗さ低減の観点から、0.5以上が好ましく、より好ましくは0.8以上、さらに好ましくは1.0以上、さらにより好ましくは1.2以上である。また、研磨液組成物の廃液pHは、研磨速度向上の観点から3以下が好ましく、より好ましくは2.5以下、さらに好ましくは2.2以下、さらにより好ましくは2.0以下である。また、表面粗さ低減の観点から、研磨液組成物の廃液pHは、0.8以上が好ましく、より好ましくは1.0以上、さらに好ましくは1.2以上、さらにより好ましくは1.5以上である。なお、廃液pHとは、研磨液組成物を用いた研磨工程における研磨廃液、即ち、研磨機より排出された直後の研磨液組成物のpHをいう。
本発明に使用されるシリカ粒子は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察による測定で得られた該シリカ粒子の周長を円周とする円の面積を該シリカ粒子の投影面積で除して100を乗じた値(特許第3253228号参照、以下、「SF2」という。)が、100〜130の範囲であることが好ましい。SF2を上記範囲内にすることで、磁気ディスク基板の表面粗さ及びうねりをより低減できる。特に、原子間力顕微鏡(AFM)観察による測定で得られた上記表面粗さの最大高さRmaxを低減することができるため、磁気ヘッドの浮上高さを低減でき、かつメディア収率に影響する磁気ディスク基板のスクラッチの低減が可能となる。なお、上記SF2は100に近いほど表面が滑らかな形状であることを表わす。また、SF2の測定方法は後述する。
本発明に使用されるシリカ粒子は、表面粗さ低減及びうねり低減の観点から、SF2が100〜120の範囲であることがより好ましく、100〜115の範囲であることがさらに好ましく、100〜110の範囲であることがさらにより好ましく、100〜105の範囲であることがさらにより好ましい。
次に、本発明の磁気ディスク基板の製造方法について説明する。本方法は、上述した本発明の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含む磁気ディスク基板の製造方法である。これにより、研磨速度の低下を抑制できるため、生産性を損なわずに表面粗さとうねりが低減された磁気ディスク基板を提供することができる。以下、上記本発明の研磨液組成物の説明と同様の内容については省略する。
本発明の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する方法の具体例としては、不織布状の有機高分子系研磨布等の研磨パッドを貼り付けた定盤で被研磨基板を挟み込み、本発明の研磨液組成物を被研磨基板1cm2当たり好ましくは0.05〜15mL/分の供給速度で研磨機に供給しながら、定盤や被研磨基板を動かして被研磨基板を研磨する方法が挙げられる。
本発明の磁気ディスク基板の製造方法では、上記研磨する工程における研磨圧力が好ましくは11.7kPa以上、より好ましくは12.7kPa以上、さらに好ましくは13.7kPa以上である。これにより、研磨速度の低下を抑制できるため、生産性の向上が可能となる。なお、本発明の製造方法において研磨圧力とは、研磨時に被研磨基板の研磨面に加えられる定盤の圧力をいう。また、本発明の製造方法では、研磨圧力は20kPa以下が好ましく、より好ましくは18kPa以下、さらに好ましくは16kPa以下である。これにより、スクラッチの発生を抑制することができる。したがって、本発明の製造方法において研磨圧力は11.7〜20kPaが好ましく、12.7〜18kPaがより好ましく、13.7〜16kPaがさらに好ましい。研磨圧力の調整は、定盤及び被研磨基板のうち少なくとも一方に空気圧や重りを負荷することにより行うことができる。
本発明の製造方法において、経済的に表面粗さを低減する観点から、上記研磨する工程において、11.7〜20kPaの研磨圧力で研磨した後に、11.7kPa未満の研磨圧力で被研磨基板を研磨する仕上げ研磨工程を行うことが好ましい。この仕上げ研磨工程は、通常1分〜2分間程度であればよい。表面粗さをより効果的に低減する観点から、仕上げ研磨工程における研磨圧力は、好ましくは9.8kPa以下であり、より好ましくは7.8kPa以下であり、さらに好ましくは5.9kPa以下であり、さらにより好ましくは4.9kPa以下である。
本発明の製造方法における研磨液組成物の供給速度は、被研磨基板1cm2当たり、0.05mL/分以上が好ましい。上記供給速度が0.05mL/分以上であれば研磨抵抗が抑えられる傾向にあり、被研磨基板の振動が起こりにくく基板外周部での負荷がかかりにくくなる。その結果、効果的にうねりを低減することができると推定される。より効果的にうねりを低減するためには、上記供給速度は、好ましくは0.06mL/分以上、より好ましくは0.07mL/分以上、さらに好ましくは0.08mL/分以上、さらにより好ましくは0.12mL/分以上である。また、経済的にうねりを低減する観点から、上記供給速度は、被研磨基板1cm2当たり15mL/分以下が好ましく、10mL/分以下がより好ましく、1mL/分以下がさらに好ましく、0.5mL/分以下がさらにより好ましい。したがって、研磨液組成物の供給速度は被研磨基板1cm2当たり、好ましくは0.05〜15mL/分であり、より好ましくは0.06〜10mL/分であり、さらに好ましくは0.07〜1mL/分、さらにより好ましくは0.08〜0.5mL/分、さらにより好ましくは0.12〜0.5mL/分である。
本発明の研磨液組成物を研磨機へ供給する方法としては、例えばポンプ等を用いて連続的に供給を行う方法が挙げられる。研磨液組成物を研磨機へ供給する際は、全ての成分を含んだ1液で供給する方法の他、研磨液組成物の安定性等を考慮して、複数の配合用成分液に分け、2液以上で供給することもできる。後者の場合、例えば供給配管中又は被研磨基板上で、上記複数の配合用成分液が混合され、本発明の研磨液組成物となる。
本発明で使用される研磨パッドとしては、特に制限はなく、スエードタイプ、不織布タイプ、ポリウレタン独立発泡タイプ、又はこれらを積層した二層タイプ等の研磨パッドを使用することができる。
本発明では、研磨工程における研磨パッドに対する被研磨基板の相対速度を調整することで、基板の外周部表面のうねりをさらに改善することができる。ここで、研磨パッドに対する被研磨基板の相対速度とは、下記式によって表されるものをいう。
相対速度(m/秒)=(π/4)×(Rup−Rdown)×(Dout+Din)
Rup:上定盤の回転数(回転/秒)
Rdown:下定盤の回転数(回転/秒)(ただし、上定盤と同方向の回転の場合は正の値とし、逆方向の回転の場合は負の値とする。)
Dout:上定盤又は下定盤の外径(m)
Din:上定盤又は下定盤の内径(m)
外周部表面のうねり低減の観点から、上記相対速度は、好ましくは1m/秒以下、より好ましくは0.8m/秒以下、さらに好ましくは0.6m/秒以下である。また、生産性向上の観点から、上記相対速度は、好ましくは0.1m/秒以上、より好ましくは0.2m/秒以上、さらに好ましくは0.3m/秒以上、さらにより好ましくは0.4m/秒以上である。即ち、上記相対速度は、好ましくは0.1〜1m/秒、より好ましくは0.2〜0.8m/秒、さらに好ましくは0.3〜0.6m/秒、さらにより好ましくは0.4〜0.6m/秒である。
被研磨基板の研磨工程が多段階で行われる場合は、本発明の研磨液組成物を用いる研磨工程は2段階目以降に行われるのが好ましく、最終研磨工程で行われるのがより好ましい。その際、前工程の研磨材や研磨液組成物の混入を避けるために、それぞれ別の研磨機を使用してもよく、またそれぞれ別の研磨機を使用した場合では、研磨工程毎に被研磨基板を洗浄することが好ましい。なお、研磨機としては、特に限定されず、磁気ディスク基板研磨用の公知の研磨機が使用できる。
本発明において好適に使用される被研磨基板の表面性状は特に限定されないが、高密度記録用の基板を製造するためには、例えば、表面粗さRaが1nm程度の表面性状を有する基板が適する。表面粗さRaとは、表面平滑性の尺度であり、評価方法は限られないが、例えば原子間力顕微鏡(AFM)において10μm以下の波長で測定可能な粗さとして評価し、中心線平均粗さRaとして表わすことができる。
本発明において好適に使用される被研磨基板の材質としては、例えばシリコン、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅、タンタル、チタン等の金属若しくは半金属、又はこれらの合金や、ガラス、ガラス状カーボン、アモルファスカーボン等のガラス状物質や、アルミナ、二酸化珪素、窒化珪素、窒化タンタル、炭化チタン等のセラミック材料や、ポリイミド樹脂等の樹脂等が挙げられる。中でも、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅等の金属や、これらの金属を主成分とする合金を含有する被研磨基板が好適である。例えばNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板や、結晶化ガラス、強化ガラス等のガラス基板が適しており、中でもNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板が適している。
上記被研磨基板の形状には特に制限はなく、例えば、ディスク状、プレート状、スラブ状、プリズム状等の平面部を有する形状や、レンズ等の曲面部を有する形状であればよい。中でも、ディスク状の被研磨基板が適している。ディスク状の被研磨基板の場合、その外径は例えば2〜95mm程度であり、その厚みは例えば0.5〜2mm程度である。
本発明によれば、生産性を損なわずに表面粗さが低減された磁気ディスク基板を提供できる。特に、磁気ディスク基板表面を原子間力顕微鏡(AFM)観察して得られた表面粗さの最大高さRmaxが、例えば3nm未満、好ましくは2.5nm未満、より好ましくは2nm未満に改善することができる。最大高さRmaxが3nm未満である場合、磁気ヘッドの浮上高さを低下させ、記録密度を増大させることができる。
表1及び表2に記載の組成を有する研磨液組成物を用いて下記被研磨基板の研磨を行い、基板表面のうねり及び表面粗さを評価した。
[被研磨基板]
被研磨基板としては、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板を予めアルミナ研磨材を含有する研磨液組成物で粗研磨した基板を用いた。なお、この被研磨基板は、厚さが1.27mm、外径が95mm、内径が25mmであり、AFM(Vccco社製 TM−M5E)により測定した中心線平均粗さRaが1nmであった。また、長波長うねり(波長0.4〜2mm)の振幅は2.06nmであり、短波長うねり(波長50〜400μm)の振幅は2.12nmであった。
[表1及び表2に記載の研磨液組成物の調製方法]
表1及び表2に記載のコロイダルシリカ(シリカA〜L)と、硫酸(和光純薬工業社製
特級)及びHEDP(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ソルーシア・ジャパン製 ディクエスト2010)と、過酸化水素水(旭電化製 濃度:35重量%)とをイオン交換水に添加し、これらを混合することにより、以下に記載の組成を有する研磨液組成物を調製した。混合する順番としては、まず、イオン交換水に硫酸及び/又はHEDPを加えた後、過酸化水素水を加え、次いでコロイダルシリカスラリーをゲル化しないように攪拌しながら配合した。配合比は以下のとおりとした。なお、参考例12〜24、実施例25〜28及び比較例8〜11の研磨液組成物は、いずれも酸価が4.9mgKOH/gであり、かつpHが1.5であった。
参考例1〜9及び比較例1〜6:シリカ5重量%、硫酸0.4重量%、過酸化水素0.3重量%(HEDPは添加せず)
参考例10,11及び比較例7:シリカ7重量%、HEDP2重量%、過酸化水素0.6重量%(硫酸は添加せず)
参考例12〜24、実施例25〜28及び比較例8〜11:シリカ7重量%、硫酸0.4重量%、HEDP0.1重量%、過酸化水素0.4重量%
なお、上記研磨液組成物の製造に使用したシリカA〜Lについては、以下に記載の方法に従いSF1及びSF2を求めた。
[シリカA〜LのSF1の測定方法]
日本電子製透過型電子顕微鏡「JEM−2000FX」(80kV、1〜5万倍)により、当該顕微鏡のメーカーが添付した説明書に従って試料を観察し、TEM(Transmission Electron Microscope)像を写真撮影した。この写真をスキャナで画像データとしてパソコンに取り込み、解析ソフト「WinROOF ver.3.6」(販売元:三谷商事)を用いて、粒子一個の最大径と投影面積を計測し、SF1を算出した。このようにして、100個のシリカ粒子のSF1を求めた後、これらの平均値を算出し、この平均値を表1及び表2に示すSF1とした。
[シリカA〜LのSF2の測定方法]
日本電子製透過型電子顕微鏡「JEM−2000FX」(80kV、1〜5万倍)により、当該顕微鏡のメーカーが添付した説明書に従って試料を観察し、TEM(Transmission Electron Microscope)像を写真撮影した。この写真をスキャナで画像データとしてパソコンに取り込み、解析ソフト「WinROOF ver.3.6」(販売元:三谷商事)を用いて、粒子一個の周長と投影面積を計測し、SF2を算出した。このようにして、100個のシリカ粒子のSF2を求めた後、これらの平均値を算出し、この平均値を表1及び表2に示すSF2とした。
また、上記研磨液組成物の製造に使用したシリカA〜Lについては、以下に記載の方法に従い累積体積頻度を求めた。
[シリカA〜Lの累積体積頻度の測定方法]
スラリー状のシリカ粒子を試料として用い、上記と同様にTEM像を写真撮影し、この写真をスキャナで画像データとしてパソコンに取り込み、上記解析ソフトを用いて個々のシリカ粒子の円相当径を求め、それを粒径とした。このようにして、1000個以上のシリカ粒子の粒径を求めた後、その結果をもとに表計算ソフト「EXCEL」(マイクロソフト社製)にて粒径から粒子体積に換算し、粒径分布を得た。そして、得られたシリカ粒子の粒径分布データに基づき、全粒子中における、ある粒径の粒子の割合(体積割合)を小粒径側からの累積頻度として表し、累積体積頻度(%)を得た。図1に、上記測定方法によって得られた累積体積頻度に基づいて作成した参考例1〜11及び比較例1〜7の粒径対累積体積頻度グラフを示す。また、図2に、上記測定方法によって得られた累積体積頻度に基づいて作成した参考例12〜24、実施例25〜28及び比較例8〜11の粒径対累積体積頻度グラフを示す。なお、表1及び表2中のシリカ粒子の粒径は、累積体積頻度で50%となる粒径(D50)である。
上述の研磨液組成物を用いて、以下に示す研磨条件にて上記被研磨基板を研磨した。次いで、研磨された基板のうねり及び表面粗さを以下に示す条件に基づいて測定し、評価を行った。結果を表1及び表2に示す。表1及び表2に示すデータは、各実施例、参考例および各比較例につき10枚の被研磨基板を研磨した後、各被研磨基板の両面について測定し、10枚(表裏合わせて計20面)のデータの平均とした。なお、表2に示す研磨速度は、以下に示す方法により測定した。
[研磨条件]
研磨試験機:スピードファム社製「両面9B研磨機」
研磨パッド:フジボウ社製スエードタイプ(厚さ0.9mm、平均開孔径30μm)
スラリー供給量:100mL/分(被研磨基板1cm2あたりの供給速度:0.072mL/分)
下定盤回転数:32.5rpm
研磨時間:実施例1〜11及び比較例1〜7の1段目の研磨工程は5分、実施例12〜28及び比較例8〜11の1段目の研磨工程は4分、実施例15,20,24,28の2段目(仕上げ研磨)の研磨工程は1.5分
(研磨圧力については表1及び表2参照)
[うねりの測定条件]
測定機:ThoT model M4224(ThoTテクノロジー社製)
振動計:レーザードップラー振動計(ヨウ素安定化He-Neレーザー:波長633nm)
測定波長:0.4〜2mm(長波長うねり)及び50〜400μm(短波長うねり)
測定位置:基板中心より半径20mmから46mmの全面(表1及び表2には基板中心より半径44mmの位置におけるうねりの振幅を記載)
基板回転速度:6000rpm
ゲイン:16
フィルター:10kHz
レーザーレンジ:5mm/s/V
トラックピッチ:0.01mm
[表面粗さの測定方法]
AFM(Vccco社製 TM−M5E)を用いて、以下に示す条件にて各基板の内周縁と外周縁との中央部分を表裏1箇所ずつ測定し、中心線平均粗さRa、2乗平均粗さRms及び最大高さRmaxについて、10枚(表裏合わせて計20面)の平均値をそれぞれ表1及び表2に示すRa、Rms及びRmaxとした。
(AFMの測定条件)
Mode:Non−Contact
Area:5×5μm
Scan rate:1.0Hz
Cantilever:UL20B
[研磨速度の測定方法]
研磨前後の各基板の重さを重量計(Sartorius社製「BP−210S」)を用いて測定し、各基板の重量変化を求め、10枚の平均値を重量減少量とし、それを研磨時間で割った値を重量減少速度とした。この重量減少速度を下記の式に導入し、研磨速度(μm/min)に変換した。
研磨速度(μm/min)=重量減少速度(g/min)/基板片面面積(mm2)/Ni-Pメッキ密度(g/cm3)×106
(基板片面面積:6597mm2、Ni-Pメッキ密度:7.9g/cm3として算出)
Figure 0004255976
Figure 0004255976
表1及び表2に示すように、SF1が100〜130の範囲にある参考例1〜24及び実施例25〜28の研磨液組成物を用いると、比較例1〜11に比べ、研磨速度を低下させずに表面粗さを低減できた。特に、最大高さRmaxを効果的に低減できることが分かった。また、V≧0.5×R+40を満たし、かつシリカ粒子の粒径15nmにおける累積体積頻度が20%以下である実施例1〜28の研磨液組成物を用いると、外周部のうねり(長波長うねり及び短波長うねり)を顕著に低減できた。
本発明によれば、生産性を損なわずに表面粗さが低減された磁気ディスク基板を提供することができる。
本発明の参考例1〜11及び比較例1〜7の粒径対累積体積頻度グラフである。 本発明の参考例12〜24、実施例25〜28及び比較例8〜11の粒径対累積体積頻度グラフである。

Claims (7)

  1. 水と、シリカ粒子と、酸、酸の塩及び酸化剤から選ばれる少なくとも1つとを含有する磁気ディスク基板用研磨液組成物であって、
    前記シリカ粒子は、透過型電子顕微鏡観察による測定で得られた該シリカ粒子の最大径を直径とする円の面積を該シリカ粒子の投影面積で除して100を乗じた値(SF1)が100〜115の範囲であり、
    前記シリカ粒子は、透過型電子顕微鏡観察による測定で得られた該シリカ粒子の周長を円周とする円の面積を該シリカ粒子の投影面積で除して100を乗じた値(SF2)が100〜105の範囲であり、
    前記シリカ粒子は、透過型電子顕微鏡観察による測定で得られた該シリカ粒子の粒径(nm)に対して小粒径側からの累積体積頻度(%)をプロットして得られた該シリカ粒子の粒径対累積体積頻度グラフにおいて、粒径40〜45nmの範囲における累積体積頻度(V)が粒径(R)に対し、以下の式(5):
    V≧R+50 (5)
    を満たし、かつ該シリカ粒子の粒径15nmにおける累積体積頻度が20%以下である、磁気ディスク基板用研磨液組成物。
  2. 前記シリカ粒子は、コロイダルシリカである、請求項1に記載の磁気ディスク基板用研磨液組成物。
  3. 前記磁気ディスク基板用研磨液組成物は、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板用の研磨液組成物である、請求項1又は2に記載の磁気ディスク基板用研磨液組成物。
  4. 水と、シリカ粒子と、酸、酸の塩及び酸化剤から選ばれる少なくとも1つとを含有する研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含む磁気ディスク基板の製造方法であって、
    前記研磨液組成物は、請求項1から3のいずれかに記載の磁気ディスク基板用研磨液組成物である、磁気ディスク基板の製造方法。
  5. 前記研磨する工程において11.7〜20kPaの研磨圧力で前記被研磨基板を研磨する、請求項4に記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  6. 前記研磨する工程において11.7〜20kPaの研磨圧力で前記被研磨基板を研磨した後で、11.7kPa未満の研磨圧力で前記被研磨基板を研磨する仕上げ研磨工程を更に含む、請求項5に記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  7. 前記被研磨基板が、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板である、請求項4から6のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
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