JP2010153280A - 光電変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】線状の第一電極と板状の第二電極を用いて構成され、第一電極と第二電極とが短絡することのないような光電変換素子を提供する。
【解決手段】本発明に係る光電変換素子1A(1)は、別体をなす第一電極10と第二電極20とが、電解質30を介して配される。第二電極は、少なくとも一部が非導電性の膜25で覆われた板状の導電性基材であり、第一電極は、線状をなし、少なくとも導電性を有する第一線材11と、該第一線材の外周に配され色素を担持した多孔質酸化物半導体層12とから構成され、かつ、第二電極の外側を巡るように配される。電解質は、多孔質酸化物半導体層及び/又は非導電性の膜の空間部に含まれており、第二電極20となる板状の導電性基材の側面部の対向する二辺に沿って絶縁体22が配され、該二辺の絶縁体22を含めて導電性基材の外側を巡るように第一電極10が巻き付けられている構造を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、色素増感型の光電変換素子に関する。
色素増感型太陽電池は、スイスのグレッツェルらのグループなどから提案されたもので、安価で高い変換効率を得られる光電変換素子として着目されている(例えば、特許文献1、非特許文献1を参照)。
図5は、従来の色素増感型太陽電池の一例を示す断面図である。
この色素増感型太陽電池100は、増感色素を担持させた多孔質半導体電極(以下、色素増感半導体電極とも呼ぶ)103が一方の面に形成された第一基板101と、導電膜104が形成された第二基板105と、これらの間に封入された例えばヨウ素/ヨウ化物イオンなどの酸化還元対を含む電解質層106を主な構成要素としている。
第一基板101としては光透過性の板材が用いられ、第一基板101の色素増感半導体電極103と接する面には導電性を持たせるために透明導電層102が配置されており、第一基板101、透明導電層102及び色素増感半導体電極103により作用極(窓極)108をなす。
一方、第二基板105としては、電解質層106と接する側の面には導電性を持たせるために例えば炭素や白金からなる導電層104が設けられ、第二基板105及び導電層104により対極109を構成している。
色素増感半導体電極103と導電層104が対向するように、第一基板101と第二基板105を所定の間隔をおいて配置し、両基板間の周辺部に例えば熱可塑性樹脂からなる封止材107を設ける。そして、この封止材107を介して2つの基板101、105を貼り合わせてセルを組み上げ、電解液の注入口110を通して、両極108、109間にヨウ素/ヨウ化物イオンなどの酸化物還元対を含む有機電解液を充填し、電荷移送用の電解質層106を形成したものが挙げられる。
このような色素増感型の光電変換素子は、特に光が入射する側の電極(窓電極)には、可視光の透過性と高い伝導性が要求されるため、ガラス基板やプラスチック基板状に、スズドープ酸化インジウム(ITO)や、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)といった透明導電性金属酸化物を塗布した基板が用いられてきた。
これに対して、上述した色素増感型光電変換素子の導電性基板に用いられているインジウム(In)等は、希少金属であり、昨今の価格の高騰からも、光電変換素子の低コスト化を阻害する要因となっている。そこで、本発明者らは、図6に示すような構造、すなわち、希少金属を必須とする導電性基板を必要とせず、希少金属の使用量を抑制できる構造とした色素増感型の光電変換素子の開発を鋭意進めている。
図6は、希少金属の使用量を抑制できる構造の色素増感型光電変換素子の一例を示す図面であり、図6(a)は図6(b)C−C’線の厚さ方向に沿う断面図の一部、図6(b)は光電変換素子200の斜視図である。
この光電変換素子200は、別体をなす第一電極10と第二電極20とが、電解質30を介して配されてなる光電変換素子であって、前記第二電極20は、少なくとも一部が非導電性の膜25で覆われた板状をなしており、前記第一電極10は、線状をなし、少なくとも導電性を有する第一線材11と、該第一線材11の外周に配され色素を担持した多孔質酸化物半導体層12とから構成され、かつ、前記第二電極20の外側を巡るように配されており、前記電解質30は、前記多孔質酸化物半導体層12又は前記非導電性の膜25の空間部に含まれる構造を有する。
図6の構造とした光電変換素子200においては、第二電極20として、たとえばTi等の導電性基板を使用できるので、希少金属を不要とした光電変換素子が実現できる。
特開平1−220380号公報 O'Regan B., Graetzel M., Alow cost, high-efficiency solar cell based on dye-sensitized colloidal TiO2 films, Nature, 1991年, 353号, 737-739ページ
しかしながら、図6の構造とした光電変換素子200では、線状を成す第一電極10を、一枚からなる板状の第二電極20に巻きつける構造であるため、第一電極10を第二電極20に巻き付けた際に、板の角部において、第一電極10の周囲の多孔質酸化物半導体層12の剥離が生じるおそれがあった。これにより場合によっては、第一電極10と第二電極20が短絡するおそれを生じる問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、線状の第一電極と板状の第二電極を用いてなる構成の光電変換素子において、第一電極を第二電極に巻き付けた際に、板の角部において、第一電極と第二電極が短絡することのない新しい構造を有する光電変換素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の光電変換素子は、別体をなす第一電極と第二電極とが電解質を介して配されてなる光電変換素子であって、前記第二電極は、少なくとも一部が非導電性の膜で覆われた板状の導電性基材であり、前記第一電極は、線状をなし、少なくとも導電性を有する第一線材と、該第一線材の外周に配され色素を担持した多孔質酸化物半導体層とから構成され、かつ、前記第二電極の外側を巡るように配されており、前記電解質は、前記多孔質酸化物半導体層及び/又は前記非導電性の膜の空間部に含まれており、前記第二電極となる板状の導電性基材の側面部の対向する二辺に沿って絶縁体が配され、該二辺の絶縁体を含めて導電性基材の外側を巡るように前記第一電極が巻き付けられていることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の光電変換素子は、請求項1において、前記第一電極、前記第二電極、及び前記非導電性の膜は、電解質中に配されていることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の光電変換素子は、請求項1または請求項2において、前記第一電極の形状は、平角線または多角形線であることを特徴とする。
本発明に係る光電変換素子は、板状の第二電極の板厚をなす側面部の対向する二辺に沿って絶縁体が配され、該二辺において前記第一電極が巻き付けられている構造としたことにより、第一電極の巻き付け時に、板の角部において、第一電極の周囲の多孔質酸化物半導体層の剥離した場合においても、第一電極と第二電極との絶縁を保つことが可能となる。よって、より信頼性が高く、安定した動作を実現する光電変換素子の提供に寄与する。
<第一実施形態>
以下、本発明に係る光電変換素子の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る光電変換素子を説明する図面であり、図1(a)は光電変換素子1A(1)の斜視図、図1(b)は図1(a)A−A’線の厚さ方向に沿う断面図の一部である。
本発明の第一実施形態に係る光電変換素子1A(1)は、別体をなす第一電極10と第二電極20とが電解質30を介して配されてなる光電変換素子であって、前記第一電極10は、少なくとも導電性を有する第一線材11と、該第一線材11の外周に配され色素を担持した多孔質酸化物半導体層12とから構成された線状をなしており、前記多孔質酸化物半導体層12は、増感色素とともに電解質30をも含浸している。前記第二電極20は、板状の導電性基材であり、表面の少なくとも一部に非導電性の膜25を有し、当該膜25の空間部分に電解質30を構成する電解液を保持している。第一電極10は、かかる第二電極20の外側を巡るように配されていることにより、非導電性の膜25及び電解質30を介して接する構造となる。
そして本発明の第一実施形態に係る光電変換素子1A(1)は、前記第二電極20となる板状の導電性基材の側面部の対向する二辺に沿って絶縁体22が配され、該二辺の絶縁体を含めて導電性基材の外側を巡るように前記第一電極10が巻き付けられている構造を有することを特徴とする。
第一線材11としては、具体的には、例えば、Ti、Ni、W、Rh、Mo、W、Ptのいずれか、またはこれらの合金からなるワイヤや、中空の線材、棒材などが挙げられる。また、導電性を有し、かつ、電解質に対して電気化学的に不活性な材質からなる線状基材を、例えば、Ti、Ni、W、Rh、Mo、のいずれか、またはこれらの合金で被覆したものも第一線材11として用いられる。
このような第一線材11の太さ(直径)としては、特に限定されるものではないが、例えば、10[μm]〜10[mm]とするのが好ましい。ただし、柔軟性を十分に発揮させるためには、第一線材11の太さは細いほどよい。
多孔質酸化物半導体層12は、第一線材11の周囲に設けられており、その表面には少なくとも一部に増感色素及び電解質30が担持されている。
多孔質酸化物半導体層12を形成する半導体としては特に限定されず、通常、光電変換素子用の多孔質酸化物半導体を形成するのに用いられるものであれば、いかなるものでも用いることができる。このような半導体としては、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb)、酸化タングステン(WO)などを用いることができる。
多孔質酸化物半導体層12を形成する方法としては、例えば、市販の酸化物半導体微粒子を所望の分散媒に分散させた分散液、あるいは、ゾル−ゲル法により調製できるコロイド溶液に、必要に応じて所望の添加剤を添加してから、浸漬、塗布、押し出し等の方法により前記第一線材11の外周に配した後、焼成することにより形成する方法が挙げられる。
このような多孔質酸化物半導体層12の厚みとしては、特に限定されるものではないが、例えば、1[μm]〜50[μm]が好ましい。
増感色素としては、例えば、N719、N3、ブラックダイなどのルテニウム錯体、ポルフィリン、フタロシアニン等の含金属錯体をはじめ、エオシン、ローダミン、メロシアニン等の有機色素などを適用することができ、これらの中から用途、使用半導体に適した励起挙動をとるものを適宜選択すれば良い。
多孔質酸化物半導体層12内には、電解液が含浸されており、この電解液も前記電解質30の一部を構成している。この場合、多孔質酸化物半導体層12内の電解質30は、多孔質酸化物半導体層12内に電解液を含浸させてなるものか、または、多孔質酸化物半導体層12内に電解液を含浸させた後に、この電解液を適当なゲル化剤を用いてゲル化(擬固体化)して、多孔質酸化物半導体層12と一体に形成されてなるもの、あるいは、イオン液体をベースとしたもの、さらには、酸化物半導体粒子及び導電性粒子を含むゲル状の電解質などが用いられる。
上記電解液としては、ヨウ素、ヨウ化物イオン、ターシャリーブチルピリジンなどの電解質成分が、エチレンカーボネートやメトキシアセトニトリルなどの有機溶媒やイオン液体に溶解されてなるものが用いられる。
この電解液をゲル化する際に用いられるゲル化剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド誘導体、アミノ酸誘導体などが挙げられる。
また、揮発性電解質溶液に代えて、一般に色素増感型太陽電池に用いられるものであれば、溶媒がイオン液体であるものやゲル化したものだけではなく、p型無機半導体や有機ホール輸送層といった固体であっても制限なく使用可能である。
上記イオン液体としては、特に限定されるものではないが、室温で液体であり、例えば、四級化された窒素原子を有する化合物をカチオンとした常温溶融塩が挙げられる。
常温溶融塩のカチオンとしては、四級化イミダゾリウム誘導体、四級化ピリジニウム誘導体、四級化アンモニウム誘導体などが挙げられる。
常温溶融塩のアニオンとしては、BF ,PF ,(HF) 、ビストリフルオロメチルスルホニルイミド[N(CFSO ]、ヨウ化物イオンなどが挙げられる。
イオン液体の具体例としては、四級化イミダゾリウム系カチオンとヨウ化物イオンまたはビストリフルオロメチルスルホニルイミドイオンなどからなる塩類を挙げることができる。
上記酸化物半導体粒子としては、物質の種類や粒子サイズなどは特に限定されるものではないが、イオン液体を主体とする電解液との混和性に優れ、この電解液をゲル化させるようなものが用いられる。また、酸化物半導体粒子は、電解質30の半導電性を低下させることがなく、電解質30に含まれる他の共存成分に対する科学的安定性に優れることが必要である。特に、電解質30がヨウ素/ヨウ化物イオンや、臭素/臭化物イオンなどの酸化還元対を含む場合であっても、酸化物半導体粒子は、酸化反応による劣化を生じないものが好ましい。
このような酸化物半導体粒子としては、TiO、SnO、SiO、ZnO、Nb、In、ZrO、Al、WO、SrTiO、Ta、La、Y、Ho、Bi、CeOからなる群から選択される1種または2種以上の混合物が好ましく、その平均粒径は2nm〜1000nm程度が好ましい。
上記導電性微粒子としては、導電体や半導体など、導電性を有する粒子が用いられる。
また、導電性粒子の種類や粒子サイズなどは特に限定されるものではないが、イオン液体を主体とする電解液との混和性に優れ、この電解液をゲル化するようなものが用いられる。さらに、電解質30に含まれる他の共存成分に対する化学的安定性に優れることが必要である。
特に、電解質30がヨウ素/ヨウ化物イオンや、臭素/臭化物イオンなどの酸化還元対を含む場合であっても、酸化反応による劣化を生じないものが好ましい。
このような導電性微粒子としては、カーボンを主体とする物質からなるものが挙げられ、具体例としては、カーボンナノチューブ、カーボンファイバ、カーボンブラックなどの粒子を例示できる。これらの物質の製造方法はいずれも公知であり、また、市販品を用いることもできる。
第二電極20の発電部をなす第一導電体21は、板状をなし、その表面が不導態となる各種の金属基板、例えばTi板から構成される。また、前記第一導電体21は、表面に、Pt、C、導電性高分子等からなる触媒膜(不図示)を有している。その際、該被膜は、例えばPt等の金属またはカーボンから構成されることが好ましい。
前記導電性高分子としては、例えば、PEDOT[Poly(3,4-ethylenedioxythiophene)]誘導体や、PANI[Polyaniline]誘導体などが挙げられる。
さらに、第一導電体21は、第一電極10との接触により短絡してしまわないように、その少なくとも一部が、例えば非導電性のナイロン繊維を用いた網(メッシュ)状の非導電性の膜25に被われており、当該膜25が第一電極10と第一導電体21の間のセパレータの役割を果たす。さらに、前記非導電性の膜25を構成する網目の空間部内には電解液が担持されており、当該膜25の部分は、電解質30の層(電解質層)を構成している。
前記非導電性の膜25は厚さ1〜100μmであることが好ましい。非導電性の膜25としては、他にポリエチレン繊維を用いたメッシュやセラミックを用いたメッシュなどを用いることができるが、電解液に耐え、第一電極10と第一導電体21とを絶縁可能であれば、これらに限定されない。
さらに、第一導電体21となる板状の導電性基材の側面部の対向する二辺に沿って、絶縁体22を配し、例えばアイオノマー樹脂等の接着樹脂にて貼付けて一体とした。
前記絶縁体22としては、特に限定されるものではないが、例えばガラスからなる棒材の他、電解液により劣化しにくく、絶縁性の基材であれば制限なく使用可能である。また、第一電極10の巻き付き角部10aが第一導電体21と接触することがなければ、いかなる形状でも可能である。
次に、第一実施形態に係る光電変換素子1A(1)の作製方法について説明する。
図2(a)に示すように、第一電極10を第二電極20に複数回巻き付ける。このとき、受光効率を高められるよう、第二電極20に巻き付ける第一電極10の幅は、できるだけ密集していることが望ましい。
次に、図2(b)のように、第一電極10が第二電極20に巻き付いた状態のブロックを、例えばメトキシアセトニトリルを溶媒とする揮発性電解液に浸し、第一電極10及び第二電極20の少なくとも一部を被う膜25の網目に十分に電解質30が満たされた後、図2(c)のように前記第一電極10が第二電極20に巻き付いた状態のブロックを揮発性電解液の溶媒から引き上げることで太陽電池が完成する。
このように、第二電極20となる板状の導電性基材の側面部の対向する二辺に沿って絶縁体22を配する構造とすることにより、第一電極10が巻き付き角部10aの歪みにより、仮に多孔質酸化物半導体層12が破れた場合であっても第一導電体21と第一線材11とが短絡する危険性がなくなり、より安定した動作が可能となる。
<第二実施形態>
図3は、本発明の第二実施形態に係る光電変換素子を説明する図面であり、図3(a)は光電変換素子1B(1)の斜視図、図3(b)は図3(a)B−B’線の厚さ方向に沿う断面図の一部である。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
第二実施形態に係る光電変換素子1B(1)は、第一実施形態と同様の構成を有する第一電極10が第二電極20に巻き付いたブロックを、透明基材40a、40b及び封止部材50からなり、電解液の溶媒を中に保持した筐体内に配してなることを特徴とする。
透明基材40a、40bとしては、光透過性の素材からなる基板が用いられ、無アルカリガラス基板、その他のガラス基板、樹脂基板、例えば、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホンなど、通常、光電変換素子の透明基材として用いられるものであればいかなるものでも用いることができる。透明基材40a、40bは、これらの中から電解液への耐性などを考慮して適宜選択される。また、透明基材40a、40bとしては、用途上、できる限り光透過性に優れる基板が好ましく、透過率が85%以上の基板がより好ましい。
封止部材(スペーサー)50としては、透明基材40a、40bに対する接着性に優れるものであれば特に限定されないが、例えば、分子鎖中にカルボン酸基を有する熱可塑性樹脂からなる接着剤などが望ましく、具体的には、ハイミラン(三井デュポンポリケミカル社製)、バイネル(デュポン社製)の他に、UV硬化可能な材料[例えば、31×−101(スリーボンド社製)]などが挙げられる。
このように、電解液を保持した筐体に光電変換素子1を配し、密封することで、電解液の蒸発を防止し、長期間安定的に光電変換素子1による太陽電池を使用可能となる。
図4(a)〜(c)に示すように、第一電極10の形状を、平角線、三角形以上の多角線形などの異形線とすることも可能である。
これにより、第二電極20に複数回巻き付ける際に充填率の向上が図れるため、さらに受光効率を高めることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではない。
(実施例)
まず、直径0.25mmのTi線を、TiOペースト(触媒化成製、PST-21NR)で満たしたダイスに通すことでコーティングを行い、乾燥を3回繰り返して塗布した後、電気炉で500℃、1時間焼結して多孔質TiO膜付きTiワイヤを得た。TiOの膜厚はおよそ15μmであった。
次に、上記電極を、ルテニウム色素(Solaronix社製、RutheAlum535-bisTBA、一般には
N719と呼ばれる)の0.3mM、アセトニトリル/tert-ブタノール=1:1溶液に浸漬し、室温で24時間放置してTiO表面に色素を担持した。色素溶液から引き上げた後、上記混合溶媒で洗浄し、これを第一電極(作用極)とした。
一方、三元RFスパッタ装置を用いて10cm角のTi板上にPtを蒸着させたものを第二電極(対極)とした。Ti板の側面部の対向する二辺に沿って、ガラスからなる棒状の絶縁体22を配し、例えばアイオノマー樹脂等の接着樹脂にて貼付けて一体とし、これらを含めてTi板を周回するように第一電極を巻き付けた。
第二電極に第一電極を巻き付けたものを、無アルカリガラスで作製した容器に入れ、メトキシアセトニトリルを溶媒とする揮発性電解質を注入した。間隙および電解液注入穴はUV硬化樹脂にて封止をした。
以上のようにして作製された光電変換素子に、ソーラーシミュレータ(AM1.5、100mW/cm2)にて光を照射し、電流電位曲線を測定した。その結果、光電変換効率は、1.0%であった。
(比較例)
第二電極の対向する二辺に絶縁体を配置しない構造の光電変換素子を作製した。この構造の光電変換素子においては、作製した4個中4個全てにおいて、第一電極と第二電極とが短絡し、太陽電池としての機能を果たさなかった。
本発明は、金属線を電極に用いた光電変換素子に広くて起用可能である。
本発明に係る光電変換素子の一例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 本発明に係る作製方法を示す斜視図であり、(a)は第一電極を第二電極に巻き付ける様子を示す図であり、(b)はブロックを揮発性電解液に浸す様子を示す図であり、(c)はブロックを引き上げた様子を示す図である。 本発明に係る光電変換素子の他の一例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 本発明に係る第一電極の形状の例を示す斜視断面図であり、(a)は円形線、(b)は平角線、(c)は六角形の異形線を示す図である。 従来の光電変換素子の例を示す断面図である。 希少金属の使用量を抑制できる構造の光電変換素子の一例を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。
符号の説明
1(1A,1B)…光電変換素子、10…第一電極、10a…巻き付き角部、11…第一線材、12…多孔質酸化物半導体層、20…第二電極、21…第一導電体(発電部)、22…絶縁体、25…非導電性の膜、30…電解質、40(40a,40b)…透明基材、50…封止部材。

Claims (3)

  1. 別体をなす第一電極と第二電極とが電解質を介して配されてなる光電変換素子であって、
    前記第二電極は、少なくとも一部が非導電性の膜で覆われた板状の導電性基材であり、
    前記第一電極は、線状をなし、少なくとも導電性を有する第一線材と、該第一線材の外周に配され色素を担持した多孔質酸化物半導体層とから構成され、かつ、前記第二電極の外側を巡るように配されており、
    前記電解質は、前記多孔質酸化物半導体層及び/又は前記非導電性の膜の空間部に含まれており、
    前記第二電極となる板状の導電性基材の側面部の対向する二辺に沿って絶縁体が配され、該二辺の絶縁体を含めて導電性基材の外側を巡るように前記第一電極が巻き付けられていることを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記第一電極、前記第二電極、及び前記非導電性の膜は、電解質中に配されていることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記第一電極の形状は、平角線または多角形線であることを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換素子。
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