JP2010151697A - 3次元形状計測装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像素子単体により得られる解像度よりも高い解像度を高い精度で得ること。
【解決手段】対象物Qに向かって投射した検出光Uの反射光を撮像素子52の撮像面で受光し、撮像素子で取得された撮像データDSに基づいて対象物の3次元形状を計測する3次元形状計測装置1であって、撮像素子が微小距離移動可能に設けられており、撮像素子の移動前と移動後とにおいて撮像を行って撮像データDSを取得するとともに、そのときの撮像素子の移動量KDを計測し、撮像素子の移動前に取得した撮像データ、移動後に取得した撮像データ、および撮像素子の移動量KDとに基づいて、いずれの撮像データから得られる3次元形状データよりも解像度の高い3次元形状データを得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、対象物に向かって投射した検出光の反射光を撮像素子の撮像面で受光し、撮像素子で取得された撮像データに基づいて対象物の3次元形状を計測する3次元形状計測装置および方法に関する。
従来より、物体の3次元形状(3次元形状データ)を得るために、光学式の3次元形状計測装置が用いられている。3次元形状計測装置の光学的手法には、スリット光を用いた光切断法、パターン光を用いたパターン投影法などがある。3次元形状計測装置では、撮像素子で取得された撮像データと種々のパラメータとを用いて3次元化のための演算を行い、物体の表面上の各点の3次元座標(XYZ座標)やポリゴンからなる3次元データ(3次元形状データ)を生成する。
このような3次元形状計測装置において、得られる3次元データの解像度は、撮像素子の画素数に依存する。しかし、撮像素子の画素数には一定の限界があり、したがって3次元データの解像度にも限界があった。
このような点への対応として、3次元データの解像度を上げるために、リニアモータを用いてミラーを移動することによって撮像素子に入射する物体像を移動させ、移動前後の像を重ね合わせることが提案されている(特許文献1)。
特開平7−43115
しかし、特許文献1に記載の方法では、リニアモータの機械的な精度が3次元データの精度に直接的に影響するという問題がある。
すなわち、例えば、リニアモータによって物体像を撮像素子の画素ピッチの半分の距離だけ正確に移動することができれば、撮像素子単体により得られる解像度の2倍の解像度を有した精度の高い3次元データが得られる。しかし、リニアモータおよび移動機構の精度によっては画素ピッチの半分の距離を正確に移動させることができず、これが誤差となるため精度の高い3次元データを得ることは難しい。そのため、3次元データの解像度を高めることは容易ではなかった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、撮像素子単体により得られる解像度よりも高い解像度を高い精度で得ることを目的とする。
本発明に係る装置では、対象物に向かって投射した検出光の反射光を撮像素子の撮像面で受光し、前記撮像素子で取得された撮像データに基づいて前記対象物の3次元形状を計測する3次元形状計測装置であって、前記撮像素子が微小距離移動可能に設けられており、前記撮像素子の移動前と移動後とにおいて撮像を行って撮像データを取得するとともに、そのときの前記撮像素子の移動量を計測し、前記撮像素子の移動前に取得した撮像データ、移動後に取得した撮像データ、および前記撮像素子の移動量とに基づいて、いずれの前記撮像データから得られる3次元形状データよりも解像度の高い3次元形状データを得る。
撮像素子の移動前後における撮像データを取得し、かつその移動量を実測により求め、これらを統合して3次元形状データを取得するので、精度の高い3次元形状データが得られる。
本発明によると、撮像素子単体により得られる解像度よりも高い解像度を高い精度で得ることができる。
図1は本発明の一実施形態の3次元形状計測装置1の構成の例を示すブロック図、図2は3次元形状計測装置1の光学系の構成の例を示す図、図3は撮像素子の移動と物体の表面上の点の移動との関係を説明するための図、図4は3次元形状計測装置1におけるデータ合成処理の例を説明する図、図5はデータ合成処理の他の例を説明する図、図6は移動量を求める方法の例を説明する図、図7は移動量を求める方法の他の例を説明する図、図8は移動量を求める方法の他の例を説明する図、図9は移動量を求める方法の他の例を説明する図である。
本実施形態の3次元形状計測装置1は、光切断法(スリット光投影法)によって対象物である物体Qの表面の3次元形状の測定を行う。3次元形状計測装置1による測定(撮像)によって、物体Qの表面上の複数のサンプリング点からの反射光による撮像データ(スリット画像またはスリット画像データともいう)、および物体Qのカラー画像(2次元画像または2次元画像データともいう)が得られる。3次元形状計測装置1では、得られた多数の撮像データおよび種々のパラメータを用いて、三角測量法を適用して各サンプリング点の3次元座標(3次元データ)を演算により求める。なお、光切断法それ自体については特許第3493403号を参照することができる。
本実施形態の3次元形状計測装置1では、撮像素子が微小距離移動可能に設けられており、撮像素子の移動前と移動後とにおいて撮像を行って撮像データを取得するとともに、そのときの撮像素子の移動量を実際に計測により求める。例えば、移動前後における撮像データの撮像とともに2次元画像を実際に撮影しておき、移動前後における2次元画像に基づいて求める。そして、撮像素子の移動前に取得した撮像データ、移動後に取得した撮像データ、および計測により得た移動量とに基づいて、解像度の高い3次元形状データを得る。
すなわち、図1〜図3において、3次元形状計測装置1は、スリット光Uを生成して物体Qに投影する投光光学系KT、スリット光Uの物体Qの表面による反射光を撮像する撮像光学系KJ、制御部60、移動距離計算部61、3次元形状計算部62、および統合部63などを有する。また、図示しない操作部、表示部、インタフェ−スなども設けられている。
投光光学系KTは、投光器41、レンズ42、ガルバノミラー43、および駆動ユニット44などからなる。
投光器41としてレーザダイオードなどが用いられる。レンズ42には、例えば、コリメータレンズ、シリンドリカルレンズなどが用いられる。駆動ユニット44は、ガルバノミラー43を駆動し、スリット光Uを偏向して物体Qを走査する。物体Qに対するスリット光の投影角度(投光角度)θaは、駆動ユニット44に入力される制御信号S1から求められる。
撮像光学系KJは、レンズ51、撮像素子52、および駆動ユニット53などからなる。
撮像素子52は、CCD(Charge Coupled Device)イメ−ジセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor ) イメ−ジセンサなどの固体撮像素子、その他のイメ−ジセンサなどである。撮像素子52は、その撮像面により、スリット光Uを受光して3次元計測のための撮像データDSを出力し、また、物体Qのカラー画像を撮影して2次元画像DCを出力する。
撮像素子52は、駆動ユニット53によって移動可能に支持されている。つまり、駆動ユニット53は、撮像素子52を、撮像面に平行な面内で、つまり基線を含む面に平行な面内で、微小距離だけ移動駆動可能なように支持する。駆動ユニット53は、撮像素子52の支持部材と駆動部材との両方の機能を持つ。
そのような駆動ユニット53には、モータ、電磁ソレノイド、圧電素子、または種々の機械的なまたは電気機械的な機構を用いることができる。なお、撮像面Gは、受光軸JJに対して垂直に配置されている。
制御部60は、駆動ユニット44に制御信号S1を出力してガルバノミラー43の回転駆動を制御し、駆動ユニット53に制御信号S2を出力して撮像素子52の移動量KDを制御する。また、制御部60は、3次元形状計測装置1の全体を制御する。
移動距離計算部61は、撮像素子52から出力される2次元画像DCに基づいて、撮像素子52の移動量KDを計算する。
3次元形状計算部62は、撮像素子52から出力される撮像データDSに基づいて、または撮像データDSおよび移動量KDに基づいて、物体Qの表面の各サンプリング点の3次元データDFを算出する。
統合部63は、3次元形状計算部62から出力される3次元データDFについて、移動距離計算部61から出力される移動量KDに基づいた位置で統合する。つまり、例えば、撮像素子52を移動させる前に取得した3次元データDFと、移動させた後に取得した3次元データDFとを、そのそきの移動量KDに基づいて重ね合わせるように合成する。1つの物体Qに対して、撮像素子52を3回以上移動させ、3つ以上の3次元データDFを重ね合わせる場合もある。
なお、制御部60、移動距離計算部61、3次元形状計算部62、および統合部63などは、CPU、DSP、ROM、RAM、その他の記憶装置、周辺素子、種々の回路素子または電子回路などにより構成することが可能である。
以下、さらに詳しく説明する。
図2および図3によく示されるように、撮像素子52の移動可能な方向は、水平方向であるX方向、鉛直方向であるY方向、またはこれらX方向およびY方向を含むXY平面内の任意の方向である。移動量(移動距離)KDは、撮像素子52の画素ピッチPGの整数倍とならない距離である。
つまり、移動量KDは、例えば、1回の移動当たり、画素ピッチPGの1/2、1/3、1/4、1/5などである。また、移動量KDが余りにも小さい場合には、駆動ユニット53の機械的な精度の影響が大きくなって誤差が大きくなることが考えられるため、それらに画素ピッチPGの整数倍を加えた値を移動量KDとしてもよい。例えば、画素ピッチPGの1.5倍、2.5倍、3.5倍、5.5倍…、または1.3倍、2.3倍、3.3倍、5.3倍…などとしてもよい。
画素ピッチPGは、通常、1.5〜12μm程度である。したがって、画素ピッチPGが例えば2μmである場合に、画素ピッチPGの1/2では1μmの移動量KDとなり、画素ピッチPGの5.5倍では11μmの移動量KDとなる。画素ピッチPGが例えば10μmである場合に、画素ピッチPGの5.5倍では55μmの移動量KDとなる。つまり、駆動ユニット53による撮像素子52の移動量は、1〜100μm程度の範囲である。したがって、駆動ユニット53は、撮像素子52を最大で0.1〜1mm程度移動可能であれば十分である。
なお、撮像素子52がX方向に移動する場合には、X方向の画素ピッチPGxを基準とし、撮像素子52がY方向に移動する場合には、Y方向の画素ピッチPGyを基準とする。
撮像素子52の移動量KDは、移動前に撮影された2次元画像DCおよび移動後に撮影された2次元画像DCに基づいて算出される。詳しくは後で述べる。
投光光学系KTと撮像光学系KJとの相対位置関係は既知である。例えば、投光の起点Aと受光系のレンズ51の主点Oとを結ぶ基線AOの長さつまり基線長L、スリット光の投影角度θa、および、撮像素子52の原点位置つまり移動量KDが零のときの撮像面Gの各画素GSのXY座標位置などが既知である。また、撮像素子52を移動させた場合には、その移動量KDが演算により求められる。これらのパラメータ、撮像データDSの内容、および撮像データDSが得られたタイミングなどに基づいて、スリット光Uの反射した物体Q上の位置(サンプリング点)の3次元座標が求められる。
ガルバノミラー43によりスリット光Uが物体Qの表面を走査しながら連続的に撮像を行って撮像データDSを取得するので、スリット光Uを走査した広範囲のサンプリング点についての3次元座標が求められる。サンプリング点の3次元座標の集合が3次元データである。
図3に示すように、受光軸JJがZ軸、基線AOがY軸、スリット光の長さ方向がX軸であるとすると、スリット光Uが物体上の点P1(x,y,z)を照射したときの投影角度θa、受光角度θp、および基線長Lとの間に、次の(1)式の関係が成り立つ。
基線長L=ztanθa+ztanθp
∴ z=L/(tanθa+tanθp) …(1)
撮像倍率β=d/zであるので、撮像面Gの中心と受光画素とのX方向の距離をx1、Y方向の距離をy1とすると、点P1の座標x,yは、
x=x1/β
y=y1/β
となる。
角度θaは、スリット光Uの偏向の角速度から求められる。受光角θpは、
tanθp=d/y1
の関係から算出できる。つまり、撮像面G上での位置(x1,y1)を測定することにより、そのときの角度θaに基づいて点P1の3次元座標(x,y,z)を求めることができる。
また、図3において、3次元形状計測装置1を移動させることなく固定した状態で、撮像素子52をY軸方向に移動した後で撮像(撮影)を行う。取得した撮像データDSに基づいて、同様にして点P2の3次元座標(x,y,z)を求める。ただし、点P2の3次元座標(x,y,z)を求める場合に、撮像面G上の同じ画素GSの位置(y2)が必要であるが、これは、例えば移動前の位置(y1)に移動量KDであるΔyを加算すればよい。
そのようなΔyは、2次元画像DCに基づいて正確に求められる。つまり、移動量KDとして、制御部60から駆動ユニット53に出力した制御信号S2に基づく値を用いるのではなく、撮像素子52の移動の前後において取得された2次元画像DCに基づいて正確に算出された値が用いられる。
そうした場合に、移動量KDであるΔyがY方向の画素ピッチPGyの整数倍でない場合に、1回の撮像で得られる撮像データDSにおける画素と画素との間の撮像データDSが得られるので、それらから算出された3次元データDFを合成することによって、解像度の高い3次元データDFが得られるのである。
図4において、移動前の撮像素子52の撮像面G1、移動後の撮像素子52の撮像面G2が示されている。撮像面G2は、撮像面G1に対しX軸方向に画素ピッチPGxの1/2だけ移動している。つまり、移動量KDは(PGx/2)である。このような状態で得られた撮像データDS1,2に基づいて、それぞれ3次元データDF1,2が算出され、それらが合成された3次元データDF3が得られる。3次元データDF3は、3次元データDF1,2のいずれよりも解像度が高い。
図5において、移動前の撮像素子52の撮像面G4、移動後の撮像素子52の撮像面G5が示されている。撮像面G5は、撮像面G4に対しX軸方向に画素ピッチPGxの1/3だけ移動し、Y軸方向に画素ピッチPGyの1/3だけ移動している。つまり、移動量KDは(PGx/3)および(PGy/3)である。このような状態で得られた撮像データDS4,5に基づいて、それぞれ3次元データDF4,5が算出され、それらが合成された3次元データDF6が得られる。3次元データDF6は、3次元データDF4,5のいずれよりも解像度が高い。
しかも、移動後の撮像データDSに基づいて3次元データDFを算出する際に用いる移動量KD、および移動前と移動後に得られた3次元データDFを合成する際の位置決めのために用いられる移動量KDは、ともに、移動前後に実測された2次元画像DCに基づいて計算によって求められたものであり、駆動ユニット53などの機械的な精度によることなく正確で高精度である。したがって、合成された3次元データDFは、撮像素子単体により得られる解像度よりも高い解像度が得られるとともに、高精度である。
例えば、撮像素子52の移動回数が1回の場合には2倍の解像度が得られ、2回の場合には3倍、3回の場合には4倍の解像度が得られる。また、X軸方向およびY軸方向にそれぞれ2回移動させた場合には、9(=3×3)倍の解像度が得られる。
なお、できるだけ画素ピッチPGを等分するような移動量KDが、合成後の3次元データDFのムラがなくなって好ましいが、正確に等分する必要はない。また、サブピクセルレベルの画素位置が片寄っている場合でも、3次元データDFの性質上あまり問題はない。
上の実施形態では、撮像素子52の移動量KDを求めるのに、移動前後に撮影された2次元画像DCに基づいて計算した。しかし、これに限らず、他の方法によって移動量KDを求めてもよい。例えば、移動前後に撮像された撮像データDSに基づいて計算してもよい。移動量KDの算出に当たって、制御部60の出力する制御信号S2を参照してもよい。
さて、撮像素子52の移動量KDの求め方の例について説明する。
撮像素子52の移動量KDを求める方法として、例えば、画像間の相関が最大になるときの移動量KDを求める方法、対応点探索方法などがある。
相関を用いる方法は次のとおりである。つまり、画像間の相関を計算し、最も相関の大きくなる移動量KDを選択する。
例えば、図6に示すように、2つの1次元画像i,jがあった場合に、いずれか一方をX軸方向にずらせることによって最も一致する位置を探す。最も一致したとき、つまり最も相関が大きくなったときのずれ量を移動量KDとする。
なお、このような1次元画像i,jは、例えば、2次元画像の1ライン分の画像である。横軸をラインの画素番号とし、縦軸を各画素の画素値(濃度値)とすることもできる。この場合には、全てのラインについての移動量KDを求め、それらの平均または最頻値などを用いる。
また、図7に示すように、2つの2次元画像m,nがあった場合に、いずれか一方をX軸方向(横方向)およびY軸方向(縦方向)に少しずつずらせることによって最も一致する位置を探す。最も一致したとき、つまり最も相関が大きくなったときのずれ量を移動量KDとする。
例えば図8において、2つの2次元画像m,nがあった場合に、それぞれの画像m,nの間において対応する点m1とn1、m2とn2、m3とn3…を求め、各対応点の距離に基づいて移動量KDを求める。
対応点探索方法では、サブピクセルレベルで、特徴量および画像間の対応点を求めることにより移動量KDを求めることができる。この方法では、公知のKLT−feature Tracker または位相限定相関法(POC法)などを用いることが可能である。
また、1組のスリット画像(撮像データDS)のみでは移動量KDを得るのに十分な情報が得られないことがある。しかし、投光光学系KTと物体Qとの位置関係は不変であるから、投影角度θaが同じである場合にスリット光Uは物体Qの同じ位置を照射する。したがって、撮像素子52の移動前と移動後において、同じ投影角度θaに対応するスリット画像を組とし、それらの間の相関の和・積が最大となるような移動量KDを求める。
図9において、各投影角度θa1、θa2、…θanにおいて、移動前のスリット画像(撮像データ)DS1a、DS2a、…DSna、および移動後のスリット画像(撮像データ)DS1b、DS2b、…DSnbが得られる。これらのスリット画像の組に基づいて、全てのスリット画像の組における相関の和・積が最大となるような移動量KDを求める。
例えば、各スリット画像の組について、スリット画像の位置は同じであるはずであるから、各撮像データDSの位置の相違は撮像素子52の移動によるものである。したがって、各各スリット画像の組についてそのずれ量を求め、それらの平均を求めればよい。
なお、上に述べた種々の方法のためのコンピュータプログラムを用い、それを移動距離計算部61においてCPUが実行することによって移動量KDを求めるようにしてもよい。移動量KDを求める方法それ自体としては、公知の種々の方法を用いることが可能である。
次に、合成された3次元データDFを求める手順をフローチャートに基づいて説明する。
図10は本実施形態の3次元形状計測の概略の手順を示すフローチャート、図11は3次元形状計測の他の例の手順を示すフローチャートである。
図10において、2次元画像DCを撮影し(#11)、撮像データDSを撮像して3次元データDFを算出する(#12)。撮像素子52を移動する(#13)。2次元画像DCを撮影し(#14)、移動量KDを算出する(#15)。移動量KDを表示し、ユーザがそれでよい旨の指示を入力すると(#16でイエス)、撮像データDS撮像して3次元データDFを算出する(#17)。そして、ステップ#12および17で得られた3次元データDFを合成する(#18)。合成された3次元データDFは、3次元形状計測装置1において表示され、または外部に出力される。
なお、ステップ#11、12、14、17などにおける撮像データDSの撮像および2次元画像DCの撮影は、ユーザの操作指示に基づいて制御部60が各部に制御信号を出力することによって実行することが可能である。また、ユーザの操作指示によることなく、制御部60が自動的に実行するようにしてもよい。このような制御部60は、本発明における撮像制御手段に相当する。
図11において、撮像素子52の位置iを初期位置0にリセットする(#21)。撮像データDSを取得して3次元データDFを算出するとともに、2次元画像DCを撮影する(#22)。
iが設定された回数Nよりも小さい場合に(#23でイエス)、iをインクリメントした後(#25)、撮像素子52を移動し(#26)、撮像により撮像データDSを取得するとともに2次元画像DCを撮影する(#27)。移動量KDを算出する(#28)。最初に得た3次元データDFに、i回目の撮像データDSから算出された3次元データDFを位置合わせする(#29)。
iが設定された回数Nになれば(#23でノー)、全ての3次元データDFを統合する(#24)。
上に述べた実施形態においては、1つの撮像素子52によって撮像データDSおよび2次元画像DCを取得したが、2次元画像DCを撮影するための撮像素子を別途設け、撮像データDSを取得するための撮像素子だけを微小距離移動可能にしておいてもよい。その場合に、スリット画像とカラー画像とを光学的に分離するためのスプリッタ−などを必要に応じて設ければよい。
その他、撮像素子52、駆動ユニット53、制御部60、移動距離計算部61、投光光学系KT、撮像光学系KJ、または3次元形状計測装置1の各部または全体の構成、構造、回路、形状、個数、配置、処理の内容または順序などは、本発明の主旨に沿って適宜変更することができる。
本発明の一実施形態の3次元形状計測装置の例を示すブロック図である。 3次元形状計測装置の光学系の構成の例を示す図である。 撮像素子の移動と物体上の点の移動との関係を説明するための図である。 3次元形状計測装置におけるデータ合成処理の例を説明する図である。 データ合成処理の他の例を説明する図である。 移動量を求める方法の例を説明する図である。 移動量を求める方法の他の例を説明する図である。 移動量を求める方法の他の例を説明する図である。 移動量を求める方法の他の例を説明する図である。 本実施形態の3次元形状計測の概略の手順を示すフローチャートである。 3次元形状計測の他の例の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 3次元形状計測装置
52 撮像素子
53 駆動ユニット(移動支持部材)
60 制御部(撮像制御手段)
61 移動距離計算部(移動量取得手段)
62 3次元形状計算部(3次元データ取得手段)
63 統合部(合成手段)
KT 投光光学系
KJ 撮像光学系
U スリット光(検出光)
Q 物体(対象物)
G 撮像面
DS 撮像データ
DC 2次元画像
DF 3次元データ(3次元形状データ)
KD 移動量

Claims (8)

  1. 対象物に向かって投射した検出光の反射光を撮像素子の撮像面で受光し、前記撮像素子で取得された撮像データに基づいて前記対象物の3次元形状を計測する3次元形状計測装置であって、
    前記撮像素子が微小距離移動可能に設けられており、
    前記撮像素子の移動前と移動後とにおいて撮像を行って撮像データを取得するとともに、そのときの前記撮像素子の移動量を計測し、
    前記撮像素子の移動前に取得した撮像データ、移動後に取得した撮像データ、および前記撮像素子の移動量とに基づいて、いずれの前記撮像データから得られる3次元形状データよりも解像度の高い3次元形状データを得る、
    ことを特徴とする3次元形状計測装置。
  2. 対象物に向かって投射した検出光の反射光を撮像素子の撮像面で受光し、前記撮像素子で取得された撮像データに基づいて前記対象物の3次元形状を計測する3次元形状計測装置であって、
    前記撮像素子を前記撮像面に平行な面内で移動可能に支持する移動支持部材と、
    前記撮像素子の移動前と移動後とにおいて撮像を行って移動前撮像データおよび移動後撮像データを取得する撮像制御手段と、
    前記移動前撮像データの撮像時と前記移動後撮像データの撮像時との間における前記撮像素子の移動量を求める移動量取得手段と、
    前記移動前撮像データ、前記移動後撮像データ、および前記移動量に基づいて、移動前の3次元データおよび移動後の3次元データを求める3次元データ取得手段と、
    移動前の3次元データおよび移動後の3次元データを、前記移動量に基づいて重ね合わせるように合成する合成手段と、
    を有することを特徴とする3次元形状計測装置。
  3. 前記撮像制御手段は、前記撮像素子の移動前と移動後とにおいて、前記撮像素子によってそれぞれ2次元画像を撮影して移動前2次元画像および移動後2次元画像を取得し、
    前記移動量取得手段は、移動前2次元画像と移動後2次元画像とを比較することによって前記移動量を求める、
    請求項2記載の3次元形状計測装置。
  4. 前記移動量取得手段は、前記移動前2次元画像と移動後2次元画像とについて相関が最も大きくなるときの移動量を求める、
    請求項3記載の3次元形状計測装置。
  5. 前記移動量取得手段は、前記移動前2次元画像と移動後2次元画像とについて画像間の対応点を求めることによって移動量を求める、
    請求項3記載の3次元形状計測装置。
  6. 前記移動量取得手段は、移動前撮像データと移動後撮像データとを比較することによって前記移動量を求める、
    請求項2記載の3次元形状計測装置。
  7. 前記移動量取得手段は、前記移動前撮像データと移動後撮像データとについて相関が最も大きくなるときの移動量を求める、
    請求項6記載の3次元形状計測装置。
  8. 対象物に向かって投射した検出光の反射光を撮像素子の撮像面で受光し、前記撮像素子で取得された撮像データに基づいて前記対象物の3次元形状を計測する3次元形状計測方法であって、
    前記撮像素子を微小距離移動可能に設けておき、
    前記撮像素子の移動前と移動後とにおいて撮像を行って撮像データを取得するとともに、そのときの前記撮像素子の実際の移動量を計測し、
    前記撮像素子の移動前に取得した撮像データ、移動後に取得した撮像データ、および前記撮像素子の移動量とに基づいて、いずれの前記撮像データから得られる3次元形状データよりも解像度の高い3次元形状データを得る、
    ことを特徴とする3次元形状計測方法。
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