JP2010150679A - 黄ばみ防止方法、及び、黄ばみ防止剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】繊維の黄ばみを防止することが可能な黄ばみ防止方法、及び繊維の黄ばみを防止する黄ばみ防止剤を提供すること。
【解決手段】本発明の黄ばみ防止方法は、芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を黄変防止成分として繊維に塗布して前記繊維の黄ばみを防止することを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の黄ばみ防止方法は、芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を黄変防止成分として繊維に塗布して前記繊維の黄ばみを防止することを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、繊維の黄ばみを防止する、黄ばみ防止方法、及び、黄ばみ防止剤に関する。
洗濯で落ち切れなかった皮脂汚れに由来して、衣類が黄ばむことが知られている。しかしながら、これまで繊維の黄ばみ防止に着目した商品は市販されておらず、また、繊維の黄ばみを効果的に防止する方法も知られていないため、その開発が求められている。
グリセリルエーテルは、泡立ち向上剤組成物、抗菌力向上剤組成物として液体洗浄剤の分野で用いられ、染毛剤組成物としても注目されている。これらの多くは、アルキルグリセリルエーテルとして用いられるものであるが、芳香族系グリセリルエーテルとして用いることができることも知られている(特許文献1〜7参照)。
しかしながら、芳香族系グリセリルエーテルを繊維の黄ばみ防止剤として用いる洗浄剤や黄ばみ防止方法として用いる例は知られておらず、繊維の黄ばみの防止を可能とする商品や繊維の黄ばみを効果的に防止する方法としては、満足できるものが提供されていないという問題があった。
しかしながら、芳香族系グリセリルエーテルを繊維の黄ばみ防止剤として用いる洗浄剤や黄ばみ防止方法として用いる例は知られておらず、繊維の黄ばみの防止を可能とする商品や繊維の黄ばみを効果的に防止する方法としては、満足できるものが提供されていないという問題があった。
例えば、特許文献1には、ベンジルグリセロール誘導体を含有することを特徴とする染毛料が開示されているが、染料の浸透促進剤としてベンジルグリセリルエーテルを用いるものであり、繊維の黄ばみ防止剤として用いることは開示されていない。
また、特許文献2には、ベンジル基もしくはフェニル基を有するグリセリン誘導体からなる抗菌剤が開示されているが、繊維の黄ばみ防止剤として用いることは開示されていない。
また、特許文献3には、酸性染料と、プロピレンカオボネートと、ベンジルアルコール、ベンジルグリセロールなどから選択される有機溶剤とを含有する染毛剤組成物が開示されているが、繊維の黄ばみ防止剤として用いることは開示されておらず、また、ベンジルグリセリルエーテル単独ではなく、酸性染料と、プロピレンカーボネートとを必須成分として用いるものであり、好ましい効果を得るためには、さらに水溶性高分子、及び、低級アルコール又はポリオールを用いることが必要であるとされている。
また、特許文献4には、炭素数1〜11のアルキル基もしくはアルケニル基、ベンジル基又はフェニル基を有するグリセリルエーテルと、カチオン活性剤と、ビルダーとを含有する液状洗浄剤組成物が開示されているが、繊維の黄ばみ防止剤として用いることは開示されておらず、また、ベンジルグリセリルエーテル単独ではなく、カチオン活性剤と、ビルダーとを必須成分として用いることが必要とされている。
また、特許文献5には、炭素数1〜7のアルキル基、アルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルフリル基、又はフルフリルメチレン基を有するグリセリルエーテルと、活性剤と、ビルダーと、水とを含有する硬質表面用洗浄剤組成物が開示されているが、繊維の黄ばみ防止剤として用いることは開示されておらず、また、ベンジルグリセリルエーテル単独ではなく、カチオン活性剤と、ビルダと、水とを必須成分として用いることが必要とされている。
また、特許文献6には、液状、半透明〜透明な4級アンモニウム塩を含む柔軟成分と、主溶媒としてアルキルグリセリルエーテル、ジ(ヒドロキシアルキル)エーテル、アリールグリセリルエーテル、芳香族グリセリルエーテルを用いる布帛柔軟化組成物が開示されているが、繊維の黄ばみ防止剤として用いることは開示されていない。
また、特許文献7には、炭素数1〜11のアルキル基もしくはアルケニル基、ベンジル基又はフェニル基で表されるグリセリルエーテルと、テルペン系炭化水素と、界面活性剤と、ビルダー又はアルカリ剤と、水とを含有する液体洗浄剤組成物が開示されており、該液体洗浄剤組成物は、広範囲な用途への適用を可能とする洗浄剤であり、スチレン系樹脂に対する損傷がないとされている。しかし、繊維の黄ばみ防止剤として用いることは開示されておらず、また、ベンジルグリセリルエーテル単独ではなく、テルペン系炭化水素と、界面活性剤と、ビルダー又はアルカリ剤と、水とを必須成分として用いることが必要とされている。
また、特許文献2には、ベンジル基もしくはフェニル基を有するグリセリン誘導体からなる抗菌剤が開示されているが、繊維の黄ばみ防止剤として用いることは開示されていない。
また、特許文献3には、酸性染料と、プロピレンカオボネートと、ベンジルアルコール、ベンジルグリセロールなどから選択される有機溶剤とを含有する染毛剤組成物が開示されているが、繊維の黄ばみ防止剤として用いることは開示されておらず、また、ベンジルグリセリルエーテル単独ではなく、酸性染料と、プロピレンカーボネートとを必須成分として用いるものであり、好ましい効果を得るためには、さらに水溶性高分子、及び、低級アルコール又はポリオールを用いることが必要であるとされている。
また、特許文献4には、炭素数1〜11のアルキル基もしくはアルケニル基、ベンジル基又はフェニル基を有するグリセリルエーテルと、カチオン活性剤と、ビルダーとを含有する液状洗浄剤組成物が開示されているが、繊維の黄ばみ防止剤として用いることは開示されておらず、また、ベンジルグリセリルエーテル単独ではなく、カチオン活性剤と、ビルダーとを必須成分として用いることが必要とされている。
また、特許文献5には、炭素数1〜7のアルキル基、アルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルフリル基、又はフルフリルメチレン基を有するグリセリルエーテルと、活性剤と、ビルダーと、水とを含有する硬質表面用洗浄剤組成物が開示されているが、繊維の黄ばみ防止剤として用いることは開示されておらず、また、ベンジルグリセリルエーテル単独ではなく、カチオン活性剤と、ビルダと、水とを必須成分として用いることが必要とされている。
また、特許文献6には、液状、半透明〜透明な4級アンモニウム塩を含む柔軟成分と、主溶媒としてアルキルグリセリルエーテル、ジ(ヒドロキシアルキル)エーテル、アリールグリセリルエーテル、芳香族グリセリルエーテルを用いる布帛柔軟化組成物が開示されているが、繊維の黄ばみ防止剤として用いることは開示されていない。
また、特許文献7には、炭素数1〜11のアルキル基もしくはアルケニル基、ベンジル基又はフェニル基で表されるグリセリルエーテルと、テルペン系炭化水素と、界面活性剤と、ビルダー又はアルカリ剤と、水とを含有する液体洗浄剤組成物が開示されており、該液体洗浄剤組成物は、広範囲な用途への適用を可能とする洗浄剤であり、スチレン系樹脂に対する損傷がないとされている。しかし、繊維の黄ばみ防止剤として用いることは開示されておらず、また、ベンジルグリセリルエーテル単独ではなく、テルペン系炭化水素と、界面活性剤と、ビルダー又はアルカリ剤と、水とを必須成分として用いることが必要とされている。
本発明の目的は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成すること課題とする。即ち、繊維の黄ばみを防止することが可能な黄ばみ防止方法、及び繊維の黄ばみを防止する黄ばみ防止剤を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、さらに4−メトキシフェノールに、皮脂汚れに由来する繊維の黄ばみを防止する、従来にはない特有の効果があることを知見し、本発明に至った。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決する手段は、以下のとおりである。即ち、
<1> 芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を繊維に塗布して前記繊維の黄ばみを防止することを特徴とする黄ばみ防止方法である。
<2> 芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を繊維に対して5%o.w.f以上塗布する前記<1>に記載の黄ばみ防止方法である。
<3> 芳香族系グリセリルエーテルがベンジルグリセリルエーテル及びジベンジルグリセリルエーテルのいずれかである前記<1>から<2>のいずれかに記載の黄ばみ防止方法である。
<4> 芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を黄変防止成分として含むことを特徴とする黄ばみ防止剤である。
<5> 芳香族系グリセリルエーテルがベンジルグリセリルエーテル及びジベンジルグリセリルエーテルのいずれかである前記<4>に記載の黄ばみ防止剤である。
<1> 芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を繊維に塗布して前記繊維の黄ばみを防止することを特徴とする黄ばみ防止方法である。
<2> 芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を繊維に対して5%o.w.f以上塗布する前記<1>に記載の黄ばみ防止方法である。
<3> 芳香族系グリセリルエーテルがベンジルグリセリルエーテル及びジベンジルグリセリルエーテルのいずれかである前記<1>から<2>のいずれかに記載の黄ばみ防止方法である。
<4> 芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を黄変防止成分として含むことを特徴とする黄ばみ防止剤である。
<5> 芳香族系グリセリルエーテルがベンジルグリセリルエーテル及びジベンジルグリセリルエーテルのいずれかである前記<4>に記載の黄ばみ防止剤である。
本発明によれば、前記従来における諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、繊維の黄ばみを防止することが可能な黄ばみ防止方法、及び繊維の黄ばみを防止する黄ばみ防止剤を提供することを提供することができる。
(黄ばみ防止方法)
本発明の黄ばみ防止方法は、芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を黄変防止成分として繊維に塗布することとしてなる。
本発明の黄ばみ防止方法は、芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を黄変防止成分として繊維に塗布することとしてなる。
−芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、4−メトキシフェノール−
前記芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、4−メトキシフェノールは、繊維の黄変防止成分として作用する。
前記芳香族系グリセリルエーテルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ベンジルグリセリルエーテル、ジベンジルグリセリルエーテル、フェノールグリセリルエーテル、芳香環上に置換基を有するベンジルグリセリルエーテルの誘導体が好ましく、中でも、黄変防止の観点からベンジルグリセリルエーテル、ジベンジルグリセリルエーテルがより好ましい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記フェノキシエタノール、前記4−メトキシフェノールとしては、特に制限はなく、市販のものを用いることができる。
なお、芳香族系グリセリルエーテルと、フェノキシエタノール、4−メトキシフェノールとは、それぞれを単独で用いてもよく、併用してもよい。
前記芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、4−メトキシフェノールは、繊維の黄変防止成分として作用する。
前記芳香族系グリセリルエーテルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ベンジルグリセリルエーテル、ジベンジルグリセリルエーテル、フェノールグリセリルエーテル、芳香環上に置換基を有するベンジルグリセリルエーテルの誘導体が好ましく、中でも、黄変防止の観点からベンジルグリセリルエーテル、ジベンジルグリセリルエーテルがより好ましい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記フェノキシエタノール、前記4−メトキシフェノールとしては、特に制限はなく、市販のものを用いることができる。
なお、芳香族系グリセリルエーテルと、フェノキシエタノール、4−メトキシフェノールとは、それぞれを単独で用いてもよく、併用してもよい。
前記ベンジルグリセリルエーテルの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、副生成物の生成を抑えて、高収率、高選択性で得ることができ、そのまま黄変防止成分として用いることができることから、以下の製造方法が好ましい。
−−ベンジルグリセリルエーテルの製造方法−−
前記ベンジルグリセリルエーテルの製造方法は、ベンジルアルコールとグリセリンとを、ZSM−5型ゼオライトの存在下で反応(エーテル化反応)させることとしてなるのが好ましい。
前記ベンジルグリセリルエーテルの製造方法は、ベンジルアルコールとグリセリンとを、ZSM−5型ゼオライトの存在下で反応(エーテル化反応)させることとしてなるのが好ましい。
<ベンジルアルコール>
前記ベンジルアルコールとしては、特に制限はないが、例えば、市販品を用いることができる。
前記ベンジルアルコールとしては、特に制限はないが、例えば、市販品を用いることができる。
前記ベンジルアルコールの使用量としては、前記グリセリンの使用量に対して、1.0〜1.5モル当量が好ましく、1.0〜1.2モル当量がより好ましい。前記ベンジルアルコールの使用量が、前記グリセリンの使用量に対して、1.0モル当量より少ないと、未反応の原料が残存し、精製工程が多段階になることがあり、1.5モル当量より多いと、副生物が生成しモノエーテル体の選択性が低下することがある。
<グリセリン>
前記グリセリンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、合成グリセリンを用いてもよく、或いは植物燃料由来のものを用いてもよい。即ち、植物油である菜種油、大豆油、パーム油、ヒマワリ油などの植物油脂をエステル化してバイオディーゼル燃料を得る際に、副生物として得られるグリセリンであってもよい。前記のようにして得られるグリセリンは、原料、製造方法に由来して、グリセリン以外の成分を含む場合があるが、精製によって不純物を除去したものを使用してもよいし、不純物の純度によっては、そのまま使用しても問題はない。
前記グリセリンの使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ベンジルアルコールとの使用量比が前記した範囲内となるように使用されることが好ましい。
前記グリセリンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、合成グリセリンを用いてもよく、或いは植物燃料由来のものを用いてもよい。即ち、植物油である菜種油、大豆油、パーム油、ヒマワリ油などの植物油脂をエステル化してバイオディーゼル燃料を得る際に、副生物として得られるグリセリンであってもよい。前記のようにして得られるグリセリンは、原料、製造方法に由来して、グリセリン以外の成分を含む場合があるが、精製によって不純物を除去したものを使用してもよいし、不純物の純度によっては、そのまま使用しても問題はない。
前記グリセリンの使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ベンジルアルコールとの使用量比が前記した範囲内となるように使用されることが好ましい。
<ZSM−5型ゼオライト>
前記ZSM−5型ゼオライト(結晶性アルミノシリケートZSM−5)は、モービルオイル社が開発した合成ゼオライトであり(米国特許第3,702,886号明細書)、触媒として使用される。前記ZSM−5型ゼオライトは、結晶構造中に、酸素10員環の入口を有する三次元の細孔を有する特異なゼオライトである。前記ZSM−5型ゼオライト中のカチオンは、プロトン、NH4+(アンモニウム)、Mg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、La、Ce等の希土類金属であることが好ましく、中でもアンモニウム型とプロトン型がより好ましい。
前記ZSM−5型ゼオライトにおける、結晶を構成するSiO2とAl2O3のモル比(シリカ/アルミナ比)は、モノエーテル体の選択性の点から、20〜300であることが好ましく、更にモノエーテル体の収率の点から、20〜100であることがより好ましい。前記シリカ/アルミナ比が、300より大きいと、疎水性が高くなりグリセリンと触媒の反応性が低下することがある。なお、前記シリカ/アルミナ比が20より小さいZSM−5型ゼオライトは、構造上、不安定であり合成困難である。
前記ZSM−5型ゼオライト(結晶性アルミノシリケートZSM−5)は、モービルオイル社が開発した合成ゼオライトであり(米国特許第3,702,886号明細書)、触媒として使用される。前記ZSM−5型ゼオライトは、結晶構造中に、酸素10員環の入口を有する三次元の細孔を有する特異なゼオライトである。前記ZSM−5型ゼオライト中のカチオンは、プロトン、NH4+(アンモニウム)、Mg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、La、Ce等の希土類金属であることが好ましく、中でもアンモニウム型とプロトン型がより好ましい。
前記ZSM−5型ゼオライトにおける、結晶を構成するSiO2とAl2O3のモル比(シリカ/アルミナ比)は、モノエーテル体の選択性の点から、20〜300であることが好ましく、更にモノエーテル体の収率の点から、20〜100であることがより好ましい。前記シリカ/アルミナ比が、300より大きいと、疎水性が高くなりグリセリンと触媒の反応性が低下することがある。なお、前記シリカ/アルミナ比が20より小さいZSM−5型ゼオライトは、構造上、不安定であり合成困難である。
前記ZSM−5型ゼオライトの使用量としては、前記グリセリンの使用量に対して、0.001〜10質量%であることが好ましく、0.01〜6質量%であることがより好ましく、1〜6質量%であることが更に好ましい。前記ZSM−5型ゼオライトの使用量が、前記グリセリンの使用量に対して、0.001質量%より少ないと、反応性が低下し、反応完結に長時間を要することがあり、10質量%より多いと、基質の反応性が高くなり、モノエーテル体の選択性が低下することが懸念される。
<エーテル化反応>
前記エーテル化反応は、公知の方法で行うことができる。例えば、前記グリセリンに対して、所定量の前記ベンジルアルコールと、前記ZSM−5型ゼオライト(触媒)を添加し、攪拌しながら反応させることにより行うことができる。なお、前記グリセリン、前記ベンジルアルコール、前記ZSM−5型ゼオライトの添加順序に、特に制限はない。
反応温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、室温〜300℃で行われ、中でも100〜200℃で行われることが好ましい。反応温度が、300℃より高いと、副反応が進行しモノエーテル体の選択性が低下することが懸念され、室温より低いと、反応速度が低く効率的でない。
反応時間も、特に制限はなく、温度等の条件によって適宜選択することができるが、通常、30分〜20時間で行われ、中でも3〜10時間で行われることが好ましい。反応時間が、30分より短いと、反応が進行せず原料が大量に回収される恐れがあり、20時間より長いと、副反応が進行しモノエーテル体の選択性が低下することが懸念される。
更に、反応圧力や不活性ガスの条件に関しても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、必要に応じて、減圧下、或いは常圧または加圧下で窒素などのキャリアーガスを用いて反応を行うことができる。
前記エーテル化反応は、公知の方法で行うことができる。例えば、前記グリセリンに対して、所定量の前記ベンジルアルコールと、前記ZSM−5型ゼオライト(触媒)を添加し、攪拌しながら反応させることにより行うことができる。なお、前記グリセリン、前記ベンジルアルコール、前記ZSM−5型ゼオライトの添加順序に、特に制限はない。
反応温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、室温〜300℃で行われ、中でも100〜200℃で行われることが好ましい。反応温度が、300℃より高いと、副反応が進行しモノエーテル体の選択性が低下することが懸念され、室温より低いと、反応速度が低く効率的でない。
反応時間も、特に制限はなく、温度等の条件によって適宜選択することができるが、通常、30分〜20時間で行われ、中でも3〜10時間で行われることが好ましい。反応時間が、30分より短いと、反応が進行せず原料が大量に回収される恐れがあり、20時間より長いと、副反応が進行しモノエーテル体の選択性が低下することが懸念される。
更に、反応圧力や不活性ガスの条件に関しても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、必要に応じて、減圧下、或いは常圧または加圧下で窒素などのキャリアーガスを用いて反応を行うことができる。
<ベンジルグリセリルエーテル>
前記のように、ベンジル型アルコールとグリセリンとのエーテル化反応において、ZSM−5型ゼオライトを触媒として使用することにより、高い収率及び選択率でベンジルグリセリルエーテルを得ることができる。なお、前記ベンジルグリセリルエーテルは、グリセリンの複数の水酸基のうち1つの水酸基のみがベンジル型アルコールでエーテル化された化合物である。
前記のように、ベンジル型アルコールとグリセリンとのエーテル化反応において、ZSM−5型ゼオライトを触媒として使用することにより、高い収率及び選択率でベンジルグリセリルエーテルを得ることができる。なお、前記ベンジルグリセリルエーテルは、グリセリンの複数の水酸基のうち1つの水酸基のみがベンジル型アルコールでエーテル化された化合物である。
−繊維−
前記繊維としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、綿メリヤス布、麻、絹等の植物繊維やレーヨン、ポリエステル等の化学繊維が挙げられる。
前記繊維としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、綿メリヤス布、麻、絹等の植物繊維やレーヨン、ポリエステル等の化学繊維が挙げられる。
前記繊維における皮脂汚れ、即ち、黄変成分としては、汗や皮脂に含まれる不飽和化合物が挙げられ、本発明の前記黄変防止成分を塗布することにより、前記繊維の黄変を防止することができる。
これは、前記黄変防止成分の抗酸化力に由来すると考えられる。
これは、前記黄変防止成分の抗酸化力に由来すると考えられる。
−塗布−
前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スプレー塗布、塗り込み塗布等が挙げられる、
また、以下のような形態として、塗布することが好ましい。
(1)黄変防止成分を収容したしスプレータイプの容器を用い、衣類をタンスなどに保存する場合に、黄ばみの発生が気になる襟元・袖口などに塗布する。
(2)黄変防止成分をスポンジに含浸させ、このスポンジを用いて繊維に黄変防止成分塗り込む、塗り込み式により、衣類をタンスなどに保存する場合に、黄ばみの発生が気になる襟元・袖口などに塗布する。
(3)黄変防止成分を収容したしスプレータイプの容器を用い、衣類を干す際に、黄ばみの発生が気になる襟元・袖口などに塗布する。
(4)黄変防止成分をスポンジに含浸させ、このスポンジを用いて繊維に黄変防止成分塗り込む、塗り込み式により、衣類を干す際に、黄ばみが気になる襟元・袖口などに塗布する。
前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スプレー塗布、塗り込み塗布等が挙げられる、
また、以下のような形態として、塗布することが好ましい。
(1)黄変防止成分を収容したしスプレータイプの容器を用い、衣類をタンスなどに保存する場合に、黄ばみの発生が気になる襟元・袖口などに塗布する。
(2)黄変防止成分をスポンジに含浸させ、このスポンジを用いて繊維に黄変防止成分塗り込む、塗り込み式により、衣類をタンスなどに保存する場合に、黄ばみの発生が気になる襟元・袖口などに塗布する。
(3)黄変防止成分を収容したしスプレータイプの容器を用い、衣類を干す際に、黄ばみの発生が気になる襟元・袖口などに塗布する。
(4)黄変防止成分をスポンジに含浸させ、このスポンジを用いて繊維に黄変防止成分塗り込む、塗り込み式により、衣類を干す際に、黄ばみが気になる襟元・袖口などに塗布する。
前記黄変防止成分の繊維に対する使用量としては、特に制限はないが、5%o.w.f以上であることが好ましく、7%o.w.f以上がより好ましく、14%o.w.f以上がさらに好ましい。
前記使用量が、5%o.w.f以上であると、5%o.w.f(衣類1日着用後の汚れ付着量)の黄変成分に対して、より効果的に黄変を防止することができる。
また、前記使用量の上限値としては、特に制限はないが、黄変防止効果の観点から、30%o.w.f以上にしても更なる効果の向上が期待しにくい。
なお、%o.w.f(on the weight of fiber)の単位は、繊維重量に対する重量%濃度を示す。
前記使用量が、5%o.w.f以上であると、5%o.w.f(衣類1日着用後の汚れ付着量)の黄変成分に対して、より効果的に黄変を防止することができる。
また、前記使用量の上限値としては、特に制限はないが、黄変防止効果の観点から、30%o.w.f以上にしても更なる効果の向上が期待しにくい。
なお、%o.w.f(on the weight of fiber)の単位は、繊維重量に対する重量%濃度を示す。
(黄ばみ防止剤)
本発明の黄ばみ防止剤は、芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を黄変防止成分として含むこととしてなり、必要に応じて、その他の成分を含んでなる。
本発明の黄ばみ防止剤は、芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を黄変防止成分として含むこととしてなり、必要に応じて、その他の成分を含んでなる。
−芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、4−メトキシフェノール−
前記芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、4−メトキシフェノールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本発明の前記黄ばみ防止方法で述べた、芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、4−メトキシフェノールを用いることができる。
前記芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、4−メトキシフェノールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本発明の前記黄ばみ防止方法で述べた、芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、4−メトキシフェノールを用いることができる。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
以下、本発明を実施例と比較例に基づき、より具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
−黄ばみ防止剤の調製−
50mLのナス型フラスコに、グリセリン10.2g(0.11mmol)、ベンジルアルコール12.4g(0.11mmol)、ゼオライト触媒(5524G、ZEOLYST社製)0.5g(5wt%/グリセリン)を添加し、150℃で7時間反応させた。
反応液をアセチル化し、以下の条件からなるGC分析を行って、目的とするベンジルグリセリルエーテルが収率86%、選択性97%で得られたことを確認した。
−黄ばみ防止剤の調製−
50mLのナス型フラスコに、グリセリン10.2g(0.11mmol)、ベンジルアルコール12.4g(0.11mmol)、ゼオライト触媒(5524G、ZEOLYST社製)0.5g(5wt%/グリセリン)を添加し、150℃で7時間反応させた。
反応液をアセチル化し、以下の条件からなるGC分析を行って、目的とするベンジルグリセリルエーテルが収率86%、選択性97%で得られたことを確認した。
・GC分析
測定装置:ヒューレットパッカード製HP−5890
測定条件・カラム;HP Ultra2
・オーブン温度;100℃→300℃(10℃/min)、10分保持
・キャリヤーガス;He
・注入口温度;320℃
・検出器温度;320℃(FID)
・スプリット比;50:1
・注入量;1μL
測定装置:ヒューレットパッカード製HP−5890
測定条件・カラム;HP Ultra2
・オーブン温度;100℃→300℃(10℃/min)、10分保持
・キャリヤーガス;He
・注入口温度;320℃
・検出器温度;320℃(FID)
・スプリット比;50:1
・注入量;1μL
−塗布−
ノニオン処理された綿メリヤス布(5cm×5cm)の中心に、皮脂汚れ成分として、スクワレンのトルエン溶液を、スクワレンが5o.w.fの量で含有されるように、0.5mL塗布して、皮脂汚れ成分を含有する標準布を作製した。
この布に対して、風乾により、10分間乾燥させた後、前記反応液からなるベンジルグリセリルエーテルを、該ベンジルグリセリルエーテルが14%o.w.fの量で含有されるように、エタノール希釈した溶液0.7mL塗布して、実施例1におけるサンプル布を作製した。
ノニオン処理された綿メリヤス布(5cm×5cm)の中心に、皮脂汚れ成分として、スクワレンのトルエン溶液を、スクワレンが5o.w.fの量で含有されるように、0.5mL塗布して、皮脂汚れ成分を含有する標準布を作製した。
この布に対して、風乾により、10分間乾燥させた後、前記反応液からなるベンジルグリセリルエーテルを、該ベンジルグリセリルエーテルが14%o.w.fの量で含有されるように、エタノール希釈した溶液0.7mL塗布して、実施例1におけるサンプル布を作製した。
(実施例2)
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルの標準布に対する塗布量を、14%o.w.fから7%o.w.fに変えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2におけるサンプル布を作製した。
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルの標準布に対する塗布量を、14%o.w.fから7%o.w.fに変えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2におけるサンプル布を作製した。
(実施例3)
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをジベンジルグリセリルエーテル(東京化成(株)社製;1,3−ビス(ベンジルオキシ)−2−プロパノール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3におけるサンプル布を作製した。
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをジベンジルグリセリルエーテル(東京化成(株)社製;1,3−ビス(ベンジルオキシ)−2−プロパノール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3におけるサンプル布を作製した。
(実施例4)
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをフェノールグリセリルエーテル(東京化成(株)社製;3−フェノキシ−1,2−プロパンジオール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4におけるサンプル布を作製した。
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをフェノールグリセリルエーテル(東京化成(株)社製;3−フェノキシ−1,2−プロパンジオール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4におけるサンプル布を作製した。
(実施例5)
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをフェノキシエタノール(東京化成(株)社製;2−フェノキシエタノール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例5におけるサンプル布を作製した。
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをフェノキシエタノール(東京化成(株)社製;2−フェノキシエタノール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例5におけるサンプル布を作製した。
(実施例6)
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルを4−メトキシフェノール(東京化成(株)社製;4−メトキシフェノール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例6におけるサンプル布を作製した。
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルを4−メトキシフェノール(東京化成(株)社製;4−メトキシフェノール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例6におけるサンプル布を作製した。
(実施例7)
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルの標準布に対する塗布量を、14%o.w.fから5%o.w.fに変えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例7におけるサンプル布を作製した。
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルの標準布に対する塗布量を、14%o.w.fから5%o.w.fに変えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例7におけるサンプル布を作製した。
(実施例8)
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテル14%o.w.fを、ベンジルグリセリルエーテル7%o.w.fと、フェノキシエタノール(東京化成(株)社製;2−フェノキシエタノール)7%o.w.fとの混合物に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例8におけるサンプル布を作製した。
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテル14%o.w.fを、ベンジルグリセリルエーテル7%o.w.fと、フェノキシエタノール(東京化成(株)社製;2−フェノキシエタノール)7%o.w.fとの混合物に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例8におけるサンプル布を作製した。
(比較例1)
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをメチルグリセリルエーテル(東京化成(株)社製;3−メトキシ−1,2−プロパンジオール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1におけるサンプル布を作製した。
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをメチルグリセリルエーテル(東京化成(株)社製;3−メトキシ−1,2−プロパンジオール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1におけるサンプル布を作製した。
(比較例2)
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをアリルグリセリルエーテル(東京化成(株)社製;3−アリルオキシ−1,2-プロパンジオール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2におけるサンプル布を作製した。
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをアリルグリセリルエーテル(東京化成(株)社製;3−アリルオキシ−1,2-プロパンジオール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2におけるサンプル布を作製した。
(比較例3)
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをステアリルグリセリルエーテル(東京化成(株)社製;バチルアルコール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3におけるサンプル布を作製した。
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをステアリルグリセリルエーテル(東京化成(株)社製;バチルアルコール)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3におけるサンプル布を作製した。
(比較例4)
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをジブチルヒドロキシトルエン(関東化学社製;ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)標準品)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例4におけるサンプル布を作製した。
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをジブチルヒドロキシトルエン(関東化学社製;ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)標準品)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例4におけるサンプル布を作製した。
(比較例5)
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをグリセリン(東京化成(株)社製;グリセリン)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例5におけるサンプル布を作製した。
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルをグリセリン(東京化成(株)社製;グリセリン)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例5におけるサンプル布を作製した。
(比較例6)
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルを1,2−オクタンジオール((株)ADEKA社製;アデカノールOGシリーズ)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例6におけるサンプル布を作製した。
実施例1において、ベンジルグリセリルエーテルを1,2−オクタンジオール((株)ADEKA社製;アデカノールOGシリーズ)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例6におけるサンプル布を作製した。
−評価方法−
実施例1で述べた標準布を、黄変防止成分を塗布することなく、風乾により10分間乾燥させた後、80℃の温度条件下で96時間静置して、標準布が黄変するようにコントロールした。この黄変させた標準布をコントロール布とする。
実施例1で述べた標準布を、黄変防止成分を塗布することなく、風乾により10分間乾燥させた後、80℃の温度条件下で96時間静置して、標準布が黄変するようにコントロールした。この黄変させた標準布をコントロール布とする。
これに対して、実施例1〜7、比較例1〜6で作製したサンプル布を、コントロール布と同様に、風乾により10分間乾燥させた後、80℃の温度条件下で96時間静置した。このときのサンプル布の色と、コントロール布の色との差を、繊維分野の専門パネラー5名が、下記の評価点、評価基準に基づき、評価を行い、合格、不合格の判定を行った。
−−評価点−−
5点:コントロールより明らかに白い
4点:コントロールよりかなりに白い
3点:コントロールと同等
2点:コントロールよりかなりに黄変している
1点:コントロールより明らかに黄変している。
5点:コントロールより明らかに白い
4点:コントロールよりかなりに白い
3点:コントロールと同等
2点:コントロールよりかなりに黄変している
1点:コントロールより明らかに黄変している。
−−評価基準−−
前記評価点の平均点が3.0より大きい場合を合格とする。
前記評価点の平均点が3.0より大きい場合を合格とする。
本発明の黄ばみ防止方法、黄ばみ防止剤は、様々な繊維の黄ばみを防止することができ、衣類、絨毯、毛布、その他の繊維製品の黄ばみを防止することに、好適に利用することができる。
Claims (5)
- 芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を黄変防止成分として繊維に塗布して前記繊維の黄ばみを防止することを特徴とする黄ばみ防止方法。
- 芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を繊維に対して5%o.w.f以上塗布する請求項1に記載の黄ばみ防止方法。
- 芳香族系グリセリルエーテルがベンジルグリセリルエーテル及びジベンジルグリセリルエーテルのいずれかである請求項1から2のいずれかに記載の黄ばみ防止方法。
- 芳香族系グリセリルエーテル、フェノキシエタノール、及び4−メトキシフェノールのうち、少なくとも1種以上を黄変防止成分として含むことを特徴とする黄ばみ防止剤。
- 芳香族系グリセリルエーテルがベンジルグリセリルエーテル及びジベンジルグリセリルエーテルのいずれかである請求項4に記載の黄ばみ防止剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008327370A JP2010150679A (ja) | 2008-12-24 | 2008-12-24 | 黄ばみ防止方法、及び、黄ばみ防止剤 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP (1) | JP2010150679A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024089071A1 (en) * | 2022-10-25 | 2024-05-02 | Symrise Ag | Textile treatment composition for anti-yellowing |
-
2008
- 2008-12-24 JP JP2008327370A patent/JP2010150679A/ja not_active Withdrawn
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