JP2010149686A - 風防板昇降装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 不必要な時に風防板が下がることが抑制された風防自動昇降装置を提供する。
【解決手段】 自動二輪車1の前方には、風除けのためにウインドスクリーン21が昇降機構30により昇降可能に取付けられている。更に、自動二輪車1は、エンジンを停止するためのIGスイッチ61と、制御機60を備えている。制御機60は、通信機64を介して運転者等が所持する携帯機68と無線通信して、運転者の有無を検出するように構成されている。制御機60は、IGスイッチ61によりエンジンEが停止された後において、運転者無しを検出するとウインドスクリーン21を下降させ、運転者有りを検出するとウインドスクリーン21が上がっている状態を維持する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、風除けのために乗り物の前方に取付けられる風防板を昇降させる風防板昇降装置に関する。
従来技術の乗り物、例えば自動二輪車には、風除けのための風防板が前方に取付けられている。風防板は、調整機構により高さ位置が調整可能に構成されている。更に自動二輪車は、メインスイッチをオフにする、スタンドを立てる、又はハザードランプを点灯させる等の駐輪操作がなされると、風防板が下降するように構成されている。ものがある。(例えば、特許文献1参照)
特開2002−87356号公報
しかしながら、特許文献1に記載の自動二輪車では、給油時に駐輪操作がなされれば風防板が下降してしまう。それ故、給油後、直ぐに走行を再開させたい場合であっても、風防板が下がってしまっているので、風防板をわざわざ下降前の位置へと上昇させなければならない。
このように特許文献1に記載の自動二輪車では、駐輪操作を検出すると、風防板を下降させるように構成されているため、給油作業等で自動二輪車を駐輪操作した後、直ぐに出発させる可能性がある時も風防板が下がってしまう。このように不必要な昇降動作が実行されてしまい、利便性が低い。
本発明の目的は、風防板の不必要な昇降動作を低減できる風防板昇降装置を提供することである。
本発明の風防板昇降装置は、風除けのために乗り物の前方に取付けられる風防板と、前記風防板を昇降するための昇降駆動機構と、前記乗り物の走行用駆動源を停止するための停止手段と、前記乗り物の運転者の有無を検出するため運転者検出手段と、前記停止手段により前記走行用駆動源を停止した後において、前記運転者検出手段が前記運転者無しを検出すると前記昇降駆動機構により前記風防板を下降させ、前記運転者検出手段が前記運転者有りを検出すると前記走行用駆動源停止前の前記風防板の高さ位置を維持する昇降制御手段とを備えるものである。
本発明に従えば、運転者が乗り物に乗っている又は乗り物の近くにいれば、運転者有りと検出されて風防板の高さを維持する。また、運転者が乗り物から離れれば、運転者無しと検出されて、風防板が下がる。従って、運転者が乗り物の近くにいれば、乗り物の走行用駆動源を停止しても風防板が下がらない。また、走行用駆動源を停止しなければ風防板が自動的に下がることがない。これにより、運転者は、その後に乗り物の走行を開始する際、風防板を復帰移動させる必要がなく走行を再開することができる。従って、風防板の不必要な昇降を低減できる。
また本発明では、前記運転者検出手段が前記運転者無しを検出すると、前記昇降駆動機構により前記風防板を下降させる。つまり、乗り物から運転者が離れた時には別途操作することなく自動的に風防板が下降する。従って利便性が向上すると共に、風防板の降ろし忘れが防がれる。このように乗り物から運転者が離れると風防板が自動的に下がる。それ故、強風が吹き付けた場合でも乗り物に作用する力を小さくでき、強風により乗り物が転倒することが防がれる。また、走行用駆動源を停止しなければ、風防板が自動的に下がることがないので、走行用駆動源を動作させた状態では、運転者が乗り物から離れてもすぐに戻ってきて際出発する場合に、風防板が不所望に下がることが防がれる。
上記発明において、前記昇降制御手段は、前記走行用駆動源が停止されてから予め定められた待機時間が経過すると、前記昇降駆動機構により前記風防板を下降させて前記運転者検出手段に運転者の有無の検出を終了させるように構成されていることが好ましい。
上記構成に従えば、駆動原が停止されてから予め定められた待機時間経過後に風防板を下降させることで、走行用駆動源が停止された後も長期間にわたって運転者検出手段が運転者の有無を検出し続けることが防がれる。例えば、自動二輪車及び小型船舶等、搭載される蓄電池の電力容量が少ない乗り物では、運転者検出手段の検出動作に関して電力が消費される場合、長時間、運転者検出手段及び昇降制御手段が駆動し続けることによる蓄電池の容量低下を防止することができる。
上記発明において、前記走行用駆動源が停止されて前記風防板が下降したことを記憶する記憶手段を更に有し、前記昇降制御手段は、前記記憶手段に前記風防板が下降したことが記憶されていると、前記走行用駆動源の始動に関する所定の始動操作がなされた時に、前記昇降駆動機構により前記風防板を所定の復帰位置まで上昇させるように構成されていることが好ましい。
上記構成に従えば、運転者が前記走行用駆動源の始動に関する所定の始動操作をする度に、風防板が復帰位置まで自動的に上昇する。従って、風防板が自動下降しても、風防板を復帰位置まで上昇させる運転者の操作を省くことができ、風防板の上げ忘れが防がれる。
上記発明において、前記運転者検出手段は、携帯可能な認証用携帯機から送信させる信号を受信可能であって、前記認証用携帯機から送信される信号の出力が予め定められる値を越えたとき前記運転者有りを検出するように構成されていることが好ましい。
運転者が乗り物の傍にいるため走行用駆動源を停止した後であっても直ぐに走行用駆動源を始動する可能性がある。上記構成に従えば、運転者が乗り物に乗っていなくとも、認証用携帯機からの信号の出力が予め定められる範囲を超える通信可能領域内に認証用携帯機があると、運転者検出手段により運転者有りが検出される。これにより、運転者が乗り物に乗り降りする度に風防板が昇降することを防ぐことができる。また、運転者が走行中にポケット等に入れていた認証用携帯機を落としたとしても、走行用駆動源が停止していないため走行中に風防板が不所望に下降することが防がれる。
上記発明の乗り物は、上記の何れかの風防板昇降装置を備えるものである。前記発明に従えば、走行用駆動源が停止しても運転者が近くにいれば、直ぐの走行開始の可能性が高く、風防板の高さ位置が維持される。従って、従来技術のように始動時における風防板の不必要な昇降が低減される。
本発明によれば、風防板の不必要な昇降動作を低減できる。
図1は、本発明の実施形態に係る自動二輪車1の左側面図である。以下に示す、上下左右前後の方向の概念は、運転者が自動二輪車1に乗ったときの方向の概念と一致している。図1に示すように、自動二輪車1は前輪2と後輪3とを備え、前輪2は略上下方向に延びるフロントフォーク4の下端部にて回転自在に支持され、該フロントフォーク4は、その上端部に設けられたアッパーブラケット(図示せず)と該アッパーブラケットの下方に設けられたアンダーブラケットとを介してステアリングシャフト(図示せず)に支持されている。該ステアリングシャフトはヘッドパイプ5によって回転自在に支持されている。該アッパーブラケットには左右へ延びるバー型のステアリングハンドル6が取り付けられている。従って、運転者はステアリングハンドル6を回動操作することにより、前記ステアリングシャフトを回転軸として前輪2を所望の方向へ転向させることができる。ステアリングハンドル6の後方には燃料タンク7が設けられており、この燃料タンク7の後方に運転者騎乗用のシート8が設けられている。
ヘッドパイプ5からはメインフレーム9が若干下方に傾斜しながら後方へ延びており、このメインフレーム9の後部にピボットフレーム10が接続されている。前輪2と後輪3の間では、エンジンEがメインフレーム9およびピボットフレーム10に支持された状態で搭載されている。エンジンEには、トランスミッション11が一体的に設けられている。トランスミッション11のアウトプットシャフト12には、ベベルギア(図示せず)を介してドライブシャフト13の前端部が連結されている。ドライブシャフト13の後端部は、後輪3の車軸14に連結されたリヤギアケース15に接続されている。ピボットフレーム10とリヤギアケース15との間には、スイングアーム16とトルクロッド17とが上下に並列して掛け渡されている。
ステアリングハンドル6の前方には、走行速度やエンジン回転数等を表示するメータ装置19と共に、後述するイグニッションスイッチ(以下、単に「IGスイッチ」ともいう)61、昇降スイッチ62及びモード切替スイッチ63が配設されている。また、車体前部から車体両側にかけてエンジンEなどを覆うようにカウリング20が設けられている。車体の前部にはカウリング20に連続してヘッドライト22が設けられている。ヘッドライト22の上部に運転者に向ってくる風を遮るための透明性を有する樹脂板からなるウインドスクリーン21が配置されている。風防板であるウインドスクリーン21は、メータ装置19の前方に配置された昇降機構30により電動で車体に対して昇降可能となっている。昇降機構30は、後述する制御機60及び通信機64等と共に、ウインドスクリーン自動昇降装置70の一部を構成する。ウインドスクリーン自動昇降装置70は、運転者から与えられる高さ指令に応じてウインドスクリーンを昇降するようになっている。
図2は、昇降機構30の斜視図である。図3は、昇降機構30の左側面図である。図2に示すように、昇降機構30は、車体フレームに連結固定されて前下がりに傾斜配置されるベースプレート31を備えている。ベースプレート31の左右両端部には、ベースプレート31に沿って前下がりに傾斜している左右一対のサイドレール32,33が夫々固定されている。
サイドレール32,33は、断面C形状に成形され、その内部空間がガイドレールの役目を果たしている。また、ベースプレート31に左右方向中央部には、前下がりに傾斜しているセンターレール34が固定されている。センターレール34は、各サイドレール32,33と同様、ガイドレールの役目を果たしている。サイドレール32,33及びセンターレール34には、可動体35が取付けられている。可動体35は、サイドレール32,33及びセンターレール34により案内されて昇降するよう構成されている。
可動体35は、一対のサイドスライド部36,36と、連結部38と、センタースライド部38aとを有している。一対のサイドスライド部36,36は、その下端部36aに備わるスライド40が各サイドレール32,33内の空間に収容されている。スライド40を前記空間内で摺動可能することにより、各サイドスライド部36は、各サイドレール32,33に案内されて昇降する。一対のサイドスライド部36の各々は、下端部36aから前上がりに傾斜しており、その上端部36bにウインドスクリーン21が取付けられている。
また、一対のサイドスライド部36の各々の上下方向中間部には、ベースプレート31の内側へと延びるケーブル取付部36cが一体的に形成されている。2つのケーブル取付部36cには、左右方向に延びる連結部38が夫々取付けられている。これにより、一対のサイドスライド部36が連結されている。更に、連結部38の左右方向中央部の下部には、センタースライド部38aが一体的に形成されている。センタースライド部38aは、断面コ字形状に形成されている。センタースライド部38aは、その内面に断面コ字形状のブッシュ42が取付けられており、ブッシュ42内でセンターレール34が摺動可能に挟持されている。
図4は、昇降機構30のケーブルを概念的に説明する平面図である。以下では、図2及び図3に加えて、図4も参照しつつ説明する。ベースプレート31のセンターレール34の右側には、ケーブル45,47の一端部が連結された回転ドラム43が取り付けられている。回転ドラム43には、それを正逆回転させるモータ51が取り付けられている。またベースプレート31の左右両側の下部には、プーリー44,48が設けられ、サイドレール32,33の互いに対向する側面の上部には、プーリー46,49が設けられている。
回転ドラム43には、第1ケーブル45と第2ケーブル47の一端部が連結された状態で巻き回されており、第1ケーブル45と第2ケーブル47とは巻回方向が互いに逆となっている。第1のケーブル45は、左下側に配置されているプーリー44に架けられており、他端が左側のサイドスライド部36のケーブル取付部36cに連結されている。また、第2のケーブル47は、右上側に配置されているプーリー46に架けられており、他端が右側のサイドスライド部36のケーブル取付部36cに連結されている。更に、一対のサイドスライド部36のケーブル取付部36cには、第3のケーブル50の一端及び他端が夫々連結されている。第3のケーブル50の中間部は、右下側のプーリー48及び左上側の49に架けられている。これにより、第1〜第3ケーブル45,47,50は、全体として平面視でタスキ掛け状に掛け渡されている。
このように構成された昇降機構30は、モータ51を駆動させて回転ドラム43が時計回り(図4の矢符A)に回転した場合、第1ケーブル45が巻き取られて左側のサイドスライド部36が降下する。そうすると、右側のサイドスライド部36が第3ケーブル50により降下方向に引っ張られる。これにより、第2ケーブル47が回転ドラム43から巻き出され、左側のサイドスライド部36の降下に追従して右側のサイドスライド部36が下降する。このように一対のサイドスライド部36が下降することにより、それらに取付けられたウインドスクリーン21が、図2の2点鎖線で示す位置へと下降する。
逆に回転ドラム43を反時計回りに回転させると、第2ケーブル47が巻き取られて右側のサイドスライド部36が上昇する。そうすると、左側のサイドスライド部36が第3ケーブル50により上昇方向に引っ張られる。これにより、第1のケーブル45が回転ドラム43から巻き出され、右側のサイドスライド部36の上昇に追従して左側のサイドスライド部36が上昇する。このように一対のサイドスライド部36が上昇することにより、それらに取付けられたウインドスクリーン21が、図2の実線で示す位置へと上昇する。
図5は、ウインドスクリーン自動昇降装置70の電気的な構成を示すブロック図である。ウインドスクリーン自動昇降装置70は、更に、制御機60、昇降スイッチ62、記憶部65、IGスイッチ61、モード切替スイッチ63、車速センサ66及び通信機64を備えている。制御機60は、エンジン制御装置60aの機能と昇降制御装置60bの機能とを有する。エンジン制御装置60aは、エンジンを制御し、昇降制御装置60bは、ウインドスクリーンの昇降を制御する。本実施形態において、制御機60は、エンジンEの制御を行う電子制御装置(ECU)の一機能として実現される。
制御機60は、駆動モータ51に電気的に接続されており、駆動モータ51を駆動させてウインドスクリーン21の昇降を制御可能に構成されている。また、制御機60には、昇降スイッチ62が接続されている。制御機60は、運転者が昇降スイッチ62を押すと、駆動モータ51を駆動させてウインドスクリーン21を昇降させる。
また制御機60には、記憶部65が電気的に接続されている。記憶部65は、例えばRAM(ランダムアクセスメモリ)及びROM(リードオンリーメモリ)により構成され、種々の情報を予め記憶している。具体的には、記憶部65は、下降時間と複数の上昇時間とを予め記憶されている。下降時間は、ウインドスクリーン21を下降させる際に駆動モータ51を駆動させる時間である。本実施形態では、下降時間は、最も高い位置まで上がったウインドスクリーン21(図3の2点鎖線内の最高位置)を、駆動モータ51によって最も低い位置(図3の実線の位置で、以下、単に「収納位置」ともいう)まで下降させるのに必要な駆動時間以上の時間に規定されている。ウインドスクリーン21は、構造上収容位置より下方に下降しないようになっている。例えば、ウインドスクリーン21と一体に移動する可動部が車体に固定される固定部に当接することで、ウインドスクリーン21が収容位置よりも下方に移動することが阻止される。そのため、下降時間を前述のように規定することで、制御機60が駆動モータ51を下降時間駆動させると、ウインドスクリーン21がどの位置にあっても収納位置まで下げられることとなる。また、制御機60は、駆動モータ51に過負荷が作用していると判断すると、昇降機構30を停止するようになっている。このように構成することで、下降時間内であっても、過負荷が作用した場合には、ウインドスクリーン21の下降を停止できる。このように過負荷作用時にウインドスクリーン21の自動降下を中断することで、昇降機構30の破損を防ぐことができる。
また、各上昇時間は、ウインドスクリーン21を上昇させる際に駆動モータ51を駆動させる時間であり、収容位置からの駆動時間を規定している。記憶部65に複数の上昇時間が記憶されることで、ウインドスクリーン21の高さ位置が多段階に調整可能になっている。本実施形態では、3つの上昇時間が記憶されており、図3の2点鎖線で示すように3段階に調整可能となっている。
制御機60は、更にIGスイッチ61、モード切替スイッチ63、車速センサ66及び通信機64に電気的に接続されている。IGスイッチ61は、スイッチ孔に差し込まれたイグニッションキーの位置に応じてエンジンオフ、メインスイッチオン、エンジンオン及びセルモータの始動の夫々の指令を制御機60に送信する。制御機60は、IGスイッチ61からのエンジンオン及びオフの指令に応じてエンジンEを駆動及び停止する。また制御機60は、各構成に電気的に接続されており、IGスイッチ61からメインスイッチオンの指令が送信されると、指令内容に応じて、制御対象に制御指令を与えるようになっている。
モード切替スイッチ63は、後述する標準モードと車速対応モードとの切替えを制御機60に指示するためのスイッチである。車速センサ66は、自動二輪車1の走行速度を計測するためのものであり、自動二輪車1の速度に応じた信号を制御機60に出力する。この出力された信号に基づいて、制御機60は自動二輪車1の走行速度を検出する。
通信機64は、バッテリ67からの電力供給を受けて電磁波を発信し、予め定められた範囲、例えば半径1〜2mの通信可能領域内にある携帯機68と無線通信可能に構成されている。携帯機68は、自動二輪車1毎に設定される識別情報(例えばIDコード)が予め記憶されている。携帯機68は、主に運転時に運転者又は同乗者が携帯所有するものであり、通信機64から送信される電磁波を受信すると、記憶している識別情報を含む信号を通信機64に送信する。携帯機68からの信号は、通信機64を介して制御機60に送られる。制御機60は、信号の出力が予め定められた値以上である場合、通信可能領域内にあると判断し、前記信号に含まれる識別情報を取得する。この識別情報と同じ情報が記憶部65にも予め記憶されており、制御機60は、これら2つの識別情報を比較することで携帯機68の認証を行なう。識別情報が一致している場合、制御機60は運転者有りを検出し、識別情報が一致しない又は通信機64から識別情報が送られてこない場合、制御機60は運転者無しを検出する。
制御機60は、このように検出した運転者の有無に応じてウインドスクリーン21を自動で昇降させる。以下では、運転者の有無に応じてウインドスクリーン21を昇降させる方法について、更に詳細に説明する。
まず、制御機60がウインドスクリーン21を自動的に下降させる手順について説明する。図6は、運転者の有無に応じてウインドスクリーン21を自動的に下降させる手順を示すフローチャートである。自動二輪車1のエンジンEが動作している状態で運転者がIGキーをエンジンオフに回すと、制御機60は、ウインドスクリーン21の自動下降制御に関する動作を開始し、ステップS1に移行する。ステップS1では、エンジンオフの指令がIGスイッチ61から制御機60へと送信される。エンジンオフの指令を制御機60が受信してエンジンEを停止すると、ステップS2に移行する。
ステップS2では、制御機60が通信機64を起動させ、通信用の電磁波の信号を発信させる。信号の発信が始まると、ステップS3へと移行する。ステップS3では、携帯機68が通信機64の通信可能領域内にあるか否かを判断する。携帯機68が前記通信可能領域内にあるか否かは、携帯機68からの信号が予め定められた値以上であるか否かによって制御機60が判断する。携帯機68からの信号が予め定められた値未満であり携帯機68が通信可能領域内にないと判断されると、運転者無しを検出し、ステップS4へと移行する。
ステップS4では、制御機60が駆動モータ51を運転者無しを判断してから下降時間だけ駆動させ、ウインドスクリーン21を収納位置まで下降させる。ウインドスクリーン21が収納されると、ステップS5へと移行する。ステップS5では、制御機60が通信機64を停止させて電磁波の発信を停止し、運転者の検出動作を終了させる。その後、ステップS6へと移行し、制御機60は、ウインドスクリーン21が収納されたことを記憶部65に記憶させる。これにより、ウインドスクリーン21の自動下降制御に関する動作が終了する。
ステップS3で携帯機68が通信可能領域内にあると判断されると、ステップS7へと移行する。ステップS7では、制御機60が携帯機68からの識別情報が記憶部65に記憶される識別情報と一致するかを比較する。識別情報が一致しない場合、制御機60は、運転者無しを検出し、ステップS4へと移行する。
ステップS7にて識別情報が一致すると、制御機60は、運転者有りを検出し、ステップS8へと移行する。ステップS8では、制御機60がIGキーがエンジンオフに回されてから経過した時間が所定の待機時間T未満か否かを判断する。待機時間Tは、例えば、ガソリンスタンドの給油、並びにコンビニ及び自動販売機での商品購入で一時停車する時間等を目安にして設定される。待機時間Tとしては、例えば3分以上15分以下が好ましく、本実施形態では、5分である。
経過した時間が待機時間T未満であると、ウインドスクリーン21が下降動作をせずにそのままの高さ状態を維持して、ステップS2へと戻る。経過した時間が待機時間T以上であると、ステップS4へと移行し、ウインドスクリーン21を収納位置まで下降させる。
このような自動下降制御を行うと、IGキーをエンジンオフに回してエンジンEを停止させ、駐停止した後であっても運転者が自動二輪車1に乗っていればウインドスクリーン21が下がらない。運転者が自動二輪車1に乗ったままエンジンEを停止し駐停車している場合、IGキーをエンジンオンに回して駐停止後直ぐに再出発することがあるので、ウインドスクリーン21を下げる必要がない。従って、本実施形態によれば、前述のように下げる必要のない時にウインドスクリーン21が下がることが抑制され、また再出発時にウインドクスリーン21を上げる必要がなく、直ぐに再出発することができる。
また、駐停車後に直ぐに再出発するのは、運転者が自動二輪車1に乗っている時だけでなく、運転者が自動二輪車1から降りてその傍にいる時もあり得る。無線通信可能な通信機64と携帯機68とを用いて運転者の有無を検出することで、運転者が自動二輪車1に乗っている時だけでなく、携帯機68が通信可能領域内にある場合、即ち運転者が自動二輪車1の傍にいるときも運転者有りが検出される。これにより、運転者が自動二輪車1に乗っていなくともその傍にいれば、ウインドスクリーン21が下がらず、直ぐに再出発が可能となる。このように、駐停車後に運転者が自動二輪車1の傍にいてウインドスクリーン21を下げる必要のない時にウインドスクリーン21が下がることが防がれる。
上記2つのような状況は、給油時においてよくあることであり、このような状況でもウインドスクリーン21が不所望に下がることない。従って、給油後に走行を再開させる際に風防板をわざわざ下降前の位置へと上昇させる時間を省くことができ、給油後に走行を再開させるまで時間を短縮することができる。
また、自動二輪車1から少し離れた通信可能領域外ではあるが、運転者からあまり離れていない場所であれば、エンジンEを動かしたままの状態で運転者は自動二輪車1から降りてその場所まで行って戻ってきて、再び自動二輪車1の走行を開始することがある。例えば自動販売機等で商品を購入する場合や走行後に一時停止し車両の状態を確認する場合、また駐輪場から自宅へ帰り再び戻ってくる場合等が一例である。このような場合、制御機60は運転者無しを検出するが、エンジンオフに回されていないので、ウインドスクリーン21が下降せずに現状の高さで維持される。ここで高さが維持されるのは、実際的に高さが維持されることを意味し、運転者に違和感を与えない範囲、すぐにエンジンオフ時の高さ位置に戻る範囲など微小に高さが変化する場合も含まれる。例えば、1〜2cm高さが変化してもよい。上記のようなエンジンオンにしたままの場合、運転者が上記のような場所から直ぐに戻ってきて直ぐに出発する可能性が高く、そのような場合にウインドスクリーン21が不所望に昇降していることを防ぐことができる。
更に、運転者又は同乗者が走行中にポケット等に入れていた携帯機68を落としたとしても、運転者がエンジンオフに回さない限りエンジンEが停止しないので、走行中にウインドスクリーン21が不所望に下降することが防がれる。つまり、運転者がエンジンEを停止する走行停止操作をしないかぎりエンジンEが停止しないため、走行中にウインドスクリーン21が不所望に下降することが防がれる。更に、走行中に何らかの異常状態が生じて運転者無しと検出されても、エンジンEが停止しない限りウインドスクリーン21の高さ位置が維持されるので、走行中にウインドスクリーン21が不所望に下がることが防がれる。
逆に、運転者が自動二輪車1から離れてIGキーをエンジンオフに回した場合、長時間の駐停止であることが多く、直ぐに再出発させる可能性が低い。このような場合、ウインドスクリーン21を下げることが好ましい。その故、制御機60は、エンジンEが停止されて駐停止されてから運転者が通信可能領域から離れると、運転者無しを検出し、ウインドスクリーン21を収納位置まで下げて収納する。つまり、長時間の駐停止等の必要な時にはウインドスクリーン21を自動的に下げることができ、ウインドスクリーン21の下げ忘れを防ぐことができる。
また、エンジンE停止後に運転者が通信可能領域内に居続けても、待機時間Tが経過すると、ウインドスクリーン21を下降させて通信機64が停止する。そのためエンジンEが停止された後も通信機64が携帯機68と通信し続けることが防がれる。これにより、エンジンE停止後に通信機64が消費する電力量が抑えられる。特に、自動二輪車1の場合、搭載されるバッテリ67の容量が少ないので、通信機64が常時通信を続けているとバッテリ67の容量が低下し、容量不足となってしまうことがある。そのため、上述のようなタイマー機能が特に有用となる。
次に、制御機60がウインドスクリーン21を自動的に上昇させる手順について説明する。図7は、運転者の有無に応じてウインドスクリーン21を自動的に上昇させる手順を示すフローチャートである。自動二輪車1のエンジンEが停止している状態で運転者がIGキーをエンジンオフからメインスイッチオンに回すと、ウインドスクリーン21の自動上昇制御に関する動作が開始し、ステップS11に移行する。ステップS11では、メインスイッチオンの指令がIGスイッチ61から制御機60へと送信される。メインスイッチオンの指令が送信されると、ステップS12に移行する。
ステップS12では、制御機60が記憶部65に記憶される情報に基づいて、前回にエンジンEを停止してからウインドスクリーン21を収納したかを判断する。収納したことが記憶されていない場合、ウインドスクリーン21を上昇させる必要がないので、ウインドスクリーン21をそのままの位置で維持し、ウインドスクリーン21の自動昇降制御を終了する。また収納したことが記憶されている場合、ステップS13へと移行する
ステップS13では、ステップS2と同様に、運転者の有無の検出動作を開始する。前記検出動作が始まると、ステップS14へと移行する。ステップS14では、ステップS3と同様に、携帯機68が通信機64の通信可能領域内にあるか否かを判断する。携帯機68が通信可能領域内にあると判断されると、ステップS15へと移行する。ステップS15では、制御機60が携帯機68からの識別情報と記憶部65の識別情報とが一致するかを比較する。識別情報が一致すると、制御機60は、運転者有りを検出し、ステップS16へと移行する。
ステップS16では、制御機60が駆動モータ51を上昇時間だけ駆動させて、ウインドスクリーン21を上げる。この上昇時間は、記憶部65に記憶される3つの上昇時間の中から運転者が昇降スイッチ等の選択スイッチにより予め選択するようになっている。これにより、エンジンE始動時にウインドスクリーン21が運転者の所望の高さまで上がることとなる。選択された上昇時間だけウインドスクリーン21を上昇させると、ステップS17へと移行する。ステップS17では、制御機60が通信機64を停止させて運転者の検出動作を終了させる。これにより、ウインドスクリーン21の自動上昇制御が終了する。
ステップS14で携帯機68が通信可能領域外であると判断される、又はステップS15で識別情報が一致しないと判断されると、ステップS13へと戻り、運転者の検出動作を継続して行う。
このような自動上昇制御を行うと、ウインドスクリーン21を所定の復帰位置まで上昇させる運転者の操作を省くことができ、ウインドスクリーン21の上げ忘れが防がれる。つまり、メインスイッチオンにした後直ぐに走行開始の準備がなされて風防板の位置操作をせずとも収納位置以外の位置に配置することができ、ウインドスクリーン21の上げ忘れが防がれる。また、ステップS13〜S15を介在させることで本来の携帯機68を有する運転者がメインスイッチオンしたときだけウインドスクリーン21を上昇させることができ、ステップS13〜S15を介在させることが好ましい。ただし、ステップS13〜S15における携帯機68の識別情報の認証をせずに、メインスイッチオンに回されるだけでウインドスクリーン21を上昇させるようにしてもよい。この場合、識別情報の認識に費やす時間を省略でき、短時間にウインドスクリーン21を昇降させることができる。
またウインドスクリーン自動昇降装置70は、モード切替スイッチ63が操作されると、標準モードから車速対応モードに切替わる。標準モードでは、自動二輪車1の速度に関係なく、ウインドスクリーン21が運転者等により設定された位置で維持される。車速対応モードでは、車速センサ66からの信号により検出される自動二輪車1の速度に応じて、制御機60がウインドスクリーン21の位置を調整する。本実施形態では、速度の増加に応じてウインドスクリーン21が上昇するように構成されている。
具体的には、複数の設定速度が予め定められており、設定速度を越える度に予め定められた高さ分だけウインドスクリーン21が上昇する。このように、速度の増加と共にウインドスクリーン21を上げれば、風除けの効果を更に向上させることができ運転者に快適な走行を提供することができる。逆に、設定速度以下になると、予め定められた高さの分だけウインドスクリーン21が下降する。これにより、低速度では、風抵抗を低減することができる。
本実施形態の自動二輪車1において、IGスイッチ61は、イグニッションキーを差し込んで回すことでエンジンEが始動するように構成されているが、つまみを回すことでエンジンEが始動するような構成、及び押しボタンを押すことでエンジンEが始動するように構成してもよく、始動操作によってエンジンEが始動する構成であればよい。この場合、携帯機68の識別番号と記憶部65の識別番号とが一致することが確認された後に、つまみ及び押しボタンが押せるように構成されていることが好ましい。このように構成すると、メインスイッチオンの検出が運転者検出動作後に行われ、メインスイッチオン後にウインドスクリーン21を下降するように制御される。
また、以下のような構成を採用してよい。ウインドスクリーン21が収容位置まで下降して接触すると、制御機60に信号を出力する感圧センサを昇降機構30に取付ける。これにより、自動下降制御時におけるウインドスクリーン21の収納位置までの下降時間の計測が可能となる。自動上昇制御時において、前記計測された下降時間に応じた時間だけ駆動モータ51を駆動させることで、自動下降制御前の位置にウインドスクリーン21を戻すことができる。これによっても、運転者の所望の位置へとウインドスクリーン21を戻すことが可能である。
また、速度対応モードにおけるウインドクスリーン21の位置調整は、前述のように段階的に上昇させるものでなく、速度上昇に応じて連続的に上昇させてもよい。また、速度上昇に応じて下降させるものであってもよい。速度上昇に応じてウインドスクリーン21を上昇させるか下降させるかは、自動二輪車1のタイプ(例えば、スクータータイプ、レーサータイプ)、又は速度域に応じて決定すればよい。このように、速度の増加と共にウインドスクリーン21を降ろせば、走行中の自動二輪車1の抵抗を小さくすることができ、中高速走行時の自動二輪車1の安定性が向上することとなる。
また、本実施形態では、通信機64と携帯機68とを用いて運転者の有無を検出している。通信機64と携帯機68との通信は、本実施形態のような電磁気的な方法の他、超音波、磁気及び光等の他の非接触式の通信方法を用いてもよい。また、非接触式の通信方法に代えて、シート8に感圧センサを設けて運転者のシート8の着座の有無により運転者の有無を検出するような構成、ステアリングハンドル6の図示しないグリップに感圧センサを設けて運転者がグリップを握っているか否かにより運転者の有無を検出するような構成であってもよい。
また、エンジンEを停止してから経過した時間により運転者の有無を判断させて、ウインドスクリーン21を自動下降させてもよい。経過した時間は、例えば、運転者が自動二輪車1から十分遠い距離離れるのに必要な時間に設定される。このように運転者の有無は、運転者が乗り物に対して予め定められる所定範囲内に存在していることを検出すると運転者有りとして判断され、前記所定範囲内に存在していないと判断する、運転者無しとして判断される。
更に、本実施形態では、自動上昇制御がメインスイッチオンによって開始しているが、エンジンオンにより開始するようにしてもよい。また、上昇時間に応じて復帰位置が規定されているが、復帰位置を下降前の位置にしてもよい。また、運転者無しを検出するとウインドスクリーン21を収納位値に下降させているが、収納位置とは異なる予め定められる待機位置にウインドスクリーン21を下降させてもよい。
本実施形態の昇降機構30は、一例であって他の構造および機構によってウインドスクリーン21を昇降させてもよい。昇降機構30におけるモータ配置及びレール構造が異なっていてもよく、またケーブルを使わずにリニアモータで昇降させてもよい。
また、制御機60において、エンジン制御装置60aと昇降制御装置60bとが別体で構成されていてもよく、エンジン制御装置60aが制御機60と別体の電子機器によって実現されてもよい。
更に、記憶部65に記憶される下降時間は、ウインドスクリーン21を最高位置から収納位置まで下降させるのに必要な駆動時間より必ずしも長くする必要はない。下降時間は、例えばウインドスクリーン21が自動的に上昇した時間と運転者がウインドスクリーン21を手動で上昇させた時間との和としてもよく、また風圧の影響を受けない程度にウインドスクリーン21を下げ得る時間であってもよい。更に、上昇時間を複数設定することでウインドスクリーン21の高さ位置を多段階に調整可能になっているが、センサを設けてウインドスクリーン21の高さ位置を検出させることにより多段階に調整可能になっていてもよい。
エンジン始動のための始動時電磁波発信態様と、エンジンオフ時に運転者が離れたかどうかを判断する場合の待機時電磁波発信態様とを変化させてもよい。たとえば、待機時電磁波発信間隔を、始動時電磁波発信間隔に比べて大きくすることで、バッテリの電圧消耗を抑えて、待機時間Tを延長することができる。
なお、待機時間Tは、自動二輪車1の状態に応じて変化させてもよい。具体的には、バッテリーの容量に応じて設定され、次に運転開始する際にエンジンEを始動するために十分な電力の容量をバッテリーに残すような時間に設定されてもよい。つまり、バッテリの電力残量が多い場合には、待機時間Tを長くして、バッテリの電力残量が少ない場合には、待機時間Tを短くしてもよい。
また、待機時間Tは、運転者の好みに応じて設定できるように構成されてもよい。これによって、運転者毎の運転状態に応じた、ウインドスクリーン21の自動昇降動作を実現することができる。たとえば、業務で用いる場合など、自動二輪車1の乗降を頻繁に繰返し、降車と乗車と間の時間間隔が長い場合には、その待機時間Tを長く設定されることが好ましい。
また、運転者が自動昇降機能の有無を選択可能に構成してもよい。例えば、運転者が離れても自動降下しないように制御機60に指示するための自動降下拒否スイッチを設ける。自動降下拒否スイッチが操作されることで、自動降下拒否指令が制御機60に与えられ、通信機64からの電磁波の発信を停止させるようにする。これにより、通信可能領域外に携帯機68があっても、不所望なウインドスクリーン21の自動降下を防ぐことができる。更に、通信機64の発信動作に伴う消費電力を抑えることができ、バッテリの電力容量低下を抑えることができる。
ウインドスクリーン21を自動昇降する前に、バッテリの残量を検出するようになっていてもよい。バッテリの残量を検出してバッテリの残量が少なければウインドスクリーン21の自動昇降を中止するように構成することが可能である。また、バッテリの残量に応じて、設定された復帰位置と異なる位置にウインドスクリーン21を上昇させる用に構成してもよい。これによって運転者は、ウインドスクリーン21の高さ位置に応じてバッテリ低下を判断することができる。更に、スクリーン下降中にバッテリが所定の電力容量以下であることを制御機60が判断すると、スクリーン下降を中断し、バッテリ低下警告するように構成してもよい。
なお、ウインドスクリーン21の上昇は、エンジンEの始動判定後、所定時間経過後、例えば1秒後に行うことが好ましい。これにより、エンジンEを始動させるスタータモータによる電圧変動が収束し安定しており、安定的にスクリーンを昇降させることができる。
また、本実施形態では、自動上昇制御に関する動作のステップS13において、信号の出力が予め定められた値以上であり、且つ識別情報が一致している場合に携帯機68が通信可能領域内にあると制御機60が判断するようにしてもよい。この場合、ステップS14において、識別情報が一致するか否かを判断しなくてもよい。
また、本実施形態では自動二輪車を例示しているが、ウインドスクリーンを有する乗り物であれば小型滑走艇(Personal Water Craft:PWC)や四輪車(例えば、ATV(All Terrain Vehicle))などに適用してもよい。PWCの場合、ワイヤの装着の有無により、運転者の有無を検出するように構成してもよい。
さらに、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でその構成を変更、追加、又は削除することができる。
本発明の実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。 図1に示す自動二輪車1に搭載された昇降機構の斜視図である。 図2に示す昇降機構の左側面図である。 図2に示す昇降機構のケーブルを概念的に説明する平面図である。 ウインドスクリーン自動昇降装置の電気的な構成を示すブロック図である。 運転者の有無に応じてウインドスクリーンを自動的に下降させる手順を示すフローチャートである。 運転者の有無に応じてウインドスクリーンを自動的に上昇させる手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 自動二輪車
2 前輪
3 後輪
4 フロントフォーク
5 ヘッドパイプ
6 ステアリングハンドル
7 燃料タンク
8 シート
9 メインフレーム
10 ピボットフレーム
11 トランスミッション
12 アウトプットシャフト
13 ドライブシャフト
14 車軸
15 リヤギアケース
16 スイングアーム
17 トルクロッド
19 メータ装置
20 カウリング
21 ウインドスクリーン
30 昇降機構
60 制御機
60a エンジン制御装置
60b 昇降制御装置
61 IGスイッチ
64 通信機
66 車速センサ
68 携帯機
70 ウインドスクリーン自動昇降装置

Claims (5)

  1. 風除けのために乗り物の前方に取付けられる風防板と、
    前記風防板を昇降するための昇降駆動機構と、
    前記乗り物の走行用駆動源を停止するための停止手段と、
    前記乗り物の運転者の有無を検出するため運転者検出手段と、
    前記停止手段により前記走行用駆動源を停止した後において、前記運転者検出手段が前記運転者無しを検出すると前記昇降駆動機構により前記風防板を下降させ、前記運転者検出手段が前記運転者有りを検出すると前記走行用駆動源を停止する前の前記風防板の高さ位置を維持する昇降制御手段とを備えることを特徴とする風防板昇降装置。
  2. 前記昇降制御手段は、前記走行用駆動源が停止されてから予め定められた待機時間が経過すると、前記昇降駆動機構により前記風防板を下降させて前記運転者検出手段に運転者の有無の検出を終了させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の風防板昇降装置。
  3. 前記走行用駆動源が停止されて前記風防板が下降したことを記憶する記憶手段を更に有し、
    前記昇降制御手段は、前記記憶手段に前記風防板が下降したことが記憶されていると、前記走行用駆動源の始動に関する所定の始動操作がなされた時に、前記昇降駆動機構により前記風防板を所定の復帰位置まで上昇させるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の風防板昇降装置。
  4. 前記運転者検出手段は、携帯可能な認証用携帯機から送信される信号を受信可能であって、前記認証用携帯機から送信させる信号の出力が予め定められる値を越えたとき前記運転者有りを検出するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載の風防板昇降装置。
  5. 前記1乃至4の何れか1つに記載の風防板昇降装置を備える乗り物。
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