JP2010147079A - 窒化鉄系磁性粉末の製造方法と窒化鉄系磁性粉末。 - Google Patents

窒化鉄系磁性粉末の製造方法と窒化鉄系磁性粉末。 Download PDF

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Abstract

【課題】粒子の焼結を防止し、粒度分布が狭く、高密度記録に適した高容量のコンピュータ用バックアップ磁気テープに使用する窒化鉄系磁性粉末を得ることを目的とする。
【解決手段】フェライト相を主体とする鉄系酸化物相の表面を鉄系水酸化物相で被覆した部分を有する複合粒子を出発原料とする窒化鉄系磁性粉末を製造する方法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、高記録密度媒体の磁性層に用いるのに適した磁性粉末およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、平均粒子径18nm以下の超微粒子窒化鉄系磁性粉末およびその製造方法に関する。
磁性粉末を結合剤に分散してなる塗布型磁気記録媒体のデータバックアップ用テープカートリッジの分野では、バックアップの対象となるハードディスクの大容量化に伴い、ますます高密度記録と大容量化の要求がたかまってきている。また、磁気装置(ドライブ)側での再生ヘッドに磁気抵抗効果を示すMR(Magneto−Resistive)素子を採用したこともあって短波長記録の再生も容易となって現在では1巻当たり800GB以上の記録容量のテープカートリッジが商品化されている。また、1TBを超える大容量バックアップテープカートリッジも提案されている。
このような記録容量、記録密度の向上にあたり、短波長記録に対応するための磁性層に用いる磁性粉末も年々微粒子化と磁気特性の最適な設計がはかられ、現在では粒子長軸長が0.1μm以下の針状強磁性金属粉末や保磁力が形状異方性によらず結晶異方性によることから微粒子化が容易で、かつ高保磁力化が可能な、平均粒子径が50nm以下で保磁力が200kA/m以上の、形状が略粒状(本質的に球状ないし楕円状)のFe16相を主体とした窒化鉄系磁性粉末が開示されている(特許文献1〜3)。ここでいう主体とはコアになるFe162 相を指すが、α−Fe相、あるいはFeN相の混相を排除するものではない。結晶格子が、一部格子欠陥があろうと本質的にFe16N2の結晶格子構造であることをいう。また、ここでいう平均粒子径とは粒子の最大さしわたし径の平均値をいう。例えば針状の場合は長軸径を、板状の場合は板径を、米粒状では長い方の径の平均値をいう。長い方の径と短い方の径の比(軸比または板状比)が3未満、さらに好ましくは2以下、もっとも好ましくは1.5以下になると球状の粒状に近くなり、これらを総称して本発明では略粒状という。なお、以下で単に粒子径と記述している場合も特にことわりのない限り、平均粒子径をさす。
ちなみに現在主流である1/2吋幅のリニア型バックアップテープの標準的な仕様(長さ700〜800m、全厚7.0〜8.0μm想定)で、カートリッジ1巻あたり1TBを実現するには、最短波長は0.2μm以下で面記録密度が0.8Gb/in程度となり、シミュレーションによる計算では、略粒状の窒化鉄系磁性粉末を使用するとなると粒子径は約18nm以下が必要と予測される。粒度分布を考えると平均粒子径が15nm程度の超微粒子化を図ることが要求される。
略粒状の窒化鉄系磁性粉末の製造方法は、公知のように、フェライト相を主体とする鉄系酸化物または鉄系水酸化物(以下、両者を含めて金属酸化物等と呼称する)を出発材料としてこれを塩基性水溶液中に分散させ、これに通常希土類およびAl,Siから選ばれる少なくとも一つの元素を含む金属塩(以下、希土類およびAl,Siから選ばれる少なくとも一つの元素を含む金属塩を総称して本発明では特定化合物という。)の水溶液を添加して前記の金属酸化物等の粒子表面に、希土類およびAl,Siから選ばれる少なくとも一つの元素を被着させる。被着させた粒子はろ過されて固形分として取り出され、水洗されたのち乾燥する。次にこれを300℃〜600℃の温度下で還元して磁性を付与する。その後、一般的にはアンモニアガスで窒化した後、NとO雰囲気下で安定化処理して窒化鉄系磁性粉末を得る。これらの工程の中で、もっとも焼結が生じやすいのは還元工程であり、その前工程である被着工程において、焼結防止機能を有する希土類およびAl,Siから選ばれる少なくとも一つの元素がいかに均一にかつ確実に出発材料である粒子に被着しているかがポイントとなる。換言すると、出発材料の金属酸化物等をその一次粒子レベルに近い分散度まで向上させたうえで被着させて、その粒子表面を焼結防止機能を有する元素が均一に被覆しているほど、還元工程で焼結は生じにくいので出発材料の粒子径に近いものとなる。したがって、出発材料である鉄系酸化物または鉄系水酸化物粒子のもとの粒子径に近い窒化鉄系磁性粉末が得られる。
焼結がおきると生成した磁性粉末の粒度分布が広くなって大きな粒子径のものが含まれることとなり、窒化後得られる窒化鉄系磁性粉末の保磁力分布が広くなり、かつ高保磁力が得られないということに代表されるように本来の優れた磁気特性が十分発揮されなくなるだけでなく、粒度分布が広いので磁性塗料作成の時に磁性粉末の均一な分散を阻害するようになる。その結果、テープに使用したときの電磁変換特性の向上も図れない。したがって略粒状の窒化鉄系磁性粉末の製造工程において焼結を生じさせないで、生成した磁性粉末ができる限り均一な粒子径を持つことがきわめて重要な課題である。そのためには窒化鉄系磁性粉末の材料となる粒子をできる限り一次粒子に近いレベルまでよく分散した状態で、表面を焼結防止機能を有する元素で均一な厚みに被覆した外層を形成させることが重要である。ここでいう外層とは従来公知の希土類およびAl,Siから選ばれる少なくとも一つの元素を含む外側の層のことである。この外層は最終的に窒化鉄系磁性粉末のコア相を構成するFe16を主体とした結晶相を被覆した形態で形成され、主に被着工程において焼結を防ぐ目的と、生成した窒化鉄系磁性粉末に耐食性をもたせる目的で形成される。
以上述べたように、形状が略粒状のFe16相を主体とした窒化鉄系磁性粉末の製造方法や作製した磁性粉末の特性で重要なことは、粒子径の絶対的な大きさを一定値より小さくするということは当然ながら、主に還元工程で生じる焼結を防止するための元素を含む化合物をいかにしっかりと磁性粉末の出発原材料の表面に被着させるかということと、生成された窒化鉄系磁性粉末の粒子径が均一な(粒度分布がせまい)ということである。凝結を防止することで粗大粒子の生成がなく、粒子径が均一なのでこの磁性粉末使用して得た磁気シートの電磁変換特性のC/Nも良好な値をうる。
このような課題を解決するために、微粒子の窒化鉄系磁性粉末の還元工程を含む製造工程について種々検討されている。(特許文献1〜5)
特許文献1は窒化鉄系磁性粉末の基本的な製造方法を開示したもので、出発材料となる金属酸化物の窒化についてが主体であり、粒子や生成した窒化鉄系磁性粉末の比表面積は開示しているものの具体的な平均粒子径は明示していない。また出発材料となる金属酸化物へのアルミニウムや希土類元素の添加の必要性は記述しているもののその具体的方法は何ら開示していない。
特許文献2や特許文献3に開示される磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体は、各文献に記載される構成とすることでそれに応じた特有の効果が奏される。窒化鉄系磁性粉末を採用することで媒体としたテープは高いC/Nを実現している。しかしながら特許特許文献3で開示、検証された窒化鉄系磁性粉末は粒子径が20nm以上であり、今後の高密度大容量バックアップテープに求められる磁性粉末としては、信号再生のC/Nのノイズをより小さくするための磁性粉末の体積がまだ大きくて要求レベルには達していない。
粒子径が小さくなると途中の製造工程で焼結がより起きやすくなるという問題が生じる。その結果、大きな粒子径の磁性粉を含む広い粒度分布となって高密度記録用の媒体に使用したときに要求されるC/Nが確保されないという問題がおこる。特許文献2では粒子径が20nm以下のものも取り扱っているものの、添加元素の添加方法については開示しているがその目的は生成した磁性粉末の保存性向上にのみ限ったもので、磁性粉末として媒体に使用された場合の影響については示唆もされていない。
特許文献4ではZnを被着させたゲータイトを還元して窒化鉄系磁性粉末をうる製造方法が、特許文献5では還元時の焼結防止剤としてのAl,Si,希土類元素の添加量を規定するとともに窒化処理工程における反応系の圧力を規定することを開示している。
特許文献4,5は生成した窒化鉄系磁性粉末の粒子径も20nmより小さなものであるが、還元工程で生じる焼結を防止することで得られた最終の窒化鉄系磁性粉末の粒子径と原材料の粒子径との関係についてはまったく触れていない。いずれの文献も原材料となる粉末の構成に関しての性状と得ようとする窒化鉄系磁性粉末の特性との関係については何ら触れていない。
特許第3848486号公報 特許第3886968号公報 特開2005−310857号公報 特開2006−303321号公報 特開2005−183932号公報
本発明は、出発原材料となる金属酸化物等の構成を工夫することで焼結防止剤(希土類およびAl,Siから選ばれる少なくとも一つの元素を含む化合物を総称する)の被着工程におけるこれら微粒子粉末を良好に分散させて均一に焼結防止剤を主体とする外層を形成せしめ後に続く還元工程での粒子の焼結を防止し、粒子径が小さくかつ個々の粒子径が均一で、高密度記録(0.5Gb/in以上)に適した高容量のコンピュータ用バックアップ磁気テープに使用する粒子径が18nm以下の窒化鉄系磁性粉末を得ることを目的とする。
本発明者らは、磁気テープに用いる磁性粉末である、結晶磁気異方性に基づく略粒状の微粒子かつ高保磁力の窒化鉄系磁性粉末の製造において、出発原料である金属酸化物等を鋭意検討した結果、本発明に至ったものである。
すなわち次のような構成を含む製造方法であり得られる窒化鉄系磁性粉末である。
(1)フェライト相を主体とする鉄系酸化物相の表面を鉄系水酸化物相で被覆した部分を有する複合粒子を出発原料とすることを特徴とする窒化鉄系磁性粉末の製造方法。
(2)出発原料に特定化合物を被着する工程を含むことを特徴とする(1)に記載の窒化鉄系磁性粉末を製造する方法。
(3)特定化合物が珪素(Si)および/またはアルミニウム(Al)を含む塩基性化合物である(1)に記載の窒化鉄系磁性粉末を製造する方法。
(4)出発原料に含まれる金属酸化物粒子の平均結晶子サイズが50Åから150Åであることを特徴とする(1)に記載の窒化鉄系磁性粉末を製造する方法。
水酸化物相で被覆した酸化物相を出発原料として用いると、好適な磁性粉末が製造できる理由について、詳細は定かではないが、以下のように考えることが出来る。
(1)酸化物相は比較的、結晶性の高い粒子を合成しやすい。
(2)さらに粒度分布が良い粒子を合成しやすい。
(3)しかしながら表面が滑らかな為、焼結防止機能を有する特定化合物が被着しにくく、還元時に焼結乃至分布の広がりが生じやすい。
(4)一方、水酸化物相は結晶性が低く、分布も広い傾向にあるが、
(5)表面が凸凹としており、特定化合物が被着しやすく脱離しにくい構造を有している。
(6)よって、結晶性が高く粒度分布が良い酸化物相に被着物質が均質に被着しやすい表面構造を有する水酸化物相で被覆した部分を有する複合粒子を用いることによって、
(7)両者の利点を生かした出発原料となり、好適な窒化鉄系磁性粉末の製造プロセスとなると考えることが出来る。
発明者らは、窒化鉄系磁性粉末にあってその磁気特性を左右し、ひいては磁気記録媒体の電磁変換特性に大きな影響を与える前記磁性粉末の外層を、磁性粉末の焼結が少なく かつ均一に形成させ、粒子径が18nm以下という超微粒子の窒化鉄系磁性粉末を得るための有力な手法を初めて見出したものである。
本発明によれば、酸化物相の表面を水酸化物相で被覆した複合粒子は、粒度分布の揃った、結晶性の高い材料であり、窒化鉄系磁性粉末の製造に好適な出発原料であることが分かった。さらに本出発原料を用いることにより、SiやAlなどの特定化合物を均質に被着することが可能となり、後の工程である還元処理においても焼結が防止され、原料のサイズ分布を維持しながら、粒子径が18nm以下の窒化鉄系磁性粉末を得ることが出来る。すなわち、高記録密度で大容量に適した電磁変換特性に優れた塗布型磁気記録媒体に好適な窒化鉄系磁性粉末を提供するものである。
本発明の製造方法で製造しようとする磁気記録媒体用の磁性粉末は、鉄および窒素を少なくとも構成元素として、かつコア相はFe16相を少なくとも含み、磁性粉末の粒子径が5〜18nmの略球状磁性粉末であって、磁性粉末の表面が希土類元素およびSi、Alの中から選ばれる少なくとも1種を含む化合物層(外層)で構成され、磁性粉末の、鉄に対する窒素の含有量が1.0〜20.0原子%がより好ましい。コア相にFeNを含んでいても良い。なお、本発明にかかる磁性粉末の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)により倍率2万倍で撮影した、0.7μm×0.5μmの視野の写真から粒子径(略球状の最大さしわたし径)を求め、最低300個の粒子の平均値の粒子径をいう。磁性粉末の粒子径は、18nm以下が好ましく、15nm以下がとくに好ましい。粒子径18nm以下が好ましいのは、18nmを超えると磁気テープのノイズ(N)が高くなり再生出力ノイズ比(C/N)が低くなることと、1TB/巻程度の大容量の媒体をえるためには高密度記録(0.5Gb/in以上)が必要でそのためには使用する磁性粉末の体積が8000nm程度以下が求められ、略粒状の場合最大でも粒子径約18nm以下となる。
また、粒子径を5nm以上にすると、磁性塗料調製時の分散が容易になることと、ノイズを低くするには微粒子にするほど好ましいのであるが、粒子径を5nmより微粒子になると外層の厚みが1.5nmとしても磁気特性を有するコア層の体積は小さくなり、磁気記録媒体に必要な保磁力や飽和磁化量が得られず、また現実には技術的にも収率からもこれより小さい磁性粉末は製造が困難なことから5nm以上が好ましい。われわれの実験では5nm程度が限界と予測された。
Fe16相含有窒化鉄系磁性粉末における、鉄に対する窒素の含有量は、1.0〜20.0原子%が好ましく、5.0〜18.0原子%がより好ましく、8.0〜15.0原子%がさらに好ましい。窒素が少なすぎると、Fe16相の形成量が少なく、保磁力増加の効果が少なくなり、多すぎると、非磁性窒化物が形成されやすく、保磁力増加の効果が少なくなり、また飽和磁化が過度に低下する。
また、鉄に対する希土類元素およびSi、Alの総含有量は、0.10〜40.0原子%が好ましく、さらに好ましくは1.0〜30.0原子%、である。これらの元素の総含有量が少なすぎると、磁性粉末の磁気異方性が減少するだけでなく、焼結防止効果が低下することから、50nm以上の粗大粒子が形成されやすくなる。また、これらの元素が多すぎると、飽和磁化の過度な低下が起こりやすい。
なお、希土類元素およびSi、Alの中で、Si、Alは窒化の進行を阻害しないという利点を有する。一方、希土類元素は磁気テープの耐食性を向上させやすいという利点を有する。また、希土類元素およびSi、Al以外にも、効果は希土類元素およびSi、Alより劣るが、B、P、Ti、Zr、Cなども焼結防止効果を有するので、目的に応じて、B、P、Ti、Zr、Cなどを使用してもよい。
本発明では、磁性粉末に含まれる希土類元素およびAl、Si、の鉄に対する量については、蛍光X線分析法で定法に従って分析し(分析視野:直径10mm)、窒素の鉄に対する量については、X線光電子分光分析法で定法に従って分析した(分析視野:直径5mm)。X線光電子分光分析法で窒素量を分析する場合には、アルゴンガスでエッチングした後、鉄に対する窒素量を分析して、エッチング時間と鉄に対する窒素量との関係を求め、鉄に対する窒素量が一定になるエッチング時間での鉄に対する窒素量を求めることが出来る。
希土類−Fe16相含有窒化鉄系磁性粉末は、飽和磁化が40〜150Am/kg(40〜150emu/g)、好ましくは50〜100Am/kg(50〜100emu/g)である。また保磁力は200〜400KA/m、好ましくは220〜350KA/mである。 磁性粉末の保磁力および飽和磁化量は、磁性粉末を使用した磁気テープの磁性層の保磁力および残留磁束密度(Mr)と厚さtとの積(Mr・t)が、磁気テープが適用されるシステムやドライブなどのハードに適応するように上述の磁性層の好ましい特性になるように選択すればよい。
次に本発明の磁性粉末の製造方法について説明する。出発原料として、鉄系酸化物相を鉄系水酸化物で被覆した構造を持つ複合粒子を使用する。本発明では、もと(コアともいう)になる鉄系酸化物相を主体とする原材料を便宜的に以後前駆体とよぶ。前駆体としてはマグネタイトやヘマタイト、γ-酸化鉄(マグヘマタイト)などが好ましい。前駆体を被覆する鉄系水酸化物としてはレピドクロサイトやアカゲネイトなどがあるがゲーサイトが好ましい。たとえば、マグネタイトをゲーサイトで被覆した粒子などが挙げられる。これらの出発原料には、必要に応じて、Si、Al、Ti、Zr、C、P、Bや希土類元素を固容させても構わない。
マグネタイト前駆体にゲーサイトを被着する場合、一般的なオキシ水酸化鉄の製造方法を用いることが出来る。例えば、予め第二鉄塩を溶解した溶媒にマグネタイトを十分、分散した後、第二鉄塩を酸化させる方法が挙げられる。第二鉄塩については硫酸鉄や塩化鉄などを用いることが出来る。溶媒については扱い易いことから水系材料を用いるのが望ましい。また、粒径制御や粒子の分散安定性を高めるために分散剤などの添加剤を併用しても良い。
皮膜の厚みを導出する方法は、特に限定されるものではなく、汎用の厚み測定技術を用いることが出来る。例えば、XRDから算出される結晶子サイズから皮膜の厚みを導出する方法があげられる。またTEM観察により、直接、皮膜の厚みを測定することも出来る。
原材料の複合粒子の粒子径は、とくに限定されないが、最終の窒化鉄系磁性粉末が18nm以下を作製するためには、製造工程でOを除去する工程があるのでその値よりやや大きい粒子径の原料を用いるのが望ましい。大きすぎると、還元処理が不均質となりやすく、粒子径、粒子体積や磁気特性の制御が難しくなる。また、保磁力の温度変化が小さい磁性粉末を作製するためには、粒子径の分布の少ない出発原料を使用する。形状は、略球状、略粒状、多面体状などの粒子であり、とくに限定されないが、軸比(長軸/短軸)2未満が好ましく、1.5未満が、より好ましい。略球状および略粒状とは軸比2以下の形状をいう。酸化物相の結晶子サイズについては後述する。
この出発原材料の平均粒子径と粒度分布は以下のようにして測定しておく。
<1>出発原材料粒子を水に分散させる。分散液を透過型電子顕微鏡(TEM)観察用のメッシュに載せた後、自然乾燥させる。
<2>透過型電子顕微鏡(TEM)にて撮影した写真から最低300個の粒子径(略球状の最大さしわたし径)を求める。
<3>粒子系の平均値、ならびに標準偏差を求める。
鉄系酸化物相を主体とする前駆体を鉄系水酸化物で被覆した部分を有する出発原料の粒子に希土類元素およびSi、Al、または必要に応じて、Ti、Zr、C、P、Bなどの元素を含む化合物を被着する。化合物が被着して形成された層を外層という。希土類元素を被着させる場合、水溶液中に出発原料を分散させ、これに希土類元素の水溶性化合物を溶解させ、中和反応などにより原料粉末に希土類元素を含む水酸化物や水和物を被着させ沈殿析出させる等の方法がある。また、Si、Al、Pなどの元素を含む化合物を被着させる場合、原料粉末を浸漬した溶液に、これらの化合物を溶解させ、吸着により被着させることが出来る。あるいは沈澱析出を行うことにより被着しても良い。原料粉末に対して、前記元素を同時にあるいは交互に被着させてもよい。これらの被着処理を効率良く行うため、還元剤、pH緩衝剤、粒径制御剤などの添加剤を混入させてもよい。
酸化物相の結晶子サイズは50Å〜150Åが望ましい。ここで言う酸化物相とは複合粒子のコアを成す部分であり、結晶子サイズは酸化物相に相当するX線の回折ピークから求めることが出来る。簡易的には回折線の半価幅からシェラーの式を用いて導出することができる。結晶子サイズが50Åより小さいと、還元工程において、結晶性の良い磁性粉が得られない。また150Åより大きいと、水酸化物相や特定化合物の被着した正味の粒子サイズがさらに大きくなることから、粗大粒子が出来やすくなる。
得ようとする窒化鉄系磁性粉末の粒子径よりやや大きい粒子径を有する水分散体の原材料と被着させようとする焼結防止の効果がある特定元素の水溶性化合物を溶解した水溶液をともによく分散させて原料粉末に希土類元素を含む水酸化物や水和物を被着させることが重要である。
この被着工程において原材料粒子の分散や特定元素を含む化合物の被着工程での分散機は従来公知の各種分散機が使用可能である。すなわち、ビーズを媒体としたメディア型分散機、衝突型分散機、攪拌型分散機、超音波分散機などである。
先に述べたように最終生成物である粒子径が18nm以下の窒化鉄系磁性粉末をうるためには、製造工程でOを除去する工程があるのでその値よりやや大きい粒子径の出発原料を用いるのが一般的であるが、この工程での粒子径の減少は過去の実績から大きくても2nm程度である。それゆえ原材料の粒子径の最大は20nmを超えないものから出発する必要がある。これは複合粒子を出発原料に使用する際も同様であり、出発原料を生成するプロセスとして、例えば前駆体としてマグネタイトを使用し、その後ゲータイトを被着する場合、マグネタイトの粒子サイズとゲーサイトの被着厚みを加算した全体の粒子径が20nmを超えないように調整するのが望ましい。
つぎに、焼結防止剤が表面に被着して被覆された出発原料を窒素ガス等の雰囲気中または窒素ガス等を流しながら熱処理を行う。使用ガスは特に限定されず、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどの不活性ガス、酸素、およびこれらの混合ガスを用いることが出来る。熱処理温度は120℃〜700℃が望ましい。150℃〜500℃が好ましく、200〜400℃がさらに好ましい。熱処理温度が700℃を超えると、粒子同士が焼結しやすく、粒子サイズの分布が大きくなる。また、120℃に満たない低い温度では、出発原料に含まれる水分により、次工程の還元時に還元が不均一となりやすい。また、10〜50℃/minの比較的遅い速度で昇温することが好ましい。
熱処理後、水素ガス中で加熱還元する。還元ガスは、とくに限定されず、水素ガス以外に、一酸化炭素ガスなどの還元性ガスを使用してもよい。還元温度としては、300℃〜600℃とするのが望ましい。還元温度が300℃より低くなると、還元反応が十分進まなくなり、また、600℃を超えると、粉末粒子の焼結が起こりやすくなる。また、保磁力の温度変化が小さい磁性粉末を作製するためには、還元温度になるまでは不活性ガス中で昇温して、試料温度が均一になってから還元性ガスに切り替えて還元処理を行うことが好ましい。また、10〜50℃/minの比較的遅い速度で昇温することが好ましい。
加熱還元処理後、窒化処理を施す。窒化処理としては、アンモニアを含むガスを用いて行うのが望ましい。アンモニアガス単体のほかに、水素ガス、ヘリウムガス、窒素ガス、アルゴンガスなどをキャリアーガスとした混合ガスを使用してもよい。窒素ガスは安価なため、とくに好ましい。窒化処理温度は、90℃〜250℃とするのがよい。窒化処理温度が低すぎると、窒化が十分進まず、保磁力増加の効果が少ない。高すぎると、窒化が過剰に促進され、FeNやFeN相などの割合が増加し、保磁力がむしろ低下し、さらに飽和磁化の過度な低下を引き起こしやすい。窒化温度になるまでは不活性ガス中で降温して、試料温度が均一になってから窒化処理ガスに切り替えて窒化処理を行うことが好ましい。
このような窒化処理後、酸化処理を行うことにより、本発明の鉄と窒素を構成要素とし、均一な焼結防止剤を主体とした外層(表面化合物層)を有する粒子径が18nm以下の窒化鉄系磁性粉末が得られる。酸化処理としては、酸素を含む混合ガスを用いて行うのが望ましい。これには窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどを用いることができる。
酸化温度は、200℃以下とするのがよい。酸化温度が高すぎると、酸化が過剰に進み、窒化鉄相が著しく減少し、保磁力や飽和磁化の劣化を招く。また、保磁力の温度変化が小さい磁性粉末を作製するためには、はじめに低濃度の酸素を含有する不活性ガス(例:200ppmの低濃度酸素−窒素混合ガス)を導入することで磁性粉末の温度上昇を抑制し、磁性粉末表面に均一温度で表面酸化膜を形成した後、高濃度の酸素を含有する不活性ガス(例えば酸素濃度1000ppmの不活性ガス)を導入して、均一厚さの酸化膜を形成することが好ましい。
なお、磁性粉末の温度上昇がない範囲で徐々に酸素濃度を増加させる方法を採用してもよい。
本発明にかかる窒化鉄系磁性粉末を用いて最上層に薄層磁性層(たとえば厚さ100nm以下)を有する重層構成の磁気テープとしたときにより良好な記録再生特性を得るに至ったものであるが、本発明の製造方法による窒化鉄系磁性粉末は、飽和磁化、保磁力、粒子形状、粒度分布のすべてが薄層最上層磁性層を得るのに本質的に適したものである。
本発明にかかる窒化鉄系磁性粉末を用いた磁気テープは、上記した窒化鉄系磁性粉末を結合剤と共に、従来公知の分散技術を採用して溶剤中に均一分散して得られた磁性塗料を、これまた従来公知の塗布設備および方法で非磁性支持体上に塗布し乾燥して、磁性層を形成することにより作製できる。以下簡単に磁気テープ製造について説明する。
<磁気テープの構成>
本発明で得た窒化鉄系磁性粉末を使用した磁気テープは、非磁性支持体、非磁性支持体の上に少なくとも1層の磁性層を有する構成で、高密度記録に寄与する磁性層は最上層磁性層で、磁性層と非磁性支持体の間に下層を設けたいわゆる重層構成の磁気テープとするのが好ましい。また、磁性層形成面(記録面)とは反対の面にバック層を設けるのが好ましい。さらに、最上層磁性層の下に下層を介してサーボ信号を記録する下層磁性層を設けてもよい。
<磁性塗料の調製>
磁気テープの磁性層には、超微粒子磁性粉末を塗膜中に高充填化し、かつ高分散させるためには、下記のような工程で、塗料製造を行うのが好ましい。混練工程の前工程として、磁性粉末の顆粒を解砕機で解砕し、その後、混合機でリン酸系の有機酸等やバインダ樹脂と混合し、磁性粉の表面処理、バインダ樹脂との混合を行う工程を設けるのが好ましい。混練工程には、従来公知の混練機が使用できる。
混練工程の後工程として混練希釈する工程、サンドミル等の微小メデイア回転型分散装置による分散工程等により塗料分散を行うのが好ましい。
<非磁性支持体>
非磁性支持体には、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナフタレンテレフタレートフィルム、芳香族ポリアミドフィルム、芳香族ポリイミドフィルム等が使用される。
非磁性支持体の厚さは、用途により異なるが、通常2〜8μmが好ましい。
<磁性層>
磁性層は、少なくとも1層の、記録層として設けられる最上層磁性層からなり、この最上層磁性層の厚さは、5〜150nm以下が好ましい。この範囲が好ましいのは、5nm未満では均一厚さの磁性層形成が難しく、150nmを超えると厚さ減磁により再生出力の低下が起こりやすいためである。
磁気テープの最上層磁性層の残留磁束密度(Br)と厚さδとの積(Br・δ)が0.001μTm以上、0.06μTm以下が好ましい。Br・δが0.001μTm未満だと、MRヘッドを使用した場合も再生出力(C)が小さくなり再生出力ノイズ比(C/N)が小さくなり、Br・δが0.06μTmを越えると、MRヘッドが飽和してノイズ(N)が高くなり再生出力ノイズ比(C/N)が小さくなるためである。
<下層>
本発明の磁気テープにおいては、最上層磁性層の平滑性の向上、耐久性の向上のため、下層を形成するのが望ましい。特に、磁性層厚さが100nm以下の磁気テープにおいては下層形成効果が大きい。また、最上層磁性層の磁気記録信号を乱さないため、通常、下層は非磁性である。
下層の厚さは、0.10〜1.5μmが好ましく、0.10〜1.0μmがより好ましい。0.10μm未満では、磁気テープの耐久性向上効果が小さく、1.5μmを超えると、磁気テープの耐久性の向上効果が飽和し、またテープ全厚が厚くなり、1巻当りのテープ長さが短くなり、記憶容量が小さくなる。
下層には、塗料粘度やテープ剛性の制御を目的で、酸化チタン、酸化鉄、酸化アルミニウムなどの非磁性粉末を含ませることができる。
<結合剤>
下層、磁性層に使用する結合剤には、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−ビニルアルコール共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合樹脂、塩化ビニル−水酸基含有アルキルアクリレート共重合樹脂などの塩化ビニル系樹脂、ニトロセルロース、エポキシ樹脂などの中から選ばれる少なくとも1種と、ポリウレタン樹脂との組み合わせがある。とくに、塩化ビニル系樹脂とポリウレタン樹脂とを併用するのが好ましい。
これらの結合剤は、磁性粉末などの分散性を向上し、充填性を上げるために、官能基を有するものが好ましい。
これらの結合剤とともに、結合剤中に含まれる官能基などと結合させて架橋する熱硬化性の架橋剤を併用するのが望ましい。
<潤滑剤>
磁気テープでは、磁性層、下層には、従来公知の潤滑剤を添加でき、その添加量も公知の量でよい。例えば、下層にミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸等の炭素数10以上の高級脂肪酸と、ステアリン酸ブチルなどの高級脂肪酸のエステルを含有させると、ヘッドとの摩擦係数が小さくなるので、好ましい。
<分散剤>
下層や磁性層に含まれる非磁性粉末やカーボンブラック、磁性粉末は、結合剤(バインダ樹脂)による分散性を良くするため、適宜の分散剤で表面処理することができる。また、上記各粉体を含む下層、磁性層を形成するための塗料中に適宜の分散剤を添加してもよい。分散剤としては、リン酸系分散剤、カルボン酸系分散剤、アミン系分散剤、キレート剤、各種シランカップリング剤などが好適なものとして用いられる。
<バック層>
バック層は、必須の構成要素ではないが、本発明の磁気テープを構成する非磁性支持体の他方の面(磁性層が形成されている面とは反対側の面)には、走行性の向上等を目的として、バック層を形成するのが望ましい。
バックコート層としては、カーボンブラックとバインダ樹脂からなるバックコート層が一般的である。このようなバックコート層の厚さとしては、0.2〜0.8μmが好ましい。
<下層およびバックコート塗料の調整>
下層塗料、バックコート塗料の調製にあたり、従来から公知の塗料製造装置および方法が採用でき、分散工程では、サンドミルを使用すると、充填剤、カーボンブラックなどの分散性の改善とともに、表面性状を制御できるので、望ましい。
また、非磁性支持体上に、下層塗料、バックコート塗料を塗布する際には、グラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージヨン塗布などの従来から公知の塗布方法が用いられる。
なお、下層塗料および磁性塗料の塗布方法は、非磁性支持体上に下層塗料を塗布し乾燥したのちに磁性塗料を塗布する、逐次重層塗布方法(ウェット・オン・ドライ)か、下層塗料と磁性塗料とを同時に塗布する、同時重層塗布方法(ウェット・オン・ウェット)かのいずれを採用してもよい。
<有機溶剤>
塗布型磁気テープ用の磁性塗料、下層塗料、薄膜型および塗布型磁気テープ用のバックコート層塗料に使用する有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系溶剤等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独でまたは混合して使用でき、さらにトルエンなどと混合して使用することもできる。
つぎに、本発明の実施例を記載して、さらに具体的に説明するがそのまえに、本発明で採用した評価・測定方法について予め説明しておく。
[磁性粉末の平均粒径と標準偏差および変動係数]
原材料の平均粒子径と標準偏差について前述した方法と同様である。生成した窒化鉄磁性粉末の粒子径の変動係数は以下の式から算出した。
変動係数=標準偏差(nm)/平均粒子径(nm)
[磁性粉末および磁気テープの磁気特性]
保磁力Hc,飽和磁化σs,角型比Br/Bmは試料振動形磁束計(東英工業者社製VSM)で、外部磁場1274KA/m (16kOe)で測定を行った。
[磁気テープの表面粗さ]
ZYGO社製NewView5000を用い、走査型白色光干渉法にて50倍の対物レンズを用いて、ズーム設定で100倍(測定視野72μm×54μm)にして測定し、中心線平均粗さRaを求めた。

[磁気テープの電磁変換特性]
テープの電磁変換特性測定には、ドラムテスターを用いた。データ信号の出力及びノイズは、ドラムテスターには電磁誘導型ヘッド(トラック幅25μm、ギャップ0.2μm)とMRヘッド(トラック幅5.5μm、シールド間隔0.17μm)を装着し、誘導型ヘッドで記録、MRヘッドで再生を行った。ファンクションジェネレータにより矩形波を記録電流電流発生器に入力制御して書き込み、MRヘッドの出力をプリアンプで増幅後、シバソク製スペクトラムアナライザーに読み込んだ。0.4μmのキャリア値を媒体出力Cとした。また0.4μmの矩形波を書き込んだときに、記録波長0.4μm以上に相当するスペクトルの成分から、出力及びシステムノイズを差し引いた値の積分値をノイズ値Nとして用いた。更に両者の比をとってC/Nとし、C/Nは比較例1のテープの値を基準として、それとの相対値を求めた。
以下具体的な実施例を説明する。ただし、窒化鉄磁性粉末の出発原料が、酸化物相の表面を水酸化物相で被覆した部分を含有する複合粒子であることの本発明の基本的な思想から逸脱しない限り、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、部とあるのは重量部を示すものである。
本発明では窒化鉄系磁性粉末の出発原材料を製造するにあたり、マグネタイトを前駆体としてゲーサイトを皮膜とする複合粒子を用いた。6種のマグネタイトを前駆体とした。このようにして得た複合粒子を出発原料した(表1)。複合粒子の形状は9種とも軸比が1.15の略粒状である。次に生成した窒化鉄系磁性粉末を用いて磁気シートを作成した。
(実施例1)
(1)水酸化物皮膜の酸化物複合粒子の合成
表1に示したAからIの9種の複合粒子を原材料として窒化鉄系磁性粉末の作製から実施していった。

(2)窒化鉄系磁性粉末の作製
原材料として表1中のAを10部と、ケイ酸ナトリウムを3部を100部の水に加え、超音波分散機を用いて30分間分散させた水分散体(以下、原材料をケイ酸ナトリウム水溶液に分散させた系を水分散体と呼ぶ)(イ)を作製した。別個に、硝酸イットリウム1.5部を20部の水に加えた溶液(ロ)と、1規定の硝酸溶液(ハ)を作製した。
水分散体(イ)を、内容積が2.0リットルのペブルミル分散機用のミルに投入した。メディアとして平均ビーズ径が300μmのジルコニアビーズを用いて120分間混合分散した。その後、内容物を0.15mmのフィルターでろ過して分散処理した水分散体(イ)を取り出した。次に、水分散体(イ)に溶液(ロ)を30分掛けて、滴下混合した。その後、pHが7.0に達するまで、水溶液(ハ)を滴下混合し、珪素をマグネタイトに被着処理した。
マグネタイト粒子の表面に珪素の水酸化物を被着形成した粉末を、窒素気流中で20℃/min.の速度で200℃まで昇温し、窒素ガス気流中200℃で1時間熱処理した。ついで、窒素気流中20℃/min.の速度で400℃まで昇温し、温度が400℃均一になった時点で、ガスを水素ガスに切り替え、水素ガス気流中400℃で10時間加熱還元して、窒化鉄系磁性粉末を得た。水素還元の終了は出口の水素中の水蒸気濃度が100ppm以下になったことで確認した。
つぎに、水素ガスを流した状態で、約2時間で、120℃まで降温した。120℃に到達した状態で、ガスをアンモニアガスに切り替え、温度を120℃に保った状態で、30時間窒化処理を行った。その後、アンモニアガスを窒素ガスに切り替えて、120℃から100℃まで降温した。100℃に到達した状態で、200ppmの酸素を含む、酸素と窒素の混合ガスに切り替え、2時間酸化処理を行った後、1000ppmの酸素を含む、酸素と窒素の混合ガスに切り替え、さらに4時間酸化処理を行った後、室温まで冷却してイットリウムや珪素が被着した磁気テープ用の窒化鉄系磁性粉末A1をえた。そのままコンテナに移し磁気テープ作製用に供した。磁気特性等の測定用試料は、温度上昇がないことを確認しながら、徐々に酸素濃度を増加させて最終的に酸素濃度が20%になった時点で空気中に取り出した。
このようにして得られた窒化鉄系磁性粉末A1は、その珪素の含有量を蛍光X線分析法およびX線光電子分光分析法により測定したところ、Feに対して15.0原子%であった。また、X線回折パターンより、Fe16 相を示すプロファイルを得た。さらに、高分解能分析透過電子顕微鏡(TEM)で粒子形状を観察したところ、ほぼ球状の粒子で、平均粒子径は17nmであり、標準偏差は3.0nmで飽和磁化は82Am/kg(82emu/g)、保磁力は230kA/m(2,875エルステッド)であった。
なお、後述する磁性塗料の調整に際し、この窒化鉄系磁性粉末は、本実施例の製造方法を100倍にスケールアップして製造したものを用いた。
(3)磁気テープの作製
つぎに、製造した窒化鉄系磁性粉末A1を用いて磁気テープを作製した。まず塗料成分と組成であるが、下層塗料とバックコート塗料は成分、組成とも、以下の実施例も比較例もまったく同じである。磁性層塗料は、成分の窒化鉄系磁性粉末が異なる以外の他の構成成分、組成はすべて同じである。各塗料成分および組成は次に示す。これらの塗料を塗布して磁気テープを作製した。
<下層塗料成分>
(1)成分
非磁性針状酸化鉄粉末(平均粒径:100nm、軸比:5) 68部
粒状アルミナ粉末(平均粒径:80nm) 8部
カーボンブラック(平均粒径:25nm) 24部
ステアリン酸 2.0部
塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 8.8部
(含有−SONa基:1×10−4当量/g)
ポリエステルポリウレタン樹脂 4.4部
(Tg:40℃、含有−SONa基:1×10−4当量/g)
シクロヘキサノン 25部
メチルエチルケトン 40部
トルエン 10部
(2)成分
ステアリン酸ブチル 1部
シクロヘキサノン 70部
メチルエチルケトン 50部
トルエン 20部
(3)成分
ポリイソシアネート 1.4部
シクロヘキサノン 10部
メチルエチルケトン 15部
トルエン 10部
上記の下塗り成分において(1)を回分式ニーダで混練し、(2)を加えて撹拌の後、サンドミルで滞留時間を60分として分散処理を行い、これに(3)を加え撹拌・ろ過した後、下塗り塗料(下塗り用塗料)とした。
<バックコート層用塗料成分>
カーボンブラック(平均粒径:25nm) 80部
カーボンブラック(平均粒径:350nm) 10部
粒状酸化鉄粉末(平均粒径:50nm) 10部
ニトロセルロース 45部
ポリウレタン樹脂(SONa基含有) 30部
シクロヘキサノン 260部
トルエン 260部
メチルエチルケトン 525部
<磁性塗料成分>
(1)混練工程成分
窒化鉄系磁性粉末(磁性粉末A1) 100部
粒子径:15nm
塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 13部
(含有−SONa基:0.7×10−4当量/g)
ポリエステルポリウレタン樹脂 4.5部
(含有−SONa基:1.0×10−4当量/g)
メチルアシッドホスフェート 2部
テトラヒドロフラン 20部
メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(重量で1:1) 9部
(2)希釈工程成分
パルミチン酸アミド 1.5部
ステアリン酸n−ブチル 1部
メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(重量で1:1) 350部
(3)別分散スラリー成分
粒状アルミナ粉末(平均粒径:80nm) 10部
塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 1部
メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(重量で1:1) 15部
(4)配合工程成分
ポリイソシアネート 1.5部
メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(重量で1:1) 29部
上記の磁性塗料成分のうち、(1)の混練工程成分中、磁性粉末全量と樹脂および溶剤の所定量を予め高速撹拌混合しておき、その混合粉末を(1)の混練工程成分となるように調整したのち、連続式2軸混練機で混練し、さらに(2)の希釈工程成分を加えて、連続式2軸混練機で少なくとも2段階以上に分けて希釈を行い、サンドミルで分散メディアとして直径0.5mmのジルコニアビ−ズを用いて、滞留時間を45分として分散した。これに(3)の別分散スラリー成分をサンドミルで滞留時間を40分として分散したものを加え、さらに(4)の配合工程成分を加えて、撹拌、ろ過したのち、磁性塗料とした。
ポリエチレンナフタレート支持体(厚さ6.1μm、MD=8GPa、MD/TD=1.1、商品名:PEN、帝人社製)からなる非磁性支持体(ベースフィルム)上に、上記の下層塗料を、乾燥、カレンダ後の厚さが1.0μmとなるように塗布し、この下層上に、さらに上記の磁性塗料を、磁場配向処理、乾燥、カレンダ処理後の磁性層の厚さが80nmとなるように、ウエット・オン・ウエットで塗布し、磁場配向処理後、乾燥して磁気シートを作製した。
なお、磁場配向処理はドライヤ前にN−N対向磁石(5kG)を設置し、ドライヤ内で塗膜の指蝕乾燥位置の手前側75cmからN−N対向磁石(5kG)を2基50cm間隔で設置して行った。塗布速度は100m/分とした。
上記バックコート層用塗料成分を、サンドミルで滞留時間45分として分散したのち、ポリイソシアネート15部を加えて、ろ過したのち、バックコート層用塗料を調製した。この塗料を、前記の方法で作製した磁気シートの磁性層の反対面に、乾燥、カレンダ後の厚さが0.5μmとなるように、塗布し、乾燥した。
その後、この磁気シートを、金属ロールからなる7段カレンダで、温度100℃、線圧200kg/cmの条件で、鏡面化処理し、さらに磁気シートをコアーに巻いた状態で、70℃72時間エージングしたのち、1/2インチ幅に裁断した。
(実施例2)
表1中の原材料B(粒子径15nm,BET100m/g)の複合粒子を出発原材料に変更して窒化鉄系磁性粉末をえた以外は実施例1と同様にした。
えられた窒化鉄系磁性粉末B1の平均粒子径は15nmで標準偏差σは2.5nm、珪素はFeに対して11.0原子%であった。飽和磁化は80Am/kg(80emu/g)、保磁力は228kA/m(2,850Oe)であった。
(実施例3)
表1中の原材料C(粒子径8nm,BET150m/g)の複合粒子を出発原材料に変更して窒化鉄系磁性粉末をえた以外は実施例1と同様にした。
えられた窒化鉄系磁性粉末C1の粒子径は8nmで、標準偏差は1.4nmであり、珪素はFeに対して15.0原子%であった。飽和磁化は78Am/kg(78emu/g)、保磁力は223kA/m(2,787Oe)であった。
(実施例4)
表1中の原材料D(粒子径18nm,BET120m/g)の複合粒子を出発原材料にして、ケイ酸ナトリウムをアルミン酸ナトリウムに変更して窒化鉄系磁性粉末をえた以外は実施例1と同様にした。
えられた窒化鉄系磁性粉末D1の粒子径は17nmで、標準偏差は3.0nmであり、アルミニウムはFeに対して15.0原子%であった。飽和磁化は78Am/kg(78emu/g)、保磁力は225kA/m(2,812Oe)であった。
(実施例5)
表1中の原材料E(粒子径19nm,BET90m/g)の複合粒子を出発原材料に変更して、窒化鉄系磁性粉末をえた以外は実施例1と同様にした。
えられた窒化鉄系磁性粉末E1の粒子径は18nmで、標準偏差は3.0nmであり、珪素はFeに対して12原子%であった。飽和磁化は84Am/kg(84emu/g)、保磁力は232kA/m(2,900Oe)であった。
(実施例6)
表1中の原材料F(粒子径7nm,BET200m/g)の複合粒子を出発原材料に変更して、窒化鉄系磁性粉末をえた以外は実施例1と同様にした。
えられた窒化鉄系磁性粉末F1の粒子径は7nmで、標準偏差は2.0nmであり、珪素はFeに対して18原子%であった。飽和磁化は68Am/kg(68emu/g)、保磁力は208kA/m(2,600Oe)であった。
(実施例7)
表1中の原材料H(粒子径23nm,BET75m/g)の複合粒子を出発原材料に変更して窒化鉄系磁性粉末をえた以外は実施例1と同様にした。
えられた窒化鉄系磁性粉末H1の粒子径は21nmで、標準偏差は6.0nmであり、珪素はFeに対して10原子%であった。飽和磁化は90Am/kg(90emu/g)、保磁力は237kA/m(2,963Oe)であった。
(実施例8)
表1中の原材料I(粒子径7nm,BET240m/g)の複合粒子を出発原材料に変更して窒化鉄系磁性粉末をえた以外は実施例1と同様にした。えられた窒化鉄系磁性粉末I1の粒子径は6nmで、標準偏差は2.1nmであり、珪素はFeに対して15原子%であった。飽和磁化は50Am /kg(50emu/g)、保磁力は160kA/m(2,000Oe)であった。
(比較例1)
表1中の原材料G(ゲーサイトの皮膜のないマグネタイトをコアにした粒子、(粒子径15nm,BET80m/g))を出発原材料に変更して窒化鉄系磁性粉末をえた以外は実施例1と同様にした。
えられた窒化鉄系磁性粉末G1の粒子径は15nmで、標準偏差は5.5nmであり、珪素はFeに対して8原子%であった。飽和磁化は89Am/kg(89emu/g)、保磁力は236kA/m(2,950Oe)であった。
表1
Figure 2010147079
表2には実施例1から8と比較例1に使用した窒化鉄系磁性粉末の特性と、それを用いて作製した磁気テープの分散性の指標である表面平滑性Raとドラムテスターで測定したC/Nを示した。
Figure 2010147079
表2から明らかなように、実施例で示された酸化物相の表面を水酸化物相で被覆した部分を含有する複合粒子を出発原材料として製造して得た窒化鉄系磁性粉末は、その粒子分布の均一性の尺度となる変動係数が小さく、かつそれらの窒化鉄系磁性粉末を使用して得た磁気シートの表面平滑性は良好で、電磁変換特性のC/Nも高いことがわかる。
一方、比較例1のように水酸化物相で被覆してない粒子を原材料として用いた窒化鉄系磁性粉末は粒子径の分布を示す変動係数が大きい。またシートの平滑性も劣り、電磁変換特性のC/Nも実施例よりも悪い。
また、実施例7と実施例8をみると出発原材料は酸化物相の表面を水酸化物相で被覆した部分を含有する複合粒子を用いているが、酸化物相の結晶子サイズ(複合粒子のコアとなるので複合粒子の結晶子サイズにほぼ等しい)が(請求項4)の範囲から外れているので、製造した窒化鉄系磁性粉末の変動係数は、他の実施例に比べて上回っていることがわかる。これは被着時の金属酸化物の分散が十分でなくそれゆえ焼結防止機能をもつ特定元素も均一に被着しないで、還元工程で焼結が生じて粒子分布が広くなったと推測される。したがってこれらを用いた磁気シートの平滑性もC/Nも他の実施例に比べると劣っていることがわかる。
表2から明らかなように本発明による方法で作製した窒化鉄系磁性粉末を用いた磁気テープは窒化鉄系磁性粉末の粒度分布が狭く、粒子径がそろっているので分散性にも優れ、Raが小さくノイズレベルが低く良好なC/Nが得られることがわかる。

Claims (4)

  1. フェライト相を主体とする鉄系酸化物相と鉄系水酸化物相とを含む粒子を出発原料とする窒化鉄系磁性粉末を製造する方法において、出発原料が、前記鉄系酸化物相の表面を前記鉄系水酸化物相で被覆した部分を含有する複合粒子であることを特徴とする窒化鉄系磁性粉末を製造する方法。
  2. 出発原料に特定化合物を被着する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の窒化鉄系磁性粉末を製造する方法。
  3. 前記特定化合物が珪素(Si)および/またはアルミニウム(Al)を含む塩基性化合物である請求項1乃至請求項2記載の窒化鉄系磁性粉末を製造する方法。
  4. 出発原料に含まれる酸化物相の平均結晶子サイズが50Åから150Åであることを特徴とする請求項1及至請求項3記載の窒化鉄系磁性粉末を製造する方法。
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