JP2010143988A - 接着剤組成物並びにこれを用いたカバーレイフィルム及びフレキシブル銅張積層板 - Google Patents

接着剤組成物並びにこれを用いたカバーレイフィルム及びフレキシブル銅張積層板 Download PDF

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円 古田
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Abstract

【課題】本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂硬化剤とを含有する接着剤組成物において、耐熱性に優れた接着剤溶液を提供する。また、ポリイミドフィルムに対して高い接着性を示し、ハンダ耐熱性及び加熱接着時の樹脂の流れ出し性に優れた、FPCに好ましく使用できる接着剤組成物を提供する。
【解決手段】熱可塑性ポリウレタン樹脂と、エポキシ樹脂及び特定の構造を有するノボラック樹脂とを含有することを特徴とする接着剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は接着剤組成物に関し、特にフレキシブルプリント配線板(以下「FPC」ともいう。)用接着剤として好ましく使用することができるものに関する。FPC用接着剤として求められる配線基板への接着性、ハンダ耐熱性及び加熱接着時の樹脂の流れ出し性が良好で、接着後の基板の反りなど製品外観上の不具合が生じることがない接着フィルム及びそれらに用いられる接着剤組成物に関するものであり、電子材料技術に属するものである。
近年、電子機器の小型化、高密度化等の多様化に伴い、フレキシブル回路基板あるいはフレキシブル印刷配線板の需要が増大している。そのような情勢の中でフレキシブル印刷回路基板の製造においても高集積化、多層化が進んでいる。
フレキシブル銅張積層板は、可とう性のある絶縁性ベースフィルムの片面又は両面に接着剤層を介して銅箔を貼り合わせた構造であり、絶縁性ベースフィルムの基材としては、高耐熱性・高信頼性を有するポリイミドフィルムが使用されることが多い。更に、このフレキシブル銅張積層板は、レジスト層形成、露光、現像、エッチング、レジスト層剥離などの工程を経て、銅箔に導電性回路を形成したFPCとなる。
これらFPCには、導電性回路の保護や絶縁性を目的として、フレキシブル銅張積層板の絶縁性ベースフィルムと銅箔とを貼り合わせるための接着剤、カバーレイ用接着剤や層間接着剤等の接着剤や、半導体封止剤等が広く用いられている。
従来、絶縁ベースフィルムと金属、絶縁ベースフィルム同士、金属同士等の接着に用いられるものとして、エポキシ樹脂と高い反応性を有する熱可塑性樹脂とを含有する種々の接着剤が提案されている。例えば、特許文献1にはカルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴム/エポキシ樹脂系接着剤が提案されている。また、特許文献2ではグリシジル基含有エラストマー/エポキシ樹脂系接着剤が提案されている。また、特許文献3ではカルボキシル基含有エチレンアクリル系エラストマー/エポキシ樹脂系接着剤が提案されている。また、特許文献4では、酸価を有するポリエステルアミド樹脂/エポキシ樹脂系接着剤が提案されている。特許文献5では、酸価を有するポリエステルポリウレタン樹脂/エポキシ樹脂系接着剤が提案されている。特許文献6では、ナイロン/エポキシ樹脂系接着剤が提案されている。これらの特許に示されている方法は、ゴムやエラストマー成分のカルボキシル基とエポキシ樹脂との反応性を利用することにより、速やかな硬化反応を実現し、かつ、接着性に優れているため、一般的に広く使用されている。
特開平6−49427号公報 特開2001−354936号公報 特開平7−235767号公報 特開2006−152015号公報 特開2005−244139号公報 特許3718357号公報
しかしながら、特許文献1〜6に示される方法では、構成要素であるゴムやエラストマーとポリイミド樹脂との接着性や耐熱性が不十分であり、高温時でのはく離が起こり易く絶縁信頼性が問題となっている。また、湿度の高い雰囲気に放置された積層体は、空気中の水分を吸収する性質を有しており、吸湿状態でハンダリフロー炉加熱工程を経た場合に水分のガス化が起り、接着層の剥がれが発生する問題があった。なお、本発明において、吸湿条件下におけるハンダ耐熱性を「吸湿ハンダ耐熱性」という。
さらに、絶縁フィルムに塗布されたカバーレイの状態において、保管期間中の熱履歴により、加熱接着時の樹脂の流れ出し性が大きく変化する問題を抱えている。この問題は、ゴムやエラストマー分子中のカルボキシル基やアミノ基などの官能基とエポキシ樹脂との反応が比較的低温で進行することに起因している。
本発明は上記の課題を解決するものであり、その目的は熱可塑性ポリウレタン樹脂とエポキシ樹脂及びエポキシ樹脂硬化剤を含有する接着剤組成物において、接着強度及び耐熱性を向上させることにある。また、ハンダ耐熱性及び加熱接着時の樹脂の流れ出し性に優れた、FPCに好ましく使用できる接着剤組成物を提供するものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、実質的に酸価を有しない熱可塑性ポリウレタン樹脂とエポキシ樹脂とを使用することにより、ポリイミドへの接着性や耐熱性が向上することを見出した。また、エポキシ樹脂及び特定の構造のノボラック樹脂で熱硬化させることにより、回路への密着性が向上し、かつ、吸湿条件における耐熱性が向上することを見出した。本発明の接着剤組成物をFPCに用いた場合には、ハンダ耐熱性及び加熱接着時の樹脂の流れ出し性に優れることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る接着剤組成物は、熱可塑性ポリウレタン樹脂と、エポキシ樹脂と、下記一般式(1)で示される構造を有するノボラック樹脂とを含有することを特徴としている。
Figure 2010143988
[式(1)におけるXはメラミン構造又はグアナミン構造であり、Yは水素原子又はメチル基である。また、nは1〜10の整数である。]
上記エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであることが好ましい。
上記エポキシ樹脂の含有量が、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂100質量部に対して、50〜300質量部であることが好ましい。
上記特定の構造を有するノボラック樹脂の含有量が、下記計算式で示される範囲であることが好ましい。
水酸基当量/エポキシ当量 =
{(ノボラック樹脂の含有量)÷(ノボラック樹脂の水酸基当量)}÷
{(エポキシ樹脂の含有量)÷(エポキシ樹脂のエポキシ基当量)}
= 0.2〜1.5
上記のいずれかに記載の接着剤組成物が、ポリイミドフィルムの片面に塗布されていることを特徴とするカバーレイフィルム。
上記のいずれかに記載の接着剤組成物で、ポリイミドフィルムの少なくとも片面に銅箔を貼り合わせてなることを特徴とするフレキシブル銅張積層板。
本発明に係る接着剤組成物は、以上の様に、熱可塑性ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及び特定の構造を有するノボラック樹脂とを含有する。そのため、ポリイミドフィルムに対し高い接着性と耐熱性を発現する。また、FPCに用いた場合には、ハンダ耐熱性及び加熱接着時の樹脂の流れ出し性に優れる。さらに、本発明に係るカバーレイフィルムは、保管後においても樹脂の流れ出し性に優れ、また本発明に係るフレキシブル銅張積層板は、保管後においても優れたハンダ耐熱性を示す。
本発明の一実施形態について説明すると以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
○接着剤組成物
本発明に係る接着剤組成物は、熱可塑性ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及び特定構造を有するノボラック樹脂とを含有するものであり、それぞれの樹脂は以下の通りである。
本発明に使用される熱可塑性ポリウレタン樹脂について詳細を説明する。本発明に使用される熱可塑性ポリウレタン樹脂は、ポリイミドなどの絶縁性フィルム及び銅箔との接着強度を高める役割を担っている。本発明に使用される熱可塑性ポリウレタン樹脂は、各種ポリオールとポリイソシアネートより構成される。
本発明に使用される熱可塑性ポリウレタン樹脂を構成するポリオール成分としては、公知の任意の化合物を用いることができる。例えば、ポリエーテル系ジオール、ポリエステル系ジオール、ポリカプロラクトン系ジオール、ポリカーボネート系ジオール、ひまし油、アクリルポリオール、ポリブタジエンジオールなどが挙げられる。好ましくはポリエーテル系ジオール、及びポリエステル系ジオールである。
ポリエーテル系ジオールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどを挙げることができる。ポリエステル系ジオールとしては、ポリオールと多塩基酸の縮合反応より生成されるものであり、ポリオール成分としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタンジオールなどを用いることができる。多塩基酸成分としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、イソフタル酸、テレフタル酸などを用いることができる。
本発明に使用される熱可塑性ポリウレタン樹脂を構成するポリイソシアネート成分としては、公知の任意の化合物を用いることができる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族系ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジシソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの脂肪族系ポリイソシアネートが挙げられる。好ましくは、芳香族系ポリイソシアネートである。
本発明で用いられる熱可塑性ポリウレタン樹脂の酸価は、5mgKOH/g未満(通常0.01mgKOH/g以上)が好ましく、3mgKOH/g未満であることがより好ましく、0.1〜1mgKOH/gであることが特に好ましい。酸価が5mgKOH/g以上である場合は、熱可塑性ポリウレタン樹脂のカルボキシル基とエポキシ樹脂中のエポキシ基との反応が比較低温度でも起こり易く、接着剤の保管中に反応が進行するため、加熱接着時の接着剤の溶融粘度が高くなる。その結果、樹脂流れ出し性が悪くなり、回路溝への埋り込みが不十分で回路の絶縁性が保持できなくなる
本発明で用いられる熱可塑性ポリウレタン樹脂の重量平均分子量は30,000〜300,000が好ましい。より好ましくは、70,000〜250,000である。重量平均分子量が30,000に満たない場合は、カバーレイの加熱接着時における接着剤組成物の溶融粘度が低いため、樹脂の流れ出し量が多くなり過ぎる。そのため接続接点部分に樹脂が覆ってしまうため通電が不十分となる。重量平均分子量が300,000を超える場合には、加熱接着時の樹脂の溶融粘度が高過ぎるため、回路埋り込み性が悪くなり、絶縁信頼性が低下する。さらに、剥離強度が低下する。なお、本発明の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下「GPC」ともいう。)で測定した値である。通常、GPC測定の際には、クロロホルム又はテトラヒドロフラン等を移動相として、ポリスチレンゲルカラム等を使用し、分子量の値はポリスチレン換算値等で求めた。
次に本発明で用いられるエポキシ樹脂について説明する。
本発明で使用されるエポキシ樹脂は、接着剤硬化物の耐熱性と高い接着力を発現させるための役割を担っている。
エポキシ樹脂の例としては、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル及びそのオリゴマー、オルトフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル等のグリジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、テトラフェニルグリシジルエーテルエタン、トリフェニルグリシジルエーテルエタン、ソルビトールのポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールのポリグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類が挙げられるが、これらに限定するものではない。また、フェノールノボラックエポキシ樹脂、o−クレゾールノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂用いることができる。
さらに、エポキシ樹脂の例として難燃性を付与した臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ターシャリーブチルカテコール型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などを用いることができる。
本発明に係る接着剤組成物においては、エポキシ樹脂硬化剤との反応で架橋構造を形成し、高い耐熱性を発現させるために、エポキシ樹脂としては1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものを用いるのが好ましい。エポキシ基が1個のエポキシ樹脂を用いた場合、エポキシ樹脂硬化剤との架橋度が低いために十分な耐熱性が得られない。
本発明の接着剤組成物における熱可塑性ポリウレタン樹脂とエポキシ樹脂との配合割合は熱可塑性ポリウレタン樹脂100質量部に対し、エポキシ樹脂が50〜300質量部の範囲内で含有することが好ましい。より好ましくは、エポキシ樹脂が60〜250質量部の範囲内である。配合割合がこの範囲内にあることが、良好な性能を発揮する。エポキシ樹脂の配合割合が50質量部未満では硬化処理後の接着剤の弾性率が低くなるため、十分な耐熱特性が得られなくなる。一方、エポキシ樹脂の配合割合が300質量部を越えた場合には、熱可塑性ポリウレタン樹脂の配合比率が少なくなるため、絶縁フィルムや銅箔などとの接着強度が低下する。
次に本発明で使用される特定の構造を有するノボラック樹脂について説明する。
本発明で使用される特定の構造を有するノボラック樹脂は、エポキシ樹脂との反応により架橋構造を形成するため、接着剤の耐熱性を向上させる効果がある。また、銅との接着性向上の役割を担っている。
本発明で使用される特定の構造を有するノボラック樹脂は、下記一般式(1)で示される構造である。
Figure 2010143988
[式(1)におけるXはメラミン構造又はグアナミン構造であり、Yは水素原子又はメチル基である。また、nは1〜10の整数である。]
本発明で使用される一般式(1)で示されるノボラック樹脂のXとしては、メラミン構造又はグアナミン構造である。例えば、グアナミン構造として、アセトグアナミン、ベンゾグアナミンなどが挙げられる。
本発明で使用される特定の構造を有するノボラック樹脂中のメラミン構造及びグアナミン構造の含有量は、窒素含有量として示すことができ、好ましい窒素含有量は5〜30質量%、より好ましくは、6〜25質量%である。メラミン構造及びグアナミン構造を有するノボラック樹脂の窒素含有量が5質量%未満である場合、銅との接着性が弱くなり、ハンダリフロー炉などの高温処理が施された場合、接着剤が銅界面より剥離して、絶縁信頼性が悪くなる。さらに、メラミン構造及びグアナミン構造を有するノボラック樹脂の窒素含有量が30質量%を超える場合には、エポキシ樹脂とアミノ基との反応が起こり易くなり、溶液保管時での粘度上昇及びゲル化が進行しやすく実用に耐えない。
なお、ノボラック樹脂中の窒素含有量は、ガスクロマトグラフ法又は差動法により、定量することができる。
本発明で使用される特定の構造を有するノボラック樹脂は、広く市販されている。例えば、ディーアイシー社製の商品名「フェノライトLA−7052」、「フェノライトLA−7054」、「フェノライトLA−7751」、「フェノライトLA−1356」、「フェノライトLA−1398」、「フェノライトLA−3018」、ジャパンエポキシレジン社製の商品名「YLH−969」などが挙げられる。
本発明で使用される特定の構造を有するノボラック樹脂の含有量が、下記計算式で示される範囲であることが好ましい。
水酸基当量/エポキシ当量 =
{(ノボラック樹脂の含有量)÷(ノボラック樹脂の水酸基当量)}÷
{(エポキシ樹脂の含有量)÷(エポキシ樹脂のエポキシ基当量)}
= 0.2〜1.5
特定の構造を有するノボラック樹脂の含有量を示す[水酸基当量/エポキシ当量]が、0.2より少ない場合は、銅との接着性が弱くなり、ハンダリフロー炉などの高温処理が施された場合、接着剤が銅界面より剥離して、絶縁信頼性が悪くなる。また、水酸基当量/エポキシ当量が、1.5を超える場合には、エポキシ樹脂とアミノ基との反応が起こり易くなり、溶液保管時での粘度上昇及びゲル化が進行しやすく実用に耐えない。
本発明の接着剤組成物は、一般的には溶剤に溶解して溶液型接着剤として用いられるが、溶剤としては、熱可塑性ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及び特定の構造を有するノボラック樹脂を溶解するものが好ましい。
溶剤の具体的な例としては、メタノール、エタノール、i−プロピルアルコール、n−プロピルアルコール、i−ブチルアルコール、n−ブチルアルコール、ベンジルアルコール、エチレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン等の芳香族系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のエステル系溶剤、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロメタン、トリクロロエチレン等の塩素系溶剤が挙げられる。その他、ナイロン樹脂の溶解性を向上させるために、水、フェノール、ギ酸、酢酸等を添加したものも使用可能である。
本発明の接着剤組成物には、熱可塑性ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及び特定の構造を有するノボラック樹脂以外に接着性向上や溶液特性の改善等種々の目的で、本発明の目的を損なわない範囲で任意に添加剤を配合することが可能である。例えば、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー及びゴムなどの樹脂成分、ポリウレタン樹脂の硬化剤、カップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、難燃剤、充填剤、染料、硬化促進剤等が挙げられる。また、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、カーボンブラック、シリカ等のフィラー成分を添加し、分散させることも可能である。かかる添加剤は、原料の溶剤への溶解時あるいは溶解後に添加することが可能である。
上記樹脂成分の例としては、アクリロニトリルブタジエンゴム、アクリルゴム、アクリルエチレンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンプロピレンαオレフィンゴム、エチレン酢酸ビニルエラストマー、ポリエステルウレタンエラストマー、ポリエーテルウレタンエラストマー、ポリカーボネートウレタンエラストマー、スチレンブタジエンスチレンエラストマー、スチレンイソプレンスチレンエラストマー、スチレンエチレンブチレンスチレンエラストマー、スチレンエチレンプロピレンスチレンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリルスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリアセタール、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、フェノキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などが挙げられる。また、これら樹脂を変性して、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基、水酸基、チオール基などを付与したものが挙げられる。
ポリウレタン樹脂の硬化剤の例としては、ポリイソシアネート化合物、多価カルボン酸化合物及びその酸無水物、メチロール化メラミン化合物などが挙げられる。
カップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトシキシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、イミダゾールシラン系化合物などのシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤などが挙げられる。
酸化防止剤の例としては、2,6−ジ−o−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンなどのフェノール系酸化防止剤、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−ジチオプロピオネートなどのイオウ系酸化防止剤、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどのリン系酸化防止剤などが挙げられる。
紫外線吸収剤の例としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、フェニルサリシレートなどのサリシレート系紫外線吸収剤、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートなどのシアノアクリレート系紫外線吸収剤、2−エトキシ−2’−エチルオキザリックアシッドビスアニリドなどのオキザリックアニリド系紫外線吸収剤、ビス−〔2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペジリニル〕セバケート、ビス−〔N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル〕セバケートなどのヒンダードアミン系紫外線吸収剤などが挙げられる。
難燃剤の例としては、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(ペンタブロモフェニル)エタン、ビス(テトラブロモフタルイミド)エタンなどの臭素系難燃剤、トリフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェートなどの芳香族リン酸エステル系難燃剤、1,3−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、1,3−フェニレンビス(ジキシレニル)ホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)などの芳香族縮合リン酸エステル、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェートなどの含ハロゲンリン酸エステル系難燃剤、ポリリン酸アンモニウムなどのポリリン酸塩系難燃剤、赤リンなどの赤リン系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモンなどの無機系難燃剤、シリコン系難燃剤、ホウ素系難燃剤などが挙げられる。
硬化促進剤の例としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−エチル−4メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾールなどのイミダゾール系化合物、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7,1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5などの強塩基化合物、それら硬化促進剤の塩を用いることができる。例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、オレイン酸塩、ギ酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などが挙げられる。
本発明において、必須成分として熱可塑性ポリウレタン樹脂とエポキシ樹脂、及びエポキシ樹脂硬化剤とを含む接着剤組成物を、前記の任意の添加剤と共に、通常、前記溶剤に溶解して溶液型接着剤として用いられる。溶液型接着剤として用いる場合の樹脂濃度としては、5〜50質量%が好ましく、より好ましくは10〜40質量%である。樹脂濃度がこの範囲であれば、調製した接着剤の溶液粘度が適性であり、可とう性フィルムへ塗工する際に均一な塗膜を形成させることができる。
本発明の接着剤組成物が用いられるFPCは、下記カバーレイフィルムとフレキシブル銅張積層板とを貼り合わせてなるものである。
○カバーレイフィルム
カバーレイフィルムとしては、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、アラミドフィルム等が挙げられる。本発明にとって好ましいフィルムは、その膜厚が12〜75μmのものであり、フィルムの片面もしくは両面に、コロナ放電処理、低温プラズマ処理、サンドブラスト処理等の表面処理を行ったものも用いることができる。
○フレキシブル銅張積層板
フレキシブル銅張積層板とは、上記カバーレイフィルムと同様の可とう性フィルムと銅箔とを接着剤を用いて、ロール圧着や熱プレス等の方法により貼り合わせた後、所望の回路パターンに銅箔層がエッチングされたものである。
本接着剤組成物を用いて可とう性フィルムと銅箔とを貼り合わせる方法としては、例えば以下の方法を挙げることできる。
1)接着剤溶液を可とう性フィルムに塗布し、乾燥させて接着剤層を形成し、その上に銅箔を貼り合わせて加熱することにより両基材間の接着剤層を硬化させる。
2)接着剤溶液を銅箔に塗布し、乾燥させて接着剤層を形成し、その上に可とう性フィルムを貼り合わせて加熱することにより両基材間の接着剤層を硬化させる。
3)接着剤溶液を離型性フィルムに塗工し、乾燥させて接着剤層を形成する。ついで該接着剤層と可とう性フィルムとを貼り合わせて、前記離型性フィルムを剥がし、露出した接着剤層と銅箔とを貼り合わせた後に加熱することにより両基材間の接着剤層を硬化させる。
4)接着剤溶液を離型性フィルムに塗工し、乾燥させて接着剤層を形成する。ついで該接着剤層と銅箔とを貼り合わせて、前記離型性フィルムを剥がし、露出した接着剤層と可とう性フィルムとを貼り合わせた後に加熱することにより両基材間の接着剤層を硬化させる。
前記離型性フィルムとしては、離型処理を施したPETフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、シリコーン離型処理紙、ポリオレフィン樹脂コート紙、TPXフィルム、フッ素系樹脂フィルム等が挙げられる。
接着剤溶液を塗工する方法としては、刷毛塗り、浸漬塗布、スプレー塗布、コンマコート、ナイフコート、ダイコート、リップコート、ロールコーター塗布、カーテン塗布等の方法により塗工する。塗工後の乾燥膜厚としては1〜100μmであるのが好ましく、より好ましくは10〜50μmの膜厚である。基材に塗工された接着剤溶液は好ましくは40〜250℃、より好ましくは70〜170℃の温度で熱風乾燥、遠赤外線加熱、高周波誘導加熱等の炉を通して加熱乾燥される。両基材を重ね合わせた接着剤層の硬化方法としては、80〜250℃の温度で熱風乾燥、遠赤外線加熱、高周波誘導加熱等の炉を通しての加熱する方法が用いられる。その中でも加熱プレス機による加圧下での加熱方法が高い接着性を得るために好ましい。
以下に、実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
熱可塑性ポリウレタン樹脂(ディーアイシーバイエル社製 商品名「パンデックスT−5102M」) 100質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製 商品名「エピコートEP−1007」) 157質量部、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ディーアイシー社製 商品名「エピクロンN−685」) 52質量部、メラミン構造含有のノボラック樹脂(ジャパンエポキシレジン社製 商品名「YLH−969」) 21質量部を溶媒として、メチルエチルケトン 990質量部に溶解した。次いで以下に示す方法により、接着剤積層物を作製し、以下に示す方法により各種試験を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2010143988
表1及び2における略号は、以下のものを示す。
・ポリウレタン樹脂A−1:ディーアイシーバイエル社製 商品名「パンデックス T−5102M」(ポリエステル系ポリウレタン、重量平均分子量 96,000、酸価 0.5mgKOH/g)
・ポリウレタン樹脂A−2:ディーアイシーバイエル社製 商品名「パンデックス T−8157N」(ポリエーテル系ポリウレタン、重量平均分子量 120,000、酸価 0.1mgKOH/g以下)
・ポリウレタン樹脂A−3:ディーアイシーバイエル社製 商品名「パンデックス T−5265H」(ポリエステル系ポリウレタン、重量平均分子量 240,000、酸価 0.8mgKOH/g)
・ニトリルゴム1: ゼオン社製 商品名「ニポール1072J」(カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴム 酸価 39mgKOH/g)
・ニトリルゴム2: ゼオン社製 商品名「ニポールDN225」(無官能アクリロニトリルブタジエンゴム)
・エチレンアクリルゴム1: 三井デュポンポリケミカル社製 商品名「VamacG」(カルボキシル基含有エチレンアクリルゴム、 酸価 45mgKOH/g)
・エチレンアクリルゴム2: 三井デュポンポリケミカル社製 商品名「VamacDP」(無官能エチレンアクリルゴム)
・フェノキシ樹脂: 巴工業社製 商品名「PKHH」
・エポキシ樹脂B−1: ジャパンエポキシレジン社製 商品名「エピコートEP−1009」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量 2850g/当量)
・エポキシ樹脂B−2: ディーアイシー社製 商品名「エピクロン N−685」(o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、 エポキシ当量 207g/当量)
・ノボラック樹脂C−1: ジャパンエポキシレジン社製「YLH−969」(式(2)に示すメラミン構造含有フェノールノボラック樹脂、水酸基当量 148g/当量、窒素分 15質量%)
・ノボラック樹脂C−2: ディーアイシー社製「フェノライトLA−1356」(式(2)に示すメラミン構造含有フェノールノボラック樹脂、水酸基当量146g/当量、窒素分19質量%)
・エポキシ樹脂硬化剤C−3: ディーアイシー社製 商品名「フェノライトTD−2106」(フェノール樹脂、水酸基当量104g/当量)
Figure 2010143988
[式(2)におけるnは1〜10の整数である。]
(実施例2〜5)
表1の実施例2〜5に記載の組成を実施例1と同様の方法に従って接着剤組成物を得た。次いで実施例1と同様の方法により接着剤積層物を作製し、実施例1と同様の方法により各種試験を行った。その結果を表1に示す。
(比較例1〜6)
表2の比較例1〜6に記載の組成を実施例1と同様の方法に従って接着剤組成物を得た。次いで実施例1と同様の方法により接着剤積層物を作製し、実施例1と同様の方法により各種試験を行った。その結果を表2に示す。
Figure 2010143988
○樹脂流れ出し性
実施例1〜5、比較例1〜6で得られた接着剤溶液を用いて厚さ25μmのポリイミドフィルム(東レ社製、商品名「カプトン100H」)に乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布し、50℃で2分間乾燥した後に更に150℃で5分間乾燥した。さらに接着剤を塗工したポリイミドフィルムに6mmφのパンチ穴を開けて、次いで厚さ35μmの圧延銅箔を貼り合わせて、80℃、0.3MPa、1m/分の条件でラミネートした。更にこのポリイミドフィルム/接着剤層/銅箔の積層体を150℃、3MPaの条件下で2分間加熱圧着した。このときのポリイミド穴部からの接着剤層の最大流出長さを測定した。流出長さが小さいものが良好で、大きいものほど樹脂流れ出し性が劣ると判定する。
○樹脂流れ出しの安定性(カバーレイフィルム保管後の樹脂流れ出し性)
上記と同様に接着剤を塗工したポリイミドフィルムを40℃、80%湿度の環境下に20日間放置した後、6mmφのパンチ穴を開けて、上記樹脂流れ出し性と同様に積層体を作製し、評価した。流出長さが小さいものが良好で、大きいものほど樹脂流れ出し性が劣ると判定する。
○接着試料の作製
実施例1〜5、比較例1〜6で得られた接着剤溶液を用いて厚さ25μmのポリイミドフィルム(東レ社製、商品名「カプトン100H」)に乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布し、50℃で2分間乾燥した後に更に150℃で5分間乾燥し、次いで厚さ35μmの圧延銅箔を貼り合わせて、80℃、0.3MPa、1m/分の条件でラミネートした。更にこのポリイミドフィルム/接着剤層/銅箔の積層体を150℃、3MPaの条件下で2分間加熱圧着した後、150℃のオーブンで2時間熱処理して接着剤層を硬化させて接着試料をそれぞれ作成した。
○はく離接着強さの測定
上記方法で作製した接着試料を10mmの幅に裁断して、銅箔をポリイミドフィルムから剥がすときのはく離接着強さを23℃の温度条件下で引張試験機にて測定した(単位N/mm)。このとき、引張速度は50mm/分とした。
○ハンダ耐熱性
上記方法で作製した接着試料を20mm幅に裁断したものを、ポリイミドフィルムの面を上にして、300℃で溶融したハンダ浴に60秒間浮かべて、試験片表面の発泡状態を観察した。
○ : 試験前の状態と全く変化無し
× : 試験片表面全体に膨れ(接着層の剥がれ)が発生
○吸湿ハンダ耐熱性
上記方法で作製した接着試料を20mm幅に裁断したものを、40℃、85%湿度の恒温恒湿機に3日間放置した後、ポリイミドフィルムの面を上にして、260℃で溶融したハンダ浴に60秒間浮かべて、試験片表面の発泡状態を観察した。
○ : 試験前の状態と全く変化無し
× : 試験片表面全体に膨れ(接着層の剥がれ)が発生
本発明の接着剤組成物は、ポリイミドフィルム、PETフィルム等の樹脂フィルムや銅、アルミニウム等の金属箔の接着に使用することができる。特に、FPCやフレキシブルフラットケーブル等の接着に有用である。

Claims (6)

  1. 熱可塑性ポリウレタン樹脂と、エポキシ樹脂と、下記一般式(1)で示される構造を有するノボラック樹脂とを含有することを特徴とする接着剤組成物。
    Figure 2010143988
    [式(1)におけるXはメラミン構造又はグアナミン構造であり、Yは水素原子又はメチル基である。また、nは1〜10の整数である。]
  2. 上記エポキシ樹脂が、1分子中に2個以上のエポキシ基を有することを特徴とする請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 上記エポキシ樹脂の含有量が、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂100質量部に対して、50〜300質量部であることを特徴とする請求項1〜2に記載の接着剤組成物。
  4. 上記特定の構造を有するノボラック樹脂の含有量が、下記計算式で示される範囲であることを特徴とする請求項1〜3に記載の接着剤組成物。
    水酸基当量/エポキシ当量 =
    {(ノボラック樹脂の含有量)÷(ノボラック樹脂の水酸基当量)}÷
    {(エポキシ樹脂の含有量)÷(エポキシ樹脂のエポキシ基当量)}
    = 0.2〜1.5
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の接着剤組成物が、ポリイミドフィルムの片面に塗布されていることを特徴とするカバーレイフィルム。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の接着剤組成物で、ポリイミドフィルムの少なくとも片面に銅箔を貼り合わせてなることを特徴とするフレキシブル銅張積層板。
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