JP2018076436A - フィルムラミネート用接着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、金属体と樹脂フィルムを貼り合わせるフィルムラミネートに適用する接着剤組成物に関し、特に金属体がアルミニウム箔やアルミニウム製建築部材に適したフィルムラミネート接着剤に関する。【解決手段】(a)重量平均分子量が30,000〜200,000である高分子量ポリウレタンと(b)重量平均分子量が1,000〜4,000である低分子量ポリオール並びに(c)エポキシ系材料及び(d)架橋剤を含んだ、金属体と樹脂フィルムを貼り合わせるフィルムラミネート用接着剤であって、配合質量比率が(a)/(b)=90/10〜60/40であり、且つ(a)と(b)を足した100質量部に対して、(c)エポキシ系材料の配合質量比率を(c)/{(a)+(b)}×100=10〜50質量%含むことを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、金属体と樹脂フィルムを貼り合わせるフィルムラミネートに適用する接着剤組成物に関し、特に金属体がアルミニウム箔やアルミニウム製建築部材に適したフィルムラミネート接着剤に関する。
従来から、食品包装や電子部品等の精密機器には、内部への空気や湿気(空気中の水分)の通過を防止するために複層フィルムが使用されている。これは単一素材のフィルムでは、空気や湿気がフィルム内を通過しやすく、内容物の酸化や腐食の進行を遅らせるには不十分だからである。使用されるフィルムはポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエステルフィルムなどがあり、これらフィルムにアルミニウム箔、紙などを貼り合わせて複層化している。
空気及び湿気の通過を防止する、いわゆるガスバリア性に優れた材質としては、金属箔などがあり、特にアルミニウム箔は、ガスバリア性に富み、多くの用途で使用され、容易に入手可能であるため好ましい。しかし、アルミニウム箔は表面に酸化皮膜を形成しやすく、接着剤を使用して他のフィルムと貼り合わせると、酸化皮膜の影響により接着強度が低下して、フィルムが物理的にはがれやすくなる。このため、アルミニウム箔を用いても接着強度を向上、維持する接着剤が求められている。
また、アルミニウム箔は建築部材にも用いられており、アルミニウム製建築部材においては、アルマイトやメッキなどの表面処理を行っているものの、アルミニウム箔と同様に表面処理されたアルミニウム製建築部材との接着強度が出にくい問題があった。
例えば、特許文献1には、ポリエステルをベースポリマーとする粘着剤組成物が開示されている。
国際公開WO2011/055827号公報
しかしながら、ベースポリマーがポリエステルの場合、一般的にポリエステルは初期の接着力が低いものが多く、接着直後に接着力不足に起因する接着はがれが生じやすいため、接着力を改善した接着剤が求められている。本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、金属体と樹脂フィルムを貼り合わせるフィルムラミネートに適用する初期接着力に優れた接着剤を提供することを目的としている。
本発明は、[1](a)重量平均分子量が30,000〜200,000である高分子量ポリウレタンと(b)重量平均分子量が1,000〜4,000である低分子量ポリオール並びに(c)エポキシ系材料及び(d)架橋剤を含んだ、金属体と樹脂フィルムを貼り合わせるフィルムラミネート用接着剤であって、前記(a)と(b)の配合質量比率が(a)/(b)=90/10〜60/40であり、且つ(a)と(b)を足した100質量部に対して、前記(c)エポキシ系材料を(c)/{(a)+(b)}×100=10〜50質量%含むことを特徴とする、フィルムラミネート用接着剤を提供するものである。
[2](b)低分子量ポリオールは、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリカプロラクトンから選ばれるいずれか一つ以上である[1]に記載のフィルムラミネート用接着剤を提供するものである。
[3][1]及び[2]に記載のフィルムラミネート用接着剤が貼り合わす金属体が、金属箔または金属構造部材であるフィルムラミネート用接着剤を提供するものである。
[4]金属箔が、アルミニウム箔である[3]に記載のフィルムラミネート用接着剤を提供するものである。
[5]金属構造部材が、アルミニウム製の建築用部材である[3]に記載のフィルムラミネート用接着剤を提供するものである。
以上のように本発明では、前記の構成により、金属体と樹脂フィルムを貼り合わせるフィルムラミネートに適用する初期接着力に優れた接着剤を提供できる。
以下、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
本発明のフィルムラミネート用接着剤は、(a)高分子量ポリウレタン並びに(c)エポキシ系材料と(d)架橋剤を含んだ、金属体と樹脂フィルムを貼り合わせるフィルムラミネート用接着剤において、さらに(b)低分子量ポリオールを添加し、前記(a)と(b)の混合比率が質量比で(a)/(b)=90/10〜60/40とすることが第一の特徴である。
<ベースポリマー、混合比率>
本発明でいうベースポリマーとは、架橋剤であるイソシアネート成分と反応する水酸基を含有する樹脂成分を指し、具体的には(a)高分子量ポリウレタン及び(b)低分子量ポリオールを指す。本接着剤はベースポリマーに(c)エポキシ系材料及び(d)架橋剤を含んだ混合物である。(a)高分子量ポリウレタンに(b)低分子量ポリオールを加える、すなわち、(a)高分子量ポリウレタンと(b)低分子量ポリオールを併用することで(b)低分子量ポリオールのアンカー効果が発揮され、接着力の向上が図れる。
前記(a)高分子量ポリウレタンと(b)低分子量ポリオールの混合比率が、質量比で(a)/(b)=90/10よりも(b)の比率が低い場合、低分子量ポリオールのアンカー効果が発揮されず、破断モードも界面剥離となり、所望の接着力が得られない。一方、前記混合比率が、質量比で(a)/(b)=60/40よりも(b)の比率が高い場合、本来、低分子量ポリオールには過大な接着力が期待できないため、所望の接着力が得られなくなる。
<架橋剤>
本発明でいう(d)架橋剤としては、イソシアネートは、分子中に2個以上のイソシアネート基を含むものであれば良く、例えば、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4´−[2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン]ジイソシアネート、ビフェニル−4,4´−ジイソシアネート、ビフェニル−3,3´−ジイソシアネート、ビフェニル−3,4´−ジイソシアネート、3,3´−ジメチルビフェニル−4,4´−ジイソシアネート、2,2´−ジメチルビフェニル−4,4´−ジイソシアネート、3,3´−ジエチルビフェニル−4,4´−ジイソシアネート、2,2´−ジエチルビフェニル−4,4´−ジイソシアネート、3,3´−ジメトキシビフェニル−4,4´−ジイソシアネート、2,2´−ジメトキシビフェニル−4,4´−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、水素添加m−キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族、脂環族イソシアネート及び3官能以上のポリイソシアネートが挙げられる。そして、これらイソシアネートを2価または3価の多価アルコールと反応させたアダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体等の公知の架橋剤が挙げられ、ベースポリマーの総質量に対し通常3質量%程度含まれている。
<高分子量ポリウレタン>
ベースポリマー中の(a)高分子量ポリウレタンは、重量平均分子量が30,000〜200,000であり、好ましくは50,000〜150,000であり、特に好ましい重量平均分子量は80,000〜130,000である。重量平均分子量が30,000
未満の場合は初期凝集力が低いため所望の接着力が得られず、重量平均分子量が150,000を超える場合はアンカー効果が発揮されず、破断モードも界面剥離となり、所望の接着力が得られない。
<重量平均分子量の測定>
高分子量ポリウレタンの重量平均分子量は、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲル浸透クロマトグラフィー)法により測定されたものである。測定装置としては、東ソー製のHLC−8820を、測定条件溶離液:THF、流速:1.0ml/分、検出器:示差屈折計、温度:23℃で測定する。
<低分子量ポリオール>
ベースポリマー中の(b)低分子量ポリオールの重量平均分子量は1,000〜4,000である。好ましくは1,000〜3,000、特に好ましくは1,500〜2,500である。重量平均分子量が1,000未満の場合、初期接着力が低く所望の接着性が得られない。また重量平均分子量が4,000を超えるとアンカー効果が発揮されず、アルミニウムへの接着性が得られない。
(b)低分子量ポリオールの重量平均分子量も、前記した(a)高分子量ポリオールの重量平均分子量の測定方法と同一である。
(b)低分子量ポリオールは、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリカプロラクトンから選ばれるいずれか一つ以上である。
ポリエステルは、前記4成分の中で最も接着力が得やすく、また材料を入手しやすい特長を有する。挙げた材料のうち、特に好ましい材料である。
ポリエーテルは、加水分解しにくい材料であるため、経時での接着力低下が起こりにくい特長がある。
ポリカーボネートは、ポリエーテルと同様、加水分解しにくい材料であるため、経時での接着力低下が起こりにくい。
一方、ポリカプロラクトンは接着力が得やすいと共に、こちらも加水分解が起こりにくい。
これら(b)低分子量ポリオールとして挙げた材料を、単独または二つ以上を併用する。各材料の特長を生かした低分子量ポリオールを選定することで、良好なフィルムラミネート用接着剤が得られる。
<エポキシ系材料>
更に本発明のフィルムラミネート用接着剤に使用される(c)エポキシ系材料は、前記(a)と(b)を足した100質量部に対して、10〜50質量%含有させることで金属材への接着力の向上が図れる。この理由は、金属体表面の電荷が陽(プラス)の電荷を帯びているのに対し、エポキシ系樹脂は負(マイナス)の電荷を帯びるため、電荷効果が得られるためである。
エポキシ系材料の含有量は10〜50質量%であり、好ましくは10〜40質量%、特に好ましくは15〜30質量%である。10質量%未満の場合エポキシ系樹脂を含有した電荷効果が発揮されない。一方、含有量が50質量%を超えると、接着剤皮膜の弾性率が高くなるため、ラミネート接着面への期待する接着力が得られない。
<金属体>
本発明のフィルムラミネート用接着剤が貼り合わす金属体は、金属箔または金属構造部材である。金属箔はフィルムラミネートの用途に適したものである。また金属構造部材は、建材用途(窓枠の加飾等)のような用途として使用できる。
金属体の素材としては、アルミニウム、チタン、銅、ステンレスなどが選択できるが、特にアルミニウムがガスバリア性に富み、多くの用途で使用され、容易に入手可能であるという点で好ましい。
また、金属構造部材がアルミニウム製の建築用部材であると、樹脂フィルム面に木目や所望の色の塗装を施すことで、アルミニウム製とは思えない加飾を施した建材を提供できる。
本発明のフィルムラミネート用接着剤に、さらに酸化防止剤、紫外線吸収剤などを添加することもでき、内容物や建築用部材の劣化を抑制することができる。
次に、実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって制限されるものではない。なお、文中に部とあるのは全て質量部を示す。
<接着剤の作製>
(実施例1)
(a)高分子量ポリウレタンとして重量平均分子量が120,000のデスモコール400(バイエル社製、「デスモコール」は登録商標。以下同様)を60部に、(b)低分子量ポリオールとして重量平均分子量が1,700のポリエステル樹脂であるテスラック2477(日立化成株式会社製、「テスラック」は登録商標。以下同様)40部、(c)エポキシ樹脂としてjER−100EP4(三菱化学株式会社製、「jER」は登録商標。以下同様)を30部、溶剤としてトルエンを300部加え、常温(25℃)で約6時間撹拌混合した。さらに、(d)イソシアネート架橋剤として、脂肪族系ポリイソシアネートであるデュラネート24A−100(旭化成ケミカルズ株式会社製、「デュラネート」は登録商標。以下同様)20部を混合し、フィルムラミネート用接着剤(I)を得た。
ここで、(a)/(b)=60/40、且つ(c)の配合質量比率が30/(60+40)×100=30質量%である。
(実施例2)
(a)高分子量ポリウレタンとして重量平均分子量が120,000のデスモコール400(バイエル社製)を60部に、(b)低分子量ポリオールとして重量平均分子量が1,700のポリエステル樹脂であるテスラック2477(日立化成株式会社製)を40部、(c)エポキシ樹脂としてjER−EP1004(三菱化学株式会社製)を30部、溶剤としてトルエンを300部加え、常温(25℃)で約6時間撹拌混合した。さらに、(d)イソシアネート架橋剤として、芳香族系ポリイソシアネートであるタケネートD101(三井化学株式会社製、「タケネート」は登録商標)20部を混合し、フィルムラミネート用接着剤(II)を得た。
ここで、(a)/(b)=60/40、且つ(c)の配合質量比率が30/(60+40)×100=30質量%である。
(実施例3)
(a)高分子量ポリウレタンとして重量平均分子量が120,000のデスモコール400(バイエル社製)を60部に、(b)低分子量ポリオールとして重量平均分子量が2,000のポリカーボネート樹脂であるデュラノールG3452(旭化成ケミカルズ株式会社製、「デュラノール」は登録商標、以下同様)を40部、(c)エポキシ樹脂としてjER−EP1004(三菱化学株式会社製)を30部、溶剤としてトルエンを300部加え、常温(25℃)で約6時間撹拌混合した。さらに、(d)イソシアネート架橋剤として、脂肪族系ポリイソシアネートであるデュラネート24A−100(旭化成ケミカルズ株式会社製)20部を混合し、フィルムラミネート用接着剤(III)を得た。
ここで、(a)/(b)=60/40、且つ(c)の配合質量比率が30/(60+40)×100=30質量%である。
(比較例1)
(a)高分子量ポリウレタンとして重量平均分子量が120,000のデスモコール400(バイエル社製)を60部に、(b)低分子量ポリオールとして重量平均分子量が10,000のポリエステル樹脂であるテスラック2503−63(日立化成株式会社製)を63部(固形分63質量%、ポリエステル樹脂は40部相当)、(c)エポキシ樹脂としてjER−EP1004(三菱化学株式会社製)を30部、溶剤としてトルエンを277部加え、常温(25℃)で約6時間撹拌混合した。さらに、(d)イソシアネート架橋剤として、脂肪族系ポリイソシアネートであるデュラネート24A−100(旭化成ケミカルズ株式会社製)20部を混合し、フィルムラミネート用接着剤(IV)を得た。
ここで、(a)/(b)=60/40、且つ(c)の配合質量比率が30/(60+40)×100=30質量%である。
(比較例2)
(a)高分子量ポリウレタンとして重量平均分子量が120,000のデスモコール400(バイエル社製)を60部に、(b)低分子量ポリオールとして重量平均分子量が500のポリカーボネート樹脂であるデュラノールT5650E(旭化成ケミカルズ株式会社製)40部に、(c)エポキシ樹脂としてjER−EP1004(三菱化学株式会社製)を30部、溶剤としてトルエンを300部加え、常温(25℃)で約6時間撹拌混合した。さらに、(d)イソシアネート架橋剤として、脂肪族系ポリイソシアネートであるデュラネート24A−100(旭化成ケミカルズ株式会社製)20部を混合し、フィルムラミネート用接着剤(V)を得た。
ここで、(a)/(b)=60/40、且つ(c)の配合質量比率が30/(60+40)×100=30質量%である。
(比較例3)
(a)高分子量ポリウレタンとして重量平均分子量が10,000のバイロンUR−4410(東洋紡株式会社製、「バイロン」は登録商標)を150部(固形分40質量%、ポリウレタン樹脂60部相当)に、(b)低分子量ポリオールとして重量平均分子量が1,700のポリエステル樹脂であるテスラック2477(日立化成株式会社製)を40部、(c)エポキシ樹脂としてjER−EP1004(三菱化学株式会社製)を30部、溶剤としてトルエンを210部加え、常温(25℃)で約6時間撹拌混合した。さらに、(d)イソシアネート架橋剤として、脂肪族系ポリイソシアネートであるデュラネート24A−100(旭化成ケミカルズ株式会社製)20部を混合し、フィルムラミネート用接着剤(VI)を得た。
ここで、(a)/(b)=60/40、且つ(c)の配合質量比率が30/(60+40)×100=30質量%である。
(比較例4)
(a)高分子量ポリウレタンとして重量平均分子量が120,000のデスモコール400(バイエル社製)を60部に、(b)低分子量ポリオールとして重量平均分子量が1,700のポリエステル樹脂であるテスラック2477(日立化成株式会社製)を40部、(c)エポキシ樹脂としてjER−EP1004(三菱化学株式会社製)を80部、溶剤としてトルエンを420部加え、常温(25℃)で約6時間撹拌混合した。さらに、(d)イソシアネート架橋剤として、脂肪族系ポリイソシアネートであるデュラネート24A−100(旭化成ケミカルズ株式会社製)20部を混合し、フィルムラミネート用接着剤(VII)を得た。
ここで、(a)/(b)=60/40、且つ(c)の配合質量比率が80/(60+40)×100=80質量%である。
実施例1〜3、比較例1〜4で得られた接着剤(I〜VII)を用いて、次のようにして試験片を作製し、特性評価を行った。
(1)試験片作製方法
得られた各接着剤を、塗工機を使用し、ポリエステル系フィルム(厚み50μm)表面に塗布(塗布厚み20μm)し、80℃に設定した乾燥炉により2分間乾燥し、総厚み70μmの接着剤付きのポリエステル系フィルムを作製した。前記接着剤付きのポリエステル系フィルムと、アルミニウム箔(厚み10μm)を60℃に加熱したラミネーター(ラミネート速度;2m/分)に通してフィルムラミネートである貼合せ接着品(試験片A)を得た。
(2)はく離接着強さ
前記接着品から、長辺150mm×短辺25mmの試験片に切りだし、株式会社島津製作所製引張試験機(型番:ストログラフT)にセットし、JIS K6854−3;1999で規定するはく離接着強さ試験方法−第三部T形はく離条件で引張試験に供した。
なお、総合評価「○」は、初期はく離接着強さが3(N/25mm)以上、且つ養生後及び高温恒湿試験後がともに15(N/25mm)以上の例、同「△」は初期はく離接着強さが3(N/25mm)以上で、且つ養生後及び高温恒湿試験後がともに15(N/25mm)未満の例、同「×」は初期はく離接着強さが3(N/25mm)未満の例を示すこととする。
(3)初期はく離接着強さ
前記接着品を23℃・50%RH(Relative Humidity:相対湿度、以下同様)雰囲気中に5分間養生し、同雰囲気中で引張試験機によりT形はく離接着強度を測定した。
(4)養生後はく離接着強さ
前記接着品を50℃(湿度は制御なし)雰囲気中に96時間養生し、23℃・50%RHに1日放置した後に、同雰囲気中で引張試験機によりT形はく離接着強度を測定した。
(5)高温高湿試験後はく離接着強さ
接着品を50℃雰囲気中(湿度は制御なし)に96時間養生し、85℃・85%RHに設定した恒温槽に1,000時間放置後、更に20℃・65%RH雰囲気中に1日放置した後、同雰囲気中で引張試験機によりT形はく離接着強度を測定した。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2018076436
表1から、(b)低分子量ポリオールの分子量が高い比較例1の場合(低分子量ポリオールの重量平均分子量が1,000〜4,000に対して10,000)は、分子量が高いため初期接着力は得られるものの、養生後や高温高湿試験後はアルミニウム箔へのアンカー効果が発揮されないため、はく離接着強さが低く、好ましくない(総合評価△)。
また、(b)低分子量ポリオールの分子量が低い比較例2の場合(低分子量ポリオールの重量平均分子量が1,000〜4,000に対して500)は、分子量が低く初期接着力が得られないため、はがれによる接着不良が発生しやすく、好ましくない(総合評価×)。
また、(a)高分子量ポリウレタンの分子量が低い比較例3の場合(高分子量ポリウレタンの重量平均分子量が30,000〜200,000に対して10,000)は、分子量が高く初期接着力が得られないため、はがれによる接着不良が発生しやすく、好ましくない(総合評価×)。
また(c)エポキシ樹脂量が過剰である比較例4の場合(添加部数が10〜50部に対して80部)は、接着剤皮膜の弾性率が高くなるため、ラミネート直後から接着性が劣り、接着しない(総合評価×)。
これらに対して、実施例1〜3に示すように、本発明のフィルムラミネート用接着剤組成物及びそれを用いたフィルムラミネートは、初期はく離接着強さ、養生後はく離接着強さ及び高温高湿試験後はく離接着強さ、いずれも良好であった(総合評価○)。
このように本発明では、接着しにくいアルミニウム箔において、初期から接着力を確保し、且つ高温高湿度下に長期間放置されても接着強度が高いフィルムラミネートを提供することができる。

Claims (5)

  1. (a)重量平均分子量が30,000〜200,000である高分子量ポリウレタンと(b)重量平均分子量が1,000〜4,000である低分子量ポリオール並びに(c)エポキシ系材料及び(d)架橋剤を含んだ、金属体と樹脂フィルムを貼り合わせるフィルムラミネート用接着剤であって、前記(a)(b)の配合質量比率が(a)/(b)=90/10〜60/40であり、且つ(a)と(b)を足した100質量部に対して、前記(c)の配合質量比率が(c)/{(a)+(b)}×100=10〜50質量%であることを特徴とするフィルムラミネート用接着剤。
  2. 前記(b)低分子量ポリオールは、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリカプロラクトンから選ばれるいずれか一つ以上である請求項1に記載のフィルムラミネート用接着剤。
  3. 請求項1〜2に記載のフィルムラミネート用接着剤が貼り合わす金属体が、金属箔または金属構造部材であるフィルムラミネート用接着剤。
  4. 前記金属箔が、アルミニウム箔である請求項3に記載のフィルムラミネート用接着剤。
  5. 前記金属構造部材が、アルミニウム製の建築用部材である請求項3に記載のフィルムラミネート用接着剤。
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