JP2004331787A - 難燃性接着剤組成物、フレキシブル銅張積層板、カバーレイおよび接着フィルム - Google Patents

難燃性接着剤組成物、フレキシブル銅張積層板、カバーレイおよび接着フィルム Download PDF

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裕昭 仲見
Yuji Tada
祐二 多田
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京セラケミカル株式会社
Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】ハロゲンを用いずに良好な難燃性を示すとともに、耐熱性、耐折性、電気絶縁性などに優れた接着剤組成物、その難燃性接着剤組成物を用いたフレキシブル銅張積層板、カバーレイおよび接着フィルム並びにこれらを用いて製造されたフレキシブルプリント配線板を提供する。
【解決手段】(A)ビスフェノール型エポキシ樹脂およびメトキシシラン部分縮合物を脱アルコール反応させて得られるメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂、(B)エポキシ用硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)エラストマー、(E)少なくとも1種のホスファゼン化合物および(F)無機充填剤を必須成分とし、(D)エラストマーを接着剤組成物全体に対し5〜80重量%の割合で含有するハロゲンフリーの難燃性接着剤組成物である。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲンフリーの難燃性接着剤組成物ならびにそれを用いたフレキシブル銅張積層板、カバーレイおよび接着フィルムに関し、さらには、これらを用いて製造されたプリント配線板に関する。本発明のプリント配線用材料は、特に接着性、耐熱性、加工性に優れるものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、世界的な環境問題、人体に対する安全性についての関心の高まりに伴って、電気・電子機器については、従来からの難燃性に加えて、より少ない有害性、より高い安全性という要求が増大している。すなわち、電気・電子機器は、単に燃えにくいだけでなく、有害ガスや有害煙塵などの発生が少ないことが要望されている。従来、電気・電子機器の配線に使用するフレキシブルプリント配線板は、フレキシブル銅張積層板、カバーレイ及び接着フィルムにより構成されるが、そこに使用されている接着剤には、難燃剤として作用する臭素が含まれる臭素化エポキシ樹脂、特にテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂が一般に使用されている。
【0003】
このような臭素化エポキシ樹脂は、良好な難燃性を有するものの、燃焼時に有害なハロゲン化ガス(臭化水素)等を発生することや、ブロモ化ダイオキシン、ブロモ化フラン類を発生する可能性が懸念されているため、その使用が抑制されつつある。
【0004】
また、最近においては、鉛フリー半田実装の普及、また、配線板の配線密度や実装密度の著しい進展によって、基材自体の耐熱性や接着性の信頼性向上が益々要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、難燃化手法としてハロゲンを用いておらず、燃焼時に有毒ガスである臭化水素等を発生させることなく、良好な難燃性を示すとともに、耐熱性、耐折性、電気絶縁性などに優れた接着剤組成物を提供することにある。
【0006】
さらに、本発明は、そのような難燃性接着剤組成物を用いたフレキシブル銅張積層板、カバーレイおよび接着フィルム並びにこれらを用いて製造されたフレキシブルプリント配線板を提供することをも目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成しようと鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有するエポキシ樹脂を使用し、接着剤組成物中にホスファゼン化合物、無機充填剤を添加することにより上記目的が達成されることを見いだし、本発明を完成させたものである。
【0008】
即ち、本発明は、
(A)ビスフェノール型エポキシ樹脂およびメトキシシラン部分縮合物を脱アルコール反応させて得られるメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂、
(B)エポキシ用硬化剤、
(C)硬化促進剤、
(D)エラストマー、
(E)少なくとも1種のホスファゼン化合物および
(F)無機充填剤
を必須成分とし、(D)エラストマーを接着剤組成物全体に対し5〜80重量%の割合で含有することを特徴とするハロゲンフリーの難燃性接着剤組成物である。また、上記ハロゲンフリーの難燃性接着剤組成物を用いたフレキシブル銅張積層板、カバーレイおよび接着フィルム並びにこれらを用いて製造されたフレキシブルプリント配線板である。
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
本発明に用いる(A)エポキシ樹脂としては、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂は、特定のビスフェノール型エポキシ樹脂とメトキシシラン部分縮合物から構成される。該ビスフェノール型エポキシ樹脂は、ビスフェノール類とエピクロルヒドリンまたはβ−メチルエピクロルヒドリン等のハロエポキシドとの反応により得られるものである。ビスフェノール類としては、フェノールまたは2,6−ジハロフェノールと、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アセトフェノン、シクロヘキサノン、ベンゾフェノン等のアルデヒド類もしくはケトン類との反応物の他、ジヒドロキシフェニルスルフィドの過酸による酸化、ハイドロキノン同士のエーテル化反応等により得られるものが挙げられる。
【0011】
また、ビスフェノール型エポキシ樹脂は、メトキシシラン部分縮合物と脱アルコール反応し得る水酸基を有するものである。当該水酸基は、ビスフェノール型エポキシ樹脂を構成するすべての分子に含有されている必要はなく、ビスフェノール型エポキシ樹脂として、水酸基を有していればよい。ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ当量は、ビスフェノール型エポキシ樹脂の構造により異なるため、用途に応じて適当なエポキシ当量のものを適宜に選択して使用できるが、350〜1000g/eqであるものが好適である。350g/eq未満では、得られる接着層の高温下での密着性が低下する傾向にあり、また1000g/eqを超えるとメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の保存安定性が低下する傾向がある。これらビスフェノール型エポキシ樹脂の中でも、特にビスフェノールA型エポキシ樹脂が、最も汎用され低価格であり好ましい。
【0012】
また、メトキシ含有シラン変性エポキシ樹脂(A)を構成するメトキシシラン部分縮合物としては、一般的にゾル−ゲル法に用いられているメトキシシランを部分的に加水分解、縮合したオリゴマーを使用できる。例えば、下記一般式
【化1】
Si(OCH4−p
(但し、式中、Rは炭素数6以下の低級アルキル基又はフェニル基を、pは0又は1の整数をそれぞれ表す)
で示される化合物の部分縮合物等を例示できる。なお、pが2〜4である場合は、3次元架橋が起こらなくなるため、最終的に得られるプリント配線板用接着剤に所望の高耐熱性を付与し得ない。
【0013】
前記メトキシシラン部分縮合物の具体例としては、例えば、テトラメトキシシランの部分縮合物;メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等のトリメトキシシラン類の部分縮合物が挙げられる。これらの中でも、プリント基板用接着剤としては、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン等の部分縮合物等が、ゾル−ゲル硬化速度が大きいため好ましい。
【0014】
本発明で用いるメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂は、前記ビスフェノール型エポキシ樹脂と、メトキシシラン部分縮合物との脱アルコール反応により得られる。ビスフェノール型エポキシ樹脂とメトキシシラン部分縮合物の使用割合は、得られるメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂(A)中に、メトキシ基が残存するような割合であれば特に制限されないが、メトキシシラン部分縮合物のシリカ換算重量/ビスフェノール型エポキシ樹脂の重量(重量比)が0.25〜1.2の範囲であることが好ましい。
【0015】
本発明に用いる(B)エポキシ用硬化剤としては、通常、エポキシ樹脂の硬化剤に使用されている化合物であれば特に制限なく使用でき、例えば、アミン硬化系としては、ジシアンジアミド(DICY)、芳香族ジアミン等が挙げられ、フェノール硬化系としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールA型ノボラック樹脂、トリアジン変性フェノールノボラック樹脂等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
【0016】
本発明に用いる(C)エポキシ用硬化促進剤としては、本発明の組成物においてゾル−ゲル硬化促進剤が必須使用される。ゾル−ゲル硬化促進剤としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、砒素、セリウム、ホウ素、カドミウム、マンガンのような金属;これら金属の酸化物、有機酸塩、ハロゲン化物、メトキシド等が挙げられる。これら中でも特に有機錫、有機酸錫が好ましく、具体的には、例えば、ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸錫等が有効である。当該ゾル−ゲル硬化促進剤の使用量は、プリント基板用接着剤の硬化残分に対して0.1〜5.0重量%であるのが好ましい。0.1重量%未満であればBステージでのゾル−ゲル硬化反応が完了せず、5重量%を超えると接着剤組成物に増粘がみられ、安定性が低下する傾向がある。
【0017】
本発明に用いる(D)エラストマーとしては、アクリルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、カルボキシ含有アクリロニトリルブタジエンゴム等の各種合成ゴム、ゴム変性の高分子量化合物、高分子エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、変性ポリイミド、変性ポリアミドイミド等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。好ましくは合成ゴム、ゴム変性高分子化合物、ゴム変性高分子エポキシ樹脂が使用される。
【0018】
本発明に用いる(E)ホスファゼン化合物としては、実質的にハロゲンを含まないもので、耐熱性、耐湿性、難燃性、耐薬品性等の点から、融点が80℃以上であるホスファゼン化合物を好ましく使用することができる。具体的な例として、下記化学式に示すシクロホスファゼンオリゴマー等が挙げられる。
【0019】
【化2】
(但し、式中Xは水素原子あるいはハロゲンを含まない有機基であって、それらが互いに同じでも異なってもよい。また、nは3〜10の整数を表す)
シクロホスファゼンオリゴマーにおけるハロゲンを含まない有機基Xとしては、アルコキシ基、フェノキシ基、アミノ基、アリル基等が挙げられる。該(F)ホスファゼン化合物の配合割合は、接着剤組成物全体に対して2〜20重量%が好ましい。2重量%未満では十分な難燃性が得られず、また20重量%を超えると接着力が低下して好ましくない。
【0020】
本発明に用いる(F)無機充填剤としては特に制限はなく、タルク、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、溶融シリカ、合成シリカ等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。該無機充填剤の配合割合は、接着剤組成物中の5〜50重量%の割合で配合することが好ましい。配合量が5重量%未満では、十分な難燃性が得られず、また、50重量%を超えると接着剤組成物が硬く脆くなるため、ポリイミドフィルムとの接着力が低下し好ましくない。
【0021】
本発明のFPC基板用の接着剤組成物は上述した(A)メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂、(B)エポキシ用硬化剤、(C)エポキシ用硬化促進剤、(D)エラストマー、(E)少なくとも1種のホスファゼン化合物および(F)無機充填剤を必須成分とするが、本発明の目的に反しない限度において、また必要に応じて、微粉末の無機質または有機質の充填剤、顔料および劣化防止剤等を添加配合することができる。上述したこれらの各成分は、メチルエチルケトン、トルエン等の溶剤を用いて、均一に溶解して容易にFPC基板用の接着剤組成物を製造することができる。
【0022】
以上述べた本発明の接着剤組成物は、これをメチルエチルケトン、トルエン、アセトン、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、シクロヘキサノン等の好適な有機溶剤で希釈して樹脂溶液となし、これをポリイミドフィルム上に塗布し、熱ロールで銅箔を片面または両面に貼り合わせた後、加熱硬化するという通常の方法によりフレキシブル銅張積層板を製造することができる。
【0023】
また、本発明の接着剤組成物は、これをメチルエチルケトン、トルエン、アセトン、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、シクロヘキサノン等の好適な有機溶剤で希釈して樹脂溶液となし、これをポリイミドフィルム上に塗布し、加熱乾燥するという通常の方法によりカバーレイを製造することができる。
【0024】
また、本発明の接着剤組成物は、これをメチルエチルケトン、トルエン、アセトン、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、シクロヘキサノン等の好適な有機溶剤で希釈して樹脂溶液となし、キャリアフィルム上に塗布し、加熱乾燥して剥離するという通常の方法により接着フィルムを製造することができる。
【0025】
また、該フレキシブル銅張積層板に回路を形成し、必要であれば穴明けスルーホールメッキを施し、ついで所定箇所に穴を明けた該カバーレイを重ねて加熱加圧成形するという通常の方法でフレキシブルプリント配線板を製造することができる。更にこのフレキシブルプリント配線板に該接着フィルムを介して補強板を重ね合わせ、加熱加圧成形するという通常の方法で補強板付きフレキシブルプリント配線板を製造することができる。
【0026】
また、多層プリント配線板は、該フレキシブルプリント配線板に該接着フィルムを介して該フレキシブル銅張積層板またはハロゲンを含まないガラスエポキシ銅張積層板などを重ね合わせ、加熱加圧成形し、スルーホールを形成し、スルーホールメッキを行った後、所定の回路を形成するという通常の方法により製造することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。以下の実施例および比較例において「部」とは「重量部」を意味する。
【0028】
実施例1
カルボキシ含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(日本ゼオン社製商品名)40.5部、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂コンポセランE211(荒川化学工業製商品名、エポキシ当量320、シリカ分25重量%)36部、フェノールノボラック樹脂(水酸基当量104)13部、オクチル酸スズ1.0部、水酸化アルミニウム10部、シクロフェノキシホスファゼンオリゴマー(融点100℃)10部および老化防止剤のN,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン1部を、メチルエチルケトン/トルエン=6/4の混合溶剤に溶解希釈し、固形分30%のFPC基板用の接着剤組成物を製造した。
【0029】
実施例2
カルボキシ含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(日本ゼオン社製商品名)40.5部、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂コンポセランE211(荒川化学工業製商品名、エポキシ当量320、シリカ分25重量%)36部、ビフェニル骨格含有多官能エポキシ樹脂NC−3000S(日本化薬社製商品名、エポキシ当量285)36部、2−エチル−4−メチルイミダゾール1.5部、オクチル酸スズ1.0部、水酸化アルミニウム10部、シクロフェノキシホスファゼンオリゴマー(融点100℃)10部および老化防止剤のN,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン1部を、メチルエチルケトン/トルエン=6/4の混合溶剤に溶解希釈し、固形分30%のFPC基板用の接着剤組成物を製造した。
【0030】
比較例1
カルボキシ含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(日本ゼオン社製、商品名)40.5部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂YDCN−704P(東都化成社製商品名、エポキシ当量215)38部、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン(アミン当量62)11部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2部、水酸化アルミニウム10部、シクロフェノキシホスファゼンオリゴマー(融点100℃)10部および老化防止剤のN,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン1部を、メチルエチルケトン/トルエン=6/4の混合溶剤に溶解希釈し、固形分30%のFPC基板用の接着剤組成物を製造した。
【0031】
比較例2
カルボキシ含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(日本ゼオン社製、商品名)40.5部、ビフェニル骨格含有多官能型エポキシ樹脂のNC−3000(日本化薬社製商品名、エポキシ当量285)40.5部、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン(アミン当量62)8.8部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.15部、水酸化アルミニウム10部、トリフェニルホスフェート15部および老化防止剤のN,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン1部を、メチルエチルケトン/トルエン=6/4の混合溶剤に溶解希釈し、固形分30%のFPC基板用の接着剤組成物を製造した。
【0032】
実施例1〜2および比較例1〜2で製造したFPC基板用の接着剤組成物を厚さ25μmのポリイミドフィルムのカプトン(東レデュポン社製、商品名)にロールコーターで乾燥後の厚さが15μmになるように塗布乾燥し、その接着剤面と銅箔(35μm)の処理面とを重ね合わせて120℃のラミネートロールで圧着した後、オーブンで100℃,3時間、130℃,3時間、160℃,3時間順次処理し、接着剤を硬化させて4種類のフレキシブル銅張積層板を得た。
【0033】
実施例1〜2および比較例1〜2で製造したFPC基板用の接着剤組成物を、厚さ25μmのポリイミドフィルムのカプトン(東レデュポン社製、商品名)にロールコーターで乾燥後の厚さが35μmになるように塗布乾燥し、半硬化させて4種類のカバーレイを作製した。このカバーレイを、実施例1〜2および比較例1〜2で製造したそれぞれの接着剤組成物を用いて作製したフレキシブル銅張積層板に重ね合わせ、熱プレスで160℃,4MPa,1時間加熱加圧接着し、4種類の評価用のカバーレイ付きフレキシブル基板を作製した。
【0034】
次いで、実施例1〜2および比較例1〜2で製造したFPC基板用の接着剤組成物を、厚さ40μmのポリプロピレンフィルムに、乾燥後の厚さが50μmとなるようにロールコーターで塗布乾燥し、半硬化させて4種類の接着フィルムを作製した。この接着フィルムを厚さ125μmのポリイミド補強板に120℃のラミネートロールで圧着した後、キャリアフィルムのポリプロピレンフィルムを剥がし、実施例1〜2および比較例1〜2で製造したそれぞれの接着剤組成物を用いて作製したフレキシブル銅張積層板のポリイミドフィルム面に重ね合わせ、熱プレスで160℃,0.5MPa,20分間加熱加圧接着し、4種類の評価用の補強板付きフレキシブル基板を作製した。
【0035】
実施例1〜2よび比較例1〜2で製造したFPC基板用の接着剤組成物を用いて得られた4種類の基板についての特性評価を行ったので、結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
*1:耐燃性試験に用いた試験片は、銅張積層板の銅箔を全面エッチングによりすべて除去して作成した。
【0037】
*2:260℃、280℃および300℃の半田浴に1分間フロートさせて、フクレの有無を確認した。○印…フクレなし、×印…フクレあり。
【0038】
*3:JIS−P−8115による。銅張積層板とカバーレイの組合せで作製したフレキシブル基板で測定。
【0039】
*4:1mm間隔クシ型テストパターンで測定。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明および表1から明らかなように、本発明によれば、塩素、臭素を実質的に含有しないで優れた難燃性を示し、しかも耐熱性に優れるフレキシブル銅張積層板、カバーレイ、接着フィルムを得ることができる接着剤が提供される。このような材料を用いれば、良好な環境特性を付与し、かつ種々の特性に優れたフレキシブル配線板を製造することができる。

Claims (8)

  1. (A)ビスフェノール型エポキシ樹脂およびメトキシシラン部分縮合物を脱アルコール反応させて得られるメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂、
    (B)エポキシ用硬化剤、
    (C)硬化促進剤、
    (D)エラストマー、
    (E)少なくとも1種のホスファゼン化合物および
    (F)無機充填剤
    を必須成分とし、(D)エラストマーを接着剤組成物全体に対し5〜80重量%の割合で含有することを特徴とするハロゲンフリーの難燃性接着剤組成物。
  2. (D)エラストマーが、合成ゴム、ゴム変性高分子化合物、高分子エポキシ樹脂のいずれか又は2種類以上の組み合わせからなる請求項1記載のハロゲンフリーの難燃性接着剤組成物。
  3. 請求項1〜2いずれか1項記載の接着剤組成物で、ポリイミドフィルムの少なくとも片面に銅箔を張り合わせてなることを特徴とするフレキシブル銅張積層板。
  4. 請求項1〜2いずれか1項記載の接着剤組成物で、ポリイミドフィルムの表面に樹脂層を形成してなることを特徴とするカバーレイ。
  5. 請求項1〜2いずれか1項記載の接着剤組成物をフィルム状に形成してなることを特徴とする接着フィルム。
  6. 請求項1〜2いずれか1項記載の接着剤組成物で、ポリイミドフィルムの少なくとも片面に銅箔を張り合わせた後、回路を形成してなることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
  7. 請求項6記載のフレキシブルプリント配線板上に請求項4記載のカバーレイを張り合わせてなることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
  8. 請求項6又は請求項7に記載のフレキシブルプリント配線板と補強板とを請求項5記載の接着フィルムを介して張り合わせてなることを特徴とするプリント配線板。
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