JP5413234B2 - 接着剤組成物並びにこれを用いたカバーレイフィルム及びフレキシブル銅張積層板 - Google Patents

接着剤組成物並びにこれを用いたカバーレイフィルム及びフレキシブル銅張積層板 Download PDF

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Description

本発明は接着剤組成物に関し、特にフレキシブルプリント配線板(以下「FPC」ともいう。)用接着剤として好ましく使用することができるものに関する。FPC用接着剤として求められる配線基板への接着性、はんだ耐熱性、並びに加熱接着時の樹脂の流れ出し性及び回路溝への埋り込み性が良好な接着剤組成物に関する。また、接着後の基板の反りなど、製品外観上の不具合が生じることがない接着フィルムに関するものである。
近年、電子機器の小型化、高密度化等の多様化に伴い、フレキシブル回路基板あるいはフレキシブル印刷配線板の需要が増大している。そのような情勢の中でフレキシブル印刷回路基板の製造においても高集積化、多層化が進んでいる。
フレキシブル銅張積層板は、可とう性のある絶縁性ベースフィルムの片面又は両面に接着剤層を介して銅箔を貼り合わせた構造であり、絶縁性ベースフィルムの基材としては、高耐熱性・高信頼性を有するポリイミドフィルムが使用されることが多い。更に、このフレキシブル銅張積層板は、レジスト層形成、露光、現像、エッチング、レジスト層剥離などの工程を経て、銅箔に導電性回路を形成したFPCとなる。
これらFPCには、導電性回路の保護や絶縁性を目的として、フレキシブル銅張積層板の絶縁性ベースフィルムと銅箔とを貼り合わせるための接着剤、カバーレイ用接着剤や層間接着剤等の接着剤や、半導体封止剤等が広く用いられている。
従来、絶縁ベースフィルムと金属、絶縁ベースフィルム同士、金属同士等の接着に用いられるものとして、エポキシ樹脂と高い反応性を有する熱可塑性樹脂とを含有する種々の接着剤が提案されている。例えば、特許文献1にはカルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴム/エポキシ樹脂系接着剤が提案されている。また、特許文献2ではグリシジル基含有エラストマー/エポキシ樹脂系接着剤が提案されている。また、特許文献3ではカルボキシル基含有エチレンアクリル系エラストマー/エポキシ樹脂系接着剤が提案されている。また、特許文献4では、酸価を有するポリエステルアミド樹脂/エポキシ樹脂系接着剤が提案されている。特許文献5では、酸価を有するポリエステルポリウレタン樹脂/エポキシ樹脂系接着剤が提案されている。特許文献6では、ナイロン/エポキシ樹脂系接着剤が提案されている。これらの先行技術文献に示されている接着剤は、ゴムやエラストマー成分のカルボキシル基とエポキシ樹脂との反応性を利用し、速やかな硬化反応を実現し、かつ、接着性に優れているため、一般的に広く使用されている。
特開平6−49427号公報 特開2001−354936号公報 特開平7−235767号公報 特開2006−152015号公報 特開2005−244139号公報 特開2000−188451号公報
しかしながら、特許文献1から6に開示される接着剤では、構成要素であるゴムやエラストマーとポリイミド樹脂との接着性が不十分であり、はく離が起こり易いことが問題として挙げられる。また、ポリイミド/接着剤/銅箔からなる積層板を150℃の高温環境にさらした場合、数十時間後には接着性が大きく低下することが問題となっている。更に、ポリイミドなどの絶縁フィルムに接着剤を塗布・乾燥した接着剤付きのカバーレイフィルムとして、保管や輸送を行うことに際し、保管中や輸送中の熱履歴により接着剤の硬化反応が進行する問題がある。硬化反応が進行したカバーレイフィルムを銅箔に加熱接着した場合、樹脂の流れ出し性が悪いため、回路溝への埋り込みが不十分となるので回路の絶縁性が保持できなくなる。また、銅箔との密着性も悪くなることから、はく離接着強さの低下やはんだリフロー炉での加熱工程においてハガレやフクレが発生する問題があった。この現象は、接着剤を構成するゴム又はエラストマー成分中のカルボキシル基、エポキシ基やアミド基が、エポキシ樹脂と比較的低温でも反応が進行することに由来し、加熱接着時の溶融粘度が高すぎる状態になったことが原因である。
本発明は上記の課題を解決するものであり、その目的は接着物が高温環境下に長時間置かれた場合でも、接着性が低下することのない接着剤組成物を提供することにある。また、FPC用に使用した場合に、ポリイミドフィルムに対して優れた接着強さを発現し、耐熱老化性に優れた接着剤組成物を提供するものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及び特定の構造を有するエポキシ樹脂硬化剤を使用することにより、接着剤の耐熱老化性が向上することを見出した。本発明の接着剤組成物をFPCに用いた場合には、ポリイミドフィルムに対する接着性及び耐熱老化性に優れることを見出して、本発明を完成させるに至った。
本発明は以下の通りである。
1.ポリウレタン樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)及びエポキシ樹脂硬化剤(C)を含有する接着剤組成物であって、前記ポリウレタン樹脂(A)の融点が40〜90℃であり、かつ、エポキシ樹脂硬化剤(C)が下記一般式(1)で示される構造を有するフェノールノボラック樹脂であり、しかも前記エポキシ樹脂(B)及びエポキシ樹脂硬化剤(C)の含有量が、ポリウレタン樹脂(A)100質量部に対して、エポキシ樹脂(B)は50〜200質量部であり、エポキシ樹脂硬化剤(C)は10〜500質量部であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物。
Figure 0005413234
[式(1)におけるnは1〜100の整数である。]
2.上記エポキシ樹脂(B)が、1分子中に2個以上のエポキシ基を有することを特徴とする上記1に記載のフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物。
3.更に、硬化促進剤(D)を含有することを特徴とする上記1又は2に記載のフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物。
4.上記1〜3のいずれかに記載のフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物が、ポリイミドフィルムの片面に塗布されていることを特徴とするカバーレイフィルム。
5.上記1〜3のいずれかに記載のフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物を用いて、ポリイミドフィルムの少なくとも片面に銅箔を貼り合わせてなることを特徴とするフレキシブル銅張積層板。


本発明に係る接着剤組成物は、以上の様に、30〜150℃に融点を有するポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及び特定の構造を有するエポキシ樹脂硬化剤を含有する。そのため、接着物が高温環境下に長時間置かれた場合でも、接着強さを維持することができる。また、FPCに用いた場合には、ポリイミドフィルム等に対して高い接着強さを発現し、耐熱老化性及びはんだ耐熱性に優れる。更に、加熱接着時の樹脂の流れ出し性及び回路溝への埋り込み性にも優れる。
本発明の一実施形態について説明すると以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
○接着剤組成物
本発明に係る接着剤組成物は、ポリウレタン樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)及びエポキシ樹脂硬化剤(C)を含有するものであり、それぞれの樹脂は以下の通りである。
本発明に使用されるポリウレタン樹脂(A)について詳細を説明する。本発明に使用されるポリウレタン樹脂は、ポリイミドなどの絶縁性フィルムと銅箔の接着強さを高める役割を担っている。本発明に使用されるポリウレタン樹脂は、各種ポリオールとポリイソシアネートから構成され、融点が30〜150℃の結晶性を有するポリウレタン樹脂である。
本発明に使用される結晶性ポリウレタン樹脂を構成するポリオール成分としては、公知の任意の化合物を用いることができる。例えば、ポリエーテル系ジオール、ポリエステル系ジオール、ポリカプロラクトン系ジオール、ポリカーボネート系ジオール、ひまし油、アクリルポリオール、ポリブタジエンジオールなどが挙げられる。好ましくはポリエーテル系ジオール、ポリエステル系ジオール及びポリカプロラクトン系ジオールである。
ポリエーテル系ジオールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどを挙げることができる。ポリエステル系ジオールとしては、ポリオールと多塩基酸の縮合反応より生成されるものであり、ポリオール成分としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタンジオールなどを用いることができる。多塩基酸成分としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、イソフタル酸、テレフタル酸などを用いることができる。
本発明に使用されるポリウレタン樹脂を構成するポリイソシアネート成分としては、公知の任意の化合物を用いることができる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族系ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジシソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの脂肪族系ポリイソシアネートが挙げられる。好ましくは、芳香族系ポリイソシアネートである。
本発明で用いられるポリウレタン樹脂(A)の融点は30〜150℃であり、結晶性を有するものである。当該融点は35〜120℃であることが好ましく、40〜90℃であることがより好ましい。融点が30℃に満たない場合は、カバーレイの銅箔貼り合わせ工程の加熱接着時における接着剤組成物の溶融粘度が低くなり、加熱接着時の樹脂の流れ出し性が多くなり過ぎる。そのため、接続接点部分に樹脂が覆ってしまい、通電が不十分となる。一方、融点が150℃を超える場合は、銅箔貼り合わせ工程の加熱接着時の樹脂の溶融粘度が高過ぎるため、回路埋り込み性が悪くなり、絶縁信頼性が低下する。
融点を持たない非結晶ウレタン樹脂を用いた場合は、耐熱老化性に優れる接着剤組成物を得ることはできない。
本発明で使用されるポリウレタン樹脂(A)の酸価は5mgKOH/g以下であることが好ましく、本特許で使用されるポリウレタン樹脂は、カルボキシル基によるエポキシ樹脂との反応性が実質的に少ないことを特徴としている。すなわち本発明の接着剤組成物が熱硬化処理され十分に反応が完結し、接着剤全体が架橋構造を形成した後においても、本発明で使用されるポリウレタン樹脂中のカルボキシル基による架橋構造は形成されていないことを意味する。そのエポキシ樹脂との反応性の指標として、酸価が5mgKOH/g以下であることが好ましい。酸価が5mgKOH/gを超えるポリウレタン樹脂を使用すると、ポリウレタン樹脂とエポキシ樹脂との反応が比較的低温で起こり易くなるので、接着剤を塗布したカバーレイの保管及び輸送中の熱履歴により、架橋反応が進行する場合がある。そのため、そのカバーレイの銅箔貼り合わせ工程の加熱接着時に樹脂の溶融粘度が高くなりすぎるので、回路溝への埋り込みが不十分となり回路の絶縁性が保持できなくなることがある。また、銅箔との密着性も悪くなることから、接着強度が低下することがある。
本発明で用いられるポリウレタン樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、30000〜500000であることが好ましく、30000〜300000であることがより好ましく、50000〜250000であることが特に好ましい。重量平均分子量(Mw)がこの範囲であれば、接着性及び耐熱老化性に優れる接着剤組成物を得ることができる。
次に本発明で用いられるエポキシ樹脂(B)について説明する。
本発明で使用されるエポキシ樹脂(B)は、接着剤硬化物の耐熱性と高い接着力を発現させるための役割を担っている。
エポキシ樹脂の例としては、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル及びそのオリゴマー、オルトフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル等のグリジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、テトラフェニルグリシジルエーテルエタン、トリフェニルグリシジルエーテルエタン、ソルビトールのポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールのポリグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類が挙げられるが、これらに限定するものではない。また、フェノールノボラックエポキシ樹脂、o−クレゾールノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂用いることができる。
更に、エポキシ樹脂の例として難燃性を付与した臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ターシャリーブチルカテコール型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などを用いることができる。
本発明に係る接着剤組成物においては、エポキシ樹脂硬化剤との反応で架橋構造を形成し、高い耐熱性を発現させるために、エポキシ樹脂としては1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものを用いるのが好ましい。エポキシ基が1個のエポキシ樹脂を用いた場合、エポキシ樹脂硬化剤との架橋度が低いために十分なはんだ耐熱性が得られない場合がある。
本発明の接着剤組成物におけるポリウレタン樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)との配合割合はポリウレタン樹脂(A)100質量部に対し、エポキシ樹脂(B)が20〜500質量部の範囲内で含有することが好ましい。より好ましくは、エポキシ樹脂が30〜300質量部であり、更に好ましくは50〜200質量部である。エポキシ樹脂の配合割合が20質量部未満では硬化処理後の接着剤の弾性率が低くなるため、十分な耐熱特性が得られない場合がある。一方、エポキシ樹脂の配合割合が500質量部を越えた場合には、ポリウレタン樹脂の配合比率が少なくなるため、絶縁フィルムや銅箔などとの接着強度が低下する傾向にある。
次に本発明で使用されるエポキシ樹脂硬化剤(C)について説明する。
本発明で使用されるエポキシ樹脂硬化剤(C)は、エポキシ樹脂との反応により架橋構造を形成するため、接着剤の耐熱性を向上させる効果がある。また、銅との接着性向上の役割を担っている。更に、式(1)に示す構造を有するフェノールノボラック樹脂を用いれば、特異的に耐熱老化性が高いものが得られる。式(1)におけるnは1〜100の整数であり、より好ましくは1〜50の整数であり、更に好ましくは1〜20の整数である。
Figure 0005413234
[式(1)におけるnは1〜100の整数である。]
本発明の接着剤組成物におけるポリウレタン樹脂(A)とエポキシ樹脂硬化剤(C)との配合割合はポリウレタン樹脂(A)100質量部に対し、エポキシ樹脂硬化剤(C)が10〜500質量部の範囲内で含有することが好ましい。より好ましくは、エポキシ樹脂硬化剤(C)が15〜300質量部であり、更に好ましくは、20〜100質量部である。エポキシ樹脂硬化剤の配合割合が10質量部未満では硬化処理後の接着剤の弾性率が低くなるため、十分な耐熱特性が得られなくなる場合がある。一方、エポキシ樹脂硬化剤の配合割合が500質量部を越えた場合には、ポリウレタン樹脂の配合比率が少なくなるため、絶縁フィルムや銅箔などとの接着強度が低下する場合がある。
本発明で使用されるエポキシ樹脂(B)とエポキシ樹脂硬化剤(C)の当量比は、エポキシ樹脂当量1.0に対して、エポキシ樹脂硬化剤の水酸基当量は0.1〜2.0の範囲内で含有するのが好ましい。より好ましくは0.1〜1.0の範囲内である。前記の当量比が0.1未満では硬化処理後の接着剤の弾性率が低くなるため、十分な耐熱特性が得られなくなる場合がある。一方、前記の当量比が2.0を越えた場合には、硬化処理後の接着剤の弾性率が高くなるため、絶縁フィルムや銅箔などとの接着強度が低下する場合がある。
本発明の接着剤組成物には、エポキシ樹脂の硬化を促進するために、硬化促進剤(D)を更に配合することができる。硬化促進剤(D)の例としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−エチル−4メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾールなどのイミダゾール系化合物、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7,1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5などの強塩基化合物、それら硬化促進剤の塩を用いることができる。例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、オレイン酸塩、ギ酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などが挙げられる。これらの他にも、芳香族カルボン酸、ブロックイソシアネ−ト系化合物、ブロックスルホン酸系化合物等が挙げられる。
硬化促進剤(D)の配合量は、ポリウレタン樹脂(A)100質量部に対し、1〜20質量部の範囲内で含有することが好ましい。より好ましくは、5〜15質量部である。硬化促進剤の配合量がこの範囲であれば、接着性及び耐熱老化性に優れる接着剤組成物を得ることができる。
本発明の接着剤組成物は、一般的には溶剤に溶解して溶液型接着剤として用いられるが、溶剤としては、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤及び硬化促進剤を溶解するものが好ましい。
溶剤の具体的な例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン等の芳香族系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のエステル系溶剤、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロメタン、トリクロロエチレン等の塩素系溶剤が挙げられる。
本発明の接着剤組成物には、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤及び硬化促進剤以外に接着性向上や溶液特性の改善等種々の目的で、本発明の目的を損なわない範囲で任意に添加剤を配合することが可能である。例えば、熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマー及びゴムなどの樹脂成分、ポリウレタン樹脂の硬化剤、カップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、難燃剤、充填剤、染料等が挙げられる。また、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、カーボンブラック、シリカ等のフィラー成分を添加し、分散させることも可能である。かかる添加剤は、原料の溶剤への溶解時あるいは溶解後に添加することが可能である。
上記樹脂成分の例としては、アクリロニトリルブタジエンゴム、アクリルゴム、アクリルエチレンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンプロピレンαオレフィンゴム、エチレン酢酸ビニルエラストマー、ポリエステルウレタンエラストマー、ポリエーテルウレタンエラストマー、ポリカーボネートウレタンエラストマー、スチレンブタジエンスチレンエラストマー、スチレンイソプレンスチレンエラストマー、スチレンエチレンブチレンスチレンエラストマー、スチレンエチレンプロピレンスチレンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリルスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリアセタール、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、フェノキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などが挙げられる。また、これら樹脂を変性して、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基、水酸基、チオール基などを付与したものが挙げられる。
ポリウレタン樹脂の硬化剤の例としては、ポリイソシアネート化合物、多価カルボン酸化合物及びその酸無水物、メチロール化メラミン化合物などが挙げられる。
カップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトシキシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤などが挙げられる。
酸化防止剤の例としては、2,6−ジ−o−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−〔3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのフェノール系酸化防止剤、ジラルリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−ジチオプロピオネートなどのイオウ系酸化防止剤、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、亜リン酸トリイソデシルなどのリン系酸化防止剤などが挙げられる。
紫外線吸収剤の例としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、フェニルサリシレートなどのサリシレート系紫外線吸収剤、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートなどのシアノアクリレート系紫外線吸収剤、2−エトキシ−2’−エチルオキザリックアシッドビスアニリドなどのオキザリックアニリド系紫外線吸収剤、ビス−〔2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペジリニル〕セバケート、ビス−〔N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル〕セバケートなどのヒンダードアミン系紫外線吸収剤などが挙げられる。
難燃剤の例としては、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(ペンタブロモフェニル)エタン、ビス(テトラブロモフタルイミド)エタンなどの臭素系難燃剤、トリフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェートなどの芳香族リン酸エステル系難燃剤、1,3−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、1,3−フェニレンビス(ジキシレニル)ホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)などの芳香族縮合リン酸エステル、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェートなどの含ハロゲンリン酸エステル系難燃剤、赤リンなどの赤リン系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモンなどの無機系難燃剤、シリコン系難燃剤、ホウ素系難燃剤などが挙げられる。
本発明において、必須成分としてポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂硬化剤とを含む接着剤組成物を、前記の任意の添加剤と共に、通常、前記溶剤に溶解して溶液型接着剤として用いられる。溶液型接着剤として用いる場合の樹脂濃度としては、5〜60質量%が好ましく、より好ましくは10〜50質量%である。樹脂濃度がこの範囲であれば、調製した接着剤の溶液粘度が適性であり、可とう性フィルムへ塗工する際に均一な塗膜を形成させることができる。
本発明の接着剤組成物が用いられるFPCは、下記カバーレイフィルムとフレキシブル銅張積層板とを貼り合わせてなるものである。
○カバーレイフィルム
カバーレイフィルムとしては、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、アラミドフィルム等が挙げられる。本発明にとって好ましいフィルムは、その膜厚が12〜75μmのものであり、フィルムの片面もしくは両面に、コロナ放電処理、低温プラズマ処理、サンドブラスト処理等の表面処理を行ったものも用いることができる。
○フレキシブル印刷配線板
フレキシブル印刷配線板とは、上記カバーレイフィルムと同様の可とう性フィルムと銅箔とを接着剤を用いて、ロール圧着や熱プレス等の方法により貼り合わせた後、所望の回路パターンに銅箔層がエッチングされたものである。
本接着剤組成物を用いて可とう性フィルムと銅箔とを貼り合わせる方法としては、例えば以下の方法を挙げることできる。
1)接着剤溶液を可とう性フィルムに塗布し、乾燥させて接着剤層を形成し、その上に銅箔を貼り合わせて加熱することにより両基材間の接着剤層を硬化させる。
2)接着剤溶液を銅箔に塗布し、乾燥させて接着剤層を形成し、その上に可とう性フィルムを貼り合わせて加熱することにより両基材間の接着剤層を硬化させる。
3)接着剤溶液を離型性フィルムに塗工し、乾燥させて接着剤層を形成する。ついで該接着剤層と可とう性フィルムとを貼り合わせて、前記離型性フィルムを剥がし、露出した接着剤層と銅箔とを貼り合わせた後に加熱することにより両基材間の接着剤層を硬化させる。
4)接着剤溶液を離型性フィルムに塗工し、乾燥させて接着剤層を形成する。ついで該接着剤層と銅箔とを貼り合わせて、前記離型性フィルムを剥がし、露出した接着剤層と可とう性フィルムとを貼り合わせた後に加熱することにより両基材間の接着剤層を硬化させる。
前記離型性フィルムとしては、離型処理を施したPETフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、シリコーン離型処理紙、ポリオレフィン樹脂コート紙、TPXフィルム、フッ素系樹脂フィルム等が挙げられる。
接着剤溶液を塗工する方法としては、刷毛塗り、浸漬塗布、スプレー塗布、コンマコート、ナイフコート、ダイコート、リップコート、ロールコーター塗布、カーテン塗布等の方法により塗工する。塗工後の乾燥膜厚としては1〜100μmであるのが好ましく、より好ましくは10〜50μmの膜厚である。基材に塗工された接着剤溶液は好ましくは40〜250℃、より好ましくは70〜170℃の温度で熱風乾燥、遠赤外線加熱、高周波誘導加熱等の炉を通して加熱乾燥される。両基材を重ね合わせた接着剤層の硬化方法としては、80〜250℃の温度で熱風乾燥、遠赤外線加熱、高周波誘導加熱等の炉を通しての加熱する方法が用いられる。その中でも加熱プレス機による加圧下での加熱方法が高い接着性を得るために好ましい。
以下に、実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
ポリウレタン樹脂(住化バイエル社製 商品名「デスモコール500」)100質量部、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製 商品名「1032H60」)90質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製 商品名「JER1055」)90質量部、フェノキシ樹脂(東都化成社製 商品名「YP−50EK35」)50部、エポキシ樹脂硬化剤としてフェノールノボラック(DIC社製 商品名「フェノライトKH6021」)樹脂60質量部、硬化促進剤(サンアプロ社製 商品名「U−CAT SA102」)10質量部、及び溶媒としてメチルエチルケトン600質量部に溶解した。次いで以下に示す方法により、接着剤積層物を作製し、以下に示す方法により各種試験を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0005413234
表1及び表2における略号は、以下のものを示す。
・ポリウレタン樹脂a−1:住化バイエル社製 商品名「デスモコール500」(融点50℃、酸価0.8mgKOH/g、Mw180000)
・ポリウレタン樹脂a−2:メルキンサ社製 商品名「パールボンド508」(融点75℃、酸価0.3mgKOH/g、Mw230000)
・ポリウレタン樹脂a−3:メルキンサ社製 商品名「パールボンド523」(融点55℃、酸価0.3mgKOH/g、Mw80000)
・ポリウレタン樹脂x:DIC社製 商品名「パンデックスT−5102」(融点なし、酸価0.5mgKOH/g)
・アクリル樹脂:トウペ社製 商品名「パラクロンW−197」(融点なし、酸価0.5mgKOH/g)
・ニトリルゴム(NBR):日本ゼオン社製 商品名「ニポール1072J」(融点なし、酸価29mgKOH/g)
・フェノキシ樹脂:東都化成社製 商品名「YP−50EK35」
・エポキシ樹脂b−1:ジャパンエポキシレジン社製 商品名「1032H60」(トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、エポキシ当量169g/当量)
・エポキシ樹脂b−2:ジャパンエポキシレジン社製 商品名「JER1055」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量850g/当量)
・エポキシ樹脂b−3:DIC社製 商品名「EXA−4710」(ナフタレン型エポキシ樹脂、エポキシ当量170g/当量)
・エポキシ樹脂硬化剤c−1:DIC社製 商品名「フェノライトKH6021」(フェノールノボラック樹脂、水酸基当量118g/当量、n=12)
・エポキシ樹脂硬化剤c−2:DIC社製 商品名「フェノライトVH4170」(フェノールノボラック樹脂、水酸基当量118g/当量、n=5)
・エポキシ樹脂硬化剤y:DIC社製 商品名「フェノライトKA1165」(クレゾールノボラック樹脂、水酸基当量117g/当量)
・硬化促進剤d:サンアプロ社製 商品名「U−CAT SA102」(アミン系化合物)
○融点測定
示差走査熱量計を用いて−100〜200℃まで10℃/minの昇温速度で測定を行い、結晶融解に伴う吸熱ピークが見られた温度を融点とした。融点を有しないポリウレタン樹脂は、吸熱ピークが観察されなかった。
○酸価の測定
ポリウレタン樹脂1gをメチルエチルケトン40mlに溶解し、京都電子工業社製自動滴定装置「AT−510」にビュレットとして同社製「APB−510−20B」を接続したものを使用した。滴定試薬としては0.01mol/Lのベンジルアルコール性KOH溶液を用いて電位差滴定を行い、樹脂1gあたりのKOHのmg数を算出した。
(実施例2〜7)
表1の実施例2〜7に記載の組成を実施例1と同様の方法に従って接着剤組成物を得た。次いで実施例1と同様の方法により接着剤積層物を作製し、実施例1と同様の方法により各種試験を行った。その結果を表1に示す。
(比較例1〜4)
表2の比較例1〜4に記載の組成を実施例1と同様の方法に従って接着剤組成物を得た。次いで実施例1と同様の方法により接着剤積層物を作製し、実施例1と同様の方法により各種試験を行った。その結果を表2に示す。
Figure 0005413234
○接着試料の作製
実施例1〜7、比較例1〜4で得られた接着剤溶液を用いて厚さ25μmのポリイミドフィルム(東レ社製、商品名「カプトン100EN」)に乾燥後の膜厚が25μmになるように塗布し、80℃で2分間乾燥した後に更に150℃で3分間乾燥した。次いで厚さ35μmの圧延銅箔を貼り合わせて、100℃、0.3MPa、1m/分の条件でラミネートした。更にこのポリイミドフィルム/接着剤層/銅箔の積層体を160℃、1.5MPaの条件下で1分間加熱圧着し、その後170℃で2時間の加熱養生を行った。
○はく離接着強さの測定
上記方法で作製した接着試料を10mmの幅に裁断して、銅箔をポリイミドフィルムから剥がすときのはく離接着強さを23℃の温度条件下で引張試験機にて測定した(単位;N/mm)。このとき、引張速度は50mm/分とした。また、この時の強度を初期はく離接着強さとした。
○耐熱老化性
上記方法で作製した接着試料のうち、150℃で250時間の加熱処理を施したものを10mmの幅に裁断して、銅箔をポリイミドフィルムから剥がすときのはく離接着強さを23℃の温度条件下で引張試験機にて測定した(単位;N/mm)。このとき、引張速度は50mm/分とした。また、この時の強度を耐熱老化試験後のはく離接着強さとした。
○樹脂流れ出し性
上記接着剤を塗工したポリイミドフィルムに6mmφのパンチ穴を開けて、銅箔と加熱接着したときのポリイミド穴部からの接着剤層の最大流出長さを測定した(単位;mm)。流出長さが小さいものが良好で、大きいものほどレジンフロー性が劣ると判定する。
○樹脂流れ出しの安定性
上記接着剤を塗工したポリイミドフィルムを40℃の環境下に20日間放置した後、6mmφのパンチ穴を開けて、銅箔と加熱接着したときのポリイミド穴部からの接着剤層の最大流出長さを測定した(単位;mm)。流出長さが小さいものが良好で、大きいものほどレジンフロー性が劣ると判定する。また、この時の最大流出長さを、保管後の樹脂流れ出し性とした。
○はんだ耐熱性
上記方法で作製した接着試料を20mm四方に裁断したものを、ポリイミドフィルムの面を上にして、260℃で溶融したはんだ浴に60秒間浮かべて、試験片表面の発泡状態を観察した。
○ : 試験前の状態と全く変化無し
× : 試験片表面全体に膨れが発生
上記表1及び2の結果から、本発明の接着剤組成物は、はく離接着強さ及び樹脂流れ出し性に優れるものであった(実施例1〜7)。これに対して、比較例1では特定の構造を有していないエポキシ樹脂硬化剤を使用しているために、耐熱老化性が低いことがわかる。また、比較例2〜4では本発明のポリウレタン樹脂が含まれておらず、耐熱老化性等が不十分である。
本発明の接着剤組成物は、ポリイミドフィルム、PETフィルム等の樹脂フィルムや銅、アルミニウム等の金属箔の接着に使用することができる。特に、FPCやフレキシブルフラットケーブル等の接着に有用である。

Claims (5)

  1. ポリウレタン樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)及びエポキシ樹脂硬化剤(C)を含有する接着剤組成物であって、
    前記ポリウレタン樹脂(A)の融点が40〜90℃であり、かつ、エポキシ樹脂硬化剤(C)が下記一般式(1)で示される構造を有するフェノールノボラック樹脂であり、
    しかも前記エポキシ樹脂(B)及びエポキシ樹脂硬化剤(C)の含有量が、ポリウレタン樹脂(A)100質量部に対して、エポキシ樹脂(B)は50〜200質量部であり、エポキシ樹脂硬化剤(C)は10〜500質量部であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物。
    Figure 0005413234
    [式(1)におけるnは1〜100の整数である。]
  2. 上記エポキシ樹脂(B)が、1分子中に2個以上のエポキシ基を有することを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物。
  3. 更に、硬化促進剤(D)を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物が、ポリイミドフィルムの片面に塗布されていることを特徴とするカバーレイフィルム。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物を用いて、ポリイミドフィルムの少なくとも片面に銅箔を貼り合わせてなることを特徴とするフレキシブル銅張積層板。
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