JP2006225502A - 接着剤組成物およびこれを用いたフレキシブルプリント基板、フレキシブルプリント配線板用銅張積層板、フレキシブルプリント配線板用カバーレイフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 接着性および耐熱性に優れた接着剤組成物およびこれを用いたフレキシブルプリント基板、フレキシブルプリント配線板用銅張積層板、フレキシブルプリント配線板用カバーレイフィルムを提供する。
【解決手段】 本発明の接着剤組成物は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、ゴム成分(C)とを含むベース樹脂(D)と、粒径が0.1μm以下のナノ粒子(E)とを含有し、このナノ粒子(E)は、ベース樹脂(D)とナノ粒子(E)との合計量に対して1重量%〜5重量%の割合で含有し、このナノ粒子(E)の粒径は0.1μm以下であることを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明の接着剤組成物は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、ゴム成分(C)とを含むベース樹脂(D)と、粒径が0.1μm以下のナノ粒子(E)とを含有し、このナノ粒子(E)は、ベース樹脂(D)とナノ粒子(E)との合計量に対して1重量%〜5重量%の割合で含有し、このナノ粒子(E)の粒径は0.1μm以下であることを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、接着性および耐熱性に優れた接着剤組成物、この接着剤組成物を用いたフレキシブルプリント基板、フレキシブルプリント配線板用銅張積層板、フレキシブルプリント配線板用カバーレイフィルムに関するものである。
従来、ハイブリッド集積回路においては、シート状の耐熱性樹脂を用いたフレキシブルプリント基板、銅張積層板を用いたフレキシブルプリント配線板等が使用されている。これらのフレキシブルプリント基板等には、種々の特性が要求されており、中でも電気的特性は、難燃性、耐熱性と共に重要な特性である。
このフレキシブルプリント基板を構成する材料として、エポキシ樹脂を主成分とする接着剤組成物が用いられている。
この接着剤組成物では、長期間安定に保存できるようにするために、硬化剤としては、芳香族アミン系硬化剤、ジシアンジアミド、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂等、比較的高温で硬化反応が開始し進行するものが用いられていた。
このフレキシブルプリント基板を構成する材料として、エポキシ樹脂を主成分とする接着剤組成物が用いられている。
この接着剤組成物では、長期間安定に保存できるようにするために、硬化剤としては、芳香族アミン系硬化剤、ジシアンジアミド、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂等、比較的高温で硬化反応が開始し進行するものが用いられていた。
また、この接着剤組成物が硬化してなる接着剤層に可撓性を付与するために、カルボキシル基含有ニトリルゴム(アクリロニトリル−ブタジエンゴム、Acrylonitrile Butadiene Rubber、以下、「NBR」と略称する。)、アクリル酸の重合体または共重合体からなるアクリルゴム、カルボキシル基含有NBR変性アミド樹脂、ポリアミド樹脂等の柔軟性を有する熱可塑性樹脂等が添加剤として用いられていた(例えば、特許文献1、2参照)。
この様に、NBRやニトリルゴム等の添加剤は、柔軟性や基板の配線等を構成する金属等との密着性を向上させるために、接着剤組成物、特にエポキシ樹脂系の接着剤組成物にとっては必要不可欠な成分である。
特公昭64−2639号公報
特開平07−235767号公報
この様に、NBRやニトリルゴム等の添加剤は、柔軟性や基板の配線等を構成する金属等との密着性を向上させるために、接着剤組成物、特にエポキシ樹脂系の接着剤組成物にとっては必要不可欠な成分である。
ところで、従来のエポキシ樹脂系の接着剤組成物では、NBRやニトリルゴム等の添加剤を添加することにより、柔軟性は向上するものの、接着剤自体の機械的強度が低下するという問題点があった。
また、これらNBRやニトリルゴム等の添加剤は、耐熱性樹脂に比べて耐熱性が低く、接着剤層としての耐熱性が低下してしまうという問題点があった。
また、これらNBRやニトリルゴム等の添加剤は、耐熱性樹脂に比べて耐熱性が低く、接着剤層としての耐熱性が低下してしまうという問題点があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、接着性および耐熱性に優れた接着剤組成物およびこれを用いたフレキシブルプリント基板、フレキシブルプリント配線板用銅張積層板、フレキシブルプリント配線板用カバーレイフィルムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は次の様な接着剤組成物およびこれを用いたフレキシブルプリント基板、フレキシブルプリント配線板用銅張積層板、フレキシブルプリント配線板用カバーレイフィルムを提供した。
すなわち、本発明の請求項1に係る接着剤組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、ゴム成分とを含むベース樹脂と、粒径が0.1μm以下のナノ粒子とを含有し、前記ナノ粒子は、前記ベース樹脂と該ナノ粒子との合計量に対して1重量%〜5重量%の割合で含有してなることを特徴とする。
すなわち、本発明の請求項1に係る接着剤組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、ゴム成分とを含むベース樹脂と、粒径が0.1μm以下のナノ粒子とを含有し、前記ナノ粒子は、前記ベース樹脂と該ナノ粒子との合計量に対して1重量%〜5重量%の割合で含有してなることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る接着剤組成物は、請求項1に係る接着剤組成物において、前記ゴム成分は、カルボキシル基含有ニトリルゴムを含むことを特徴とする。
本発明の請求項3に係るフレキシブルプリント基板は、本発明の請求項1または2記載の接着剤組成物を硬化してなる接着剤層を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項4に係るフレキシブルプリント配線板用銅張積層板は、本発明の請求項1または2記載の接着剤組成物を硬化してなる接着剤層を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項5に係るフレキシブルプリント配線板用カバーレイフィルムは、本発明の請求項1または2記載の接着剤組成物を硬化してなる接着剤層を備えたことを特徴とする。
本発明の接着剤組成物によれば、エポキシ樹脂と、硬化剤と、カルボキシル基含有ゴムとを含むベース樹脂と、粒径が0.1μm以下のナノ粒子とを含有し、前記ナノ粒子を、前記ベース樹脂と該ナノ粒子との合計量に対して1重量%〜5重量%の割合で含有したので、接着性、耐熱性共に向上させることができる。
したがって、この接着剤組成物をフレキシブルプリント基板、フレキシブルプリント配線板用銅張積層板、フレキシブルプリント配線板用カバーレイフィルムそれぞれの接着剤層に適用すれば、これらの接着剤層の接着性、耐熱性を共に向上させることができ、電気的特性の信頼性を向上させることができる。
本発明の接着剤組成物およびこれを用いたフレキシブルプリント基板、フレキシブルプリント配線板用銅張積層板、フレキシブルプリント配線板用カバーレイフィルムの一実施形態について説明する。なお、この実施の形態は、本発明の趣旨をより理解し易いように具体的に説明したものであり、本発明は、この実施の形態に限定されない。
本発明の接着剤組成物は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、ゴム成分(C)とを含むベース樹脂(D)と、粒径が0.1μm以下のナノ粒子(E)とを含有し、このナノ粒子(E)は、ベース樹脂(D)とナノ粒子(E)との合計量に対して1重量%〜5重量%の割合で含有してなるものである。
エポキシ樹脂(A)としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有し、かつ、ハロゲンを含まないものであれば特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
硬化剤(B)としては、エポキシ樹脂(A)の硬化剤として作用し、かつ、ハロゲンを含まないものであれば特に限定されず、例えば、フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、およびこれらの誘導体等が挙げられる。
この硬化剤(B)のエポキシ樹脂(A)に対する添加量は、エポキシ樹脂(A)100重量部に対し5〜50重量部添加することが好ましい。
その理由は、添加量が5重量部未満では、硬化不足により、本発明の接着剤組成物を十分に硬化することができず、したがって、この接着剤組成物を硬化してなる接着剤層を備えたフレキシブルプリント基板等の電気特性が低下したり、接着強度が低下したり等の不具合が発生するからであり、一方、添加量が50重量部を超えると、硬化後の接着剤組成物中に未反応の硬化剤(B)が残存し易くなり、電気特性の低下を招く虞が生じるからである。
その理由は、添加量が5重量部未満では、硬化不足により、本発明の接着剤組成物を十分に硬化することができず、したがって、この接着剤組成物を硬化してなる接着剤層を備えたフレキシブルプリント基板等の電気特性が低下したり、接着強度が低下したり等の不具合が発生するからであり、一方、添加量が50重量部を超えると、硬化後の接着剤組成物中に未反応の硬化剤(B)が残存し易くなり、電気特性の低下を招く虞が生じるからである。
ゴム成分(C)としては、エポキシ樹脂(A)に可撓性を付与し、かつ、ハロゲンを含まないものであれば特に限定されず、例えば、カルボキシル基含有ニトリルゴムが挙げられる。
このカルボキシル基含有ニトリルゴムの含有量は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、ゴム成分(C)であるカルボキシル基含有ニトリルゴムとの合計量に対して10〜40重量%であることが好ましく、より好ましくは20〜30重量%である。
このカルボキシル基含有ニトリルゴムの含有量は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、ゴム成分(C)であるカルボキシル基含有ニトリルゴムとの合計量に対して10〜40重量%であることが好ましく、より好ましくは20〜30重量%である。
その理由は、カルボキシル基含有ニトリルゴムの含有量が10重量%未満では、本発明の接着剤組成物を硬化してなる接着剤層の可撓性が劣化し、硬くなるからであり、また、接着強度が低下するからである。一方、カルボキシル基含有ニトリルゴムの含有量が40重量%を超えると、本発明の接着剤組成物を用いて接着剤層を形成する際に、カルボキシル基含有ニトリルゴムの染み出し量が多くなり、しかも、接着剤層の接着強度が低下するからである。
ナノ粒子(E)は、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)等のアルカリ土金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)等のIV族元素の酸化物等の無機化合物からなる粒子であり、例えば、酸化ケイ素(SiO2)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、炭酸カルシウム(CaCO3)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、炭酸バリウム(BaCO3)等の無機化合物、あるいはこれらのうち1種以上を主成分とする無機物が好適に用いられる。
無機物としては、ガラスビーズやクレイ(粘土)等の酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする粒子状物質が好適に用いられる。
無機物としては、ガラスビーズやクレイ(粘土)等の酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする粒子状物質が好適に用いられる。
このナノ粒子(E)の粒径は0.1μm以下が好ましく、さらに好ましくは0.05μm以下である。
このナノ粒子(E)の粒径が0.1μmを超えると、初期の接着強度が低下するからである。
このナノ粒子(E)の粒径が0.1μmを超えると、初期の接着強度が低下するからである。
このナノ粒子(E)の含有量は、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)とゴム成分(C)とを含むベース樹脂(D)と、ナノ粒子(E)との合計量に対して1重量%〜5重量%が好ましく、さらに好ましい範囲は1重量%〜3重量%である。
このナノ粒子(E)の含有量が1重量%未満であると、加熱後の接着強度が低下するからであり、一方、含有量が5重量%を超えると、初期の接着強度が低下するからである。
このナノ粒子(E)の含有量が1重量%未満であると、加熱後の接着強度が低下するからであり、一方、含有量が5重量%を超えると、初期の接着強度が低下するからである。
本発明の接着剤組成物は、加熱前の接着強度が12N/cm以上、180℃にて2時間加熱後の接着強度が8N/cm以上であることが、接着性および耐熱性の点から好ましい。
この接着剤組成物には、上記(A)〜(E)の必須成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で各種添加剤等を適宜添加してもよい。
添加剤としては、例えば、充填材、強化材、カップリング剤、可塑剤、反応性希釈剤、有機溶剤、界面活性剤、安定剤等が挙げられ、これらの添加剤もハロゲンを含まないものが選択して用いられる。
この接着剤組成物には、上記(A)〜(E)の必須成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で各種添加剤等を適宜添加してもよい。
添加剤としては、例えば、充填材、強化材、カップリング剤、可塑剤、反応性希釈剤、有機溶剤、界面活性剤、安定剤等が挙げられ、これらの添加剤もハロゲンを含まないものが選択して用いられる。
本発明の接着剤組成物を対象物であるフレキシブルプリント基板の所定位置に塗布して接着剤層を形成するには、この接着剤組成物に有機溶剤を加えて接着剤溶液とし、この接着剤溶液をフレキシブルプリント基板の所定位置に塗布し、乾燥、硬化させる。これにより、フレキシブルプリント基板の所定位置に接着剤組成物を硬化してなる接着剤層が形成される。
この接着剤溶液の調製に用いられる有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン等が挙げられる。
また、この接着剤溶液の固形分濃度は10〜70重量%が好ましく、30〜65重量%がより好ましい。
その理由は、接着剤溶液中の固形分濃度が10重量%未満では、塗工むら(接着剤層厚さのばらつき)が発生し易くなり、一方、70重量%を超えると、粘度が上昇し、また、固形分と有機溶剤との相溶性低下によって塗布性が劣化するからである。
また、この接着剤溶液の固形分濃度は10〜70重量%が好ましく、30〜65重量%がより好ましい。
その理由は、接着剤溶液中の固形分濃度が10重量%未満では、塗工むら(接着剤層厚さのばらつき)が発生し易くなり、一方、70重量%を超えると、粘度が上昇し、また、固形分と有機溶剤との相溶性低下によって塗布性が劣化するからである。
本発明の接着剤組成物は、構成材料であるエポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、ゴム成分(C)と、ナノ粒子(E)と、有機溶剤(および必要に応じて添加される添加剤)とをポットミル、ボールミル、ホモジナイザー、スーパーミル、スーパーミキサーなどを用いて攪拌・混合することにより調製される。
この接着剤組成物は、有機溶剤を加えて得られる接着剤溶液を対象物であるフレキシブルプリント基板の所定位置に塗布し、乾燥、硬化させることで、フレキシブルプリント基板同士の接着や、フレキシブルプリント基板の封止を行うために用いられる。この接着剤組成物の乾燥・硬化に際しては、室温(25℃)〜200℃程度の温度下で行うことができる。
この接着剤組成物は、材料にハロゲン含有化合物を含まないので、焼却時に有害ガスが発生する虞がなく、したがって、環境を汚染することもない。
また、接着性が劣化する虞がなく、安定した接着強度を有するものとなる。
この接着剤組成物は、材料にハロゲン含有化合物を含まないので、焼却時に有害ガスが発生する虞がなく、したがって、環境を汚染することもない。
また、接着性が劣化する虞がなく、安定した接着強度を有するものとなる。
また、この接着剤組成物は、フレキシブルプリント基板およびその関連機器における接着剤として、あるいは、フレキシブルプリント配線板の銅張積層板やカバーレイフィルム等の様なフレキシブルプリント配線板用部材における接着剤として特に好適である。
図1は、本発明に係るフレキシブルプリント基板の一実施形態を示す概略断面図であり、本発明の接着剤組成物を硬化してなる接着剤層を備えたフレキシブルプリント基板の例である。
図1において、1はフレキシブルプリント基板であり、可撓性を有するベースフィルム2と、このベースフィルム2の表面(一方の面)2aに設けられたベースフィルム側接着剤層3と、このベースフィルム側接着剤層3の上に設けられた金属箔からなる回路4と、この回路4およびベースフィルム側接着剤層3の上に設けられたカバーレイフィルム側接着剤層5と、このカバーレイフィルム側接着剤層5の上面を全て覆うように設けられた可撓性を有するカバーレイフィルム6とから概略構成されている。
図1において、1はフレキシブルプリント基板であり、可撓性を有するベースフィルム2と、このベースフィルム2の表面(一方の面)2aに設けられたベースフィルム側接着剤層3と、このベースフィルム側接着剤層3の上に設けられた金属箔からなる回路4と、この回路4およびベースフィルム側接着剤層3の上に設けられたカバーレイフィルム側接着剤層5と、このカバーレイフィルム側接着剤層5の上面を全て覆うように設けられた可撓性を有するカバーレイフィルム6とから概略構成されている。
これらベースフィルム側接着剤層3、カバーレイフィルム側接着剤層5の少なくとも一方、好ましくは双方が、上記の接着剤組成物を硬化してなる接着剤層で構成されている。この接着剤組成物を硬化してなる接着剤層は、接着性および耐熱性の点から、常温(25℃)における接着強度が12N/cm以上が好ましく、また、この接着剤層を180℃にて2時間加熱した後における接着強度が8N/cm以上が好ましい。
これらベースフィルム側接着剤層3、カバーレイフィルム側接着剤層5それぞれの厚みは、10μm〜100μm程度となっている。
これらベースフィルム側接着剤層3、カバーレイフィルム側接着剤層5それぞれの厚みは、10μm〜100μm程度となっている。
このフレキシブルプリント基板1においては、ベースフィルム側接着剤層3、カバーレイフィルム側接着剤層5以外の構成要素の材料については特に限定されない。
例えば、ベースフィルム2およびカバーレイフィルム6としては、ポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等からなる厚み10μm〜100μm程度のフィルムが好適に用いられる。
また、回路4を構成する金属箔としては、電解銅箔、圧延銅箔、ニッケル箔等の厚み5μm〜100μm程度のものが用いられる。
例えば、ベースフィルム2およびカバーレイフィルム6としては、ポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等からなる厚み10μm〜100μm程度のフィルムが好適に用いられる。
また、回路4を構成する金属箔としては、電解銅箔、圧延銅箔、ニッケル箔等の厚み5μm〜100μm程度のものが用いられる。
次に、このフレキシブルプリント基板1の製造方法について説明する。
まず、上記の接着剤組成物を含む接着剤溶液をベースフィルム2の表面2aおよびカバーレイフィルム6の表面(一方の面)6aに塗布する。
次いで、ベースフィルム2上に金属箔からなる所定のパターンの回路4を形成する。
まず、上記の接着剤組成物を含む接着剤溶液をベースフィルム2の表面2aおよびカバーレイフィルム6の表面(一方の面)6aに塗布する。
次いで、ベースフィルム2上に金属箔からなる所定のパターンの回路4を形成する。
次いで、ベースフィルム2およびカバーレイフィルム6各々の接着剤組成物を含む接着剤溶液同士が互いに対向するように、ベースフィルム2およびカバーレイフィルム6各々を配置し、次いで、これらベースフィルム2およびカバーレイフィルム6を重ね合わせ、熱プレスにより加熱・加圧する。
この際、加熱温度は140〜200℃程度、加熱時間は0.5〜3時間程度とすることが望ましい。
この際、加熱温度は140〜200℃程度、加熱時間は0.5〜3時間程度とすることが望ましい。
この加熱・加圧工程により、ベースフィルム2の表面2aにベースフィルム側接着剤層3が、カバーレイフィルム6の表面6aにカバーレイフィルム側接着剤層5がそれぞれ形成されると同時に、ベースフィルム側接着剤層3およびカバーレイフィルム側接着剤層5が接合一体化する。
以上により、フレキシブルプリント基板1が得られる。
以上により、フレキシブルプリント基板1が得られる。
このフレキシブルプリント基板1によれば、これらベースフィルム側接着剤層3、カバーレイフィルム側接着剤層5の双方を上記の接着剤組成物を硬化してなる接着剤層で構成したので、接着性、耐熱性共に向上させることができる。
したがって、この接着剤組成物を適用したフレキシブルプリント基板1は、接着剤層3、5の接着性、耐熱性を共に向上させることができ、電気的特性の信頼性を向上させることができる。
したがって、この接着剤組成物を適用したフレキシブルプリント基板1は、接着剤層3、5の接着性、耐熱性を共に向上させることができ、電気的特性の信頼性を向上させることができる。
本実施形態のフレキシブルプリント配線板用銅張積層板は、可撓性を有する樹脂基板と、この樹脂基板の表面(一方の面)に設けられた接着剤層と、この接着剤層上に設けられた銅箔からなる回路とから概略構成され、接着剤層の少なくとも一部、好ましくは全部が、上記の本実施形態の接着剤組成物を硬化してなる接着剤層により構成されている。
ここで、このフレキシブルプリント配線板用銅張積層板を構成する樹脂基板としては、例えば、図1に示すベースフィルム2が挙げられる。また、接着剤層としては、例えば、図1に示すベースフィルム側接着剤層3が挙げられる。また、回路としては、例えば、図1に示す回路4が挙げられる。
ここで、このフレキシブルプリント配線板用銅張積層板を構成する樹脂基板としては、例えば、図1に示すベースフィルム2が挙げられる。また、接着剤層としては、例えば、図1に示すベースフィルム側接着剤層3が挙げられる。また、回路としては、例えば、図1に示す回路4が挙げられる。
本実施形態のフレキシブルプリント配線板用カバーレイフィルムは、可撓性を有する樹脂基板と、この樹脂基板の表面(一方の面)に設けられた接着剤層とから概略構成され、接着剤層の少なくとも一部、好ましくは全部が、上記の本実施形態の接着剤組成物を硬化してなる接着剤層により構成されている。
ここで、このフレキシブルプリント配線板用カバーレイフィルムを構成する樹脂基板としては、例えば、図1に示すカバーレイフィルム6が挙げられる。また、接着剤層としては、例えば、図1に示すカバーレイフィルム側接着剤層5が挙げられる。
ここで、このフレキシブルプリント配線板用カバーレイフィルムを構成する樹脂基板としては、例えば、図1に示すカバーレイフィルム6が挙げられる。また、接着剤層としては、例えば、図1に示すカバーレイフィルム側接着剤層5が挙げられる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下に示す粒子形状が板状の場合の粒径は、粒子の最長部分の長さを指すこととする。
なお、以下に示す粒子形状が板状の場合の粒径は、粒子の最長部分の長さを指すこととする。
(実施例1)
硬化剤として4,4−ジアミノジフェニルスルフォンを15重量%含むメチルエチルケトン溶液(A)を調整した。
また、カルボキシル基含有ニトリルゴム(NBR)を20重量%含むメチルエチルケトン溶液(B)を調整した。
次いで、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名;エピコート828EL、ジャパンエポキシレジン社製)に、これらメチルエチルケトン溶液(A)及び(B)を加え、混合した。
これにより、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を32重量%含むベース樹脂が得られた。
硬化剤として4,4−ジアミノジフェニルスルフォンを15重量%含むメチルエチルケトン溶液(A)を調整した。
また、カルボキシル基含有ニトリルゴム(NBR)を20重量%含むメチルエチルケトン溶液(B)を調整した。
次いで、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名;エピコート828EL、ジャパンエポキシレジン社製)に、これらメチルエチルケトン溶液(A)及び(B)を加え、混合した。
これにより、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を32重量%含むベース樹脂が得られた。
次いで、フィラー(ナノ粒子)として、板状、粒径0.05〜0.1μmのクレイ(粘土)(商品名:ルーセンタイトSTN、コープケミカル社製)を用い、このクレイを、上記のベース樹脂に、ベース樹脂とクレイとの合計量に対して1重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、実施例1の接着剤溶液を調製した。
なお、フィラーをベース樹脂に添加する場合、特に有機溶剤を添加する必要はないが、フィラーによっては分散しにくいものもあるので、その場合には、フィラーを予めメチルエチルケトン中に分散させ、この分散液をベース樹脂に添加すればよい。
なお、フィラーをベース樹脂に添加する場合、特に有機溶剤を添加する必要はないが、フィラーによっては分散しにくいものもあるので、その場合には、フィラーを予めメチルエチルケトン中に分散させ、この分散液をベース樹脂に添加すればよい。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された実施例1の試料を作製した。
(実施例2)
フィラー(ナノ粒子)として、球状、粒径0.04μmの炭酸カルシウム(商品名:カルシーズPLS2301、神島化学工業社製)を用い、この炭酸カルシウムを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂と炭酸カルシウムとの合計量に対して1重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、実施例2の接着剤溶液を調製した。
フィラー(ナノ粒子)として、球状、粒径0.04μmの炭酸カルシウム(商品名:カルシーズPLS2301、神島化学工業社製)を用い、この炭酸カルシウムを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂と炭酸カルシウムとの合計量に対して1重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、実施例2の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された実施例2の試料を作製した。
(実施例3)
フィラーとして、実施例1のクレイを用い、このクレイを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂とクレイとの合計量に対して3重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、実施例3の接着剤溶液を調製した。
フィラーとして、実施例1のクレイを用い、このクレイを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂とクレイとの合計量に対して3重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、実施例3の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された実施例3の試料を作製した。
(実施例4)
フィラーとして、実施例2の炭酸カルシウムを用い、この炭酸カルシウムを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂と炭酸カルシウムとの合計量に対して3重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、実施例4の接着剤溶液を調製した。
フィラーとして、実施例2の炭酸カルシウムを用い、この炭酸カルシウムを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂と炭酸カルシウムとの合計量に対して3重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、実施例4の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された実施例4の試料を作製した。
(実施例5)
フィラーとして、実施例1のクレイを用い、このクレイを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂とクレイとの合計量に対して5重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、実施例6の接着剤溶液を調製した。
フィラーとして、実施例1のクレイを用い、このクレイを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂とクレイとの合計量に対して5重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、実施例6の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された実施例6の試料を作製した。
(実施例6)
フィラーとして、実施例2の炭酸カルシウムを用い、この炭酸カルシウムを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂と炭酸カルシウムとの合計量に対して5重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、実施例7の接着剤溶液を調製した。
フィラーとして、実施例2の炭酸カルシウムを用い、この炭酸カルシウムを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂と炭酸カルシウムとの合計量に対して5重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、実施例7の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された実施例7の試料を作製した。
(比較例1)
実施例1で得られたベース樹脂をスーパーミキサーに投入して混合し、比較例1の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された比較例1の試料を作製した。
実施例1で得られたベース樹脂をスーパーミキサーに投入して混合し、比較例1の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された比較例1の試料を作製した。
(比較例2)
フィラーとして、実施例1のクレイを用い、このクレイを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂とクレイとの合計量に対して0.5重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、比較例2の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された比較例2の試料を作製した。
フィラーとして、実施例1のクレイを用い、このクレイを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂とクレイとの合計量に対して0.5重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、比較例2の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された比較例2の試料を作製した。
(比較例3)
フィラーとして、実施例2の炭酸カルシウムを用い、この炭酸カルシウムを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂と炭酸カルシウムとの合計量に対して0.5重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、比較例3の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された比較例3の試料を作製した。
フィラーとして、実施例2の炭酸カルシウムを用い、この炭酸カルシウムを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂と炭酸カルシウムとの合計量に対して0.5重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、比較例3の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された比較例3の試料を作製した。
(比較例4)
フィラーとして、実施例1のクレイを用い、このクレイを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂とクレイとの合計量に対して7重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、比較例4の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された比較例4の試料を作製した。
フィラーとして、実施例1のクレイを用い、このクレイを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂とクレイとの合計量に対して7重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、比較例4の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された比較例4の試料を作製した。
(比較例5)
フィラーとして、実施例2の炭酸カルシウムを用い、この炭酸カルシウムを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂と炭酸カルシウムとの合計量に対して7重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、比較例5の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された比較例5の試料を作製した。
フィラーとして、実施例2の炭酸カルシウムを用い、この炭酸カルシウムを、実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂と炭酸カルシウムとの合計量に対して7重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、比較例5の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された比較例5の試料を作製した。
(比較例6)
フィラー(ナノ粒子)として、板状、粒径0.8μmの水酸化マグネシウム(商品名:キスマP5、協和化学工業社製)を用い、この水酸化マグネシウムを、
実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂と水酸化マグネシウムとの合計量に対して3重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、実施例5の接着剤溶液を調製した。
フィラー(ナノ粒子)として、板状、粒径0.8μmの水酸化マグネシウム(商品名:キスマP5、協和化学工業社製)を用い、この水酸化マグネシウムを、
実施例1で得られたベース樹脂に、このベース樹脂と水酸化マグネシウムとの合計量に対して3重量%となるように添加し、これをスーパーミキサーに投入して混合し、実施例5の接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように、厚み25μmのポリイミドフィルム上に塗布し、その後150℃にて15分間乾燥し、ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成された実施例5の試料を作製した。
(接着剤層の評価)
実施例1〜7および比較例1〜5で作製した各試料について、接着剤層の接着強度を評価した。
接着強度評価用のサンプルは、乾燥後の接着剤層の厚みが30μmとなるように、各試料の接着剤層にベースフィルム上の銅箔を貼り合わせ、その後、170℃、40kg/cm2の圧力で40分プレスすることにより作製した。
実施例1〜7および比較例1〜5で作製した各試料について、接着剤層の接着強度を評価した。
接着強度評価用のサンプルは、乾燥後の接着剤層の厚みが30μmとなるように、各試料の接着剤層にベースフィルム上の銅箔を貼り合わせ、その後、170℃、40kg/cm2の圧力で40分プレスすることにより作製した。
その後、実施例1〜7および比較例1〜5各々のサンプルについて、常温(25℃)にて剥離強度試験を実施(加熱前)し、その後、180℃にて2時間加熱した後に剥離強度試験を実施(加熱後)した。
この剥離強度試験は、日本工業規格:JIS C 6481「プリント配線板用銅張積層板試験方法」に準拠して実施した。
すなわち、プレスにより得られた上記のサンプルを10mm幅に切り出し、その試料の接着剤層を90度方向に50mm/minの速度で銅箔から剥離し、その時の接着剤層の剥離強度を測定し、これを接着強度(単位:N/cm)とした。
実施例1〜7の各試料の接着剤層の組成および加熱前後における接着強度を表1に、比較例1〜5の各試料の接着剤層の組成および加熱前後における接着強度を表2に、それぞれ示す。
この剥離強度試験は、日本工業規格:JIS C 6481「プリント配線板用銅張積層板試験方法」に準拠して実施した。
すなわち、プレスにより得られた上記のサンプルを10mm幅に切り出し、その試料の接着剤層を90度方向に50mm/minの速度で銅箔から剥離し、その時の接着剤層の剥離強度を測定し、これを接着強度(単位:N/cm)とした。
実施例1〜7の各試料の接着剤層の組成および加熱前後における接着強度を表1に、比較例1〜5の各試料の接着剤層の組成および加熱前後における接着強度を表2に、それぞれ示す。
表1および表2によれば、実施例1〜7の接着剤層は、加熱前における接着強度が12N/cm以上、加熱後における接着強度が8N/cm以上であり、接着性、耐熱性共に優れていることが分かった。
また、比較例1〜3では、フィラーの添加量が1重量%未満であるため、加熱後の接着強度が7以下に低下していた。
また、比較例4、5では、フィラーの添加量が5重量%を超えているため、加熱前の接着強度が11と低下していた。
また、比較例1〜3では、フィラーの添加量が1重量%未満であるため、加熱後の接着強度が7以下に低下していた。
また、比較例4、5では、フィラーの添加量が5重量%を超えているため、加熱前の接着強度が11と低下していた。
以上により、接着剤組成物を、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、ゴム成分(C)とを含むベース樹脂(D)と、ナノ粒子(E)とを含有し、このナノ粒子(E)を、ベース樹脂(D)とナノ粒子(E)との合計量に対して1重量%〜5重量%の割合で含有し、しかもナノ粒子(E)の粒径を0.1μm以下とすることにより、加熱前における接着強度が12N/cm以上、加熱後における接着強度が8N/cm以上という接着性、耐熱性共に優れた接着剤層を形成することができる。
本発明の接着剤組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、ゴム成分とを含むベース樹脂と、ナノ粒子とを含有し、このナノ粒子を、ベース樹脂とナノ粒子との合計量に対して1重量%〜5重量%の割合で含有したものであるから、接着性、耐熱性共に優れた接着剤層を必要とするフレキシブルプリント基板、フレキシブルプリント配線板用銅張積層板、フレキシブルプリント配線板用カバーレイフィルムはもちろんのこと、片面フレキシブル基板、両面フレキシブル基板、多層構造フレキシブルプリント基板、多層リジッド−フレキシブル基板、フレキシブルテープ配線等に対しても適用可能であり、その効果は非常に大きなものである。
1…フレキシブルプリント基板、2…ベースフィルム、3…ベースフィルム側接着剤層、4…回路、5…カバーレイフィルム側接着剤層、6…カバーレイフィルム。
Claims (5)
- エポキシ樹脂と、硬化剤と、ゴム成分とを含むベース樹脂と、粒径が0.1μm以下のナノ粒子とを含有し、
前記ナノ粒子は、前記ベース樹脂と該ナノ粒子との合計量に対して1重量%〜5重量%の割合で含有してなることを特徴とする接着剤組成物。 - 前記ゴム成分は、カルボキシル基含有ニトリルゴムを含むことを特徴とする請求項1記載の接着剤組成物。
- 請求項1または2記載の接着剤組成物を硬化してなる接着剤層を備えたことを特徴とするフレキシブルプリント基板。
- 請求項1または2記載の接着剤組成物を硬化してなる接着剤層を備えたことを特徴とするフレキシブルプリント配線板用銅張積層板。
- 請求項1または2記載の接着剤組成物を硬化してなる接着剤層を備えたことを特徴とするフレキシブルプリント配線板用カバーレイフィルム。
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