JP2010138807A - バッフルプレートに対する排気パイプの接続方法及びバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造 - Google Patents

バッフルプレートに対する排気パイプの接続方法及びバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 排気パイプが接続されるバッフルプレートと、該バッフルプレートにおけるバーリング部が形成された側の面と対面する他のバッフルプレートとの間の隙間が狭い場合でも、バッフルプレートの開口部と排気パイプとの接続部強度を確保することができると共に、バッフルプレートに対する排気パイプの位置決めが可能なバッフルプレートに対する排気パイプの接続方法及びバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造の提供。
【解決手段】 第1バッフルプレート2の開口部2aに差し込まれるインレットパイプ4の先端部の一部を外側へ切り起こして3つのフレア部41を形成し、第1バッフルプレート2におけるバーリング部2cの形成側とは反対側の開口部2aの開口縁部に各フレア部41を溶接固定することによりインレットパイプ41を第1バッフルプレート2の開口部2aに接続固定するようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、バッフルプレートに対する排気パイプの接続方法及びバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造に関する。
従来、バッフルプレートに対する排気パイプの接続構造として特許文献1に記載の技術が公知になっている。
通常、このようなバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造は、マフラー内を仕切るバッフルプレートに形成された開口部の開口縁部にバーリング部が形成されていて、排気パイプの先端部を開口部に対してバーリング部形成側とは反対側から差し込んだ状態で接続する。
そして、差し込まれた排気パイプの先端外周面とバーリング部の先端開口縁部との間を溶接することによって、バッフルプレートの開口部に対し排気パイプを接続固定するようにしている。
特開2008−274767公報
しかしながら、従来例のバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造にあっては、排気パイプが接続されるバッフルプレートと、該バッフルプレートにおけるバーリング部が形成された側の面と対面する他のバッフルプレートとの間の隙間が狭い場合には、差し込まれた排気パイプの先端外周面とバーリング部の先端開口縁部との間の溶接作業が困難であるという問題があった。
そこで、このようなケースでは、開口部におけるバーリング部形成側とは反対側の開口縁部と排気パイプとの間を溶接することが考えられるが、バーリング部の曲がり部と排気パイプ外周面との間に隙間ができるため、溶接性が悪く、このため、接続部の強度を確保することが困難であるという問題がある。
本発明の解決しようとする課題は、排気パイプが接続されるバッフルプレートと、該バッフルプレートにおけるバーリング部が形成された側の面と対面する他のバッフルプレートとの間の隙間が狭い場合でも、バッフルプレートの開口部と排気パイプとの接続部強度を確保することができると共に、バッフルプレートに対する排気パイプの位置決めが可能なバッフルプレートに対する排気パイプの接続方法及びバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造を提供することにある。
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、マフラー内を仕切るバッフルプレートに形成された開口部の開口縁部にバーリング部が形成され、開口部に対しバーリング部形成側とは反対側から排気パイプの先端部を差し込んだ状態で接続固定するようにしたバッフルプレートに対する排気パイプの接続方法であって、バッフルプレートの開口部に差し込まれる排気パイプの先端部の一部を外側へ切り起こして複数のフレア部を形成し、フレア部をバッフルプレートにおけるバーリング部形成側とは反対側の開口部の開口縁部に当接させることにより排気パイプをバッフルプレートの開口部に対しパイプ軸線方向の位置決めをし、フレア部をバッフルプレートにおける開口部の開口縁部に溶接固定するようにしたことを特徴とする手段とした。
また、請求項2記載の発明は、マフラー内を仕切るバッフルプレートに形成された開口部の開口縁部にバーリング部が形成され、開口部に対しバーリング部形成側とは反対側から排気パイプの先端部を差し込んだ状態で接続固定するようにしたバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造であって、バッフルプレートの開口部に差し込まれる排気パイプの先端部の一部を外側へ切り起こして複数のフレア部が形成され、バッフルプレートにおけるバーリング部形成側とは反対側の開口部の開口縁部にフレア部を溶接固定することにより排気パイプがバッフルプレートの開口部に接続固定されていることを特徴とする手段とした。
本発明では、上述のように、バッフルプレートの開口部に差し込まれる排気パイプの先端部の一部を略軸直方向外側へ切り起こして複数のフレア部を形成した。
これにより、バッフルプレートにおけるバーリング部形成側とは反対側の開口部の開口縁部にフレア部が当接するまで排気パイプの先端部を差し込むことにより、バッフルプレートに対する排気パイプの位置決めが可能になる。
また、バーリング部の立ち上がりの曲部があるため、少々斜め方向からでも挿入が容易になる。
また、バッフルプレートにおけるバーリング部形成側とは反対側の開口部の開口縁部にフレア部を溶接固定することにより排気パイプをバッフルプレートの開口部に接続固定するようにした。
これにより、排気パイプが接続されるバッフルプレートと、該バッフルプレートにおけるバーリング部が形成された側の面と対面する他のバッフルプレートとの間の隙間が狭い場合でも、バッフルプレートの開口部と排気パイプとの接続部強度を確保することができる。
以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、実施例1のバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造を図面に基づいて説明する。
図1は実施例1のバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造が適用されたマフラ−を示す断面図、図2は実施例1のバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造を示す一部切欠断面図、図3は図2のS3−S3線における縦断面図、図4は図3におけるS4−S4線における縦断面図である。
このバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造は、図1に示すように、マフラー本体1と、第1バッフルプレート2と、第2バッフルプレート3と、インレットパイプ(排気パイプ)4と、アウトレットパイプ5と、インナーパイプ6と、補強兼隙間閉塞部材7を備えている。
さらに詳述すると、マフラー本体1は、円筒状に形成されたアウターシェル11と、このアウターシェル11の両端開口部を閉塞するインレット側エンドプレート12と、アウトレット側エンドプレート13とから構成されている。
第1バッフルプレート2と第2バッフルプレート3は、マフラー本体1内を共鳴室1aと、第1拡張室1bと、第2拡張室1cに仕切る状態で設けられている。
また、第1拡張室1bを構成する第1バッフルプレート2と第2バッフルプレート3との間の隙間h2が共鳴室1aを構成する隙間h1及び第2拡張室1cを構成する隙間h3より狭く形成されている。
インレットパイプ4は、略L字状に形成され、排気ガス流れ方向上流側パイプ4aがアウターシェル11に形成された開口部11aを貫通し、下流側パイプ4bの先端部が第1バッフルプレート2に形成された開口部2aを貫通して第1拡張室1b内に連通する状態に設けられている。なお、アウターシェル11の開口部11aは、図1に示すように、インレットパイプ4の外径より大径に形成されている。
インナーパイプ6は、第2バッフルプレート3に形成された開口部3aを貫通し、第1拡張室1bと第2拡張室1cとの間を連通させる状態で設けられている。
アウトレットパイプ5は、アウトレット側エンドプレート13に形成された開口部13aを貫通し、共鳴室1a内に連通する状態で設けられている。
また、共鳴室1a内を通るインレットパイプ4には、共鳴室1a内と連通する複数の小孔4cが形成されている。
第1バッフルプレート2の開口部2aには、図2、4に示すように、第1拡張室1b内側へ向けて突出するバーリング部2cが形成されている。
補強兼隙間閉塞部材7は、インレットパイプ4の排気ガス流れ方向上流側パイプ4aとアウターシェル11に形成された大径の開口部11aとの間の環状隙間を閉塞してアウターシェル11とインレットパイプ4との間を連結固定する役目をなす。この補強兼隙間閉塞部材7はアウターシェル11の外側におけるインレットパイプ4の外周面に対し密に接する円筒部7aとアウターシェル11の外面に沿ったフランジ部7bとで構成されている。
また、第1バッフルプレート2の開口部2aに差し込まれるインレットパイプ4の排気ガス流れ方向下流側パイプ4bの先端部には、図2〜4に示すように、その一部を略軸直方向外側へ切り起こして3枚のフレア部41が形成されている。
図1に戻り、以上の部材で構成されるマフラーは、以下の手順で組み付けられている。
先ず、インレット側エンドプレート12とインレットパイプ4を除く部材の組み付けを行う。
次に、インレットパイプ4における上流側パイプ4aをマフラー本体1の内側からアウターシェル11に形成された大径の開口部11aに差し込む。
次に、第1バッフルプレート2におけるバーリング部2cの形成側とは反対側の開口部2aの開口縁部に各フレア部41を係止した状態でインレットパイプ4における下流側パイプ4bの先端部を第1バッフルプレート2の開口部2aに差し込む。
次に、各フレア部41を第1バッフルプレート2における開口部2aの開口縁部に対し溶接固定することにより、インレットパイプ4の先端部を第1バッフルプレート2の開口部2aに接続固定する。
次に、アウターシェル11の外側に突出したインレットパイプ4の上流側パイプ4aに補強兼隙間閉塞部材7の円筒部7aを装着し、フランジ部4bの外周縁部をアウターシェル11の外面に対し溶接固定する。
次に、円筒部7aの開口縁部をインレットパイプ4の上流側パイプ4aに溶接固定することによりインレットパイプ4の組み付けを行う。
最後に、インレット側エンドプレート12をアウターシェル11の開口部に溶接固定することにより、マフラーの組み付けが行われている。
次に、この実施例1の作用を説明する。
<第1バッフルプレートに対するインレットパイプの位置決め作用について>
第1バッフルプレート2の開口部2aに差し込まれるインレットパイプ4の先端部の一部を略軸直方向外側へ切り起こして3つのフレア部41を形成した。
これにより、第1バッフルプレート2におけるバーリング部2cの形成側とは反対側の開口部2aの開口縁部に各フレア部41が当接するまでインレットパイプ4の先端部を差し込むことにより、第1バッフルプレート2に対するインレットパイプ4の位置決めが可能になる。
即ち、フレア部41が第1バッフルプレート2に当接することでパイプ軸線方向の位置決めが行われ、また、インレットパイプ4の先端を第1バッフルプレート2の開口部2aに差し込むことで径方向の位置決めが行われる。
<第1バッフルプレートに対するインレットパイプの接続部強度確保作用について>
第1バッフルプレート2におけるバーリング部2cの形成側とは反対側の開口部2aの開口縁部に各フレア部41を溶接固定することによりインレットパイプ41を第1バッフルプレート2の開口部2aに接続固定するようにした。
これにより、インレットパイプ4が接続される第1バッフルプレート2と、該第1バッフルプレート2におけるバーリング部2cが形成された側の面と対面する第2のバッフルプレート3との間の隙間h2が狭い場合でも、第1バッフルプレート2の開口部2aとインレットパイプ4との接続部強度を確保することができる。
即ち、フレア部41における曲がり部以外の先端側の平面部を第1バッフルプレート2の平面部に溶接することができるため、溶接性が悪くなることはない。
<マフラーの消音作用について>
以上のように構成されたマフラーでは、図1に示すように、インレットパイプ4からマフラー本体1内に流入する排気ガスは、先ず、インレットパイプ4に形成された複数の小孔4cにより、共鳴室1a内を通過する際に共鳴作用により特定周波数の音が消音される。
次いで、第1拡張室1b内に流入する際に拡張作用により消音される。
さらに、第1拡張室1bからインナーパイプ6を通って第2拡張室1c内に流入する際に拡張作用により消音された後、第2拡張室1c内からアウトレットパイプ5を通って車外に排出される。
次に、この実施例1の効果を請求項1、2に対応する(1)と共に説明する。
(1)この実施例1のバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造では、上述のように、第1バッフルプレート2の開口部2aに差し込まれるインレットパイプ4の先端部の一部を外側へ切り起こして3つのフレア部41を形成し、第1バッフルプレート2におけるバーリング部2cの形成側とは反対側の開口部2aの開口縁部に各フレア部41を溶接固定することによりインレットパイプ41を第1バッフルプレート2の開口部2aに接続固定するようにした。
これにより、排気パイプが接続されるバッフルプレートと、該バッフルプレートにおけるバーリング部が形成された側の面と対面する他のバッフルプレートとの間の隙間が狭い場合でも、バッフルプレートの開口部と排気パイプとの接続部強度を確保することができると共に、バッフルプレートに対する排気パイプの挿入と位置決めが容易になるという効果が得られる。
以上本実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、実施例では、フレア部を3つ形成したが、フレア部の形成個数は2個以上であればその形成個数は任意である。
また、マフラー本体内の構成は任意である。
また、配管を斜め方向にバッフルプレートに取り付ける必要が有るときには、バーリング部を斜め方向に起こすと共に、その傾きに合わせるように排気パイプにおいてフレア部の各フレアの長さや角度を変えて設けるようにすればよい。
実施例1のバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造が適用されたマフラーを示す断面図である。 実施例1のバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造を示す一部切欠側面図である。 図2のS3−S3線における縦断面図である。 図3におけるS4−S4線における縦断面図である。
符号の説明
1 マフラー本体
1a 共鳴室
1b 第1拡張室
1c 第2拡張室
11 アウターシェル
11a 開口部
12 インレット側エンドプレート
13 アウトレット側エンドプレート
13a 開口部
2 第1バッフルプレート
2a 開口部
2c バーリング部
3 第2バッフルプレート
3a 開口部
4 インレットパイプ(排気パイプ)
4a 上流側パイプ
4b 下流側パイプ
4c 小孔
41 フレア部
5 アウトレットパイプ
6 インナーパイプ
7 補強兼隙間閉塞部材
7a 円筒部
7b フランジ部
h1 隙間
h2 隙間
h3 隙間

Claims (2)

  1. マフラー内を仕切るバッフルプレートに形成された開口部の開口縁部にバーリング部が形成され、
    前記開口部に対し前記バーリング部形成側とは反対側から排気パイプの先端部を差し込んだ状態で接続固定するようにしたバッフルプレートに対する排気パイプの接続方法であって、
    前記バッフルプレートの開口部に差し込まれる前記排気パイプの先端部の一部を外側へ切り起こして複数のフレア部を形成し、
    前記フレア部を前記バッフルプレートにおける前記バーリング部形成側とは反対側の開口部の開口縁部に当接させることにより前記排気パイプを前記バッフルプレートの開口部に対しパイプ軸線方向の位置決めをし、
    前記フレア部を前記バッフルプレートにおける開口部の開口縁部に溶接固定するようにしたことを特徴とするバッフルプレートに対する排気パイプの接続方法。
  2. マフラー内を仕切るバッフルプレートに形成された開口部の開口縁部にバーリング部が形成され、
    前記開口部に対し前記バーリング部形成側とは反対側から排気パイプの先端部を差し込んだ状態で接続固定するようにしたバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造であって、
    前記バッフルプレートの開口部に差し込まれる前記排気パイプの先端部の一部を外側へ切り起こして複数のフレア部が形成され、
    前記バッフルプレートにおける前記バーリング部形成側とは反対側の開口部の開口縁部に前記フレア部が溶接固定されていることを特徴とするバッフルプレートに対する排気パイプの接続構造。
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