JP2010132045A - タイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】バットレス部に冷却用の凹凸部が設けられる場合において、充分な冷却効果を得つつ、凹凸部の欠損や、加硫成型用の金型の損傷などの製造上の不具合を解消できるタイヤを提供する。
【解決手段】本発明に係る凹凸部100は、空気入りタイヤの外側面1Aからタイヤ赤道面CSに向かって傾斜する多角形状の第1傾斜面110と、第1傾斜面110と連なり、第1傾斜面110と同一な多角形状の第2傾斜面120とを含む。第1傾斜面110の第1底部111と第2傾斜面120の第2底部121とが連なる底部130が形成される。外側面1Aから底部130までの深さ(D)は、3mm未満である。凹凸部100は、最短距離Lに対して1.3となる外側端部14と内側端部16との間に設けられる。バットレス部には、第1傾斜面110と第2傾斜面120とによって構成される凹凸部100が複数設けられる。
【選択図】図4
【解決手段】本発明に係る凹凸部100は、空気入りタイヤの外側面1Aからタイヤ赤道面CSに向かって傾斜する多角形状の第1傾斜面110と、第1傾斜面110と連なり、第1傾斜面110と同一な多角形状の第2傾斜面120とを含む。第1傾斜面110の第1底部111と第2傾斜面120の第2底部121とが連なる底部130が形成される。外側面1Aから底部130までの深さ(D)は、3mm未満である。凹凸部100は、最短距離Lに対して1.3となる外側端部14と内側端部16との間に設けられる。バットレス部には、第1傾斜面110と第2傾斜面120とによって構成される凹凸部100が複数設けられる。
【選択図】図4
Description
本発明は、トレッド端部からタイヤ最大幅部分までの領域であるバットレス部に凹凸部を備えるタイヤに関する。
従来、自動車に装着されるタイヤ、特に、トラックやバスなどに装着される重荷重用タイヤが大きな荷重を掛けられた状態で路面を転動すると、タイヤサイド部、具体的には、トレッドの幅方向端部からタイヤの最大幅部分までの領域であるバットレス部からの発熱量が大きくなる。バットレス部の発熱量が大きくなると、ベルト層の端部を起点とするベルト層のセパレーションが発生し易くなる懸念がある。
そこで、セパレーションの発生を抑制するため、バットレス部の発熱を抑制する様々な方法が実現されている。例えば、タイヤ周方向に延びる溝をバットレス部に複数形成し、フィン状の凹凸部を設ける方法が知られている(特許文献1参照)。また、当該特許文献に開示されている凹凸部の場合、充分なバットレス部の冷却効果を得るため、溝の深さは、3mm〜10mmに設定される。
特開2004−66851号公報(第4−5頁、第2−3図)
しかしながら、上述した従来のタイヤでは、凹凸部を形成する溝の深さが3mm〜10mmと深いため、凹凸部、具体的には、互いに隣接する溝の間に位置する凸部が欠損し易い点で改良が求められていた。
また、溝を形成するために加硫成型用の金型(割モールド)に設けられる凸部の耐久性が低いことや、生タイヤ(グリーンタイヤ)のタイヤサイド部に金型の凸部が差し込まれることによってタイヤ構成部材(例えば、ベルト層)が変位する製造上の不具合が発生し易い点でも改良が求められていた。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、バットレス部に冷却用の凹凸部が設けられる場合において、充分な冷却効果を得つつ、凹凸部の欠損や、加硫成型用の金型の損傷などの製造上の不具合を解消できるタイヤの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、カーカス(カーカス2)よりもタイヤ径方向外側に設けられるベルト層(ベルト層4)と、トレッドにおけるトレッド幅方向外側のトレッド端部(トレッド端部6a)からタイヤ最大幅部分(タイヤ最大幅部分10)までの領域であるバットレス部(バットレス部12)に設けられる凹凸部(凹凸部100)とを備えるタイヤ(例えば、空気入りタイヤ1)であって、前記凹凸部は、前記タイヤの外側面(外側面1A)からタイヤ赤道面(タイヤ赤道面CS)に向かって傾斜する多角形状の第1傾斜面(第1傾斜面110)と、前記第1傾斜面と連なり、前記タイヤ赤道面から前記外側面に向かって傾斜し、前記第1傾斜面と同一な多角形状の第2傾斜面(第2傾斜面120)とを含み、前記第1傾斜面は、最も前記タイヤ赤道面寄りに位置する辺によって構成される第1底部(第1底部111)を有し、前記第2傾斜面は、も前記タイヤ赤道面寄りに位置する辺によって構成される第2底部(第2底部121)を有し、前記第1底部に前記第2底部の一端から他端まで接することによって、前記第1傾斜面と前記第1傾斜面とが連なる底部(底部130)が形成され、前記外側面から前記底部までの深さ(D)は、3mm未満であり、前記ベルト層におけるトレッド幅方向外側のベルト端部(ベルト端部4e)から、前記ベルト端部に最も接近した前記外側面までの距離である最短距離(L)を1.0とした場合、前記凹凸部は、前記最短距離に対応する前記外側面の位置よりもタイヤ径方向外側に位置し、前記ベルト端部から前記外側面までの距離が1.3となる外側端部(外側端部14)と、前記最短距離に対応する前記外側面の位置よりもタイヤ径方向内側に位置し、前記ベルト端部から前記外側面までの距離が1.3となる内側端部(内側端部16)との間に設けられ、前記バットレス部には、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とによって構成される前記凹凸部が複数設けられることを要旨とする。
かかる特徴によれば、凹凸部は、バットレス部のうち、最短距離に対して1.3となる外側端部と内側端部との間に複数設けられる。これによれば、タイヤの転動時に、外側面を通過する空気が、凹凸部によって上記範囲内で乱れる(すなわち、乱流が発生する)。このため、バットレス部、特に、上記範囲の発熱を抑制でき、充分な冷却効果(ラジエター効果)を得ることができる。従って、セパレーションの発生を抑制して、タイヤの耐久性を向上できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記底部は、タイヤ径方向に沿って形成されることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1または2の特徴に係り、前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面は、三角形であることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第3の特徴に係り、前記第1傾斜面の何れかの辺は、前記第2傾斜面の何れかの辺と接することを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記凹凸部は、タイヤ径方向において、前記外側端部から前記内側端部までのすべての領域に設けられることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第3乃至5の特徴に係り、前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の底辺から頂点までの高さ(H)は、10mm以下であることを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、本発明の第1乃至6の特徴に係り、前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の底辺の長さ(W)は、20mm以下であることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、バットレス部に冷却用の凹凸部が設けられる場合において、充分な冷却効果を得つつ、凹凸部の欠損や、加硫成型用の金型の損傷などの製造上の不具合を解消できるタイヤを提供することができる。
次に、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)空気入りタイヤの構成、(2)凹凸部の構成、(3)変更例、(4)比較評価、(5)作用・効果、(6)その他の実施形態について、説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)空気入りタイヤの構成
まず、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1を示す断面図である。図3は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1を示す側面図である。本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、トラックやバスなどに装着される重荷重用タイヤである。
まず、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1を示す断面図である。図3は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1を示す側面図である。本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、トラックやバスなどに装着される重荷重用タイヤである。
図1〜図3に示すように、空気入りタイヤ1は、カーカス2と、ベルト層4と、トレッド6と、凹凸部100とを備える。
(1.1)カーカス
カーカス2は、カーカスコード及びゴムによって構成される。カーカス2は、ビードコア8を巻き返して、空気入りタイヤ1の骨格を形成する。
カーカス2は、カーカスコード及びゴムによって構成される。カーカス2は、ビードコア8を巻き返して、空気入りタイヤ1の骨格を形成する。
(1.2)ベルト層
ベルト層4は、カーカス2よりもタイヤ径方向TD外側に設けられ、カーカス2を補強する。ベルト層4は、タイヤ周方向TRに沿って帯状に形成される。ベルト層4は、カーカス2からトレッド6に向けて、第1ベルト層4a、第2ベルト層4b、第3ベルト層4c、及び第4ベルト層4dを有する。
ベルト層4は、カーカス2よりもタイヤ径方向TD外側に設けられ、カーカス2を補強する。ベルト層4は、タイヤ周方向TRに沿って帯状に形成される。ベルト層4は、カーカス2からトレッド6に向けて、第1ベルト層4a、第2ベルト層4b、第3ベルト層4c、及び第4ベルト層4dを有する。
(1.3)トレッド
トレッド6は、第2ベルト層4bのタイヤ径方向TD外側に設けられ、路面と接する。トレッド6は、複数の溝が形成される。
トレッド6は、第2ベルト層4bのタイヤ径方向TD外側に設けられ、路面と接する。トレッド6は、複数の溝が形成される。
(1.4)凹凸部
凹凸部100は、トレッド6におけるトレッド幅方向TW外側のトレッド端部6aから、空気入りタイヤ1のタイヤ最大幅部分10までの領域である一対のバットレス部12に複数設けられる。
凹凸部100は、トレッド6におけるトレッド幅方向TW外側のトレッド端部6aから、空気入りタイヤ1のタイヤ最大幅部分10までの領域である一対のバットレス部12に複数設けられる。
ここで、トレッド端部6aとは、空気入りタイヤ1をJATMA YEAR BOOK(2007年度版、日本自動車タイヤ協会規格)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%を内圧として充填し、最大負荷能力を負荷したときのトレッド幅方向TWの最外位置における接地部分を指す。なお、使用地又は製造地においてTRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
(2)凹凸部の構成
次に、上述した凹凸部100の構成について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(2.1)凹凸部の配置領域、(2.2)凹凸部の形状について、説明する。
次に、上述した凹凸部100の構成について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(2.1)凹凸部の配置領域、(2.2)凹凸部の形状について、説明する。
(2.1)凹凸部の配置領域
まず、本実施形態に係る凹凸部100が配置される箇所について、図2及び図4を参照しながら説明する。
まず、本実施形態に係る凹凸部100が配置される箇所について、図2及び図4を参照しながら説明する。
図2及び図4に示すように、凹凸部100は、バットレス部12のうちの外側端部14と内側端部16との間に設けられる。外側端部14及び内側端部16は、ベルト層4のうち、最もトレッド幅方向TW外側に設けられる第2ベルト層4bにおけるトレッド幅方向TW外側のベルト端部4eの厚み方向(タイヤ径方向TD)中心部から、ベルト端部4e(当該中心部)に最も接近した外側面1Aまでの距離である最短距離Lを1.0とした場合に、以下の範囲(以下、凹凸配置範囲R)を構成する。
凹凸配置範囲Rを構成する外側端部14は、上述した最短距離Lに対応する外側面1Aの位置よりもタイヤ径方向TD外側に位置し、ベルト端部4eから外側面1Aまでの距離が1.3となる地点に位置する。一方、凹凸配置範囲Rを構成する内側端部16とは、最短距離Lに対応する外側面1Aの位置よりもタイヤ径方向TD内側に位置し、ベルト端部4eから外側面1Aまでの距離が1.3となる地点に位置するを示す。
凹凸部100は、タイヤ径方向TDにおいて、凹凸配置範囲Rのすべて、すなわち、外側端部14から内側端部16までのすべての領域に設けられる。
(2.2)凹凸部の形状
次に、本実施形態に係る凹凸部100の形状について、図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のバットレス部12を示す拡大斜視図である。図5は、本実施形態に係る凹凸部100を示す断面図である。
次に、本実施形態に係る凹凸部100の形状について、図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のバットレス部12を示す拡大斜視図である。図5は、本実施形態に係る凹凸部100を示す断面図である。
図4及び図5に示すように、凹凸部100は、空気入りタイヤ1の外側面1Aからタイヤ赤道面CSに向かって傾斜する多角形状の第1傾斜面110と、第1傾斜面110と連なり、タイヤ赤道面CSから外側面1Aに向かって傾斜し、第1傾斜面110と同一な多角形状の第2傾斜面120とを含む。つまり、上述したバットレス部12には、第1傾斜面110と第2傾斜面120とによって構成される凹凸部100が複数設けられる。
第1傾斜面110及び第2傾斜面120は、同一サイズの三角形である。第1傾斜面110及び第2傾斜面120の底辺130aから頂点130bまでの高さHは、10mm以下であることが好ましい。また、第1傾斜面110及び第2傾斜面120の底辺130aの長さWは、20mm以下であることが好ましい。
第1傾斜面110は、最もタイヤ赤道面CS寄りに位置する辺によって構成される第1底部111を有する。第2傾斜面120は、最もタイヤ赤道面CS寄りに位置する辺によって構成される第2底部121を有する。
第1傾斜面110の何れかの辺は、第2傾斜面120の何れかの辺と接する。つまり、第1底部111には、第2底部121一端から他端まで接する。これにより、第1傾斜面110と第2傾斜面120とが連なる底部130が形成される。底部130は、タイヤ周方向TRに沿って形成される。
外側面1Aから底部130までの深さDは、3mm未満である。特に、外側面1Aから底部130までの深さDは、1〜2.5mmであることが好ましい。
(3)変更例
上述した実施形態に係る凹凸部100は、以下のように変更してもよい。なお、上述した実施形態に係る凹凸部100と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。図6は、変更例1に係る凹凸部100を示す拡大斜視図である。
上述した実施形態に係る凹凸部100は、以下のように変更してもよい。なお、上述した実施形態に係る凹凸部100と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。図6は、変更例1に係る凹凸部100を示す拡大斜視図である。
上述した実施形態に係る凹凸部100の底部130は、タイヤ周方向TRに沿って形成される。これに対して、図6に示すように、変更例に係る凹凸部100の底部130Aは、タイヤ径方向TDに沿って形成される。
なお、底部130Aは、必ずしもタイヤ周方向TRに沿って形成される必要はなく、例えば、タイヤ周方向TRに対して傾斜するように形成されてもよく、タイヤ周方向TRに対して傾斜するように形成されていてもよい。
(4)比較評価
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(4.1)各空気入りタイヤの構成、(4.2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(4.1)各空気入りタイヤの構成、(4.2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(4.1)各空気入りタイヤの構成
まず、比較例1,2及び実施例1〜4に係る空気入りタイヤについて、表1を参照しながら説明する。なお、空気入りタイヤに関するデータは、以下に示す条件において測定された。
まず、比較例1,2及び実施例1〜4に係る空気入りタイヤについて、表1を参照しながら説明する。なお、空気入りタイヤに関するデータは、以下に示す条件において測定された。
・ タイヤサイズ :315/80R22.5
・ リムサイズ : ETRTO記載の標準リム
・ 内圧条件 : ETRTO記載の最大荷重に対応する空気圧
・ 荷重条件 : ETRTO記載の最大荷重(最大負荷能力)
・ リムサイズ : ETRTO記載の標準リム
・ 内圧条件 : ETRTO記載の最大荷重に対応する空気圧
・ 荷重条件 : ETRTO記載の最大荷重(最大負荷能力)
各空気入りタイヤに設けられた凹凸部以外の構成は、同一である。比較例1に係る空気入りタイヤには、凹凸部が設けられていない。比較例2及び実施例1〜4に係る空気入りタイヤには、凹凸部が設けられる。なお、比較例2及び実施例1〜4に係る空気入りタイヤに設けられた凹凸部の構成については、表1に示す通りである。
(4.2)評価結果
次に、上述した比較例1,2及び実施例1〜4に係る空気入りタイヤを用いた評価結果について、表1及び表2を参照しながら説明する。具体的には、(4.2A)冷却性能評価、(4.2B)凹凸部耐久性評価、(4.2C)発熱耐久性評価について説明する。
次に、上述した比較例1,2及び実施例1〜4に係る空気入りタイヤを用いた評価結果について、表1及び表2を参照しながら説明する。具体的には、(4.2A)冷却性能評価、(4.2B)凹凸部耐久性評価、(4.2C)発熱耐久性評価について説明する。
(4.2A)冷却性能評価
冷却性能評価では、各空気入りタイヤを装着したトラックが速度90km/hで1時間走行した直後に、外側面からベルト端部に熱電対を挿入し、ベルト端部の温度を測定した。比較例1に係る空気入りタイヤにおけるベルト端部の温度を‘0℃’とし、その他の空気入りタイヤにおけるベルト端部の温度を比較した。
冷却性能評価では、各空気入りタイヤを装着したトラックが速度90km/hで1時間走行した直後に、外側面からベルト端部に熱電対を挿入し、ベルト端部の温度を測定した。比較例1に係る空気入りタイヤにおけるベルト端部の温度を‘0℃’とし、その他の空気入りタイヤにおけるベルト端部の温度を比較した。
この結果、表1に示すように、実施例1〜4に係る空気入りタイヤにおけるベルト端部は、比較例1に係る空気入りタイヤにおけるベルト端部に比べて、温度が低減することが判った。
(4.2B)凹凸部耐久性評価
凹凸部耐久性評価では、各空気入りタイヤを装着したトラックが速度90km/hで1時間走行した直後に、各空気入りタイヤに設けられた凹凸部に亀裂か発生したか否かについて目視した。
凹凸部耐久性評価では、各空気入りタイヤを装着したトラックが速度90km/hで1時間走行した直後に、各空気入りタイヤに設けられた凹凸部に亀裂か発生したか否かについて目視した。
この結果、表1に示すように、実施例1〜4に係る空気入りタイヤに設けられた凹凸部には、亀裂が発生しないことが判った。
(4.2C)発熱耐久性評価
発熱耐久性評価では、比較例1に係る空気入りタイヤと、実施例1−1〜1−6に係る空気入りタイヤとに、セパレーションが発生するまでの走行距離(故障距離)を測定した。比較例1に係る空気入りタイヤの故障距離を‘100’とし、その他の空気入りタイヤの故障距離を指数化した。なお、指数が大きいほど、セパレーションが発生しにくい。
発熱耐久性評価では、比較例1に係る空気入りタイヤと、実施例1−1〜1−6に係る空気入りタイヤとに、セパレーションが発生するまでの走行距離(故障距離)を測定した。比較例1に係る空気入りタイヤの故障距離を‘100’とし、その他の空気入りタイヤの故障距離を指数化した。なお、指数が大きいほど、セパレーションが発生しにくい。
ここで、実施例1−1〜1−6に係る空気入りタイヤは、実施例1に係る空気入りタイヤに設けられる凹凸部の凹凸配置範囲R(すなわち、最短距離Lに対する範囲)が変更されたタイヤである。実施例1.1〜1.6に係る空気入りタイヤにおける凹凸配置範囲Rについては、表2に示す通りである。
この結果、表2に示すように、実施例1.1〜1.6に係る空気入りタイヤは、比較例1に係る空気入りタイヤに比べ、セパレーションが発生しにくいことが判った。特に、実施例1.3〜1.6に係る空気入りタイヤは、最短距離Lに対する1.3となる外側端部から、最短距離Lに対する1.3となる内側端部までの凹凸配置範囲Rに少なくとも凹凸部が設けられるため、発熱耐久性に優れていることが判った。また、実施例1.6に係る空気入りタイヤでは、凹凸部100の底部130Aがタイヤ径方向TDに沿って形成されるため、発熱耐久性により優れていることが判った。
(5)作用・効果
実施形態では、凹凸部100は、バットレス部12のうちの凹凸配置範囲R(外側端部14と内側端部16との間)に複数設けられる。つまり、凹凸部100は、最短距離Lに対して1.3となる外側端部14と内側端部16との間(すなわち、凹凸配置範囲R)に設けられる。これによれば、空気入りタイヤ1の転動時に、外側面1Aを通過する空気が、凹凸部100によって凹凸配置範囲R内で乱れる(すなわち、乱流が発生する)。このため、バットレス部12、特に、凹凸配置範囲Rの発熱を抑制でき、充分な冷却効果(ラジエター効果)を得ることができる。従って、セパレーションの発生を抑制して、空気入りタイヤ1の耐久性を向上できる。
実施形態では、凹凸部100は、バットレス部12のうちの凹凸配置範囲R(外側端部14と内側端部16との間)に複数設けられる。つまり、凹凸部100は、最短距離Lに対して1.3となる外側端部14と内側端部16との間(すなわち、凹凸配置範囲R)に設けられる。これによれば、空気入りタイヤ1の転動時に、外側面1Aを通過する空気が、凹凸部100によって凹凸配置範囲R内で乱れる(すなわち、乱流が発生する)。このため、バットレス部12、特に、凹凸配置範囲Rの発熱を抑制でき、充分な冷却効果(ラジエター効果)を得ることができる。従って、セパレーションの発生を抑制して、空気入りタイヤ1の耐久性を向上できる。
なお、凹凸部100は、少なくとも最短距離Lに対して1.3となる外側端部14と内側端部16との間に設けられていればよく、例えば、最短距離Lに対して1.4以上となる外側端部14と内側端部16との間に設けられる場合であっても、最短距離Lに対して1.3となる外側端部14と内側端部16との間に設けられいる場合と同等の効果となる。
また、外側面1Aから底部130までの深さDは、3mm未満である。特に、深さDは、1〜2.5mmであることが好ましい。これにより、空気入りタイヤ1の歪みが凹凸部100に掛かった場合であっても、凹凸部100が3mm以上である場合と比べて、凹凸部100(特に、底部130)のもげや欠け等が抑制され、凹凸部100が欠損し難くなる。従って、凹凸部100の欠損や、加硫成型用の金型の損傷などの製造上の不具合を解消できる。
本実施形態では、第1傾斜面110及び第2傾斜面120は、三角形である。これによれば、例えば第1傾斜面110及び第2傾斜面120が四角形等に比べて、凹凸部100の頂点での面積を小さくできる。従って、凹凸部100(特に、底部130)のもげや欠け等がさらに抑制され、凹凸部100がより欠損し難くなる。
本実施形態では、凹凸部100は、タイヤ径方向TDにおいて、凹凸配置範囲Rのすべて、すなわち、外側端部14から内側端部16までのすべての領域に設けられる。これによれば、凹凸配置範囲R内すべてで乱流が発生する。このため、バットレス部12、特に、凹凸配置範囲Rの発熱をさらに抑制でき、より充分な冷却効果を得ることができる。
本実施形態では、第1傾斜面110及び第2傾斜面120の底辺130aから頂点130bまでの高さHが10mm以下であることが好ましい。また、第1傾斜面110及び第2傾斜面120の底辺130aの長さWは、20mm以下であることが好ましい。なお、高さHが10mmよりも大きい場合や底辺130aの長さWが20mmよりも大きい場合には、第1傾斜面110及び第2傾斜面120の面積が多くなり過ぎてしまい、バットレス部12(特に、凹凸配置範囲R)の冷却効果(ラジエター効果)が弱くなってしまうことがある。
本実施形態における変更例では、凹凸部100の底部130Aは、タイヤ径方向TDに沿って形成される。これによれば、車両走行中に第1傾斜面110や第2傾斜面120に空気が衝突しやすくなる(空気の流れを受ける)ため、バットレス部12、特に、凹凸配置範囲Rの発熱を抑制でき、より充分な冷却効果を得ることができる。
(6)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。空気入りタイヤ1は、トラックやバスなどに装着される重荷重用タイヤであるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、トラックやバス以外の車両に装着される重荷重用タイヤや乗用車用タイヤなどであってもよい。なお、タイヤとしては、空気を充填可能な空気入りタイヤに限定されるものではなく、空気以外の流体(例えば、窒素のみ)を充填可能なタイヤであってもよく、流体が不要なソリッドタイヤ(エアレスタイヤ)などであってもよいことは勿論である。
また、第1傾斜面110及び第2傾斜面120は、同一サイズの三角形であるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、同一サイズの四角形や五角形などの多角形であってもよい。なお、第1傾斜面110及び第2傾斜面120は、必ずしも同一サイズである必要はなく、異なるサイズであってもよい。
また、第1傾斜面110の何れかの辺は、第2傾斜面120の何れかの辺と接するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、第2傾斜面120の何れかの辺と多少間隔が置かれてもよい。
また、凹凸部100は、タイヤ径方向TDにおいて、凹凸配置範囲Rのすべて(すなわち、外側端部14から内側端部16までのすべての領域)に設けられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、凹凸配置範囲R内の少なくとも一部に設けられていればよいことは勿論である。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…空気入りタイヤ、1A…外側面、2…カーカス、4…ベルト層、4a…第1ベルト層、4b…第2ベルト層、4c…第3ベルト層、4d…第4ベルト層、4e…ベルト端部、6…トレッド、6a…トレッド端部、8…ビードコア、10…タイヤ最大幅部分、12…バットレス部、14…外側端部、16…内側端部、100…凹凸部、110…第1傾斜面、111…第1底部、120…第2傾斜面、121…第2底部、130…底部、130A…底部、130a…底辺、130b…頂点、
Claims (7)
- カーカスよりもタイヤ径方向外側に設けられるベルト層と、
トレッドにおけるトレッド幅方向外側のトレッド端部からタイヤ最大幅部分までの領域であるバットレス部に設けられる凹凸部と
を備えるタイヤであって、
前記凹凸部は、
前記タイヤの外側面からタイヤ赤道面に向かって傾斜する多角形状の第1傾斜面と、
前記第1傾斜面と連なり、前記タイヤ赤道面から前記外側面に向かって傾斜し、前記第1傾斜面と同一な多角形状の第2傾斜面とを含み、
前記第1傾斜面は、最も前記タイヤ赤道面寄りに位置する辺によって構成される第1底部を有し、
前記第2傾斜面は、も前記タイヤ赤道面寄りに位置する辺によって構成される第2底部を有し、
前記第1底部に前記第2底部の一端から他端まで接することによって、前記第1傾斜面と前記第1傾斜面とが連なる底部が形成され、
前記外側面から前記底部までの深さは、3mm未満であり、
前記ベルト層におけるトレッド幅方向外側のベルト端部から、前記ベルト端部に最も接近した前記外側面までの距離である最短距離を1.0とした場合、
前記凹凸部は、
前記最短距離に対応する前記外側面の位置よりもタイヤ径方向外側に位置し、前記ベルト端部から前記外側面までの距離が1.3となる外側端部と、
前記最短距離に対応する前記外側面の位置よりもタイヤ径方向内側に位置し、前記ベルト端部から前記外側面までの距離が1.3となる内側端部
との間に設けられ、
前記バットレス部には、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とによって構成される前記凹凸部が複数設けられるタイヤ。 - 前記底部は、タイヤ径方向に沿って形成される請求項1に記載のタイヤ。
- 前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面は、三角形である請求項1または2に記載のタイヤ。
- 前記第1傾斜面の何れかの辺は、前記第2傾斜面の何れかの辺と接する請求項3に記載のタイヤ。
- 前記凹凸部は、タイヤ径方向において、前記外側端部から前記内側端部までのすべての領域に設けられる請求項1に記載のタイヤ。
- 前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の底辺から頂点までの高さは、10mm以下である請求項3乃至5の何れか一項に記載のタイヤ。
- 前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の底辺の長さは、20mm以下である請求項1乃至6の何れか一項に記載のタイヤ。
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