JP2010131697A - 熱間スラブの表面手入れ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱間スラブの表面切削に際し、熱間スラブの不要な歩留りの低下を招くことがなく、また工具寿命を有利に延長することができる熱間スラブの表面手入れ方法を提供する。
【解決手段】熱間スラブの表面を、多数の切削刃を有する回転切削工具をそなえるフライス式表層切削装置を用いて表面手入れするに当たり、
上記回転切削工具を、被圧延材の切削方向および/または切削方向と直角方向に傾斜した軸を中心に回転駆動させつつ、切削を行う。
【選択図】図7

Description

本発明は、熱間スラブの切削式表層部手入れ方法に関し、特に熱間スラブの表皮および表層部の品質劣化を招くことのないスラブ熱間手入れを、スラブ歩留りの向上および切削刃の摩耗軽減化の下で達成しようとするものである。
連続鋳造設備では溶鋼から10m前後の長さのスラブを連続して製造し、次工程の熱間圧延ラインに圧延用素材として送り出している。この熱間圧延ラインでは、通常、スラブを加熱炉で加熱した後に、熱間圧延に供している。この場合に、連続鋳造で製造されたスラブを、できるだけ高温のまま、好ましくは800℃以上の高温のまま熱間圧延ラインの加熱炉に装入してやれば、加熱炉での負担は小さくなり、燃料原単位を低減することが可能となる。このような操業方法は、直送圧延やダイレクトホットチャージロール(DHCR)と呼ばれ、最近、広く試みられている。
しかしながら、スラブには、鋳造段階において発生する介在物欠陥などがあり、特にスラブ表皮下数mmまでに存在している介在物欠陥は、次工程以降の圧延工程あるいはめっき工程で鋼板の表面に線状疵を発生させる。かような介在物欠陥は、連続鋳造時に使用されるモールドパウダーやアルミナなどの脱酸生成物などを起源とし、数百ミクロン程度の大きさの介在物が疵の原因になるといわれている。
そのため、従来から、鋳造設備で製造されたスラブを、熱間の状態あるいは冷却した後の冷間の状態で、スラブ表層部の全面をホットスカーファーやコールドスカーファーによって溶削(スカーフ)したり、グラインダーによって表面研削を実施することが一般的に行われてきた。
しかしながら、ホットスカーファーは、スラブ表層部を高熱で溶融させ、溶融物を吹き飛ばしながら削り取る方法であるので、スラブ表層部が局部的に加熱される。その結果、スラブ表層部で燐(P)やニッケル(Ni)といった特定元素の濃化を招いたり、表層部の脱炭を招くことから、スラブの表層部品質が悪化するという問題があった。
また、冷片化したスラブを対象とするコールドスカーファーは、スラブ温度が変化しないために溶削深さが変動しないという利点や、スラブ表層部の加熱程度が少ないので前述した特定元素の濃化が起こり難いという利点があるものの、スラブを冷片化することによるエネルギーロスが甚だしいという問題があった。
なお、ホットスカーファーおよびコールドスカーファーを問わず、スカーファー(溶削)によりスラブ表層部の全面手入れを行うと、スラブの溶削面に2mm程度の高さのうねりを持った凹凸が生ずることが多い。これは、スカーファーのノズルからの可燃性ガス噴出口が分割されていることに起因するものである。このようなうねりを解消するためのスカーファーも開発されてはいるが、溶削手入れ後の溶削面の平滑化の点では十分とは言い難い。このうねりは、熱間圧延工程において熱延鋼板の新たな表面欠陥の原因になると言われている。
一方、グラインダーによる手入れは、グラインダーの表層部除去能力(手入れ能力)が低いため、スカーファーに比べると切削能率が著しく小さいという不利がある。また、鋼製品における表面疵の原因となる砥石の欠落や付着もあるため、熱間状態のスラブに対しては、スラブ端部のガス切断ノロの除去に使用されている程度にすぎなかった。
上述したように、従来の一般的な手入れ方法では、手入れした後の鋳片の表皮または表層部に新たな表面疵の原因となる欠陥を生じるおそれがあった。
上記の問題を解決するものとして、例えば特許文献1に、切削刃により鋼板の表面を研削するスラブ手入れ方法が提案されている。
特開2004−181561号公報 切削刃を利用した熱間鋼材の表面切削方法としては、シェーパー方式(鉋削り)とフライス盤による切削方式の2とおりの方法が提案されている。 熱間状態の鋼材は、冷間状態の鋼材に比べて、切削時の抵抗である比切削抵抗が小さくなり、特に 500℃以上では冷間時の2/3〜1/2まで低減する。このように熱間切削は容易に切削ができ、被削性(快削性)が良いことから、切削面の表面粗さも良好となる。
高温状態で鋼材を切削するときの特徴は、次のとおりである。
(1) 比切削抵抗の低下に伴い、切削動力が低下する。
(2) 高温での切削であるため、刃先磨耗が進行する。
(3) 刃先磨耗が進行しても、切削動力の増加や切削面粗度の悪化が小さい。
(4) 刃先磨耗の進行状況に関係なく、切削時の切り屑が赤熱状態で排出される、もしくは切削時に火花がでる。
(5) 刃先に付着物が付きやすい。
上述した(1)〜(5)の特徴は、冷間材の切削では見られない現象であり、熱間材の切削に固有の現象である。このような現象が現れる境界温度は明確ではないが、実験的な結果からは鋼材表面温度が400℃程度から上記の特徴が見られはじめ、特に500℃以上で顕著となる。
このように、切削刃による熱間鋼材の表面切削では、高温の材料を切削することから刃先の熱負荷が大きく、冷間切削に比べて刃先の摩耗が促進される。また、熱衝撃で刃のチッピング(欠け)が生じ易くなり、刃の寿命が問題となる。
このような高温の熱間鋼材の切削に関する従来技術としては、特許文献1が挙げられる。
特開2004−181561号公報
上記した高温熱間鋼材の切削技術を利用して熱間スラブの表面を切削するに当たり、スラブ幅が大きい場合には、幅方向に切削区域を分割して、例えば図1に示すように、二分割して、それぞれ個別に切削を行っていた。図中、符号1が回転切削工具(カッターボディー)、2が切削チップ、3が熱間スラブである。
この場合、切削量を最小にするために、鋼板表面のうねり高さを考慮して切削代が決定されるが、分割した切削区域でうねり高さが異なる場合、図2(a)に示すように、分割ラインに段差4が生じる。
かような段差4が生じた熱間スラブ3を、熱間圧延工程に供した場合、圧延により、図2(b)に示すような「重なり」と呼ばれる欠陥5が生じるおそれがあった。
上記の問題を解決するには、鋼板全面にわたるうねり高さを考慮して、最大うねり高さに相当する切削代を決定し、その分だけ全面を切削することが考えられる。
しかしながら、この場合には、うねり高さが低い切削区域については余分に切削することになり、スラブ材料の歩留り低下を招く。また、切削量が増すため、それに伴って切削動力ひいては電気量も増大し、切削コストの上昇につながる。さらに、工具チップついても、切込量が増大するため、工具寿命が短命化するだけでなく、刃先交換の頻度が大きくなり、工具費の上昇と共に、設備稼働率の低下を招く。
また、通常、正面フライス切削においては、回転切削工具の外周に取り付けられた工具チップの刃先が、図3に示すように、非切削状態でも高温のスラブ表面に接触した状態にあるので、熱負荷による工具寿命の短命化を招いていた。
本発明は、上記の実情に鑑み開発されたもので、熱間スラブの表面切削に際し、熱間スラブの不要な歩留りの低下を招くことがなく、また工具寿命を有利に延長することができる熱間スラブの表面手入れ方法を提案することを目的とする。
さて、発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に述べる知見を得た。
従来、回転切削工具(カッターボディー)の駆動軸はx,y,z方向の3軸であり、回転切削工具面は、被切削材(熱間スラブ)の表面と平行な方向にしか移動できなかった。
そこで、回転切削工具の駆動軸として、旋回軸2軸を加え、5軸として、回転切削工具を、被圧延材の切削方向は勿論のこと、切削方向と直角方向への傾斜も自在として、回転切削工具を種々の方向に傾斜させて切削を試みたところ、傾斜方向を適切に制御することにより、所期した目的が有利に達成されることの知見を得た。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.連続鋳造後、所定の長さに切断した熱間スラブについて、その表面、裏面および側面のうちの何れか一面または二面以上の表層部の一部または全部を、多数の切削刃を有する回転切削工具をそなえるフライス式表層切削装置で表面手入れを施すに当たり、
上記回転切削工具を、被圧延材の切削方向および/または切削方向と直角方向に傾斜した軸を中心に回転駆動させつつ、切削を行うことを特徴とする熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
2.前記フライス式表層切削装置が、回転切削工具を、直線直交方向3軸に旋回2軸を加えた5軸に移動できる門形ガントリー構造になることを特徴とする上記1に記載の熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
3.前記回転切削工具の周りに配置する切削刃が、ロータリー式切削チップであることを特徴とする上記1または2に記載の熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
4.前記回転切削工具の底面に、該切削工具底面から間隔を開けて、熱間スラブ表面からの放射熱を遮断する遮蔽部材を設けたことを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
5.前記回転切削工具の底面と前記遮蔽部材との隙間および/または前記遮蔽部材と前記熱間スラブ表面との隙間に、該切削工具の回転中心または中心近傍から冷却媒体を供給することを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
6.前記遮蔽部材の前記回転切削工具底面と対向する側の表面に螺旋溝を設け、該遮蔽部材の表面積を増大すると共に、該切削工具の回転中心または中心近傍から供給される冷却媒体を、該螺旋溝を通して工具中心部から外周部に向けて放出することを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
7.前記遮蔽部材が、その表面に耐熱硬質材の表面コーティングをそなえることを特徴とする上記1〜6のいずれかに記載の熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
本発明によれば、回転切削工具を被圧延材の切削方向と直角方向に傾斜させて切削を行うことにより、熱間スラブの余分な切削を削減し、熱間スラブの歩留りを向上させることができる。
また、本発明によれば、回転切削工具を被圧延材の切削方向に前傾させて切削を行うことにより、工具チップの刃先を効果的に冷却することができ、その結果、工具寿命の延長を達成できる。
さらに、本発明によれば、回転切削工具を被圧延材の切削方向および切削方向と直角方向に適宜傾斜させて切削を行うことにより、スラブ歩留りの向上と工具寿命の延長とを併せて達成することができる。
以下、本発明を図面に従い具体的に説明する。
図4は、本発明における、連続鋳造ラインから熱間圧延ラインの加熱炉までのスラブの流れを示したものである。
図5は、従来のスラブの流れを示したものである。図5に示したとおり、従来は、熱間状態でスラブ表面を手入れする場合には、ホットスカーファ−やグラインダー研削で行っていたが、かような方法では、良好なスラブ表面性状が得難いことは前述したとおりである。従って、良好なスラブ表面を得るためには、冷間まで冷却した後に手入れを実施し、次工程の熱間圧延ラインに送っていた。
これに対し、本発明では、図4に示したように、連続鋳造ラインで製造されたスラブを、所定の長さに切り出したのち、熱間状態のまま次工程の熱間圧延ラインの加熱炉に搬送する。この搬送過程の途中、スラブの手入れが必要と判定された場合には、搬送用ローラーテーブルの上、あるいは専用の表層部手入れ場などの適当な場所で、熱間状態のままのスラブの表面、裏面および側面の少なくとも欠陥部分について、電動機の駆動力で回転する多数の切削刃を有する回転切削工具で構成された表層切削装置を用いて、鋳込みままの状態で切削する。
また、本発明では、従来のように、ホットスカーファーやグラインダー研削などで手入れをした後に、本発明に従う表面手入れを行ってもよい。
さて、本発明では、回転切削工具を用いて熱間スラブを表面手入れするに際し、この回転切削工具を、
(1) 被圧延材の切削方向に傾斜(前傾)させつつ、
(2) 被圧延材の切削方向と直角方向(切削直角方向)に傾斜させつつ、
(3) 被圧延材の切削方向および切削直角方向に傾斜させつつ、
切削を行うことができる。
以下、上記した(1)〜(3)の各場合について説明する。
(1) 回転切削工具を、被圧延材の切削方向に傾斜(前傾)させつつ、切削を行う場合
この切削方法は、工具チップ刃先の冷却能の向上、ひいては工具寿命の延長に有利である。
すなわち、図6に示すように、回転切削工具を、被圧延材の切削方向に傾斜(前傾)させて切削を行うようにすれば、研削に携わっている刃以外は高温のスラブ表面と接触していない状態にあり、高温スラブからの熱負荷が緩和されるので、その分工具寿命が延長される。
なお、回転切削工具を、切削方向に傾斜(前傾)させて切削する方式では、切削幅が狭くなるので、必要に応じてスラブ幅方向の切削区域を細分化することが好ましい。
(2) 回転切削工具を、被圧延材の切削直角方向に傾斜させつつ、切削を行う場合
この切削方法は、スラブの歩留り向上に有利である。
すなわち、例えばスラブの切削区域を幅方向に二分割して、それぞれ個別に切削を行うに際し、図7に示すように、各切削区域でうねり量が異なり、結果として幅方向のエッジ部の厚みが異なり、図面左側のm区域のエッジの方が右側のn区域のエッジよりも板厚が大きくなっている場合を想定する。
このような場合は、図7に示したように、m,nそれぞれの切削区域について、うねりを解消でき、かつ分割ラインに段差が生じないように、回転切削工具を切削直角方向に傾斜させて切削を行うのである。
この切削方法では、従来懸念された分割ラインにおける段差ひいては熱間圧延後の「重なり」欠陥を防止することができ、面性状の良い切削面と併せて、表面品質の高い熱間スラブひいては熱延鋼板の歩留りを向上させることができる。
なお、この方法では、スラブ幅方向のうねり量に応じて分割面を増やしてやれば、分割ラインにおける段差を解消できると同時に、切削量の一層の削減も達成できるので、無駄な切削エネルギーの低減と共に、スラブ歩留りの一層の向上を図ることができる。また、切削量が低減することから、工具寿命も延長する。
(3) 回転切削工具を、被圧延材の切削方向および切削直角方向に傾斜させつつ、切削を行う場合
この場合には、上記(1)および(2)で述べた両方の効果を達成することができる。
すなわち、上記(1)における、熱負荷による工具寿命の劣化防止と共に、上記(2)における、スラブ歩留りの向上および切削量低減による工具寿命の延長を達成することができる。
上記したように、回転切削工具を、被圧延材の切削方向および/または切削直角方向に自在に傾斜させつつ、切削を行うには、従来のように、駆動軸がx,y,z方向の3軸機では不可能である。
そこで、本発明では、回転切削工具の駆動軸として、上記3軸に旋回軸2軸を加え、5軸で移動させることができる門形ガントリー構造になるフライス式表層切削装置を用いることが重要である。
次に、図8に、本発明に従うフライス式表層切削装置の回転切削工具の全体図を、また図9には、その要部詳細図を示す。図中、符号1で回転切削工具の全体を示す、2が回転切削工具1の周上に取り付けられた切削チップであり、この例では切削チップとしてロータリー式切削チップ(切削反力で回転する従動式の丸駒切削チップ)を設置した場合を示している。
図8に示したように、回転切削工具(カッターボディー)1の周りに取り付けられた各切削刃は、全てロータリー式切削チップ2で、各切削チップの円筒エッジは全周切削刃となっている。このロータリー式切削チップ2は、カッターボディー1の周上に組み込まれた回転軸に取り付けられており、この回転軸には駆動系は付いていない。そして、ロータリー式切削チップ2およびロータリー式チップ用回転軸は、図9に示すように切削面に対して、ロータリー式切削チップが切削反力によって転動するような角度でカッターボディー1に取り付けられている。従って、カッターボディー1は、工作機械主軸の駆動系によって強制的に回転するけれども、カッターボディー1の周上に取り付けられたロータリー式チップ2は、切削反力により、カッターボディー1の回転に従って回転する、すなわち、従動回転(以後、フリー回転)を行う。このように、切削反力で従動回転するように、ロータリー式チップ2をカッターボディー1に取り付けたことにより、ロータリー式チップ2の刃は切削面に対し負のすくい角を持つことになる。なお、切削チップの回転をよりスムーズに行うには、スピンドルは十分に回転摺動性を確保しておくことが好ましい。
本発明において、カッターボディーは高速で、一般的には周速:200 m/min以上の速度で回転しており、切削チップが、高温の被削材に接触している時間や近接している時間は短いため、チップに対する高温被削材からの伝熱、輻射熱の問題は大きくない。
上記のように、切削チップとして、ロータリー式切削チップを用いた場合には、切削刃先を常に更新させることできるので、高温の熱間被削材からの熱的負荷が軽減され、その結果、高温化での促進が懸念される刃先摩耗を大幅に軽減させることができる。
ここに、ロータリー式切削チップとしては、耐熱性や耐磨耗性の観点から、硬度がHRAで50以上、好ましくは90以上のものを用いることが好ましく、かような材料としては、CBN、超鋼合金、超耐熱合金およびセラミックからなるチップや、かようなチップ表面に特殊コーティングを施したものが挙げられる。
なお、本発明に従い、ロータリー式切削チップを、切削反力でスムーズに従属回転させるための好適条件について以下に述べる。
・回転切削工具の周速:200〜3000 mpm(好ましくは1000〜3000 mpm)
・回転切削工具の前進速度:〜10 mpm
・ロータリー式チップの径:15〜25 mm
・ロータリー式チップの送り量:0.2〜1.0 mm
・ロータリー式チップの取り付け個数:8〜14 個/(回転切削工具の外周:250〜300mm当たり)
また、本発明では、図10に示すように、回転切削工具の底面に、該切削工具底面から間隔を開けて、熱間スラブ表面からの放射熱を遮断する遮蔽部材6を設けることが好ましい。
かかる遮蔽部材としては、等の耐熱鋼が有利に適合する。
そして、この遮蔽部材の表面には、さらに耐熱硬質材のコーティングを被覆することがさらに有利である。
さらに本発明では、上記した遮蔽部材と回転切削工具の底面との隙間や遮蔽部材と熱間スラブ表面との隙間に、切削工具の回転中心または中心近傍から冷却媒体を供給して、熱間スラブからの熱負荷を一層軽減することが好ましい。
そして、かかる遮蔽部材の回転切削工具底面と対向する側の表面に螺旋溝を設けることが好ましい。
というのは、かような螺旋溝を設けることにより、遮蔽部材の表面積を増大することができ、冷却能の向上に有利に寄与する。また、この螺旋溝の内部を、切削工具の回転中心または中心近傍から外周部に向けて放出することにより、冷却能の一層の向上が望めるからである。
図11に、遮蔽部材6の表面に設けた螺旋溝7の一例を示すが、螺旋溝7の形状がこれだけに限られるものでないことはいうまでもない。
従来法に従い、スラブ幅方向に切削区域を分割して切削した場合のスラブの表面状態を示した図である。 (a)は、従来法に従ってスラブ表面を分割切削した場合に形成された段差を示した図、(b)はさらに熱間圧延を行った後に生じた重なり欠陥を示した図である。 従来法に従い、回転切削工具をスラブ表面と平行に移動させて切削する状態を示した図である。 本発明における、連続鋳造ラインから熱間圧延ラインの加熱炉までのスラブの流れを示したフローチャートである。 従来の連続鋳造ラインから熱間圧延ラインの加熱炉までのスラブの流れを示した図である。 本発明に従い、回転切削工具を、熱間スラブの切削方向に傾斜(前傾)させて切削を行う状態を示した図である。 本発明に従い、回転切削工具を、熱間スラブの切削直角方向に傾斜させて切削を行う状態を示した図である。 本発明に従うフライス式表層切削装置の回転切削工具の全体図である。 図8の要部詳細図である。 回転切削工具の底面に、切削工具底面から間隔を開けて、遮蔽部材を取り付けた状態を示した図である。 遮蔽部材の表面に設けた螺旋溝の一例を示した図である。
符号の説明
1 回転切削工具(カッターボディー)
2 切削チップ(ロータリー式切削チップ)
3 熱間スラブ
4 段差
5 重なり欠陥
6 遮蔽部材
7 螺旋溝

Claims (7)

  1. 連続鋳造後、所定の長さに切断した熱間スラブについて、その表面、裏面および側面のうちの何れか一面または二面以上の表層部の一部または全部を、多数の切削刃を有する回転切削工具をそなえるフライス式表層切削装置で表面手入れを施すに当たり、
    上記回転切削工具を、被圧延材の切削方向および/または切削方向と直角方向に傾斜した軸を中心に回転駆動させつつ、切削を行うことを特徴とする熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
  2. 前記フライス式表層切削装置が、回転切削工具を、直線直交方向3軸に旋回2軸を加えた5軸に移動できる門形ガントリー構造になることを特徴とする請求項1に記載の熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
  3. 前記回転切削工具の周りに配置する切削刃が、ロータリー式切削チップであることを特徴とする請求項1または2に記載の熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
  4. 前記回転切削工具の底面に、該切削工具底面から間隔を開けて、熱間スラブ表面からの放射熱を遮断する遮蔽部材を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
  5. 前記回転切削工具の底面と前記遮蔽部材との隙間および/または前記遮蔽部材と前記熱間スラブ表面との隙間に、該切削工具の回転中心または中心近傍から冷却媒体を供給することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
  6. 前記遮蔽部材の前記回転切削工具底面と対向する側の表面に螺旋溝を設け、該遮蔽部材の表面積を増大すると共に、該切削工具の回転中心または中心近傍から供給される冷却媒体を、該螺旋溝を通して工具中心部から外周部に向けて放出することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
  7. 前記遮蔽部材が、その表面に耐熱硬質材の表面コーティングをそなえることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の熱間スラブの切削式表層部手入れ方法。
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