JP2010131007A - 起泡性乳化油脂組成部及び同組成物を用いたケーキ類 - Google Patents
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Abstract
【課題】 連続式あるいはバッチ式を問わずオールインミックス製法で別立て製法のスポンジケーキの様にキメの荒いケーキが得られるケーキ用起泡性乳化油脂組成物、それを用いてなるケーキ及びそれらの製造方法を提供すること。
【解決手段】 ケーキ用起泡性乳化油脂組成物全体中、食用油脂5〜40重量%、HLB6以上のポリグリセリン脂肪酸エステル3〜10重量%、グリセリン脂肪酸エステル2〜8重量%を含有し、さらに大豆蛋白質、乳清蛋白質、セルロース及びグルテン加水分解物から選ばれる少なくとも1種の高分子0.1〜8重量%を含有するケーキ用起泡性乳化油脂組成物を用い、スキャナーによる観察において、最も長い径が1500μm以上の気泡が400mm2中に10個以上存在するケーキ、或いは画像解析ソフトウェア「Image J」を用いた気泡解析による気泡数が250[個/cm2]以下で且つ気泡平均面積が0.15mm2以上であるケーキを作製すること。
【選択図】なし
【解決手段】 ケーキ用起泡性乳化油脂組成物全体中、食用油脂5〜40重量%、HLB6以上のポリグリセリン脂肪酸エステル3〜10重量%、グリセリン脂肪酸エステル2〜8重量%を含有し、さらに大豆蛋白質、乳清蛋白質、セルロース及びグルテン加水分解物から選ばれる少なくとも1種の高分子0.1〜8重量%を含有するケーキ用起泡性乳化油脂組成物を用い、スキャナーによる観察において、最も長い径が1500μm以上の気泡が400mm2中に10個以上存在するケーキ、或いは画像解析ソフトウェア「Image J」を用いた気泡解析による気泡数が250[個/cm2]以下で且つ気泡平均面積が0.15mm2以上であるケーキを作製すること。
【選択図】なし
Description
本発明は、オールインミックス製法でも、別立て製法のようにキメの荒いケーキが得られる起泡性乳化油脂組成部及びケーキの製造方法に関する。
スポンジケーキは、卵、砂糖、小麦粉を主な原料として、気泡を含んだフワッとした食感の食品である。その製法としては、起泡する時に全ての原料を混合してから起泡した生地を焼成するオールインミックス製法と、あらかじめ卵白、砂糖等を混合して起泡した生地と、これに卵、小麦粉、砂糖等を混合して起泡した生地とをさっくりと混合して焼成する別立て製法とがある(非特許文献1)。オールインミックス製法のケーキはキメが細かくしっとりしており、大量生産向きである。一方、別立て製法のケーキはキメが荒く口ごなれが良いが、反面作業工程が複雑で熟練を要し、大量生産向きではない。近年この課題に対して、別立て生地を連続生産する方法が考案されているが、設備は従来の連続オールインミックス製法と比較しかなり複雑である(特許文献1)。オールインミックス製法でケーキを生産する場合は生地を安定化するため乳化剤が使用されている。乳化剤を使用する事により、ケーキ中の気泡が細かく均一になる(非文献特許2)。オールインミックス製法でのケーキの製法については、近年では窯落ち防止の検討(特許文献2)、食感や風味を向上させる検討(特許文献3、4)、キメの丸い均一な内相を有するスポンジケーキ用起泡性乳化油脂(特許文献5)などが開示されているが、オールインミックス製法で別立て製法のスポンジケーキの様にキメが荒く、口ごなれの良いケーキに関する記載はなく、そもそもオールインミックス製法では、界面活性剤(乳化剤)により気泡が強力に安定化しているために、口ごなれが良く、キメの荒いケーキを作製することは困難とされてきた。
またこれまで、主な乳化剤としてグリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルとポリグリセリン脂肪酸エステルを含有するケーキ用乳化起泡剤や(特許文献6)、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、酵素分解レシチン及びグルテン分解物を含むケーキミックス(特許文献7)が開示されている。しかし、それらを用いた別立て製法のスポンジケーキの様にキメが荒く、口ごなれの良いオールインミックス製法のケーキに関する記載はない。
戸田義郎「食品用乳化剤」光琳 P233 (1997年)
Jounal of the Science of Food and Agriculture, 2003年, 83巻, 1417-1429頁
本発明の目的は、連続式あるいはバッチ式を問わずオールインミックス製法で、別立て製法のスポンジケーキの様にキメの荒いケーキが得られるケーキ用起泡性乳化油脂組成物、それを用いてなるケーキ類及びそれらの製造方法を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定量の食用油脂、乳化剤としてグリセリン脂肪酸エステル及び特定のHLBであるポリグリセリン脂肪酸エステルを含有し、さらに大豆蛋白質、乳清蛋白質、セルロース、グルテン加水分解物から選ばれたる高分子を特定量含有する事により、オールインミックス製法でも別立て製法で得られる様なキメの荒いケーキが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、ケーキ用起泡性乳化油脂組成物全体中、食用油脂5〜40重量%、HLB6以上のポリグリセリン脂肪酸エステル3〜10重量%、グリセリン脂肪酸エステル2〜8重量%を含有し、さらに大豆蛋白質、乳清蛋白質、セルロース及びグルテン加水分解物から選ばれる少なくとも1種の高分子0.1〜8重量%を含有するケーキ用起泡性乳化油脂組成物に関する。好ましい実施態様は、ポリグリセリン脂肪酸エステルの50%以上が重合度10のデカグリセリンモノステアリン酸エステルである上記記載のケーキ用起泡性乳化油脂組成物に関する。より好ましくは、上記記載のケーキ用起泡性乳化油脂組成物の添加量を、ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が、ケーキ中の小麦粉100重量部に対して1〜3重量部となるように調整した上記記載のケーキに関する。本発明の第二は、上記記載のケーキ用起泡性乳化油脂組成物を用いてなるケーキであって、スキャナーによる観察において、最も長い径が1500μm以上の気泡が400mm2中に10個以上存在するケーキに関する。より好ましくは、上記記載のケーキ用起泡性乳化油脂組成物の添加量を、ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が、ケーキ中の小麦粉100重量部に対して1〜3重量部となるように調整した上記記載のケーキ、更に好ましくは、オールインミックス製法で製造してなることを特徴とする上記記載のケーキ、に関する。本発明の第三は、画像解析ソフトウェア「Image J」を用いた気泡解析による気泡数が250[個/cm2]以下で且つ気泡平均面積が0.15mm2以上であるケーキに関する。より好ましくは、上記記載のケーキ用起泡性乳化油脂組成物の添加量を、ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が、ケーキ中の小麦粉100重量部に対して1〜3重量部となるように調整した上記記載のケーキ、更に好ましくは、オールインミックス製法で製造してなることを特徴とする上記記載のケーキ、に関する。
本願に従えば、連続式あるいはバッチ式を問わずオールインミックス製法で、別立て製法のスポンジケーキの様にキメの荒いケーキが得られるケーキ用起泡性乳化油脂組成物、それを用いてなるケーキ類及びそれらの製造方法を提供することができる。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明のケーキ用起泡性乳化油脂組成物は、ケーキ用起泡性乳化油脂組成物全体中、食用油脂、HLB6以上のポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、さらには大豆蛋白質、乳清蛋白質、セルロース及びグルテン分解物から選ばれる少なくとも1種の高分子を特定量含有する。そして、該ケーキ用起泡性乳化油脂組成物は、オールインミックス製法に用いられた場合、特に効果を発揮できる。
本発明の食用油脂は、食用に適する油脂であれば特に限定はないが、例えばナタネ油、コーン油、大豆油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、ラード、牛脂、魚油などの油脂、及びこれらの分別・硬化・エステル交換などの処理された油脂が挙げられ、それらの群より選ばれる少なくとも1種を使用できる。食用油脂の含有量は、ケーキ用起泡性乳化油脂組成物全体中5〜40重量%使用される。5重量%未満であると乳化剤のダマが生じ易くなる場合があり、一方40重量%より多いと乳化組成物の乳化安定性は悪くなる場合がある。
前記の油脂の中では、起泡性の面から常温で液状の油脂が好ましい。逆に常温で固体の油脂は使用可能であるが起泡性の面から不利である。常温で液状の油脂としては、ナタネ油、コーン油、大豆油、パーム低融点分別油などが挙げられる。
本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルは、グリセリンが2分子以上重合したポリグリセリンと脂肪酸のモノエステル及び/又はジエステルである。該脂肪酸としては、炭素数が8〜18のカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ステアリン酸などが挙げられる。ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBは6以上が好ましく、HLBが6より低いとキメの荒いケーキは得られない場合がある。当該ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、ケーキ用起泡性乳化油脂組成物全体中3〜10重量%が好ましい。含有量が3重量%より少ないとケーキのキメの荒さは十分でない場合があり、一方含有量が10重量%より多くてもキメの荒さの効果は変わらず、風味が悪くなる場合がある。
前記ポリグリセリン脂肪酸エステルは、ケーキのキメの荒さをより顕著にするためには、ポリグリセリン脂肪酸エステルの内50重量%以上が、グリセリンの重合度10であり且つ脂肪酸がステアリン酸である、デカグリセリンステアリン酸エステルであることが好ましい。
本発明のグリセリン脂肪酸エステルは、グリセリンの脂肪酸モノエステル及び/又はジエステルである。構成脂肪酸としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ベヘン酸などが挙げられるが、起泡性の面からステアリン酸が好ましい。当該グリセリン脂肪酸エステルの含有量は、ケーキ用起泡性乳化油脂組成物全体中2〜8重量%が好ましい。含有量が2重量%より少ないとキメが荒くなる効果が得られにくい場合があり、一方含有量が8重量%より多くてもキメの荒さはそれ以上変わらず、むしろ風味や食感が悪くなる場合がある。
本発明による効果をさらに顕著ならしめるためには、水に可溶或いは分散することができる高分子を含有することが必要で、該高分子としては大豆蛋白質、乳清蛋白質、セルロース及びグルテン加水分解物から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。該高分子の含有量は、ケーキ用起泡性乳化油脂組成物全体中0.1〜8重量%が好ましい。含有量が0.1重量%より少ないと、キメの荒さの効果が少ない場合があり、8重量%より多いと、起泡性乳化油脂組成物中に溶解しきれない場合がある。
本発明の大豆蛋白質とは、大豆に含まれる蛋白質であれば制約はなく、必要に応じて精製や分画することにより得られたものでも良い。本発明の効果を失わない限り、変性したものでも良い。精製や分画をしないで用いる場合は、大豆蛋白質の純分が、上記高分子の含有量になるようにすればよい。
本発明の乳清蛋白質とは、牛乳の成分である乳清(ホエー)から分離して得られる蛋白質である。本発明の効果を失わない限り、変性した乳清蛋白質を用いても良いし、蒸留したものでも良い。
本発明のセルロースとは、食用であれば特に限定はないが、パルプなどを加水分解して得られるもので、微結晶セルロースが好ましい。
本発明のグルテン加水分解物とは、小麦粉グルテンを酵素や酸等で加水分解しペプチドを生成し、界面活性を有するものを言う。
本発明のケーキ用起泡性乳化油脂組成物には、さらに必要に応じて有機酸モノグリセライド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチンなどの他の乳化剤、香料、PH調整剤、風味付与材、着色料、糖類、ソルビトール、塩類、保存料などが使用できる。
本発明のケーキ用起泡性乳化油脂組成物は、当該組成物中のポリグリセリン脂肪酸エステルの量がケーキ中の小麦粉100重量部に対し、1〜3重量部となるように使用することが好ましい。
ケーキの配合は特には限定されず、小麦粉、卵、砂糖、水、香料、乳化剤及び乳化剤含有組成物、乳製品、膨張剤その他風味素材などが好みに応じて使用可能である。
本発明のケーキ用起泡性乳化油脂組成物及びそれを用いたケーキの製造方法は、特に限定はないが、以下に例示する。
<ケーキ用起泡性乳化油脂組成物の作製>
まず、水相を次のように作製する。水に可溶或いは分散することができる成分、即ち、ポリグリセリン脂肪酸エステル、高分子、糖類、ソルビトールなどを水に添加し、攪拌しながら温度を上げ、65〜85℃にて溶解と殺菌を行い水相とする。一方、油脂に油溶性成分、即ち、グリセリン脂肪酸エステル、香料、着色料等を加え、攪拌しながら65℃〜75℃にて溶解させ油相とする。前記水相に、攪拌しながら油相を徐々に加え乳化する。乳化をしながらゆっくりと冷却していき、温度が低下し流動性がなくなったら攪拌と冷却を停止し、乳化油脂を得る。得られた乳化油脂は、必要に応じて35〜40℃にてテンパリング(熟成)を行った後冷蔵庫で冷却し、本発明のケーキ用起泡性乳化油脂組成物を得る。
まず、水相を次のように作製する。水に可溶或いは分散することができる成分、即ち、ポリグリセリン脂肪酸エステル、高分子、糖類、ソルビトールなどを水に添加し、攪拌しながら温度を上げ、65〜85℃にて溶解と殺菌を行い水相とする。一方、油脂に油溶性成分、即ち、グリセリン脂肪酸エステル、香料、着色料等を加え、攪拌しながら65℃〜75℃にて溶解させ油相とする。前記水相に、攪拌しながら油相を徐々に加え乳化する。乳化をしながらゆっくりと冷却していき、温度が低下し流動性がなくなったら攪拌と冷却を停止し、乳化油脂を得る。得られた乳化油脂は、必要に応じて35〜40℃にてテンパリング(熟成)を行った後冷蔵庫で冷却し、本発明のケーキ用起泡性乳化油脂組成物を得る。
<ケーキの作製>
通常のケーキの製法に従えばよいが、原材料を全て混合した後、ミキサーで混合してホイップするオールインミックス製法で本発明の効果が大きく発揮される。ホイップするミキサーとしては、バッチ式や連続式を問わず使用が可能である。ホイップ後の生地の比重は特に限定するものではなく、0.3〜0.6まで好みに応じて選定できる。ホイップ後のケーキ生地は型に入れてオーブン等で焼成されるが、オーブンの種類は特に限定されない。
通常のケーキの製法に従えばよいが、原材料を全て混合した後、ミキサーで混合してホイップするオールインミックス製法で本発明の効果が大きく発揮される。ホイップするミキサーとしては、バッチ式や連続式を問わず使用が可能である。ホイップ後の生地の比重は特に限定するものではなく、0.3〜0.6まで好みに応じて選定できる。ホイップ後のケーキ生地は型に入れてオーブン等で焼成されるが、オーブンの種類は特に限定されない。
本発明のケーキは、非常にキメが荒く、スキャナーによる断面観察において、最も長い径が1500μm以上の気泡が400mm2中に10個以上存在する、及び/又は、画像解析ソフトウェア「Image J」(アメリカ国立衛生研究所NIH製)を用いた気泡解析による気泡数が、250[個/cm2]以下で且つ気泡平均面積が0.15mm2以上となる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は重量基準である。
<キメ評価>
実施例・比較例で得られたケーキを鋭利な回転式スライサーで縦に2cm厚にスライスし、その断面を目視で観察してキメを評価した。その際の評価基準は、以下の通りであった。5:荒い、4:やや荒い、3:普通、2:やや細かい、1:細かい。
実施例・比較例で得られたケーキを鋭利な回転式スライサーで縦に2cm厚にスライスし、その断面を目視で観察してキメを評価した。その際の評価基準は、以下の通りであった。5:荒い、4:やや荒い、3:普通、2:やや細かい、1:細かい。
<1500μm以上の気泡の数測定>
実施例・比較例で得られたケーキを鋭利な回転式スライサーで縦に2cm厚にスライスし、得られたケーキ断面の中央部分の20mm×20mm四方の面積をスキャナー(RICOH社製「IPSiOSCAN 3000DC」)で観察し、最も長い径が1500μm以上の気泡の数を目視でカウントした。
実施例・比較例で得られたケーキを鋭利な回転式スライサーで縦に2cm厚にスライスし、得られたケーキ断面の中央部分の20mm×20mm四方の面積をスキャナー(RICOH社製「IPSiOSCAN 3000DC」)で観察し、最も長い径が1500μm以上の気泡の数を目視でカウントした。
<単位面積当たりの気泡数測定>
実施例・比較例で得られたケーキを回転式スライサーでスライスし、得られた2cm厚のケーキ断面の端から3cm、底面から2cmを中心に撮影した画像を画像解析ソフトウェア「Image J」を用いて取り込み、各測定サンプル5個の単位面積当たりの気泡数から平均値を算出した。
実施例・比較例で得られたケーキを回転式スライサーでスライスし、得られた2cm厚のケーキ断面の端から3cm、底面から2cmを中心に撮影した画像を画像解析ソフトウェア「Image J」を用いて取り込み、各測定サンプル5個の単位面積当たりの気泡数から平均値を算出した。
<気泡平均面積測定>
実施例・比較例で得られたケーキを回転式スライサーでスライスし、得られた2cm厚のケーキ断面の端から3cm、底面から2cmを中心に撮影した画像を画像解析ソフトウェア「Image J」を用いて取り込み、各測定サンプル5個の単位面積当たりの気泡から平均面積を算出した。
実施例・比較例で得られたケーキを回転式スライサーでスライスし、得られた2cm厚のケーキ断面の端から3cm、底面から2cmを中心に撮影した画像を画像解析ソフトウェア「Image J」を用いて取り込み、各測定サンプル5個の単位面積当たりの気泡から平均面積を算出した。
(実施例1) 起泡性乳化油脂組成物の作製
表1の配合に従って、70重量%ソルビトール41重量部、水19重量部を混合し、これを攪拌しながらそこへデカグリセリンステアリン酸モノエステル(HLB12)5重量部、ジグリセリンステアリン酸モノエステル(HLB7)1重量部、乳清蛋白質1重量部、グルテン加水分解物4重量部を少しずつ加え分散させた。これらを攪拌しながら加熱し、75℃で30分間殺菌溶解させ、これを水相とした。コーン油25重量部にグリセリンステアリン酸モノエステル4重量部を加え、攪拌しながら加熱し75℃にて溶解させこれを油相とした。上記水相を攪拌しながら、そこへ75℃にて溶解させた上記油相を徐々に加えて10分間乳化した。この乳化物を攪拌しながらゆっくり冷却し、45℃にて攪拌を停止したら乳化物を取り出し、起泡性乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性乳化油脂組成物を35℃にて48時間テンパリングした後、冷蔵庫にて保管した。
表1の配合に従って、70重量%ソルビトール41重量部、水19重量部を混合し、これを攪拌しながらそこへデカグリセリンステアリン酸モノエステル(HLB12)5重量部、ジグリセリンステアリン酸モノエステル(HLB7)1重量部、乳清蛋白質1重量部、グルテン加水分解物4重量部を少しずつ加え分散させた。これらを攪拌しながら加熱し、75℃で30分間殺菌溶解させ、これを水相とした。コーン油25重量部にグリセリンステアリン酸モノエステル4重量部を加え、攪拌しながら加熱し75℃にて溶解させこれを油相とした。上記水相を攪拌しながら、そこへ75℃にて溶解させた上記油相を徐々に加えて10分間乳化した。この乳化物を攪拌しながらゆっくり冷却し、45℃にて攪拌を停止したら乳化物を取り出し、起泡性乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性乳化油脂組成物を35℃にて48時間テンパリングした後、冷蔵庫にて保管した。
(実施例2〜5) 起泡性乳化油脂組成物の作製
配合を表1に従って変更した以外は、実施例1と同様にして起泡性乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性乳化油脂組成物を35℃にて48時間テンパリングした後、冷蔵庫にて保管した。
配合を表1に従って変更した以外は、実施例1と同様にして起泡性乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性乳化油脂組成物を35℃にて48時間テンパリングした後、冷蔵庫にて保管した。
(比較例1〜4) 起泡性乳化油脂組成物の作製
配合を表1に従って変更した以外は、実施例1と同様にして起泡性乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性乳化油脂組成物を35℃にて48時間テンパリングした後、冷蔵庫にて保管した。
配合を表1に従って変更した以外は、実施例1と同様にして起泡性乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性乳化油脂組成物を35℃にて48時間テンパリングした後、冷蔵庫にて保管した。
(実施例6) スポンジケーキの作製
砂糖100重量部、起泡性乳化油脂組成物(実施例1)20重量部、水20重量部、殺菌全卵180重量部を攪拌機(HOBART社製「MODEL N50」)に投入し、軽く馴染ませてから、次いで薄力粉100重量部、ベーキングパウダー2重量部を投入し、中速で5分間攪拌して起泡させて生地を得た。得られた生地を直径18cmのスポンジケーキ用の丸型に流し込み、180℃のオーブンで40分間焼成し、室温にてあら熱をとり、型からはずしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
砂糖100重量部、起泡性乳化油脂組成物(実施例1)20重量部、水20重量部、殺菌全卵180重量部を攪拌機(HOBART社製「MODEL N50」)に投入し、軽く馴染ませてから、次いで薄力粉100重量部、ベーキングパウダー2重量部を投入し、中速で5分間攪拌して起泡させて生地を得た。得られた生地を直径18cmのスポンジケーキ用の丸型に流し込み、180℃のオーブンで40分間焼成し、室温にてあら熱をとり、型からはずしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
(実施例7) スポンジケーキの作製
実施例2の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例6と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
実施例2の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例6と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
(実施例8) スポンジケーキの作製
実施例3の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例6と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
実施例3の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例6と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
(実施例9) スポンジケーキの作製
実施例4の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例6と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
実施例4の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例6と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
(実施例10) スポンジケーキの作製
実施例5の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例6と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
実施例5の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例6と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
(比較例5) スポンジケーキの作製
比較例1の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例5と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
比較例1の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例5と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
(比較例6) スポンジケーキの作製
比較例2の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例5と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
比較例2の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例5と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
(比較例7) スポンジケーキの作製
比較例3の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例5と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
比較例3の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例5と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
(比較例8) スポンジケーキの作製
比較例4の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例5と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
比較例4の起泡性乳化油脂組成物を用いた以外は、実施例5と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキの各評価を行い、その結果を表1にまとめた。
Claims (6)
- ケーキ用起泡性乳化油脂組成物全体中、食用油脂5〜40重量%、HLB6以上のポリグリセリン脂肪酸エステル3〜10重量%、グリセリン脂肪酸エステル2〜8重量%を含有し、さらに大豆蛋白質、乳清蛋白質、セルロース及びグルテン加水分解物から選ばれる少なくとも1種の高分子0.1〜8重量%を含有するケーキ用起泡性乳化油脂組成物。
- ポリグリセリン脂肪酸エステルの50%以上が重合度10のデカグリセリンモノステアリン酸エステルである請求項1に記載のケーキ用起泡性乳化油脂組成物。
- 請求項1又は2に記載のケーキ用起泡性乳化油脂組成物を用いてなるケーキであって、スキャナーによる観察において、最も長い径が1500μm以上の気泡が400mm2中に10個以上存在するケーキ。
- 画像解析ソフトウェア「Image J」を用いた気泡解析による気泡数が250[個/cm2]以下で且つ気泡平均面積が0.15mm2以上であるケーキ。
- 請求項1又は2に記載のケーキ用起泡性乳化油脂組成物の添加量を、ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が、ケーキ中の小麦粉100重量部に対して1〜3重量部となるように調整した請求項3又は4に記載のケーキ。
- オールインミックス製法で製造してなることを特徴とする請求項3〜5何れかに記載のケーキ。
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- 2009-11-04 JP JP2009253332A patent/JP2010131007A/ja active Pending
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