JP2010128536A - 紙幣集積機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フィードローラ1a及び従動ローラ2aは、紙幣収納部13aの上方に、紙幣収納部の入口14aを介して対向して配置されており、ステージ5aは、紙幣収納部内を上下方向に移動可能に配置されており、舌片3aは、紙幣収納部の上方に、紙幣収納部の入口を介してフィードローラ及び従動ローラのいずれか一方と対向して配置されており、駆動ベルト6aは、一部分が紙幣収納部内に露出するように、紙幣収納部の入口を介して舌片と対向して配置されている。さらに、紙幣収納部13aは、紙幣の搬送方向の辺に対応する幅L1が紙幣12の搬送方向の辺の長さよりも短く形成されていて、紙幣を傾斜姿勢又は立位姿勢で収納する。
【選択図】図1
Description
従来の一般的な紙幣集積機構は、搬送路が紙幣収納部の入口に対して水平方向に設けられており、紙幣収納部内に紙幣を水平方向に放出して、紙幣を水平姿勢で上下方向に集積する縦置型の構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
図10(a)及び(b)に示すように、従来の紙幣集積機構50は、フィードローラ1、テンションローラ2、舌片3、舌片シャフト4、ステージ5、駆動ベルト6、集積上面センサ(以下、単に「上面センサ」と称する)7、プーリシャフト8、プーリ9、ビルストッパ10、紙幣収納部13などの構成要素を有している。なお、フィードローラ1、テンションローラ2、舌片3、舌片シャフト4、ステージ5、駆動ベルト6、プーリシャフト8、プーリ9などの構成要素は、紙幣入出金装置の図示せぬ制御部によって動作が制御されている。これらの構成要素は、紙幣入出金装置の図示せぬ制御部が、図示せぬ駆動伝達系を駆動させることによって、駆動される。
舌片3は、紙幣12を押圧する部材である。舌片3は、弾力性のある素材によって構成された放射状の突起であり、フィードローラ1の回転軸と同軸に配置された舌片シャフト4に取り付けられている。なお、舌片3は、フィードローラ1の脇に複数列配置されている。舌片3は、舌片シャフト4を回転軸にして、フィードローラ1と同期して回転することにより、紙幣12をステージ5に押圧する。
駆動ベルト6は、ステージ5を駆動する部材である。図示例では、2本の駆動ベルト6が、ステージ5の両脇にそれぞれ設けられている。各駆動ベルト6は、紙幣12と接触しないように、紙幣収納部13の外に配置されている。
上面センサ7は、ステージ5の上に集積された紙幣12の上面の位置を検出するセンサである。
プーリシャフト8は、駆動ベルト6が取り付けられるシャフトである。図示例では、2本のプーリシャフト8が、それぞれ、ステージ5の上方と下方に設けられている。2本のプーリシャフト8は、それぞれ、左右に一対ずつプーリ9が設けられており、そのプーリ9に左右の各駆動ベルト6が取り付けられている。左右の各駆動ベルト6は、2本のプーリシャフト8を回転軸として動く。このとき、左右の駆動ベルト6は、ステージ5を水平に維持した状態で、ステージ5を上方向又は下方向に移動させる。
ビルストッパ10は、紙幣12を停止させるための部材である。ビルストッパ10は、ステージ5を介してフィードローラ1及びテンションローラ2と対向する位置に複数列配置されている。ビルストッパ10は、図示せぬスプリングによって支持されており、紙幣12の運動エネルギーをこのスプリングによって吸収する。
紙幣収納部13の入口14には、紙幣12を搬送する搬送路17が紙幣収納部13の入口14に対して水平方向に設けられている。搬送路17は、紙幣12を紙幣収納部13の入口14まで搬送する。また、紙幣収納部13の入口14付近には、紙幣12の走行を検出する走行センサ18が設けられている。
紙幣収納部13内に放出された紙幣12は、先端がビルストッパ10と衝突する。紙幣12は、ビルストッパ10に衝突すると、ステージ5の上に落下する。このとき、舌片3が、紙幣12の後端をステージ5側に叩いて、紙幣12をステージ5の上に落とす。ステージ5の上に落下した紙幣12は、水平姿勢で集積される。
集積された紙幣12は、上面の位置が上面センサ7により検出される。なお、図示例では、上面センサ7は、集積された紙幣12の端面が上面センサ7の光軸を横切るように、斜めに傾斜して配置されている。紙幣入出金装置の図示せぬ制御部は、ステージ5の上に一定の集積空間が確保されるように、上面センサ7により検出された紙幣12の上面の位置に応じて、図示せぬ駆動伝達系を介して駆動ベルト6を駆動させ、これによって、ステージ5を所定の位置に移動させる。
すなわち、特許文献1及び特許文献2に開示された紙幣集積機構は、ともに、紙幣の集積方向から見た場合に(例えば、図10(a)に示す従来の紙幣集積機構50を上から下に見た場合に)、搬送路とフィードローラとテンションローラが紙幣収納部の外の位置に設けられている。
そのため、紙幣の集積方向から見た場合に、紙幣の搬送方向の辺に対応する紙幣集積機構の幅は、搬送路の幅と、フィードローラ及びテンションローラのいずれか大きい方の幅と、紙幣収納部の幅とを合わせた大きさとなっていた。
したがって、特許文献1及び特許文献2に開示された紙幣集積機構は、ともに、紙幣の搬送方向の辺に対応する紙幣集積機構の幅が一定の大きさ以上になるため、一定量よりも小型化できなかった。
このような特許文献1及び特許文献2に開示された紙幣集積機構は、大きさに制約のある紙幣入出金装置に対して、あまり多く搭載できなかった。
また、このような特許文献1及び特許文献2に開示された紙幣集積機構は、紙幣入出金装置に多数搭載した場合に、紙幣入出金装置の幅(又は高さ)が増大していた。そのため、紙幣集積機構を多数搭載した紙幣入出金装置は、床面積の狭い場所(又は高さの低い場所)に、設置できないときがあった。
前記フィードローラ及び前記従動ローラは、前記紙幣収納部の上方に、前記紙幣収納部の入口を介して対向して配置されており、
前記ステージは、前記紙幣収納部内を上下方向に移動可能に配置されており、
前記舌片は、前記紙幣収納部の上方に、前記フィードローラ及び前記従動ローラのいずれか一方と同じ側に配置されており、
前記駆動ベルトは、一部分が前記紙幣収納部内に露出するように、前記紙幣収納部の入口を介して前記舌片と対向して配置されており、
さらに、前記紙幣収納部は、前記紙幣の搬送方向の辺に対応する幅が紙幣の搬送方向の辺の長さよりも短く形成されていて、前記紙幣を傾斜姿勢又は立位姿勢で収納する
ことを特徴とする。
この紙幣集積機構は、紙幣の搬送方向の辺に対応する紙幣収納部の幅が紙幣の搬送方向の辺の長さよりも短く形成されている。すなわち、紙幣の搬送方向が紙幣の短手方向となっている場合に、紙幣収納部の短手方向の幅が紙幣の短手方向の長さよりも短く形成され、他方、紙幣の搬送方向が紙幣の長手方向となっている場合に、紙幣収納部の長手方向の幅が紙幣の長手方向の長さよりも短く形成されている。そのため、この紙幣集積機構は、紙幣を傾斜姿勢又は立位姿勢で収納する。
その他の手段は、後記する。
<紙幣集積機構の構成>
以下、図1(a)〜(c)を参照して、本実施形態1に係る紙幣集積機構の構成につき説明する。図1(a)〜(c)は、それぞれ、本実施形態1に係る紙幣集積機構の構成図である。図1(a)は、側面方向から見た紙幣集積機構の断面構成を示しており、また、図1(b)は、正面方向から見た断面構成を示している。また、図1(c)は、図1(a)に示す領域Aを拡大して示している。
図1(a)及び(b)に示すように、本実施形態1に係る紙幣集積機構100aは、フィードローラ1a、テンションローラ2a、舌片3a、舌片シャフト4a、傾斜ステージ5a、突起付き駆動ベルト6a、集積上面センサ7a、プーリシャフト8a、プーリ9a−1,9a−2、紙幣収納部13aなどの構成要素を有している。なお、フィードローラ1a、テンションローラ2a、舌片3a、舌片シャフト4a、傾斜ステージ5a、突起付き駆動ベルト6a、プーリシャフト8a、プーリ9a−1などの構成要素は、紙幣入出金装置の図示せぬ制御部によって動作が制御されている。これらの構成要素は、紙幣入出金装置の図示せぬ制御部が、駆動モータ91aや図示せぬ駆動伝達系を駆動させることによって、駆動される。
(1)紙幣収納部13aの入口14aとその入口14a周辺に配置されるべき構成要素(すなわち、搬送路17a、走行センサ18a、フィードローラ1a、テンションローラ2a、舌片3a、舌片シャフト4a、上面センサ7aなどの構成要素)は、紙幣収納部13aの上方に設けられている。
(2)駆動ベルト6aは、一部が紙幣収納部13a内に露出するように、紙幣収納部13aの入口14aを介して舌片3aと対向する側の位置に、設けられている。
(3)突起付き駆動ベルト6aは、傾斜ステージ5aの上に集積された紙幣12と接触する部分に、突起21aを備えている。
(4)傾斜ステージ5aは、紙幣12を集積する面が突起付き駆動ベルト6aに対して傾斜して対向するように、突起付き駆動ベルト6aに固着した状態で取り付けられている。
(5)紙幣収納部13aは、紙幣12の搬送方向の辺に対応する幅L1が紙幣12の搬送方向の辺の長さよりも短く形成されていて、紙幣12を傾斜姿勢又は立位姿勢で収納する。
(6)従来のビルストッパ10が排除されており、その代わりに、突起付き駆動ベルト6aが紙幣12を停止させる機能を果たしている。
本実施形態1に係る紙幣集積機構100aは、紙幣収納部13aの入口14aが紙幣収納部13aの上方に設けられている。搬送路17aは、その入口14aの上方に、略垂直に配置されており、紙幣12を紙幣収納部13aの入口14aまで略垂直な姿勢で搬送する。なお、図示例では、紙幣12の短手方向が、搬送方向となっている。
紙幣収納部13aは、四方の側面がフロント板11aとリア板15aと一対の側板16aによって封止されており、底面が傾斜ステージ5aによって封止されている。なお、以下、四方のうち、フロント板11aが存在する側を「フロント側」と称し、リア板15aが存在する側を「リア側」と称する。
紙幣収納部13aは、紙幣12の搬送方向の辺に対応する幅L1が紙幣12の搬送方向の辺の長さよりも短く形成されていて、紙幣12を傾斜姿勢で収納する。図示例では、紙幣12の短手方向が搬送方向となっているため、紙幣収納部13aの短手方向の幅(すなわち、側板16aの幅)L1が、紙幣12の短手方向の幅よりも短く形成されている。
また、紙幣収納部13aの入口14aには、紙幣収納部13a内に放出された紙幣12の後端を叩くように、舌片3aが設けられている。舌片3aは、紙幣収納部13aの入口14aに対してフィードローラ1aとテンションローラ2aのいずれか一方と同じ側に配置されている。図示例では、舌片3aは、フィードローラ1aの回転軸と同軸に配置された舌片シャフト4aに取り付けられており、フィードローラ1aと同じ側に配置されている。なお、舌片3aは、フィードローラ1aの脇に複数列配置されている。舌片3aは、舌片シャフト4aを回転軸にして、フィードローラ1aと同期して回転することにより、紙幣12を傾斜ステージ5aに押圧する。これにより、舌片3aは、紙幣12の後端をリア側(すなわち、傾斜ステージ5aの開放端側)に誘導するとともに、紙幣12の後端と接触して、紙幣12の浮き上がりを抑える。
傾斜ステージ5aは、図示せぬガイド部材によって上下方向に移動可能な状態で支持されている。また、傾斜ステージ5aは、図1(c)に示すように、一部が突起付き駆動ベルト6aに固着した状態で取り付けられている。傾斜ステージ5aは、突起付き駆動ベルト6aによって駆動されて、紙幣収納部13a内を上下方向に移動する。傾斜ステージ5aは、傾斜ステージ5aと搬送路17aの間に水平に配置された上面センサ7aによって位置が検出される。紙幣入出金装置の図示せぬ制御部は、紙幣収納部13a内に一定の集積空間を確保するために、駆動モータ91aを駆動させて、傾斜ステージ5aの位置を制御する。
なお、突起付き駆動ベルト6aは、長手方向に沿って複数の突起21aを有している。図示例では、突起21aは、両歯の形状に形成されている。突起21aは、フロント板11aよりも内側の位置で、傾斜ステージ5aの上に集積された紙幣12と接触する。このとき、突起21aは、紙幣12の先端が食い込むことによって、突起付き駆動ベルト6aの弾力性で吸収し切れなかった紙幣12の運動エネルギーを吸収する。
突起付き駆動ベルト6aは、好ましくは、複数設けられているとよい。図示例では、2本の突起付き駆動ベルト6aが、設けられている。各突起付き駆動ベルト6aは、それぞれ、紙幣12の長手方向の辺と接触するように配置されている。各突起付き駆動ベルト6aは、4つのプーリ9aに取り付けられている。その4つのプーリ9aは、それぞれ、傾斜ステージ5aの上方と下方に設けられた2本のプーリシャフト8aのそれぞれの左右に一対ずつ設けられており、プーリシャフト8aを回転軸として回転する。
なお、傾斜ステージ5aと搬送路17aの間には、集積空間の満杯状態(すなわち、集積空間の空きが無くなった若しくは少なくなった状態)を検出するための、図示せぬフルセンサが設けられている。紙幣入出金装置の図示せぬ制御部は、フルセンサによって集積空間の満杯状態が検出されると、紙幣12の搬送を停止する。
以下、図2(a)〜(f)を参照して、本実施形態1に係る紙幣集積機構の動作につき説明する。図2(a)〜(f)は、それぞれ、本実施形態1に係る紙幣集積機構の動作説明図である。
この後、紙幣入出金装置の図示せぬ制御部は、フルセンサによって集積空間の満杯状態が検出されると、紙幣12の搬送を停止する。
このような紙幣集積機構100aによれば、大きさに制約のある紙幣入出金装置に対して、従来の機構50よりも多く搭載できる。
また、このような紙幣集積機構100aによれば、紙幣入出金装置の幅(又は高さ)を増大させることなく、紙幣入出金装置に多数搭載できる。そのため、床面積の狭い場所(又は高さの低い場所)にも、紙幣入出金装置を設置できる。
一方、本実施形態1の紙幣集積機構100aは、紙幣収納部13aが従来の機構50の紙幣収納部13よりも小型化されている。そのため、紙幣集積機構100aでは、単位床面積にかかる紙幣12の重みが、従来の機構50のものよりも重くなる。したがって、紙幣集積機構100aは、紙幣12のカールの発生を従来の機構50よりも低減できる。
また、紙幣集積機構100aは、紙幣12を傾斜姿勢で集積するとともに、傾斜姿勢の紙幣12に対して、カールが発生し易い後端を舌片3aと接触させている。これによって、紙幣集積機構100aは、紙幣12の浮き上がりを抑えている。そのため、この点でも、紙幣12のカールの発生を従来の機構50よりも低減できる。
以下、図3(a)及び(b)を参照して、本実施形態2に係る紙幣集積機構の構成につき説明する。なお、図3(a)及び(b)は、それぞれ、本実施形態2に係る紙幣集積機構の構成図である。図3(a)は、側面方向から見た紙幣集積機構の断面構成を示しており、また、図3(b)は、正面方向から見た断面構成を示している。
ステージスプリング21bは、傾斜ステージ5aを上下方向に移動可能な状態で支持している。ステージスプリング21bは、紙幣12の重みによって撓むことにより、傾斜ステージ5aを上下方向に移動させる。ステージスプリング21bは、傾斜ステージ5aの上に一定の集積空間を確保するように、紙幣12の重みに応じて撓むバネ係数が定められている。
傾斜ステージ5aは、ステージスプリング21bによって、高さ(すなわち、上下方向の位置)が決められている。傾斜ステージ5aは、紙幣12が傾斜ステージ5aの上に集積されると、紙幣12の重みにより、ステージスプリング21bが圧縮されて、上下動する。
突起付き駆動ベルト6aは、傾斜ステージ5aが固着された状態で取り付けられているため、傾斜ステージ5aが上下動することにより、この傾斜ステージ5aの動きにしたがって動く。
本実施形態2に係る紙幣集積機構の動作は、実施形態1の紙幣集積機構の動作と同様であるので、ここでは、図2を参照して、説明する。
この後、紙幣入出金装置の図示せぬ制御部は、フルセンサによって集積空間の満杯状態が検出されると、紙幣12の搬送を停止する。
以下、図4(a)〜(d)を参照して、本実施形態3に係る紙幣集積機構の構成につき説明する。なお、図4(a)〜(d)は、それぞれ、本実施形態3に係る紙幣集積機構の構成図である。図4(a)は、側面方向から見た紙幣集積機構の断面構成を示しており、また、図4(b)は、正面方向から見た断面構成を示している。また、図4(c)及び(d)は、本実施形態3の要部である羽部材取付部33cの構成を拡大して示している。
羽部材31cは、駆動ベルト6cと同様に、弾力性のある素材で構成されている。この羽部材31cの胴体部分は、集積された紙幣12の重み及び羽部材31cの自重では撓まない剛性を有している。しかしながら、羽部材31cの根元部分である羽部材取付部33c(すなわち、駆動ベルト6cとの取付部分)は、薄く形成されており、駆動ベルト6cに設けられた支持部材32cに支持されないと、紙幣12の重み及び羽部材31cの自重で垂れ下がる構成となっている。そのため、羽部材31cは、紙幣収納部13a内では開いた状態となり(図4(c)参照)、紙幣収納部13a外では閉じた状態となる(図4(d)参照)。羽部材31cは、支持部材32cに支えられると、一定の角度に開いた状態で固定される。そのため、紙幣集積機構100cは、羽部材31c毎に紙幣12を一定枚数に分けて集積できる。
なお、紙幣12は、傾斜ステージ5aに集積されたものがカールしていると、次に放出されるものが好適に集積されない可能性がある。そのため、紙幣12は、浮き上がりが抑えられるように、後端が舌片3aと接触することが好ましい。そこで、紙幣入出金装置の図示せぬ制御部は、好ましくは、傾斜ステージ5aの上に集積された紙幣12の後端と舌片3aとが接触するように、傾斜ステージ5aの移動量を制御するとよい。
この状態で、次の紙幣12が搬送されると、紙幣集積機構100cは、図5(a)〜図5(d)と同様に動作する。その結果、次の羽部材31cは、紙幣収納部13aの入口14aでフィードローラ1aとテンションローラ2aに挟まれて、紙幣収納部13a内に送り出され(図5(f)参照)、さらに、フィードローラ1aとテンションローラ2aの間を通り抜け、紙幣収納部13aに放出され、舌片3aにより後端を叩かれて、傾きながら羽部材31cの上に落下する(図5(g)参照)。紙幣12は、羽部材31cの上に落下すると、羽部材31cの上を駆動ベルト6c側に向けて滑落する(図5(h)参照)。紙幣12は、羽部材付き駆動ベルト6cに衝突すると、運動エネルギーが吸収されて、羽部材31cの上に集積される(図5(i)参照)。以後、紙幣集積機構100cは、次の紙幣12が搬送されると、図5(e)〜図5(i)と同様に動作して、羽部材31cの上(厳密には、羽部材31cに集積された紙幣12の上)に次の紙幣12を集積する。
この後、紙幣入出金装置の図示せぬ制御部は、フルセンサによって集積空間の満杯状態が検出されると、紙幣12の搬送を停止する。
以下、図6(a)及び(b)、図7(a)〜(c)、並びに、図8(a)及び(b)を参照して、本実施形態4に係る紙幣集積機構100dの構成につき説明する。なお、図6(a)及び(b)と図7(a)〜(c)は、それぞれ、本実施形態4に係る紙幣集積機構100dの構成図である。図6(a)は、側面方向から見た紙幣集積機構100dの断面構成を示しており、また、図6(b)は、正面方向から見た断面構成を示している。図7(a)〜図7(c)は、それぞれ、紙幣集積機構100dの紙幣集積過程を示している。図8(a)及び(b)は、それぞれ、本実施形態4の要部である羽部材取付部33dの構成図である。
(1)傾斜ステージ5aが排除され、その代わりに、駆動ベルトに設けられた羽部材31dを紙幣収納部13a内で水平方向に開かせてステージ5dとして機能させている。
(2)紙幣12を立位姿勢で紙幣収納部13a内に収納している。
本実施形態4では、羽部材付き駆動ベルト6dは、駆動ベルト6dに設けられた複数の羽部材31dを紙幣収納部13a内で水平方向に開かせてステージ5dとして機能させている。したがって、紙幣12は、図7(a)に示すように、紙幣収納部13a内で水平方向に開かれた羽部材31dの上に集積される。このとき、紙幣12は、立位姿勢で集積される。
本実施形態4の羽部材31dは、実施形態3の羽部材31cと同様に構成されている。すなわち、羽部材31dは、弾力性のある素材で構成されている。また、羽部材31dの胴体部分は、集積された紙幣12の重み及び羽部材31dの自重では撓まない剛性を有している。一方、羽部材31dの根元部分である羽部材取付部33d(すなわち、駆動ベルト6dとの取付部分)は、薄く形成されており、駆動ベルト6dに設けられた支持部材32dに支持されないと、紙幣12の重み及び羽部材31dの自重で垂れ下がる構成となっている。そのため、羽部材31dは、紙幣収納部13a内では開いた状態となり(図8(a)参照)、紙幣収納部13a外では閉じた状態となる(図8(b)参照)。
ただし、本実施形態4の支持部材32dは、羽部材31dを水平な状態に支持する。そのため、本実施形態4の羽部材31dは、水平方向に開き、水平方向に開いた状態で固定される。
複数の羽部材31dは、それぞれ、紙幣12が羽部材31dの下に落下しないように規定された間隔で、左右双方の羽部材付き駆動ベルト6dに固着した状態で取り付けられている。なお、図6(b)に示す例では、間隔は、紙幣12の短手方向の幅よりも若干長い距離となっている。左右の羽部材31dは、それぞれ、左右が水平になるように、整列して設けられている。これにより、紙幣12が集積された際に、紙幣12を安定して支持する。
また、本実施形態4では、搬送路17aは、フロント側の表面が羽部材付き駆動ベルト6dの表面と略同一面になるように配置されていている。
また、本実施形態4では、舌片3aは、紙幣収納部13aの入口14aに対してリア板15a(図7(a)参照)側に配置されていて、紙幣12が紙幣収納部13a内に放出されると、紙幣12の後端をリア板15a側に押圧する。
搬送路17aによって紙幣収納部13aの入口14aまで搬送された紙幣12は、紙幣収納部13aの入口14aでフィードローラ1aとテンションローラ2aに挟まれて、紙幣収納部13a内に送り出される(図9(a)参照)。紙幣12は、フィードローラ1aとテンションローラ2aの間を通り抜け、紙幣収納部13aに放出されて、紙幣収納部13a内で水平方向に開かれた羽部材31dに衝突する(図9(b)参照)。このとき、紙幣12の運動エネルギーは、羽部材31dの弾力性によって、吸収される。羽部材31dと衝突した紙幣12は、舌片3aにより、後端が叩かれる。これにより、紙幣12は、後端がリア板15a側に押圧されて、紙幣収納部13aの入口14aから遠ざけられる。その結果、紙幣12は、先端がフロント板11a側(駆動ベルト6d側)を向き、後端がリア板15a側を向くように、傾斜姿勢となる(図9(c)参照)。
なお、羽部材31dの上に集積された紙幣12は、最初は傾斜姿勢なっているが、後続の紙幣12が羽部材31dの上に集積されるにしたがって、紙幣12の先端がフロント板11a側からリア板15a側に移動する。その結果、紙幣12は、立位姿勢となる。
この後、紙幣入出金装置の図示せぬ制御部は、フルセンサによって集積空間の満杯状態が検出されると、紙幣12の搬送を停止する。
例えば、前記した実施形態1〜4は、紙幣12を短手方向に搬送しているので、紙幣収納部13aの短手方向の長さが紙幣12の短手方向の長さよりも短くなるように、紙幣収納部13aを形成している。しかしながら、紙幣12を長手方向に搬送する場合は、紙幣収納部13aの長手方向の長さが紙幣12の長手方向の長さよりも短くなるように、紙幣収納部13aを形成するとよい。
また、例えば、実施形態3の紙幣集積機構100cは、傾斜ステージ5aを有した構成となっているが、実施形態4と同様に、傾斜ステージ5aを排除し、その代わりに、羽部材付き駆動ベルト6cに設けられた複数の羽部材31cの先頭のもの(すなわち、紙幣収納部13a内で最下段に位置する羽部材31c)をステージとして機能させる構成にしてもよい。
また、例えば、紙幣集積機構100は、図示せぬ紙幣繰り出し機構により、紙幣収納部13aに集積された紙幣12を紙幣収納部13aの外部へ繰り出す構成にしてもよい。
2a テンションローラ
3a 舌片
4a 舌片シャフト
5a 傾斜ステージ(ステージ)
6a 駆動ベルト
7a 集積上面センサ(上面センサ)
8a プーリシャフト
9a−1,9a−2 プーリ
11a フロント板
12 紙幣
13a 紙幣収納部
13b 紙幣収納部の入口
15a リア板
16a 側板
17a 搬送路
18a 走行センサ
21a 突起
91a 駆動モータ
L1 幅
Claims (10)
- 紙幣を収納する紙幣収納部と、紙幣収納部内に紙幣を放出するフィードローラ及び従動ローラと、紙幣収納部内に放出された紙幣を集積させるステージと、紙幣の後端を押圧する舌片と、ステージを駆動する駆動ベルトとを有する紙幣集積機構において、
前記フィードローラ及び前記従動ローラは、前記紙幣収納部の上方に、前記紙幣収納部の入口を介して対向して配置されており、
前記ステージは、前記紙幣収納部内を上下方向に移動可能に配置されており、
前記舌片は、前記紙幣収納部の上方に、前記フィードローラ及び前記従動ローラのいずれか一方と同じ側に配置されており、
前記駆動ベルトは、一部分が前記紙幣収納部内に露出するように、前記紙幣収納部の入口を介して前記舌片と対向して配置されており、
さらに、前記紙幣収納部は、前記紙幣の搬送方向の辺に対応する幅が紙幣の搬送方向の辺の長さよりも短く形成されていて、前記紙幣を傾斜姿勢又は立位姿勢で収納する
ことを特徴とする紙幣集積機構。 - 請求項1に記載の紙幣集積機構において、
前記紙幣収納部は、前記紙幣の搬送方向が前記紙幣の短手方向となっている場合に、前記紙幣の短手方向の辺に対応する部分の幅が前記紙幣の短手方向の辺の長さよりも短く形成されている
ことを特徴とする紙幣集積機構。 - 請求項1に記載の紙幣集積機構において、
前記紙幣収納部は、前記紙幣の搬送方向が前記紙幣の長手方向となっている場合に、前記紙幣の長手方向の辺に対応する部分の幅が前記紙幣の長手方向の辺の長さよりも短く形成されている
ことを特徴とする紙幣集積機構。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の紙幣集積機構において、
前記ステージは、前記紙幣を集積する面が前記駆動ベルトに対して傾斜して対向するように、配置されており、
前記駆動ベルトは、前記ステージの上に集積された前記紙幣と接触する部分に、突起を備えている
ことを特徴とする紙幣集積機構。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の紙幣集積機構において、
前記駆動ベルトは、前記紙幣収納部内に露出する部分に、前記紙幣収納部内で一定の角度に開く羽部材を備えており、
前記羽部材は、前記紙幣収納部内で前記一定の角度に開くことにより、前記ステージの上に集積された前記紙幣を区切る仕切りとして機能する
ことを特徴とする紙幣集積機構。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の紙幣集積機構において、
前記駆動ベルトは、前記紙幣収納部内に露出する部分に、前記紙幣収納部内で水平方向に開く羽部材を備えており、
前記羽部材は、前記紙幣収納部内で水平方向に開くことにより、前記ステージとして機能する
ことを特徴とする紙幣集積機構。 - 請求項5又は請求項6に記載の紙幣集積機構において、
前記駆動ベルトは、
長手方向に沿って前記羽部材を複数枚備えており、
一枚の前記羽部材が前記紙幣を一定枚数集積した場合に、駆動して、次の前記羽部材を前記紙幣収納部内に導くことにより、次の前記羽部材を、前記紙幣収納部内で開かせる
ことを特徴とする紙幣集積機構。 - 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の紙幣集積機構において、
前記紙幣の走行を検出する走行センサを有しており、
前記駆動ベルトは、前記走行センサが前記紙幣の一定枚数の走行を検出した場合に、前記ステージを一定量下方に移動させて、前記ステージの上に一定の集積空間を確保する
ことを特徴とする紙幣集積機構。 - 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の紙幣集積機構において、
前記ステージの上に集積された前記紙幣の上面の位置を検出する上面センサを有しており、
前記駆動ベルトは、前記走行センサが前記紙幣の一定枚数の走行を検出する場合に、又は、前記上面センサが前記ステージの上に集積された前記紙幣の上面が所定位置に達したことを検出した場合に、前記ステージを一定量下方に移動させて、前記ステージの上に一定の集積空間を確保する
ことを特徴とする紙幣集積機構。 - 請求項1に記載の紙幣集積機構において、
さらに、前記ステージを支持するステージスプリングを有し、
前記ステージスプリングは、前記紙幣の重みによって撓むことにより、前記ステージを上下方向に移動させ、
前記駆動ベルトは、前記ステージの移動に従動する
ことを特徴とする紙幣集積機構。
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