JP2010127828A - レンズ系の偏心測定装置 - Google Patents

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寛之 板山
Toshiki Kumagai
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Abstract

【課題】被測定面による反射像をより正確に判別することができる偏心測定装置を提供する。
【解決手段】被測定レンズ系100の偏心量を測定するレンズ系の偏心測定装置1は、光源10と、光源10からの光束を指標像として被測定面に投影する投影光学系20と、指標像が被測定面で反射された反射像の位置を検出する検出部30と、反射像を検出部30に結像する結像光学系41と、検出部30の出力に基づいて被測定レンズ系100の各被測定面の偏心量を算出するパソコン本体51と、パソコン本体51の出力を表示する表示部52とを備え、パソコン本体51は、被測定レンズ系100の設計データ等に基づいて、各被測定面の偏心量を好適に測定できる被測定レンズ系100と投影光学系20との距離であるワークディスタンス(WD)を算出し、表示部52は、各被測定面のWDと、投影光学系20の位置とを含むWDモニタを表示可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、被測定レンズ系を構成するレンズの各被測定面の偏心量を測定、算出するためのレンズ系の偏心測定装置に関する。
デジタルカメラ、内視鏡、携帯機器等に用いられる光学系は、年々小型化される傾向にある。それに伴い光学系を構成するレンズの曲率半径も小径化が進んでいる。光学系を組み上げた後、各レンズの設置位置が設計値と異なり、傾きや偏りがある(即ち、偏心がある)場合、前記光学系全体の光学性能は劣化してしまう。特に、曲率半径の小さい面の偏心は、光学性能を大きく劣化させるため、曲率半径が小さい面を含む組上がり光学系の偏心量を高精度に測定する事は重要である。
従来のレンズ系の偏心測定装置としては、オートコリメーション法を用いるものが多く知られている(例えば、特許文献1参照。)。図12は特許文献1に記載の偏心測定装置の構成を示す図である。
図12に示すように、被測定レンズ系200及び偏心測定装置のズーム光学系220は、光源221の光軸上に配置されている。符号210Aは被測定レンズ系200の被測定面200Aの球心に集光するズーム光学系220の移動レンズ群222の位置(以下、「球心集光位置」と称する。)を示し、符号210B及び210Cは、それぞれ被測定面200B、200Cに対する移動レンズ群222の球心集光位置を示している。
特許文献1の偏心測定装置には、被測定レンズ系200の各被測定面の球心に集光する移動レンズ群222の位置を容易に判別できるように、図13に示すような球心位置モニタ232が、画面の左上隅を座標の原点として表示される。球心位置モニタ232には、被測定レンズ系200の設計データ等に基づいて予め計算された各被測定面に対する移動レンズ群222の球心集光位置210A、210B、210Cが、それぞれ230A、230B、230Cとして表示される。加えて現在の移動レンズ群222の位置は現在位置231として表示されるので、ユーザは移動レンズ群222を所望の球心集光位置に移動させて容易に測定を行うことができる。
特許第3922946号公報
しかしながら、光学系の小径化はさらに進んでおり、各被測定面の球心位置、及びそれらに対するズーム光学系等の測定光学系の球心集光位置はより接近する傾向にある。すなわち、測定光学系をある位置に移動させて反射像を取得した場合、似たような反射像が複数(場合によっては多数)取得されるという現象がより起こりやすくなっている。
この場合、他の面の反射像を誤って測定対象である被測定面による反射像と特定して測定してしまうと、測定結果に大きな誤差を生じ測定精度の低下を招く。このような環境下では、特許文献1に記載の偏心測定装置において表示される球心位置モニタでは充分でなく、依然として正しい反射像を判別することが困難である場合も少なくないという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、被測定面による反射像をより正確に判別することができるレンズ系の偏心測定装置を提供する事を目的とする。
本発明は、2以上の被測定面を有する被測定レンズ系の偏心量を測定するレンズ系の偏心測定装置であって、光源と、前記光源からの光束を指標像として前記被測定面に投影する投影光学系と、前記指標像が前記被測定面で反射して得られる反射像の位置を検出する検出部と、前記反射像を前記検出部に結像する結像光学系と、前記検出部の出力に基づいて前記被測定レンズ系の各被測定面の偏心量を算出する演算部と、前記演算部の出力を表示する表示部とを備え、前記演算部は、前記被測定レンズ系の設計データ、前記投影光学系の光学データに基づいて、各々の前記被測定面の偏心量を好適に測定できる前記被測定レンズ系と前記投影光学系との距離であるワークディスタンス(以下、「WD」と称する。)を算出し、前記表示部は、各々の前記被測定面の前記WDと、前記投影光学系の位置とを含むWDモニタを表示可能であることを特徴とする。
本発明のレンズ系の偏心測定装置によれば、被測定レンズ系の各被測定面のWDが演算部によって算出され、各被測定面のWDと現在の投影光学系の位置とを含むWDモニタが表示部に表示されるので、ユーザは、WDモニタを参照することによって、反射像の判別を容易に行うことができる。
前記表示部は、前記WDモニタにおいて、前記WDのスケールを変化させて表示することが可能であってもよい。この場合、複数の被測定面のWDが接近していても、スケールを変化させて判別を容易にすることができる。
前記投影光学系は、前記光源からの光束を平行光に変換する変換部を有してもよい。この場合、オートコリメーション法によってより精度の高い偏心測定を行うことができる。
前記演算部は、各々の前記被測定面について、前記指標像の正反射像を取得するための第1WDと、前記指標像の倒立反射像を取得するための第2WDとを算出し、前記表示部は、第1WD及び前記第2WDを前記WDモニタに表示してもよい。この場合、偏心測定装置がオートコリメーション法を用いるときは、ノイズとなる面頂の反射像を排除しやすくなり、偏心測定装置がオートコリメーション法を用いない場合は、各被測定面の反射像の分離をより容易にすることができる。
本発明のレンズ系の偏心測定装置によれば、被測定面による反射像をより正確に判別することができる。
本発明に係る第1の実施形態について、図1から図7を参照して説明する。図1は本実施形態のレンズ系の偏心測定装置(以下、単に「偏心測定装置」と称する。)1を概略的に示した図である。
偏心測定装置1は、1枚以上の被測定レンズからなり、2以上の被測定面を有する被測定レンズ系100の各被測定面の偏心量を測定するものである。偏心測定装置1は、光源10と、光源10から発せられた光束を投影像として被測定面に投影する投影光学系20と、投影像が被測定面で反射して得られる反射像の位置を検出する検出部30と、反射像を検出部5に結像させるビームスプリッタ40と、後述するWD等を算出するパソコン50とを備えて構成されている。
光源10は、ハロゲンランプ、水銀ランプ、レーザダイオード(LD)、発光ダイオード(LED)、スーパールミネッセンスダイオード(SLD)等の公知の光源で構成されている。ハロゲンランプ、水銀ランプ等を用いる場合は、ピンホール等と組み合わせて点光源とみなせる状態にする。光源10と投影光学系20との間にはビームスプリッタ40が配置されている。
投影光学系20は、光源10から射出される光を平行光に変換するコリメートレンズ(変換部)21と、コリメートレンズ21で変換された平行光を被測定面に投影する対物レンズ22とを備えている。
なお、被測定レンズ系100は、自身の光軸が光源10及び投影光学系20の光軸X1と同一となるように、自身の光軸回りに回転可能に支持部101に支持される。
対物レンズ22は、異なる開口数の複数の対物レンズが、測定条件に応じて切り換え可能に複数設けられている。被測定レンズ系100のすべての被測定面を測定するのに複数の対物レンズを使用する場合は、複数のレンズの装着及び切り替えが可能なレボルバーを使用してもよい。レボルバーを介した切り替え動作は、手動で行ってもよいし、パソコン50等を介して自動で行ってもよい。
検出部30は、公知の撮像装置等からなり、光源10及び投影光学系20の光軸X1と直交する光軸X2上に設けられている。
ビームスプリッタ40は、被測定面で反射された反射像を検出部30に導くように、光軸X1に対して反射面を45度傾けて設置されている。
したがって、投影光学系20及びビームスプリッタ40は、反射像を検出部30に結像させる結像光学系41として機能し、投影光学系20は、結像光学系41と共用されている。
光源10、投影光学系20、検出部30、及びビームスプリッタ40によって測定光学系2が構成されている。測定光学系2は、図示しない移動ステージに支持されており、光軸X1に沿って移動可能である。また、測定光学系2には、図示しない測長器が取り付けられており、移動ステージ上における位置を取得可能である。
測定光学系2の移動は手動で行ってもよいし、自動で行ってもよい。測定光学系2の移動を自動で行う場合は、モータ等の駆動源を設け、これをパソコン50で制御するのが好ましい。
パソコン50は、各種演算を行うパソコン本体(演算部)51と、パソコン本体51の演算結果等を表示する表示部52等を備えている。パソコン本体51は、各被測定面の球心位置、各被測定面に好適に指標像を結像するためのWD、及び各被測定面の偏心量等を算出可能である。表示部52は、各被測定面のWDをユーザに判別しやすくするために、WDモニタという形式で表示する。WDモニタの構成及び機能については後述する。
ここで、本発明におけるWDの定義について説明する。WDとは、各被測定面に指標像を結像するための、被測定レンズ系100と投影光学系20との距離であり、本発明においては、被測定レンズ系100と対物レンズ22との距離と定義する。例えば、図2に示すように、被測定レンズ系100の最も対物レンズ22寄りの被測定面100Aに投影像を結像させるためには、対物レンズ22が位置P1に移動する必要があるとする。この場合、被測定面100AのWDは、被測定面100Aの面頂から対物レンズ22の被測定レンズ系100側の面の面頂までの長さL1となる。
WDは図2に示す例のように、対物レンズ22側から数えて2番目の被測定面100Bに対してはL2、対物レンズ22側から数えて3番目の被測定面100Cに対してはL3、といったように、通常各被測定面で異なっている。したがって、偏心測定を行う際には、測定対象となる被測定面にあわせて測定光学系2を移動ステージ上において移動させ、WDを調節することが必要である。
なお、本発明におけるWDの定義は、上記のとおり被測定面と対物レンズとの面頂間距離であるが、通常被測定レンズ系100における各レンズの位置関係は固定であるため、各被測定面のWDを比較しやすくするために、以降の説明においては、図2に示す
L1、L2、L3のように、すべての被測定面のWDを最も対物レンズ22寄りの被測定面100Aを起点として表現することにする。
上記の構成を備えた本実施形態の偏心測定装置1の使用時の動作について、以下に説明する。
まずユーザが、被測定レンズ系100の設計データ(各被測定面の曲率半径r、面間隔d、屈折率n)をパソコン50の図示しないインターフェースを介してパソコン本体51に入力する。屈折率nとしては、光源10の波長に対応した値を入力する。
パソコン本体51では、入力された設計データに基づいて、各被測定面の球心位置等の測定に必要なパラメータを演算する。このとき、各被測定面の測定時において他の面による不要な反射像が観察されず、所定の測定精度が確保できるように、複数の対物レンズ22から、最適な開口数のものを選択して設定しておく。
複数の対物レンズ22を含む測定光学系2の各種光学データ(各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率)は、予めパソコン本体51に入力されている。パソコン本体51は当該光学データに基づいて現在設定されている対物レンズが装着された状態における測定光学系2から指標像投影位置までの距離を算出する。さらに当該指標像投影位置と各被測定面の球心位置とから、被測定レンズ系100の各被測定面におけるWDが算出される。この算出結果は表示部52に送られ、WDモニタとして表示される。
図3は、WDモニタの表示画面の一例を示す図である。表示画面の左上隅を表示座標の原点として、縦軸に各被測定面、横軸にはWDをとっており、各被測定面のWDであるL1、L2及びL3が、それぞれスポット102A、102B、及び102Cとしてプロットされている。さらに投影光学系20の現在位置として、対物レンズ22の被測定レンズ系100側の面頂位置がバー103として示されている。バー103は、測定光学系2を移動ステージ上で移動させると、それに対応してリアルタイムで移動するため、ユーザはWDモニタを参照しながら測定光学系2を移動させて所望の被測定面のWDを示すスポットと、バー103を同一位置に揃えることによって、当該被測定面の偏心測定が可能な状態とする。
ユーザが光源10を起動すると、光源10から投影された指標像がビームスプリッタ40を通り、さらにコリメートレンズ21によって平行にされた後、対物レンズ22を通過して対象となる被測定面の球心位置に結像する。指標像は被測定面で反射された後、再び対物レンズ22及びコリメータレンズ21を通り、ビームスプリッタ40で曲げられて検出部30に反射像(正反射像)が結像される。
パソコン本体51の算出したWDと実際のWDとが同一である場合、図4(b)に示すような点状の反射像104Aが検出部30に結像されるが、両者の間に誤差があると、反射像104Bは図4(a)に示すように、焦点が定まらない状態となる。
この場合ユーザは、反射像104Bが反射像104Aのようになるように測定光学系2の位置を微調整して、偏心測定可能な状態にする。
続いてパソコン本体51は、当該被測定面の反射像の検出部30上における基準位置からのズレ量(ズレの大きさと方位、振れ量)を算出する。基準位置とは、被測定面に偏心が全くない場合の反射像の結像位置である。
基準位置を求める方法には特に制限はなく、どのように求めてもよい。例えば、被測定レンズ系100を回転させて求めてもよいし、イメージローテータを使用して求めてもよい。さらに、予め被測定レンズ系100と測定光学系2との距離ごとの基準位置を測定してパソコン本体51に記憶させていてもよい。ここでは、一例として、被測定レンズ系100を回転させて基準位置を求める場合について説明する。
被測定レンズ系100が支持された支持部101を回転させると、被測定レンズ系100が同期して回転される。それに伴い、検出部30上の反射像も回転する。反射像の回転軌跡を観察し、各回転角度における反射像の位置を測定する。回転角度は、予め支持部101に取り付けておいたロータリーエンコーダ等の回転角度検出機構によって検出する。
被測定レンズ系100の回転をやめて、パソコン50のパソコン本体51で反射像の回転軌跡測定データを解析し、回転軌跡の中心位置を算出すると、基準位置が取得される。これにより、基準位置と反射像との距離(ズレの大きさ)及び回転角が0度のときの反射像の方位(ズレの方位)が定まり、偏心量が特定される。ユーザは、この手順を繰り返して、すべての被測定面に対して偏心量測定を行う。
複数の被測定面におけるWDが接近した値であると、検出部30上には複数の反射像が同じような大きさで表れる。各反射像の外観に大きな違いはないため、これらをそれぞれ正しい被測定面と関連付けるのは容易ではなく、熟練を要する作業である。このような現象は、被測定レンズ系を構成するレンズの曲率半径rが小さいほど顕著になる。
このような場合、ユーザはパソコン50のパソコン本体51を操作して、WDモニタの横軸のスケールをより大きく、例えば3倍に変更する。すると、表示部52に表示されるWDモニタの画面は図5に示すようになる。図5においては、スポット102Bとスポット102Cとの間隔が広がり、判別が容易になっている。なお、スポット102Aは、スケールの変化により、WDモニタの表示画面外に移動している。
ユーザは、判別の容易になったWDモニタの表示画面を参照しつつ、測定光学系2の移動及び微調整を行って、偏心測定を行う。
本実施形態の偏心測定装置1によれば、パソコン50の表示部52に、WDモニタとして被測定レンズ系100の各被測定面のそれぞれのWD、及び投影光学系20の位置(対物レンズ22の被測定レンズ系100側の面頂位置)が表示されるので、検出部30で取得された反射像のうち、測定対象の被測定面による反射像を容易に判別、特定することができる。その結果、熟練を要することなく、所望の被測定面に対して精度の高い偏心測定を行うことができる。
また、WDモニタのWDを示すスケールを拡大させて表示部52に表示することができるので、複数の被測定面のWDが近似している場合であっても、WDモニタ画面上においてこれらの間隔を大きくして表示することができる。その結果、各反射像と対応する被測定面をより正確に特定して精確な偏心測定を行うことができる。
本実施形態においては、ユーザが手動でWDモニタのスケールを変更する例を説明したが、これに代えて、所定の閾値、例えば2ミリメートル(mm)以内に複数の被測定面のWDが接近した場合に、パソコン本体51が自動的にスケールを拡大して表示部52にWDモニタを表示するように装置が構成されてもよい。
また、各被測定面の球心にそれぞれ投影像が結像されるWDに加えて、図6に示すように各被測定面の面頂に投影像が好適に結像されるWDがWDモニタに表示されてもよい。
図7は上記のように構成された本実施形態の変形例の偏心測定装置におけるWDモニタの表示画面の例を示す図である。スポット102A、102B、及び102Cに加えて、投影像が各被測定面の面頂に結像するWDを示すスポット104A、スポット104B、及びスポット104Cが表示されている。なお、図7に示すWDモニタでは、各スポットがWDの短い順に並ぶように被測定面がソート(並び替え)されて表示されている。
偏心測定装置1はオートコリメーション方式の装置であるため、面頂で得られた反射像(倒立反射像)を用いて偏心測定を行うことはできないが、倒立反射像の形状は球心で得られた正反射像と似ているので、ある被測定面の倒立反射像と同一又は他の被測定面における正反射像とのWDが接近していると、取り違えによる測定精度の低下につながる恐れがある。この変形例では、面頂で得られた反射像を、WDモニタを参照することによって容易に特定、判別することができるので、反射像と被測定面とを正確に関連付けることができ、より精度の高い偏心測定を行うことができる。
さらに、本実施形態においては、測定光学系2全体が光軸X1に沿って移動可能な例を説明したが、これに代えて、対物レンズ22のみが光軸X1に沿って移動可能なように構成されてもよい。
次に、本発明の第2実施形態の偏心測定装置について図8から図11を参照しながら説明する。本実施形態の偏心測定装置61と第1実施形態の偏心測定装置1との異なるところは、測定光学系の構成及びWDモニタの表示構成である。
なお、以下の説明においては、上述した第1実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図8は、偏心測定装置61の構成を示す図である。投影光学系70は、対物レンズ22と、移動レンズ71とを備えており、コリメートレンズ21を備えない構成となっている。光源10及び移動レンズ71は、対物レンズ22の光軸X1と直交する光軸X3に沿って配置されている。移動レンズ71は図示しない駆動源と接続され、光軸X3に沿って移動可能である。光源10から射出される光は、ビームスプリッタ40によって対物レンズ22に送られる。
検出部30は光軸X1上に配置されている。検出部30とビームスプリッタ40との間には、3枚のレンズ63A、63B、及び63Cを有する結像レンズ群63が配置されており、被測定レンズ系100の反射像を検出部30上に結像させる。
このようにして、偏心測定装置61の測定光学系62が構成されている。本実施形態においては、測定光学系62における結像レンズ群63の位置及び結像レンズ群63における各レンズ63A、63B、63Cの位置関係は固定されているが、適宜移動機構を設けることによってこれらを可変に構成してもよい。なお、本実施形態における結像光学系は、対物レンズ22、及び結像レンズ群63から構成されている。
本実施形態の偏心測定装置61は、オートコリメーション法によらず偏心測定を行うので、図9(a)に示すように倒立反射像を取得する場合も、図9(b)に示すように正反射像を取得する場合も、測定光学系62から指標像が投影される投影位置Oと被測定面による反射像が集光する集光位置Iとは同一とならず、ある間隔Dだけ離れる。したがって、反射像の反射倍率は、オートコリメーション法における1倍とは異なる倍率となる。間隔Dは、移動レンズ71を光軸X3に沿って移動させることによって変化させることができる。
上記のように構成された偏心測定装置61の使用時の動作について、以下に説明する。
まずユーザは、第1実施形態と同様に、被測定レンズ系100の設計データをパソコン50のパソコン本体51に入力する。
パソコン本体51では入力された設計データにもとづいて、複数の対物レンズ22のうち、最適な開口数のものと、移動レンズ71の最適な位置との組み合わせが決定される。当該組み合わせが決定すると、各被測定面の偏心測定時における投影位置O及び集光位置Iが求められる。さらに、投影位置O及び集光位置Iと、結像レンズ群63を含む測定光学系62の各種光学データとを併せて計算することで各被測定面のWDが算出される。
図11は、偏心測定装置61におけるWDモニタ画面の例を示す図である。WDモニタ画面においては、各被測定面100A、100B、100Cそれぞれについて、図10に示す正反射像を観察するためのWD(第1WD)L4、L5、L6を示すスポット111A、111B、及び111Cと、倒立反射像を観察するためのWD(第2WD)L7、L8、L9を示す112A、112B、及び112Cの2つのスポットが表示される。
偏心測定装置61においては、第1実施形態の偏心測定装置1と異なり、倒立反射像を用いて被測定面の偏心測定を行うことができるが、ある被測定面の偏心測定にあたって、正反射像及び倒立反射像のいずれを用いるのがより好適であるかは、予めパソコン本体51の計算によって求めることができる。そこで、図11に示すWDモニタ画面においては、各被測定面の2つのスポットのうち、パソコン本体51の演算により判定された、より好適な反射像に対応するスポット112A、111B、及び111Cに好適マーク113が付与されている。
ユーザは、第1実施形態と同様の手順で、好適マーク113が付与されたスポットとバー103との位置を合わせ、所望の被測定面に対して偏心測定を行う。必要に応じて、測定光学系62の位置の微調整及びWDモニタ画面のスケール変更を行ってもよい点も第1実施形態と同様である。
また、好適マーク113が付与されたスポットのみを用いると各被測定面の反射像の分離が困難である等の場合は、任意の被測定面において、好適マーク113が付与されていない側の反射像を用いて偏心測定を行ってもよい。いずれを用いるかは、スポットと被測定面との正確な関連付けを重視するか、より好適な反射像を用いて偏心測定を行うことを重視するかによって適宜決定されてよい。
本実施形態の偏心測定装置61によれば、WDモニタ画面に各被測定面の正反射像及び倒立反射像に対応したWDが示されるので、より分離しやすいスポットに対応したWDを選択して各被測定面の偏心測定を行うことができる。また、スポット間の距離に加えて、反射像ごとの反射倍率の違いも判別に利用できるので、より正確に被測定面に対応した反射像を判別することができる。
また、正反射像及び倒立反射像のうち、より好適に偏心測定を行うことができる反射像に対応したスポットに好適マーク113が付与されて表示されるので、ユーザは好適な反射像を容易に選択してより高精度かつ短時間で偏心測定を行うことができる。
なお、本実施形態においては、移動レンズ71が光軸X3に沿って移動可能である例を説明したが、これに代えて、光源10が光軸X3に沿って移動可能に装置が構成されてもよい。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、測定光学系が移動可能に構成された例を説明したが、これに代えて、被測定レンズ系100が取り付けられる支持部101が移動可能に構成されてもよい。
また、上記実施形態では、偏心量測定の際に、被測定レンズ系が支持された支持部を回転させる例を説明したが、これに代えて、被測定レンズ系のみを回転可能に設置し、被測定レンズ系の側面(光軸に平行な面)に回転力を伝達することで被測定レンズ系100を回転させてもよい。
本発明の第1実施形態の偏心測定装置の構成を示す図である。 ワークディスタンスを説明する図である。 同偏心測定装置のWDモニタ画面の例を示す図である。 (a)は同偏心測定装置の検出部における反射像の焦点があっていない状態、(b)は反射像の焦点があっている状態をそれぞれ示す図である。 同WDモニタのスケールが変更された状態を示す図である。 投影像が面頂で反射される状態を示す図である。 同実施形態の変形例の偏心測定装置におけるWDモニタ画面の例を示す図である。 本発明の第2実施形態の偏心測定装置の構成を示す図である。 (a)は同偏心測定装置において倒立反射像が取得される状態、(b)は同偏心測定装置において正反射像が取得される状態をそれぞれ示す図である。 同偏心装置を使用する際のワークディスタンスを説明する図である。 同偏心測定装置のWDモニタ画面の例を示す図である。 従来の偏心測定装置の構成を示す図である。 同偏心測定装置の球心位置モニタの画面を示す図である。
符号の説明
1、61 レンズ系の偏心測定装置
10 光源
20、70 投影光学系
21 コリメートレンズ(変換部)
30 検出部
41 結像光学系
51 パソコン本体(演算部)
52 表示部
100 被測定レンズ系
100A、100B、100C 被測定面

Claims (4)

  1. 2以上の被測定面を有する被測定レンズ系の偏心量を測定するレンズ系の偏心測定装置であって、
    光源と、
    前記光源からの光束を指標像として前記被測定面に投影する投影光学系と、
    前記指標像が前記被測定面で反射して得られる反射像の位置を検出する検出部と、
    前記反射像を前記検出部に結像する結像光学系と、
    前記検出部の出力に基づいて前記被測定レンズ系の各被測定面の偏心量を算出する演算部と、
    前記演算部の出力を表示する表示部と、
    を備え、
    前記演算部は、前記被測定レンズ系の設計データ、前記投影光学系の光学データに基づいて、各々の前記被測定面の偏心量を好適に測定できる前記被測定レンズ系と前記投影光学系との距離であるワークディスタンス(WD)を算出し、
    前記表示部は、各々の前記被測定面の前記WDと、前記投影光学系の位置とを含むWDモニタを表示可能であることを特徴とするレンズ系の偏心測定装置。
  2. 前記表示部は、前記WDモニタにおいて、前記WDのスケールを変化させて表示することが可能であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ系の偏心測定装置。
  3. 前記投影光学系は、前記光源からの光束を平行光に変換する変換部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ系の偏心測定装置。
  4. 前記演算部は、各々の前記被測定面について、前記指標像の正反射像を取得するための第1WDと、前記指標像の倒立反射像を取得するための第2WDとを算出し、
    前記表示部は、第1WD及び前記第2WDを前記WDモニタに表示することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のレンズ系の偏心測定装置。
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