JP2005003667A - 基準軸設定光学系、並びにこれを用いた偏心量測定機及び偏心測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】イメージローテータ9と、リレーレンズ10と、光反射部材11と、移動機構25を備え、所定の位置にある指標像に基づいて、第1の反射指標像と第2の反射指標像を形成する基準軸設定光学系である。
該第2の反射指標像は、光軸を挟んで前記第1の反射指標像と対称な位置に形成され、移動機構25は、前記第1の反射指標像が形成される第1の移動位置と、前記第2の反射指標像が形成される第2の移動位置に、前記基準軸設定光学系の一部を移動させる。
【選択図】図1
Description
見かけ上の曲率中心位置Aに向かって入射した光(破線で示す光線)は、各レンズ面S1 、S2 、S3 を経て、レンズ面S4 の曲率中心位置に集光する。そして、レンズ面S4 でその一部の光が反射され、各レンズ面S1 、S2 、S3 を経てレンズ面S1から射出する。この射出した光(実線で示す光線)によって、反射指標像I2 が形成される。図13では、反射指標像I2 は虚像である。このように、レンズ面S4 の曲率中心位置に投影された指標像I1は、各レンズ面S1 、S2 、S3及びS4により等倍結像されて反射指標像I2 を形成する。
昭和59年1月31日 光学工業技術協会発行、著者 浅野俊雄の「レ ンズ光学の理論と実務」
フレ量Δ4 は、被検レンズ系の各レンズ面の偏心量ε(ε1 、ε2 、ε3 、ε4 )と関数関係がある。そこで、被検レンズ系の第1面(レンズ面S1)側から順次、ε1 、ε2 、ε3 の算出を行う。続いて、レンズ面S4 について測定を行い、フレ量Δ4 を求める。そして、得られたフレ量Δ4 と各レンズ面の偏心量ε1 、ε2 、ε3 とから、該レンズ面S4 の偏心量ε4 の演算が行われ、該面の偏心量ε4 が得られる。なお、ここでの偏心量εとは、被検面と測定基準軸Bの交点において、被検面の法線と測定基準軸Bがなす角度である。
偏心測定に際しては、光源1と投影レンズ5を移動調整して、指標を被検レンズ系6の被検面に投影する。被検面に形成された指標像I1は、該被検面によって反射され、その結果、反射指標像(以下、反射指標像I2Aとする。)が形成される。この反射指標像I2Aは、結像光学系(図では、投影レンズ5と兼用している)5により、撮像素子7の結像面7a上に投影される。よって、結像面7a上には、反射指標像I2Aが再度結像した像が形成される。そこで、この結像面7a上に形成された像の座標を求める。
この図14において、2はコンデンサーレンズ、3は指標の基となる指標部材、4はハーフミラーである。光源1と指標部材3は、等価な対応関係を有するものとして一般に扱われる。
上記の状態において、指標像I1が、基準軸と直交する方向にずれた場合に、基準軸が正確に求まらないという不具合があった。このずれは、投影レンズ5のアライメントずれによって生じるもので、例えば、投影レンズ5を移動した際に、投影レンズ5が光軸に対して傾いた場合に生じる。また、投影レンズ5の振動や、偏心量測定時の偏心量測定機の測定環境変化等(以下、偏心量測定機の変化という)によっても生じる。
この場合、従来の基準軸設定光学系を用いても、投影レンズ5のアライメントずれを完全に補正した状態で、被検面のフレ量を求めることができなかった。
第1面の曲率半径をr 、第1面の位置から指標像I1の位置までの距離をt 、第1面の位置から反射指標像I2Aの位置までの距離をt’ 、指標像I1の基準軸からのずれをh 、反射指標像I2Aの基準軸からのずれをh’ とすると、球面の結像式より、以下の式(1)が成り立つ。
また、反射指標像I2Aの、第1面から見た方位角(t’/ h’)と、指標像I1の第1面から見た方位角(t/ h)との間には、以下の式(2)が成り立つ。
以上の2式より、以下の(3)式が導かれる。
ここで、r 及びt は既知であるから、h’ 、h を得ることができれば、第1面の傾きεを求めることができる。
t=r (4)
であるため、(3)式は(5)式になる。
この場合、εおよびrは定数であるため、(h’+h)はhによらず一定となる。そこで、h=0のときに、h’=Δとすると、
Δ=h’+h (6)
と表される。ゆえに、h≠0のときでも、(h’+h)が得られれば、Δを求めることができ、アライメントずれを補正したフレ量を求めることができる。
h”=-h (7)
反射指標像I2A及び反射指標像I2Bが、撮像素子7上へ結像された時の結像光学系の倍率をβとし、撮像素子7上における反射指標像I2Aの位置をb’、撮像素子7上における反射指標像I2Bの回転中心の位置をb” とすると、以下の式(8)が成り立つ。
b’-b”=β(h’-h”)=β(h’+h) (8)
よって、式(9)が導かれる。
h’+h = (b’-b”)/β (9)
t=r (4)
であるため、εは(5)式となる。
この場合、(b’-b”)は、反射指標像I2Aと反射指標像I2Bの間隔を測定すれば求まる値である。すなわち、h’+hは撮像素子7で得られるので、εの値を求めることができる。なお、(b’-b”)は、撮像素子7上の原点(基準軸と撮像素子の交点=撮像素子7上の基準軸の位置)に依存しない。そのため、(h’+h)の値を得るために、撮像素子7上の原点の位置を知る必要はない。
t≠r (10)
である。そのため、式(3)は、以下の式(11)となる。
式(11)からわかるように、この場合は(h’+h)だけでなく、hの値が必要である。このhの値を知るためには、撮像素子7上の原点位置を知る必要がある。しかしながら、従来の基準軸設定光学系では、hの値を測定することができない。
前記イメージローテータを回転させて、前記第1の反射指標像の回転中心位置を算出する過程S1。
前記イメージローテータを回転させて、前記第2の反射指標像の回転中心位置を算出する過程S2。
前記過程S1及びS2から基準軸を求める過程S3。
前記被検物によって生じる指標像の位置を算出する過程S4。
前記過程S4で得た結果から、前記基準軸に対する前記被検物の偏心量を求める過程S5。
このような構成において、基準軸設定光学系100の所定の位置に、指標像I1 が投影される。すると、この指標像I1 を形成する光線は、リレーレンズ10を通過し反射鏡11に到達する。そして、この光線は反射鏡11で反射され、再びリレーレンズ10を通過して反射指標像I2を形成する。この時、リレーレンズ10及び反射鏡11が、図1(a)に示す第1の位置にあると、指標像I1 と同じ向きに反射指標像I2-1(第1の指標像)が形成される。一方、リレーレンズ10及び反射鏡11が、図1(b)に示す第2の位置にあると、指標像I1 と反対の向きに反射像像I2-2(第2の指標像)が形成される。
図2の構成では、光源1自身が指標の役目を果たしている。光源1より発した光は、第1のハーフミラー4でその一部が透過して、投影レンズ12に向かう。この光は、投影レンズ12により、その共役点mに光源1の像を形成する。この光源1の像が指標像I1 となる。投影レンズ12より射出される光線の進行方向には、被検レンズ系6が配置されている。ここでは、被検面は6aである。よって、共役点m、すなわち指標像I1 の位置は、被検面6aの見かけ上の曲率中心である。この見かけ上の曲率中心は、第1面6c及び第2面6bを介して求まる被検面6aの曲率中心である。
共役点mに形成された指標像I1 からの光は、被検レンズ系6に入射する。そして、第1面6c及び第2面6bを通過して、被検面6aに到達する。被検面6aで反射した光は、入射した光路を逆に戻り指標反射像I2を形成する。そして、この光は投影レンズ12を通過し、ハーフミラー4を透過して撮像素子7に到達する。ここで、撮像素子7は、光源1と共役な位置に配置されている。このようにして、撮像素子7上には、指標反射像I2の像(以下、最終像I3とする。)が形成される。
指標像I1’からの光は、イメージローテータ9、リレーレンズ10を通過して反射鏡11に到達する。ここで、指標像I1’からの光は反射され、再びリレーレンズ10、イメージローテータ9を通過する。この時、リレーレンズ10と反射鏡11が図1(a)の位置にあると、指標反射像I2-1が形成される。指標反射像I2-1からの光は、第2のハーフミラー8で反射され、投影レンズ12、ハーフミラー4を通過して撮像素子7に至る。このようにして、撮像素子7上には、指標反射像I2-1の像(以下、最終像I3-1とする。)が形成される。
ここで、リレーレンズ10と反射鏡11を図1(b)の位置に移動させると、指標反射像I2-2が形成される。この場合、撮像素子7上には、指標反射像I2-2の像(以下、最終像I3-2とする。)が形成される。
図3に示すように、イメージローテータ9は、光源1とハーフミラー4とに対し、回転自在になっている。また、リレーレンズ10は、イメージローテータ9の回転軸を光軸i1 として配置されている。反射鏡11は、この光軸i1に直交して配置されている。ハーフミラー4を挟んで、イメージローテータ9の反対側には、スクリーン状の物体24が光軸i1 方向に移動可能に配置されている。なお、この物体24を撮像素子7と見なせばよい。
上記座標B及びCは、イメージローテータ9の回転軸を基準としている。そのため、偏心量測定機側の光軸が変化するようなことがあっても、上記座標B及びCはその影響を受けない。したがって、座標Bと座標Cから求まる軸を基準軸とし、この基準軸が撮像素子7と交わる位置を求めれば、撮像素子7上での原点位置が求まる。
ここで、第1面6cの曲率半径をr1 、第1面6cの位置から指標投影位置までの距離をt1 、指標投影位置の基準軸からのずれをh1 、第1面6cによる反射像の基準軸からのずれをh1’ 、基準軸設定光学系の反射鏡11からの第1の反射像の位置hm1” 、第2の反射像の位置hc1”とする。この場合、
hm1”=-h1 (12)
hc1”=h1 (13)
となる。ここで、
t1≠r1 (14)
の場合も含めると、偏心量ε1は、以下の式(15)で表される。
式(15)を変形すると、式(16)になる。
この時、ε1、t1 、r1 は定数であるため、下記の式(17)は、一定の値となる。
ここで、h1=0,h1’=Δ1とすると、式(18)となる。
式(18)において、t1 、r1 は既知である。そのため、(h1’+h1)とh1 を求めれば、Δ1を求めることができる。
一方、第1面の球心(曲率中心)に指標像I1が投影されなかった場合、h1 は従来の構成では測定できなかった。これに対して、本実施形態の基準軸設定光学系100では基準軸が設定できるため、この基準軸を使って、撮像素子上の原点位置を求めることができる。その結果、本実施形態の基準軸設定光学系100では、第1面の球心(曲率中心)に指標像I1が投影されなかった場合であっても、h1 を求めることができる。
b1’- bm1”=β1 (h1’-hm1”)=β1(h1’+h1) (19)
よって、式(19)は式(20)となる。
h1’+h1= (b1’- bm1”)/β1 (20)
また、
bc1”-bm1”=2h1β1 (21)
から、
h1=(bc1”-bm1”)/(2β1) (22)
である。ここで、(b1’- bm1”)および(bc1”-bm1”)は、2つの点の間隔を測定すれば求まる値である。
以上のことより、(h1’+h1)とh1 を求め、Δ1を求めることができる。そして、Δ1が求まれば、式(23)よりε1を求めることができる。
t2’=t2-s2 (24)
r2’=c2-s2 (25)
そうすると、Δ2は、以下の式(26)で表される。
ここで、(h2’+h2)およびh2 は、第1面で測定したのと同様に測定可能である。
第2面6bの偏心量ε2は、第1面6cの偏心量ε1とΔ2との関数関係にあるため、第1面6cの偏心量ε1と、Δ2より演算して求めることができる。第3面6a以降も、第2面6bと同様にして偏心量を求めることができる。
このような構成にすることで、撮像素子7上における指標反射像が、どこで反射されたものかを判別することが容易になる。また、ハーフミラー8を反射鏡8aにしたことで、各反射像の光量を上げ、測定が容易になる。
そこで、撮像素子7上における最終像I3、及びI3-1、I3-2の回転中心から、前述のように、被検面の偏心を求めることができる。
なお、偏心量測定機の構成によっては、光源1もしくは指標の投影レンズ12による共役位置Mと、撮像素子7の投影レンズ12による共役位置Nとの間隔は、50mm以下でも効果が得られる場合もある。
そして、イメージローテータ9を回転することにより、指標反射像の回転中心の座標B及びCを求めることができる。また、2つの回転中心の中間点を中点Xとすると、中点Xが常にイメージローテータ9の回転軸上にある。そのため、移動可能な物体24に対して、高精度な位置基準となる。これにより、1つの基準軸を設定することができる。
この場合、光軸i2 と光源1との離間距離h5 がさらに大きくなるように、光源1の位置を変化させても、中点Xは変化しないので、精度良く基準軸を設定することができる。
測定に際して、例えば、投影レンズ12をその光軸方向に移動させる。これにより、指標を被検レンズ系6の被検面6aに投影する。そして、被検面6aで反射された光によって、撮像素子7上に最終像I3を形成させる。この最終像I3の位置を、座標Aとして求める。
次に、反射鏡11から反射された光によって、撮像素子7上に最終像I3-1を形成させる。この最終像I3-1の位置を、座標Bとして求める。続いて、コーナーキューブミラー16から反射された光によって、撮像素子7上に最終像I3-2を形成させる。この最終像I3-2の位置を、座標Cとして求める。
このような構成にすることで、撮像素子7上の反射像が、どこで反射されたものかを判別することが容易になる。また、ハーフミラー8,15を反射鏡8a,15aにしたことで、各反射像の光量を上げ、測定が容易になる。
次に、図11を用いて、本発明による偏心量測定機及び偏心量測定方法の一実施例を、第1実施例として説明する。図中、上記で説明したのと実質上同一の光学部材には、同一符号を付して説明する。
図11(a)において、偏心量測定機のベース17上の左側には、レンズ枠体取り付け台18が配置されている。レンズ枠体取り付け台18には、被検レンズ系6が収納されたレンズ枠体が載置されている。また、偏心量測定機のベース17上の右側には、被検レンズ系6の光軸に対し、平行に移動自在な測定光学系取付用台座19(以下台座という)が配置されている。
この台座19は、直動送り手段により、平行移動し得るようになっている。直動送り手段は、ベース17上に平行に取り付られた一対のガイド17aと、送りねじ20を有する駆動モーター21とからなる。台座19上には、光源1と、コリメートレンズ22と、ハーフミラー4と、投影レンズ12と、結像レンズ13と、補助光学系14が配置されている。このような構成により、被検レンズ系6に向けて、指標もしくは光源(以下、指標という)の像を投影するようになっている。
ここで、コリメートレンズ22は、光源1から発する光を平行光束にコリメートする。ハーフミラー4は、平行光束を透過光と反射光に分割する。投影レンズ12は、ハーフミラー4で反射された光束を、被検レンズ系6に向けて集光投影する。結像レンズ13は、被検レンズ系6中の被検面で反射された光を、撮像素子7上に結像させる。また、補助光学系14は、ハーフミラー4と結像レンズ13との間に、挿脱可能なように設置されている。
また、補助光学系14を光路中に挿入した場合には、被検レンズ系6中の被検面6aで反射された反射像が、投影レンズ12、補助光学系14、結像レンズ13を通して、撮像素子上7に結像するように、台座19の位置を設定する(不等倍状態と呼ぶ)。このとき、投影レンズ12で形成される指標像の位置と、被検面6aで反射されて形成される反射指標像の位置とが、被検レンズ系6の光軸方向に50mm以上離れるように設定されていることが好ましい。このようにすることにより、オートコリメート状態では、他の面からの反射像が近接して測定が困難な場合でも、不等倍状態では測定が容易になることがある。
一つの被検面に対しては、オートコリメート状態と、不等倍状態のどちらかを選択して測定を行えばよい。
座標Bと座標Cの中間座標位置を基準軸とすると、被検面からの反射光の基準軸に対するフレ量を求めることができる。
撮像素子7とハーフミラー4との間に補助光学系14を入れた状態にしておいて、ハーフミラー8で反射し、反射鏡23で反射し、反射鏡11で反射した光束の、イメージローテータ9を回転させたときの撮像素子7上で映される回転中心の座標Bを求めた後に、補助光学系14を光路から抜き、基準軸設定光学系から射出する反射像の光軸に対するずれの、基準軸設定光学系に入射する指標の光軸に対するずれの比率が、それぞれ絶対値が1となり、かつ、基準軸設定光学系から射出する反射像の位置がイメージローテータ9を基準として前記光軸方向で、等しくなるように、リレーレンズ10と、反射鏡11を光軸方向に移動させた2つの状態で、撮像素子7上に反射鏡11による指標の反射像を映し、イメージローテータ9を回転して、反射鏡11による指標の反射像の回転中心の座標B1,およびCを求めることで、被検面6aからの反射光の基準軸に対するフレ量を精度良く求めることができる。即ち、前記式(18)及び(26)において、h’n+hn=A−B、hn=(B1+C)/2及びrn,tnの値を被検レンズ系6の設計データと指標投影位置より計算して、求めることが出来る。
このような構成にすることで、基準軸設定光学系から射出する反射像の光軸に対するずれの、基準軸設定光学系に入射する指標の光軸に対するずれの比率は、第2のコリメートレンズを光軸上に挿入したときには+1になり、第2のコリメートレンズを光軸から外したときには−1になり、第2のコリメートレンズを光軸上に挿脱するだけで、基準軸設定光学系から射出する反射像の光軸に対するずれの、基準軸設定光学系に入射する指標の光軸に対するずれの比率が、それぞれ絶対値が等しく符号が逆となり、かつ、基準軸設定光学系から射出する反射像の位置がイメージローテータ9を基準として光軸方向で等しくなるため制御が簡単になる。
次に、図12を用いて、本発明の他の解決手段による偏心量測定機及び偏心量測定方法の一実施例を、第2実施例として説明する。図中、上記で説明したのと実質上同一の光学部材には、同一符号を付して説明する。
図12において、偏心量測定機のベース17上の左側には、被検レンズ系6が収納されたレンズ枠体を載置するレンズ枠体取り付け台18が配置されている。また、偏心量測定機のベース17上の右側には、被検レンズ系6の光軸に対し、平行に移動自在な測定光学系取付用台座19(以下台座という)が配置されている。
この台座19は、ベース17上に平行に取り付られた一対のガイド17aと送りねじ20を有する駆動モーター21とからなる直動送り手段により、平行移動し得るようになっている。台座19上には、被検レンズ系6に向けて偏心量測定用の指標もしくは光源(以下、指標という)の像を投影するように、光源1と、光源1から発する光を平行光束にコリメートするコリメートレンズ22と、前記平行光束を透過光と反射光に分割するハーフミラー4と、ハーフミラー4で反射された光束を被検レンズ系6に向けて集光投影する投影レンズ12と、被検レンズ系6中の被検面で反射された光を撮像素子7上に結像させる結像レンズ13と、ハーフミラー4と結像レンズ13との間に、挿脱可能なように設置された補助光学系14が配置されている。
一つの被検面に対しては、オートコリメート状態と、不等倍状態のどちらかを選択して測定を行えばよい。
ある一定の軸に沿ってロボットを移動させるために、ロボットに受光素子を設け、その受光素子で反射鏡11とコーナーキューブ16からの反射光を検出し、基準軸を求め、受光素子上の一定の位置が基準軸と一致するようにロボットの位置を補正する。ロボットの移動に伴い、基準軸設定光学系中のコリメートレンズ10を調整することにより、ロボットの受光素子に常に焦点を合わせることができる。この合焦の際のコリメートレンズ10の調整量および調整時間に対応して演算を行うことにより、ロボットの移動速度、移動距離等を求めることができる。
2 コンデンサーレンズ
3 指標
4 ハーフミラー
5 投影レンズ
6 被検レンズ系
6a,6b,6c 被検面
7 撮像素子
7a 結像面
8 ハーフミラー
9 イメージローテータ
10 リレーレンズ(コリメートレンズ)
10a,10b コリメートレンズ
11 反射鏡
12 投影レンズ
13 結像レンズ
14 補助光学系
15 ハーフミラー
16 コーナーキューブミラー
17 偏心量測定機のベース
17a ガイド
18 レンズ枠体取り付け台
19 測定光学系取り付け用台座
20 送りねじ
21 駆動モーター
22 コリメートレンズ
23 反射鏡
24 物体(スクリーン)
Claims (14)
- イメージローテータと、リレーレンズと、光反射部材と、移動機構を備え、所定の位置にある指標像に基づいて、第1の反射指標像と第2の反射指標像を形成する基準軸設定光学系であって、
該第2の反射指標像は、光軸を挟んで前記第1の反射指標像と対称な位置に形成され、
前記移動機構は、前記第1の反射指標像が形成される第1の移動位置と、前記第2の反射指標像が形成される第2の移動位置に、前記基準軸設定光学系の一部を移動させることを特徴とする基準軸設定光学系。 - 前記移動機構は、前記リレーレンズと前記光反射部材を移動させることを特徴とする請求項1に記載の基準軸設定光学系。
- 前記リレーレンズが、第1のコリメートレンズと第2のコリメートレンズで構成され、
前記第1のコリメートレンズは、前記イメージローテータ側の焦点位置が前記所定の位置と一致するように配置され、
前記移動機構は、前記第2のコリメートレンズを移動させ、
前記第1の移動位置において、前記第2のコリメートレンズは光路中に配置され、
前記第2の移動位置において、前記第2のコリメートレンズは光路外に配置されることを特徴とする請求項1に記載の基準軸設定光学系。 - 前記第1、第2のコリメートレンズが焦点距離可変な光学系であることを特徴とする請求項3に記載の基準軸設定光学系。
- 第2の光反射部材とコーナーキューブを更に備え、
前記移動機構は、前記第2の光反射部材を移動させ、
第1の移動位置において、前記第2の光反射部材は光路中に配置され、
第2の移動位置において、前記第2の光反射部材は光路外に配置されることを特徴とする請求項1に記載の基準軸設定光学系。 - 前記リレーレンズと前記第1の光反射部材と前記第2の光反射部材と前記コーナーキューブミラーが、前記光軸方向に移動できるようにしたことを特徴とする請求項5に記載の基準軸設定光学系。
- 前記光軸から前記指標像までの距離と前記光軸から前記第1の反射指標像までの距離の比率と、前記光軸から前記指標までの距離と前記光軸から前記第2の指標像までの比率が、その絶対値において等しいことを特徴とする請求項1に記載の基準軸設定光学系。
- イメージローテータと、リレーレンズと、光反射部材と、前記リレーレンズと前記光反射部材の間に配置された光分岐部材と、コーナーキューブを備え、所定の位置にある指標像に基づいて、反射指標像を形成する基準軸設定光学系であって、
前記イメージローテータから前記光反射部材に至る光路において、第1の指標像が形成され、
前記イメージローテータから前記コーナーキューブに至る光路において、第2の指標像が形成され、
光軸を挟んで前記第1の指標像と対称な位置に、前記第2の指標像が形成されることを特徴とする基準軸設定光学系。 - 前記コリメートレンズと前記光分岐部材と前記光反射部材と前記コーナーキューブミラーが前記光軸方向に移動できるようにしたことを特徴とする請求項8に記載の基準軸設定光学系。
- 前記リレーレンズが焦点距離可変な光学系であることを特徴とする請求項1又は8に記載の基準軸設定光学系。
- 前記指標像は光源の像あるいは、光源によって照明された指標部材の像であることを特徴とする請求項1又は8に記載の基準軸設定光学系。
- 被検物を保持する保持部材と、指標と、該指標を前記被検物に投影する投影光学系と、前記指標と前記保持部材の間に配置された第1の分岐部材と、該光分岐部材からの光を受ける光検出器と、演算処理ユニットと、請求項1又は9に記載の基準軸設定光学系を備えたことを特徴とする偏心量測定機。
- 前記投影光学系と前記被検物の間に配置され、前記光源からの光を前記基準軸設定光学系と前記被検物に向かわせる第2の光分岐部材を備え、
前記演算処理ユニットは以下の過程S1乃至S5を備えることを特徴とする請求項12に記載の偏心量測定機。
前記イメージローテータを回転させて、前記第1の反射指標像の回転中心位置を算出する過程S1。
前記イメージローテータを回転させて、前記第2の反射指標像の回転中心位置を算出する過程S2。
前記過程S1及びS2から基準軸を求める過程S3。
前記被検物によって生じる指標像の位置を算出する過程S4。
前記過程S4で得た結果から、前記基準軸に対する前記被検物の偏心量を求める過程S5。 - 被検物及び基準軸設定光学系に向けて指標像を投影し、
前記基準軸設定光学系に備えられたイメージローテータを回転させて、第1の光路長での第1の反射指標像の回転中心位置P1を算出し、
前記イメージローテータを回転させて、第2の光路長での第2の反射指標像の回転中心位置P2を算出し、
前記回転中心位置P1と回転中心位置P2とから、前記基準軸設定光学系の基準軸を算出し、
前記被検物によって生じる反射指標像の位置P3を算出し、
前記基準軸と前記位置P3とから、前記基準軸に対する前記被検物の偏心量を求めることを特徴とする偏心量測定方法。
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