JP2005003667A - 基準軸設定光学系、並びにこれを用いた偏心量測定機及び偏心測定方法 - Google Patents

基準軸設定光学系、並びにこれを用いた偏心量測定機及び偏心測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度に偏心量が測定できる偏心量測定機及び偏心測定方法、並びにこれを可能にする基準軸設定光学系を提供する。
【解決手段】イメージローテータ9と、リレーレンズ10と、光反射部材11と、移動機構25を備え、所定の位置にある指標像に基づいて、第1の反射指標像と第2の反射指標像を形成する基準軸設定光学系である。
該第2の反射指標像は、光軸を挟んで前記第1の反射指標像と対称な位置に形成され、移動機構25は、前記第1の反射指標像が形成される第1の移動位置と、前記第2の反射指標像が形成される第2の移動位置に、前記基準軸設定光学系の一部を移動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、基準軸設定光学系、並びに基準軸設定光学系を用いた偏心量測定機及び偏心測定方法に関する。
光学系において、光学面の偏心量を測定する方法として、オートコリメーション法がある。ここで、光学系はレンズ、プリズム、ミラーなどで構成されている。また、光学面はレンズ面、プリズム面、ミラー面等が含まれている。以下の説明では、光学系(以下、被検レンズ系とする。)はレンズで構成されているものとする。また、光学面(以下、被検面とする。)としてレンズ面を扱うが、プリズム面、ミラー面等が含まれても良い。
図13は、オートコリメーション法を説明するための図である。この図において、被検レンズ系は、各レンズ面S、S、S、Sを有する。この各レンズ面が被検面となる。偏心量を測定しようとする被検面が、例えばレンズ面Sであるとする。この場合、レンズ面Sの曲率中心位置に、光源L側から指標像を投影することになる。ただし、光源Lとレンズ面Sの間には、レンズ面S、S、Sが存在する。そのため、レンズ面Sの見かけ上の曲率中心位置Aに向かって、指標像Iを投影することになる。
見かけ上の曲率中心位置Aに向かって入射した光(破線で示す光線)は、各レンズ面S、S、Sを経て、レンズ面Sの曲率中心位置に集光する。そして、レンズ面Sでその一部の光が反射され、各レンズ面S、S、Sを経てレンズ面Sから射出する。この射出した光(実線で示す光線)によって、反射指標像Iが形成される。図13では、反射指標像Iは虚像である。このように、レンズ面Sの曲率中心位置に投影された指標像Iは、各レンズ面S、S、S及びSにより等倍結像されて反射指標像Iを形成する。
ここで、レンズ面S及びS、S、Sのいずれかの面が偏心していると、反射指標像Iは測定基準軸B上には形成されない。すなわち、測定基準軸Bから離れた位置に、反射指標像Iが形成される。したがって、指標像Iの位置と反射指標像Iの位置とのずれの有無により、偏心量を測定することができる。このオートコリメーション法は、例えば、非特許文献1に記載されている。
なお、レンズ面Sの曲率中心位置に投影された指標像Iは、被検レンズ系に入射する光によって形成された像であるので、物理的な構造を持たない。この指標像Iの基となるのは光源自体、あるいは、光源によって照明された指標部材である。すなわち、ここでの指標像Iとは光源の像、あるいは光源によって照明された指標部材の像である。なお、指標部材は、例えば、透明板に形成された不透明なパターンや、不透明な基板に形成された開口である。このパターンや開口部は、撮像素子で検出しやすいように、所定の形状(例えば、円や四角)となっている。
昭和59年1月31日 光学工業技術協会発行、著者 浅野俊雄の「レ ンズ光学の理論と実務」 特許2621119号公報
上記のように、測定基準軸Bに対し、全てのレンズ面に偏心がなければ、基測定準軸B上の投影位置Aに、反射指標像Iが形成される。しかしながら、何れかのレンズ面に偏心が存在すると、測定基準軸Bに対して垂直な方向に、反射指標像Iが形成されることになる。図13では、その方向のうち、紙面と平行な方向をX方向、紙面に垂直な方向をY方向としている。よって、図13では、反射指標像Iは、測定基準軸BからΔX、ΔYほど離れた位置に形成されていることになる。このΔX、ΔYを測定すれば、反射指標像Iのレンズ面Sに対するフレ量Δが求まる。なお、このフレ量は、測定基準軸Bを基準としている。
フレ量Δは、被検レンズ系の各レンズ面の偏心量ε(ε、ε、ε、ε)と関数関係がある。そこで、被検レンズ系の第1面(レンズ面S)側から順次、ε、ε、εの算出を行う。続いて、レンズ面Sについて測定を行い、フレ量Δを求める。そして、得られたフレ量Δと各レンズ面の偏心量ε、ε、εとから、該レンズ面Sの偏心量εの演算が行われ、該面の偏心量εが得られる。なお、ここでの偏心量εとは、被検面と測定基準軸Bの交点において、被検面の法線と測定基準軸Bがなす角度である。
この原理を具体化する上で困難なのは、全ての面の測定にあたって、測定基準軸Bを一定に保たなければならないことである。しかしながら、見かけ上の曲率中心の位置は、一般に、各面ごとに異なっていて、広い範囲に存在する。そこで、指標像Iを投影する光学系の位置を変えて、見かけ上の曲率中心の位置に、指標像Iを投影することになる。この時、光学系を移動することで、測定基準軸Bが移動してしまう。すなわち、各被検面の測定ごとに、測定基準軸Bの位置が異なってしまうという問題があった。
この問題を解決して、測定基準軸を設定する方法として、特許文献1に記載されている基準軸設定光学系がある。特許文献1に記載された偏心測定機の要部を図14に示す。この偏心測定機においては、光軸上に配置された被検レンズ系6と投影レンズ5との間に、斜設した半透明鏡8を配置している。そして、半透明鏡8の反射側光路に、基準軸設定光学系を設けている。この、基準軸設定光学系は、イメージローテータ9、コリメートレンズ10及び反射鏡11で構成されている。
偏心測定に際しては、光源1と投影レンズ5を移動調整して、指標を被検レンズ系6の被検面に投影する。被検面に形成された指標像Iは、該被検面によって反射され、その結果、反射指標像(以下、反射指標像I2Aとする。)が形成される。この反射指標像I2Aは、結像光学系(図では、投影レンズ5と兼用している)5により、撮像素子7の結像面7a上に投影される。よって、結像面7a上には、反射指標像I2Aが再度結像した像が形成される。そこで、この結像面7a上に形成された像の座標を求める。
一方、基準軸設定光学系にも、半透明鏡8を介して指標が投影される。そこで、更にコリメートレンズ10を移動調整し、反射鏡11により反射指標像(以下、反射指標像I2Bとする。)を形成する。この反射指標像I2Bは、結像光学系5により撮像素子7の結像面7aに投影され、反射指標像I2Bの像が形成される。この状態で、イメージローテータ9を回転させ、像の回転からその回転中心の座標を求める。この両者の座標差から、基準軸に対する被検面のフレ量を求めている。
この図14において、2はコンデンサーレンズ、3は指標の基となる指標部材、4はハーフミラーである。光源1と指標部材3は、等価な対応関係を有するものとして一般に扱われる。
しかしながら、この基準軸設定光学系によれば、以下の場合には、基準軸が正確に求まらないという不具合があった。一つは、指標部材3の前記投影光学系による共役位置と、撮像素子7の結像光学系5による共役位置とが、正確に一致していない場合である。もう一つは、光源1もしくは指標部材3、或いは、指標部材3の像を検出する撮像素子7が、光軸方向にずれた場合である。後者におけるずれは、偏心測定機の振動や、偏心測定機による測定時の測定環境(温度や湿度等)の変化により生じる。
上記の状態において、指標像Iが、基準軸と直交する方向にずれた場合に、基準軸が正確に求まらないという不具合があった。このずれは、投影レンズ5のアライメントずれによって生じるもので、例えば、投影レンズ5を移動した際に、投影レンズ5が光軸に対して傾いた場合に生じる。また、投影レンズ5の振動や、偏心量測定時の偏心量測定機の測定環境変化等(以下、偏心量測定機の変化という)によっても生じる。
この場合、従来の基準軸設定光学系を用いても、投影レンズ5のアライメントずれを完全に補正した状態で、被検面のフレ量を求めることができなかった。
以下、アライメントずれにより、基準軸と直交する方向に、指標像Iがずれた場合を例に説明する。ここでは、被検レンズ系6の第1面の偏心量εを測定する場合を考える。なお、被検面で生じる反射指標像I2Aは、第1面での反射によって形成されるものとする。
第1面の曲率半径をr 、第1面の位置から指標像Iの位置までの距離をt 、第1面の位置から反射指標像I2Aの位置までの距離をt’ 、指標像Iの基準軸からのずれをh 、反射指標像I2Aの基準軸からのずれをh’ とすると、球面の結像式より、以下の式(1)が成り立つ。
また、反射指標像I2Aの、第1面から見た方位角(t’/ h’)と、指標像Iの第1面から見た方位角(t/ h)との間には、以下の式(2)が成り立つ。
以上の2式より、以下の(3)式が導かれる。
ここで、r 及びt は既知であるから、h’ 、h を得ることができれば、第1面の傾きεを求めることができる。
また、第1面の球心(曲率中心)に指標像が投影された場合には、
t=r (4)
であるため、(3)式は(5)式になる。
この場合、εおよびrは定数であるため、(h’+h)はhによらず一定となる。そこで、h=0のときに、h’=Δとすると、
Δ=h’+h (6)
と表される。ゆえに、h≠0のときでも、(h’+h)が得られれば、Δを求めることができ、アライメントずれを補正したフレ量を求めることができる。
一方、基準軸設定光学系にも、指標像Iが投影される。この指標像Iは、基準軸設定光学系によって投影され、反射指標像I2Bが形成される。ここで、基準軸設定光学系での調整が十分であった場合、イメージローテータ9を回転させても、反射指標像I2Bは、ある点のまま動かない。一方、調整が不十分な場合、基準軸設定光学系の調整が十分であった場合の反射指標像を回転中心として、反射指標像I2Bは回転する。そこで、回転中心の基準軸からのずれをh” とすると、基準軸設定光学系は、以下の条件(7)を満足するように調整される。
h”=-h (7)
反射指標像I2A及び反射指標像I2Bが、撮像素子7上へ結像された時の結像光学系の倍率をβとし、撮像素子7上における反射指標像I2Aの位置をb’、撮像素子7上における反射指標像I2Bの回転中心の位置をb” とすると、以下の式(8)が成り立つ。
b’-b”=β(h’-h”)=β(h’+h) (8)
よって、式(9)が導かれる。
h’+h = (b’-b”)/β (9)
ここで、第1面の球心(曲率中心)に指標像Iが投影された場合には、上述のように、
t=r (4)
であるため、εは(5)式となる。
この場合、(b’-b”)は、反射指標像I2Aと反射指標像I2Bの間隔を測定すれば求まる値である。すなわち、h’+hは撮像素子7で得られるので、εの値を求めることができる。なお、(b’-b”)は、撮像素子7上の原点(基準軸と撮像素子の交点=撮像素子7上の基準軸の位置)に依存しない。そのため、(h’+h)の値を得るために、撮像素子7上の原点の位置を知る必要はない。
しかしながら、第1面の球心(曲率中心)に指標像Iが投影されなかった場合は、
t≠r (10)
である。そのため、式(3)は、以下の式(11)となる。
式(11)からわかるように、この場合は(h’+h)だけでなく、hの値が必要である。このhの値を知るためには、撮像素子7上の原点位置を知る必要がある。しかしながら、従来の基準軸設定光学系では、hの値を測定することができない。
本発明は、上記のような偏心量測定機であっても、高精度に偏心量が測定できる偏心量測定機及び測定方法、並びにこれを可能にする基準軸設定光学系を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による基準軸設定光学系は、イメージローテータと、リレーレンズと、光反射部材と、移動機構を備え、所定の位置にある指標像に基づいて、第1の反射指標像と第2の反射指標像を形成する基準軸設定光学系であって、該第2の反射指標像は、光軸を挟んで前記第1の反射指標像と対称な位置に形成され、前記移動機構は、前記第1の反射指標像が形成される第1の移動位置と、前記第2の反射指標像が形成される第2の移動位置に、前記基準軸設定光学系の一部を移動させることを特徴としている。
また、本発明による基準軸設定光学系は、前記移動機構は、前記リレーレンズと前記光反射部材を移動させることを特徴としている。
また、本発明による基準軸設定光学系は、前記リレーレンズが、第1のコリメートレンズと第2のコリメートレンズで構成され、前記第1のコリメートレンズは、前記イメージローテータ側の焦点位置が前記所定の位置と一致するように配置され、前記移動機構は、前記第2のコリメートレンズを移動させ、前記第1の移動位置において、前記第2のコリメートレンズは光路中に配置され、前記第2の移動位置において、前記第2のコリメートレンズは光路外に配置されることを特徴としている。
また、本発明による基準軸設定光学系は、前記第1、第2のコリメートレンズが焦点距離可変な光学系であることを特徴としている。
また、本発明による基準軸設定光学系は、第2の光反射部材とコーナーキューブを更に備え、前記移動機構は、前記第2の光反射部材を移動させ、前記第1の移動位置において、前記第2の光反射部材は光路中に配置され、前記第2の移動位置において、前記第2の光反射部材は光路外に配置されることを特徴としている。
また、本発明による基準軸設定光学系は、前記リレーレンズと前記第1の光反射部材と前記第2の光反射部材と前記コーナーキューブミラーが、前記光軸方向に移動できるようにしたことを特徴としている。
また、本発明による基準軸設定光学系は、前記光軸から前記指標像までの距離と前記光軸から前記第1の反射指標像までの距離の比率と、前記光軸から前記指標像までの距離と前記光軸から前記第2の反射指標像までの比率が、その絶対値において等しいことを特徴としている。
また、本発明による基準軸設定光学系は、イメージローテータと、リレーレンズと、光反射部材と、前記リレーレンズと前記光反射部材の間に配置された光分岐部材と、コーナーキューブを備え、所定の位置にある指標像に基づいて、反射指標像を形成する基準軸設定光学系であって、前記イメージローテータから前記光反射部材に至る光路において、第1の指標像が形成され、前記イメージローテータから前記コーナーキューブに至る光路において、第2の指標像が形成され、光軸を挟んで前記第1の指標像と対称な位置に、前記第2の指標像が形成されることを特徴としている。
また、本発明による基準軸設定光学系は、前記コリメートレンズと前記光分岐部材と前記光反射部材と前記コーナーキューブミラーが前記光軸方向に移動できるようにしたことを特徴としている。
また、本発明による基準軸設定光学系は、前記リレーレンズが焦点距離可変な光学系であることを特徴としている。
また、本発明による基準軸設定光学系は、前記指標像は光源の像あるいは、光源によって照明された指標部材の像であることを特徴としている。
また、本発明による偏心量測定機は、被検物を保持する保持部材と、指標と、該指標を前記被検物に投影する投影光学系と、前記指標と前記保持部材の間に配置された第1の分岐部材と、該光分岐部材からの光を受ける光検出器と、演算処理ユニットと、上記の基準軸設定光学系を備えたことを特徴としている。
また、本発明による偏心量測定機は、前記投影光学系と前記被検物の間に配置され、前記光源からの光を前記基準軸設定光学系と前記被検物に向かわせる第2の光分岐部材を備え、前記演算処理ユニットは以下の過程S1乃至S5を備えることを特徴とする。
前記イメージローテータを回転させて、前記第1の反射指標像の回転中心位置を算出する過程S1。
前記イメージローテータを回転させて、前記第2の反射指標像の回転中心位置を算出する過程S2。
前記過程S1及びS2から基準軸を求める過程S3。
前記被検物によって生じる指標像の位置を算出する過程S4。
前記過程S4で得た結果から、前記基準軸に対する前記被検物の偏心量を求める過程S5。
また、本発明による偏心量測定方法は、被検物及び基準軸設定光学系に向けて指標像を投影し、前記基準軸設定光学系に備えられたイメージローテータを回転させて、第1の光路長での第1の反射指標像の回転中心位置P1を算出し、前記イメージローテータを回転させて、第2の光路長での第2の反射指標像の回転中心位置P2を算出し、前記回転中心位置P1と回転中心位置P2とから、前記基準軸設定光学系の基準軸を算出し、前記被検物によって生じる反射指標像の位置P3を算出し、前記基準軸と前記回転中心位置P3とから、前記基準軸に対する前記被検物の偏心量を求めることを特徴とする。
本発明によれば、高精度に偏心量が測定できる偏心量測定機および測定方法、並びにこれを可能にする基準軸設定光学系を提供することができる。
図1に、基準軸設定光学系の第1の実施形態を示す。図1に示すように、基準軸設定光学系100は、イメージローテータ9、リレーレンズ10及び反射鏡11を備える。イメージローテータ9は、その回転軸が基準軸設定光学系の光軸Iと一致するように配置されている。また、リレーレンズ10も、その中心軸が光軸Iと一致するように配置されている。また、反射鏡11は、その反射面が光軸Iと直交するように配置されている。また、移動機構25によって、リレーレンズ10及び反射鏡11は、光軸Iに沿う方向に移動可能となっている。
このような構成において、基準軸設定光学系100の所定の位置に、指標像Iが投影される。すると、この指標像Iを形成する光線は、リレーレンズ10を通過し反射鏡11に到達する。そして、この光線は反射鏡11で反射され、再びリレーレンズ10を通過して反射指標像Iを形成する。この時、リレーレンズ10及び反射鏡11が、図1(a)に示す第1の位置にあると、指標像Iと同じ向きに反射指標像I2-1(第1の指標像)が形成される。一方、リレーレンズ10及び反射鏡11が、図1(b)に示す第2の位置にあると、指標像Iと反対の向きに反射像像I2-2(第2の指標像)が形成される。
ここで、本実施形態の基準軸設定光学系100では、反射指標像I2-1と反射指標像I2-2が、光軸Iに対して対称な位置関係となるように、リレーレンズ10及び反射鏡11の位置が決定されている。この場合、イメージローテータ9から反射指標像I2-1までの距離と、イメージローテータ9から反射指標像I2-2までの距離は、等しい。また、光軸Iから反射指標像I2-1までの距離と、光軸Iから反射指標像I2-2までの距離も、その絶対値が等しい。また、光軸Iから指標像Iまでの距離は、図1(a)と(b)で同じである。よって、指標像Iと反射指標像I2-1によるずれの比率と、指標像Iと反射指標像I2-2によるずれの比率も、絶対値が同じである。ただ、反射指標像I2-1と反射指標像I2-2とでは、その向きが異なるので比率の符号は逆である。
次に、基準軸設定光学系100の作用について、図2を用いて説明する。ここでは、基準軸設定光学系100は、偏心量測定機200に組み込まれている。偏心量測定機200は、光源1、第1のハーフミラー4、投影レンズ12、撮像素子7を基本構成として備えている。
図2の構成では、光源1自身が指標の役目を果たしている。光源1より発した光は、第1のハーフミラー4でその一部が透過して、投影レンズ12に向かう。この光は、投影レンズ12により、その共役点mに光源1の像を形成する。この光源1の像が指標像Iとなる。投影レンズ12より射出される光線の進行方向には、被検レンズ系6が配置されている。ここでは、被検面は6aである。よって、共役点m、すなわち指標像Iの位置は、被検面6aの見かけ上の曲率中心である。この見かけ上の曲率中心は、第1面6c及び第2面6bを介して求まる被検面6aの曲率中心である。
共役点mに形成された指標像Iからの光は、被検レンズ系6に入射する。そして、第1面6c及び第2面6bを通過して、被検面6aに到達する。被検面6aで反射した光は、入射した光路を逆に戻り指標反射像Iを形成する。そして、この光は投影レンズ12を通過し、ハーフミラー4を透過して撮像素子7に到達する。ここで、撮像素子7は、光源1と共役な位置に配置されている。このようにして、撮像素子7上には、指標反射像Iの像(以下、最終像Iとする。)が形成される。
上述のように、被検レンズ系6中の被検面6aからの反射光を、撮像素子7上に結像させている。そのためには、投影レンズ12と被検面6aの少なくとも何れか一方を、その光軸方向に移動させて両者間の間隔を所定の値に設定すればよい。あるいは、投影レンズ12と被検面6aを移動させずに、投影レンズ12を構成するレンズ群中の各レンズ間隔を調整してもよい。この場合は、投影レンズ12の焦点距離を変化させたことになる。あるいは、投影レンズ12を形成するレンズ材料の屈折率を変化させてもよい。あるいは、可変焦点レンズを用い、投影レンズ12の焦点距離を変化させてもよい。ここで、可変焦点レンズは、レンズ形状の変化に伴うレンズの厚さの変化により、焦点距離を変化させることができるレンズである。
また、投影レンズ12と被検レンズ系6との間には、第2のハーフミラー8が配置されている。よって、投影レンズ12から被検レンズ系6に向かう光の一部が、ここで反射される。反射側の光路には、基準軸設定光学系100が配置されている。第2のハーフミラー8で反射された光は、指標像I’を形成する。第2のハーフミラー8から指標像I’までの距離は、第2のハーフミラー8から指標像Iまでの距離と同じである。
指標像I’からの光は、イメージローテータ9、リレーレンズ10を通過して反射鏡11に到達する。ここで、指標像I’からの光は反射され、再びリレーレンズ10、イメージローテータ9を通過する。この時、リレーレンズ10と反射鏡11が図1(a)の位置にあると、指標反射像I2-1が形成される。指標反射像I2-1からの光は、第2のハーフミラー8で反射され、投影レンズ12、ハーフミラー4を通過して撮像素子7に至る。このようにして、撮像素子7上には、指標反射像I2-1の像(以下、最終像I3-1とする。)が形成される。
ここで、リレーレンズ10と反射鏡11を図1(b)の位置に移動させると、指標反射像I2-2が形成される。この場合、撮像素子7上には、指標反射像I2-2の像(以下、最終像I3-2とする。)が形成される。
図2の偏心量測定機200において、被検レンズ系6の偏心量の測定に際し基準軸を求める方法について説明する。
図3に示すように、イメージローテータ9は、光源1とハーフミラー4とに対し、回転自在になっている。また、リレーレンズ10は、イメージローテータ9の回転軸を光軸iとして配置されている。反射鏡11は、この光軸iに直交して配置されている。ハーフミラー4を挟んで、イメージローテータ9の反対側には、スクリーン状の物体24が光軸i方向に移動可能に配置されている。なお、この物体24を撮像素子7と見なせばよい。
このような構成で、リレーレンズ10と反射鏡11の位置を変化させることで、指標反射像I2-1と指標反射像I2-2が形成される。そこで、まず、指標反射像I2-1が形成された状態で、イメージローテータ9を回転する。そうすると、最終像I3-1が撮像素子7上で回転するので、その回転中心の座標Bを求めることができる。続いて、指標反射像I2-2が形成された状態で、イメージローテータ9を回転する。そうすると、最終像I3-2が撮像素子7上で回転するので、その回転中心の座標Cを求めることができる。
上記座標B及びCは、イメージローテータ9の回転軸を基準としている。そのため、偏心量測定機側の光軸が変化するようなことがあっても、上記座標B及びCはその影響を受けない。したがって、座標Bと座標Cから求まる軸を基準軸とし、この基準軸が撮像素子7と交わる位置を求めれば、撮像素子7上での原点位置が求まる。
次に、図2の偏心量測定機を用いて、被検レンズ系6の第1面6cにおける偏心量ε1を測定する。
ここで、第1面6cの曲率半径をr1 、第1面6cの位置から指標投影位置までの距離をt1 、指標投影位置の基準軸からのずれをh1 、第1面6cによる反射像の基準軸からのずれをh1’ 、基準軸設定光学系の反射鏡11からの第1の反射像の位置hm1” 、第2の反射像の位置hc1”とする。この場合、
hm1”=-h1 (12)
hc1”=h1 (13)
となる。ここで、
t1≠r1 (14)
の場合も含めると、偏心量ε1は、以下の式(15)で表される。
式(15)を変形すると、式(16)になる。
この時、ε1、t1 、r1 は定数であるため、下記の式(17)は、一定の値となる。
ここで、h1=0,h1’=Δ1とすると、式(18)となる。
式(18)において、t1 、r1 は既知である。そのため、(h1’+h1)とh1 を求めれば、Δ1を求めることができる。
ここで、式(18)は、式(14)に示すように、第1面の球心(曲率中心)に指標像Iが投影されなかった場合に得られる式である。ここで、前述のように、(h1’+h1)は従来の構成においても測定可能である。同様に、本実施形態の基準軸設定光学系100においても測定できる。
一方、第1面の球心(曲率中心)に指標像Iが投影されなかった場合、h1 は従来の構成では測定できなかった。これに対して、本実施形態の基準軸設定光学系100では基準軸が設定できるため、この基準軸を使って、撮像素子上の原点位置を求めることができる。その結果、本実施形態の基準軸設定光学系100では、第1面の球心(曲率中心)に指標像Iが投影されなかった場合であっても、h1 を求めることができる。
より具体的には、以下のようにして求める。前述のように、指標反射像I、I2-1及びI2-2は、投影レンズ12によって撮像素子7上へ投影される。そのときの投影レンズ12の倍率をβ1 とする。また、撮像素子7上における最終像I、I3-1及びI3-2の位置を、それぞれb1’ 、bm1” 、bc1”とすると、以下の式(19)が得られる。
b1’- bm1”=β1 (h1’-hm1”)=β1(h1’+h1) (19)
よって、式(19)は式(20)となる。
h1’+h1= (b1’- bm1”)/β1 (20)
また、
bc1”-bm1”=2h1β1 (21)
から、
h1=(bc1”-bm1”)/(2β1) (22)
である。ここで、(b1’- bm1”)および(bc1”-bm1”)は、2つの点の間隔を測定すれば求まる値である。
以上のことより、(h1’+h1)とh1 を求め、Δ1を求めることができる。そして、Δ1が求まれば、式(23)よりε1を求めることができる。
以上、第1面6cの偏心測定について述べたが、他の面についても、同様にして求めることができる。例えば、第2面6bの偏心を求めてみる。指標の投影位置をt2 と、第1面6cによる第2面6bの球心位置の共役位置をc2 と、第1面6cによる第2面6bの面頂位置の共役位置をs2 とすると、以下の式(24)及び(25)が得られる。
t2’=t2-s2 (24)
r2’=c2-s2 (25)
そうすると、Δ2は、以下の式(26)で表される。
ここで、(h2’+h2)およびh2 は、第1面で測定したのと同様に測定可能である。
第2面6bの偏心量ε2は、第1面6cの偏心量ε1とΔ2との関数関係にあるため、第1面6cの偏心量ε1と、Δ2より演算して求めることができる。第3面6a以降も、第2面6bと同様にして偏心量を求めることができる。
なお、図2の偏心量測定機において、ハーフミラー8は、光路に対して挿脱可能な第2の反射鏡8a(図示されていない)に置き換えられてもよい。この場合、反射鏡8aを投影レンズ12の光軸から抜き去った状態で、指標反射像Iの座標Aを求める。次に、反射鏡8aを投影レンズ12の光軸上に挿入する。そして、基準軸設定光学系100を、図1(a)のように設定する。そして、この状態で、指標反射像I2−1の座標Bを求める。続いて、基準軸設定光学系100を、図1(b)のように設定する。そして、この状態で、指標反射像I2−2の座標Cを求める。
このような構成にすることで、撮像素子7上における指標反射像が、どこで反射されたものかを判別することが容易になる。また、ハーフミラー8を反射鏡8aにしたことで、各反射像の光量を上げ、測定が容易になる。
図2に示す構成は、被検面の球心(曲率中心)に、指標像Iを投影することを基本としている。そのため、反射指標像Iの大きさは、指標像Iの大きさと同じである。よって、等倍状態で測定を行う偏心測定機である。このような偏心測定機では、光源、指標像I、反射指標像I、撮像素子7は、いずれも共役位置関係にある。このような偏心測定機において、例えば光学系の移動によって共役位置関係が維持できなくなり、被検面の球心(曲率中心)に指標像Iが投影されなかったとする。このような場合であっても、本実施形態の基準軸設定光学系100であれば、被検面の偏心量を求めることができる。
この特徴は、被検面の球心(曲率中心)に、指標像Iを投影しない構成にも有効である。図4に示す偏心測定機は、被検面の球心(曲率中心)に、指標像Iを投影しないことを、積極的に利用した構成である。この場合、反射指標像Iの大きさは、指標像Iの大きさと異なる。よって、不等倍状態で測定を行う偏心測定機である。
図4に示す偏心測定機では、光源又は指標の投影光学系による共役位置と、結像光学系による共役位置とが、50mm以上離れるようにしている。例えば、偏心測定に際し、測定対象である被検面の見かけ上の曲率中心位置の近傍に、他のレンズ面(以下、近接面という)の見かけ上の曲率中心位置が存在することがある。このような場合、この近接面での反射指標像の位置が、被検面での反射指標像の位置に近接してしまうことになる。これより、両者の区別が困難になる。そこで、上記のように構成すれば、両者を区別することができる。ただ、そのためには、被検面の球心(曲率中心)に、指標像Iを投影しない構成になってしまうのである。
図4に示す偏心測定機200’について説明する。図2に示す偏心測定機200と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。偏心測定機200’と、図2に示す偏心測定機200の違いは、光源1、ハーフミラー4及び投影レンズ12の位置、及び補助光学系14の有無である。偏心測定機200’では、光源1、ハーフミラー4及び投影レンズ12の位置を変えている。これにより、指標像Iの投影位置を、被検面6aの球心(曲率中心)からずらしている。この場合、指標反射像Iの位置も異なる。そこで、ハーフミラー4と撮像素子7との間に、補助光学系14を配置している。このようにすることで、最終像Iが撮像素子7に形成される。
そこで、撮像素子7上における最終像I、及びI3-1、I3-2の回転中心から、前述のように、被検面の偏心を求めることができる。
なお、偏心測定機200’は、図2に示す偏心測定機200において、光源1、ハーフミラー4及び投影レンズを光軸に沿って移動させ、ハーフミラー4と撮像素子7の間に補助光学系14を挿入したものである。よって、それぞれに移動機構を設けることで、等倍結像状態での測定と、不等倍結像状態での測定とに切り替えることができる。よって、被検レンズ系の被検面の曲率に応じて、2つの測定方法を選択することができる。
また、図2の偏心量測定機において、ハーフミラー8は、第2の反射鏡8a(8aは図示されていない)に置き換えられてもよい。そして、第2の反射鏡8aを、光路に対して挿脱可能にしておけばよい。
なお、偏心量測定機の構成によっては、光源1もしくは指標の投影レンズ12による共役位置Mと、撮像素子7の投影レンズ12による共役位置Nとの間隔は、50mm以下でも効果が得られる場合もある。
また、図3に示す構成で、移動可能な物体24の位置が、光源1に対して共役な位置でないとする。この場合、図5に示すように、リレーレンズ10を構成する各レンズの位置を調整すればよい。このように、リレーレンズ10の焦点距離を変化させることにより、指標反射像を物体24上に結像させることができる。
そして、イメージローテータ9を回転することにより、指標反射像の回転中心の座標B及びCを求めることができる。また、2つの回転中心の中間点を中点Xとすると、中点Xが常にイメージローテータ9の回転軸上にある。そのため、移動可能な物体24に対して、高精度な位置基準となる。これにより、1つの基準軸を設定することができる。
この場合、光軸i2 と光源1との離間距離hがさらに大きくなるように、光源1の位置を変化させても、中点Xは変化しないので、精度良く基準軸を設定することができる。
図6に、基準軸設定光学系の第2の実施形態を示す。基準軸設定光学系110は、イメージローテータ9、リレーレンズ10、ハーフミラー15、コーナーキューブ16及び反射鏡11を備えている。イメージローテータ9は、その回転軸が基準軸設定光学系の光軸Iと一致するように配置されている。そして、イメージローテータ9は、光源1とハーフミラー4とに対して回転自在になっている。また、リレーレンズ10も、その中心軸が光軸Iと一致するように配置されている。また、反射鏡11は、その反射面が光軸Iと直交するように配置されている。また、ハーフミラー15は、その透過反射面が光軸Iと45度の角度となるように配置されている。そして、その反射側にコーナーキューブ16が配置されている。
このような構成において、基準軸設定光学系110の所定の位置に、指標像Iが投影される。すると、この指標像Iを形成する光線は、リレーレンズ10及びハーフミラー15を通過し反射鏡11に到達する。そして、この光線は反射鏡11で反射され、再びリレーレンズ10を通過して反射指標像Iを形成する。この時、指標像Iと反対の向きに反射指標像I2-1(第1の指標像)が形成される。一方、ハーフミラー15で反射された光は、コーナーキューブ16に到達する。そして、コーナーキューブ16で反射された後、ハーフミラー15で反射され、反射像像I2-2(第2の指標像)が形成される。この時、ハーフミラー15からコーナーキューブ16までの距離を適当に設定すると、指標像Iと同じ向きに反射像像I2-2(第2の指標像)が形成される。
ここで、本実施形態の基準軸設定光学系110では、反射指標像I2-1と反射指標像I2-2が、光軸Iに対して対象な位置関係となるように、ハーフミラー15から反射鏡11までの距離と、ハーフミラー15からコーナーキューブ16までの距離が決定されている。この場合、イメージローテータ9から反射指標像I2-1までの距離と、イメージローテータ9から反射指標像I2-2までの距離は、等しい。また、光軸Iから反射指標像I2-1までの距離と、光軸Iから反射指標像I2-2までの距離も、その絶対値が等しい。また、光軸Iから指標像Iまでの距離は、反射指標像I2-1と反射指標像I2-2で同じである。よって、指標像Iと反射指標像I2-1によるずれの比率と、指標像Iと反射指標像I2-2によるずれの比率も、絶対値が同じである。ただ、反射指標像I2-1と反射指標像I2-2とでは、その向きが異なるので比率の符号は逆である。
このように、本実施形態においても、反射指標像I2-1と反射指標像I2-2が形成される。よって、撮像素子7上における最終像I、及びI3-1、I3-2の回転中心から、上述のように、被検面の偏心を求めることができる。
なお、本実施形態においても、図7に示すように、撮像素子7上投影される最終像I3-1、I3-2の位置を調整することができる。すなわち、図7に示すように、コリメートレンズ10を、複数のレンズで構成する。このようにすることにより、各レンズの光軸方向の位置調整により、基準軸設定光学系の焦点距離の調整ができるようになっている。
また、図8に示すように、ハーフミラー15に換えて反射鏡15’を用いても良い。この場合、まず光軸上に反射鏡15’のない状態で、指標反射像の回転中心を求める。次いで、反射鏡15’を挿入して、この状態で指標反射像の回転中心を求める。そして、各指標反射像の回転中心の中点を求めるようにして、基準軸を設定しても良い。
また、本実施形態の基準軸設定光学系110を、偏心測定機200に適用した構成を図9に示す。また、本実施形態の基準軸設定光学系110を、偏心測定機200’に適用した構成を図10に示す。なお、偏心測定機の構成、及び基準軸設定光学系の原理は同じなので、ここでは簡単な説明にとどめる。
測定に際して、例えば、投影レンズ12をその光軸方向に移動させる。これにより、指標を被検レンズ系6の被検面6aに投影する。そして、被検面6aで反射された光によって、撮像素子7上に最終像Iを形成させる。この最終像Iの位置を、座標Aとして求める。
次に、反射鏡11から反射された光によって、撮像素子7上に最終像I3-1を形成させる。この最終像I3-1の位置を、座標Bとして求める。続いて、コーナーキューブミラー16から反射された光によって、撮像素子7上に最終像I3-2を形成させる。この最終像I3-2の位置を、座標Cとして求める。
本実施形態においても、イメージローテータ9を回転させることで、指標像反射像I2-1及びI2-2について、それぞれの回転中心の座標B及びCを求めることができる。そして、座標B及びCの中間点である中点Xが、常にイメージローテータ9の回転軸上にある。そのため、座標Bと座標Cの中心は、偏心量測定機の変化があっても変動しない。そこで、座標Bと座標Cに基づいて、基準軸としての設定が可能になる。よって、この座標A,B,Cから、基準軸に対する、フレ量が求められる。あるいは、撮像素子7上における最終像I、及びI3-1、I3-2の回転中心から、上述のように、被検面の偏心を求めることができる。
なお、座標A,B,Cを測定する順番はどのようにしてもよい。また、反射指標像I2-1を所定の大きさの像とするにあたっては、コリメートレンズ10の焦点距離を変化させればよい。あるいは、コリメートレンズ10、ハーフミラー15、反射鏡11の位置をそれぞれ調整してもよい。また、反射指標像I2-2を形成するにあたっても、同様にすればよい。
また、図9及び図10の偏心量測定機では、次のようにしても良い。すなわち、反射鏡8aを投影レンズ12の光軸から抜き去った状態で、座標Aを撮像素子7上で求める。次に、反射鏡8aを投影レンズ12の光軸上に挿入する。そして、反射鏡15aを光路から抜き去った状態で、イメージローテータ9を回転して、撮像素子7上の座標Bを求める。さらに、反射鏡8aを投影レンズ12の光軸上に挿入した状態で、反射鏡15aを光路中に挿入して、イメージローテータ9を回転して、撮像素子7上の座標Cを求める。
このような構成にすることで、撮像素子7上の反射像が、どこで反射されたものかを判別することが容易になる。また、ハーフミラー8,15を反射鏡8a,15aにしたことで、各反射像の光量を上げ、測定が容易になる。
また、本発明の基準軸設定光学系を用いると、図2及び図9の構成により、従来のオートコリメーション法での偏心量測定が可能となる。また、図4、図10の構成により、被検レンズ系6中の、2つ以上の面からの反射像が近接する場合でも、偏心量測定が可能となる。この場合、従来のオートコリメーション法の構成に対して、補助光学系14を挿入するだけでよい。このようにすれば、撮像素子7の撮像面に対して各面からの結像位置を夫々ずらす、即ち各面からの反射像の結像位置の間隔を広げて偏心量を測定することが可能となる。
第1実施例
次に、図11を用いて、本発明による偏心量測定機及び偏心量測定方法の一実施例を、第1実施例として説明する。図中、上記で説明したのと実質上同一の光学部材には、同一符号を付して説明する。
図11(a)において、偏心量測定機のベース17上の左側には、レンズ枠体取り付け台18が配置されている。レンズ枠体取り付け台18には、被検レンズ系6が収納されたレンズ枠体が載置されている。また、偏心量測定機のベース17上の右側には、被検レンズ系6の光軸に対し、平行に移動自在な測定光学系取付用台座19(以下台座という)が配置されている。
この台座19は、直動送り手段により、平行移動し得るようになっている。直動送り手段は、ベース17上に平行に取り付られた一対のガイド17aと、送りねじ20を有する駆動モーター21とからなる。台座19上には、光源1と、コリメートレンズ22と、ハーフミラー4と、投影レンズ12と、結像レンズ13と、補助光学系14が配置されている。このような構成により、被検レンズ系6に向けて、指標もしくは光源(以下、指標という)の像を投影するようになっている。
ここで、コリメートレンズ22は、光源1から発する光を平行光束にコリメートする。ハーフミラー4は、平行光束を透過光と反射光に分割する。投影レンズ12は、ハーフミラー4で反射された光束を、被検レンズ系6に向けて集光投影する。結像レンズ13は、被検レンズ系6中の被検面で反射された光を、撮像素子7上に結像させる。また、補助光学系14は、ハーフミラー4と結像レンズ13との間に、挿脱可能なように設置されている。
また台座19上の投影レンズ12と被検レンズ系6の間には、ハーフミラー8が配置されている。そして、ハーフミラー8の反射側には、反射鏡23と基準軸設定光学系が設置されている。反射鏡23は、ハーフミラー8で反射された光束を、基準軸設定光学系へ導くため配置されている。基準軸設定光学系は、イメージローテータ9と、リレーレンズ10と、反射鏡11とで構成されている。ここで、リレーレンズ10は、イメージローテータ9の回転軸を光軸として配置されている。また、反射鏡11は、光軸に直交して配置されている。
光源1からの光は、投影レンズ12で所定の位置に集光される。本実施例では、光源が指標の役割を果たしている。よって、投影レンズ12で集光された光束の集光点に、指標の像が形成される。そして、この指標像が、被検レンズ系6中の被検面6aで反射されて指標反射像が形成される。このとき、補助光学系14を光路から抜いた場合には、指標像と反射指標像が被検レンズ系6の光軸方向の同じ位置になるよう、前記台座19の位置を設定する(オートコリメート状態と呼ぶ)。
また、補助光学系14を光路中に挿入した場合には、被検レンズ系6中の被検面6aで反射された反射像が、投影レンズ12、補助光学系14、結像レンズ13を通して、撮像素子上7に結像するように、台座19の位置を設定する(不等倍状態と呼ぶ)。このとき、投影レンズ12で形成される指標像の位置と、被検面6aで反射されて形成される反射指標像の位置とが、被検レンズ系6の光軸方向に50mm以上離れるように設定されていることが好ましい。このようにすることにより、オートコリメート状態では、他の面からの反射像が近接して測定が困難な場合でも、不等倍状態では測定が容易になることがある。
一つの被検面に対しては、オートコリメート状態と、不等倍状態のどちらかを選択して測定を行えばよい。
オートコリメート状態を選択した場合には、投影レンズ12で形成された指標像の光の一部は、ハーフミラー8で反射される。そして、この光は反射鏡23で反射され、更に反射鏡11で反射され、反射指標像が形成される。この反射指標像は、更に投影レンズで撮像素子7上に投影される。この状態で、イメージローテータ9を回転させると、撮像素子7上に形成された像が回転する。そこで回転中心の座標を求めることで、被検面6aからの反射光の基準軸に対するフレ量を求めることができる。即ち、前記(9)式より、オートコリメート状態では、基準軸がどこか分からなくても、(b’-b”)/βの値が基準軸からのフレ量と同じ量になる。ここで、b” は基準軸ではなくてもよい。
不等倍状態を選択した場合には、基準軸設定光学系から射出する反射指標像の光軸に対するずれの、基準軸設定光学系に入射する指標像の光軸に対するずれの比率が、それぞれ絶対値が等しく符号が逆となり、かつ、基準軸設定光学系から射出する反射指標像の位置がイメージローテータ9を基準として前記光軸方向で、等しくなるように、リレーレンズ10と、反射鏡11を光軸方向に移動させた2つの状態で、撮像素子7上に反射鏡11による反射指標像の像を映し、イメージローテータ9を回転して、反射鏡11による指標の反射像の回転中心の座標B,およびCを求める。
座標Bと座標Cの中間座標位置を基準軸とすると、被検面からの反射光の基準軸に対するフレ量を求めることができる。
なお、以下のような方法でも良い。
撮像素子7とハーフミラー4との間に補助光学系14を入れた状態にしておいて、ハーフミラー8で反射し、反射鏡23で反射し、反射鏡11で反射した光束の、イメージローテータ9を回転させたときの撮像素子7上で映される回転中心の座標Bを求めた後に、補助光学系14を光路から抜き、基準軸設定光学系から射出する反射像の光軸に対するずれの、基準軸設定光学系に入射する指標の光軸に対するずれの比率が、それぞれ絶対値が1となり、かつ、基準軸設定光学系から射出する反射像の位置がイメージローテータ9を基準として前記光軸方向で、等しくなるように、リレーレンズ10と、反射鏡11を光軸方向に移動させた2つの状態で、撮像素子7上に反射鏡11による指標の反射像を映し、イメージローテータ9を回転して、反射鏡11による指標の反射像の回転中心の座標B1,およびCを求めることで、被検面6aからの反射光の基準軸に対するフレ量を精度良く求めることができる。即ち、前記式(18)及び(26)において、h’n+hn=A−B、hn=(B1+C)/2及びrn,tnの値を被検レンズ系6の設計データと指標投影位置より計算して、求めることが出来る。
また、リレーレンズ10が、イメージローテータ9の回転軸を光軸として配置された第1のコリメートレンズ10aと、光軸上に挿脱可能な第2のコリメートレンズ10bとで構成されるようにし、第1のコリメートレンズ10aの前側(反射鏡11とは反対の側)焦点位置と、基準軸設定光学系に入射する指標とを一致させ、第2のコリメートレンズ10bを光軸上から抜き去った状態で、撮像素子7上に反射鏡11による指標の反射像を映し、イメージローテータ9を回転して、反射鏡11による指標の反射像の回転中心の座標B1を求め、第1のコリメートレンズ10aの前側焦点位置と、基準軸設定光学系に入射する指標とを一致させ、第2のコリメートレンズ10bを光軸上に挿入し、基準軸設定光学系に入射する指標の前記第1および第2のコリメートレンズによる結像位置と、前記反射鏡の位置を一致させた状態で、撮像素子7上に反射鏡11による指標の反射像を映し、イメージローテータ9を回転して、反射鏡11による指標の反射像の回転中心の座標Cを求めることで、被検面6aからの反射光の基準軸に対するフレ量を精度良く求めることができる。
このような構成にすることで、基準軸設定光学系から射出する反射像の光軸に対するずれの、基準軸設定光学系に入射する指標の光軸に対するずれの比率は、第2のコリメートレンズを光軸上に挿入したときには+1になり、第2のコリメートレンズを光軸から外したときには−1になり、第2のコリメートレンズを光軸上に挿脱するだけで、基準軸設定光学系から射出する反射像の光軸に対するずれの、基準軸設定光学系に入射する指標の光軸に対するずれの比率が、それぞれ絶対値が等しく符号が逆となり、かつ、基準軸設定光学系から射出する反射像の位置がイメージローテータ9を基準として光軸方向で等しくなるため制御が簡単になる。
ハーフミラー8は、挿脱可能な反射鏡で構成しても良い。また、挿脱可能な補助光学系14の代わりに、焦点距離可変の結像光学系を用いても良い。
第2実施例
次に、図12を用いて、本発明の他の解決手段による偏心量測定機及び偏心量測定方法の一実施例を、第2実施例として説明する。図中、上記で説明したのと実質上同一の光学部材には、同一符号を付して説明する。
図12において、偏心量測定機のベース17上の左側には、被検レンズ系6が収納されたレンズ枠体を載置するレンズ枠体取り付け台18が配置されている。また、偏心量測定機のベース17上の右側には、被検レンズ系6の光軸に対し、平行に移動自在な測定光学系取付用台座19(以下台座という)が配置されている。
この台座19は、ベース17上に平行に取り付られた一対のガイド17aと送りねじ20を有する駆動モーター21とからなる直動送り手段により、平行移動し得るようになっている。台座19上には、被検レンズ系6に向けて偏心量測定用の指標もしくは光源(以下、指標という)の像を投影するように、光源1と、光源1から発する光を平行光束にコリメートするコリメートレンズ22と、前記平行光束を透過光と反射光に分割するハーフミラー4と、ハーフミラー4で反射された光束を被検レンズ系6に向けて集光投影する投影レンズ12と、被検レンズ系6中の被検面で反射された光を撮像素子7上に結像させる結像レンズ13と、ハーフミラー4と結像レンズ13との間に、挿脱可能なように設置された補助光学系14が配置されている。
また台座19上の投影レンズ12と被検レンズ系6の間には、ハーフミラー8と、イメージローテータ9と、イメージローテータ9の回転軸を光軸として配置されたコリメートレンズ10と、前記光軸を分割するハーフミラー15と、ハーフミラー15により分割された各光軸に直交して配置された反射鏡11及びコーナーキューブミラー16とで構成される基準軸設定光学系と、ハーフミラー8で反射された光束を、前記基準軸設定光学系へ導くための反射鏡23が設置されている。
光源1からの光が投影レンズ12で集光投影された光束の集光点に前記指標の像が形成され、この指標像が被検レンズ系6中の被検面6aで反射されて反射像が形成される。このとき、補助光学系14を光路から抜いた場合には、指標像と反射像が被検レンズ系6の光軸方向の同じ位置になるよう、前記台座19の位置を設定する(オートコリメート状態と呼ぶ)。また、補助光学系14を光路中に挿入した場合には、被検レンズ系6中の被検面6aで反射された反射像が、投影レンズ12、補助光学系14、結像レンズ13を通して、撮像素子上7に結像するように、台座19の位置を設定する(不等倍状態と呼ぶ)。このとき、投影レンズ12で集光投影されて形成される指標像の位置と被検面6aで反射されて形成される反射像の位置とが、被検レンズ系6の光軸方向に50mm以上離れるように設定されていることにより、オートコリメート状態では、他の面からの反射像が近接して測定が困難な場合でも、不等倍状態では測定が容易になることがある。
一つの被検面に対しては、オートコリメート状態と、不等倍状態のどちらかを選択して測定を行えばよい。
オートコリメート状態を選択した場合には、投影レンズ12で集光投影された指標像の一部は、ハーフミラー8で反射し、反射鏡23で反射し、ハーフミラー15を透過して、反射鏡11で反射した光束の、イメージローテータ9を回転させたときの撮像素子7上で映される回転中心の座標を求めることで、被検面6aからの反射光の基準軸に対するフレ量を求めることができる。即ち、前記(9)式より、オートコリメート状態では、基準軸がどこか分からなくても、(b’-b”)/βの値が基準軸からのフレ量と同じ量になる。ここで、b” は基準軸ではなくてもよい。
不等倍状態を選択した場合には、ハーフミラー8で反射し、反射鏡23で反射し、ハーフミラー15を透過して、反射鏡11で反射した光束の、イメージローテータ9を回転させたときの撮像素子7上で映される回転中心の座標Bと、ハーフミラー15で反射して、コーナーキューブミラー16で反射した光束の、イメージローテータ9を回転させたときの撮像素子7上で映される回転中心の座標Cを求めることで、座標Bと座標Cの中間座標位置を基準軸とすると、被検面からの反射光の基準軸に対するフレ量を求めることができる。
なお、ハーフミラー8で反射し、ハーフミラー15を透過して、反射鏡11で反射した光束の、メージローテータ9を回転させたときの撮像素子7上で映される回転中心の座標Bと、ハーフミラー15で反射して、コーナーキューブミラー16で反射した光束の、イメージローテータ9を回転させたときの撮像素子7上で映される回転中心の座標Cとの差(距離に相当する)が小さくて、測定精度が落ちる場合には、以下のようにする。
撮像素子7とハーフミラー4との間に補助光学系14を入れた状態にしておいて、ハーフミラー8で反射し、反射鏡23で反射し、ハーフミラー15を透過して、反射鏡11で反射した光束の、イメージローテータ9を回転させたときの撮像素子7上で映される回転中心の座標Bを求めた後に、補助光学系14を光路から抜き、台座19の位置を設定した後に、ハーフミラー8で反射し、反射鏡23で反射し、ハーフミラー15を透過して、反射鏡11で反射した光束の、イメージローテータ9を回転させたときの撮像素子7上で映される回転中心の座標Bと、ハーフミラー15で反射して、コーナーキューブミラー16で反射した光束の、イメージローテータ9を回転させたときの撮像素子7上で映される回転中心の座標Cを求めることで、被検面6aからの反射光の基準軸に対するフレ量を精度良く求めることができる。即ち、前記式(18)及び(26)において、h’n+hn=A−B、hn=(B1+C)/2及びrn,tnの値を被検レンズ系6の設計データと指標投影位置より計算して、求めることが出来る。
ハーフミラー8、15は、それぞれ、挿脱可能な反射鏡で構成しても良い。また、挿脱可能な補助光学系14の代わりに、焦点距離可変の結像光学系を用いても良い。
なお、移動可能な物体24としては、スクリーンや、撮像素子などの固体の他に、半透明な気体、液体などでもよい。例えば、雲に光を投影して、その運動を調べることなどが可能である。
次に、その運動を測定する場合の一例を説明する。
ある一定の軸に沿ってロボットを移動させるために、ロボットに受光素子を設け、その受光素子で反射鏡11とコーナーキューブ16からの反射光を検出し、基準軸を求め、受光素子上の一定の位置が基準軸と一致するようにロボットの位置を補正する。ロボットの移動に伴い、基準軸設定光学系中のコリメートレンズ10を調整することにより、ロボットの受光素子に常に焦点を合わせることができる。この合焦の際のコリメートレンズ10の調整量および調整時間に対応して演算を行うことにより、ロボットの移動速度、移動距離等を求めることができる。
また、ロボットに光源を搭載するような構成にしてもよい。この場合は、基準軸の近傍に光源を位置せしめる。これにより、ロボットが基準軸をはずれても、基準軸を正確に求めることができる。即ち、ロボットに搭載された光源からの光束を、基準軸設定光学系の直前でハーフミラーにより分離して、フォーカス検出器に導き、ロボットまでの位置を求め、基準軸設定光学系中のコリメートレンズを調整し、ロボットの受光素子に常に焦点を合わせることができる。
本発明による基準軸設定光学系であって、第1実施形態を示す図である。 本発明の第1実施形態の基準軸設定光学系を適用した偏心測定機の構成を示す図である。 本発明の第1実施形態の基準軸設定光学系の作用を示す図である。 本発明の第1実施形態の基準軸設定光学系を適用した別の偏心測定機の構成を示す図である。 本発明の第1実施形態の基準軸設定光学系の変形例を示す図である。 本発明による基準軸設定光学系であって、第2実施形態を示す図である。 本発明の第2実施形態の基準軸設定光学系の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態の基準軸設定光学系の別の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態の基準軸設定光学系を適用した偏心測定機の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態の基準軸設定光学系を適用した別の偏心測定機の構成を示す図である。 本発明の第1実施例であって、基準軸設定光学系を適用した偏心測定機の構成を示す図である。 本発明の第2実施例であって、別の基準軸設定光学系を適用した偏心測定機の構成を示す図である。 レンズ系の偏心測定装置の基本構成を示す図である。 従来のレンズ系の偏心測定装置の一例を示す図である。
符号の説明
1 光源
2 コンデンサーレンズ
3 指標
4 ハーフミラー
5 投影レンズ
6 被検レンズ系
6a,6b,6c 被検面
7 撮像素子
7a 結像面
8 ハーフミラー
9 イメージローテータ
10 リレーレンズ(コリメートレンズ)
10a,10b コリメートレンズ
11 反射鏡
12 投影レンズ
13 結像レンズ
14 補助光学系
15 ハーフミラー
16 コーナーキューブミラー
17 偏心量測定機のベース
17a ガイド
18 レンズ枠体取り付け台
19 測定光学系取り付け用台座
20 送りねじ
21 駆動モーター
22 コリメートレンズ
23 反射鏡
24 物体(スクリーン)

Claims (14)

  1. イメージローテータと、リレーレンズと、光反射部材と、移動機構を備え、所定の位置にある指標像に基づいて、第1の反射指標像と第2の反射指標像を形成する基準軸設定光学系であって、
    該第2の反射指標像は、光軸を挟んで前記第1の反射指標像と対称な位置に形成され、
    前記移動機構は、前記第1の反射指標像が形成される第1の移動位置と、前記第2の反射指標像が形成される第2の移動位置に、前記基準軸設定光学系の一部を移動させることを特徴とする基準軸設定光学系。
  2. 前記移動機構は、前記リレーレンズと前記光反射部材を移動させることを特徴とする請求項1に記載の基準軸設定光学系。
  3. 前記リレーレンズが、第1のコリメートレンズと第2のコリメートレンズで構成され、
    前記第1のコリメートレンズは、前記イメージローテータ側の焦点位置が前記所定の位置と一致するように配置され、
    前記移動機構は、前記第2のコリメートレンズを移動させ、
    前記第1の移動位置において、前記第2のコリメートレンズは光路中に配置され、
    前記第2の移動位置において、前記第2のコリメートレンズは光路外に配置されることを特徴とする請求項1に記載の基準軸設定光学系。
  4. 前記第1、第2のコリメートレンズが焦点距離可変な光学系であることを特徴とする請求項3に記載の基準軸設定光学系。
  5. 第2の光反射部材とコーナーキューブを更に備え、
    前記移動機構は、前記第2の光反射部材を移動させ、
    第1の移動位置において、前記第2の光反射部材は光路中に配置され、
    第2の移動位置において、前記第2の光反射部材は光路外に配置されることを特徴とする請求項1に記載の基準軸設定光学系。
  6. 前記リレーレンズと前記第1の光反射部材と前記第2の光反射部材と前記コーナーキューブミラーが、前記光軸方向に移動できるようにしたことを特徴とする請求項5に記載の基準軸設定光学系。
  7. 前記光軸から前記指標像までの距離と前記光軸から前記第1の反射指標像までの距離の比率と、前記光軸から前記指標までの距離と前記光軸から前記第2の指標像までの比率が、その絶対値において等しいことを特徴とする請求項1に記載の基準軸設定光学系。
  8. イメージローテータと、リレーレンズと、光反射部材と、前記リレーレンズと前記光反射部材の間に配置された光分岐部材と、コーナーキューブを備え、所定の位置にある指標像に基づいて、反射指標像を形成する基準軸設定光学系であって、
    前記イメージローテータから前記光反射部材に至る光路において、第1の指標像が形成され、
    前記イメージローテータから前記コーナーキューブに至る光路において、第2の指標像が形成され、
    光軸を挟んで前記第1の指標像と対称な位置に、前記第2の指標像が形成されることを特徴とする基準軸設定光学系。
  9. 前記コリメートレンズと前記光分岐部材と前記光反射部材と前記コーナーキューブミラーが前記光軸方向に移動できるようにしたことを特徴とする請求項8に記載の基準軸設定光学系。
  10. 前記リレーレンズが焦点距離可変な光学系であることを特徴とする請求項1又は8に記載の基準軸設定光学系。
  11. 前記指標像は光源の像あるいは、光源によって照明された指標部材の像であることを特徴とする請求項1又は8に記載の基準軸設定光学系。
  12. 被検物を保持する保持部材と、指標と、該指標を前記被検物に投影する投影光学系と、前記指標と前記保持部材の間に配置された第1の分岐部材と、該光分岐部材からの光を受ける光検出器と、演算処理ユニットと、請求項1又は9に記載の基準軸設定光学系を備えたことを特徴とする偏心量測定機。
  13. 前記投影光学系と前記被検物の間に配置され、前記光源からの光を前記基準軸設定光学系と前記被検物に向かわせる第2の光分岐部材を備え、
    前記演算処理ユニットは以下の過程S1乃至S5を備えることを特徴とする請求項12に記載の偏心量測定機。
    前記イメージローテータを回転させて、前記第1の反射指標像の回転中心位置を算出する過程S1。
    前記イメージローテータを回転させて、前記第2の反射指標像の回転中心位置を算出する過程S2。
    前記過程S1及びS2から基準軸を求める過程S3。
    前記被検物によって生じる指標像の位置を算出する過程S4。
    前記過程S4で得た結果から、前記基準軸に対する前記被検物の偏心量を求める過程S5。
  14. 被検物及び基準軸設定光学系に向けて指標像を投影し、
    前記基準軸設定光学系に備えられたイメージローテータを回転させて、第1の光路長での第1の反射指標像の回転中心位置P1を算出し、
    前記イメージローテータを回転させて、第2の光路長での第2の反射指標像の回転中心位置P2を算出し、
    前記回転中心位置P1と回転中心位置P2とから、前記基準軸設定光学系の基準軸を算出し、
    前記被検物によって生じる反射指標像の位置P3を算出し、
    前記基準軸と前記位置P3とから、前記基準軸に対する前記被検物の偏心量を求めることを特徴とする偏心量測定方法。
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