JP2010127584A - 換気装置 - Google Patents

Abstract

【課題】カバーの落下やカバーの取り付け忘れを防止し、カバーやねじを紛失させない換気装置を得ること。
【解決手段】換気装置１０は、本体筐体１１と、本体筐体１１内に設けられたファンケーシング１４と、吸気口から吸入した空気を排気口から排気する送風機と、外部電源電線３４が接続される端子台電源電線接続部２１ａを排気口と反対方向に向けて本体筐体１１の外面に固定され、モータ１３と電気的に接続された端子台２１と、端子台電源電線接続部２１ａを露呈し残る部分の端子台２１を全体に覆う端子台カバー２３と、端子台カバー２３に軸支され、端子台電源電線接続部２１ａを開放する開放位置と端子台電源電線接続部２１ａを閉塞する閉塞位置との間で回動可能に設けられた端子台キャップ２４とを備えている。
【選択図】 図３

Description

本発明は、建物の天井等に設置され、室内の空気を吸込んで、ダクトを通じて室外へ排気する換気装置に関するものである。

従来、建物の天井等に設置される換気装置において、本体筐体内部のファンケーシングの風路外のコーナー部に送風機に入力する外部電源電線を接続する端子台を設け、ファンケーシングには、この端子台を覆い外周が本体筐体内面と密着し上部が開放した保護枠を形成し、この保護枠の下部を水密状態に密閉する開閉可能な端子台カバーを設けた換気装置が提案されている。このような構成の換気装置によれば、電気部品を高湿度雰囲気から保護でき、電気部品の耐久性と信頼性を確保できる（例えば、特許文献１参照）。

しかしながら、上記構成の換気装置においては、電気回路の短絡等により端子台が過熱すると樹脂製のファンケーシング及び保護枠が損傷を受ける可能性があった。そこで、本体筐体外部の本体天面に端子台を設け、その端子台を金属製のカバーで覆い安全性を向上させるという提案もされている。

特開２００５−２８２８９５号公報

上記金属製のカバーの筐体への取り付けは、ねじ締結による方法が一般的である。そして、外部電源電線を端子台に接続する作業においては、ねじを外してカバーを取り外して行うこととなるが、この作業は、天井裏などの条件のよくない環境で行わなければならない。そのため、従来、カバーの落下やカバーの取り付け忘れといった問題や、カバーやねじの紛失といった問題があった。

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、カバーの落下やカバーの取り付け忘れを防止するとともに、カバーやねじを紛失することがない換気装置を得ることを目的とする。

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の換気装置は、下部に吸気口が形成され側部に排気口が形成された本体筐体と、本体筐体の内部に設けられ吸気口から排気口に向かう風路を形成するファンケーシングと、風路に設けられたファン及び該ファンを駆動するモータを含み、吸気口から吸入した空気を排気口から排気する送風機と、外部電線が接続される接続部を排気口と異なる方向に向けて本体筐体の外面に形成された固定面に固定され、モータと電気的に接続された端子台と、接続部を露呈し残る部分の端子台を全体にわたって覆う端子台カバーと、端子台カバーに軸支され、接続部を開放する開放位置と接続部を閉塞する閉塞位置との間で回動可能に設けられた端子台キャップとを備えたことを特徴とする。

この発明によれば、端子台カバーに軸支されて回動可能に設けられた端子台キャップを有することにより、接続部を開放した状態と接続部を閉塞した状態を発生させることができ、端子台キャップは端子台カバーに軸支されて取り外されることがないので、端子台キャップの落下や端子台キャップの取り付け忘れを防止することができる。また端子台キャップを紛失することがない。

以下に、本発明にかかる換気装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

実施の形態
図１は、本発明の実施の形態の換気装置を天井に取り付けた様子を示す縦断面図である。図１において、換気装置１０は、下部に吸気口１１ａが形成され側部に排気口１１ｂが形成された樹脂製箱型の本体筐体１１と、この本体筐体１１の内部に設けられ吸気口１１ａから排気口１１ｂに向かう風路を形成する同じく樹脂製のファンケーシング１４と、ファンケーシング１４内に収納された送風機２０とを有している。換気装置１０は、例えば天井３１に形成された矩形穴に、吸気口１１ａを室内側に向けて取り付けられる。このとき、換気装置１０の主要部分は天井３１の裏面に突出する。

意匠向上のため、室内側の吸気口１１ａの周囲に天井３１に沿って化粧パネル３３が装着される。一方、吸気口１１ａには、ダクト接続筒１５が設けられ、このダクト接続筒１５に室外に延びるダクト３２が連結される。送風機２０は、風路に設けられたファン１２と当該ファン１２を駆動するモータ１３とを含んで構成され、吸気口１１ａから吸入した室内空気を、ダクト接続筒１５及びダクト３２を介して室外に排気する。送風機２０のモータ１３は、換気装置１０の軸線に沿って垂直方向に配置され、ファン１２と反対側の後端部を本体筐体１１の上面から突出するようにして配設されている。

図２は、本実施の形態の換気装置の端子台キャップが閉じた状態（閉塞位置）を示す斜視図であり、図３は、本実施の形態の換気装置の端子台キャップが開いた状態（開放位置）を示す斜視図であり、図４は、本実施の形態の換気装置の端子台キャップが閉じた状態を上方から見た図である。なお、図４において、外部電源電線３４は省略している。図２から図４において、本体筐体１１の上面に、送風機２０（図１）のモータ１３の後端部に隣接して、矩形平板状の端子板２２が固定されている。そして、この端子板２２上に端子台２１が配設されている。すなわち、端子板２２の上面は、端子台２１を固定する固定面となっている。そして、この端子板２２の上面には、さらに、端子台キャップ２４を（第２の）閉塞位置に保持する被係合部として止めねじ２５が立設されている。この止めねじ２５は、後述のように、端子台キャップ２４がスライドした際に、端子台キャップ２４に設けられた係合穴２４ｄと係合する。

端子台２１は、一側の端面に端子台電源電線接続部（接続部）２１ａを有する。端子台２１は、端子板２２の上面に、端子台電源電線接続部２１ａをダクト接続筒１５と反対の方向に向けて配設されている。端子台２１は、モータ１３と電気的に接続され、モータ１３に電力を供給する外部電源電線（外部電線）３４を端子台電源電線接続部２１ａにて中継する。すなわち、端子台電源電線接続部２１ａに外部電源電線３４が接続される。なお、端子台２１や止めねじ２５が配設される固定面は、本体筐体１１の上面に直接設けられても本質的には同じである。

端子台２１の上部は、一面を開放した概略直方体箱状で金属製の端子台カバー２３で、全体にわたって覆われている。端子板２２は辺部に爪２２ａが形成されている。端子板２２は、端子台カバー２３に穿孔された角穴２３ａに爪２２ａを嵌め込んで端子台カバー２３を支持している。つまり、端子台２１は端子板２２と端子台カバー２３とで囲まれた空間に収納されている。

端子台カバー２３の一側面に、端子台電源電線接続部２１ａを露呈するための端子台開口部２３ｂが開口されている。端子台カバー２３には、露呈した端子台電源電線接続部２１ａを覆うように金属製の端子台キャップ２４が設けられている。端子台キャップ２４は、端子台カバー２３に軸支され、端子台電源電線接続部２１ａを開放させる開放位置（図３）と端子台電源電線接続部２１ａを閉塞する閉塞位置（図２）との間で回動可能に設けられている。

図５は、端子台カバー２３の斜視図である。端子台カバー２３は、一面を開放した概略直方体箱状を成し、短辺側の一側面に、端子台電源電線接続部２１ａを露呈するための端子台開口部２３ｂが開口されている。一方、長辺側の対向する二側面に、端子板２２の爪２２ａを嵌め込む角穴２３ａと、端子台キャップ２４を軸支する長穴２３ｃがそれぞれ設けられている。長穴２３ｃは、端子板２２上面が構成する固定面に沿い平行に延びている。

図６は、端子台キャップ２４の斜視図である。端子台キャップ２４は、二面を開放した概略直方体箱状を成し、一側面に、外部電源電線３４を引き出すための半円形の切り欠き２４ｅが設けられている。そして、この切り欠き２４ｅが設けられた側面を挟む二側面の、切り欠き２４ｅと反対側に、側面が延長した部分として延びる側面延長部２４ｂと、当該側面延長部２４ｂの先端部に直角に折り曲げて形成された回動支点部２４ａとを有している。端子台キャップ２４は、この回動支点部２４ａを端子台カバー２３の長穴２３ｃに挿入されて、前方の第１の閉塞位置と後方（端子台２１側）の第２の閉塞位置との間を、押し込み方向へ、及び、引き出し方向へスライド可能とされている。

端子台キャップ２４の切り欠き２４ｅが設けられた側面を挟む二側面のうち一方の側面の外側に、固定面に対して平行に延びる張出部２４ｆが設けられている。この張出部２４ｆには、端子台キャップ２４を前方にスライドさせて引き出す際に、手をかける取っ手２４ｃが設けられている。さらにまた、この張出部２４ｆには、端子台キャップ２４が押し込み方向へスライドしたときに止めねじ２５と係合する係合部として、係合穴２４ｄが設けられている。係合穴２４ｄは、止めねじ２５と対応した位置に、止めねじ２５の頭部よりも大きい穴として形成されている。

このような構成の換気装置においては、外部電源電線３４を端子台電源電線接続部２１ａに接続する場合は、まず、端子台キャップ２４を（第２の）閉塞位置に保持している止めねじ２５を緩める（止めねじ２５は、ねじ穴から抜き取らない）。そして、端子台キャップ２４の取っ手２４ｃを持ち、端子台キャップ２４を端子台２１と反対の方向（引き出し方向）の（第１の）閉塞位置へ移動させる。これにより、回動支点部２４ａが端子台カバー２３の長穴２３ｃ内でスライドし、係合穴２４ｄが止めねじ２５から外れる。そして、端子台キャップ２４が回動支点部２４ａを回動の中心として回動可能となる。

次いで、端子台キャップ２４を、（第１の）閉塞位置から、端子台カバー２３の天面部２３ｄに当接する開放位置まで回動させる。これにより、端子台カバー２３の端子台開口部２３ｂと端子台電源電線接続部２１ａとが露呈する。そして、端子台電源電線接続部２１ａへの外部電源電線３４の接続工事が可能となる。そのとき、端子台キャップ２４は、回動支点部２４ａが両側２ヶ所で端子台カバー２３の長穴２３ｃに差し込まれているため、端子台カバー２３から脱落することがない。また、端子台キャップ２４は、開放位置で端子台カバー２３の天面部２３ｄに当接して安定して保持されるので作業性が向上する。さらに、止めねじ２５はねじ穴から抜き取らないので、止めねじ２５が紛失したりすることがない。

外部電源電線３４を端子台電源電線接続部２１ａに設けられた穴に差し込み接続する。その後、上記と逆の工程を行い、止めねじ２５により端子台キャップ２４を閉塞位置に締結して工事が完了する。なお、端子台キャップ２４が押し込まれた側の閉塞位置に移動した際、端子台キャップ２４の側面延長部２４ｂが、端子台カバー２３の長穴２３ｃを塞ぎ、端子台２１の密閉性を上げる。さらに、端子台カバー２３と端子台キャップ２４を金属にて作製することにより、端子台２１への埃や水の浸入を防ぐことができ、また万が一端子台２１が異常に高温となったときでも安全性が維持される。

本実施の形態においては、端子台２１は、端子台電源電線接続部２１ａをダクト接続筒１５と反対の方向に向けて配設されているので、ダクト接続筒１５及びダクト３２と干渉せずに外部電源電線３４を端子台電源電線接続部２１ａに接続することができ、作業性が向上する。端子台電源電線接続部２１ａの向きは、必ずしもダクト接続筒１５と反対の方向である必要はなく、ダクト接続筒１５が存在する方向と異なる方向であれば、所定の効果を得ることができる。

また、本実施の形態においては、端子台キャップ２４を閉塞位置に保持する被係合部として止めねじ２５が設けられ、端子台キャップ２４がスライドすることにより止めねじ２５と係合する係合部として、係合穴２４ｄが設けられているが、係合部及び被係合部は、係合穴２４ｄ及び止めねじ２５に限定されるものではなく、スライドすることにより係合する係合構造であればよい。

以上のように、本発明にかかる換気装置は、建物の天井等に設置され、室内の空気を吸込んで、ダクトを通じて室外へ排気する換気装置に適している。

本発明の実施の形態の換気装置を天井に取り付けた様子を示す縦断面図である。 本実施の形態の換気装置の端子台キャップが閉じた状態（閉塞位置）を示す斜視図である。 本実施の形態の換気装置の端子台キャップが開いた状態（開放位置）を示す斜視図である。 本実施の形態の換気装置の端子台キャップが閉じた状態を上方から見た図である。 端子台カバーの斜視図である。 端子台キャップの斜視図である。

符号の説明

１０ 換気装置
１１ 本体筐体
１１ａ 吸気口
１１ｂ 排気口
１２ ファン
１３ モータ
１４ ファンケーシング
１５ ダクト接続筒
２０ 送風機
２１ 端子台
２１ａ 端子台電源電線接続部（接続部）
２２ 端子板
２２ａ 爪
２３ 端子台カバー
２３ａ 角穴
２３ｂ 端子台開口部
２３ｃ 長穴
２３ｄ 天面部
２４ 端子台キャップ
２４ａ 回動支点部
２４ｂ 側面延長部
２４ｃ 取っ手
２４ｄ 係合穴（係合部）
２４ｅ 切り欠き
２４ｆ 張出部
２５ 止めねじ（被係合部）
３２ ダクト
３３ 化粧パネル
３４ 外部電源電線（外部電線）

Claims (7)

1. 下部に吸気口が形成され側部に排気口が形成された本体筐体と、
   前記本体筐体の内部に設けられ前記吸気口から前記排気口に向かう風路を形成するファンケーシングと、
   前記風路に設けられたファン及び該ファンを駆動するモータを含み、前記吸気口から吸入した空気を前記排気口から排気する送風機と、
   外部電線が接続される接続部を前記排気口と異なる方向に向けて前記本体筐体の外面に形成された固定面に固定され、前記モータと電気的に接続された端子台と、
   前記接続部を露呈し残る部分の前記端子台を全体にわたって覆う端子台カバーと、
   前記端子台カバーに軸支され、前記接続部を開放する開放位置と前記接続部を閉塞する閉塞位置との間で回動可能に設けられた端子台キャップと
   を備えたことを特徴とする換気装置。
2. 前記端子台は、前記接続部を前記排気口と反対方向に向けて固定され、
   前記端子台キャップは、前記端子台カバーの前記排気口と反対側で開閉する
   ことを特徴とする請求項１に記載の換気装置。
3. 前記端子台カバーに、前記固定面に沿って延びる長穴が形成され、
   前記端子台キャップは、回動中心となる回動支点部を前記長穴に挿入して軸支されて前記固定面に沿って引き出し方向及び押し込み方向にスライド可能とされ、
   前記端子台キャップが押し込み方向にスライドしたとき前記端子台キャップに設けられた係合部と係合して前記端子台キャップを第２の閉塞位置に保持する被係合部が、前記固定面に設けられている
   ことを特徴とする請求項１または２に記載の換気装置。
4. 前記端子台は、前記モータに隣接して設けられている
   ことを特徴とする請求項１から３のいずれか１項に記載の換気装置。
5. 前記端子台キャップは、前記開放位置にて前記端子台カバーの天面部に保持される
   ことを特徴とする請求項１から４のいずれか１項に記載の換気装置。
6. 前記端子台キャップの側面は、前記閉塞位置にて前記端子台カバーの前記長穴を覆う
   ことを特徴とする請求項１から５のいずれか１項に記載の換気装置。
7. 前記端子台カバー及び前記端子台キャップが金属製である
   ことを特徴とする請求項１から６のいずれか１項に記載の換気装置。

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