JP2010126732A - 無電解銅めっき液用添加剤及びそれを用いた無電解銅めっき液 - Google Patents

無電解銅めっき液用添加剤及びそれを用いた無電解銅めっき液 Download PDF

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Abstract

【課題】めっき析出を阻害することなく、まためっき皮膜外観も良好で、かつ無電解銅めっき液に良好な経時安定性を付与することが可能な無電解銅めっき用添加剤を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)で示される単位構造を分子内に2つ以上有することを特徴とする化合物を無電解銅めっき液の添加剤として用いる。
【化1】
Figure 2010126732

【選択図】なし

Description

本発明は、無電解銅めっき液用添加剤及びそれを用いた無電解銅めっき液に関するものである。
無電解銅めっき液は、プリント基板作製、プラスチックへの金属皮膜形成等において、不導体部に導電性を付与する目的で広く用いられているめっき液である。例えば広範な分野において用いられているホルムアルデヒドを還元剤とする無電解銅めっき液の液中では、下記(1)〜(4)に示す反応が生じていることが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
Cu2++2HCHO+4OH→Cu+H+2HCOO+2HO(1)
2HCHO+OH→CHOH+HCOO(2)
2Cu2++HCHO+5OH→CuO+HCOO+3HO(3)
CuO+HO→Cu+Cu2++2OH(4)
上記反応の内で、(1)の反応は、還元剤であるホルムアルデヒドによる銅の還元析出反応であり、無電解銅めっき液中の反応の中核をなすものである。また(2)の反応は、カニツァロ反応(自動酸化還元反応)と呼ばれ、ホルムアルデヒドを用いる無電解銅めっき液中では必ず生じる副反応である。
一方(3)と(4)の反応は、無電解銅めっき液の自然分解反応の原因となる副反応であり、非常に好ましくない反応である。これらの反応によって無電解銅めっき液中で金属銅が発生し、この発生した銅を核として(1)の反応が進行することによりめっき液の分解は加速度的に進行する。またこれにより生じた不要な金属銅の暴発的な析出により、めっき浴内の液循環系フィルター等に目詰まりを起こし、浴内の液の均一性を維持することが非常に困難になる。
このように、無電解銅めっき液では、安定性を阻害する自然分解反応が生じ易い。そのため、液の経時安定性を維持することが重要な課題となっており、特に、上記(3)及び(4)の反応を抑制して、無電解銅めっき液の経時安定性を向上させるために、種々の添加剤が提案されてきている。例えば、非特許文献2には、シアン化合物、含窒素有機化合物、含硫黄有機化合物などを添加剤として加えためっき浴についての検討結果が報告されている。また、特許文献1には、ヒ素、アンチモン、ビスマス等とベリリウムとを併用することによって、無電解銅めっき液の経時安定性が向上することが記載されている。そして特許文献2には、ある特定の構造を有するホスフィン類を無電解銅めっき液の添加剤として用いることが記載されている。
しかしながら、シアン化合物やヒ素、アンチモン、ビスマス、ベリリウム等の金属化合物は、非常に有害であり、人体や環境に対する影響を無視できない。また、上記従来技術で知られた含窒素有機化合物、含硫黄有機化合物、ホスフィン類などを添加した場合には、これらの化合物が有するめっき析出を阻害する効果によって、めっき皮膜外観を悪化させる場合もあり、無電解銅めっき液の経時安定性とめっき特性を両立させることは困難であった。よって上記諸事情を満足させる無電解銅めっき液用添加剤が切望されていた。
また特許文献3には、透光性導電性膜の製造に用いる無電解銅めっき液の添加剤として、ある特定の複素環化合物やチオエーテル、チオ尿素類を用いることが記載されている。しかしながら、これらの添加剤も前述の諸事情を満足させるには不十分であり、改良が望まれていた。
一方非特許文献3には、無電解銅めっき液を空気撹拌することによって、上記(3)の反応により発生した第一銅イオンを酸化して、安定性を向上させる方法が記載されている。しかしながら、空気撹拌を行うと、還元剤の酸化が促進され、さらに、空気中の炭酸ガスが無電解銅めっき液中に溶け込むことでpHが激しく変動して浴管理が難しくなるという欠点があった。
R.M.Lukes,Plating,51,1066,1964 広幡、金属表面技術,Vol.24,No.6,1973 松岡他、金属表面技術協会第68回学術講演大会要旨集 特開2000−345358号公報 特開2005−290415号公報 特開2006−228480号公報
本発明の課題は、めっき析出を阻害することなく、まためっき皮膜外観も良好で、かつ無電解銅めっき液に良好な経時安定性を付与することが可能な無電解銅めっき用添加剤を提供することである。
本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、下記一般式(1)で示される単位構造を分子内に2つ以上有することを特徴とする化合物が、無電解銅めっき液の添加剤として優れた性能を有することを見いだした。
Figure 2010126732
式中、Rは水素原子または脂肪族基を表す。YはpKa6未満の酸性基を置換基として有する脂肪族基を表す。
本発明の一般式(1)で示される単位構造を分子内に2つ以上有することを特徴とする化合物を無電解銅めっき液の添加剤(以下、本発明の添加剤と記す)として用いることにより、めっき析出を阻害することなく、まためっき皮膜外観も良好で、かつ無電解銅めっき液に良好な経時安定性を付与することが可能な無電解銅めっき用添加剤を得ることができる。そして上記添加剤を含有する本発明の無電解銅めっき液は、めっき析出速度が低下することなく、無電解銅めっき液の分解や異常析出が有効に抑制されているため、長期間安定に使用できる。
以下に本発明で使用される前記一般式(1)で示される単位構造を分子内に2つ以上有することを特徴とする化合物について詳細に述べる。前記一般式(1)で示される単位構造は、チオ尿素誘導体の部分構造である。前記一般式(1)において、Rは水素原子、脂肪族基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、オクチル基などのアルキル基、アリル基、ブテニル基などのアルケニル基、プロパルギル基などのアルキニル基、ベンジル基などのアラルキル基など)を表す。うち好ましいものは、水素原子または炭素数3以下のアルキル基である。
YはpKa6未満の酸性基(例えばカルボキシ基、スルホ基、スルフィノ基、スルフェノ基、フォスフォノ基、フォスフィニコ基など、またこれらの酸性基は、遊離酸であっても、アンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、テトラ−n−ブチルアンモニウム塩などのアンモニウム塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩などであってもよい)を置換基として有する脂肪族基(上記Rに同義)を表す。うち好ましいものはカルボキシ基、スルホ基を置換基として有する炭素数6以下のアルキル基であり、中でもスルホ基を置換基として有する炭素数3以下のアルキル基が特に好ましい。
本発明の添加剤においては、以上述べたような一般式(1)で示される単位構造を、単一分子中に3つ以上有しているものが好ましく、そして中でも単一分子中に3〜5つ有しているものが特に好ましい。
以下に本発明の添加剤の具体例を挙げるが、これらはなんら本発明を限定するものではない。
Figure 2010126732
Figure 2010126732
Figure 2010126732
Figure 2010126732
Figure 2010126732
これらの化合物は、公知の合成法にて容易に合成できる。以下に代表的合成例を述べる。
(例示化合物U−3、U−13の合成)
中間体Aの合成
タウリン25.0g、水酸化ナトリウム16.0g、水50mlを混合し、氷水浴冷却、撹拌下に、二硫化炭素15.2gを15分間で滴下した。そのまま同温にて10時間撹拌し、ついでクロロぎ酸エチル21.7gを30分間で滴下した。その後同温にてさらに2時間撹拌し、次に25質量%NaCl水溶液250mlを加えて、同温にてさらに1時間撹拌を行った。ついで析出した結晶を濾取し、15質量%NaCl水溶液で洗浄後(100ml×4回)、乾燥した。以上のようにして得た粗製結晶をメタノール400mlに分散し、室温にて1時間撹拌後に不溶分を濾別した。ついでこのメタノール濾液をエバポレートし、残渣にアセトニトリル200mlを加え室温にて1時間撹拌後に結晶を濾取、乾燥して20.5gの下記中間体Aを得た。
Figure 2010126732
U−3の合成
中間体A20.8g、エタノール150ml、水50ml、トリエチレンテトラミン3.7gを混合し、加熱還流下に4時間撹拌を行った。ついで温浴を去り、室温下にて1時間撹拌を続けた。ついで析出した結晶を濾取し、エタノールにて洗浄後乾燥して19.1gのU−3を得た。
U−13の合成
中間体A11.9g、メタノール300ml、ポリエチレンイミン(日本触媒(株)製、エポミンSP−003:平均分子量300)3.0gを混合し、加熱還流下に4時間撹拌を行った。ついで温浴を去り、室温下にて1時間撹拌を続けた。ついで析出した結晶を濾取し、メタノールにて洗浄後乾燥して10.1gのU−13を得た。
本発明の添加剤は、単独で用いても2種以上を混合して用いてもかまわない。また本発明の無電解銅めっき液は、本発明の添加剤を含有すること以外は、公知の無電解銅めっき液と同様の組成とすればよい。
具体的には、水溶性銅化合物、錯化剤、還元剤を含有する水溶液からなる無電解銅めっき液を基本浴として、これに本発明の添加剤を含有させればよい。一般に無電解銅めっき液は、貯蔵時は水溶性銅化合物、錯化剤、還元剤などの各成分毎の原液として保管されており、使用時にこれらの原液を混合して調製されるが、本発明の添加剤は、いずれの原液中に含有されていてもよい。また基本浴を調製した後に、本発明の添加剤を添加してもよい。
無電解銅めっき液中の本発明の添加剤の添加量については、1〜1000mg/lとすることが好ましく、そして2〜50mg/lとすることがより好ましい。添加量がこれより低すぎると、無電解銅めっき液に十分な安定性を付与できない場合や無電解銅めっき液の分解が生じ易くなる場合がある。一方、添加量がこれより高すぎると、めっき析出速度やめっき析出量が低下する場合がある。
水溶性銅化合物としては、特に限定されないが、例えば、硫酸銅、塩化銅等の水溶性無機銅塩、酢酸銅、酒石酸銅、エチレンジアミン四酢酸銅等の水溶性有機銅塩等を用いることができる。そしてこれらの銅化合物は、単独あるいは2種以上を混合して用いることができる。
水溶性銅化合物の濃度は、0.001〜1mol/lとすることが好ましく、0.01〜0.3mol/lとすることがより好ましい。水溶性銅化合物の濃度が低すぎる場合には、皮膜の析出速度が非常に遅くなって成膜に長時間を要するので好ましくない。一方、水溶性銅化合物の濃度が高すぎる場合には、無電解銅めっき液の粘度が高くなって液の流動性が低下し、均一析出性に悪影響を与え、さらにはコスト増につながるので好ましくない。
錯化剤は、銅化合物の沈殿を防止し、さらに、銅の析出反応を適度な速度として分解を抑制するために有効な成分であり、公知の無電解銅めっき液において用いられている各種の錯化剤を用いることができる。
このような錯化剤の具体例としては、酒石酸、リンゴ酸等のオキシカルボン酸、その可溶性塩;エチレンジアミン、トリエタノールアミン等のアミノ化合物;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、バーセノール(N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン−N,N′,N′−三酢酸)、クォードロール(N,N,N′,N′−テトラヒドロキシエチルエチレンジアミン)等のエチレンジアミン誘導体、その可溶性塩;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸等のホスホン酸、その可溶性塩等を挙げることができる。そしてこれらの錯化剤は、単独あるいは2種以上を混合して用いることができる。
錯化剤の濃度については、その種類によっても異なり、特に限定的ではないが、通常、0.001〜2mol/lとすることが好ましく、0.002〜1mol/lとすることがより好ましい。錯化剤の濃度が低すぎると、水酸化銅の沈殿が生じ易くなり、さらに、酸化還元反応が速すぎるために無電解銅めっき液の分解が生じ易くなるので好ましくない。一方、錯化剤の濃度が高すぎると、銅の析出速度が非常に遅くなり、さらに、無電解銅めっき液の粘度が高くなるため、均一析出性が低下するので好ましくない。
還元剤としても、公知の無電解銅めっき液において用いられている各種の還元剤を用いることができる。その具体例としては、ホルムアルデヒド、グリオキシル酸等のアルデヒド化合物;水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、ジメチルアミンボラン等の水素化ホウ素化合物;ヒドラジン類等が挙げられる。
還元剤の濃度については、その種類によっても異なり、特に限定的ではないが、通常、0.001〜1mol/lとすることが好ましく、0.002〜0.5mol/lとすることがより好ましい。還元剤の濃度が低すぎる場合には、無電解銅めっき液中での銅イオンの還元速度が遅くなって成膜に時間がかかるので好ましくない。一方、還元剤の濃度が高すぎる場合には、無電解銅めっき液の分解が生じ易くなるので好ましくない。
本発明の無電解銅めっき液には、さらに、必要に応じて、例えば前述の非特許文献及び特許文献などに記載されているような無電解銅めっき液に配合されている公知の各種添加剤を添加することができる。また、必要に応じて、エアレーションなどの操作により、無電解銅めっき液を撹拌してもよい。
本発明の無電解銅めっき液は、pH10〜14とすることが好ましく、pH11〜13.5とすることがより好ましい。pHが低すぎると、還元反応の円滑な進行が妨げられ、また、還元剤の分解などが生じて、めっきの析出性が低下し、無電解銅めっき液が分解する場合もあるので好ましくない。一方、pHが高すぎる場合には、無電解銅めっき液の経時安定性が低下する傾向があるので好ましくない。
無電解銅めっきを行う際の液温については、具体的な無電解銅めっき液の組成などによって異なるが、通常、0℃以上とすることが好ましく、20〜70℃とすることがより好ましい。無電解銅めっき液の液温が低すぎる場合には、めっき析出反応が緩慢になって銅めっき皮膜の未析出や外観不良が生じ易くなる。一方、無電解銅めっき液の液温が高すぎると、無電解銅めっき液中の揮発成分の蒸発が激しくなって無電解銅めっき液組成を所定の範囲に維持することが困難となり、さらに、無電解銅めっき液の分解が生じ易くなるので好ましくない。
被めっき物の種類については、特に限定はなく、通常の無電解銅めっきの対象物と同様の素材を被めっき物とすることができる。また、プラスチックなどの触媒活性のない被めっき物については、常法に従って、パラジウムなどの触媒を付与した後、無電解銅めっきを行えばよい。
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらになんら限定されるものではない。
被めっき物として、以下の方法にて銀薄膜フィルムを調製した。
<銀薄膜フィルムの調製>
透明支持体として、厚み100μmの塩化ビニリデンを含有する下引き層を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを用いて、ゼラチンが50mg/mとなる様にベース層を塗布し乾燥した。次に、下記のようにして硫化パラジウムからなる物理現像核層塗液を作製した。
<硫化パラジウムゾルの調製>
A液 塩化パラジウム 5g
塩酸 40ml
蒸留水 1000ml
B液 硫化ソーダ 8.6g
蒸留水 1000ml
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂の充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。
<物理現像核層塗液の調製>
前記硫化パラジウムゾル 50ml
2質量%のグルタルアルデヒド溶液 20ml
界面活性剤(S−1) 1g
水を加えて全量を2000mlとする。
この物理現像核層塗液を硫化パラジウムが固形分で0.4mg/mになるように、ベース層の上に塗布し、乾燥した。
Figure 2010126732
続いて、上記物理現像核層を塗布した側と反対側に下記組成の裏塗り層を塗布した。
<裏塗り層組成/1mあたり>
ゼラチン 2g
不定形シリカマット剤(平均粒径5μm) 20mg
染料(D−1) 200mg
界面活性剤(S−1) 400mg
界面活性剤(S−2) 5mg
Figure 2010126732
続いて、支持体に近い方から、中間層、ハロゲン化銀乳剤層、及び最外層(それぞれ、下記の組成からなる)という順で、上記物理現像核層の上に塗布した。ハロゲン化銀乳剤は、写真用ハロゲン化銀乳剤の一般的なダブルジェット混合法で製造した。このハロゲン化銀乳剤は、塩化銀95mol%と臭化銀5mol%で、平均粒径が0.15μmになるように調製した。このようにして得られたハロゲン化銀乳剤を定法に従いチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を用い金イオウ増感を施した。こうして得られたハロゲン化銀乳剤は銀1gあたり0.5gのゼラチンを含む。
<中間層組成/1mあたり>
ゼラチン 0.3g
界面活性剤(S−1) 5mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成/1mあたり>
ゼラチン 0.5g
ハロゲン化銀乳剤 3.0g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
界面活性剤(S−1) 20mg
<最外層組成/1mあたり>
ゼラチン 1g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 10mg
界面活性剤(S−1) 10mg
界面活性剤(S−2) 0.1mg
このようにして得た銀薄膜フィルム前駆体を、未露光のまま、下記組成の現像液に15℃で90秒間浸漬した後、温水洗、そして乾燥して、銀薄膜フィルムを得た。なおこの銀薄膜フィルムは、ポリエチレンテレフタレートベース上に、1.2g/m銀相当の銀薄膜層を有していた。
<現像液>
水酸化カリウム 25g
ハイドロキノン 18g
1−フェニル−3−ピラゾリドン 2g
亜硫酸カリウム 80g
N−メチルエタノールアミン 15g
臭化カリウム 1.2g
全量を水で1000ml
KOHを用いて、pH=12.2に調整した。
<無電解銅めっき液の調製>
下記組成の無電解銅めっき液を基本浴として、表1に示す本発明の添加剤を表1に示した量で加えて無電解銅めっき液を調製した。比較化合物としては、下記に示される化合物を使用した。
Figure 2010126732
Figure 2010126732
<基本浴めっき液組成>
硫酸銅 0.035mol/l
EDTA 0.10mol/l
ホルムアルデヒド 0.13mol/l
NaOHを用いて、pH=13.0に調整した。
<無電解銅めっき液組成>
前記基本浴めっき液 100ml
本発明の添加剤及び比較化合物 (表1に記載)
上記の各無電解銅めっき液を用いて、前記の銀薄膜フィルムを被めっき物として、浴温50℃、無撹拌で10分間無電解銅めっきを行って銅めっき皮膜を形成した。なお無電解銅めっき液量はそれぞれ100ml、また被めっき物である銀薄膜フィルムの液浸部分は、6.5cm×2.5cmである。
無電解銅めっき処理工程は以下の通りである。
(1)脱脂:60℃、2分(商標名:クリーナー160、メルテックス(株)製)
(2)水洗:20℃、2分
(3)無電解銅めっき:50℃、10分
(4)水洗:20℃、2分
(5)乾燥
以上の方法で形成された各無電解銅めっき皮膜について、下記の方法で特性を評価した。その結果を表1に示す。
1.めっき析出量
蛍光X線分析装置:RIX1000(理学電機工業(株)製)を用いて測定し、添加剤を添加していない比較の無電解銅めっき液14における銅の析出量を100とした場合の相対値で評価した。
2.めっき皮膜外観
めっき試験片を目視で観察し、○(均一)、△(一部ムラあり)、×(全面ムラあり)の3段階で評価した。
3.経時安定性
無電解銅めっき処理終了後、無電解銅めっき液を無電解銅めっき処理温度と同一温度に12時間保持した後、無電解銅めっき液中の金属銅の析出状態を目視で観察し、○(金属銅の析出なし)、△(僅かに金属銅が析出)、×(明確に金属銅が析出)の3段階で評価した。
Figure 2010126732
以上の結果から明らかなように、本発明の添加剤を含有する無電解銅めっき液1〜13は、めっき析出量が低下することなく、また経時安定性も良好であった。そして、形成された銅めっき皮膜も、外観が良好であった。
これに対して、経時安定性向上のための添加剤を含有しない比較の無電解銅めっき液14は、金属銅の析出が観察され、経時安定性に乏しいことがわかる。一方、比較化合物を添加剤として添加した比較の無電解銅めっき液15〜27は、経時安定性とめっき析出量、そしてめっき皮膜外観のすべてを満足するものはなく、本発明の化合物の優位性は明らかである。
還元剤として、ホルムアルデヒドの代わりにグリオキシル酸0.18mol/lを用いた以外は、実施例1と同様のめっき試験を行った結果、実施例1と同様の結果が得られた。すなわち本発明の化合物の優位性は明らかであった。
以上の結果から明らかなように、本発明の化合物は、無電解銅めっき液の添加剤として、優れていることがわかる。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で示される単位構造を分子内に2つ以上有することを特徴とする無電解銅めっき液用添加剤。
    Figure 2010126732
    (式中、Rは水素原子または脂肪族基を表す。YはpKa6未満の酸性基を置換基として有する脂肪族基を表す。)
  2. 請求項1に記載の無電解銅めっき液用添加剤の少なくとも1種を含有することを特徴とする無電解銅めっき液。
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