JP2003041378A - 無電解金メッキ液 - Google Patents

無電解金メッキ液

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JP2003041378A JP2001227556A JP2001227556A JP2003041378A JP 2003041378 A JP2003041378 A JP 2003041378A JP 2001227556 A JP2001227556 A JP 2001227556A JP 2001227556 A JP2001227556 A JP 2001227556A JP 2003041378 A JP2003041378 A JP 2003041378A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存性に優れ、還元剤と金塩とが混合された
状態で保存しても、金の析出が起こらず、メッキ反応に
使用された分の金塩を補充するだけでメッキに継続的に
使用可能な還元型金メッキ液の提供。 【解決手段】 金塩、緩衝剤、還元剤および下記一般式
〔I〕で示される芳香族化合物からなる再生剤を含んで
なることを特徴とする、無電解金メッキ液。 【化1】 〔ここで、Xは電子供与性置換基を示し、Yは電子吸引
性置換基を示す。mは1≦m≦4の整数であり、nは1
≦n≦4の整数であり、m+nは2≦m+n≦6であ
る。mが2以上のとき、複数存在するXは同一であって
も異なっていてもよい。nが2以上のとき、複数存在す
るYは同一であっても異なっていてもよい。Rは水素原
子または芳香族環を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品に使用さ
れる金メッキ液に関するものである。なかでも、還元型
の無電解金メッキ液に関連した発明である。
【0002】エレクトロニクス技術の進歩に伴い、電子
部品は小型化、高密度化の一途をたどっており、接続端
子部の信頼性を確保するための金メッキの重要性も高ま
っている。なかでも、微細な回路基板上の、電気回路的
に孤立した電極へのメッキ技術としての無電解金メッキ
には、大きな期待が寄せられている。
【0003】
【従来の技術】無電解金メッキには、置換金メッキと還
元金メッキとの二つの方法がある。置換金メッキ法は、
金と基板の卑金属とのイオン化傾向の違いに基づく電位
差を利用するものである。この方法では、金が卑金属表
面を被覆したところで、メッキ反応は停止する。このた
め、析出膜厚が低く、かつ被膜にピンホールが多いとい
う問題点がみられた。
【0004】還元メッキ法は、還元剤の酸化反応に伴っ
て発生する電子を利用するものであって、金が卑金属表
面を被ってからでも、還元剤の酸化反応は進行し、金の
厚膜形成が可能となる。
【0005】無電解金メッキ技術は、最初、シアン金塩
を用いたものが開発され、次いで非シアン金塩のものが
開発された。例えば、特開昭57−54264号公報で
は、シアノ金酸カリウムを金塩とし、ヒドロキシルアミ
ンを還元剤とする金メッキ液が提示されている。シアン
系化合物を含有したメッキ液はしかしながら、作業時、
廃液処理時などに安全上問題があった。特開平3−21
5677号公報ではシアン金に代わり、亜硫酸金化合物
を金塩とし、ヒドラジン化合物を還元剤とする金メッキ
液が提示され、安全面での改善に対応している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の還元型無電解金メッキ液には液の保存性、安定性が十
分でないという点で問題があった。すなわち、上記の還
元無電解金メッキに関する2つの方法は、いずれも、多
量の還元剤を必要とし、かつこれらに用いられる還元剤
は反応しやすい性質なものなので、金塩と混合するだけ
で、還元剤の反応が始まり、金の微粒子がメッキ液中に
析出することになり、金メッキ液の寿命は数時間という
ものであった。この保存性不良に対処するために、特開
平6−101055号公報では、金塩と還元剤との接触
を極力抑え、両者を別々の容器に保管し、使用直前に混
合するという技術を提示している。
【0007】このような問題を解決するために、特開平
3−104877号公報では、還元促進剤という概念の
添加物を導入している。還元促進剤は酸化反応した還元
剤を元に戻し、自身は安定な酸化体となる性質の物質で
あり、還元促進剤を金メッキ液に添加することにより、
還元剤の消費が大幅に軽減されることになる。
【0008】この点で、還元促進剤を使った還元型金メ
ッキ液はメッキ技術上特筆すべきものであるが、金メッ
キ液の保存安定性については、まだ問題が残されてい
る。すなわち、上記方法によると還元剤の消費は軽減さ
れるものの、還元促進剤が熱的に不安定で分解しやす
く、今度はこれが原因でメッキ液の安定性が低下する傾
向が見られる。
【0009】金メッキ液保存中に、還元剤が分解しても
還元促進剤の作用により元に戻るが、還元促進剤の分解
に対しては防衛手段がなく、結果として、メッキ液の保
存安定性は満足すべきレベルには到達していない。
【0010】
【課題を解決するための手段】還元型金メッキ液の安定
性のより向上をはかるには、酸化反応した還元剤を元に
戻す機能は有するものの、自身は熱的に安定で、金メッ
キ液中に溶解していても分解は起こらず、結果として金
メッキ液の保存安定性を向上させる素材“再生剤”を導
入する必要がある。再生剤が導入されれば、還元型金メ
ッキ液は飛躍的に保存安定性が増し、メッキ液を長期間
使用しても、金塩以外の補給成分は抑えられ、理想的な
無電解メッキ液となる。
【0011】本発明者らはこの課題に取り組み、従来の
還元促進剤に代わって、再生剤という新しい素材を導入
することによりこの課題を実現する本発明に到達した。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の第一の目的は、反応した
還元剤を元に戻す機能を有するものの、自身は熱的に安
定で、金メッキ液が使用される温度領域(50〜80
℃)でも、分解しないような素材“再生剤”を見出すこ
とである。第二の目的は、再生剤を導入することによ
り、保存性に優れ、還元剤と金塩とが混合された状態で
も、長期間金の析出が起こらない還元型金メッキ液を提
供することである。第三の目的は、微細回路基板上の、
孤立した複雑な電極上にもメッキが可能な金メッキ液を
提供し、エレクトロニクス業界の要求にこたえることで
ある。かかる目的は、金塩、緩衝剤、還元剤、再生剤を
含む金メッキ液により達成される。
【0013】したがって、本発明による無電解金メッキ
液は、金塩、緩衝剤、還元剤および下記一般式〔I〕で
示される芳香族化合物からなる再生剤を含んでなるこ
と、を特徴とするものである。
【0014】
【化2】 〔ここで、Xは電子供与性置換基を示し、Yは電子吸引
性置換基を示す。mは1≦m≦4の整数であり、nは1
≦n≦4の整数であり、m+nは2≦m+n≦6であ
る。mが2以上のとき、複数存在するXは同一であって
も異なっていてもよい。また、nが2以上のとき、複数
存在するYは同一であっても異なっていてもよい。Rは
水素原子または芳香族環を示す。〕 上記金塩としては、下記のものが挙げられる。シアン化
第一金カリウム、シアン化第二金カリウム、塩化第一金
カリウム、塩化第一金ナトリウム、塩化第二金カリウ
ム、塩化第二金ナトリウム、亜硫酸金カリウム、亜硫酸
金ナトリウム、チオ硫酸金カリウム、チオ硫酸金ナトリ
ウム、及びこれらの混合物などである。これらの中で
は、特にシアン化第一金カリウムおよび亜硫酸金ナトリ
ウムが好ましい。これらの金塩のメッキ液中での濃度
は、一般的には0.1g/Lから100g/Lの範囲、
好ましくは0.5g/Lから20g/Lの範囲である。
【0015】上記還元剤としては下記のものが挙げられ
る。アスコルビン酸、エリソルビン酸、グリオキシル
酸、ギ酸、ギ酸塩、チオ尿素、1−アリル−2−チオ尿
素、1−アリル−3−(2−ヒドロキシエチル)−2−
チオ尿素、1,3−ジエチル−2−チオ尿素、トリメチ
ルチオ尿素、1,3−ジメチルチオ尿素、1−アセチル
チオ尿素、N−アリルチオ尿素、エチレンチオ尿素、N
−メチルチオ尿素、チオセミカルバジド、チオグリコー
ル酸、チオグリコール酸ナトリウム、ホルムアミンジス
ルフィン酸、ヒドラジン、P−ヒドラジンベンゼンスル
ホン酸、イソニコチン酸ヒドラジド、硫酸ヒドラジン、
ジメチルアミノボラン、水素化ホウ素ナトリウム、水素
化ホウ素カリウム、ジエチルアミノボラン、トリエチル
アミノボラン、ホルマリン、アルコール類、次亜燐酸ナ
トリウムおよびこれらの混合物などである。これらの中
では、特にチオ尿素およびチオ尿素誘導体が好ましい。
これらの還元剤のメッキ液中での濃度は、0.01g/
Lから50g/Lの範囲、好ましくは0.3g/Lから
25g/Lの範囲である。
【0016】上記緩衝剤としては下記のものが挙げられ
る。アジピン酸、安息香酸、クエン酸、リンゴ酸、コハ
ク酸、酢酸、乳酸、マロン酸、フタル酸、蓚酸、酒石
酸、グリシン、グルタミン酸、グルタル酸、イミノ2酢
酸、デヒドロ酢酸、マレイン酸等のカルボン酸及びその
塩、エチレンジアミン、ヒドロキシルアミン、エタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン
などのアミン化合物、ホウ酸、ホウ酸塩、燐酸、リン酸
塩、チオ硫酸塩、亜硫酸塩、硝酸塩、塩化物塩、チオシ
アン酸塩などの無機化合物およびこれらの混合物などで
ある。上記の塩化合物としては、カリウム塩化合物およ
びアンモニウム塩化合物が好ましい。これらの緩衝剤の
中では、特にカルボン酸及びその塩、ホウ酸及びその塩
が好ましい。緩衝剤のメッキ液中での濃度は、5g/L
から500g/Lの範囲、好ましくは10g/Lから2
50g/Lの範囲である。
【0017】上記再生剤としては、下記一般式〔I〕で
示される芳香族化合物が望ましい。
【0018】
【化3】 〔ここで、Xは電子供与性置換基を示し、Yは電子吸引
性置換基を示す。mは1≦m≦4、特に好ましくは1≦
m≦2の整数であり、nは1≦n≦4、特に好ましくは
1≦n≦2の整数であり、m+nは2≦m+n≦6、特
に好ましくは2≦m+n≦4である。mが2以上のと
き、複数存在するXは同一であっても異なっていてもよ
い。また、nが2以上のとき、複数存在するYは同一で
あっても異なっていてもよい。Rは水素原子または芳香
族環を示す。〕 この一般式〔I〕で示される芳香族化合物において、電
子供与性置換基Xの好ましい具体例としては、水酸基、
アミノ基、アルキル基およびアルコキシ基を例示するこ
とができる。本発明では特に水酸基が好ましい。電子吸
引性置換基Yの好ましい具体例としては、ハロゲン(特
にCl)、スルホン酸基、スルホン酸塩(特にナトリウ
ム塩、カリウム塩)、ニトロ基、カルボニル基およびカ
ルボキシル基を例示することができる。本発明では特に
スルホン酸基またはスルホン酸塩が好ましい。芳香族環
中の電子供与性置換基Xおよび電子吸引性置換基Yに置
換されていない残りの炭素原子には水素原子(R)が結
合しているか、当該炭素原子が隣接するときは当該隣接
するこの2つの炭素原子はこれらの2炭素原子を共有し
て縮合環を構成する別の芳香族環(R)を形成していて
もよい。
【0019】ここでいう、電子吸引性置換基とは、それ
が結合している芳香族環から電子を置換基の方に引っ張
る傾向のある置換基のことであり、一方、電子供与性置
換基とは、それが結合している芳香族環に、置換基の電
子を押し出す傾向のある置換基のことであって、例えば
有機化学の成書(例えば、Organic Chemistry 著書 Bre
wster & McEwen 出版社 Prentice Hall)の芳香族化合
物の章に解説されているものである。
【0020】上記一般式〔I〕で示される芳香族化合物
のうちで、本発明の再生剤として特に好ましい化合物の
具体例としては、ハイドロキノンスルホン酸およびその
塩を挙げることができる。
【0021】特開平3−104877号公報に記載され
ている還元促進剤も、本発明の再生剤も芳香族化合物で
はあるが、還元促進剤は好ましい置換基として何れも電
子供与性のものを挙げているのに対し、再生剤は電子供
与性置換基と電子吸引性置換基の両方を必要としてい
る。芳香環上の電子密度は、再生剤に於ては、還元促進
剤よりも低くなっており、これが、再生剤が還元促進剤
よりも熱的に安定である原因と考えられる。
【0022】このように、下記一般式〔I〕で示される
芳香族化合物からなる再生剤は、電子吸引基と電子供与
基を同一分子内に有することにより、自身は熱的に安定
で、かつ酸化体となった還元剤を元に戻す機能を有する
ものである。本発明による無電解金メッキ液は、このよ
うな再生剤を含むことによって上記目的を達成すること
ができる。再生剤のメッキ液中での濃度は0.1g/L
から100g/Lの範囲、好ましくは0.2g/Lから
40g/Lの範囲である。
【0023】本発明の金メッキ液は、上記必須成分のほ
かに、必要に応じて各種の任意成分(例えば錯化剤、沈
殿防止剤、界面活性剤、光沢剤、pH調整剤、結晶調整
剤、色素など)を含有させることも可能である。
【0024】上記の必須成分、及び任意成分から成る金
メッキ液は、常法に従って調製、及び使用することが出
来る。例えば、イオン交換樹脂で処理した脱イオン水
に、所定の上記必須成分、及び任意成分を同時にあるい
は別々に添加、溶解させることにより調製される。
【0025】金メッキ液の使用条件も常法を用いること
が出来る。温度は30℃から90℃の範囲で、用途や目
的に応じてpHを酸性、中性、アルカリ性に調整して使
用することができる。本発明の金メッキ液の主要な補充
成分は金塩だけとなり、他の還元剤、再生剤等の補充は
大巾に削減されることになる。メッキされる基材に付着
して金メッキ液が槽外に持出される量が多い場合は、当
然ではあるが必要な金メッキ液全成分を補充することが
必要である。
【0026】
【実施例】以下の実施例は、本発明による無電解メッキ
液の好ましい具体例に関するものである。従って、本発
明は下記実施例に具体的に開示された範囲内のもののみ
に限定されないことは言うまでもない。実施例および比
較例にて実施された無電解還元金メッキは、以下のよう
なプロセスで行われた。
【0027】銅回路基板の表面を脱脂、エッチングした
後、Niメッキが施され、次いで無電解置換金メッキが
施され、その上に無電解還元金メッキを施した。
【0028】無電解置換金メッキは、0.1μm以下の
薄い金メッキを析出させるもので、ここで析出した金が
次の工程の還元金メッキ反応の触媒となり、還元金メッ
キ層が形成されるものである。
【0029】 (1)脱脂 50℃、5分(PAC−200、ムラタ製) (2)エッチング 50℃、3分(MEOX、ムラタ製) (3)10%塩酸洗浄 室温、30秒 (4)Pd付与 38℃、3分 (プレディップパラジジウム、JPC製) (5)10%塩酸洗浄 室温、10秒 (6)無電解Niメッキ 85℃、30分(ニコロンUSD、奥野製) (7)無電解置換金メッキ 90℃、5分 (IM−GOLD−IB、JPC製) (8)無電解還元金メッキ 65℃、60分(本発明のメッキ液) (分析条件)以下の実施例の分析は下記の装置を用いて
行った。
【0030】 メッキ液中の金属分析 ICPS−1000 島津製作所製 メッキ膜厚測定 SFT−800 セイコーインスツルメンツ製 メッキ液中の有機化合物分析 CAPI−3200 大塚電子製 金メッキの結晶形状測定 走査型電子顕微鏡 S−800 日立製作所製 金メッキの結晶配向測定 X線回析 JDX−8030 日本電子製 <実施例1>下記の組成の無電解金メッキ液を調合し
た。 NaAu(SO 2.5g/L 金塩 NaSO 30g/L 緩衝剤 Na・5HO 20g/L 緩衝剤 4ホウ酸ナトリウム 20g/L 緩衝剤 リンゴ酸 15g/L 緩衝剤 ハイドロキノンスルホン酸カリウム 4g/L 再生剤 チオ尿素 1g/L 還元剤 メッキ液を加温(65℃)したまま、5cm角の基板を
用いて連続的に金メッキを行った。メッキにて消費され
る金塩は0.1ターン(初期濃度の10%量の金が消費
された時)ごとに補充し、その他の成分は一切補充せず
に1ターンのメッキを終了した。メッキ速度は0.8ミ
クロン/時で安定しており、メッキ液中に金の微粒子が
析出することもなかった。1ターン終了後のメッキ液中
の還元剤、再生剤の分析を行ったところ、チオ尿素は1
00%が残存しており、ハイドロキノンスルホン酸カリ
ウムは75%が残存していた。
【0031】<比較例1>電子吸引性の置換基のないハ
イドロキノンを実施例1の再生剤の代わりに使用し、メ
ッキスピードを実施例1と同じに調整した下記の組成の
メッキ液を調合し、実施例1と同様に1ターンのメッキ
テストを行った。 NaAu(SO 2.5g/L 金塩 NaSO 30g/L 緩衝剤 Na・5HO 20g/L 緩衝剤 4ホウ酸ナトリウム 20g/L 緩衝剤 リンゴ酸 15g/L 緩衝剤 ハイドロキノン 1g/L 還元促進剤 チオ尿素 1g/L 還元剤 1ターンに到達する前に、メッキ液には金の微細な析出
物が分散しているのが認められた。また、1ターンを終
えたメッキ液の還元剤、還元促進剤を分析したところ、
チオ尿素は95%が残存していたが、ハイドロキノンの
残存量は初期濃度の19%に過ぎなかった。
【0032】<実施例2>下記の組成の金メッキ液を調
合し、室温にて45日保存後、評価を行った。 NaAu(SO 2.5g/L NaSO 50g/L Na・5HO 20g/L ホウ酸アンモニウム 20g/L クエン酸2アンモニウム 20g/L ハイドロキノンスルホン酸カリウム 3g/L N−メチルチオ尿素 5g/L 保存後の金メッキ液には析出物は認められず、還元剤、
再生剤濃度を分析したところ、N−メチルチオ尿素、ハ
イドロキノンスルホン酸カリウムともに初期濃度の10
0%、98%が残存していた。次に、このメッキ液を6
5℃に昇温し、メッキ実験を行ったところ、調合直後の
メッキ液と同じ速度でメッキが可能であり、金の色調、
結晶形状も調合直後のものと同じであった。
【0033】<比較例2>電子吸引性置換基のない芳香
環を有するハイドロキノンを再生剤の代わりに添加し、
他の成分は実施例2と同じ組成である下記のメッキ液を
調合し、実施例2と同じ条件にて45日間の保存テスト
を行った。 NaAu(SO 2.5g/L NaSO 50g/L Na・5HO 20g/L ホウ酸アンモニウム 20g/L クエン酸2アンモニウム 20g/L ハイドロキノン 1.5g/L N−メチルチオ尿素 5g/L 45日後のメッキ液には容器の底面を前面被うほどの析
出物が認められ、メッキテストを行える状態でなくなっ
ていた。還元剤、添加剤を分析すると、N−メチルチオ
尿素の残量は90%だったが、ハイドロキノンの残存量
は50%であった。
【0034】<実施例3>下記の組成のメッキ液を調合
し、65℃のオーブンに1週間保管後、評価を行った。 NaAu(SO 2.5g/L NaSO 50g/L Na・5HO 20g/L ホウ酸アンモニウム 20g/L ハイドロキノンスルホン酸カリウム 4g/L チオ尿素 1g/L クエン酸2アンモニウム 20g/L 1週間保管後も、メッキ液には金粒子の析出は見られ
ず、メッキ速度も0.7ミクロン/時で、調合直後の値
と同じであった。続いて実施例1と同様な条件で、金塩
以外の成分は一切補充せずに1ターンのメッキを行っ
た。メッキ終了後のチオ尿素、ハイドロキノンスルホン
酸カリウムの残量は初期濃度の各々100%、72%で
あった。
【0035】<比較例3>電子吸引性の置換基のないハ
イドロキノンを実施例3の再生剤の代わりに使用し、メ
ッキ速度は実施例3と同じに調整した下記の組成のメッ
キ液を調合し、実施例3と同様にオーブンテストを行っ
た。
【0036】 NaAu(SO 2.5g/L NaSO 50g/L Na・5HO 20g/L ホウ酸アンモニウム 20g/L ハイドロキノン 1g/L チオ尿素 1g/L クエン酸2アンモニウム 20g/L オーブンから取り出されたメッキ液には沈殿が発生して
おり、メッキテストを行うことは出来なかった。また、
上澄み液を分析したところ、チオ尿素の残量は90%だ
ったが、ハイドロキノンの残量は9%に過ぎなかった。
【0037】<実施例4>下記の組成のメッキ液を調合
し、65℃のオーブンに1週間保存後、評価を行った。 NaAu(SO 2.5g/L NaSO 40g/L Na・5HO 20g/L ホウ酸カリウム 30g/L コハク酸 20g/L 2,5−ジヒドロキシアセトフェノン 1.3g/L エチレンチオ尿素 1.5g/L 1週間保管後も、メッキ液には金の析出は観測されず、
メッキ速度もpH9.0、65℃の条件で1.2μm/
時で調合直後と同じであった。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、還元剤の分解が有効に
防止されかつ還元剤と還元促進剤との反応生成物がメッ
キ液中に蓄積することもない。よって、本発明によれ
ば、保存性に優れ、還元剤と金塩とが混合された状態で
保存しても、金の析出が起こらず、メッキ反応に使用さ
れた分の金塩を補充するだけで継続的に使用することが
可能な還元型金メッキ液を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K022 AA42 BA03 CA02 CA03 CA06 CA28 DA01 DA03 DB07 DB08 DB28

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金塩、緩衝剤、還元剤および下記一般式
    〔I〕で示される芳香族化合物からなる再生剤を含んで
    なることを特徴とする、無電解金メッキ液。 【化1】 〔ここで、Xは電子供与性置換基を示し、Yは電子吸引
    性置換基を示す。mは1≦m≦4の整数であり、nは1
    ≦n≦4の整数であり、m+nは2≦m+n≦6であ
    る。mが2以上のとき、複数存在するXは同一であって
    も異なっていてもよい。また、nが2以上のとき、複数
    存在するYは同一であっても異なっていてもよい。Rは
    水素原子または芳香族環を示す。〕
  2. 【請求項2】一般式〔I〕で示される芳香族化合物にお
    ける電子供与性置換基Xが水酸基、アミノ基、アルキル
    基およびアルコキシ基からなる群から選ばれたものであ
    り、電子吸引性置換基Yがハロゲン、スルホン酸基、ス
    ルホン酸塩、ニトロ基、カルボニル基およびカルボキシ
    ル基からなる群から選ばれたものであることを特徴とす
    る、請求項1に記載の無電解金メッキ液。
  3. 【請求項3】一般式〔I〕で示される芳香族化合物にお
    ける電子供与性置換基Xが水酸基であり、電子吸引性置
    換基Yがスルホン酸基またはスルホン酸塩であることを
    特徴とする、請求項2に記載の無電解金メッキ液。
  4. 【請求項4】還元剤が、チオ尿素系有機化合物およびそ
    の誘導体であることを特徴とする、請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の無電解金メッキ液。
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