JP3152008B2 - 無電解金めっき液 - Google Patents

無電解金めっき液

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JP3152008B2
JP3152008B2 JP09772393A JP9772393A JP3152008B2 JP 3152008 B2 JP3152008 B2 JP 3152008B2 JP 09772393 A JP09772393 A JP 09772393A JP 9772393 A JP9772393 A JP 9772393A JP 3152008 B2 JP3152008 B2 JP 3152008B2
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弘 山本
威 嶋崎
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Hitachi Chemical Co Ltd
Showa Denko Materials Co Ltd
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、毒性が低く、長時間液
が安定で、厚付めっきが可能な無電解金めっき液に関す
る。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板の金めっき処理は、電解
金めっき法と無電解金めっき法の2通りが行われている
が、コスト・液安定性の面から電解金めっき法が主流で
ある。しかしながら、近年の高密度実装化の要求の中
で、電解めっきのための電源リードに対する設計上の制
約、孤立パターンへのめっき処理等の問題点があり、無
電解金めっき法が必要とされてきている。無電解金めっ
き法は、置換金めっき法と自己触媒型の無電解金めっき
法の2通りがある。置換金めっき法は、置換金めっき液
に卑金属導体を浸漬することにより、液中の金が卑金属
導体上に置換析出するものであるが、置換反応であるた
め金が卑金属導体全面に析出したところで反応が止り、
厚付金めっきは不可能である。それに対し、自己触媒型
の無電解金めっき法は、還元反応により金が析出するた
め、無電解金めっき液の各成分を補充管理することによ
り、数μmの厚さまで厚付金めっきが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】自己触媒型の無電解金
めっき法で使用される無電解金めっき液は、今まで多く
の液組成が報告されているが、それらのほとんどにシア
ン化合物が含有されており、毒性が強いという問題点が
あった。更に、シアン化合物を含有した無電解金めっき
液のほとんどは、特開昭57−169077号公報に記
載されているように、pH=11以上の高アルカリで使
用するため、めっきレジストを溶解し、パターンめっき
性が悪いなるという問題点もあった。
【0004】このような問題を解決するために、シアン
化合物を含有しない毒性の低い無電解金めっき液につい
て、研究開発がされ、開示がなされている。塩化金酸カ
リウムとアミンボランを主成分とする液が、特公昭56
−20353号公報に開示されており、毒性は低いが、
pH=12以上であり、レジストの耐久性が低いという
課題があった。チオ硫酸金ナトリウムとチオ尿素を主成
分とする液が、特開昭62−86171号公報に、塩化
金酸塩とアスコルビン酸を主成分とする液が、特開平1
−191782号公報に、塩化金酸塩とチオ尿素とフェ
ニル化合物を主成分とする液が特開平3−104877
号公報に、亜硫酸金化合物とアミンとヒドラジン化合物
を主成分とする液が、特開平3−215677号公報に
開示され、それぞれに毒性が低く、pHも中性に近いた
めレジストの耐久性には優れているが、液中に銅イオン
が混入した場合、液が数日で分解してしまうという課題
があった。この銅イオンによる液寿命の改善対策とし
て、ポリアミンまたはアミノカルボン酸を含有した液
が、特開平2−107780号公報に、リン酸塩、シュ
ウ酸塩等を含有した液が、特開平3−211288号公
報に、ホスホン酸を含有した液が、特開平3−2944
84号公報にそれぞれ開示されているが、これらの添加
剤は金めっき処理の際に、銅上にニッケルおよび置換金
皮膜を形成した被めっき材を浸漬した場合、基材端部ま
たはピンホールから下地銅が溶解するのを促進し、逆に
液寿命を短くしてしまうという課題があった。唯一、亜
硫酸金化合物とアミンとヒドラジン化合物を主成分と
し、ベンゾトリアゾール系化合物を含有した液が、特開
平4−314871号公報に開示され、毒性が低く、耐
レジスト性に優れ、長時間液が安定であったが、この液
もまたパターンを形成した被めっき材を金めっき処理し
た場合、パターン外の絶縁物上に金が異常析出するとい
う課題があった。
【0005】本発明は、シアン化合物を含有しないため
毒性が低く、長時間液が安定で、パターンめっき性に優
れ、厚付めっきが可能な無電解金めっき液を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の無電解金めっき
液は、金イオンの供給源として亜硫酸金塩もしくは塩化
金酸塩、金の錯化剤としてチオ硫酸塩および亜硫酸塩、
還元剤として尿素系化合物、還元促進剤としてフェニル
化合物、緩衝剤としてホウ酸塩を含む水溶液の無電解金
めっき液において、液安定剤としてベンゾトリアゾール
系化合物を含み、pH調整剤でpHを6.5〜8.5に
調整することを特徴とする。
【0007】金イオンの供給源としては、亜硫酸金塩も
しくは塩化金酸塩を使用する。亜硫酸金塩としては、亜
硫酸金ナトリウム、亜硫酸金カリウム、塩化金酸塩とし
ては、塩化金酸ナトリウム、塩化金酸カリウムを使用す
る。金塩の濃度は、金イオンとして1〜10g/lで使用
することが好ましい。金イオンの濃度が1g/l以下では
金析出速度が著しく遅く、10g/l以上ではめっき特性
は変化しないが効果に変化がなく経済的ではない。
【0008】金の錯化剤としては、チオ硫酸塩および亜
硫酸塩を使用することが好ましく、チオ硫酸塩として
は、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸
アンモニウムを使用することが好ましい。チオ硫酸塩の
濃度は5〜100g/lで使用することが好ましく、この
チオ硫酸塩の濃度が、5g/l以下でも100g/l以上でも
めっき液が不安定になり液分解する。亜硫酸塩として
は、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモ
ニウムを使用することが好ましく、この亜硫酸塩の濃度
は、10〜100g/lで使用することが好ましい。この
亜硫酸塩の濃度が、10g/l以下ではめっき液が不安定
になり液分解する。また、100g/l以上では完全に溶
解せず、めっき液が白濁する。
【0009】還元剤としては尿素系化合物を使用するこ
とが好ましい。尿素系化合物としては、チオ尿素、メチ
ルチオ尿素、ジメチルチオ尿素等があり、尿素系化合物
の濃度は、0.2〜2g/lで使用することが好ましい。
この尿素系化合物の濃度が、0.2g/l以下では金析出
速度が著しく遅く、2g/l以上ではめっき液が不安定に
なり液分解する。
【0010】還元促進剤としてはフェニル化合物を使用
することが好ましい。このようなフェニル化合物として
は、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、カテコール、
ピロガロール、アミノフェノール、フェニレンジアミン
等があり、フェニル化合物の濃度は0.2〜3g/lで使
用することが好ましい。このフェニル化合物の濃度が、
0.2g/l以下では金析出速度が著しく遅く、3g/l以上
ではめっき液が不安定になり液分解する。
【0011】緩衝剤としては、ホウ酸塩を使用すること
が好ましく、ホウ酸塩としては、四ホウ酸ナトリウム、
四ホウ酸カリウム等がある。このホウ酸塩の濃度は、5
〜60g/lで使用することが好ましく、ホウ酸濃度が、
5g/l以下では緩衝剤の効果が弱く、めっき液のpHが
変動し易く、60g/l以上では完全に溶解せず、めっき
液が白濁する。
【0012】液安定剤としては、ベンゾトリアゾール系
化合物を使用することが好ましい。このベンゾトリアゾ
ール系化合物は、めっき液に、銅上にニッケルおよび置
換金皮膜を形成した被めっき材を浸漬した場合、基材端
部またはピンホール等から銅が露出している部分に吸着
して被めっき材からの銅の溶解を防止し、液安定性を向
上させる効果がある。このようなベンゾトリアゾール系
化合物としては、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾト
リアゾール等があり、ベンゾトリアゾール系化合物の濃
度は、0.5〜8g/lで使用することが好ましい。この
ベンゾトリアゾール系化合物の濃度が、0.5g/l以下
では液安定剤としての効果が得られず、8g/l以上で
は、めっき液の温度が15℃以下に下った場合、再結晶
化し、めっき液の保存管理が難しい。
【0013】pH調整剤としては、pHを下げる場合に
は塩酸、pHを上げる場合には水酸化ナトリウムまたは
水酸化カリウムを使用することが好ましい。このような
調整剤によってpHを6.5〜8.5に調整することが
好ましく、pHが、6.5以下の場合では金析出速度が
著しく遅く、8.5以上の場合ではめっき液が不安定に
なり液分解する。
【0014】本発明の無電解金めっき液は、例えば次の
ようにして製造することができる。1リットルの無電解
金めっき液を製造する場合、まず始めに、1リットルの
容器に純水を0.5l入れ、マグネットスターラ等で攪
拌を始める。次に、亜硫酸ナトリウム10〜100g、
亜硫酸金ナトリウムを金イオンとして1〜10g、チオ
硫酸ナトリウム5〜100g、四ホウ酸ナトリウム5〜
60g、ベンゾトリアゾール0.5〜8g、チオ尿素
0.2〜2g、ヒドロキノン0.2〜3gを順次溶解し
て、2モルの塩酸水溶液でpHを6.5〜8.5に調整
する。次に、純水でめっき液の容量を1リットルに調整
する。最後に、めっき液をフィルターで濾過する。フィ
ルターは1μm以下のメッシュのものが好ましい。この
ようにして製造した無電解金めっき液は、液温45〜8
0℃で使用することができる。液温45℃以下では、金
析出速度が著しく遅く、液温80℃以上ではめっき液が
不安定になり液分解する。
【0015】本発明の無電解金めっき液は、銅上にニッ
ケル3μm、置換金0.05μmのめっきを施した被め
っき材を浸漬すると、1時間当0.4〜1.2μmの金
めっき皮膜が得られる。また、連続めっき処理すること
により数μmの厚付金めっきが可能である。更に、30
時間以上連続してめっきした場合もめっき液中への銅、
ニッケルの溶解はなく安定である。パターンめっき性に
ついても、パターン外の絶縁物上への金の異常析出は見
られず、良好な結果が得られる。
【0016】
【実施例】30cm×30cmの大きさの銅張積層板にレジ
ストを塗布し、焼付け・現像・エッチング・レジスト剥
離を行い、60〜120μm の銅パターンを有する基板
を作成した。この基板を5cm×5cmの大きさに切断し被
めっき材とした。この被めっき材を脱脂・ソフトエッチ
ング・酸洗し、無電解ニッケルめっき用増感剤SA−1
00(日立化成工業株式会社製、商品名)に25℃で2
分間浸漬し、水洗し、無電解ニッケルめっき液NIPS
−100(日立化成工業株式会社製、商品名)に80℃
で15分間浸漬し、銅パターン上にのみ厚さ3μmのニ
ッケル皮膜を形成した。次に、置換金めっき液MN−A
U(ワールドメタル株式会社製、商品名)に80℃で3
0分間浸漬し、ニッケル皮膜上に厚さ0.05μm の置
換金皮膜を形成した。この被めっき材を表1に示すNo.1
〜No.10の無電解金めっき液に浸漬し、金析出速度、パ
ターン外金析出の有無、液中への銅溶解量、液中へのニ
ッケル溶解量、液分解の有無について測定を行った。
【0017】
【表1】
【0018】
【比較例】実施例と同様に銅パターン上に厚さ3μmの
ニッケル皮膜と、厚さ0.05μmの置換金皮膜を形成
した被めっき材を、表2のNo.11〜No.14の無電解金めっ
き液に浸漬し、金析出速度、パターン外金析出の有無、
液中への銅溶解量、液中へのニッケル溶解量、液分解の
有無について測定を行った。
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】本発明の無電解金めっき液は、シアン化
合物を含有しないので毒性が低く、また、被めっき材か
らの銅、ニッケルの溶解を防止できるので、長時間安定
して使用できる。更に、パターン外への金の異常析出が
発生せず、連続めっき処理により数μmの厚付金めっき
が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 18/00 - 18/54 H05K 3/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金イオンの供給源として亜硫酸金塩もしく
    は塩化金酸塩、金の錯化剤としてチオ硫酸塩および亜硫
    酸塩、還元剤として尿素系化合物、還元促進剤としてフ
    ェニル化合物、緩衝剤としてホウ酸塩を含む水溶液の無
    電解金めっき液において、液安定剤としてベンゾトリア
    ゾール系化合物を含み、pH調整剤でpHを6.5〜
    8.5に調整することを特徴とする無電解金めっき液。
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