JPH06306623A - 無電解金めっき液 - Google Patents

無電解金めっき液

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JPH06306623A
JPH06306623A JP9772393A JP9772393A JPH06306623A JP H06306623 A JPH06306623 A JP H06306623A JP 9772393 A JP9772393 A JP 9772393A JP 9772393 A JP9772393 A JP 9772393A JP H06306623 A JPH06306623 A JP H06306623A
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gold
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gold plating
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弘 山本
Takeshi Shimazaki
威 嶋崎
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Hitachi Boden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シアン化合物を含有しないため毒性が低く、長
時間液が安定で、パターンめっき性に優れ、厚付めっき
が可能な無電解金めっき液を提供すること。 【構成】金イオンの供給源として亜硫酸金塩もしくは塩
化金酸塩、金の錯化剤としてチオ硫酸塩および亜硫酸
塩、還元剤として尿素系化合物、還元促進剤としてフェ
ニル化合物、緩衝剤としてホウ酸塩を含む水溶液の無電
解金めっき液において、液安定剤としてベンゾトリアゾ
ール系化合物を含み、pH調整剤でpHを6.5〜8.
5に調整すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、毒性が低く、長時間液
が安定で、厚付めっきが可能な無電解金めっき液に関す
る。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板の金めっき処理は、電解
金めっき法と無電解金めっき法の2通りが行われている
が、コスト・液安定性の面から電解金めっき法が主流で
ある。しかしながら、近年の高密度実装化の要求の中
で、電解めっきのための電源リードに対する設計上の制
約、孤立パターンへのめっき処理等の問題点があり、無
電解金めっき法が必要とされてきている。無電解金めっ
き法は、置換金めっき法と自己触媒型の無電解金めっき
法の2通りがある。置換金めっき法は、置換金めっき液
に卑金属導体を浸漬することにより、液中の金が卑金属
導体上に置換析出するものであるが、置換反応であるた
め金が卑金属導体全面に析出したところで反応が止り、
厚付金めっきは不可能である。それに対し、自己触媒型
の無電解金めっき法は、還元反応により金が析出するた
め、無電解金めっき液の各成分を補充管理することによ
り、数μmの厚さまで厚付金めっきが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】自己触媒型の無電解金
めっき法で使用される無電解金めっき液は、今まで多く
の液組成が報告されているが、それらのほとんどにシア
ン化合物が含有されており、毒性が強いという問題点が
あった。更に、シアン化合物を含有した無電解金めっき
液のほとんどは、特開昭57−169077号公報に記
載されているように、pH=11以上の高アルカリで使
用するため、めっきレジストを溶解し、パターンめっき
性が悪いなるという問題点もあった。
【0004】このような問題を解決するために、シアン
化合物を含有しない毒性の低い無電解金めっき液につい
て、研究開発がされ、開示がなされている。塩化金酸カ
リウムとアミンボランを主成分とする液が、特公昭56
−20353号公報に開示されており、毒性は低いが、
pH=12以上であり、レジストの耐久性が低いという
課題があった。チオ硫酸金ナトリウムとチオ尿素を主成
分とする液が、特開昭62−86171号公報に、塩化
金酸塩とアスコルビン酸を主成分とする液が、特開平1
−191782号公報に、塩化金酸塩とチオ尿素とフェ
ニル化合物を主成分とする液が特開平3−104877
号公報に、亜硫酸金化合物とアミンとヒドラジン化合物
を主成分とする液が、特開平3−215677号公報に
開示され、それぞれに毒性が低く、pHも中性に近いた
めレジストの耐久性には優れているが、液中に銅イオン
が混入した場合、液が数日で分解してしまうという課題
があった。この銅イオンによる液寿命の改善対策とし
て、ポリアミンまたはアミノカルボン酸を含有した液
が、特開平2−107780号公報に、リン酸塩、シュ
ウ酸塩等を含有した液が、特開平3−211288号公
報に、ホスホン酸を含有した液が、特開平3−2944
84号公報にそれぞれ開示されているが、これらの添加
剤は金めっき処理の際に、銅上にニッケルおよび置換金
皮膜を形成した被めっき材を浸漬した場合、基材端部ま
たはピンホールから下地銅が溶解するのを促進し、逆に
液寿命を短くしてしまうという課題があった。唯一、亜
硫酸金化合物とアミンとヒドラジン化合物を主成分と
し、ベンゾトリアゾール系化合物を含有した液が、特開
平4−314871号公報に開示され、毒性が低く、耐
レジスト性に優れ、長時間液が安定であったが、この液
もまたパターンを形成した被めっき材を金めっき処理し
た場合、パターン外の絶縁物上に金が異常析出するとい
う課題があった。
【0005】本発明は、シアン化合物を含有しないため
毒性が低く、長時間液が安定で、パターンめっき性に優
れ、厚付めっきが可能な無電解金めっき液を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の無電解金めっき
液は、金イオンの供給源として亜硫酸金塩もしくは塩化
金酸塩、金の錯化剤としてチオ硫酸塩および亜硫酸塩、
還元剤として尿素系化合物、還元促進剤としてフェニル
化合物、緩衝剤としてホウ酸塩を含む水溶液の無電解金
めっき液において、液安定剤としてベンゾトリアゾール
系化合物を含み、pH調整剤でpHを6.5〜8.5に
調整することを特徴とする。
【0007】金イオンの供給源としては、亜硫酸金塩も
しくは塩化金酸塩を使用する。亜硫酸金塩としては、亜
硫酸金ナトリウム、亜硫酸金カリウム、塩化金酸塩とし
ては、塩化金酸ナトリウム、塩化金酸カリウムを使用す
る。金塩の濃度は、金イオンとして1〜10g/lで使用
することが好ましい。金イオンの濃度が1g/l以下では
金析出速度が著しく遅く、10g/l以上ではめっき特性
は変化しないが効果に変化がなく経済的ではない。
【0008】金の錯化剤としては、チオ硫酸塩および亜
硫酸塩を使用することが好ましく、チオ硫酸塩として
は、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸
アンモニウムを使用することが好ましい。チオ硫酸塩の
濃度は5〜100g/lで使用することが好ましく、この
チオ硫酸塩の濃度が、5g/l以下でも100g/l以上でも
めっき液が不安定になり液分解する。亜硫酸塩として
は、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモ
ニウムを使用することが好ましく、この亜硫酸塩の濃度
は、10〜100g/lで使用することが好ましい。この
亜硫酸塩の濃度が、10g/l以下ではめっき液が不安定
になり液分解する。また、100g/l以上では完全に溶
解せず、めっき液が白濁する。
【0009】還元剤としては尿素系化合物を使用するこ
とが好ましい。尿素系化合物としては、チオ尿素、メチ
ルチオ尿素、ジメチルチオ尿素等があり、尿素系化合物
の濃度は、0.2〜2g/lで使用することが好ましい。
この尿素系化合物の濃度が、0.2g/l以下では金析出
速度が著しく遅く、2g/l以上ではめっき液が不安定に
なり液分解する。
【0010】還元促進剤としてはフェニル化合物を使用
することが好ましい。このようなフェニル化合物として
は、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、カテコール、
ピロガロール、アミノフェノール、フェニレンジアミン
等があり、フェニル化合物の濃度は0.2〜3g/lで使
用することが好ましい。このフェニル化合物の濃度が、
0.2g/l以下では金析出速度が著しく遅く、3g/l以上
ではめっき液が不安定になり液分解する。
【0011】緩衝剤としては、ホウ酸塩を使用すること
が好ましく、ホウ酸塩としては、四ホウ酸ナトリウム、
四ホウ酸カリウム等がある。このホウ酸塩の濃度は、5
〜60g/lで使用することが好ましく、ホウ酸濃度が、
5g/l以下では緩衝剤の効果が弱く、めっき液のpHが
変動し易く、60g/l以上では完全に溶解せず、めっき
液が白濁する。
【0012】液安定剤としては、ベンゾトリアゾール系
化合物を使用することが好ましい。このベンゾトリアゾ
ール系化合物は、めっき液に、銅上にニッケルおよび置
換金皮膜を形成した被めっき材を浸漬した場合、基材端
部またはピンホール等から銅が露出している部分に吸着
して被めっき材からの銅の溶解を防止し、液安定性を向
上させる効果がある。このようなベンゾトリアゾール系
化合物としては、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾト
リアゾール等があり、ベンゾトリアゾール系化合物の濃
度は、0.5〜8g/lで使用することが好ましい。この
ベンゾトリアゾール系化合物の濃度が、0.5g/l以下
では液安定剤としての効果が得られず、8g/l以上で
は、めっき液の温度が15℃以下に下った場合、再結晶
化し、めっき液の保存管理が難しい。
【0013】pH調整剤としては、pHを下げる場合に
は塩酸、pHを上げる場合には水酸化ナトリウムまたは
水酸化カリウムを使用することが好ましい。このような
調整剤によってpHを6.5〜8.5に調整することが
好ましく、pHが、6.5以下の場合では金析出速度が
著しく遅く、8.5以上の場合ではめっき液が不安定に
なり液分解する。
【0014】本発明の無電解金めっき液は、例えば次の
ようにして製造することができる。1リットルの無電解
金めっき液を製造する場合、まず始めに、1リットルの
容器に純水を0.5l入れ、マグネットスターラ等で攪
拌を始める。次に、亜硫酸ナトリウム10〜100g、
亜硫酸金ナトリウムを金イオンとして1〜10g、チオ
硫酸ナトリウム5〜100g、四ホウ酸ナトリウム5〜
60g、ベンゾトリアゾール0.5〜8g、チオ尿素
0.2〜2g、ヒドロキノン0.2〜3gを順次溶解し
て、2モルの塩酸水溶液でpHを6.5〜8.5に調整
する。次に、純水でめっき液の容量を1リットルに調整
する。最後に、めっき液をフィルターで濾過する。フィ
ルターは1μm以下のメッシュのものが好ましい。この
ようにして製造した無電解金めっき液は、液温45〜8
0℃で使用することができる。液温45℃以下では、金
析出速度が著しく遅く、液温80℃以上ではめっき液が
不安定になり液分解する。
【0015】本発明の無電解金めっき液は、銅上にニッ
ケル3μm、置換金0.05μmのめっきを施した被め
っき材を浸漬すると、1時間当0.4〜1.2μmの金
めっき皮膜が得られる。また、連続めっき処理すること
により数μmの厚付金めっきが可能である。更に、30
時間以上連続してめっきした場合もめっき液中への銅、
ニッケルの溶解はなく安定である。パターンめっき性に
ついても、パターン外の絶縁物上への金の異常析出は見
られず、良好な結果が得られる。
【0016】
【実施例】30cm×30cmの大きさの銅張積層板にレジ
ストを塗布し、焼付け・現像・エッチング・レジスト剥
離を行い、60〜120μm の銅パターンを有する基板
を作成した。この基板を5cm×5cmの大きさに切断し被
めっき材とした。この被めっき材を脱脂・ソフトエッチ
ング・酸洗し、無電解ニッケルめっき用増感剤SA−1
00(日立化成工業株式会社製、商品名)に25℃で2
分間浸漬し、水洗し、無電解ニッケルめっき液NIPS
−100(日立化成工業株式会社製、商品名)に80℃
で15分間浸漬し、銅パターン上にのみ厚さ3μmのニ
ッケル皮膜を形成した。次に、置換金めっき液MN−A
U(ワールドメタル株式会社製、商品名)に80℃で3
0分間浸漬し、ニッケル皮膜上に厚さ0.05μm の置
換金皮膜を形成した。この被めっき材を表1に示すNo.1
〜No.10の無電解金めっき液に浸漬し、金析出速度、パ
ターン外金析出の有無、液中への銅溶解量、液中へのニ
ッケル溶解量、液分解の有無について測定を行った。
【0017】
【表1】
【0018】
【比較例】実施例と同様に銅パターン上に厚さ3μmの
ニッケル皮膜と、厚さ0.05μmの置換金皮膜を形成
した被めっき材を、表2のNo.11〜No.14の無電解金めっ
き液に浸漬し、金析出速度、パターン外金析出の有無、
液中への銅溶解量、液中へのニッケル溶解量、液分解の
有無について測定を行った。
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】本発明の無電解金めっき液は、シアン化
合物を含有しないので毒性が低く、また、被めっき材か
らの銅、ニッケルの溶解を防止できるので、長時間安定
して使用できる。更に、パターン外への金の異常析出が
発生せず、連続めっき処理により数μmの厚付金めっき
が可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金イオンの供給源として亜硫酸金塩もしく
    は塩化金酸塩、金の錯化剤としてチオ硫酸塩および亜硫
    酸塩、還元剤として尿素系化合物、還元促進剤としてフ
    ェニル化合物、緩衝剤としてホウ酸塩を含む水溶液の無
    電解金めっき液において、液安定剤としてベンゾトリア
    ゾール系化合物を含み、pH調整剤でpHを6.5〜
    8.5に調整することを特徴とする無電解金めっき液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002022909A1 (fr) * 2000-09-18 2002-03-21 Hitachi Chemical Co., Ltd. Solution pour dorure autocatalytique et procede correspondant
JP2006249485A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Japan Pure Chemical Co Ltd 金めっき液用亜硫酸金塩水溶液

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WO2002022909A1 (fr) * 2000-09-18 2002-03-21 Hitachi Chemical Co., Ltd. Solution pour dorure autocatalytique et procede correspondant
US6811828B2 (en) 2000-09-18 2004-11-02 Hitachi Chemical Co., Ltd. Electroless gold plating solution and method for electroless plating
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