JP2010124274A - 無線icタグの取り付け構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に関わる無線ICタグの取り付け構造は、情報を記録するICチップ3と、該ICチップ3に接続され無線で情報を送信または受信する第1のアンテナ1とを備える無線ICタグTの取り付け構造であって、インピーダンスマッチングを行う第1空隙1sを有し、ICチップ3、第1空隙1s、および第1のアンテナ1に、第2空隙2sを有する導電性の第2のアンテナ2が重ねて配置されている。
【選択図】図1
Description
この無線ICタグは、情報を記録するメモリをもつ微小なICチップと、該ICチップのメモリに記録された情報を無線で送信したり、伝送される電力、情報を受信する小さなアンテナとを有し構成されている。
図16(a)、(b)は、従来のダイポールアンテナを使用した無線ICタグ100とホログラムHを物品109に取り付けた構成例を示す斜視図である。
図16(a)に示す無線ICタグ100は、基材である誘電体101と、誘電体101の表面長手方向にλ/2(半波長)の長さの放射導電体(アンテナ)102とを有しており、該放射導電体102のほぼ中央部に情報を記録するメモリをもつICチップ103が搭載されている。
ここで、放射導電体102の中央部には、インピーダンスマッチングを行うための連続したL字状のスリット102sが形成されている。
なお、本願に係る文献公知発明として、特許文献1、2、3がある。
また、更に、物品の偽造防止効果をより高度にするため、ホログラムとともに無線ICタグを物品に付すことが検討されつつある。
例えば、物品上にホログラムを付け、物品に付けたホログラムの上に無線ICタグを付けることが考えられる。
しかし、この構成は、物品に付けた無線ICタグが外部に露出するため、ユーザに視認されてしまい、意匠性に難がある。
そのため、放射導電体(アンテナ)102とホログラムHの間隔を大きくすれば、無線ICタグとして動作はするが、無線ICタグ100のシール厚さが厚くなり、実用的ではない。
本発明は上記実状に鑑み、意匠性が向上するとともにデザインの自由度が増し、かつ再設計の必要がない無線ICタグの取り付け構造の提供を目的とする。
なお、第2の空隙は第2のアンテナを分割するものも含まれる。
<<第1実施形態>>
図1(a)は、本発明に係わる第1実施形態の無線ICタグTを物品P(図1(b)に二点鎖線で示す)上に搭載した状態の上面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図であり、図1(c)は、図1(b)のB方向矢視図である。
第1実施形態の無線ICタグTは、該無線ICタグTに記録される情報を、リーダ/ライタ(図示せず)で読み取ることにより物品Pの真贋の見分け等を行うために付けられるものである。
なお、図1に例示する無線ICタグTは、搭載されるICチップ3が物品P側に取り付けられている(図1(b)参照)。
物品Pに取り付けられる無線ICタグTの上(図1(b)の上側)には、つまりユーザに目視される物品Pの最外部には、物品Pの装飾性、偽造防止性を向上させるホログラムH(H1、H2)(後記の第2のアンテナ)が取り付けられている。
ここで、ホログラムH(H1、H2)の導電性を有する金属蒸着膜が、無線ICタグTの後記する第2のアンテナ2として作用している。
これにより、無線ICタグTに記録される情報をリーダ/ライタで確実に読み取ることができるとともに、ホログラムH1、H2間のスロット2sからICチップ3および第1のアンテナ1のL型スリット1sが外部に露出しないので、ホログラムの装飾性を損ねることなく意匠性を向上することができる。
無線ICタグTは、リーダ/ライタで読み取られる情報が記録されるICチップ3と、ほぼ中央部にICチップ3が電極を介して接続される第1のアンテナ1と、ICチップ3を実装した第1のアンテナ1が搭載される絶縁体の基材4とを具え構成されている。
ダイポールアンテナである第1のアンテナ1の中央部にはインピーダンスマッチングを行うためのL型スリット1sが中央部に形成されている。
なお、L型スリット1sは、T型スリットでもよく、インピーダンスマッチングを行える形状であればよい。
無線ICタグTの第1のアンテナ1は、PET(PolyEthilene Terephthalate)フィルム等の基材4上に銅、アルミニュウム等をエッチング、銀などの導電性ペーストの印刷等で形成されている。
この構成により、リーダ/ライタ(図示せず)を用いて、無線によって、第1のアンテナ1を介して、無線ICタグTのメモリに記憶される情報を読み取り、または、無線ICタグTのメモリに情報を記録する。
図1に示すように、物品Pに取り付けられる無線ICタグTの基材4に隣接してホログラムH(H1、H2)が配置されている。
ホログラムHは、ホログラムH1、H2間の空隙であるスロット2sを境に、ホログラムH1とホログラムH2とに分離されており、該空隙は、ホログラムH1、H2の短手方向の両端(図1(a)紙面の上下方向)が開放されている。
なお、スロット2sの幅寸法2s1は、100μmである。なお、スロット2sの幅寸法2s1は、広い方がアンテナの機能上、電気的には好ましいが、最低100μm程度とればよい。なお、第2のアンテナ2のスロット2sは、電界または磁界の通り道である点で、インピーダンスマッチングを行う第1のアンテナ1のL型スリット1sとは役割が異なる。
上記ホログラムH(H1、H2)は、例えば、PET等の基材の一方面側にエンボス、ライン等の凹凸を形成し、該凹凸部に金属蒸着膜を形成することにより、光の干渉により偽造防止性や装飾性を発揮している。なお、基材の凹凸は0.5〜2μm程度で光干渉効果を得られる。
すなわち、ホログラムH1の金属蒸着膜は、第2のアンテナ2aを構成し、ホログラムH2の金属蒸着膜は、第2のアンテナ2bを構成している。
なお、第2のアンテナ2は、導電性を有する導体であれば、ホログラムH1の金属蒸着膜に限定されないのは勿論である。
図2は、第2のアンテナ2(2a、2b)の働きを示した図であり、図2(a)は、第2のアンテナ2(2a、2b)の実験条件を示す第2のアンテナ2(2a、2b)の平面図、図2(b)は、図2(a)の実験条件において、第2のアンテナ2aの長さL1と第2のアンテナ2bの長さL2との和の長さ(横軸)に対する2.4GHzの周波数の電波での通信距離(縦軸)を示す図であり、図2(c)は、第2のアンテナ2に対する第1のアンテナ1の位置を、第2のアンテナ2の長手方向端縁(Ant1 positon=0)から移動させた時(横軸)の2.4GHzの周波数の電波での通信距離(縦軸)を示す図である。
図2(b)に示すグラフから、(L1+L2)が、2.4GHzの周波数の波長λの1/2の寸法において通信距離が最も大きい結果が得られた。
これは、アンテナの給電位置のインピーダンスと給電側(例えば、ICチップ)のインピーダンスが一致すればアンテナとの給電効率が向上し電波を効率良く放射することができる。すなわち、通信距離が延長されることを示す。
第1のアンテナ1の取り付け位置に対して、左右対称に通信距離(縦軸)が変化しており、スロットアンテナと同様な特性を呈しているので、第2のアンテナ2はスロットアンテナ的な特性を有している。
但し、第2のアンテナ2のスロット2sの両端が開放されているので、スロットアンテナ的という推測を用いている。以下、この作用をスロットモードと称する。
次に、第2のアンテナ2のスロット2sの形成方法について説明する。
第2のアンテナ2のスロット2sの形成方法としては、例えば、第1の方法として、ホログラムHを製造する際、Al、Au、Cu等の金属膜をPET等の基材に蒸着するときに、スロット2sとになる箇所をマスクして、金属膜が蒸着しないようにする。すなわち、光反射層である金属蒸着膜をホログラムHを構成する基材に形成するときに、スロット2sを形成する領域(非金属膜形成領域)をマスクし、スロット2sを形成する。
つまり、ホログラムHにおける金属膜形成時にスロット部分を覆う、マスク法により形成する。
図3は、ホログラムHにスロット2sを形成する第3の方法を示す図であり、図3(a)は、第3の方法のホログラムHの基材h1を示す斜視図であり、図3(b)は、図3(a)に示す基材h1のF方向矢視図であり、図3(c)は、図3(b)に示す基材h1の斜面h2に金属膜k1を形成したホログラムHを示す図である。
ここで、基材h1の複数の斜面h2は、基材h1を形成する2つのロールの一方を滑らかな円筒面を有するロールとし、他方のロールの円筒面を複数の斜面h2を形成する型形状にする。
そして、この滑らかな円筒面を有するロールと、複数の斜面h2を形成する型形状の円筒面を有するロールとを用いて、基材h1を形成することで、複数の斜面h2が形成されるホログラムHの基材h1を製造できる。なお、基材h1の厚さs1寸法は、例えば、100μmである。
なお、ホログラムHの光反射層(金属膜k1)厚さ寸法s2は、50〜100nm(ナノメートル)であり、ほぼ10〜1000nmの範囲とする。
このように、ホログラムHにおいて、斜め方向より金属を堆積することにより、基材h1の垂直部分(金属膜非形成部h3)には金属膜k1が形成されないので、電気的には斜面h2の金属膜k1とは分離され、電界が金属膜非形成部h2を通過することができる。
例えば、図3(c)に示すように、第2のアンテナ2がホログラムHの反射層であれば、ホログラムシールの本体の基材h1(図3(a)参照)が相当する。基材h1の第2のアンテナ面(図3(a)に示す金属膜k1)に凹凸が形成されていて、光を散乱させてホログラムシールとして機能する。
次に、他例の無線ICタグTと第2のアンテナ2との取り付け構造を、図4を用いて説明する。
図4は、第1実施形態の他例の無線ICタグTと第2のアンテナ2とを物品P(図4(b)に二点鎖線で示す)上に搭載した状態を示す図であり、図4(a)は、本発明に係わる第1実施形態の他例の無線ICタグ2の取り付け構造の上面図であり、図4(b)は、図4(a)のC−C線断面図である。
一方、図4(a)、(b)に示すように、スロット2sによって、第2のアンテナ2aと第2のアンテナ2bとに分離された第2のアンテナ2を、樹脂等の基材6の上に搭載した第2のアンテナアッセンブリを形成する。
第2のアンテナ2を載せる基材6は、例えば、PET、PP(Polypropylene)(厚さ10〜100μm)が使用される。
保護層7(図4(b)参照)は、第2のアンテナ2(2a、2b)の保護をする層で、第1のアンテナを保持する粘着材やPET、PP等の樹脂フィルムを用いる。
印刷の際には、第2のアンテナ2(2a、2b)のスロット2sが、ICチップ3と第1のアンテナ1のL型スリット1sとに重ならないように位置を調整して印刷する。
第2のアンテナ2が、例えば、図4に示す平坦な金属膜のシール(金属シール)であれば、基材6は第2のアンテナ2の保持機能だけになる。
上記第1実施形態の構成によれば、無線ICタグTのICチップ3および第1のアンテナ1におけるインピーダンス整合回路のL型スリット1sが露出しなくなり、意匠性が向上し、デザインに対する制限がなくなり、デザイン自由度が向上する。
また、無線ICタグTのICチップ3を第2のアンテナ2で隠蔽でき、ICチップ3の保護が行える。
また、図3(c)に示す構成により、ユーザには、ホログラムHの複数の斜面h2が主に目視され(図3(c)の紙面上側からユーザの視線が向けられる)、金属膜非形成部h3がユーザの視線から外れ隠れることになる。そのため、第2のアンテナ2のスロット2sが目立たず、意匠性の向上が図れる。
次に、第1実施形態の変形形態1について、図5を用いて説明する。
なお、図5(a)は、第1実施形態の変形形態1の図1(b)のB方向矢視図であり、図5(b)は、図5(a)の第2のアンテナ22を示す平面図である。
変形形態1は、図5(a)に示すように、第1のアンテナ21と第2のアンテナ22との対向面積を増加させることにより電気的接合面積を増加させ、リーダ・ライタ(図示せず)と無線ICタグ2Tとの通信距離を延長したものである。
これ以外の構成は、第1実施形態と同様な構成なので、同様な構成については説明を省略する。
すなわち、変形形態1の第2のアンテナ22aが第1実施形態の第2のアンテナ2aに相当し、変形形態1の第2のアンテナ22bが第1実施形態の第2のアンテナ2bに相当し、また、変形形態1のスロット22sが第1実施形態のスロット2sに相当する。
図5(a)に示すように、無線ICタグ2Tの基材24は、第2のアンテナ22aに対向する第1基材部24aと第2のアンテナ22a、22bに対向する第2基材部24bとを有する略L字状に形成する。
この際、無線ICタグ2TのICチップ23および第1のアンテナ21のL型スリット21s(インピーダンス整合回路)を第2のアンテナ22a、22b間のスロット22sに重ならないように配置している。
上記変形形態1の構成によれば、第1実施形態の作用効果に加え、第1のアンテナ21と第2のアンテナ22との対向面積、すなわち電気的な接合面積が増加するので、リーダ/ライタ(図示せず)と無線ICタグ2Tとの通信距離を延長することが可能である。
図6に示す変形形態1の他例は、図6(a)に示すように、第2のアンテナ22′にスロット22s2′を追加して形成し、第2のアンテナ22′の両端部にスロット22s1′、22s2′を形成し、より好ましくは、対称、若しくはほぼ対称な位置に、スロット22s1′、22s2′を形成したものである。
これにより、第2のアンテナ22′は、スロット22s1′を挟んで第2のアンテナ1領域22a′、第2のアンテナ2領域22b′に分割され、スロット22s2′を挟んで第2のアンテナ2領域22b′、第2のアンテナ3領域22c′に分割される。
この際、無線ICタグ2T′のICチップ23′および第1のアンテナ21′のL型スリット21s′(インピーダンス整合回路)を第2のアンテナ1、2、3領域22a′、22b′、22c′間のスロット22s1′、22s2′に重ならないように配置している。
また、第2のアンテナ22′に対称、若しくは、ほぼ対称な位置にスロット22s1′、22s2′を形成することにより、スロット22s1′、22s2′を目立たなくでき、意匠性が向上する。
例えば、第2のアンテナ22′をホログラムシールで形成した場合、ホログラムシールを小さくすることができ、適用範囲を拡大することができる。
加えて、第2のアンテナ22′の長さを長くでき通信距離が延びるとともに、第2のアンテナ22′を小さくすることができることから、小型化が可能となる。
次に、第1実施形態の変形形態2について、図7、図8を用いて説明する。
なお、図7(a)は、第1実施形態の変形形態2の図1(b)のB方向矢視図であり、図7(b)は、図7(a)の第2のアンテナ32を示す平面図である。
変形形態2は、第1実施形態における第2のアンテナ2のスロット32s(図1参照)を目立たなくするために、複数のスロット32s1、32s2、32s3、…として構成したものである。
これ以外の構成は、第1実施形態と同様な構成なので、同様な構成については説明を省略する。
従って、第2のアンテナ32aは、第2のアンテナ1領域32a1、第2のアンテナ2領域32a2、第2のアンテナ3領域32a3、および第2のアンテナ4領域32a4に分割されている。
なお、第2のアンテナ32a1、32a2、32a3、32a4間の距離であるスロット32s1、32s2、32s3の幅寸法s3とスロット32s4の幅寸法s3は、広い方が電気的には有利であるが、ほぼ100μmとればよい。
図8は、図7に示す変形形態2のスロット32s1、32s2、32s3の位置を変更した例を示したものであり、図8(a)は、第1実施形態の変形形態2の他例の図1(b)のB方向矢視図であり、図8(b)は、図8(a)の第2のアンテナ32を示す平面図である。
これ以外の構成は、第1実施形態の変形形態2と同様であるので、説明を省略する。
なお、上述した第1実施形態においては、物品Pが金属製品よりも樹脂製品のほうが、通信の性能上良好な結果が得られる。これは、第2のアンテナ2のスロット2sが両端で開放され第2のアンテナ2が分割されていることに起因すると推測される。
次に、第2実施形態について、図9を用いて説明する。
なお、図9(a)は、第2実施形態の図1(b)のB方向矢視図であり、図9(b)は、図9(a)の第2のアンテナ42を示す平面図である。
第2実施形態は、例えば、ホログラムが楕円形状の場合が多いため、第2のアンテナ42を平面視で正方形に近い形状に構成したものである。
これ以外の構成は、第1実施形態と同様な構成なので、同様な構成については説明を省略する。
このため、略L字状の第2のアンテナ42aは、L字状を形成する第2のアンテナ1領域42a1と第2のアンテナ2領域42a2とを有し構成されている。
すなわち、無線ICタグ4TのICチップ43および第1のアンテナ41のL型スリット41sは、略L字状のスロット42sを避けて、第2のアンテナ42に対向させて配置している。
上記第2実施形態の構成によれば、無線ICタグ4Tの取り付け構造が略正方形であるので、楕円形状が多いホログラムを第2のアンテナとして用いることが可能である。
また、スロット42sが略L字状であり、長手方向の寸法が略L字状に沿ってかせげるので、第2のアンテナ42がスロットモードで働いているとした場合、開口の長さが長くできるので、無線ICタグ4Tの通信距離を長くできる。
なお、図9においては、第2のアンテナ42を、略正方形状の第2のアンテナ42bと、これを囲む略L字状の第2のアンテナ42aとで形成される場合を例示して説明したが、分割された一方の第2のアンテナ42aが、スロット42s(第2空隙)を介在させて、分割された他方の第2のアンテナ42bの周囲の一部を囲んで形成されれば、図9に示した構成に限定されないのは勿論である。
次に、第2実施形態の変形形態1について、図10を用いて説明する。
なお、図10は、第2実施形態の変形形態1の図1(b)のB方向矢視図である。
第2実施形態の変形形態1においては、第2のアンテナ52と無線ICタグ5Tの第1のアンテナ51とが対向する面積を増加させ、第2のアンテナ52と第1のアンテナ51との電気的な接合面積を増加させた構成である。
これ以外の構成は、第2実施形態と同様であるから詳細な説明は省略する。
図10に示すように、無線ICタグ5Tの基材54は、ほぼ第2のアンテナ52aに対向して配置される第1基材部54aと、スロット42sを介在させてほぼ第2のアンテナ52bに対向して配置される第2基材部54bとを有する略L字状に形成されている。
これにより、第1のアンテナ51のアンテナ1領域51aをほぼ第2のアンテナ52aに対向して配置し、第1のアンテナ51のアンテナ2領域51bをほぼ第2のアンテナ52bに対向して配置することができる。
次に、第2実施形態の変形形態2について、図11を用いて説明する。
なお、図11は、第2実施形態の変形形態2の図1(b)のB方向矢視図である。
第2実施形態の変形形態2は、第1のアンテナ61と第2のアンテナ62との形状と配置により、無線ICタグ6Tに記録された情報を、直線偏波のアンテナを装着したリーダ/ライタ(図示せず)でも直角の2方向から読み取りできる構成としたものである。
これ以外の構成は、第2実施形態と同様であるから詳細な説明は省略する。
図11に示すように、無線ICタグ6Tの基材64は、スロット62sを介在して、第2のアンテナ62a1および第2のアンテナ62bに対向して配置される第1基材部64aと、第2のアンテナ62a2および第2のアンテナ62bに対向して配置される第2基材部64bとを有する略L字状に形成されている。
これにより、第1のアンテナ61のアンテナ1領域61aを第2のアンテナ62a1および第2のアンテナ62bに対向して配置し、第1のアンテナ61のアンテナ2領域61bを第2のアンテナ62a2および第2のアンテナ62bに対向して配置している。
このように、無線ICタグ6Tの第1のアンテナ61が第2のアンテナ62に対向して重なるとともに、無線ICタグ6TのICチップ63および第1のアンテナ61のL型スリット61sが第2のアンテナ62の略直角方向に延在する略L字状のスロット62sに重ならないようにしている。
次に、第3実施形態について、図12を用いて説明する。
なお、図12(a)は、第3実施形態の図1(b)のB方向矢視図であり、図12(b)は、図12(a)の第2のアンテナ72を示す平面図である。
第3実施形態は、第1実施形態の第2のアンテナ2a、2bを連続して構成したものである。
これ以外の構成は、第1実施形態と同様であるから、同様な構成については説明を省略する。
そして、図12(a)に示すように、第1のアンテナ71を第2のアンテナ72に対向させて重ねて配置するとともに、無線ICタグ7TのICチップ73および第1のアンテナ71のL型スリット71sが第2のアンテナ72におけるスロット72sに対向させることなく重ねず配置している。
上記第3実施形態の構成によれば、第1実施形態の作用効果に加え、第2のアンテナ72が第2のアンテナ3領域72cを介して一体に構成されるので、ダイポールモードの作用が強化され、無線ICタグ7Tが取り付けられる物品Pが樹脂の場合のみならず、金属の場合においても、無線ICタグ7Tの機能を発揮することができる。
次に、第3実施形態の変形形態1について、図13を用いて説明する。
なお、図13(a)は、第3実施形態の変形形態1の図1(b)のB方向矢視図であり、図13(b)は、図13(a)の第2のアンテナ82を示す平面図である。
第3実施形態の変形形態1は、第3実施形態における第2のアンテナ72のスロット72s(図1参照)をユーザに目立たなくするために、複数のスロット82s1、82s2、82s3、…として構成したものである。
これ以外の構成は、第3実施形態と同様な構成なので、同様な構成については説明を省略する。
そして、分離された第2のアンテナ1領域82aと第2のアンテナ2領域82bとを、無線ICタグ8Tに対向しない位置に配置される第2のアンテナ3領域82cを介して、連続させて構成している。
次に、第4実施形態について、図14、図15を用いて説明する。
図14(a)は、第4実施形態の無線ICタグ9Tをすき込んだICチップ実装の媒体9Pを示す斜視図であり、図14(b)は、図14(a)のD−D線断面図である。
図15(a)は、図14(a)に示す無線ICタグ9Tをすき込んだ紙等のICチップ実装の媒体9Pに対向させて第2のアンテナ92であるホログラム9Hを配置した斜視図であり、図15(b)は、図15(a)のE−E線断面図である。
図14(a)、(b)に示すように、重要書類や証明書等の媒体9Pは、偽造防止、管理等を目的として、内部に情報を記録した無線ICタグ9Tがすき込まれる。
そして、図15(a)、(b)に示すように、製紙工程で無線ICタグ9Tを実装した厚さ150μmの用紙の媒体9Pの表面に、実装した無線ICタグ9Tの第1のアンテナ91と第2のアンテナ92(92a、92b)が重なるように、第2のアンテナ92であるホログラム9H(ホログラムシール又はホログラム箔)を取り付ける。
ホログラムシール(ホログラム9H(92))は、その裏面に接着層を形成し、これにより媒体9Pに固着させる。
或いは、ホログラム9Hがホログラム箔の場合には、箔加工されたホログラム9Hを用紙(媒体99)に熱圧着により固着させる。
すなわち、無線ICタグ9Tの実装方法としては、基材上に形成された第1のアンテナ91にICチップ93を実装した個片を製紙工程で漉き込む(図14参照)、または、2枚以上の紙(9P)の間に挿入する方法がある。
こうして、ICチップ93と第1のアンテナ91を有する無線ICタグ9Tを実装した細いテープ状のスレッド(94)を製紙工程で漉き込む、または2枚以上の紙(9P)の間に挿入する。
上記第4実施形態によれば、媒体9Pに埋設された無線ICタグ9Tに対向してホログラム9Hを配置することで、ホログラム9Hの金属蒸着層を第2のアンテナ92として用いることができる。
従って、無線ICタグ9Tに記録された情報による重要書類や証明書等の媒体9Pの偽造防止効果に加え、ホログラム9Hによる偽造防止効果が得られるとともに、ホログラム9Hによる装飾性を付加することができる。
また、ホログラム9Hとしてホログラム箔を用いると、ホログラム箔が薄膜のため剥離することは困難で、より偽造防止性を高めることが可能である。
なお、物品P、媒体9Pは、金属、樹脂、重要書類や証明書等の紙媒体を例示して説明したが、これ以外の全ゆる固体に適宜適用できることは勿論である。
また、実施形態で例示した2s1、s1、s2、s3等を含む種々の寸法は一例を示したものであり、例示した寸法に限定されないのは勿論である。
1s L型スリット(第1空隙)
2 第2のアンテナ
2a 第2のアンテナ
2b 第2のアンテナ
2s スロット(第2空隙)
3 ICチップ
21 第1のアンテナ(曲がった第1のアンテナ)
22s1′ スロット(第2空隙)
22s2′ スロット(第2空隙)
32s1 スロット(複数の第1空隙)
32s2 スロット(複数の第1空隙)
32s3 スロット(複数の第1空隙)
32s4 スロット(複数の第1空隙)
42a L字状の第2のアンテナ(一方の第2のアンテナ)
42b 第2のアンテナ(他方の第2のアンテナ)
62s1 略L字状のスロット(第2空隙1)
62s2 略L字状のスロット(第2空隙2)
72c 第2のアンテナ3領域(接続部)
82s1 スロット(複数の第1空隙)
82s2 スロット(複数の第1空隙)
82s3 スロット(複数の第1空隙)
82s4 スロット(複数の第1空隙)
9P 媒体(管理媒体(内)、紙媒体)
H1 ホログラム(第2のアンテナ)
H2 ホログラム(第2のアンテナ)
P 物品(管理媒体(外))
T 無線ICタグ
Claims (12)
- 情報を記録するICチップと、該ICチップに接続され無線で前記情報を送信または受信する第1のアンテナとを備える無線ICタグの取り付け構造であって、
前記第1のアンテナは、インピーダンスマッチングを行う第1空隙を有し、
前記ICチップ、前記第1空隙、および前記第1のアンテナに、第2空隙を有する導電性の第2のアンテナが重ねて配置される
ことを特徴とする無線ICタグの取り付け構造。 - 前記第2のアンテナは、
前記第2空隙により、少なくとも2つの部分に分割されるか、または、一部の接続部を残して分割される
ことを特徴とする請求項1に記載の無線ICタグの取り付け構造。 - 前記第2空隙は、複数形成される
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無線ICタグの取り付け構造。 - 前記第2のアンテナは、分割された一方の前記第2のアンテナが、前記第2空隙を介在させて、分割された他方の前記第2のアンテナの周囲の一部を囲んで形成される
ことを特徴とする請求項2に記載の無線ICタグの取り付け構造。 - 前記第1のアンテナは、前記第2のアンテナと対向する面積を増加させるように、曲った形状を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちの何れか一項に記載の無線ICタグの取り付け構造。 - 前記第2のアンテナにおける第2空隙は、互いに略直角方向に延在する第2空隙1と第2空隙2とを有し、
前記第1のアンテナは、前記第2空隙1と前記第2空隙2と前記第2のアンテナとに重なって配置される
ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の無線ICタグの取り付け構造。 - 前記無線ICタグは、管理媒体外または管理媒体内に配置され、
前記第2のアンテナは、ホログラムの金属蒸着膜である
ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちの何れか一項に記載の無線ICタグの取り付け構造。 - 前記第2のアンテナは、前記無線ICタグに対して、利用者に目視される側に配置される
ことを特徴とする請求項1から請求項7のうちの何れか一項に記載の無線ICタグの取り付け構造。 - 前記第2のアンテナを形成するホログラムの金属蒸着膜の一部は、断続的に該ホログラムの延在面に対して傾斜して形成される
ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の無線ICタグの取り付け構造。 - 前記管理媒体は、紙媒体である
ことを特徴とする請求項7から請求項9のうちの何れか一項に記載の無線ICタグの取り付け構造。 - 前記第2のアンテナの第2空隙は、両端部に形成される
ことを特徴とする請求項1から請求項10のうちの何れか一項に記載の無線ICタグの取り付け構造。 - 前記第2のアンテナの第2空隙は、前記第2のアンテナにおける対称若しくはほぼ対称な位置に形成される
ことを特徴とする請求項11に記載の無線ICタグの取り付け構造。
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