JP2008187601A - Rfidタグ - Google Patents
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Abstract
【構成】タグアンテナとタグLSIを備えたRFIDタグであり、給電パターン部にタグLSIが搭載された給電素子、タグアンテナとして動作し、且つサイズが異なる複数のパッチアンテナ、給電素子と各パッチアンテナ間を高周波結合する高周波結合部を備えている。
【選択図】図1
Description
このため、上記提案済みのRFIDタグは広い周数帯域が要求される場合に使用できない問題がある。すなわち、UHF帯RFIDタグと言っても国によって使用周波数が異なり、日本における使用周波数は952−954MHz、米国における使用周波数は902−928MHz、欧州における使用周波数は869.4-869.65MHzであり、周波数帯域が狭い上記のRFIDタグはこれら複数国で利用される製品、部品に装着して製品情報を管理するために使用できない。
本発明の別の目的は、使用周波数が異なる複数の地域で利用可能なRFIDタグを提供することである。
本発明の別の目的は、使用周波数が比較的近い場合でも利用可能なRFIDタグを提供することである。
前記RFIDタグの給電パターン部はループパターンを備え、前記高周波結合部は該ループパターンと各パッチアンテナ間を高周波結合する。あるいは、前記RFIDタグの給電パターン部は線状アンテナパターンを備え、前記高周波結合部は該線状アンテナパターンと各パッチアンテナ間を高周波結合する。あるいは、前記RFIDタグの給電パターン部はループパターンと線状アンテナパターンの組み合わせパターンを備え、前記高周波結合部は該ループパターンあるいは線状アンテナパターンと各パッチアンテナ間を高周波結合する。
本発明によれば、給電パターン部と各パッチアンテナ間を高周波結合するようにしたから、給電のためにパッチアンテナに孔を明ける必要がなく、しかも、給電部の構造を簡単にできる。
本発明によれば、ループパターンあるいは線状アンテナパターンの長さを調整し、あるいは、これら長さとパッチアンテナ間の相対位置を調整することで、タグアンテナとタグLSIのインピーダンスマッチングの調整を行なうことができる。したがって、インピーダンス変換回路が不要であり、小型、薄型構造とすることができる。
本発明によれば、パッチアンテナの一部を切り欠いてH型あるいはC型パッチ形状にしてRFIDタグの小型化を図ることができる。本発明によれば、パッチアンテナの角部を斜めに切り欠くことで、あるいは、パッチアンテナに斜めにスリットを設けることで円偏波を受信および放射することができる。
(a)構造
図1は第1実施例のRFIDタグの説明図であり、(A)は斜視図、(B)要部拡大図である。
第1実施例のRFIDタグは、両面プリント基板11の表面をエッチングしてタグアンテナとして動作する3つのパッチアンテナ12a〜12cと給電パターン部14とを形成し、該給電パターン部14にタグLSI15をチップボンディング技術により実装して作成される。給電パターン部14とタグLSI15は給電素子13を構成する。プリント基板11の図示しない裏面の導電パターンはベタグランド(全面金属)として使用される。
パッチアンテナ12a〜12cのサイズL0〜L2は共振周波数が欧州、米国、日本のUHF帯RFIDタグの使用周波数となるように決められている。給電パターン14は、ループパターン14aと微小モノポールアンテナとして動作するモノポールパターン14bを備え、これらパターンが各パッチアンテナ12a〜12cに高周波結合し、この高周波結合部を介してタグLSI15より各パッチアンテナに信号が入力し、あるいは各パッチアンテナで受信した信号が各パターンに伝わってタグLSI15に入力する。微小モノポールアンテナとは波長λに比べてきわめて短い長さのモノポールアンテナのことを意味し、ここではモノポールパターンあるいはモノポールアンテナパターンという。
図3(A),(B)は図1のRFIDタグの実際の寸法を示すもので、ループパターンの片側の長さS0を26mm、モノポールパターンの長さ(S1-S0)を6mm、すなわちS1=32mmとしている。また、パッチアンテナ12a〜12cの一辺のサイズL0〜L2はそれぞれ82mm,79mm,75mmとし、860MHz、910MHz、950MHz付近でそれぞれ共振するようになっている。基板特性、すなわち、誘電体特性は、比誘電率=4.5、誘電損失=0.009とし、基板厚さを1.2mmとしている。
図3の寸法および前述の基板特性を備えるRFIDタグにおいて、パッチアンテナに加える周波数を820MHzから1000MHzまで変化したときの各種特性をシミュレーションした。
・整合特性
図4の(A)はタグアンテナのインピーダンスを示すスミスチャートであり、(B)は一部拡大図である。周波数を820MHzから1000MHz まで変化するとタグアンテナのインピーダンスはIPTで示すように丸を描くように変化する。しかし、インピーダンスは大きく変動していないことがわかる。これは、広い帯域に亘ってタグLSIとタグアンテナの整合がとりやすいことを意味している。
図5はタグLSIとタグアンテナで構成されるRFIDタグの等価回路である。等価回路はタグLSIとタグアンテナの並列回路で表わされ、タグLSIは抵抗Rcp(Ω)とキャパシタンスCc(pF)の並列回路で表わされ、タグアンテナは抵抗Rap(Ω)とインダクタンスLap(H)の並列回路で表わされる。なお、タグLSIのリアクタンスXcは1/jωCcp、タグアンテナのリアクタンスXaはjωLであり、RFIDタグにおける整合の条件はRc=Ra、|Xc|=|Xa|である。
図6は周波数を820MHzから1000MHzまで変化したときのタグアンテナの利得を示している。EUは欧州におけるRFIDタグの使用周波数(869.4-869.65MHz)での利得であり、USは米国におけるRFIDタグの使用周波数(902−928MHz)での利得であり、JPは日本におけるRFIDタグの使用周波数(952−954MHz)での利得であり、日米欧で使用される周波数帯で利得が高いことが分かる。
表1に示すようにタグLSIが動作するために必要な最小パワーを−7.00dBm、タグLSIの抵抗Rcpを2000.0Ω、キャパシタンスCcpを0.55pF、リーダライターのアンテナに供給されるパワーを27.00dBm、リーダライタアンテナ利得を9.00dBiとしてS11特性及び通信距離をシミュレーションした。
図7は周波数を820MHzから1000MHz まで変化したときのSパラメータS11のシミュレーション結果である。SパラメータS11はタグLSIとタグアンテナとのインピーダンスマッチングの度合を表わすものであり、基準インピーダンスを50Ωではなく、タグLSIのインピーダンスとしている。図7より日米欧の3つのRFIDタグ使用周波数帯で整合が取れていることが分かる。
タグアンテナとタグLSIのインピーダンスマッチングが取れない場合がある。かかる場合にはループパターンあるいはモノポールパターンの長さを調整し、あるいは、パッチアンテナ間の相対位置を調整することで、タグアンテナとタグLSIのインピーダンスマッチングの調整を行なう。整合調整については第2実施例において詳述する。
第1実施例によれば、タグアンテナとして動作し且つサイズが異なる複数のパッチアンテナを備えたから、周波数帯域を広くでき、しかも、日本、米国、欧州におけるRFIDタグ使用周波数における利得を大きくでき、これら使用周波数が異なる複数の地域(日本、米国、欧州)で利用可能なRFIDタグを提供することができる。また、第1実施例によれば、給電パターン部と各パッチアンテナ間を高周波結合するようにしたから、給電のためにパッチアンテナに孔を明ける必要がなく、しかも、給電部の構造を簡単にできる。
また、第1実施例によれば、ループパターンあるいは線状アンテナパターン(モノポールパターン)の長さを調整し、あるいは、これら長さとパッチアンテナ間の相対位置を調整することで、タグアンテナとタグLSIのインピーダンスマッチングの調整を行なうことができる。したがって、インピーダンス変換回路が不要であり、小型、薄型構造とすることができる。
(a)構造
図9は第2実施例のRFIDタグの説明図であり、(A)は平面図、(B)要部拡大図である。
第2実施例のRFIDタグは、両面プリント基板21の表面をエッチングしてタグアンテナとして動作する2つのパッチアンテナ22a〜22bと給電パターン部24をそれぞれ形成し、該給電パターン部24にタグLSI25をチップボンディング技術により実装することにより作成される。給電パターン部24とタグLSI25は給電素子23を構成する。プリント基板21の図示しない裏面の導電パターンはベタグランド(全面金属)として使用される。
パッチアンテナ22a〜22bのサイズL1〜L2は、共振周波数が例えば米国、日本のUHF帯RFIDタグの使用周波数となるように決められている。給電パターン24は、ループパターン24aと微小ダイポールアンテナとして動作するダイポールパターン24b、24cを備え、ダイポールパターン24b,24cが各パッチアンテナ22a〜22bに高周波結合し、この高周波結合部を介してタグLSI25より各パッチアンテナに信号が入力し、あるいはパッチアンテナで受信した信号が各パターンに伝わってタグLSI25に入力する。微小ダイポールアンテナとは波長λに比べてきわめて短い長さのダイポールアンテナのことを意味し、ここではダイポールパターンあるいはダイポールアンテナパターンという。ダイポールアンテナやモノポールアンテナは線状アンテナの一種である。
各パッチアンテナ22a〜22bの端部中央に細長の切り欠き26a,26bが形成され、ダイポールパターン24b、24cが該切り欠きの中に設けられている。ダイポールパターンの上側にはインピーダンス調整用のループパターン(並列インダクタ)24aがダイポールパターンと一体に形成され、その長さは後述するようにタグアンテナがLSIチップ25にインピーダンスマッチングするように調整される。ダイポールパターン24b,24cは、パッチアンテナ22a〜22bに形成した細長の切り欠き26a,26bに挿入され、該切り欠きを介してパッチアンテナ22a〜22bに高周波的に給電するようになっている。
図10(A),(B)は図9のRFIDタグの実際の寸法を示すもので、パッチアンテナ22a〜22bの一辺のサイズL1〜L2はそれぞれ77.5mm,74mmとし、910MHz、950MHz付近でそれぞれ共振するようになっている。基板特性、すなわち、誘電体特性は、比誘電率=4.5、誘電損失=0.01とし、基板厚さは2mmとしている。
図10の寸法および基板特性を備えるRFIDタグにおいて、パッチアンテナに加える周波数を820MHzから1000MHzまで変化したときの各種特性をシミュレーションした。
・整合特性
図11の(A)はタグアンテナのインピーダンスを示すスミスチャートであり、(B)は一部拡大図である。周波数を820MHzから1000MHz まで変化するとタグアンテナのインピーダンスはIPTで示すように丸を描くように変化するが、インピーダンスは大きく変動していないことがわかる。これは、広い帯域に亘ってタグLSIとタグアンテナの整合がとりやすいことを意味している。
・利得特性
図12は周波数を820MHzから1000MHzまで変化したときのタグアンテナの利得を示しており、2枚のパッチ22a,22bの共振周波数が異なるため利得も2つの周波数でピークを持ち、それぞれのピークが米国でのRFIDタグの使用周波数(902−928MHz)、日本でのRFIDタグの使用周波数(952−954MHz)付近にあることが分かる。
表2に示すようにタグLSIが動作するために必要な最小パワーを−7.00dBm、タグLSIの抵抗Rcpを1400.0Ω、キャパシタンスCcpを0.55pF、リーダライターのアンテナに供給されるパワーを27.00dBm、リーダライタアンテナ利得を9.00dBiとしてS11特性及び通信距離をシミュレーションした。
図13は周波数を820MHzから1000MHz まで変化したときのSパラメータS11のシミュレーション結果である。SパラメータS11はタグLSIとのインピーダンスマッチングの度合を表わすものであり、基準インピーダンスを50Ωではなく、タグLSIのインピーダンスとしている。図13より日米の2つのRFIDタグ使用周波数帯で整合が取れていることが分かる。
図14は周波数を820MHzから1000MHzまで変化したときの通信距離を示し、リーダライターのアンテナに直線偏波のアンテナを使った場合であり、日米の2つのRFIDタグ使用周波数帯で通信距離を長くできることが分る。RFIDタグの通信距離rは(1)式により計算した。
タグアンテナとタグLSIのインピーダンスマッチングが取れない場合がある。かかる場合にはループパターンの長さS2(図10参照)を調整し、あるいは、パッチアンテナ間の相対位置を調整することで、タグアンテナとタグLSIのインピーダンスマッチングの調整を行なう。
(1) ループパターン長S2の調整による整合
図15はループパターン長S2を5mm、15mm、25mm、35mmと変化させ、それぞれのループパターン長において周波数を800MHzから1000MHzまで変化させた場合のスミスチャート上のインピーダンスを示す。ただし、ループパターン長S2以外のアンテナ寸法は図10に示すとおりであり、また、基板の誘電特性は、比誘電率=4.5、誘電損失=0.01とし、基板厚さは2mmである。ループパターン長S2が大きくなるにつれてインピーダンス変化を示すループが大きくなり、このループが大きくなるにつれ、インピーダンスはスミスチャート上を時計回りに移動する。これは主にタグアンテナのサセプタンスが変化していることを意味する。
タグLSIとタグアンテナの整合を考えるとき、コンダクタンスおよびサセプタンス共に最も整合の取れた状態にする必要がある。そして、タグLSIとタグアンテナのコンダクタンスが等しいとき、タグLSIとタグアンテナのサセプタンスは、符合が逆で絶対値が等しい場合に、最も整合が取れた状態になる。第2実施例においてアンテナサセプタンスを調整したい場合、S2の長さを変えるのが有効な手段であることが分かる。
また、第1、第2実施例のようにループにダイポールパターンあるいはモノポールパターンを組み合わせた給電パターンにおいて、ダイポールパターンやモノポールパターンの長さを変えることでも同様にアンテナのサセプタンスを変えることができる。すなわち、波長に比べて十分短いダイポールパターンやモノポールパターンの長さを大きくすると、インピーダンスはスミスチャート上を時計回りに回転する。
図16はパッチアンテナと給電パターンの相対的な位置を変化させてインピーダンスマッチングする方法の説明図である。(A)に示すように第2実施例のRFIDタグにおいてダイポールパターン長S5を48mmに固定し、パッチアンテナ間距離S3を変化させた場合のインピーダンス変化をシミュレーションした。ただし、L1=77mm、L2=74.5mm、W=50mm、誘電体厚さ2.0mm、比誘電率4.5としている。(B)はS3=7mmにおいて、周波数を800MHzから1000MHzまで変化させた場合のスミスチャート上のインピーダンス変化を示し、(C)はS3=37mmにおいて、周波数を800MHzから1000MHzまで変化させた場合のスミスチャート上のインピーダンス変化を示す。
(B)、(C)のシミュレーション結果から分かるように、S3を小さくすると共振周波数付近(一回転する部分)でのインピーダンスはスミスチャートの中心方向に向かう。これは主にタグアンテナのコンダクタンスが小さくなったことに対応している。タグアンテナとタグLSIのサセプタンスの整合が取れているとき、タグアンテナとタグLSIのコンダクタンスが等しい場合に整合は最適な状態になる。タグアンテナのコンダクタンスを最適化したい場合には、パッチアンテナと給電パターンの位置関係を変えることが有効な手法になる。
第2実施例によれば、タグアンテナとして動作し且つサイズが異なる2つのパッチアンテナを設けたから、周波数帯域を広くでき、例えば、日本、米国におけるRFIDタグ使用周波数における利得を大きくでき、これら使用周波数が異なる複数の地域で利用可能なRFIDタグを提供することができる。また、第2実施例によれば、給電パターン部と各パッチアンテナ間を高周波結合するようにしたから、給電のためにパッチアンテナに孔を明ける必要がなく、しかも、給電部の構造を簡単にできる。
また、第2実施例によれば、ループパターンあるいは線状アンテナパターンの長さを調整し、あるいは、パッチアンテナ間の相対位置を調整することで、タグアンテナとタグLSIのインピーダンスマッチングの調整を行なうことができる。したがって、インピーダンス変換回路が不要であり、小型、薄型構造とすることができる。
(a)構造
図17は第3実施例のRFIDタグの説明図であり、(A)は平面図、(B)要部拡大図である。
第3実施例のRFIDタグは、両面プリント基板の表面をエッチングしてタグアンテナとして動作する2つのパッチアンテナ32a〜32bと給電パターン部34をそれぞれ形成し、該給電パターン部34にタグLSI35をチップボンディング技術により実装することにより作成される。給電パターン部34とタグLSI35は給電素子33を構成する。プリント基板の図示しない裏面の導電パターンはベタグランド(全面金属)として使用される。
パッチアンテナ32a〜32bのサイズL1〜L2は、共振周波数が例えば米国、日本のUHF帯RFIDタグの使用周波数となるように決められている。給電パターン部34は、ループパターンを備え、該ループパターンが各パッチアンテナ32a〜32bに高周波結合し、この高周波結合部を介してタグLSI35より各パッチアンテナに信号が入力し、あるいはパッチアンテナで受信した信号が各パターンに伝わってタグLSI35に入力する。すなわち、パッチアンテナ32a〜32bの端部に浅い切り欠き36a,36bが形成され、この切り欠きにループパターンの一部が配置され、該切り欠きを介してループパターン34とパッチアンテナ32a〜32b間が高周波的に接続され、ループパターンよりパッチアンテナ32a〜32bに高周波的に給電するようになっている。
表3に示すようにタグLSIが動作するために必要な最小パワーを−7.00dBm、タグLSIの抵抗Rcpを1500.0Ω、キャパシタンスCcpを1.0pF、リーダライターのアンテナに供給されるパワーを27.00dBm、リーダライタアンテナ利得を9.00dBiとして通信距離を(1)式によりシミュレーションした。
図18は周波数を800MHzから1000MHz まで変化したときの通信距離を示し、リーダライターのアンテナに直線偏波のアンテナを使った場合であり、日米の2つのRFIDタグ使用周波数帯で通信距離を長くできることが分る。ただし、パッチアンテナ32a〜32bの一辺のサイズL1〜L2はそれぞれ77.5mm、74mmとし、920MHz、950MHz付近でそれぞれ共振するようにした。また、基板の誘電体特性は比誘電率=4.5、誘電損失=0.01とし、基板厚さを2mmとしている。
第3実施例によれば、タグアンテナとして動作し且つサイズが異なる2つのパッチアンテナを設けたから、周波数帯域を広くでき、例えば、日本、米国におけるRFIDタグ使用周波数における利得を大きくでき、これら使用周波数が異なる複数の地域で利用可能なRFIDタグを提供することができる。また、第2実施例によれば、給電パターン部と各パッチアンテナ間を高周波結合するようにしたから、給電のためにパッチアンテナに孔を明ける必要がなく、しかも、給電部の構造を簡単にできる。
また、第3実施例によれば、第2実施例と同様にループパターンの長さを調整し、あるいは、パッチアンテナ間の相対位置を調整することで、タグアンテナとタグLSIのインピーダンスマッチングの調整を行なうことができる。したがって、インピーダンス変換回路が不要であり、小型、薄型構造とすることができる。
図2を参照すると、パッチアンテナ12の1辺の電気的長さを半波長(=λ/2)にすることにより、波長λに応じた周波数で該パッチアンテナを共振させることができる。
また、図19(A),(B)に示すようにパッチアンテナ12の片側端部あるいは両側端部に切り欠き41,42を形成し、C型パッチ形状あるいはH型パッチ形状とし、(a1+a2+a3+2×a4)の電気長がλ/2と概略等しくなるようにしても波長λに応じた周波数で該パッチアンテナを共振させることができる。したがって、パッチアンテナの小型化を図るためにC型パッチ形状あるいはH型パッチ形状とする。
第1〜第3実施例のタグアンテナは、図2に示すようにY軸方向に直線偏波する電波を水平面(パッチアンテナ面)に垂直方向に放射するものであり、当然、Y軸方向に直線偏波し、かつ、パッチアンテナ面に垂直方向から入射する電波を最も効率よく受信できる。しかし、X軸方向に直線偏波する電波が入射した場合には受信できない。そこで、円偏波の電波を発射し、かつ、任意の方向に直線偏波する電波が入射しても受信できるようにする。
図20は円偏波の電波の放射及び受信が可能なパッチアンテナの構成例である。図20(A)は電流Jが往復する方向に斜めにパッチアンテナPATTの角部51,52を切断した例、図20(B)は電流Jが往復する方向に斜めにパッチアンテナPATTにスロット53を形成した例である。
12a〜12c パッチアンテナ
13 給電素子
14 給電パターン部
14a ループパターン
14b モノポールパターン
15 タグLSI
Claims (8)
- タグアンテナとタグLSIを備えたRFIDタグにおいて、
給電パターン部にタグLSIが搭載された給電素子、
タグアンテナとして動作し、且つサイズが異なる複数のパッチアンテナ、
前記給電素子と前記各パッチアンテナ間を高周波結合する高周波結合部、
を備えたことを特徴とするRFIDタグ。 - 請求項1記載のRFIDタグにおいて、
前記給電パターン部はループパターンを備え、前記高周波結合部は該ループパターンと各パッチアンテナ間を高周波結合する、
ことを特徴とするRFIDタグ。 - 請求項1記載のRFIDタグにおいて、
前記給電パターン部は線状アンテナパターンを備え、前記高周波結合部は該線状アンテナパターンと各パッチアンテナ間を高周波結合する、
ことを特徴とするRFIDタグ。 - 請求項1記載のRFIDタグにおいて、
前記給電パターン部はループパターンと線状アンテナパターンの組み合わせパターンを備え、前記高周波結合部は該ループパターンあるいは線状アンテナパターンと各パッチアンテナ間を高周波結合する、
ことを特徴とするRFIDタグ。 - 請求項3乃至4記載のRFIDタグにおいて、前記線状アンテナパターンはダイポールパターンあるいはモノポールパターンである、
ことを特徴とするRFIDタグ。 - 請求項1記載のRFIDタグにおいて、
前記パッチアンテナの一部を切り欠いてH型あるいはC型パッチ形状にしたことを特徴とするRFIDタグ。 - 請求項1記載のRFIDタグにおいて、
前記パッチアンテナの角部を斜めに切り欠くことで円偏波を受信、放射可能にした構造を備えたことを特徴とするRFIDタグ。 - 請求項1記載のRFIDタグにおいて、
前記パッチアンテナに斜めにスリットを設けることで円偏波を受信、放射可能にした構造を備えたことを特徴とするRFIDタグ。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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