JP2000099674A - 非接触伝達機構付icカード - Google Patents

非接触伝達機構付icカード

Info

Publication number
JP2000099674A
JP2000099674A JP26408098A JP26408098A JP2000099674A JP 2000099674 A JP2000099674 A JP 2000099674A JP 26408098 A JP26408098 A JP 26408098A JP 26408098 A JP26408098 A JP 26408098A JP 2000099674 A JP2000099674 A JP 2000099674A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
card
coil
antenna
contact
transmission mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26408098A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Emori
晋 江森
Hidemi Nakajima
英実 中島
Susumu Igarashi
進 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP26408098A priority Critical patent/JP2000099674A/ja
Publication of JP2000099674A publication Critical patent/JP2000099674A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】非接触ICカードにおいてエンボスによるシス
テムに適用可能であり、十分な交信距離が得られる受信
感度を有し、たとえ接触型と非接触型の双方の伝達機構
を備えたICカードであっても、実用的な動作状態を維
持できる非接触伝達機能付きICカードを提供するこ
と。 【解決手段】ICモジュール、非接触伝達機構としての
アンテナ又はコイル、そしてカード基体を備えており、
ICモジュールは、ICカード用の非接触型伝達機能を
内蔵したICチップが支持体であるモジュール基板表面
に搭載されているか、又は、ICチップ単独のいずれか
であって、非接触伝達機構としてのアンテナ又はコイル
は、カード基体の端面に絶縁被覆導線が巻かれて形成さ
れていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非接触型情報媒体に
関し、詳しくは、オフィスオートメーション(いわゆる
OA)、ファクトリーオートメーション(いわゆるF
A)、あるいはいわゆるセキュリティー(Securi
ty)を必要とする分野等で使用されるICカード等に
代表される情報記録媒体において、電源電力の受電ある
いは信号の授受を少なくとも非接触状態で行うことが可
能な非接触伝達機構を備えたICカード(非接触型)と
か、あるいは接触型(電気的接点を備えた)と前記非接
触型との双方の装備をもつICカード(複合型)に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】半導体メモリー等を内蔵するICカード
の登場により、従来の磁気カード等に比べて記憶容量が
飛躍的に増大するとともに、マイクロコンピュータ等の
半導体集積回路装置を内蔵することによってICカード
自体が演算処理機能を有することで情報媒体に高いセキ
ュリティー性を付与することができるようになった。
【0003】ICカードは、いわゆるISOによって国
際的に規格化されており、一般的に外部端子付きICカ
ードはプラスチックなどを基材とするカード本体に半導
体メモリー等のICが内蔵され、カード表面に外部読み
書き装置との接続のために金属製の導電性端子が設けら
れており、そのICカードと外部読み書き装置とのデー
タの交信のためにICカードを外部読み書き装置のカー
ドスロットに挿入して用いるものである。これは、大量
データ交換や決済業務等交信の確実性と安全性が求めら
れる用途、例えばクレジットや電子財布応用では好都合
である。尚、本明細書では、外部端子付きICカードの
ことを、接触型ICカードと称したりもする。
【0004】一方、入退室等のゲート管理への適用に際
しては、認証が主たる交信内容であって、交信データ量
も少量の場合が多く、より簡略な処理が望まれる。この
問題を解決するために考案された技術が非接触ICカー
ドである。尚、本明細書では、非接触型伝達機構を備え
たICカードのことを、非接触ICカード、又は非接触
型伝達機構付ICカードと称したりもする。これは、空
間に高周波電磁界や超音波、光等の振動エネルギーの場
を設けて、そのエネルギーを吸収、整流してカードに内
蔵された電子回路を駆動する直流電力源とし、この場の
交流成分の周波数をそのまま用いるか、或いは逓倍や分
周して識別信号とし、この識別信号をアンテナ又はコイ
ルやコンデンサ等の結合器を介してデータを半導体素子
の情報処理回路に伝送するものである。
【0005】特に、認証や単純な計数データ処理を目的
とした非接触ICカードの多くは、電池とCPU(中央
処理装置)を搭載しないハードロジックの無線認証(本
明細書ではこれを単にRF−IDと呼ぶ;Radio Freque
ncy IDentificationの略)であって、このRF−IDの
出現によって、従来の単なる磁気カードに比較して偽造
や改竄に対する安全性が高まるとともに、ゲート通過に
際してカードの携帯者はゲート装置に取り付けられた読
み書き装置のアンテナ部に接近させるか、携帯したカー
ドを読み書き装置のアンテナ部に触れるだけでよく、カ
ードをケースから取り出して読み書き装置のスロットに
挿入するというデータ交信のための煩雑さは軽減され
た。加えて、非接触ICカードは使用する通信周波数帯
において大別すると、100kHz近傍の長波帯と、1
0MHz近傍の短波帯、そして数GHz帯のマイクロ波
帯の3帯域に分類される。そして、長波帯から短波帯に
おけるアンテナはコイルによって実現され、マイクロ波
帯ではストリップアンテナである。さらに、長波帯に於
けるアンテナの感度は巻数に比例し、短波帯では断面積
に大きく依存する。
【0006】さて、一般的に、非接触ICカードは以下
のように製作される。導電性ペースト印刷、巻線溶着加
工、銅箔エッチング加工などによって製作された非接触
伝達用の金属箔のアンテナ又はコイルを持つフィルム状
に形成されたアンテナ基板にICモジュールが実装さ
れ、オーバーシートと基材によって挟み込まれ、ラミネ
ートされてカードが製作される。このとき、アンテナ又
はコイルとICモジュールとの接続のための2つのアン
テナ端子はアンテナ基板上に露出している。ICモジュ
ールは、ICが実装され、アンテナとの接続のための端
子が設けられている。アンテナ基板の接続端子には導電
性接着フィルムが貼付される。ICモジュールの接続端
子と端子に導電性接着フィルムが貼付されたアンテナ基
板とが双方の接続端子が重なり合うようにICモジュー
ルがアンテナ基板に据え付けられた後、熱と圧力を加え
てICモジュールの端子とアンテナ端子とが結合されて
実装を終了する。その他、最近では、ICモジュールを
形成することなく、アンテナを形成したフィルムや基板
上にICチップを直接導電性接着フィルムを用いて実装
する方法が多く採用されている。
【0007】短波帯のRF−IDのアンテナは、通常、
印刷配線板によってプリントコイルとして平面的に形成
される。そのため、カードに収まるようにアンテナを形
成した場合にアンテナの巻線はカードの内側に入り込む
ことになる。実用的なアンテナ又はコイルを形成する為
に、巻線溶着法や銅箔エッチング法では、コイルの実装
幅として2〜5mm、導電性ペースト印刷法では5mm
以上の幅を必要とする。つまり、2次元的に形成された
アンテナ又はコイルは占有面積が多く必要であり、実効
的なアンテナ又はコイルの断面積が制限され、小さくな
ることになる。さらに、エンボス加工を行うことを前提
に設計された非接触ICカードのアンテナ又はコイル
は、アンテナの実装にかなりの幅を要することから、例
えば特開平8−187981号公報や特開平8−227
447号公報に提案されているように、エンボス領域を
避けアンテナ面積を小さくするることでアンテナを配置
する手段が多く行われている。この実現手段ではアンテ
ナの面積が大きく減少してしまうという欠点があった。
【0008】一方、近年になって、多目的な用途に1枚
のカードで対応することを目的として前者の外部端子を
持つ接触型の機能と後者の無線通信によってデータ交信
する非接触型の機能の双方を有する複合型のICカード
が考案されている。接触型のCPU処理という高いセキ
ュリティー性と非接触型の利便性という双方の利点を結
合したものである。
【0009】複合ICカードにおいてエンボス加工を前
提とした従来の技術としては、例えば特開平7−239
922号公報に示されるものがある。これによれば、I
Cカード用ICモジュールであって、該ICモジュール
は、ICチップと、該ICチップと電気的に接続され外
部機器との間で情報及び/またはエネルギーの伝達を行
う伝達機構と、該ICチップ及び該伝達機構とを支持す
る支持体とからなり、前記伝達機構が、コイル又はアン
テナからなる非接触型伝達機構と、前記支持体表面に設
けられた導体をパターン化した複数の端子電極からなる
接触型伝達機構と、を備えた構成とし、接触型と非接触
型の両方の方式に対応可能な機能をモジュール化して、
このICモジュールをプラスチックカード基体に嵌合固
定するものである。
【0010】さらに、前記の実現手段として非接触伝達
のためのアンテナまたはコイルを端子電極の周囲を囲む
ように設けるか、逆に、アンテナを中心に据え、その周
囲に端子電極を設けるものであって、端子電極とアンテ
ナとがモジュール基板に対して同じ側でしかもカード表
面側に露出して配置されるものである。つまり、非接触
伝達用のアンテナをICモジュール内に収納すること
で、最終工程であるICモジュールのカード基板への実
装工程におけるアンテナ又はコイルとICモジュールと
の接続を不要としたものである。
【0011】しかしながら、この提案で具体的に説明さ
れているICモジュール基板の端子電極の周囲にプリン
トパターンでアンテナ又はコイルを設ける方法では、通
常のICモジュールの寸法が12mm×12mm程度で
あるのでアンテナ又はコイルの大きさは上記の数値を超
えることは許容されない。よって、ICモジュール内で
端子電極の外周部にコイルを配置した場合には、プリン
トコイルを形成するとしても数巻きしかとれないことに
なり、コイルの面積が小さいことも影響して十分な電力
を受信することができず、交信距離が短い(数mm以
下)の密着結合のみが許される。しかし、その結果これ
では非接触伝達機構を付加する効果が小さい。
【0012】RF−IDのような非接触伝達機構を付与
する効果は、数十mmから百mmを超える交信距離によ
って得られるものであり、この領域において、カードを
外部読み書き装置のアンテナ部に「かざす」ことで交信
が達成可能となる。そうするためには、コイルの面積を
大きくすることが必要である。しかし、実用的な面積に
するとエンボス領域にかかってしまうことになる。
【0013】また、後者のアンテナの周囲に端子電極を
設ける配置は、エンボス領域への侵犯が明白であり、外
部端子付きICカードの規格であるISO7816から
大きく逸脱したものであって、市場に受け入れられる可
能性は低い。結果として、外部端子と同一面にプリント
コイルを設ける方法では、収容効率が低く実用的ではな
い為に、商業的には採用し難いところとなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
従来の技術が持つ問題点に着目してなされたものであっ
て、非接触ICカードにおいてエンボスによるシステム
に適用可能であり、十分な交信距離が得られる受信感度
を有すこと、そして、日常的な使用環境下で不測位に生
じる恐れがある曲げに対しても極度には曲がりにくく多
少の曲げに対しては耐久性を有するカードとすること。
また、たとえ接触型と非接触型の双方の伝達機構を備え
たICカードであっても、実用的に満足のいく動作状態
を維持できるカードとすること。このような課題を解決
出来る非接触伝達機構付ICカードを提供することを目
的とする。尚、接触型と非接触型の双方の伝達機構を備
えたICカードのことを、本明細書では複合ICカード
とも称する。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明が提供する手段とは、まず請求項1に示すよう
に、少なくとも、ICモジュール、非接触伝達機構とし
てのアンテナ又はコイル、そしてカード基体を備えてお
り、該ICモジュールは、ICカード用の非接触型伝達
機構を内蔵したICチップが支持体であるモジュール基
板表面に搭載されているか、又は、ICチップ単独のい
ずれかであって、前記非接触伝達機構としてのアンテナ
又はコイルは、前記カード基体の端面に絶縁被覆導線が
巻かれて形成されていること;を特徴とする非接触伝達
機構付ICカードである。
【0016】これによって、カードの外形寸法にほぼ等
しいアンテナ面積を実現できるので、受信感度の高い非
接触伝達機構を実現する。
【0017】また、請求項2に示す発明は、請求項1に
記載の非接触伝達機構付ICカードを基本構成としてお
り、前記カード基体の端面には凹部を備えており、該凹
部は、アンテナ又はコイルが実装されてあって、しかも
樹脂封止してあることを特徴とする。
【0018】これによって、カード表面にコイルまた
は、アンテナが露出することが無く、露出する構成に比
べ信頼性が高く、美観状も好ましい。
【0019】また、請求項3に示す発明は、請求項1に
記載の非接触伝達機構付ICカードを基本構成としてお
り、前記アンテナ又はコイルは、その断面形状が少なく
ともほぼ円形であり、且つ、仕上がり直径が30〜50
0μmの絶縁被覆導線であることを特徴とする。
【0020】これによって、アンテナ又はコイルの実装
面積をプリントアンテナに比較して大きく減少すること
ができるのでエンボス領域を完全に避けることができ
る。
【0021】また、請求項4に示す発明は、請求項1に
記載の非接触伝達機構付ICカードを基本構成としてお
り、前記アンテナ又はコイルは、その断面形状が少なく
ともほぼ長方形であり、仕上がり寸法で短辺が30μm
以上、長辺が500μm以下の絶縁被覆導線であること
を特徴とする。
【0022】これによって、アンテナ又はコイルの実装
面積をプリントアンテナに比較して大きく減少すること
ができるのでエンボス領域を完全に避けることができ
る。
【0023】または、請求項5に示すように、請求項1
乃至4のいずれかに記載の非接触伝達機構付ICカード
を基本構成としており、前記ICチップが前記非接触型
伝達機構の他に接触型伝達機構も備えており、該ICチ
ップを搭載した支持体の該ICチップ搭載面とは反対側
の表面に接触型伝達機構としての外部端子を備えている
ことを特徴とする。
【0024】これによって、複合型ICカードにおいて
も十分に大きなアンテナ特性を実現できる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明に関連する非接触伝達機構
付ICカードの基本構成を以下に説明する。非接触伝達
機構付ICカードシステムに用いられる非接触伝達は、 (イ)非接触伝達用の送受信回路と、空間にエネルギー
と情報を放出するためのコイル又はアンテナを装備した
外部読み書き装置と; (ロ)エネルギーを受け取り回路の動作電力を受電する
回路と、外部読み取り装置からの情報を受信するコイル
又はアンテナと、受信した情報をデータに復元する受信
回路、受信情報に対する回答情報を送信する送信回路、
及び、外部に情報を放出するためのコイル又はアンテ
ナ、を有するカード;との間で行われる。そして現在で
は、外部読み取り装置と、前記カードのコイル又はアン
テナとしては、送信/受信兼用のコイル又はアンテナ
を、それぞれ1つだけ持っているのが一般的である。
【0026】そして、外部読み書き装置の送受信回路で
発生された高周波信号により、送受信用コイルまたは、
アンテナに高周波磁界が誘起される。この高周波信号
は、電磁エネルギーとして空間に放射される。このと
き、非接触ICカードがこの高周波磁界中に位置する
と、外部読み書き装置の送受信コイルにより発生された
高周波磁界により、非接触ICカードのコイルまたは、
アンテナに電流を流す。このとき、受信感度は非接触I
Cカードのコイルまたは、アンテナの特性と外部読み書
き装置の送受信コイルまたは、アンテナの特性に大きく
依存する。
【0027】外部読み書き装置の送受信コイルにより発
生された電磁エネルギーは送受信コイル近傍でコイル面
と垂直方向に電磁エネルギーを放出する。一方、非接触
ICカードのコイルまたは、アンテナは、受信効率を最
適化するようにインピーダンス整合される。このとき、
結果として、非接触ICカードのコイルまたは、アンテ
ナは、その断面積が大きいほど外部読み書き装置の送受
信コイルから放出されたエネルギーを多く受信できる。
更に、外部読み書き装置の送受信コイルと非接触ICカ
ードのコイル又はアンテナの間の最大伝達効率は回路定
数の選択によって決定される。
【0028】しかしながら、一般的な非接触伝達機構と
してのアンテナ又はコイルは、樹脂シートの上に、銅箔
エッチングや導線の溶着、あるいは、導電性ペースト印
刷することで平面コイルとして実現されている。これら
の2次元的なアンテナ又はコイル形成方法では比較的大
きなコイル幅を必要とするので、カードの端面近傍にエ
ンボス領域を避けて実装することは試みられていない。
【0029】一方、現在の印刷配線板の製造技術では
0.1mmのパターン幅が限界であり、プリントコイル
では、約12mm×12mmの従来の接触型ICカード
のモジュール基板面内に数十巻きすることによって接触
型と非接触型の双方の機能を持つ複合ICモジュールを
実現することは困難である。結果として、コイルアンテ
ナの断面積を大きくすることによって、インピーダンス
整合のためのコイルの巻数を減少させることが有効な手
段である。
【0030】以上のようにして、カードと外部読み書き
装置との間の通信距離をより大きくするためには、コイ
ルアンテナを用いる場合、可能な限りコイルの断面積を
大きく取ることが重要である。
【0031】そこで、マグネットワイヤーの技術に着目
し、仕上がり線径で30μmから500μm程度の絶縁
被覆導線を安定してカード内に収納する手段として、カ
ード端面に適度な幅と深さで溝を設け、そのカード端面
の溝に導線を巻回する事が可能であり、この方法がカー
ドという限られた面積の媒体における最大コイル面積を
得ることが出来る。
【0032】そのような技術的な実状を鑑みて、従来の
外部端子付きICカードの端子電極の配置を保持しつ
つ、製造が容易で、カードの美観を損なうことなく且
つ、十分な通信距離を実現しうる手段を考案するに至っ
た。
【0033】
【実施例】<実施例1>図1は、本発明にかかる非接触
伝達機構付ICカードの第1の実施例である非接触IC
カードの概略構成図である。図2は、第1の実施例の非
接触ICカードのアンテナ又はコイルの実装状態の説明
図であり、図2(a)は非接触ICカードの断面図、図
2(b)は正面からの透視図である。本発明にかかる非
接触ICカード1は、非接触伝達機構を有するICモジ
ュール2とアンテナ又はコイル3、カード基体4およ
び、オーバーシート7からなる。
【0034】ICモジュール2は、図示しないモジュー
ル基板に、やはり図示しないICチップを搭載したもの
であり、モジュール基板にはアンテナ又はコイル3の接
続用の端子が設けられている。ICモジュール2に替え
て、ICチップのベア実装も可能であり、いずれも本発
明に適用できる。
【0035】この非接触ICカード1は以下の手順で製
作される。STEP 1 まず、カード基体4は、アンテナ又はコイル3の巻始め
と巻終わりの導線端子5を収納するためのコイル溝Aと
コイル溝BとICモジュール2のモジュール実装穴6と
が射出成形等によって同時形成される。STEP 2 次に、図2(a)に示すように、コイル溝Cが切削加工
によって幅0.1〜0.3mm、深さ0.2〜0.5m
mでカードの端面全周に形成される。STEP 3 その後、巻線機によって、仕上がり線径で30〜500
μm程度の絶縁被覆導線をカード端面のコイル溝Cに数
回巻く。STEP 4 続いて、ICモジュール2が、カード基体4のICモジ
ュール2のモジュール実装穴6に搭載され、アンテナ又
はコイル3の導線端子5とICモジュール2の図示しな
い接続端子とが熱溶着法などにより電気的に接続され
る。STEP 5 その後、オーバーシート7をICモジュール2の実装面
でカード基体4とラミネートする。STEP 6 最後に、非接触ICカード1の端面を樹脂封止すること
で非接触ICカードが完成する。
【0036】<実施例2>図3は、本発明にかかる第2
の実施例として複合ICカードを挙げたその概略構成図
である。図4は、第2の実施例の複合ICカードのアン
テナ又はコイルの実装状態の説明図であり、そのうちの
図4(a)は複合ICカードの断面図を、また図4
(b)はカードベースの正面図を示したものである。本
発明にかかる複合ICカード10は、複合ICモジュー
ル11とカードベース12および、オーバーシート20
からなる。
【0037】図4(a)に示すように、複合ICモジュ
ール11は、モジュールの実装基板である樹脂シート1
4の一方の表面に図3に示す接触型伝達機構である端子
電極15を、他方の面に接触型インターフェースと非接
触型インターフェースとの双方の機能を内蔵した複合I
Cチップ13を実装し、結合コイルaを巻回したコイル
枠16を複合ICチップ13と同一の面に実装してな
る。
【0038】複合ICチップ13は、モジュール基板で
ある樹脂シート14の端子電極15の形成面とは反対側
の面に実装される。複合ICチップ13の図示しない外
部接続点と端子電極15とは、図示しないスルーホール
で結ばれた端子電極15の形成面とは反対の面に設けら
れた導体パターンで接続される。複合ICチップ13と
図示しない導体パターンの端子とは半田や導電性接着剤
を用いて熱溶着されて回路が形成される。この接続は、
複合ICチップ13の回路形成面と樹脂シート14の表
面に設けられた導体パターンとをワイヤボンドすること
によっても実現されうる。必要に応じて、複合ICチッ
プ13には樹脂モールドが施される。
【0039】結合コイルaは、コイル枠16に絶縁被覆
導線を10から20巻することで形成される。結合コイ
ルaを巻き付けたコイル枠16は、モジュール基板であ
る樹脂シート14の複合ICチップ13の搭載面に実装
される。最後に、図示しない結合コイルaの接続端子が
樹脂シート14表面の図示しない導体パターンと回路接
続されて複合ICモジュール11が完成する。
【0040】本発明に係る複合ICカード10のカード
ベース12は、図4(a)及び、図4(b)に示すよう
に、図示しない樹脂シートに銅箔パターンで平面コイル
の結合コイルbと図示しない共振用コンデンサが形成さ
れた結合コイル基板17とアンテナ又はコイル3とカー
ド基体4からなる。
【0041】STEP 1 カード基体4は、結合コイル基板17の実装と複合IC
モジュール11の嵌合を兼ねる実装穴18と、アンテナ
又はコイル3の巻始めと巻終わりの導線端子5を収納す
るためのコイル溝A、コイル溝Bとが射出成形等によっ
て同時形成される。STEP 2 次に、コイル溝Cが切削加工によって幅0.1〜0.3
mm、深さ0.2〜0.5mmでカードの端面全周に形
成される。STEP 3 その後、巻線機によって、仕上がり線径で30〜500
μm程度の絶縁被覆導線をカード端面のコイル溝Cに数
回巻く。STEP 4 その後、実装穴18に結合コイル基板17が実装され
る。STEP 5 さらに、アンテナ又はコイル3の端子と結合コイル基板
17に形成された結合コイルbの接続端子とが電気的に
接続されカードベース12が完成する。STEP 6 続いて、モジュール嵌合穴19を穿けられたオーバーシ
ート20を、完成したカードベース12にオーバーシー
ト20のモジュール嵌合穴19とカード基体4の実装穴
18とを位置合わせして、カードベース12とオーバー
シート20とをラミネートした後、コイル溝Cが樹脂封
止される。STEP 7 最後に、図示しない接着シートを端子電極15形成面と
は反対の面に貼り付けた複合ICモジュール11が、複
合ICカード10のモジュールの実装穴18に搭載さ
れ、複合ICカード10が完成する。
【0042】オーバーシート7、20とカード基体4の
基材としては塩化ビニルを用いたが、その他、PET、
ポリカーボネート、合成紙など十分なカードの特性が得
られるもので有ればすべて本発明に適用できる。
【0043】本発明において、カード基体の製作を射出
成形方式としたが、カード特性を維持する方法であれば
いずれも本発明に適用可能であって、例えば、延伸によ
って製作されたシートをカード形状に抜いて、切削加工
によってモジュール嵌合穴やアンテナ又はコイルを実装
するための溝を形成してもよい。
【0044】第2の実施例におけるアンテナ又はコイル
3の構成と製作方法は第1の実施例と同等である。第2
の実施例の複合ICカード10の非接触伝達機構は、ア
ンテナ又はコイル3と複合ICモジュール11間を、結
合コイルaと結合コイルbとによって磁気結合させる構
成とした。この利点は、カード製造の最終工程で、複合
ICモジュール11の接続端子とアンテナ又はコイルの
導線端子5とをカード内部で接続するという問題を解決
したことにある。
【0045】説明図では、結合コイル基板17を実装穴
18に装着した後にアンテナ又はコイル3の導線端子5
を結合コイル基板17の上面で接続するようになってい
るが、逆に結合コイル基板17の裏面で相互接続を行っ
てから実装穴18に装着することで複合ICモジュール
11の搭載面全面を平坦とすることも有効である。
【0046】本実施例では、アンテナ又はコイルに使用
された巻線の断面形状を円形または、矩形としたが、こ
の他にも角丸の矩形、楕円形あるいはその他の形状であ
ってもよく、本発明はその形状を特に限定するものでは
ない。
【0047】以上、実施例を用いて、詳細に記述した
が、図に示したは説明のための一例であって、アンテナ
又はコイル3と複合ICカード10に於ける端子電極1
5を除いては個々の機能の配置や大きさに特に限定され
る物ではない。例えば、実施例1では、非接触ICモジ
ュール2の実装位置を第2の実施例の複合ICカード1
0の位置とほぼ同じに描いているが、エンボス指定領域
から外れていれば、いずれの異なる位置に実装すること
も本発明に含まれる。アンテナ又はコイル3の端子引き
出し方向についても同様である。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
における非接触伝達機構付ICカードは、アンテナ又は
コイル等の非接触結合素子を持つ非接触型の方式に対応
可能な機能を有しており、接触型伝達機構と非接触型伝
達機構とを併せ持つ複合ICモジュールを組み込んだ複
合ICカードは、接触型ICカード構成と同等性を持つ
ようにように構成した。
【0049】本発明の非接触伝達機構付ICカードのよ
うに構成することによって、従来の非接触ICカードに
比較して大きなアンテナ面積を実現できる。また、カー
ド基体にアンテナを封止することなく非接触伝達機構を
実現する。また、カード表面にコイルまたは、アンテナ
が露出することが無く、露出する構成に比べ信頼性が高
く、美観状も好ましい。更に、1枚のオーバーシートと
カード基体とをラミネートするだけでカードを製造可能
であり、製造工程を簡略化できる。更に、複合ICカー
ドにおいては、従来の接触型ICカードの問題であるI
Cモジュールの剥離不良を解消できるという効果があ
る。加えて、アンテナ又はコイルの配置と形成法を工夫
したことで、エンボス加工、磁気記録層など接触型IC
カードの規格のすべてにほぼ準拠できる。
【0050】総じて、本発明によれば、非接触ICカー
ドにおいてエンボスによるシステムに適用可能であり、
十分な交信距離が得られる受信感度を有し、たとえ接触
型と非接触型の双方の伝達機構を備えた複合ICカード
であっても、実用的な動作状態を維持できる非接触伝達
機構付ICカードを提供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる非接触伝達機構付ICカードの
第1の実施例である非接触ICカードの概略構成図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施例に関わる非接触ICカー
ドのアンテナ又はコイルの実装状態の説明図である。図
2(a)は非接触ICカードの断面図、図2(b)は正
面からの透視図である。
【図3】本発明にかかるICカードの第2の実施例であ
る複合ICカードの概略構成図である。
【図4】本発明の第2の実施例に関わる複合ICカード
のアンテナ又はコイルの実装状態の説明図である。図4
(a)は複合ICカードの断面図、図4(b)はカード
ベースの正面図である。
【符号の説明】
1・・・・非接触ICカード 2・・・・ICモジュール 3・・・・アンテナ又はコイル 4・・・・カード基体 5・・・・導線端子 6・・・・モジュール実装穴 7・・・・オーバーシート 10・・・複合ICカード 11・・・複合ICモジュール 12・・・カードベース 13・・・複合ICチップ 14・・・樹脂シート 15・・・端子電極 16・・・コイル枠 17・・・結合コイル基板 18・・・実装穴 19・・・モジュール嵌合穴 20・・・オーバーシート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、ICモジュール、非接触伝達
    機構としてのアンテナ又はコイル、そしてカード基体を
    備えており、 該ICモジュールは、ICカード用の非接触型伝達機構
    を内蔵したICチップが支持体であるモジュール基板表
    面に搭載されているか、又は、ICチップ単独のいずれ
    かであって、 前記非接触伝達機構としてのアンテナ又はコイルは、前
    記カード基体の端面に絶縁被覆導線が巻かれて形成され
    ていること;を特徴とする非接触伝達機構付ICカー
    ド。
  2. 【請求項2】前記カード基体の端面には凹部を備えてお
    り、該凹部は、アンテナ又はコイルが実装されてあっ
    て、しかも樹脂封止してあること;を特徴とする請求項
    1に記載の非接触伝達機構付ICカード。
  3. 【請求項3】前記アンテナ又はコイルは、その断面形状
    が少なくともほぼ円形であり、且つ、仕上がり直径が3
    0〜500μmの絶縁被覆導線であること;を特徴とす
    る請求項1又は2のいずれかに記載の非接触伝達機構付
    ICカード。
  4. 【請求項4】前記アンテナ又はコイルは、その断面形状
    が少なくともほぼ長方形であり、仕上がり寸法で短辺が
    30μm以上、長辺が500μm以下の絶縁被覆導線で
    あること;を特徴とする請求項1又は2のいずれかに記
    載の非接触伝達機構付ICカード。
  5. 【請求項5】前記ICチップが前記非接触型伝達機構の
    他に接触型伝達機構も備えておりり、該ICチップを搭
    載した支持体の該ICチップ搭載面とは反対側の表面に
    接触型伝達機構としての外部端子を備えていること;を
    特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の非接触伝達機
    構付ICカード。
JP26408098A 1998-09-18 1998-09-18 非接触伝達機構付icカード Pending JP2000099674A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26408098A JP2000099674A (ja) 1998-09-18 1998-09-18 非接触伝達機構付icカード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26408098A JP2000099674A (ja) 1998-09-18 1998-09-18 非接触伝達機構付icカード

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000099674A true JP2000099674A (ja) 2000-04-07

Family

ID=17398247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26408098A Pending JP2000099674A (ja) 1998-09-18 1998-09-18 非接触伝達機構付icカード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000099674A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023052804A1 (en) * 2021-09-29 2023-04-06 Linxens Holding Printed circuit for integration into a smart card, smart card with such a printed circuit and reel-to-reel tape for use in a fabrication process of a smart card

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023052804A1 (en) * 2021-09-29 2023-04-06 Linxens Holding Printed circuit for integration into a smart card, smart card with such a printed circuit and reel-to-reel tape for use in a fabrication process of a smart card

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3800765B2 (ja) 複合icカード
JP3800766B2 (ja) 複合icモジュールおよび複合icカード
US6378774B1 (en) IC module and smart card
JP2001043340A (ja) 複合icカード
JPH11149536A (ja) 複合icカード
JP4653440B2 (ja) Rfidタグおよびその製造方法
JP3779328B2 (ja) カード又はラベル用の非接触電子モジュール
JP2006301827A (ja) 非接触icカードシステム、並びに非接触icカードの取付体
JP2017041272A (ja) 複合icカード
US20060255160A1 (en) Memory card, the fabrication thereof and a mobile phone apparatus having a memory card
JPH11328341A (ja) 複合icカード
JP4184716B2 (ja) 非接触式データキャリア装置用補助アンテナ部材を内蔵したカバンおよび非接触式データキャリア装置用補助アンテナ部材
JP2000172814A (ja) 複合icモジュール及び複合icカード
JP2001109861A (ja) 非接触icカード
JP2016504647A (ja) チップカードモジュール用のコネクタを製造する方法、この方法によって得られるチップカードコネクタ、及びそのようなコネクタを含むチップカードモジュール
JP2001209772A (ja) 非接触伝達機構付icカード
JP2000099674A (ja) 非接触伝達機構付icカード
JP2001109862A (ja) 非接触icカード
JP4743369B2 (ja) 非接触式データキャリア装置用補助アンテナ部材、および該補助用アンテナ部材を配設した物品
JP4269450B2 (ja) 複合icカード用アンテナシートおよびそれを用いた複合icカード
JP2000207521A (ja) 複合icカ―ドとその製造方法
JPH11259615A (ja) Icカード
JP4641095B2 (ja) 非接触式データキャリア装置とブースターアンテナ部用配線部材
JP2000163540A (ja) 複合icモジュールおよび複合icカード並びに複合icカードシステム
JPWO2018092897A1 (ja) 電磁結合デュアルicカード及びicモジュール