JP2010124270A - ノイズフィルタ - Google Patents

ノイズフィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP2010124270A
JP2010124270A JP2008296356A JP2008296356A JP2010124270A JP 2010124270 A JP2010124270 A JP 2010124270A JP 2008296356 A JP2008296356 A JP 2008296356A JP 2008296356 A JP2008296356 A JP 2008296356A JP 2010124270 A JP2010124270 A JP 2010124270A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
conductor
insulating layer
magnetically coupled
noise filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008296356A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5439797B2 (ja
Inventor
Yutaka Taguchi
豊 田口
Shogo Nakayama
祥吾 中山
Kenji Ueno
兼司 植野
Atsushi Shinkai
淳 新海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008296356A priority Critical patent/JP5439797B2/ja
Publication of JP2010124270A publication Critical patent/JP2010124270A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5439797B2 publication Critical patent/JP5439797B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、信号成分の損失が増加することなく、より多くのノイズを除去することができるノイズフィルタを提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明のノイズフィルタは、第1〜第4のコイル21〜24を備えた積層体11と、前記第1、第2のコイル21,22の接続部25から積層体11の異なる側面11a,11bに引き出された第1、第2の引出電極26a,26bと、前記第3、第4のコイル23,24の接続部27から積層体11の異なる側面11a,11bに引き出された第3、第4の引出電極28a,28bとを備え、前記第1のコイル21と第2のコイル22とを互いに磁気結合させないようにするとともに、第3のコイル23と第4のコイル24とを互いに磁気結合させないようにし、かつ前記第1のコイル21と第3のコイル23とを磁気結合させ、さらに前記第2のコイル22と第4のコイル24とを磁気結合させたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器に使用されるノイズフィルタに関するものである。
従来のこの種のノイズフィルタは、図9に示すように、第1〜第4の絶縁層1a〜1dの各々の上面にそれぞれ第1〜第4の導体2a,2b,3a,3bを設け、そして第1の導体2aと渦巻き状の第2の導体2bとをバイア電極4aを介して接続することにより第1のコイル2を形成するとともに、渦巻き状の第3の導体3aと第4の導体3bとをバイア電極4bを介して接続することにより第2のコイル3を形成し、さらに第4の導体3bの上面と第1の絶縁層1aの下面に磁性体からなる第5の絶縁層5をそれぞれ設けていた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2001−76930号公報
上記した従来のノイズフィルタにおいては、図10に示すようにコンデンサ6,7と組み合わせることにより、図11で示すような減衰特性を得ることができる。一方、より多くのノイズを除去しようとした場合、第1〜第4の導体2a,2b,3a,3bのうち、少なくともいずれかの導体のターン数を増やすこと等によってコイルのインピーダンスを増加させる必要があり、インピーダンスが増加すれば、カットオフ周波数が低下し、また、導体のターン数を増やせば、コイルの直流抵抗成分が増加してしまう。このようにカットオフ周波数が低下したり、コイルの直流抵抗成分が増加したりすると、信号成分の損失が増加してしまうという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、信号成分の損失が増加することなく、より多くのノイズを除去することができるノイズフィルタを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、互いに接続された第1のコイルおよび第2のコイルと、互いに接続された第3のコイルおよび第4のコイルと、前記第1〜第4のコイルを備えた積層体と、前記第1のコイルと第2のコイルとの接続部から前記積層体の異なる側面にそれぞれ引き出された第1、第2の引出電極と、前記第3のコイルと第4のコイルとの接続部から前記積層体の異なる側面にそれぞれ引き出された第3、第4の引出電極とを備え、前記第1のコイルと第2のコイルとを互いに磁気結合させないようにするとともに、前記第3のコイルと第4のコイルとを互いに磁気結合させないようにし、かつ前記第1のコイルと第3のコイルとを磁気結合させ、さらに前記第2のコイルと第4のコイルとを磁気結合させたもので、この構成によれば、コイルとコイルとの接続部から引き出された2本の引出電極にコンデンサを接続することができるため、1ラインにつきコイル2個にコンデンサ2個を組み合わせることができ、これにより、インピーダンスを増加させることなくより多くのノイズを除去することができ、また、インピーダンスが増加しないため、信号成分の損失が増加することもないという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、互いに接続された第1のコイルおよび第2のコイルと、前記第1、第2のコイルを備えた積層体と、前記第1のコイルと第2のコイルとの接続部から前記積層体の異なる側面にそれぞれ引き出された第1、第2の引出電極とを備え、前記第1のコイルと第2のコイルとを互いに磁気結合させないようにしたもので、この構成によれば、コイルとコイルとの接続部から引き出された2本の引出電極にコンデンサを接続することができるため、コイル2個にコンデンサ2個を組み合わせることができ、これにより、インピーダンスを増加させることなくより多くのノイズを除去することができる。また、インピーダンスが増加しないため、信号成分の損失が増加することもないという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項3に記載の発明は、積層体と、前記積層体を構成し下から順に積層された磁性体からなる第1〜第4の絶縁層と、前記第1の絶縁層に形成された第1、第2の導体と、前記第2の絶縁層に形成された第3、第4の導体と、前記第3の絶縁層に形成された第5、第6の導体と、前記第4の絶縁層に形成された第7、第8の導体と、前記第1の導体と前記第3の導体を接続することによって形成された第1のコイルと、前記第2の導体と前記第4の導体を接続することによって形成された第2のコイルと、前記第5の導体と前記第7の導体を接続することによって形成された第3のコイルと、前記第6の導体と前記第8の導体を接続することによって形成された第4のコイルとを備え、前記第1の絶縁層または第2の絶縁層において前記第1のコイルと第2のコイルを接続し、その接続部から前記積層体の異なる側面にそれぞれ引き出された第1、第2の引出電極を有し、かつ前記第3の絶縁層または第4の絶縁層において前記第3のコイルと第4のコイルを接続し、その接続部から前記積層体の異なる側面にそれぞれ引き出された第3、第4の引出電極を有し、前記第1のコイルと第2のコイルの引出部を前記積層体の一側面から引き出し、前記第3のコイルと第4のコイルの引出部を前記積層体の他側面から引き出すようにし、前記第1のコイルと第2のコイルとを互いに磁気結合させないようにするとともに、前記第3のコイルと第4のコイルとを互いに磁気結合させないようにし、かつ前記第1のコイルと第3のコイルとを磁気結合させ、さらに前記第2のコイルと第4のコイルとを磁気結合させたもので、この構成によれば、同じ絶縁層に2つのコイルを形成しているため、薄型化が可能になるという作用効果が得られるものである。
以上のように本発明のノイズフィルタは、互いに接続された第1のコイルおよび第2のコイルと、互いに接続された第3のコイルおよび第4のコイルと、前記第1〜第4のコイルを備えた積層体と、前記第1のコイルと第2のコイルとの接続部から前記積層体の異なる側面にそれぞれ引き出された第1、第2の引出電極と、前記第3のコイルと第4のコイルとの接続部から前記積層体の異なる側面にそれぞれ引き出された第3、第4の引出電極とを備え、前記第1のコイルと第2のコイルとを互いに磁気結合させないようにするとともに、前記第3のコイルと第4のコイルとを互いに磁気結合させないようにし、かつ前記第1のコイルと第3のコイルとを磁気結合させ、さらに前記第2のコイルと第4のコイルとを磁気結合させているため、コイルとコイルとの接続部から引き出された2本の引出電極にコンデンサを接続することができ、これにより、1ラインにつきコイル2個にコンデンサ2個を組み合わせることができるため、インピーダンスを増加させることなくより多くのノイズを除去することができ、また、インピーダンスが増加しないため、信号成分の損失が増加することもないという優れた効果を奏するものである。
以下、本発明の一実施の形態におけるノイズフィルタについて、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態におけるノイズフィルタの分解上面図、図2は同ノイズフィルタの等価回路図、図3は同ノイズフィルタの斜視図である。
本発明の一実施の形態におけるノイズフィルタは、図1〜図3に示すように、積層体11と、前記積層体11を構成し下から順に積層された磁性体からなる第1〜第4の絶縁層12a〜12dと、前記第1の絶縁層12aに形成された第1、第2の導体13,14と、前記第2の絶縁層12bに形成された第3、第4の導体15,16と、前記第3の絶縁層12cに形成された第5、第6の導体17,18と、前記第4の絶縁層12dに形成された第7、第8の導体19,20と、前記第1の導体13と前記第3の導体15を接続することによって形成された第1のコイル21と、前記第2の導体14と前記第4の導体16を接続することによって形成された第2のコイル22と、前記第5の導体17と前記第7の導体19を接続することによって形成された第3のコイル23と、前記第6の導体18と前記第8の導体20を接続することによって形成された第4のコイル24とを備えているものである。
そして、前記第2の絶縁層12bにおいて前記第1のコイル21と第2のコイル22を接続し、その接続部25から前記積層体11の異なる側面11a,11bに第1、第2の引出電極26a,26bをそれぞれ引き出し、かつ前記第3の絶縁層12cにおいて前記第3のコイル23と第4のコイル24を接続し、その接続部27から前記積層体11の異なる側面11a,11bに第3、第4の引出電極28a,28bをそれぞれ引き出し、そしてまた、前記第1の絶縁層12aにおいて前記第1のコイル21と第2のコイル22の引出部21a,22aを前記積層体11の一側面11aから引き出し、さらに、前記第4の絶縁層12dにおいて前記第3のコイル23と第4のコイル24の引出部23a,24aを前記積層体11の他側面11bから引き出すようにしたものである。
上記構成において、前記第1〜第4の絶縁層12a〜12dは、Ni−Znフェライト等の磁性材料により構成され、そして、下から第1の絶縁層12a、第2の絶縁層12b、第3の絶縁層12c、第4の絶縁層12dの順に設けられている。
また、前記第1〜第8の導体13〜20は、銀などの導電材料を渦巻状にめっきすることにより形成されている。
そしてまた、前記第1の絶縁層12aの上面には第1の導体13、第2の導体14が形成され、かつ第1の導体13の一端部13aと第2の導体14の一端部14aは、ともに積層体11の一側面11aに露出している。すなわち、第1のコイル21と第2のコイル22の引出部21a,22aは積層体11の一側面11aに引き出されている。
さらに、前記第2の絶縁層12bの上面には第3の導体15、第4の導体16が形成され、かつこの第3の導体15と第4の導体16とは接続されている。なお、この場合、前記第2の絶縁層12bにはビア電極29a,29bが設けられているもので、第3の導体15と第1の導体13とをビア電極29aを介して接続することにより第1のコイル21を構成している。また、これと同様に第4の導体16と第2の導体14とをビア電極29bを介して接続することにより第2のコイル22を構成している。したがって、前記第2の絶縁層12bの上面においては、第1のコイル21と第2のコイル22が直列に接続され、かつこの直列に接続された第1のコイル21と第2のコイル22とによって第1のインダクタ部30aを構成している。
なお、前記第1の絶縁層12aは、上面において第1のコイル21と第2のコイル22を接続し、そして、前記第2の絶縁層12bの上面において第1のコイル21と第2のコイル22の引出部21a,22aを積層体11の一側面11aに引き出すようにしてもよい。
上記したような構成とすることによって、第1のコイル21の引出部21a(第1の導体13の一端部13a)から入ってきた信号は、第2のコイル22の引出部22a(第2の導体14の一端部14a)から出て行くことになる。
また、前記第1のコイル21と第2のコイル22(第3の導体15と第4の導体16)との接続部25からは第1、第2の引出電極26a,26bが引き出され、そして第1の引出電極26aは積層体11の一側面11aに露出し、かつ第2の引出電極26bは積層体11の他側面11bに露出している。
そしてまた、前記第3の絶縁層12cの上面には第5の導体17、第6の導体18が形成され、かつこの第5の導体17と第6の導体18とは接続されている。さらに、前記第3のコイル23と第4のコイル24(第5の導体17と第6の導体18)との接続部27からは第3、第4の引出電極28a,28bが引き出され、そして第3の引出電極28aは積層体11の一側面11aに露出し、かつ第4の引出電極28bは積層体11の他側面11bに露出している。
この場合、前記第5の導体17と第3の導体15は上面視にて略同一の形状となっており、かつノイズフィルタに信号が印加されると互いに同一方向に電流が流れるように設けられている。これにより、第1のコイル21と第3のコイル23とが磁気結合される。なお、第6の導体18と第4の導体16との関係も同様であり、この場合は、第2のコイル22と第4のコイル24とが磁気結合される。
さらに、前記第4の絶縁層12dの上面には第7の導体19、第8の導体20が形成され、そして第7の導体19の一端部19aと第8の導体20の一端部20aは、ともに積層体11の他側面11bに露出している。すなわち、第3のコイル23と第4のコイル24の引出部23a,24aは積層体11の他側面11bに引き出されている。なお、この場合、前記第4の絶縁層12dにはビア電極29c,29dが設けられているもので、第7の導体19と第5の導体17とをビア電極29cを介して接続することにより第3のコイル23を構成している。また、これと同様に第8の導体20と第6の導体18とをビア電極29dを介して接続することにより第4のコイル24を構成している。したがって、前記第3の絶縁層12cの上面においては、第3のコイル23と第4のコイル24が直列に接続され、かつこの直列に接続された第3のコイル23と第4のコイル24とによって第2のインダクタ部30bを構成している。
なお、前記第4の絶縁層12dは、上面において第3のコイル23と第4のコイル24を接続し、そして前記第3の絶縁層12cの上面において第3のコイル23と第4のコイル24の引出部23a,24aを積層体11の他側面11bに引き出すようにしてもよい。
上記したような構成とすることによって、第3のコイル23の引出部23a(第7の導体19の一端部19a)から入ってきた信号は、第4のコイル24の引出部24a(第8の導体20の一端部20a)から出て行くことになる。なお、図1の矢印は、信号が第1のコイル21の引出部21aから入って第2のコイル22の引出部22aから出て行く場合、第3のコイル23の引出部23aから入って第4のコイル24の引出部24aから出て行く場合の信号の流れる方向を示す。
また、前記第7の導体19、第8の導体20の上面には、磁性体からなるダミー絶縁層(図示せず)が形成されている。
そしてまた、同一の絶縁層12aに形成された第1の導体13と第3の導体15の渦巻きの方向(渦巻きの内側から外側に向かう方向)は逆になっており、また、同一の絶縁層12bに形成された第2の導体14と第4の導体16の渦巻きの方向も逆になっている。したがって、第1のコイル21の引出部21aから入ってきた信号が、第2のコイル22の引出部22aから出て行く場合には、第1のコイル21に流れる電流の向きと第2のコイル22に流れる電流の向きが逆になり、これにより、第1のコイル21で発生する磁束の向きは第2のコイル22で発生する磁束の向きと逆方向になる。また、第5〜第8の導体17〜20についても同様で、第3のコイル23で発生する磁束の向きは第4のコイル24で発生する磁束の向きと逆方向になっている。さらに、第1〜第4のコイル21〜24はすべて磁性体で覆われているもので、これらの結果、第1のコイル21と第2のコイル22とは互いに磁気結合せず、かつ第3のコイル23と第4のコイル24も互いに磁気結合しないようになっている。
また、図3に示すように、積層体11の一側面11aには、第1〜第4の外部電極31a〜31dが順に形成され、第1の外部電極31aは第1のコイル21の引出部21a(第1の導体13の一端部13a)に、第2の外部電極31bは第1の引出電極26aに、第3の外部電極31cは第3の引出電極28aに、第4の外部電極31dは第2のコイル22の引出部22a(第2の導体14の一端部14a)にそれぞれ接続されている。さらに、積層体11の他側面11bには、第5〜第8の外部電極31e〜31hが順に形成され、第5の外部電極31eは第3のコイル23の引出部23a(第7の導体19の一端部19a)に、第6の外部電極31fは第4の引出電極28bに、第7の外部電極31gは第2の引出電極26bに、第8の外部電極31hは第4のコイル24の引出部24a(第8の導体20の一端部20a)にそれぞれ接続されている。
上記したように本発明の一実施の形態においては、互いに接続された第1のコイル21および第2のコイル22と、互いに接続された第3のコイル23および第4のコイル24と、前記第1〜第4のコイル21〜24を備えた積層体11と、前記第1のコイル21と第2のコイル22との接続部25から前記積層体11の異なる側面にそれぞれ引き出された第1、第2の引出電極26a,26bと、前記第3のコイル23と第4のコイル24との接続部27から前記積層体11の異なる側面にそれぞれ引き出された第3、第4の引出電極28a,28bとを備え、前記第1のコイル21と第2のコイル22とを互いに磁気結合させないようにするとともに、前記第3のコイル23と第4のコイル24とを互いに磁気結合させないようにし、かつ前記第1のコイル21と第3のコイル23とを磁気結合させ、さらに前記第2のコイル22と第4のコイル24とを磁気結合させているため、コイルとコイルとの接続部から引き出された2本の引出電極にコンデンサを接続することができ、これにより、第1、第2のインダクタ部30a,30b(1ライン)のそれぞれにおいてコイル2個にコンデンサ2個を組み合わせることができるため、インピーダンスを増加させることなくより多くのノイズを除去することができるという効果を得ることができるものである。
ここで、図4は本発明の一実施の形態におけるノイズフィルタにコンデンサを組み合わせた回路を示す図、図5は本発明のノイズフィルタと従来のノイズフィルタの減衰特性を比較した図である。
図4に示すように、1ラインにつきコイル2個とコンデンサ2個を組み合わせることができる、すなわち、第1のコイル21および第2のコイル22と2個のコンデンサ34,35の組み合わせ、並びに第3のコイル23および第4のコイル24と2個のコンデンサ36,37の組み合わせができるため、回路を形成するコイルとコンデンサの数が増加し、これにより、図5に示すように、本発明のノイズフィルタの減衰量を従来のノイズフィルタより大きくすることができるため、より多くのノイズを除去することができる。
また、本発明のノイズフィルタの減衰量を従来のノイズフィルタの減衰量と同等にしようとすれば、コイル21〜24のインピーダンスを小さくするだけで済み、そして、コイル21〜24のインピーダンスを小さくすれば、カットオフ周波数が高くなり、かつ直流抵抗成分を少なくすることができるため、信号成分の損失を少なくすることができる。すなわち、ノイズ除去効果を悪化させることなく、信号損失を改善することができるものである。
そしてまた、第1のコイル21と第3のコイル23とを磁気結合させ、さらに第2のコイル22と第4のコイル24も磁気結合させているため、コモンモードインピーダンスを増加させることができ、これにより、コモンモードノイズを除去することができる。
さらに、第1〜第4の絶縁層12a〜12dの上面には、それぞれ2つのコイルが形成されているため、薄型化が可能となる。
さらにまた、第1のコイル21と第2のコイル22とを互いに磁気結合させないようにするとともに、第3のコイル23と第4のコイル24も互いに磁気結合させないようにしているため、第1のコイル21と第2のコイル22との間、第3のコイル23と第4のコイル24との間にはそれぞれ相互インダクタンスが発生することはなく、これにより、引出電極26a,26b,28a,28bにはインダクタンスが発生しないため、減衰特性が変化するのを防止することができる。すなわち、磁気結合された場合は、引出電極26a,26b,28a,28bにインダクタンスが発生して、このインダクタンスとコンデンサとで直列共振が生じるため、減衰特性が変化してしまうものである。
図6は、第1のコイル21と第2のコイル22とが互いに磁気結合せず、かつ第3のコイル23と第4のコイル24も互いに磁気結合していない場合(非結合)と、磁気結合している場合(結合)との減衰特性を示す図である。
図6から明らかなように、磁気結合していない場合は所定の周波数帯で最も減衰量が多くなるが、磁気結合している場合は最も減衰量が多くなる周波数帯が変動する。
そして、第1のインダクタ部30aに接続された2つの引出電極26a,26bが積層体11の異なる側面11a,11bに引き出され、かつ第2のインダクタ部30bに接続された2つの引出電極28a,28bも積層体11の異なる側面11a,11bに引き出されているため、積層体11の一側面11aにも他側面11bにも、第1のインダクタ部30aに接続された引出電極が1つ、第2のインダクタ部30bに接続された引出電極が1つ引き出されるため、コンデンサを各々の引出電極26a,26b,28a,28bに接続しようとすると、コンデンサを省スペースでかつ対称的に配置できる。
すなわち、図7に示すように、第1のインダクタ部30aの引出電極に接続された第1のコンデンサ32aが1つ、第2のインダクタ部30bの引出電極に接続された第2のコンデンサ32bが1つの場合は、ノイズフィルタ33の片側には第1のコンデンサ32aのみ、もう片側には第2のコンデンサ32bのみが配置されるため、2つのコンデンサの配置箇所の対称性はよくなく、無駄なスペースが生じる場合がある。すなわち、第1、第2のインダクタ部30a,30bの端部にしかコンデンサを接続できないため、コンデンサの配置場所に制限があった。一方、図8に示された本発明では、ノイズフィルタ33の片側に第1のコンデンサ32aと第2のコンデンサ32bを配置し、もう片側にも第1のコンデンサ32aと第2のコンデンサ32bを配置できるため、2つのコンデンサの配置箇所の対称性はよく、無駄なスペースが生じないようにすることができる。また、コンデンサの配置の自由度も向上する。
なお、上記した本発明の一実施の形態におけるノイズフィルタにおいては、インダクタ部を2個形成しているが、インダクタ部を1個形成しても構わないものである。このとき、ノイズフィルタは第1のコイル21と第2のコイル22のみから構成され、そして、第1のコイル21と第2のコイル22との接続部25から積層体11の異なる側面にそれぞれ引き出された第1、第2の引出電極26a,26bを備えている。
この構成においても、コイル21とコイル22との接続部25から引き出された2本の引出電極26a,26bにコンデンサを接続することができるため、コイル2個にコンデンサ2個を組み合わせることができ、これにより、インピーダンスを増加させることなくより多くのノイズを除去することができ、また、インピーダンスが増加しないため、信号成分の損失が増加するということもないという効果が得られるものである。
本発明に係るノイズフィルタは、信号成分の損失が増加することなく、より多くのノイズを除去することができるという効果を有するものであり、特にデジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器に使用されるノイズフィルタ等に適用することにより有用となるものである。
本発明の一実施の形態におけるノイズフィルタの分解上面図 同ノイズフィルタの等価回路図 同ノイズフィルタの斜視図 同ノイズフィルタにコンデンサを組み合わせた回路を示す図 本発明のノイズフィルタと従来のノイズフィルタの減衰特性を比較した図 磁気結合していない場合と、磁気結合している場合の減衰特性を示す図 第1のコンデンサが1つ、第2のコンデンサが1つの場合のノイズフィルタとコンデンサとの配置関係を示す図 同ノイズフィルタにおけるノイズフィルタとコンデンサとの配置関係を示す図 従来のノイズフィルタの分解斜視図 同ノイズフィルタにコンデンサを組み合わせた回路を示す図 同ノイズフィルタの減衰特性を示す図
符号の説明
11 積層体
11a 積層体の一側面
11b 積層体の他側面
12a〜12d 第1〜第4の絶縁層
13 第1の導体
14 第2の導体
15 第3の導体
16 第4の導体
17 第5の導体
18 第6の導体
19 第7の導体
20 第8の導体
21 第1のコイル
21a 第1のコイルの引出部
22 第2のコイル
22a 第2のコイルの引出部
23 第3のコイル
23a 第3のコイルの引出部
24 第4のコイル
24a 第4のコイルの引出部
25 第1のコイルと第2のコイルの接続部
26a 第1の引出電極
26b 第2の引出電極
27 第3のコイルと第4のコイルの接続部
28a 第3の引出電極
28b 第4の引出電極

Claims (3)

  1. 互いに接続された第1のコイルおよび第2のコイルと、互いに接続された第3のコイルおよび第4のコイルと、前記第1〜第4のコイルを備えた積層体と、前記第1のコイルと第2のコイルとの接続部から前記積層体の異なる側面にそれぞれ引き出された第1、第2の引出電極と、前記第3のコイルと第4のコイルとの接続部から前記積層体の異なる側面にそれぞれ引き出された第3、第4の引出電極とを備え、前記第1のコイルと第2のコイルとを互いに磁気結合させないようにするとともに、前記第3のコイルと第4のコイルとを互いに磁気結合させないようにし、かつ前記第1のコイルと第3のコイルとを磁気結合させ、さらに前記第2のコイルと第4のコイルとを磁気結合させたノイズフィルタ。
  2. 互いに接続された第1のコイルおよび第2のコイルと、前記第1、第2のコイルを備えた積層体と、前記第1のコイルと第2のコイルとの接続部から前記積層体の異なる側面にそれぞれ引き出された第1、第2の引出電極とを備え、前記第1のコイルと第2のコイルとを互いに磁気結合させないようにしたノイズフィルタ。
  3. 積層体と、前記積層体を構成し下から順に積層された磁性体からなる第1〜第4の絶縁層と、前記第1の絶縁層に形成された第1、第2の導体と、前記第2の絶縁層に形成された第3、第4の導体と、前記第3の絶縁層に形成された第5、第6の導体と、前記第4の絶縁層に形成された第7、第8の導体と、前記第1の導体と前記第3の導体を接続することによって形成された第1のコイルと、前記第2の導体と前記第4の導体を接続することによって形成された第2のコイルと、前記第5の導体と前記第7の導体を接続することによって形成された第3のコイルと、前記第6の導体と前記第8の導体を接続することによって形成された第4のコイルとを備え、前記第1の絶縁層または第2の絶縁層において前記第1のコイルと第2のコイルを接続し、その接続部から前記積層体の異なる側面にそれぞれ引き出された第1、第2の引出電極を有し、かつ前記第3の絶縁層または第4の絶縁層において前記第3のコイルと第4のコイルを接続し、その接続部から前記積層体の異なる側面にそれぞれ引き出された第3、第4の引出電極を有し、前記第1のコイルと第2のコイルの引出部を前記積層体の一側面から引き出し、前記第3のコイルと第4のコイルの引出部を前記積層体の他側面から引き出すようにし、前記第1のコイルと第2のコイルとを互いに磁気結合させないようにするとともに、前記第3のコイルと第4のコイルとを互いに磁気結合させないようにし、かつ前記第1のコイルと第3のコイルとを磁気結合させ、さらに前記第2のコイルと第4のコイルとを磁気結合させたノイズフィルタ。
JP2008296356A 2008-11-20 2008-11-20 ノイズフィルタ Active JP5439797B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008296356A JP5439797B2 (ja) 2008-11-20 2008-11-20 ノイズフィルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008296356A JP5439797B2 (ja) 2008-11-20 2008-11-20 ノイズフィルタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010124270A true JP2010124270A (ja) 2010-06-03
JP5439797B2 JP5439797B2 (ja) 2014-03-12

Family

ID=42325200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008296356A Active JP5439797B2 (ja) 2008-11-20 2008-11-20 ノイズフィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5439797B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014107435A (ja) * 2012-11-28 2014-06-09 Tdk Corp コモンモードフィルタ
WO2016079903A1 (ja) * 2014-11-18 2016-05-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ
CN109585147A (zh) * 2010-08-06 2019-04-05 奥克兰联合服务有限公司 感应功率接收器设备

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006022098A1 (ja) * 2004-08-27 2006-03-02 Murata Manufacturing Co., Ltd. Lc複合部品

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006022098A1 (ja) * 2004-08-27 2006-03-02 Murata Manufacturing Co., Ltd. Lc複合部品

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109585147A (zh) * 2010-08-06 2019-04-05 奥克兰联合服务有限公司 感应功率接收器设备
CN109585147B (zh) * 2010-08-06 2023-10-31 奥克兰联合服务有限公司 感应功率接收器设备
JP2014107435A (ja) * 2012-11-28 2014-06-09 Tdk Corp コモンモードフィルタ
WO2016079903A1 (ja) * 2014-11-18 2016-05-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ
JPWO2016079903A1 (ja) * 2014-11-18 2017-08-31 パナソニックIpマネジメント株式会社 コモンモードノイズフィルタ
CN107155366A (zh) * 2014-11-18 2017-09-12 松下知识产权经营株式会社 共模噪声滤波器
US10147534B2 (en) 2014-11-18 2018-12-04 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Common mode noise filter

Also Published As

Publication number Publication date
JP5439797B2 (ja) 2014-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6427770B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP6303123B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP6447751B2 (ja) コイル内蔵部品
JP5907124B2 (ja) 高周波部品およびフィルタ部品
US10629365B2 (en) Inductor array component and board for mounting the same
JP2006286884A (ja) コモンモードチョークコイル
JP2002319508A (ja) 積層型インピーダンス素子
JP6010746B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
KR20110086753A (ko) 적층 인덕터
JP2013120939A (ja) コモンモードノイズフィルタ
US8928451B2 (en) Common mode filter and method of manufacturing the same
JP2012195332A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2007200923A (ja) 積層コモンモードチョークコイル
JP5439797B2 (ja) ノイズフィルタ
JP2007129291A (ja) ノイズフィルタおよびノイズフィルタ回路
KR101565705B1 (ko) 인덕터
JP2011114627A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2009021325A (ja) 巻線型コモンモードチョークコイル
JP2007281315A (ja) コイル部品
JP2005166791A (ja) 積層チップコモンモードチョークコイル
JP2007317892A (ja) 積層インダクタ
JP2008271204A (ja) 積層型電子部品
JP2005012072A (ja) 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP5786120B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2012182285A (ja) コイル部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111026

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20111114

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20121214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130319

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130514

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131202

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5439797

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151