JP2010122415A - 光学補償膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】側鎖に分極単位をもつ脂肪族系高分子であって、分子軌道法により計算した主鎖方向の分極率より側鎖方向の分極率が大きい高分子の塗工膜からなることを特徴とする光学補償膜。
【選択図】 図1
Description
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d (1)
(ここで、dは塗工膜の膜厚(nm)を示す)。
一般式(a)におけるR1、R3はそれぞれ独立にカルボニル基、エステル基、アミド基、イミド基、シアノ基であり、R2、R4はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜12のアルキル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、イミド基、シアノ基である。ここで、R2、R4における炭素数1〜12のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基等が挙げられる。
なお、前記フィルム(B)は、例えば正の複屈折性を有するポリマーを一軸延伸等することにより、3次元屈折率がny>nx≧nzの関係にあるフィルムを得ることができる。
さらにフィルム(C)においては、前記式(2)により示される面内位相差量(Re)は、50〜1000nmが好ましく、さらに好ましくは100〜500nmであり、特に1/4波長板では130〜140nm、1/2波長板では270〜280nmが好ましい。
ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)(東ソー株式会社製、商品名HLC−802A)を用い、DMFを溶剤とし標準ポリスチレン換算値として求めた。
示差走査型熱量計(セイコー電子工業(株)製、商品名DSC2000)を用い、10℃/min.の昇温速度にて測定した。
JIS K 7361−1(1997年版)に準拠して光線透過率の測定を行った。
JIS K 7136(2000年版)に準拠してヘーズの測定を行った。
高分子素材の偏光顕微鏡入門(粟屋裕著,アグネ技術センター版,第5章,pp78〜82,(2001))に記載の偏光顕微鏡を用いたλ/4板による加色判定法により複屈折性の正負判定を行った。
試料傾斜型自動複屈折計(王子計測機器(株)製、商品名KOBRA−WR)を用いて仰角を変えて3次元屈折率を測定した。さらに、3次元屈折率より面外位相差量(Rth)、面内位相差量(Re)及び配向パラメータ(Nz)を計算した。
5−endo−カルボキシ−6−endo−シアノ−2−ノルボルネン50mgをジクロロメタン0.75mLに溶解させた。そこにベンジリデンビス(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)ルテニウムジクロリド2mgをジクロロメタン0.3mLに溶解させた溶液をアルゴン雰囲気下で滴下した。反応混合物を室温で6時間攪拌した後エチルビニルエーテル15μLを加えて重合を停止させ、一晩攪拌した。12時間後、激しく拡販しながらメタノール200mL中に反応混合物を滴下し、ポリマーを沈殿させた。80℃で乾燥し、得られたノルボルネン単独重合体の数平均分子量は16万であった。なお、このポリマーの分子軌道法による計算値した側鎖方向の分極率と主鎖方向の分極率の差は1.38Å3、Δn=0.0243、ΔE=387kcalであった。
合成例1で得られたノルボルネン単独重合体をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し18%溶液とし、さらにノルボルネン単独重合体100重量部に対し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト0.35重量部およびリン系酸化防止剤としてペンタエリスリトール−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)0.15重量部、紫外線吸収剤として2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール1重量部を添加した後、Tダイ法により溶液流延装置のガラス基板に塗工し、80℃、120℃および180℃で各々15分乾燥し、支持基板上に幅200mm、厚み40μmの塗工膜を得た。
実施例1と同様の方法において幅200mm、厚み54μmの塗工膜を得た。得られた塗工膜は、光線透過率92%、ヘーズ0.3であり、nx=1.4885、ny=1.4885、nz=1.4903(nz>ny=nx)であった。得られたReは0nm、Rthは−97nm、波長依存性(R450/R550)は1.02であった。
ポリカーボネート(帝人(株)製、商品名パンライトL1225)25重量%、塩化メチレンを75重量%とした塩化メチレン溶液を調整し、該塩化メチレン溶液をPETフィルム上に塗工し、溶剤を揮発させて固化、剥離させることによりフィルムを得た。得られた剥離後のフィルムを更に100℃にて4時間、110℃から130℃にかけて10℃間隔にてそれぞれ1時間乾燥し、その後、真空乾燥機にて120℃で4時間乾燥して約90μmの厚みを有するフィルム(以下、フィルム(1)と称す。)を得た。
比較例1で得られたフィルムを一片50mmの正方形に裁断し、二軸延伸装置(井元製作所製)により温度170℃、延伸速度10mm/min.の条件にて自由幅一軸延伸を施し+50%延伸した。延伸したフィルム(フィルム1(a)と称す。)は、正の複屈折性を示した。得られたフィルム1(a)の3次元屈折率はnx=1.5826、ny=1.5842、nz=1.5822(ny>nx>nz)であり、Reは125nmであった。
比較例1で得られたフィルムを一片50mmの正方形に裁断し、二軸延伸装置(井元製作所製)により温度170℃、延伸速度10mm/min.の条件にて自由幅一軸延伸を施し+33%延伸した。延伸したフィルム(フィルム1(b)と称す。)は、正の複屈折性を示した。得られたフィルム1(b)の3次元屈折率はnx=1.5826、ny=1.5839、nz=1.5825(ny>nx>nz)であり、Reは113nmであった。
合成例1で得られたノルボルネン重合体をDMFに溶解し20%溶液とし、塗工溶液とした。
窒素雰囲気下、小型ディスパーを用いて、塩化メチレン49.6gにポリ(2−ビニルナフタレン)(アルドリッチ製、重量平均分子量:17.5万)(側鎖方向の分極率と主鎖方向の分極率の差は12.64Å3、Δn=0.1234)9.0gを加え、2500rpmで1時間、室温で溶解した。得られたポリマー溶液を25μmフィルターを用いてろ過した。次に、このポリマー溶液をバーコーター法にて、厚さ188μmのPETフィルム上に塗工した後、窒素気流下で一晩風乾してPET基板上にポリ(2−ビニルナフタレン)のフィルムを作製した。
小型ディスパーを用いて、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)にポリ(9−ビニルカルバゾール)(アルドリッチ製、重量平均分子量:約110万)(側鎖方向の分極率と主鎖方向の分極率の差は19.19Å3、Δn=0.1789)13.2gを加え、6000rpmで1時間、室温で溶解した。得られたポリマー溶液を25μmフィルターを用いてろ過した。次に、このポリマー溶液をバーコーター法にて、厚さ188μmのPETフィルム上に塗工した後、60℃で1時間、100℃で15分熱風乾燥することで、PET基板上にポリ(9−ビニルカルバゾール)フィルムを作製した。
小型ディスパーを用いて、塩化メチレン25gにポリメチルメタクリレート(和光純薬工業製、重量平均分子量:約50万)(側鎖方向の分極率と主鎖方向の分極率の差は2.00Å3、Δn=0.0442、ΔE=56kcal)5.1gを加え、6000rpmで1時間、室温で溶解した。得られたポリマー溶液を25μmフィルターを用いてろ過した。次に、このポリマー溶液をバーコーター法にて、厚さ188μmのPETフィルム上に塗工した後、窒素気流下、室温で48時間乾燥することで、PET基板上にポリメチルメタクリレートフィルムを作製した。
ny;nxと直交するフィルム面内方向の屈折率を示す。
nz;フィルム面外の垂直方向の屈折率を示す。
Claims (8)
- 側鎖に分極単位をもつ脂肪族系高分子であって、分子軌道法により計算した主鎖方向の分極率より側鎖方向の分極率が大きく、エネルギー障壁(ΔE)値が100kcal以上である高分子の塗工膜からなることを特徴とする光学補償膜。
- 脂肪族高分子が完全に面内方向に配向したフィルムと想定した際に、フィルム厚み方向の屈折率とフィルム面内方向の屈折率の差(Δn)が0.004以上であることを特徴とする請求項1に記載の光学補償膜。
- 側鎖分極単位がカルボニル基、エステル基、アミド基、イミド基、シアノ基より選ばれる一種類以上の単位であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学補償膜。
- 側鎖に分極単位をもつ脂肪族系高分子のガラス転移温度が100℃以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学補償膜。
- 塗工膜の膜内の進相軸方向の屈折率をnx、進相軸と直交する方向の屈折率をny、膜の厚み方向の屈折率をnzとした場合の塗工膜の3次元屈折率の関係が、nz>ny≧nxであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学補償膜。
- 測定波長589nmの光で測定した際の下記式(1)で示される塗工膜の面外位相差量(Rth)が−30〜−2000nmの範囲内にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学補償膜。
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d (1)
(ここで、dは塗工膜の膜厚(nm)を示す)。 - 塗工膜を40度傾斜させ測定波長450nmの光で測定した位相差量(R450)と測定波長589nmの光で測定した位相差量(R589)の比で示される位相差量の波長依存性(R450/R589)が、1.1以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学補償膜。
- 側鎖に分極単位を持つ脂肪族系高分子がノルボルネン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学補償膜。
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