JP2010120912A - 5−メチル−1−フェニル−2−(1h)−ピリドン含有貼付剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤を提供する。
【解決手段】
有効薬効成分含有層を有する貼付剤であって、該有効薬効成分含有層が、油性基剤、溶解剤(但し、グリセリン及び中鎖脂肪酸トリグリセリドを除く。)、及び5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン又はその医学的に許容される塩類を含有することを特徴とする、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤。
【選択図】図3
【解決手段】
有効薬効成分含有層を有する貼付剤であって、該有効薬効成分含有層が、油性基剤、溶解剤(但し、グリセリン及び中鎖脂肪酸トリグリセリドを除く。)、及び5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン又はその医学的に許容される塩類を含有することを特徴とする、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤。
【選択図】図3
Description
本発明は、皮膚疾患、例えば、肥厚性瘢痕、ケロイド、接触性皮膚炎、伝染性ゆうぜい(いぼ)、掌跡膿胞症あるいは線維性皮膚疾患等の予防及び治療に効果的な有効薬効成分含有層を含有する貼付剤に関する。より詳細には、有効薬効成分として、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン(一般名:ピルフェニドン)又はその医学的に許容される塩類を高濃度で含有するものであって、かつ溶解剤として特定の化合物を使用したことを特徴とする油性型の貼付剤に関する。
5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン(以下、PFDとも表わす。)は、線維性疾患、例えば、肺線維症、前立腺の線維化肥大、腎硬化症等の予防及び治療に有用であることが知られており、今までに、肺線維症を治療するための薬剤として、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを主薬として含有する錠剤(特許文献1参照)、及び、線維性皮膚疾患の治療のための他の剤型の薬剤として、溶液状医薬組成物(特許文献2参照)が提案されていた。
しかしながら、有効薬効成分として5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン又はその医学的に許容される塩類を使用した皮膚疾患予防又は治療用の貼付剤については知られていなかった。
国際公開第2002/060446号パンフレット
特開2004−203795号公報
しかしながら、有効薬効成分として5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン又はその医学的に許容される塩類を使用した皮膚疾患予防又は治療用の貼付剤については知られていなかった。
そこで、本出願人は、先の特許出願(特願2007−139653号)において、有効薬効成分として5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン又はその医学的に許容される塩類を、有効薬効成分含有層の総量に基づき、0.1〜30質量%含有する貼付剤を提案している。
しかしながら、この提案されたPFD含有貼付剤においては、より効果的な皮膚疾患の予防及び治療を可能とするために、有効薬効成分の皮膚透過性及びその薬効の持続性の点において更なる改良を為すことが望まれていた。
しかしながら、この提案されたPFD含有貼付剤においては、より効果的な皮膚疾患の予防及び治療を可能とするために、有効薬効成分の皮膚透過性及びその薬効の持続性の点において更なる改良を為すことが望まれていた。
本発明者達は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを高濃度で溶解する油性型のPFD含有貼付剤において、油性基剤とともに、特定の溶解剤、即ちグリセリン及び中鎖脂肪酸トリグリセリド以外のものを使用することにより、有効薬効成分の皮膚透過効果及びその薬効の持続効果を高められること、更には、溶解剤として、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン、ミリスチン酸イソプロピル、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピル、特にクロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルを使用すると、これらの効果をより一層高められることを初めて見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の第一の態様は、有効薬効成分含有層を有する貼付剤であって、該有効薬効成分含有層が、油性基剤、溶解剤(但し、グリセリン及び中鎖脂肪酸トリグリセリドを除く。)、及び5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン又はその医学的に許容される塩類を含有することを特徴とする、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤に関する。
また、本発明の第二の態様は、溶解剤が、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン、ミリスチン酸イソプロピル、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルからなる群から選択される、請求項1に記載の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤に関する。
また、本発明の第三の態様は、溶解剤が、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルからなる群から選択される、請求項2に記載の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤に関する。
また、本発明の第四の態様は、有効薬効成分含有層が、更に透過促進剤を含有する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤に関する。
また、本発明の第五の態様は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、3ないし20質量%の量の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン又はその医学的に許容される塩類を含有する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤に関する。
また、本発明の第二の態様は、溶解剤が、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン、ミリスチン酸イソプロピル、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルからなる群から選択される、請求項1に記載の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤に関する。
また、本発明の第三の態様は、溶解剤が、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルからなる群から選択される、請求項2に記載の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤に関する。
また、本発明の第四の態様は、有効薬効成分含有層が、更に透過促進剤を含有する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤に関する。
また、本発明の第五の態様は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、3ないし20質量%の量の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン又はその医学的に許容される塩類を含有する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤に関する。
本発明の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤は、油性基剤に対して有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを高濃度で、特に有効薬効成分含有層の総量に基づき3ないし20質量%の量で溶解する条件下において、溶解剤として特定のもの、即ち、グリセリン及び中鎖脂肪酸トリグリセリド以外のものを使用することにより、有効薬効成分の皮膚透過性において高い効果を奏する。
この有効薬効成分の皮膚透過性の向上効果については、特に、溶解剤として、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン、ミリスチン酸イソプロピル、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルを使用することにより、より高い効果が得られる。
更に、これらの溶解剤の中でも、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルを使用することにより、有効薬効成分の皮膚透過性を飛躍的に高めることができる。
また、本発明の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤は、基剤中において、有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを高濃度で含有することにより、皮膚透過により有効薬効成分の一部が消費され、基剤中の有効薬効成分の量が減少したとしても、固形状態(粉末)にある有効薬効成分が順次溶解することで有効薬効成分の飽和状態を維持することができる状況になるものと考えられ、結果として長時間にわたりその薬効が持続するという効果を奏する点が判明している。
従って、本発明の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤を使用することにより、肥厚性瘢痕、ケロイド、接触性皮膚炎、伝染性ゆうぜい(いぼ)、掌跡膿胞症あるいは線維性皮膚疾患等の皮膚疾患を効果的に予防及び治療することができる。
その上、本発明の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤は、上記した特定の溶解剤と共に、透過促進剤を併用することにより、有効薬効成分の皮膚透過性をより一層高めることができる。
この有効薬効成分の皮膚透過性の向上効果については、特に、溶解剤として、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン、ミリスチン酸イソプロピル、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルを使用することにより、より高い効果が得られる。
更に、これらの溶解剤の中でも、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルを使用することにより、有効薬効成分の皮膚透過性を飛躍的に高めることができる。
また、本発明の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤は、基剤中において、有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを高濃度で含有することにより、皮膚透過により有効薬効成分の一部が消費され、基剤中の有効薬効成分の量が減少したとしても、固形状態(粉末)にある有効薬効成分が順次溶解することで有効薬効成分の飽和状態を維持することができる状況になるものと考えられ、結果として長時間にわたりその薬効が持続するという効果を奏する点が判明している。
従って、本発明の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤を使用することにより、肥厚性瘢痕、ケロイド、接触性皮膚炎、伝染性ゆうぜい(いぼ)、掌跡膿胞症あるいは線維性皮膚疾患等の皮膚疾患を効果的に予防及び治療することができる。
その上、本発明の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤は、上記した特定の溶解剤と共に、透過促進剤を併用することにより、有効薬効成分の皮膚透過性をより一層高めることができる。
本発明の貼付剤の有効薬効成分は、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンである。
また、有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンは、その医学的に許容される塩類であっても良い。
このような塩類としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の酸との酸付加塩、又は、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリとの塩等が挙げられる。
本発明の貼付剤において、有効薬効成分の配合量は、処方によって異なるが、有効薬効
成分含有層の総量に基づき、3ないし20質量%の量で配合するのが望ましい。
また、有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンは、その医学的に許容される塩類であっても良い。
このような塩類としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の酸との酸付加塩、又は、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリとの塩等が挙げられる。
本発明の貼付剤において、有効薬効成分の配合量は、処方によって異なるが、有効薬効
成分含有層の総量に基づき、3ないし20質量%の量で配合するのが望ましい。
本発明の貼付剤において使用される溶解剤は、グリセリン及び中鎖脂肪酸トリグリセリドを除いた、油性基剤において一般的に使用されるもの、好ましくは、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン、ミリスチン酸イソプロピル、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピル、最も好ましくはクロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルからなる群から選択される。
これらの溶解剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの溶解剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.1〜20質量%である。
これらの溶解剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの溶解剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.1〜20質量%である。
本発明の貼付剤の基剤は、油性基剤である。油性基剤としては、例えば、成分1):油性高分子、成分2):可塑剤、成分3):粘着付与剤を混合してなるものを使用することができる。
成分1)の油性高分子の例としては、スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体、スチレンブタジエンブロック共重合体、ポリイソブチレン、生ゴム、ポリイソプレン、ポリブテン等が挙げられるが、この限りではない。これらの油性高分子は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いても良い。これらの油性高分子の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約10〜50質量%である。
成分2)の可塑剤の例としては、流動パラフィン、植物油、動物油、ポリブテン、低分子ポリイソブチレン、ワセリン、ラノリン、高級脂肪族エステル等が挙げられるが、この限りではない。また、これらの可塑剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの可塑剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約10〜50質量%である。
成分3)の粘着付与剤の例としては、石油樹脂、ロジン系樹脂、水添ロジン、ロジンエステル、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、芳香族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂等が挙げられるが、この限りではない。これらの粘着付与剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの粘着付与剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約5〜50質量%である。
好ましくは、油性基剤は、その総量に基づき、油性高分子を10〜40質量%、可塑剤を10〜40質量%、粘着付与剤を5〜40質量%含む。
好ましくは、本発明の貼付剤の有効薬効成分含有層には、有効薬効成分の皮膚透過性を更に高めるために、上記した特定の溶解剤と共に透過促進剤が配合される。
透過促進剤の例としては、従来の経皮吸収製剤において慣用のものであれば特に限定されないが、例えば、アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸エーテル、乳酸エステル、酢酸エステル、テルペン系化合物、ピロリドン誘導体、有機酸、有機酸エステル、精油、炭化水素、炭化プロピレン、エイゾン又はその誘導体等が挙げられる。
更に具体的には、透過促進剤として、エタノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、シクロデキストリン、チオグリコール酸カルシウム、乳酸エチル、乳酸セチル、乳酸、尿素、1−メントール、d−リモネン、dl−カンフル等が挙げられる。
これらの透過促進剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの透過促進剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.1〜20質量%である。
透過促進剤の例としては、従来の経皮吸収製剤において慣用のものであれば特に限定されないが、例えば、アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸エーテル、乳酸エステル、酢酸エステル、テルペン系化合物、ピロリドン誘導体、有機酸、有機酸エステル、精油、炭化水素、炭化プロピレン、エイゾン又はその誘導体等が挙げられる。
更に具体的には、透過促進剤として、エタノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、シクロデキストリン、チオグリコール酸カルシウム、乳酸エチル、乳酸セチル、乳酸、尿素、1−メントール、d−リモネン、dl−カンフル等が挙げられる。
これらの透過促進剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの透過促進剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.1〜20質量%である。
本発明の貼付剤の有効薬効成分含有層には、有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン又はその医学的に許容され得る塩類、溶解剤及び油性基剤の他に、必要に応じて、他の種々の添加剤、例えば、従来の経皮吸収製剤において慣用の粘着付与剤、軟化剤、酸化防止剤、老化防止剤、保存剤、着香剤、pH調整剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、防腐剤、賦形剤等を配合することもできる。
粘着付与剤の例としては、シリコーンゴム、ポリイソブチレンゴム、アクリルゴム、天然油性接着性物質等が挙げられるが、この限りではない。これらの粘着付与剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの粘着付与剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約5〜50質量%である。
軟化剤の例としては、流動パラフィン、ポリブテン、ヒマシ油、綿実油、パーム油、ヤシ油、プロセスオイル等が挙げられるが、この限りではない。これらの軟化剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの軟化剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約1〜50質量%である。
酸化防止剤の例としては、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビン酸、亜
硫酸水素ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エデト酸4ナトリウム、乾燥亜硫酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸トコフェロール、dl−α−トコフェロール、ジクロルイソシアヌル酸カリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、大豆レシチン、ピロ亜硫酸ナトリウム、ベンゾトリアゾール、ペンタエリスリル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、没食子酸プロピル、2−メルカプトベンズイミダゾール等が挙げられるが、この限りではない。これらの酸化防止剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの酸化防止剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.005〜20質量%である。
硫酸水素ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エデト酸4ナトリウム、乾燥亜硫酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸トコフェロール、dl−α−トコフェロール、ジクロルイソシアヌル酸カリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、大豆レシチン、ピロ亜硫酸ナトリウム、ベンゾトリアゾール、ペンタエリスリル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、没食子酸プロピル、2−メルカプトベンズイミダゾール等が挙げられるが、この限りではない。これらの酸化防止剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの酸化防止剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.005〜20質量%である。
老化防止剤の例としては、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、ロイシン、アラニン、γ−アミノ酪酸、ε−アミノプロン酸等のアミノ酸類、レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸等のビタミン類、グリコール酸、乳酸、サリチル酸等のヒドロキシ酸類、タンニン、フラボノイド、サポニン、アラントイン、及びカミツレ、カンゾウ、ローマカミツレ、カロット、コメ等の植物由来の成分、エキス及び精油等が挙げられるが、この限りではない。これらの老化防止剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの老化防止剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.005〜20質量%である。
保存剤の例としては、パラヒドロキシ安息香酸メチル、パラヒドロキシ安息香酸エチル、パラヒドロキシ安息香酸プロピル、クロロブタノール、ベンジルアルコール等が挙げられるが、この限りではない。これらの保存剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの保存剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.005〜5質量%である。
着香剤の例としては、ベンジル、酢酸リナリール、酢酸アミル、ベンズアルデヒド、桂皮アルデヒド、シトロネラール、メントール、シトラール、シスジャスモン等の香料物質及びサリチル酸メチル、カンファー、クレゾール等の薬効物質が挙げられる。これらの着香剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの着香剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.05〜5質量%である。
pH調整剤としては、従来の経皮吸収製剤において慣用のものであれば特に限定されな
いが、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸等の無機酸又はこれらの塩、酢酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、シュウ酸、乳酸、グルタル酸、サリチル酸、酒石酸等の有機酸又はこれらの塩、パルチミン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等の脂肪酸又はこれらの塩、及び水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基、アンモニア、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。これらのpH調整剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらのpH調整剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.05〜10質量%である。
いが、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸等の無機酸又はこれらの塩、酢酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、シュウ酸、乳酸、グルタル酸、サリチル酸、酒石酸等の有機酸又はこれらの塩、パルチミン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等の脂肪酸又はこれらの塩、及び水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基、アンモニア、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。これらのpH調整剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらのpH調整剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.05〜10質量%である。
乳化剤の例としては、ソルビタンモノオレート、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリN−ビニルピロリドン、キチン、キトサン、セルロース等が挙げられるが、この限りではない。これらの乳化剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの乳化剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.05〜10質量%である。
分散剤の例としては、有効薬効成分含有層中の諸成分の分散性を高めるものであれば特に限定されないが、例えば、合成ケイ酸アルミニウム、含水ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、ステアリン酸金属塩等の脂肪酸金属塩等が挙げられる。これらの分散剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの分散剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.5〜50質量%である。
安定化剤としては、例えば、上記でpH調整剤として例示したものを用いることができる。更に、安定化剤としては、亜硫酸水素ナトリウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、酢酸トコフェロール、D−α−トコフェロール等を用いることもできる。これらの安定化剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの安定化剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.005〜20質量%である。
防腐剤の例としては、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール等が挙げられるが、この限りではない。これらの防腐剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの防腐剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.005〜5質量%である。
賦形剤の例としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、パラチノース、シュクロース、マルトース、ラクトース、トレハロース、オリゴ糖類、デキストリン等の糖類、結晶セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース又はその塩、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース類等が挙げられるが、この限りではない。これらの賦形剤は、1種のみを用いてもよいし、又は、2種以上を適宜混合して用いてもよい。これらの賦形剤の配合量は、有効薬効成分含有層の総量に基づき、約0.1〜40質量%である。
本発明の貼付剤は、用途に応じて、例えばパップ剤、プラスター剤、テープ剤等の各種貼付剤の形態であってよい。本発明の貼付剤は、例えば、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン及び溶解剤を油性基剤に所定量添加したもの(経皮吸収製剤)を、適当な支持体に所定の厚さで塗膏して有効薬効成分含有層を形成し、その上から所定のライナーで被覆し、これを所望の大きさに裁断することにより製造できる。また、本発明の貼付剤は、その製造方法によっては、例えば、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン及び溶解剤を含有する基剤(経皮吸収製剤)をまずライナーに塗膏して有効薬
効成分含有層を形成し、その上から支持体で被覆し、該有効薬効成分含有層を該支持体上に転写することにより形成してもよい。
効成分含有層を形成し、その上から支持体で被覆し、該有効薬効成分含有層を該支持体上に転写することにより形成してもよい。
また、本発明の貼付剤は、患部に直接接触するものであるので、上記したように製造した後、滅菌処理を施すことが好ましい。滅菌方法としては、従来の薬剤の滅菌において慣用の方法であれば特に限定されないが、例えば、γ線滅菌法、電子線滅菌法、高圧蒸気滅菌法、エチレンオキサイドガス滅菌法等が使用される。
本発明の貼付剤において使用される支持体は特に限定されず、貼付剤の支持体として慣用の材料を使用することができる。これらの支持体としては、例えば、天然又は合成高分子の織布、不織布、シート、フィルム又はそれらの積層体、好ましくは、塩化ビニルフィルム、ポリエチレン系フィルム、エチレン共重合フィルム、ポリプロピレン系フィルム、ポリウレタン、更には織布及び不織布及びこれらとプラスチックとの積層体が用いられる。
また、これらの支持体の大きさ、形状、厚さ等は適宜選択される。
また、これらの支持体の大きさ、形状、厚さ等は適宜選択される。
本発明の貼付剤において使用されるライナーは特に限定されず、貼付剤のライナーとして慣用の材料を使用することができる。これらのライナーとしては、例えば、天然又は合成高分子のシート、フィルム又はそれらの積層体、好ましくは、剥離し易くするための処理(例えば、合成高分子のコーティング)を施した剥離紙や、セロファン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン等のシート、フィルム又はそれらの積層体が挙げられる。
以下、実施例及び試験例を挙げて本発明の有用性について説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、特に記載がない限りは、部は質量に基づくものとする。
実施例1
ポリイソブチレン10部、スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体20部、ジブチルヒドロキシトルエン0.5部、流動パラフィン18部、水素添加ロジングリセリンエステル11.5部を有効薬効成分含有層の総量と等量(100部相当)のヘキサンで溶解した(A液)。有効薬効成分として5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン20部を流動パラフィン10部、1,3−ブチレングリコール10部(溶解剤)に混合した(B液)。A液にB液を加えて均一に混合し、この混合物を、シリコン処理を施したポリエステル製フィルム(ライナー)上に展延して、ヘキサンを揮発除去し、有効薬効成分含有層を形成した後、その上からポリエステル製不織布(支持体)で被覆した。これを所望の大きさに裁断して、実施例1の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
ポリイソブチレン10部、スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体20部、ジブチルヒドロキシトルエン0.5部、流動パラフィン18部、水素添加ロジングリセリンエステル11.5部を有効薬効成分含有層の総量と等量(100部相当)のヘキサンで溶解した(A液)。有効薬効成分として5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン20部を流動パラフィン10部、1,3−ブチレングリコール10部(溶解剤)に混合した(B液)。A液にB液を加えて均一に混合し、この混合物を、シリコン処理を施したポリエステル製フィルム(ライナー)上に展延して、ヘキサンを揮発除去し、有効薬効成分含有層を形成した後、その上からポリエステル製不織布(支持体)で被覆した。これを所望の大きさに裁断して、実施例1の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
実施例2
有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンの量を3部としたこと以外は実施例1とほぼ同様にして(その他の成分の量については、下記の表1参照。)、実施例2の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを3%含有する貼付剤を得た。
有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンの量を3部としたこと以外は実施例1とほぼ同様にして(その他の成分の量については、下記の表1参照。)、実施例2の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを3%含有する貼付剤を得た。
実施例3
有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンの量を5部としたこと以外は実施例1とほぼ同様にして(その他の成分の量については、下記の表1参照。)、実施例3の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを5%含有する
貼付剤を得た。
有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンの量を5部としたこと以外は実施例1とほぼ同様にして(その他の成分の量については、下記の表1参照。)、実施例3の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを5%含有する
貼付剤を得た。
実施例4
有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンの量を10部としたこと以外は実施例1とほぼ同様にして(その他の成分の量については、下記の表1参照。)、実施例4の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを10%含有する貼付剤を得た。
有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンの量を10部としたこと以外は実施例1とほぼ同様にして(その他の成分の量については、下記の表1参照。)、実施例4の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを10%含有する貼付剤を得た。
実施例5
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えてポリエチレングリコール400を使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例5の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えてポリエチレングリコール400を使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例5の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
実施例6
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えてN−メチル−ピロリドンを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例6の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えてN−メチル−ピロリドンを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例6の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
実施例7
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えて炭酸プロピレンを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例7の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えて炭酸プロピレンを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例7の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
実施例8
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えてミリスチン酸イソプロピルを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例8の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えてミリスチン酸イソプロピルを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例8の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
実施例9
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えてクロタミトンを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例9の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えてクロタミトンを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例9の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
実施例10
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えてアジピン酸ジイソプロピルを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例10の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えてアジピン酸ジイソプロピルを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例10の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
実施例11
溶解剤に加え、更に、透過促進剤として1−メントール 4部を使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例11の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
溶解剤に加え、更に、透過促進剤として1−メントール 4部を使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、実施例11の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
比較例1
溶解剤を使用しなかったこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、比較例1の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン
を20%含有する貼付剤を得た。
溶解剤を使用しなかったこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、比較例1の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン
を20%含有する貼付剤を得た。
比較例2
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えて濃グリセリンを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、比較例2の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えて濃グリセリンを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、比較例2の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
比較例3
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えて中鎖脂肪酸トリグリセリドを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、比較例3の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
溶解剤として、1,3−ブチレングリコールに代えて中鎖脂肪酸トリグリセリドを使用したこと以外は実施例1とほぼ同様にして(各成分の量については、下記の表1参照。)、比較例3の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを20%含有する貼付剤を得た。
試験例1:in vitro皮膚透過性試験
1)試験方法
ペントバルビタールナトリウム麻酔下、ヘアレスラット(HWY/Slc、雄性、7週齢)の腹部皮膚を切り取り、皮膚真皮側の脂肪を注意深く取り除いた。予め37℃の水を循環させた縦型拡散セルに真皮側を下にし皮膚を貼り付け、その中央部に直径1cmに打ち抜いた実施例1〜11及び比較例1〜3で製造した貼付剤を貼付した後、固定用セルで挟みクランプで固定した。次に37℃の恒温槽で保温されていたレシーバー液(生理食塩水)を真皮側に入れ、レシーバー液をマグネチックスターラーにて撹拌し、その後、経時的に、一定量のレシーバー液を採取し、同量のレシーバー液を補充した。採取したサンプル中の有効薬効成分(5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン)の量を、以下に示した条件を用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により定量し、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンの累積皮膚透過量及び皮膚透過速度を算出した。その結果を、それぞれ図1〜図6に示す。
なお、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンの皮膚透過速度は、
レシーバー液の採取時間の間(単位時間)に皮膚を透過したPFDの量を、単位時間で除法することにより算出した。
要するに、PFDの皮膚透過速度は、レシーバー液の採取時間をt1、t2(t2>t1)とし、t1及びt2における累積皮膚透過量をそれぞれ、R1及びR2とすると、以下の算出式により求めることができる。
(PFDの皮膚透過速度)=(R2−R1)/(t2−t1)
<HPLC条件>
カラム :Hypersil gold 4.6×150mm 5μm
カラム温度:40℃
流速 :1mL/分
検出波長 :318nm
注入量 :10μL
移動相 :0.1%ギ酸/アセトニトリル(17:8)
1)試験方法
ペントバルビタールナトリウム麻酔下、ヘアレスラット(HWY/Slc、雄性、7週齢)の腹部皮膚を切り取り、皮膚真皮側の脂肪を注意深く取り除いた。予め37℃の水を循環させた縦型拡散セルに真皮側を下にし皮膚を貼り付け、その中央部に直径1cmに打ち抜いた実施例1〜11及び比較例1〜3で製造した貼付剤を貼付した後、固定用セルで挟みクランプで固定した。次に37℃の恒温槽で保温されていたレシーバー液(生理食塩水)を真皮側に入れ、レシーバー液をマグネチックスターラーにて撹拌し、その後、経時的に、一定量のレシーバー液を採取し、同量のレシーバー液を補充した。採取したサンプル中の有効薬効成分(5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン)の量を、以下に示した条件を用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により定量し、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンの累積皮膚透過量及び皮膚透過速度を算出した。その結果を、それぞれ図1〜図6に示す。
なお、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンの皮膚透過速度は、
レシーバー液の採取時間の間(単位時間)に皮膚を透過したPFDの量を、単位時間で除法することにより算出した。
要するに、PFDの皮膚透過速度は、レシーバー液の採取時間をt1、t2(t2>t1)とし、t1及びt2における累積皮膚透過量をそれぞれ、R1及びR2とすると、以下の算出式により求めることができる。
(PFDの皮膚透過速度)=(R2−R1)/(t2−t1)
<HPLC条件>
カラム :Hypersil gold 4.6×150mm 5μm
カラム温度:40℃
流速 :1mL/分
検出波長 :318nm
注入量 :10μL
移動相 :0.1%ギ酸/アセトニトリル(17:8)
2)結果
(1)有効薬効成分(5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン)の含有量の違いによる累積皮膚透過量の変化
図1より、実施例1の貼付剤、実施例4の貼付剤、実施例3の貼付剤及び実施例2の貼付剤の順に、即ち有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンの含有量が多い貼付剤ほど、累積皮膚透過量がより多くなることが判る。
このことから、本発明の特定の溶解剤を使用したPFD含有貼付剤は、有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを高濃度で含有するほど、皮膚透過性が高く、長時間にわたりその薬効が持続するものといえる。
なお、この皮膚透過性及びその薬効の持続性に関する優れた効果は、基剤に対する溶解性が低いPFDを高濃度で配合したところの本発明のPFD含有貼付剤においては、基剤中にPFDの一部が溶解せずに固形状態で存在するため、皮膚透過によりPFDが消費され、基剤中のPFDの量が減少したとしても、固体状態にあるPFDが順次溶解することで基剤中におけるPFDの濃度を常に飽和状態に維持できることによるものと考えられる。
(2)有効薬効成分(5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン)の含有量の違いによる皮膚透過速度の変化
図2に示したように、実施例1の貼付剤、実施例4の貼付剤、実施例3の貼付剤及び実施例2の貼付剤の順に、即ち、有効薬効成分の含有量が多い貼付剤ほど、有効薬効成分の皮膚透過速度は速かった。
このことから、基剤に対する溶解性が低い5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−
ピリドンを高濃度で配合し、かつ特定の溶解剤を使用した本発明のPFD含有貼付剤は、有効薬効成分であるPFDを高濃度で含有するほど、速効性が期待される。
(1)有効薬効成分(5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン)の含有量の違いによる累積皮膚透過量の変化
図1より、実施例1の貼付剤、実施例4の貼付剤、実施例3の貼付剤及び実施例2の貼付剤の順に、即ち有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンの含有量が多い貼付剤ほど、累積皮膚透過量がより多くなることが判る。
このことから、本発明の特定の溶解剤を使用したPFD含有貼付剤は、有効薬効成分である5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドンを高濃度で含有するほど、皮膚透過性が高く、長時間にわたりその薬効が持続するものといえる。
なお、この皮膚透過性及びその薬効の持続性に関する優れた効果は、基剤に対する溶解性が低いPFDを高濃度で配合したところの本発明のPFD含有貼付剤においては、基剤中にPFDの一部が溶解せずに固形状態で存在するため、皮膚透過によりPFDが消費され、基剤中のPFDの量が減少したとしても、固体状態にあるPFDが順次溶解することで基剤中におけるPFDの濃度を常に飽和状態に維持できることによるものと考えられる。
(2)有効薬効成分(5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン)の含有量の違いによる皮膚透過速度の変化
図2に示したように、実施例1の貼付剤、実施例4の貼付剤、実施例3の貼付剤及び実施例2の貼付剤の順に、即ち、有効薬効成分の含有量が多い貼付剤ほど、有効薬効成分の皮膚透過速度は速かった。
このことから、基剤に対する溶解性が低い5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−
ピリドンを高濃度で配合し、かつ特定の溶解剤を使用した本発明のPFD含有貼付剤は、有効薬効成分であるPFDを高濃度で含有するほど、速効性が期待される。
(3)使用する溶解剤の種類の違いによる累積皮膚透過量の変化
図3に示したように、溶解剤を含まない比較例1のPFD含有貼付剤、及び、溶解剤として本発明の溶解剤以外のもの、即ちグリセリン及び中鎖脂肪酸トリグリセリドを使用した比較例2及び比較例3のPFD含有貼付剤と比べて、溶解剤として、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール400、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン及びミリスチン酸イソプロピルをそれぞれ使用した実施例1〜8の本発明のPFD含有貼付剤は、皮膚に貼付してから半日もしくは1日の間の有効薬効成分の累積皮膚透過量が約2倍も多かった。
更に、溶解剤として、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルをそれぞれ使用した実施例9及び10の本発明のPFD含有貼付剤は、実施例1〜8の本発明のPFD含有貼付剤と比べても、皮膚に貼付してから半日もしくは1日の間の有効薬効成分の累積皮膚透過量が格段に多かった。
このことから、有効薬効成分の皮膚透過性及びその薬効の持続性の向上に関して、油性型の貼付剤において使用される数ある溶解剤の内、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン及びミリスチン酸イソプロピルは、高い効果を奏すること、及びクロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルは、更に高い効果を奏することが判った。
(4)使用する溶解剤の種類の違いによる皮膚透過速度の変化
図4に示したように、溶解剤を含まない比較例1の貼付剤、及び、溶解剤として本発明の溶解剤以外のもの、即ちグリセリン及び中鎖脂肪酸トリグリセリドを使用した比較例2及び比較例3の貼付剤と比べて、溶解剤として、本発明の溶解剤である1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール400、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン及びミリスチン酸イソプロピルをそれぞれ使用した実施例1〜8の貼付剤は、皮膚透過速度が速く、更に、本発明の溶解剤であるクロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルをそれぞれ使用した実施例9及び10の貼付剤は、皮膚透過速度がより速かった。
このことから、薬剤(有効薬効成分)の速効性の向上に関して、油性型の貼付剤において使用される数ある溶解剤の内、本発明の溶解剤であるブチレングリコール、ポリエチレングリコール、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン及びミリスチン酸イソプロピルは、高い効果を奏すること、及び、とりわけ、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルは、更に高い効果を奏することが判った。
図3に示したように、溶解剤を含まない比較例1のPFD含有貼付剤、及び、溶解剤として本発明の溶解剤以外のもの、即ちグリセリン及び中鎖脂肪酸トリグリセリドを使用した比較例2及び比較例3のPFD含有貼付剤と比べて、溶解剤として、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール400、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン及びミリスチン酸イソプロピルをそれぞれ使用した実施例1〜8の本発明のPFD含有貼付剤は、皮膚に貼付してから半日もしくは1日の間の有効薬効成分の累積皮膚透過量が約2倍も多かった。
更に、溶解剤として、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルをそれぞれ使用した実施例9及び10の本発明のPFD含有貼付剤は、実施例1〜8の本発明のPFD含有貼付剤と比べても、皮膚に貼付してから半日もしくは1日の間の有効薬効成分の累積皮膚透過量が格段に多かった。
このことから、有効薬効成分の皮膚透過性及びその薬効の持続性の向上に関して、油性型の貼付剤において使用される数ある溶解剤の内、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン及びミリスチン酸イソプロピルは、高い効果を奏すること、及びクロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルは、更に高い効果を奏することが判った。
(4)使用する溶解剤の種類の違いによる皮膚透過速度の変化
図4に示したように、溶解剤を含まない比較例1の貼付剤、及び、溶解剤として本発明の溶解剤以外のもの、即ちグリセリン及び中鎖脂肪酸トリグリセリドを使用した比較例2及び比較例3の貼付剤と比べて、溶解剤として、本発明の溶解剤である1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール400、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン及びミリスチン酸イソプロピルをそれぞれ使用した実施例1〜8の貼付剤は、皮膚透過速度が速く、更に、本発明の溶解剤であるクロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルをそれぞれ使用した実施例9及び10の貼付剤は、皮膚透過速度がより速かった。
このことから、薬剤(有効薬効成分)の速効性の向上に関して、油性型の貼付剤において使用される数ある溶解剤の内、本発明の溶解剤であるブチレングリコール、ポリエチレングリコール、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン及びミリスチン酸イソプロピルは、高い効果を奏すること、及び、とりわけ、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルは、更に高い効果を奏することが判った。
(5)透過促進剤の使用による累積皮膚透過量の変化
図5より、透過促進剤を含まない実施例1の貼付剤と比べて、本発明の溶解剤に加えて、透過促進剤を使用した実施例11の貼付剤は、累積皮膚透過量がより多くなることが判る。
このことから、本発明の溶解剤に透過促進剤を併用することにより、有効薬効成分の皮膚透過性及びその薬効の持続性が更に高められることが判った。
(6)透過促進剤の使用による皮膚透過速度の変化
図6に示したように、透過促進剤を含まない実施例1の貼付剤と比べて、本発明の溶解剤に加えて、透過促進剤を使用した実施例11の貼付剤は、皮膚透過速度が速かった。
このことから、本発明の特定の溶解剤に透過促進剤を併用することにより、薬剤(有効薬効成分)の速効性が更に高められることが期待される。
図5より、透過促進剤を含まない実施例1の貼付剤と比べて、本発明の溶解剤に加えて、透過促進剤を使用した実施例11の貼付剤は、累積皮膚透過量がより多くなることが判る。
このことから、本発明の溶解剤に透過促進剤を併用することにより、有効薬効成分の皮膚透過性及びその薬効の持続性が更に高められることが判った。
(6)透過促進剤の使用による皮膚透過速度の変化
図6に示したように、透過促進剤を含まない実施例1の貼付剤と比べて、本発明の溶解剤に加えて、透過促進剤を使用した実施例11の貼付剤は、皮膚透過速度が速かった。
このことから、本発明の特定の溶解剤に透過促進剤を併用することにより、薬剤(有効薬効成分)の速効性が更に高められることが期待される。
Claims (5)
- 有効薬効成分含有層を有する貼付剤であって、
該有効薬効成分含有層が、油性基剤、溶解剤(但し、グリセリン及び中鎖脂肪酸トリグリセリドを除く。)、及び5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン又はその医学的に許容される塩類を含有することを特徴とする、5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤。 - 溶解剤が、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、N−メチル−ピロリドン、炭酸プロピレン、ミリスチン酸イソプロピル、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルからなる群から選択される、請求項1に記載の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤。
- 溶解剤が、クロタミトン及びアジピン酸ジイソプロピルからなる群から選択される、請求項2に記載の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤。
- 有効薬効成分含有層が、更に透過促進剤を含有する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤。
- 有効薬効成分含有層の総量に基づき、3ないし20質量%の量の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン又はその医学的に許容される塩類を含有する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の5−メチル−1−フェニル−2−(1H)−ピリドン含有貼付剤。
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