JP2010505786A - 2相性放出プロフィールを有する経皮治療システム - Google Patents
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Abstract
本発明は、不透過性コーティング、マトリックス[このマトリクスは、式I(式中、R1はH原子またはハロゲン原子を表し、R2は1から4個の炭素原子を有するアルキル基を表し、
は一重結合または二重結合を表す。)のエルゴリン化合物またはこれの生理的に適合性の塩もしくは誘導体を含む。]および除去可能な保護層を含み、前記エルゴリン化合物またはこれの生理的に適合性の塩もしくは誘導体は、抗酸化剤および塩基性ポリマーによって安定化されている経皮治療システム(TTS)に関する。前記TTSは、前記マトリックスが直鎖または分枝鎖の8から18個の炭素原子を有する少なくとも1個の炭化水素(この炭化水素は、アルキル鎖の末端に官能基を有する。)および/またはアロエベラ油を含むことを特徴とし、その結果、第1相(適用後0−5時間)において、エルゴリン化合物の治療上望ましい定常状態血漿濃度の0から20%しか達成されず、第2相(適用後5−20時間)において、エルゴリン化合物の治療上望ましい定常状態血漿濃度が達成される。
は一重結合または二重結合を表す。)のエルゴリン化合物またはこれの生理的に適合性の塩もしくは誘導体を含む。]および除去可能な保護層を含み、前記エルゴリン化合物またはこれの生理的に適合性の塩もしくは誘導体は、抗酸化剤および塩基性ポリマーによって安定化されている経皮治療システム(TTS)に関する。前記TTSは、前記マトリックスが直鎖または分枝鎖の8から18個の炭素原子を有する少なくとも1個の炭化水素(この炭化水素は、アルキル鎖の末端に官能基を有する。)および/またはアロエベラ油を含むことを特徴とし、その結果、第1相(適用後0−5時間)において、エルゴリン化合物の治療上望ましい定常状態血漿濃度の0から20%しか達成されず、第2相(適用後5−20時間)において、エルゴリン化合物の治療上望ましい定常状態血漿濃度が達成される。
Description
本発明は、第1相(適用後0−5時間)において、エルゴリン化合物の治療上望ましい定常状態血漿濃度の0−20%しか達成されず、次いで、エルゴリン化合物の治療上望ましい定常状態血漿濃度は、第2相(適用後5−20時間)においてようやく達成される新規な2相性放出プロフィールを有する、エルゴリン化合物の経皮治療システムに関する。
パーキンソン病および不穏下肢症候群などの他の状態ならびに脳損傷または脳外傷に伴う他の神経系疾患に対する今日のドパミン作動薬療法は、仮にこれらが完全に有効であるとしても、多数の副作用によって悪影響を受けている。経口ドパミン作動薬療法の調整は、レボドパを単独で使用してまたは効果促進剤(MAO阻害剤、COMT阻害剤)もしくはドパミンアゴニストを併用して行われる。同時に、この調整は個々のバイオアベイラビリティーおよび患者の治療必要性に従っており、すなわち療法はいわば漸増される。この漸増は、予測不可能な代謝または他の相互作用を有する最大5種までの異なる活性物質を含むことができる。これは、悪心、嘔吐、疲労、目まい、起立性障害、しかし同じくジスキネジアまたは精神障害などの副作用の誘発に基づいている。これらの副作用は、これらの活性物質のバイオアベイラビリティーを示すものとして使用されている。これらの作用の出現後、これらを防ぐためにまたはその後これらを低水準に維持するために、続いて用量は減らされ、これらの作用に対する忍容性を高めようとする多くの試みがなされる。
他のアプローチは、副作用を軽減するために、有効日用量を複数回の投与に分割することまたはこれらの活性物質を他の活性物質と組み合わせることを含む。例えば、末梢性デカルボキシラーゼ阻害剤が使用されており、これはレボドパ療法の場合には欠くことができない必要条件である。ドパミンアゴニストまたはクロザピンなどの場合には、例えばドンペリドンが使用される。適切に効果的で、ある程度忍容性が良好なドパミン作動薬治療を確立するには、継続的な医学的監視の下で6週から12週を必要とする。これは、多数の異なる剤形および迅速放出製剤または徐放製剤のアベイラビリティーに依存する。
文献に公表されている包括的臨床研究からの利用可能なデータを表1に示す。
本状況において、参照の略記は以下の特定の引用を意味する。
Rinne,1983 Rinne,K.;New ergot derivatives in the treatment of Parkinson’s disease;in:eds.Calne,D.B.,Horowski,R.,McDonald,R.J.,Wuttke,W.;Lisuride and other dopamine agonists;Raven Press New York,(1983),431−442頁
Quinn,2002 Quinn,N.;A multicenter,double−blind,randomized,placebo−controlled safety and efficacy study of rotigotine constant delivery system (CDS) in patients with advanced Parkinson’s disease;第14回国際パーキンソン病会議、ヘルシンキ2001年にて掲示のポスター
PDR 58,2004 Physicians’ Desk Reference 58,2004,Thomson PDR at Montvale,NJ 07645−1742
Rinne,1983 Rinne,K.;New ergot derivatives in the treatment of Parkinson’s disease;in:eds.Calne,D.B.,Horowski,R.,McDonald,R.J.,Wuttke,W.;Lisuride and other dopamine agonists;Raven Press New York,(1983),431−442頁
Quinn,2002 Quinn,N.;A multicenter,double−blind,randomized,placebo−controlled safety and efficacy study of rotigotine constant delivery system (CDS) in patients with advanced Parkinson’s disease;第14回国際パーキンソン病会議、ヘルシンキ2001年にて掲示のポスター
PDR 58,2004 Physicians’ Desk Reference 58,2004,Thomson PDR at Montvale,NJ 07645−1742
これらのデータは、ドパミンアゴニストの既知の製剤が、特に高漸増相において、悪心および嘔吐などの高程度の末梢副作用を引き起こすことを実証している。
活性成分を持続的に放出するように通常製造されているドパミンアゴニストの経皮製剤(表1、−3−)はまた、従来の即時放出製剤と比較して、末梢副作用を著しく軽減するのに一般的に適していないことが明らかである。
いくつかの療法を文献中に見い出すことができ、この文献において、経皮製剤は、システムに過負荷をかけることおよび/または活性物質の定義された量を外側の粘着層に導入することによって、放出の第1相中に活性物質の皮膚結合効果を代償することができるとされている。このことは恐らく、狭い治療域を有する活性物質の場合を除いて、活性物質が体循環へ、より継続的に放出されることは、副作用を防ぐためには不適当な投与方法であることを示している。
治療の組合せを変化させることが、複数の理由で頻繁に必要となる。そのような場合、患者は専門病院または類似の施設に、たいてい1カ月以上の間入院しなければならないことがかなり頻繁にある。進行性疾患を有する患者が、異なる強さのレボドパ、1種または2種のドパミン効果促進剤および追加的な1種または2種のドパミンアゴニスト(有効性ピークを提供するための短期作用型アゴニストが1種類、夜間をカバーするための長期作用型アゴニストが1種類)という最大3種までの異なる製剤で治療されている場合であることがかなり多い。加えて、1種または2種の追加の活性物質が、この組合せの副作用を軽減するために加えられる。この結果として1日6回以上の摂取頻度になる。さらに、注入可能な活性物質は、緊急の場合に加えられることが多い。このことは、結果的に、疾患によってすでに大きく損なわれている日常生活の活動すべてを、この療法に合わせることが必要となってしまう。さもなければ、そのような複雑なスケジュールに従うことは不可能である。これらのことすべてが、低下した運動機能だけでなく、敏捷性(覚醒)の変化および認知障害にも苦しむことが多い、複数の疾患に罹患している虚弱な高齢者に影響を与える。これらの問題は、進行性疾患を悪化させる。患者はまた、嚥下に関する問題を発生させる、すなわち、嚥下することでショック状態をまたは最終的に誤嚥性肺炎を来たすことが往々にしてある。認知障害または意識障害を有する患者は、意識、運動機能、状態および神経変性をも改善することができるドパミン作動薬療法から恩恵を受けることもあり得る。これらの障害は、脳への直接損傷に起因する可能性があり、直接損傷の原因として、外傷性脳損傷、中毒、血管損傷または他の多くの要因があり得る。しかし前記理由のために、ドパミン作動薬経口療法は、理論的には役立つ可能性もあるが、すべての場合において適した方法ではない。
本状況において、例えばアポモルヒネまたはリスリドを使用する非経口療法が研究されており、より高い有効性を実際に示していることは明らかである。これは、ドパミン作動薬による持続的な刺激を得るために、例えば静脈内、皮下または十二指腸内注入に適用された。しかし、これは副作用も重篤で頻繁に発生する可能性があり、症状が厄介であるため、今までのところ非常に選択された患者群に行われているにすぎない。それ故、例えば、ペン型注入システムを使用するアポモルヒネの注入が、重症パーキンソン症候群の無動の緊急療法用に認可されているにすぎない。アポモルヒネの重症悪心誘発作用およびリスリドの同様の作用ならびに他の副作用はまた、これらが進行性パーキンソン病患者に使用されるのを妨げている。この理由として、進行性パーキンソン病は次には誤嚥性肺炎または循環虚脱を容易に来たし得るためである。この結果として、これらの適用は、意識低下または意識喪失の状態で完全に除外された。ドンペリドンまたは他の活性物質を投与することによる、この悪心誘発作用および起立性作用を軽減する試みは失敗に終わった。この理由として、これらの活性物質は経口投与を必要とし、経口投与はこれらの患者群においてほとんどの場合に実行不可能であるためである。
このため、より低い程度の末梢副作用を示す、ドパミンアゴニストのさらなる医薬剤形が必要とされている。これらは、これまでに知られている製剤よりも優れていなければならない。
Rinne,K.;New ergot derivatives in the treatment of Parkinson’s disease;in:eds.Calne,D.B.,Horowski,R.,McDonald,R.J.,Wuttke,W.;Lisuride and other dopamine agonists;Raven Press New York,(1983),431−442頁
Quinn,N.;A multicenter,double−blind,randomized,placebo−controlled safety and efficacy study of rotigotine constant delivery system (CDS) in patients with advanced Parkinson’s disease;第14回国際パーキンソン病会議、ヘルシンキ2001年にて掲示のポスター
Physicians’ Desk Reference 58,2004,Thomson PDR at Montvale,NJ 07645−1742
したがって、本発明の目的は、これまでに知られている投与剤形と比較して著しく軽減された副作用を示す、ドパミンアゴニストを投与するための経皮治療システムを提供することである。
本目的は、請求項1に記載の経皮治療システム(TTS)によって達成される。さらに好ましい実施形態は、従属請求項から得られる。
言い換えれば、この本目的は、不透過性コーティング、マトリックス[このマトリックスは、式(I)
本発明によるTTSは、第1相(適用後0−5時間)において、エルゴリン化合物の治療上望ましい定常状態血漿濃度の0−20%しか達成されず、エルゴリン化合物の治療上望ましい定常状態血漿濃度は、第2相(適用後5−20時間)においてようやく達成されることをさらに特徴とする。
定常状態血漿濃度という用語は、活性物質の吸収量が消失量に等しく、ある時間一定の血漿濃度が達成される時の血漿中のリスリド濃度を表す。
TTS膏薬の適用期間中に採取された血液サンプルを血漿に変換し、リスリド含量が選択した分析方法(RIAまたはLC/MS/MS)を用いて測定された。こうして測定されたリスリドの血漿濃度を時間に対してプロットすることによって、定常状態血漿濃度は、プロフィールの安定水準期様の推移から決定され得るであろう。
本発明によるエルゴリン化合物またはこの生理的に適合性がある塩の例としてのリスリドに関して、望ましい血漿濃度は5pgリスリド/mlから10ngリスリド/ml、好ましくは50から500pgリスリド/mlである。100から200pgリスリド/mlの定常状態血漿濃度が最も好ましい。濃度の詳記はすべて、血漿量1ml当たりのリスリド量を指す。
本発明の意味において、異なるエルゴリン化合物の場合には、好ましい血漿濃度は化合物の活性力価に従って決定される。
本発明による経皮治療システム(TTS)は、直鎖または分枝鎖において8から18個の炭素原子を有する少なくとも1個の炭化水素が、アルキル基の末端に、官能基としてヒドロキシル基またはアミノ基またはピロリドン環または−OOCCH2N(CH3)2基を有することが好ましいことをさらに特徴とする。特に好ましくは、直鎖または分枝鎖において8から18個の炭素原子を有する少なくとも1個の炭化水素が、アルキル基の末端に、官能基としてヒドロキシル基(アルコール)を有する。
本発明によると、経皮治療システムは、アルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素が、直鎖または分枝鎖において10から14個の炭素原子を有することが好ましい。
特に好ましくは、アルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素は、直鎖または分枝鎖において12個の炭素原子を有する。
最も好ましい実施形態において、アルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素は、1−ドデカノールである。
アルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素は、本発明による経皮治療システムにおいて、0.001から20.00重量%の含量を有する。この含量は、好ましくは0.50から15.00重量%であり、非常に好ましい実施形態におけるこの含量は、1.00から10.00重量%である。最も好ましくは、アルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素が、10.00重量%の含量を有する。
本発明による経皮治療システムは、マトリックス中に含まれるアロエベラ油が、植物油、好ましくはピーナッツ油、アーモンド油、ゴマ油または大豆油から得られたものであることをさらに特徴とする。アロエベラ油は、大豆油から得られることが特に好ましい。抽出は、植物の新鮮な葉から行われた。
本発明による経皮治療システムにおけるアロエベラ油の含量は、0.01から20.00重量%である。アロエベラ油のこの含量は、好ましくは0.5から10.00重量%である。最も好ましい実施形態において、経皮治療システムは、5.00重量%のアロエベラ油%を含む。
本発明による経皮治療システムに含まれるエルゴリン化合物は、リスリドもしくはプロテルグリドまたはこれらの生理的に適合性の塩もしくは誘導体が好ましい。この経皮治療システムの特に好ましい実施形態は、エルゴリン化合物として、リスリド(式II参照)またはプロテルグリド(式III参照)を含む。
本発明によると、エルゴリン化合物またはこの生理的に適合性がある塩もしくは誘導体の含量は、この経皮治療システムのマトリックス中において0.50から20.00重量%である。経皮治療システムは、3.00から6.00重量%のエルゴリン化合物またはこの生理的に適合性がある塩もしくは誘導体の含量を有することが好ましい。
すでに明記されている特徴に加えて、本発明によるTTSはまた、マトリックスが透過性促進手段を含むことができることを特徴とする。好ましい実施形態において、このマトリックスは、被覆拡散隔壁および式(I)の物質に透過できる粘着層を有することが可能である。
本発明によるTTS中に含まれる抗酸化剤は、ジ−tert−ブチルメチルフェノール、tert−ブチルメトキシフェノール、トコフェロールおよび/またはユビキノンからなる群から選択されることが好ましい。この抗酸化剤は、0.25重量%から5.00重量%の量で存在することが好ましい。
本発明によるTTSに含まれる塩基性ポリマーは、好ましくはアクリレート(コ)ポリマーであり、ブチルメタクリレート−(2−ジアミノエチル)メタクリレート−メタクリレートコポリマーが特に好ましい。
本発明によると、塩基性ポリマーは、マトリックスまたは粘着層中に含まれてよい。
この塩基性ポリマーは、マトリックスまたは粘着層中に粘着力促進剤を含むことが好ましい。
この粘着力促進剤は、樹脂(変性または非変性)および/または中性ポリアクリレートを含むことが好ましい。特に好ましい実施形態において、本発明によるTTSは、1から20重量%の粘着力促進剤を含み、2から10重量%の含量の粘着力促進剤が最も好ましい。
詳細な研究により、アロエベラ油無しおよび直鎖または分枝鎖において8から18個の炭素原子を有し、このアルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素無しの経皮システムを使用する場合、単に1相性放出様式が達成されるに過ぎないことが示された。
これとは対照的に、直鎖または分枝鎖において8から18個の原子を有し、このアルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素を追加導入すると、定常状態における活性物質の拡散の開始が著しく遅延した。5から48時間の第2相において、著しく増加した経皮流量値が活性物質に関して得られ、これによって2相性放出プロフィールを描いた。相当する2相性プロフィールはまた、アロエベラ油を製剤に加えることによって得られた(上記の炭化水素の代表例無し)。アロエベラ油および直鎖または分枝鎖において8から18個の原子を有し、このアルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素を一緒に導入すると、著しくより明確な形の2相性放出プロフィールを追加的に得ることにつながる。このことは、定常状態流れの開始のさらなる時間遅延から割り出すことができる。
上記の本発明によるTTSを用いて、新規な方法がドパミンアゴニストの患者に優しい投与に関して見い出されている。適用は、活性物質の比較的低い血漿濃度において、ドパミン作動薬による持続的な刺激を生み出すが、一方で高い有効性を急速に開始し、これを継続的に維持する。副作用に基づく漸増による調整の必要性はなくなる。2相性放出の結果として、嘔吐および悪心などの副作用が著しく軽減され得るため、忍容性は実質的に改善される。実質的に改善されたリスクベネフィットプロフィールも結果として生じる。パーキンソニズム患者335例を対象としたプラセボ対照二重盲検試験を用いて、他のドパミン様治療上処置および活性物質のすべてにおいて、非常に頻繁に発生する通常の副作用の殆んどがまたはすべてが回避できることが確認された(悪心、嘔吐、起立性障害、目まい)。加えて、さらなる臨床試験から得られた薬物動態データは、鋭いピーク値が発生しない、活性物質の血漿濃度プロフィールを示す。同時に、反復投与下において、移行値は、約4回の移行濃度に対するピークの好ましい比率が存在する、薬理学的に有効な濃度範囲で維持される。
それ故、本発明によるTTSの使用は、ドパミン作動薬による刺激の、特定のおよび明確な2相性放出プロフィールを提供する。驚いたことに、活性物質での予備治療または活性物質との併用をすることなく、長期にわたる高漸増は、こうして避けることができ、副作用を回避できる。同時に、非常に強力な治療効果を達成することができ、この効果は治療の最初の数日以内に開始される。この効果はまた、認知障害および/または重度意識障害が存在する状況において達成され得る。さらに、ほとんどの場合に、活性物質と組み合わせるさらなる必要性が全くない。治療は穏やかであり、患者に優しいため、患者のコンプライアンスおよび患者の生活の質は、実質的に改善される。
好ましい2相性放出プロフィールのおかげで、本発明によるTTSは、神経変性疾患、特に、パーキンソン病およびパーキンソニズム(パーキンソン症候群)の治療に適している。さらに、本発明によるTTSは、不穏下肢症候群の治療および脳損傷または脳外傷に付随する他の神経系損傷の治療に適している。
本発明は、実施例を参照して以下に説明される。
(実施例1)
ヒト死体の皮膚(または無毛マウスの切除皮膚)を使用した、リスリド含有経皮治療システム(TTS)のインビトロ皮膚透過
リスリドが、有機溶媒に溶かされ、感圧性ポリアクリレート粘着剤、ドデカノール、アロエ抽出物、ポリビニルピロリドン、ブチルヒドロキシトルエンおよび、必要ならば、得られるラミネートの物理的性質を変えるためのさらなる補助剤と一緒に混合された。混合物をフルオロ重合化リリースライナーに塗布し、乾燥して有機溶媒を完全に除去した後、ポリエチレン(PE)裏膜でラミネート加工した。リスリド含量は5%であり、乾燥粘着コーティングのコーティング重量は5mg/cm2と測定された。直径1.2cmを有する円形サンプルを、このラミネートからHenkel穴あけパンチを用いて打ち抜き、リリースライナーを除去した後、適当に調製された皮膚切片の角質層に粘着接合させた。次に、こうして調製された皮膚切片を、皮膚の下面が、使用される受容培地に直接接触するように、典型的な停止拡散細胞に挿入した。活性物質が全実験中に「シンク」条件を保証するために十分な溶解度を有する変性pH7.4リン酸緩衝液が、受容培地として機能した。この培地は、恒久的に38℃に温度制御され、この温度は、拡散領域において32℃の温度となった。
ヒト死体の皮膚(または無毛マウスの切除皮膚)を使用した、リスリド含有経皮治療システム(TTS)のインビトロ皮膚透過
リスリドが、有機溶媒に溶かされ、感圧性ポリアクリレート粘着剤、ドデカノール、アロエ抽出物、ポリビニルピロリドン、ブチルヒドロキシトルエンおよび、必要ならば、得られるラミネートの物理的性質を変えるためのさらなる補助剤と一緒に混合された。混合物をフルオロ重合化リリースライナーに塗布し、乾燥して有機溶媒を完全に除去した後、ポリエチレン(PE)裏膜でラミネート加工した。リスリド含量は5%であり、乾燥粘着コーティングのコーティング重量は5mg/cm2と測定された。直径1.2cmを有する円形サンプルを、このラミネートからHenkel穴あけパンチを用いて打ち抜き、リリースライナーを除去した後、適当に調製された皮膚切片の角質層に粘着接合させた。次に、こうして調製された皮膚切片を、皮膚の下面が、使用される受容培地に直接接触するように、典型的な停止拡散細胞に挿入した。活性物質が全実験中に「シンク」条件を保証するために十分な溶解度を有する変性pH7.4リン酸緩衝液が、受容培地として機能した。この培地は、恒久的に38℃に温度制御され、この温度は、拡散領域において32℃の温度となった。
所定時間に、受容培地のサンプルを採取し、これのリスリド含量に関して特定のクロマトグラフ法を用いて調べた。浸透している活性物質の量を測定する場合、相当量を予熱された新鮮な培地に置換し、希釈を計算に含めた。粘着コーティング(n≧3)から放出された総量を、拡散実験の継続時間の関数としてプロットした。相当する図(図1aから1c)は、化学透過促進剤/変性剤、1−ドデカノールおよびアロエベラ油の非存在下において、活性物質拡散の著しい時間遅延を全く示すことのない1相性放出プロフィールを観察することができた(図1a)ことを示している。このことは、X軸との交点が約0である、定常状態の回帰線によって確認された。これとは対照的に、TTSのマトリックスに1−ドデカノールを追加導入すると、定常状態における活性物質の拡散の開始が遅延することになり、これによって2相性放出プロフィールが達成された。さらに、著しく増加した経皮流量値が、活性物質に関して5から48時間の第2相において得られた(図1b)。この2相性放出プロフィールは、製剤にアロエベラ油を加えた場合にも得られ、1−ドデカノールおよびアロエベラ油が一緒に導入された場合にはなおさら得られた(図1C)。
(実施例2)
リスリド含有TTSのヒトへの適用
臨床試験において、高齢の被験者7例が最大30cm2までのリスリド含有TTSを受けた。このTTSは同一組成物を有し、実施例1由来の調製と同じ加工条件下において製造された。リスリド含量は0.25mg/cm2であり、乾燥コーティングの重量は5mg/cm2であった。適用時間は48時間であり、次いで膏薬を除去し、これらの活性薬剤成分の残存含量に関して調べた。血液サンプルを所定時間に採取し、血漿に変換した。各血漿サンプル中のリスリド濃度を、特定のラジオイムノアッセイを用いて測定した(LLoQ=50pg/ml;Lit.Humpel,M.,Nieuweboer,B.,Hasan,S.H.,Wendt,H.;Radioimmunoassay of plasma lisuride in man following intravenous and oral administration of lisuride hydrogenmaleate;Effect on plasma prolactin level;Eur.J.Clin.Pharmacol.20,(1981),47−51頁)。測定した濃度を時間の関数として、各適用に関してプロットした。得られた曲線は、2相性プロフィールを示す。ここで、最初の数時間(約0から3時間)において、膏薬から皮膚を介して血流への活性物質の透過は全く起こらない(または単に定量できない量、無視することができる量で起こる)。次の時間(3−8(10)時間)において、薬効物質の経皮流量が増加する。次いで、第2吸収相が著しくより高速で続く。これは、約12時間後に安定水準期に達するという結果を有し、この安定水準期は最大値および特に治療のための望ましい血漿濃度を反映している。全体的にみて、適用されたTTSからの活性物質の持続放出が考えられる(図2参照)。
リスリド含有TTSのヒトへの適用
臨床試験において、高齢の被験者7例が最大30cm2までのリスリド含有TTSを受けた。このTTSは同一組成物を有し、実施例1由来の調製と同じ加工条件下において製造された。リスリド含量は0.25mg/cm2であり、乾燥コーティングの重量は5mg/cm2であった。適用時間は48時間であり、次いで膏薬を除去し、これらの活性薬剤成分の残存含量に関して調べた。血液サンプルを所定時間に採取し、血漿に変換した。各血漿サンプル中のリスリド濃度を、特定のラジオイムノアッセイを用いて測定した(LLoQ=50pg/ml;Lit.Humpel,M.,Nieuweboer,B.,Hasan,S.H.,Wendt,H.;Radioimmunoassay of plasma lisuride in man following intravenous and oral administration of lisuride hydrogenmaleate;Effect on plasma prolactin level;Eur.J.Clin.Pharmacol.20,(1981),47−51頁)。測定した濃度を時間の関数として、各適用に関してプロットした。得られた曲線は、2相性プロフィールを示す。ここで、最初の数時間(約0から3時間)において、膏薬から皮膚を介して血流への活性物質の透過は全く起こらない(または単に定量できない量、無視することができる量で起こる)。次の時間(3−8(10)時間)において、薬効物質の経皮流量が増加する。次いで、第2吸収相が著しくより高速で続く。これは、約12時間後に安定水準期に達するという結果を有し、この安定水準期は最大値および特に治療のための望ましい血漿濃度を反映している。全体的にみて、適用されたTTSからの活性物質の持続放出が考えられる(図2参照)。
(実施例3)
リスリドTTSのヒトへの反復適用のシミュレーション
リスリドTTSを48時間経皮投与した後の血漿濃度−時間プロフィールを、重ね合わせ原理に従って前記リスリド膏薬の反復適用を数学的にシミュレートするためのデータベースとした。図3は、40cm2リスリドTTSの4回連続適用のシミュレーション後の血漿濃度プロフィールを示す。このプロフィールは、蓄積および鋭いピーク濃度を全く示さない。さらに、これは移行値の時点で臨床的に有効な濃度を示す。このシミュレーションによって、3から5回以下のリスリドの移行値に対するピークの臨床的に有用な比率が明らかになり、このことは、療法、特に進行性パーキンソン病の療法において、ピーク用量によるジスキネジアの回避および同じく移行値によるジスキネジアの回避に役立つ。
リスリドTTSのヒトへの反復適用のシミュレーション
リスリドTTSを48時間経皮投与した後の血漿濃度−時間プロフィールを、重ね合わせ原理に従って前記リスリド膏薬の反復適用を数学的にシミュレートするためのデータベースとした。図3は、40cm2リスリドTTSの4回連続適用のシミュレーション後の血漿濃度プロフィールを示す。このプロフィールは、蓄積および鋭いピーク濃度を全く示さない。さらに、これは移行値の時点で臨床的に有効な濃度を示す。このシミュレーションによって、3から5回以下のリスリドの移行値に対するピークの臨床的に有用な比率が明らかになり、このことは、療法、特に進行性パーキンソン病の療法において、ピーク用量によるジスキネジアの回避および同じく移行値によるジスキネジアの回避に役立つ。
(実施例4)
不穏下肢症候群を有する被験者18例を対象とした多回投与薬物動態
オープン臨床試験において、20cm2リスリドTTSを、不穏下肢症候群を有する被験者18例(年齢:18から65歳、BMI:18から38kg/m2)に168時間反復投与した。適用部位は上腕であり、2回の連続期間の間に一方の腕から他方の腕に交換した。血漿サンプル中のリスリド濃度を、所定時間に、特定のLC−MS/MSアッセイ、LLoQ=10pg/mlを用いて測定した。結果を表2に示す。
不穏下肢症候群を有する被験者18例を対象とした多回投与薬物動態
オープン臨床試験において、20cm2リスリドTTSを、不穏下肢症候群を有する被験者18例(年齢:18から65歳、BMI:18から38kg/m2)に168時間反復投与した。適用部位は上腕であり、2回の連続期間の間に一方の腕から他方の腕に交換した。血漿サンプル中のリスリド濃度を、所定時間に、特定のLC−MS/MSアッセイ、LLoQ=10pg/mlを用いて測定した。結果を表2に示す。
(実施例5)
進行性パーキンソニズムを有する患者を対象として経皮リスリドTTSを用いた臨床試験
二重盲検無作為化臨床試験は、1日に2時間以上の「オフ」または最後の3日以内に合計6時間以上の「オフ」によって実証されているように、経口療法(PD)で不満足な治療成果しか得られていない進行性パーキンソンジスキネジア(PD)を有する患者を含んだ。患者は、自身の状態を自身で評価するように訓練された。ベースラインと比較した患者の「オフ」時間の改善は、有効性の主要評価項目である。有効性の第2評価項目は、UPDRS(運動の部および日常生活動作(ADL)の単独でまたは組み合わせ)および一般的な測定(医師および患者による判定、CGI、QoL尺度)である。不都合な副作用が、通常の方法で記録された。抗PD療法の併用において、経口ドパミンアゴニストは許可されておらず、他のすべての抗PD活性物質の投与量は、試験前の少なくとも4週間安定している必要があった。患者の50%はリスリドTTSを投与され、他の半数は同一のプラセボ膏薬を投与された。データを表3および4ならびに図4に示す。
進行性パーキンソニズムを有する患者を対象として経皮リスリドTTSを用いた臨床試験
二重盲検無作為化臨床試験は、1日に2時間以上の「オフ」または最後の3日以内に合計6時間以上の「オフ」によって実証されているように、経口療法(PD)で不満足な治療成果しか得られていない進行性パーキンソンジスキネジア(PD)を有する患者を含んだ。患者は、自身の状態を自身で評価するように訓練された。ベースラインと比較した患者の「オフ」時間の改善は、有効性の主要評価項目である。有効性の第2評価項目は、UPDRS(運動の部および日常生活動作(ADL)の単独でまたは組み合わせ)および一般的な測定(医師および患者による判定、CGI、QoL尺度)である。不都合な副作用が、通常の方法で記録された。抗PD療法の併用において、経口ドパミンアゴニストは許可されておらず、他のすべての抗PD活性物質の投与量は、試験前の少なくとも4週間安定している必要があった。患者の50%はリスリドTTSを投与され、他の半数は同一のプラセボ膏薬を投与された。データを表3および4ならびに図4に示す。
1日の総「オフ」時間は著しく減少するため、厄介なジスキネジアが見られない総「オン」時間は、これに対応して増加を示す。しかし、レボドパの1日投与量および頻度を増加するまたはレボドパ効果促進剤(MAO−B阻害剤またはCOMT阻害剤)を併用する場合に予期されたように、ジスキネジアの増加は記録されない。
すべての経口DAアゴニスト試験と比較した場合、胃腸逆作用の発生頻度に差異が見られないことは特筆すべきである。このことは、これらの末梢副作用が血中(およびしたがって、血液脳関門の外側に位置するCTZにおける)活性物質値の急速な増加によって引き起こされるという概念を確かなものとする。リスリド群において、活性物質に関連していると考えられる悪心5例(3%)(さらに活性物質に関連していると考えられない悪心一例および嘔吐一例、すなわち合計4.2%)が見られた。プラセボ群において、6例が活性物質に関連していると考えられ(3.6%)、嘔吐一例(0.6%)であったのに対し、別の症例(0.6%)および悪心一例(0.6%)は、活性物質に関連していないと考えられた。リスリド群において、精神医学的反応およびジスキネジアの数が多いのは運に基づいているのかまたは治療域の上限が多少の患者においてすでに到達されていたことを示しているのかどうかは明らかではない。これらの疑問に対する回答は、「実生活」条件下における個々の漸増によって与えることができた。
(実施例6)
パーキンソニズム患者におけるリスリドの経口適用後の末梢副作用
パーキンソン病患者20例(年齢19から73歳、平均年齢53歳)を、二重盲検比較において、経口リスリドおよびプラセボの患者の中に組み合わせた。リスリドの従来の即時放出錠剤(言明された用量のうち、30分以内に80%以上のインビトロ放出、図5参照)を使用して、リスリド用量を1日5mgの最大耐容量まで増加した。他の活性物質の投与量は、試験中変更しないでおいた。リスリドは、既存の療法に追加して投与された。(コンマはピリオドとみなして訳しました。)逆反応が、関係していない医師によって評価された。治療の有効な結果に加えて、特に胃腸の副作用が見られた。胃腸症状、特に悪心は、患者8例(40%)に見い出された。
パーキンソニズム患者におけるリスリドの経口適用後の末梢副作用
パーキンソン病患者20例(年齢19から73歳、平均年齢53歳)を、二重盲検比較において、経口リスリドおよびプラセボの患者の中に組み合わせた。リスリドの従来の即時放出錠剤(言明された用量のうち、30分以内に80%以上のインビトロ放出、図5参照)を使用して、リスリド用量を1日5mgの最大耐容量まで増加した。他の活性物質の投与量は、試験中変更しないでおいた。リスリドは、既存の療法に追加して投与された。(コンマはピリオドとみなして訳しました。)逆反応が、関係していない医師によって評価された。治療の有効な結果に加えて、特に胃腸の副作用が見られた。胃腸症状、特に悪心は、患者8例(40%)に見い出された。
(実施例7)
2相性放出プロフィールを有するリスリドTTSの製造
コハク酸(5%)をアセトンおよび2−プロパノールの混合物に溶かし、Eudragit E 100ポリマー(43%)をゆっくり加え、撹拌しながら溶かし、セバシン酸ジブチル(19%)をゆっくり加え、撹拌しながら溶かした。次いで、リスリド(5%)をアセトンに溶かし、上記ポリマー混合物に加えた。ブチルヒドロキシトルエン(1%)、ポリビドン25(10%)、1−ドデカノール(10%)、粘着力促進剤(2%)およびアロエベラ油(5%)を量り分け、撹拌しながら上記ポリマー溶液に加えた。ポリマー混合物をシリコン処理済ポリエステルフィルムに塗布し、次いで制御動作下で穏やかに加熱して乾燥させ、連続運転装置中ポリエステルフィルムでラミネート加工して乾燥リスリドラミネート50g/cm2を得た。でき上がったラミネートをロールに巻いた。このラミネートは、さらに加工処理されるまで、中間生成物としてポリエチレンフィルム(PEフィルム)中で保管された。TTSの最終製造は、1台の打抜および包装機中で多段階プロセスを使用して行った。最初に、離脱可能な層が、粘着層を貫通して切断することなく、放出層を貫通してラミネートに切断された。このラミネートは、個々のTTS’の周囲に縦および横方向に切断された。次いで、TTSは吸い込みヘッドによって運ばれた。続いて熱シール機は、各袋にTTSを含む袋の中にフィルムを入れて密封した。
2相性放出プロフィールを有するリスリドTTSの製造
コハク酸(5%)をアセトンおよび2−プロパノールの混合物に溶かし、Eudragit E 100ポリマー(43%)をゆっくり加え、撹拌しながら溶かし、セバシン酸ジブチル(19%)をゆっくり加え、撹拌しながら溶かした。次いで、リスリド(5%)をアセトンに溶かし、上記ポリマー混合物に加えた。ブチルヒドロキシトルエン(1%)、ポリビドン25(10%)、1−ドデカノール(10%)、粘着力促進剤(2%)およびアロエベラ油(5%)を量り分け、撹拌しながら上記ポリマー溶液に加えた。ポリマー混合物をシリコン処理済ポリエステルフィルムに塗布し、次いで制御動作下で穏やかに加熱して乾燥させ、連続運転装置中ポリエステルフィルムでラミネート加工して乾燥リスリドラミネート50g/cm2を得た。でき上がったラミネートをロールに巻いた。このラミネートは、さらに加工処理されるまで、中間生成物としてポリエチレンフィルム(PEフィルム)中で保管された。TTSの最終製造は、1台の打抜および包装機中で多段階プロセスを使用して行った。最初に、離脱可能な層が、粘着層を貫通して切断することなく、放出層を貫通してラミネートに切断された。このラミネートは、個々のTTS’の周囲に縦および横方向に切断された。次いで、TTSは吸い込みヘッドによって運ばれた。続いて熱シール機は、各袋にTTSを含む袋の中にフィルムを入れて密封した。
Claims (34)
- 不透過性コーティング、マトリックス[このマトリックスは、式(I)
- 直鎖または分枝鎖の8から18個の炭素原子を有する少なくとも1個の炭化水素が、アルキル基の末端に、極性官能基としてヒドロキシル基またはアミノ基またはピロリドン環または−OOCCH2N(CH3)2基を有することを特徴とする、請求項1に記載の経皮治療システム(TTS)。
- 直鎖または分枝鎖の8から18個の炭素原子を有する少なくとも1個の炭化水素が、アルキル基の末端に、極性官能基としてヒドロキシル基を有することを特徴とする、請求項1または2の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素が、直鎖または分枝鎖の10から14個の炭素原子を有することを特徴とする、請求項1から3の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素が、直鎖または分枝鎖の12個の炭素原子を有することを特徴とする、請求項1から4の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素が、1−ドデカノールであることを特徴とする、請求項1から5の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素が、0.001から20.00重量%の含量を有することを特徴とする、請求項1から6の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素が、0.50から15.00重量%の含量を有することを特徴とする、請求項1から7の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素が、1.00から10.00重量%の含量を有することを特徴とする、請求項1から8の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アルキル鎖の末端に官能基を有する少なくとも1個の炭化水素が、10.00重量%の含量を有することを特徴とする、請求項1から9の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アロエベラ油が、植物脂肪油から得られたものであることを特徴とする、請求項1から10の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アロエベラ油が、ピーナッツ油、アーモンド油、ゴマ油または大豆油から得られたものであることを特徴とする、請求項1から11の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アロエベラ油が、大豆油から得られたものであることを特徴とする、請求項1から12の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アロエベラ油の含量が、0.01から20.00重量%であることを特徴とする、請求項1から13の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アロエベラ油の含量が、0.5から10.00重量%であることを特徴とする、請求項1から14の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アロエベラ油の含量が5.00重量%であることを特徴とする、請求項1から15の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- エルゴリン化合物が、リスリドもしくはプロテルグリドまたはこれらの生理的に適合性の塩もしくは誘導体であることを特徴とする、請求項1から16の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- エルゴリン化合物が、リスリドまたはプロテルグリドであることを特徴とする、請求項1から17の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- エルゴリン化合物またはこれの生理的に適合性の塩もしくは誘導体の含量が、0.50から20.00重量%であることを特徴とする、請求項1から18の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- エルゴリン化合物またはこれの生理的に適合性の塩もしくは誘導体の含量が、3.00から6.00重量%であることを特徴とする、請求項1から19の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- マトリックスが透過性促進手段を含むことを特徴とする、請求項1から20の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- マトリックスが、被覆拡散隔壁および請求項1に記載の物質に透過できる粘着層を有することを特徴とする、請求項1から21の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- 抗酸化剤が、ジ−tert−ブチルメチルフェノール、tert−ブチルメトキシフェノール、トコフェロールおよび/またはユビキノンからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から22の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- 抗酸化剤が、0.25重量%から5.00重量%の量で含まれることを特徴とする、請求項1から23の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- 塩基性ポリマーが、アクリレート(コ)ポリマーであることを特徴とする、請求項1から24の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- アクリレート(コ)ポリマーが、ブチルメタクリレート−(2−ジ−アミノエチル)メタクリレート−メタクリレートコポリマーであることを特徴とする、請求項1から25の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- 塩基性ポリマーが、マトリックスまたは粘着層中に含まれることを特徴とする、請求項1から26の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- マトリックスまたは粘着層中の塩基性ポリマーが、粘着力促進剤を含むことを特徴とする、請求項1から27の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- 粘着力促進剤が、樹脂および/または中性ポリアクリレートを含むことを特徴とする、請求項1から28の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- 粘着力促進剤の含量が、1から20重量%であることを特徴とする、請求項1から29の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- 粘着力促進剤の含量が、2から10重量%であることを特徴とする、請求項1から30の一項に記載の経皮治療システム(TTS)。
- 請求項1から31項の一項に記載の経皮治療システム(TTS){ここにおいて、前記TTSは、不透過性コーティング、マトリックス[このマトリックスは、式(I)
- パーキンソン病およびパーキンソニズムの治療のための、請求項1から32の一項に記載の経皮治療システムの使用。
- 不穏下肢症候群の治療のための、請求項1から33の一項に記載の経皮治療システムの使用。
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