JP2010120752A - 乗客コンベアのチェーンたるみ量監視装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハンドレールチェーン、及びハンドレールチェーンを駆動するメインチェーンに対し、外側から内側にばね力を利用して押圧するレバーを、前記各チェーン毎にチェーンのループを挟んで対向配置すると共に、当該レバー間の相対距離を検出する距離検出手段を設ける。
【選択図】図2
Description
関する。
また、前記各チェーンは乗客コンベアの可動に伴い伸びが生じるので、チェーンにはたるみが発生し、さらに伸びが進行すると、チェーンのたるみが生じた側では張力が小さいことからチェーンには振動が発生する。すると、当該振動の成分がハンドレールの駆動トルクに乗っかってしまう結果、ハンドレールを掴んでいる乗客に不快な振動を与えてしまう問題があった。
また、前記たるみが一定以上になると、チェーンの振動でチェーンがスプロケットから外れてしまう虞があり、その結果ハンドレールを掴んでいる乗客が転倒して重大事故を惹起する虞がある。
以上のようにチェーンのたるみの管理は非常に重要であるが、当該管理を行うには、前記のようにハンドレールを駆動させるチェーンの格納場所が非常に狭く、作業性が悪いものであったので、従来より当該管理回数を減らす為に様々な技術が提案されている。例えば、手摺駆動チェーン、すなわち、ハンドレールを駆動するチェーンを外側から内側にばね力を利用して押付けることによりたるみを生じさせないようにする自動撓み防止機構を設ける技術(特許文献1参照)、及び、ハンドレールを駆動するチェーンにばねを介して弾性的に当接摺動する摺動子と、この摺動子の変位でチェーンの撓みを検出する検知装置を設けた技術(特許文献2参照)が既に提案されている。
また、特許文献2には、ハンドレールを駆動するチェーンのたるみを検出する検知器を設けたものであるが、当該たるみが検出できるのは乗客コンベアが上昇するときのたるみである。
しかしながら、乗客コンベアは上昇、下降ができる構成となっており、当該チェーンのたるみが生じる位置も当該上昇、下降に応じて変化するものであるから、前記特許文献2に示されるたるみ検出では下降に対応できない問題があり、下降の際にもたるみを検出できるようにするためには、検知器を複数配設する必要があるが、そうすると装置の構成が複雑になる問題が生じる。
ダブルスプロケットの鉛直下方位置で乗客コンベアの躯体に設けられたアイドラースプロケット軸と、アイドラースプロケット軸に回転支持されたアイドラースプロケットと、乗客コンベアの躯体に回転可能に設置されたターミナルギャ軸と、当該ターミナルギャ軸に固定されたメインチェーンスプロケットと、このメインチェーンスプロケットとアイドラースプロケットとダブルスプロケットの他方のスプロケットに巻掛けられたメインチェーンとを備えた乗客コンベアにおいて、
前記ダブルスプロケットを挟んで前記ハンドレールチェーンとメインチェーンの各両側には、前記フレームにその基部が回転可能に支持されたレバーが相対して配置され、前記各レバーの先端には、前記各チェーンに接触する接触子と、当該相対する接触子同士を接近する方向に付勢するバネ手段が配設され、当該レバーの先端と前記基部間の適宜位置には長孔とセンサを備えたセンサ固定板が前記相対するレバー間をブリッジするように配設され、当該センサ固定板の一端は一方のレバーに固定され、他端は、前記長孔に前記一方のレバーと相対するレバーに設けられたセンサ用ピンが遊嵌されてスライド変位可能に保持され、当該スライド変位に応じてセンサ用ピンが前記センサを作動させることを特徴とする。
図1は本発明を適用した乗客コンベアの概略構成図、図2は本発明のチェーンたるみ量監視装置の拡大図、図3はチェーンの断面図、図4は下降時の乗客コンベアのチェーン状態を示す図、図5は上昇時の乗客コンベアのチェーン状態を示す図である。
乗客コンベアは、乗客コンベアの躯体と当該躯体の長手方向に配置された無端状のハンドレール1、当該ハンドレール1の内側に配置されてハンドレール1の内側に接している駆動ローラ2、当該駆動ローラ2を回転支持する駆動ローラ軸3、当該駆動ローラ軸3に結合して駆動ローラ3と同一回転する駆動ローラスプロケット4、前記駆動ローラ軸3が固定され、乗客コンベアの躯体に固定されているフレーム5、前記駆動ローラスプロケット4の鉛直下方に設けられ、当該フレーム5に固定されたダブルスプロケット軸6、当該ダブルスプロケット軸6に回転支持されて2枚のスプロケットを有するダブルスプロケット7、当該ダブルスプロケット7の一方のスプロケットと駆動ローラスプロケット4に巻き掛けられたハンドレールチェーン8、前記ダブルスプロケット7の鉛直下方の乗客コンベアの躯体に設けられたアイドラースプロケット軸9、当該アイドラースプロケット軸9に回転支持されたアイドラースプロケット10、前記乗客コンベアの躯体に設置され、回転可能なターミナルギャ軸11、当該ターミナルギャ軸11に固定されたメインチェーンスプロケット12、当該メインスチェーンプロケット12とアイドラースプロケット10とダブルスプロケット7のハンドレールチェーン8を巻掛けた以外の残余のスプロケットに巻掛けられたメインチェーン13等から構成されている。
図3に示すように、チェーンは、外リンク50、内リンク51、内リンク51に嵌合し、外リンク50に嵌合されたぴん50aを回転軸として回転可能なブッシュ51a、及び当該ブッシュ51aを回転軸として回転可能なローラ52等より構成されている。
このようなチェーンは前記した各スプロケット間で屈曲を繰り返すことでチェーンのピン50aとブッシュ51aとが摺動を繰返す結果、ピン50aとブッシュ51aとが共に摩耗し、当該摩耗の積み重ねによりチェーンの全長が伸びることとなる。
乗客コンベアが下降運転を行うと、ハンドレール1を進行方向1aに移動させるために、駆動ローラ2を方向2aに回転させる必要があり、そのためにはハンドレールチェーン8に対して方向8aに張力を掛けることとなる。ハンドレールチェーン8に前記方向8aに張力を掛けるためにはダブルスプロケット7を方向6aに回転させることとなるが、ダブルスプロケット7を方向6aに回転させるためにはメインチェーン13に対して方向13aに張力を掛ける必要がある。
しかしながら、ハンドレールチェーン8、及びメインチェーン13の張力が掛かっていないたるみ部63、65には、各チェーンのループにおける伸びによるたるみが全て集中することとなる。
また、乗客コンベアが上昇運転を行うと、駆動ローラ2を方向2aと反対の方向2bに回転させるものであるから、ハンドレールチェーン8、及びメインチェーン13において張力が掛かる張力部が下降運転時とはダブルスプロケット7を挟んで反対側となるので、たるみ部63a、65aも反対側となる。
乗客コンベアの躯体に固定されたフレーム5には、2個の駆動ローラ2とダブルスプロケット7に巻掛けられて略3角形状を為したハンドレールチェーン8と、ダブルスプロケット7の左右に配設されたピン30に回転可能に支持されて前記ハンドレールチェーン8方向に延びる左右のハンドレール側レバー31aと、前記ピン30に同様に回転可能に支持されて前記ダブルスプロケット7に巻掛けられたメインチェーン方向に延びる左右のメイン側レバー31bが配設され、前記ハンドレール側レバー31a、及びメイン側レバー31bは以下の構成を備えている。
前記センサ固定板36は、一方側(右側)が右のハンドレール側レバー31aに固定され、他方側(左側)は、左のハンドレール側レバー31aに設けられているセンサピン35と遊嵌する長孔38が前記弾性バネ34の作用方向を長辺として設けられ、さらに前記長孔38の一方側(右側)端にはセンサ37が設けられている。
乗客コンベアが下降運転、すなわち、ハンドレール1が方向1aに移動しているときは、メインチェーンスプロケット12に駆動力が伝達されて回転するので、メインチェーンスップロケット12に巻掛けられたメインチェーン13が引っ張りアイドラースプロケット10を介してダブルスプロケット7を回転させる。
ダブルスプロケット7が回転すると、駆動チェーンスプロケット4が回転するので、当該駆動チェーンスプロケット4に接合している駆動ローラ2が回転し、当該駆動ローラ2に当接しているハンドレール1が移動する。
しかしながら、当該たるみは、ハンドレールチェーン8の張力部62側、及びたるみ部63側に当接する接触子32がばね34にて両接触子32を接近させる方向に付勢しているので、左右のレバー31aは当該たるみに応じた量だけ両者が接近する方向に回動してたるみが吸収される。
なお、前記センサの取付け位置は、たるみの限界範囲に応じて前記長孔の長辺方向範囲の適宜位置に配設しても良いし、また、当該遊嵌されるセンサ用ピンとセンサ取付け位置間距離を連続検出可能として、前記たるみ量の変化を連続的に検出しても良い。
すると、限界範囲の設定に応じてセンサ取付け位置を変更する作業が不要となる効果を有する。
また、ハンドレールチェーン8、メインチェーン13の各たるみ量は、張力部側とたるみ部側のチェーンに接触する接触子の相対距離で監視しているので、チェーン毎に1のセンサで監視可能となって当該監視装置の構成が単純になるばかりでなく、センサの個数が少ないのでセンサの位置調節を短時間に行うことができる効果を有する。
以上のように、本発明によればハンドレールの不快な振動を抑制することができ、さらに、チェーンの伸びを簡単な構成で検出することができるので、安全で快適な乗客コンベアを提供することができる。
1a 下降運転時のハンドレール進行方向
1b 上昇運転時のハンドレール進行方向
2 駆動ローラ
2a 下降運転時の駆動ローラ回転方向
2b 上昇運転時の駆動ローラ回転方向
3 駆動ローラ軸
4 駆動ローラスプロケット
5 フレーム
6 ダブルスプロケット軸
6a 下降運転時のダブルスプロケット回転方向
7 ダブルスプロケット
8 ハンドレールチェーン
8a ハンドレールチェーンの張力方向
9 アイドラースプロケット軸
10 アイドラースプロケット
11 ターミナルギャ軸
12 メインチェーンスプロケット
13 メインチェーン
13a メインチェーンの張力方向
30 ピン
31a ハンドレール側レバー
31b メイン側レバー
32 接触子
33 バネ固定ピン
34 バネ
35 センサ用ピン
36 センサ固定板
37 センサ
38 長孔
50 外リンク
50a ピン
51 内リンク
51a ブッシュ
52 ローラ
62 張力部
62a 張力部
63 たるみ部
63a たるみ部
64 張力部
64a 張力部
65 たるみ部
65a たるみ部
Claims (1)
- 乗客コンベアの躯体の長手方向に配置された無端状のハンドレールと、このハンドレールの内側に配置されてハンドレール内面に当接して回転することによりハンドレールを駆動する駆動ローラと、この駆動ローラを回転支持する駆動ローラ軸と、前記駆動ローラに結合して当該駆動ローラと同一回転する駆動ローラスプロケットと、前記駆動ローラ軸を支持するとともに乗客コンベアの躯体に固定されるフレームと、駆動ローラスプロケットの鉛直下方位置で前記フレームに設けられたダブルスプロケット軸と、ダブルスプロケット軸に回転支持され、2枚のスプロケットを有するダブルスプロケットと、前記ダブルスプロケットの一方のスプロケットと駆動ローラスプロケットに巻掛けられたハンドチェーンと、
ダブルスプロケットの鉛直下方位置で乗客コンベアの躯体に設けられたアイドラースプロケット軸と、アイドラースプロケット軸に回転支持されたアイドラースプロケットと、乗客コンベアの躯体に回転可能に設置されたターミナルギャ軸と、当該ターミナルギャ軸に固定されたメインチェーンスプロケットと、このメインチェーンスプロケットとアイドラースプロケットとダブルスプロケットの他方のスプロケットに巻掛けられたメインチェーンとを備えた乗客コンベアにおいて、
前記ダブルスプロケットを挟んで前記ハンドレールチェーンとメインチェーンの各両側には、前記フレームにその基部が回転可能に支持されたレバーが相対して配置され、前記各レバーの先端には、前記各チェーンに接触する接触子と、当該相対する接触子同士を接近する方向に付勢するバネ手段が配設され、当該レバーの先端と前記基部間の適宜位置には長孔とセンサを備えたセンサ固定板が前記相対するレバー間をブリッジするように配設され、当該センサ固定板の一端は一方のレバーに固定され、他端は、前記長孔に前記一方のレバーと相対するレバーに設けられたセンサ用ピンが遊嵌されてスライド変位可能に保持され、当該スライド変位に応じてセンサ用ピンが前記センサを作動させることを特徴とする乗客コンベアのチェーンたるみ量監視装置。
Priority Applications (1)
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JP2008296651A JP5023044B2 (ja) | 2008-11-20 | 2008-11-20 | 乗客コンベアのチェーンたるみ量監視装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112875479A (zh) * | 2019-11-29 | 2021-06-01 | 东芝电梯株式会社 | 乘客输送机的链松弛检测装置 |
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2008
- 2008-11-20 JP JP2008296651A patent/JP5023044B2/ja active Active
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