JP2010119384A - イチゴの鮮度保持方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 通気性を有する容器内にイチゴ、およびイソチオシアン酸アリルガス発生剤を収納し、該容器内のイソチオシアン酸アリル濃度を0.2ppm〜4ppm(体積比)とし、−1〜10℃で保存するイチゴの鮮度保持方法とする。
【選択図】 なし
Description
また、イチゴは出荷時期が年末に集中し、10日〜2週間もの鮮度保持期間が要望されている。出来るだけ低温で保管しているが、実際には追熟が進み、傷み等の不良発生の割合が多い。
一般に果実の追熟は果実自体の発生するエチレンによるもので、完熟期以降、呼吸増大時期にエチレンの発生量が増えて過熟となるものもあり、風味が低下するとともに、傷みを促進する。イチゴはエチレンの発生は少ないが、過熟時には上昇する。
これまで、AITを抗菌抗カビの目的で種々の食品等物品に使用する提案は数多くなされていたが、抗菌抗カビの為に必要なAIT濃度領域があり、低濃度では効果が認められていなかった。本発明者らは、イチゴの生理調整による鮮度保持の検討を進める中で、追熟の抑制に焦点を当て、AITの利用検討を進めた。その結果、低温下での保存温度設定との組み合わせにおいて、前記抗菌抗カビに適したAIT濃度領域から外れた低濃度領域で、イチゴを保存することにより、その追熟を抑制して鮮度を維持しうることを見出し、本発明を完成させた。
70重量%ソルビット水溶液50重量部とサラダ油4重量部の混合物に、AIT含有率93%のアリルカラシ油を0.4重量部、食塩8重量部、エタノール4重量部を混合し、AIT濃度が0.6重量%であるペースト状物Aを得た。三方シール型自動充填包装機を用いて、酸素透過度1,200ml/(m2・MPa・D)のポリエチレンテレフタレート(厚み:12μm)へ、直径0.5mmの孔を上下2.5mm間隔で開孔処理した開孔率3%のフィルムに、軟化点260℃、ガーレ式透気度0.2秒のポリエチレンテレフタレート製不織布(坪量:40g/m2)と、酸素透過度50,000ml/(m2・MPa・D)の低密度ポリエチレン(厚み:40μm)をラミネートした包装材料に、上記ペースト状物Aを一包当たり2g充填し、かつ包装して、35mm×45mmの三方シールされたAITガス発生剤包装体Aを得た(包装材料は低密度ポリエチレン面を内面とした)。
実施例1と同時に収穫、予冷し、同様にしてトレーにパック詰めしたイチゴ4パックを、実施例1の紙製段ボール箱に入れ、AITガス発生剤包装体Aを貼付せずに梱包し、5℃の冷蔵庫内に貯蔵して、7日後、14日後の箱内AIT濃度とイチゴの性状を調べた。その結果を、表1に記載した。
収穫したイチゴ(とちおとめ)を直ちに予冷庫にて3時間冷却して、4℃とした後、横200mm×縦150mm×高さ40mmのA−PET製トレーに、40個(600g)を詰めたイチゴパックの中央部に、実施例1と同様の方法で作製したAITガス発生剤包装体Aを1包置き、酸素透過度が50,000ml/(m2・MPa・D)の厚み40μmのポリエチレン袋に収納して、開口部を粘着テープ止めした。この包装パックを5℃の冷蔵庫内に入れ、7日後、14日後の袋内AIT濃度をガスクロマトグラフを用いて測定し、イチゴの性状を目視および食味にて調べた。その結果を、表2に記載した。
実施例2と同時に収穫、予冷し、同様にしてトレーに詰めたイチゴパックを、実施例2と同様のポリエチレン袋にAITガス発生剤包装体Aを挿入せずに収納し、開口部を粘着テープ止めした。5℃の冷蔵庫内に貯蔵して、7日後、14日後の袋内AIT濃度とイチゴの性状を調べた。その結果を、表2に記載した。
収穫したイチゴ(とちおとめ)を直ちに予冷庫にて3時間冷却して、4℃とした後、直径8mmの小孔を2個付した横200mm×縦150mm×高さ50mmのポリスチレン製蓋付き成型容器に、40個(600g)を詰め、中央部に実施例1と同様の方法で作製したAITガス発生剤包装体Aを1包置き、蓋をした。
この容器を5℃の冷蔵庫内に入れ、7日後、14日後の容器内AIT濃度をガスクロマトグラフを用いて測定し、イチゴの性状を目視および食味にて調べた。その結果を、表3に記載した。
実施例3と同時に収穫、予冷し、同様の孔を開けた蓋付き容器にイチゴを詰め、AITガス発生剤包装体Aを挿入せずに、蓋をした。5℃の冷蔵庫内に貯蔵して、7日後、14日後の容器内AIT濃度とイチゴの性状を調べた。その結果を、表3に記載した。
70重量%ソルビット水溶液50重量部とサラダ油4重量部の混合物に、AIT含有率93%のアリルカラシ油を4重量部、食塩8重量部、エタノール4重量部を混合し、AIT濃度が5.3重量%であるペースト状物Bを得た。三方シール型自動充填包装機を用いて、酸素透過度1,200ml/(m2・MPa・D)のポリエチレンテレフタレート(厚み:12μm)へ、直径0.5mmの孔を上下2.5mm間隔で開孔処理した開孔率3%のフィルムに、軟化点260℃、ガーレ式透気度0.2秒のポリエチレンテレフタレート製不織布(坪量:40g/m2)と、酸素透過度50,000ml/(m2・MPa・D)の低密度ポリエチレン(厚み:40μm)をラミネートした包装材料に、上記ペースト状物Bを一包当たり2g充填し、かつ包装して、35mm×45mmの三方シールされたAITガス発生剤包装体Bを得た(包装材料は低密度ポリエチレン面を内面とした)。
実施例2と同様に収穫、予冷し、同様にしてトレーに詰めたイチゴパックを、実施例2と同様のポリエチレン袋にAITガス発生剤包装体Aを挿入して収納し、開口部を粘着テープ止めした。15℃の貯蔵庫内に貯蔵して、7日後、14日後の袋内AIT濃度とイチゴの性状を実施例2と同様に評価した。その結果を、表5に記載し、実施例2と比較した。
Claims (10)
- 通気性を有する容器内にイチゴ、およびイソチオシアン酸アリルガス発生剤を収納し、該容器内のイソチオシアン酸アリル濃度を0.2ppm〜4ppm(体積比)とし、−1〜10℃で保存するイチゴの鮮度保持方法。
- イソチオシアン酸アリルガス発生剤が、少なくとも、イソチオシアン酸アリル、糖アルコール、植物油、エタノール及び食塩を含むペースト状物である、請求項1記載のイチゴの鮮度保持方法
- 前記ペースト状物が、イソチオシアン酸アリルを0.1〜2重量%、糖アルコールを20〜60重量%、植物油を2〜10重量%、エタノールを2〜10重量%及び食塩を5〜15重量%含有する、請求項2記載のイチゴの鮮度保持方法。
- イソチオシアン酸アリルガス発生剤を、少なくとも一部に不織布を使用した通気性包装材料で包装する、請求項1〜3いずれか一項記載のイチゴの鮮度保持方法。
- 前記通気性包装材料が外面から耐熱性有孔フィルム、不織布及び低軟化点フィルムの順に積層した包装材料である、請求項4記載のイチゴの鮮度保持方法。
- 前記耐熱性有孔フィルムの酸素透過度が2,000ml/(m2・MPa・D)以下、開孔率が0.1〜10%であり、前記不織布の軟化点が200℃以上、坪量が20〜50g/m2であり、前記低軟化点フィルムの酸素透過度が10,000ml/(m2・MPa・D)以上、厚みが20〜60μmである、請求項5記載のイチゴの鮮度保持方法。
- 通気性を有する容器が、ガーレ式透過度が100〜500秒/100mlの紙材質からなる容器である、請求項1〜6いずれか一項記載のイチゴの鮮度保持方法。
- 通気性を有する容器が、酸素透過度が5,000〜100,000ml/(m2・MPa・D)のフィルムからなる容器である、請求項1〜6いずれか一項記載のイチゴの鮮度保持方法。
- 通気性を有する容器が、開孔率0.05〜2%の孔または隙間を有する容器である、請求項1〜6いずれか一項記載のイチゴの鮮度保持方法。
- 蓋部を有さない容器に収納したイチゴを、前記通気性を有する容器に収納する、請求項7または8記載のイチゴの鮮度保持方法。
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2009
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