JP2010118780A - 撮像素子の画素欠陥検出システム、撮像素子の画素欠陥検出方法 - Google Patents

撮像素子の画素欠陥検出システム、撮像素子の画素欠陥検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】恒温槽等を要することなく、温度変化に伴う欠陥画素の個数変化にも対応して固体撮像素子の欠陥画素を検出することができるシステム等を提供する。
【解決手段】複数の画素を有する撮像素子2と、撮像素子2を駆動する撮像素子駆動回路3と、撮像素子2の温度を検出する温度検出部4と、検出される撮像素子2の温度が2種類以上の所定の温度となるように撮像素子2の駆動を制御し、各所定温度で撮像素子2から読み出された複数の画像信号に基づいて各所定温度毎の画素欠陥情報を検出するシステム制御部10およびPC20と、各所定温度と、各所定温度で得られた画素欠陥情報と、を対応付けて記録するメモリ5と、を備えた撮像素子の画素欠陥検出システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の画素を有する固体撮像素子の画素欠陥情報を検出して記録することが可能な撮像素子の画素欠陥検出システム、撮像素子の画素欠陥検出方法に関する。
現在市販されているデジタルカメラには、CMOSやCCDといった固体撮像素子が搭載されている。このような固体撮像素子は、複数の画素を配列して構成されているが、全ての画素が同一の性能を発揮するように製造することは難しく、微少なキズなどにより期待する性能を発揮することができない画素(欠陥画素)が製造プロセス上で発生してしまうことは避けられない。
このような欠陥画素は、固体撮像素子毎に固有のものであって、基本的には(「基本的には」と前書きする理由については後述する)特定画素位置にのみ発生する。従って、固体撮像素子を搭載するデジタルカメラには、補間演算処理機能を備えさせるとともに、出荷をする前に常温で欠陥画素の検査を行い、検査して得られた欠陥画素の情報(例えば画素位置情報など)をカメラ内部の不揮発性のメモリに記憶しておく。そして、このデジタルカメラで撮影を行ったときには、例えば、記憶されている欠陥画素位置に隣接する画素データを用いて補間演算を行うことにより、欠陥画素位置の画素データを算出する画素欠陥調整を行って、画質の劣化を低減するようにしている。
一方、上述した欠陥画素には、有意な画素データが出力されないタイプもあるが、有意な画素データがノイズとともに出力されるタイプもある。前者の場合には、上述したような周辺の画素データに基づく補間が主な画素欠陥調整の手段であると考えられるが、後者の場合には、画素補間の手段に代えて、欠陥画素から得られた画素データから想定されるノイズを減算するという画素欠陥調整の手段も考えられる。
ところで、コンパクトタイプのデジタルカメラには、撮影しようとする被写体を撮影前にモニタで動画として確認することができる機能(ライブビュー機能)が搭載されていることが多いが、近年においては、このライブビュー機能が一眼レフレックスタイプのデジタルカメラにも搭載されるようになってきている。そして、一眼レフレックスタイプのデジタルカメラにおけるライブビュー撮影は、メイン撮像素子以外に設けた他の撮像素子により行う製品もあるが、メイン撮像素子自体により行う製品も販売されるようになってきている。一眼レフレックスタイプのデジタルカメラのメイン撮像素子は、コンパクトタイプのデジタルカメラの撮像素子に比べて素子サイズが大きく、ライブビュー撮影を行うと、撮像素子がフレーム単位(あるいはフィールド単位)で連続的に駆動されることになるために、撮像素子から発熱して、カメラボディの内部温度が高くなる傾向にある。
そして、欠陥画素から得られる画素データに含まれるノイズレベル(例えば、光電変換素子であるフォトダイオードの暗電流ノイズなど)は、撮像素子の温度に依存する(例えば暗電流ノイズの場合には、温度が上昇するとノイズレベルも高くなる)ことが知られており、上述したような近年のデジタルカメラ事情から、ノイズレベルの温度変動についても対応することが必要になってきている。
そこで、特開2007−235891号公報には、固体撮像素子の温度を検出する温度検出センサを設けて、例えば常温で測定され記憶部に記憶されている欠陥レベルを、検出した温度に応じて修正することで、より効果的に画素欠陥を補正する技術が記載されている。
特開2007−235891号公報
上記特開2007−235891号公報に記載の技術は、欠陥画素のノイズレベルの温度変動に対応するものであるが、撮像素子の温度が変化したときに生じる欠陥画素に関わる現象はこれだけではない。
すなわち、固体撮像素子の温度が上昇すると、画素欠陥の個数も増大すると考えられる。この点について、本発明の実施形態に係る図3を参照して説明する。図3は、温度に対する画素のノイズレベル(例えば、フォトダイオードの暗電流など)の変化の様子を示している。
図3において、ノイズレベルLThは、画素のノイズレベルがこのLTh以上になると欠陥画素と見なし、LTh未満である場合には正常画素であると判断するための閾値である。そして、20℃〜60℃の範囲において、曲線f1に示す画素は正常画素であり、曲線f2に示す画素は欠陥画素である。また、曲線f3に示す画素は、40℃未満の温度では正常画素であるが、40℃以上になると欠陥画素と見なさなければならない画素である。さらに、曲線f4に示す画素は、50℃未満の温度では正常画素であるが、50℃以上になると欠陥画素と見なさなければならない画素である。
このように、温度上昇に伴うノイズレベルの変化によって、常温では正常画素である画素が、欠陥画素に変化することがある。さらに、撮像素子の欠陥画素は、例えば宇宙線(宇宙から飛来する高エネルギー線)の影響やその他の原因により、製造時に発生している欠陥画素だけでなく、製品出荷後においても後発欠陥画素が発生して、時間と共に増加することが一般に知られている。このような後発欠陥画素は、特に、暗時の白点状の欠陥画素として視認されることが比較的多く、製造後に生じる品質上の問題となり得る。しかし、上記従来技術は、このような各種の要因によって発生する欠陥画素の個数変化に対応するものとはなっていなかった。
また、欠陥画素の検出は一般的には常温の環境下で行われるが、仮に上述したような高温時の欠陥画素の個数増大を考慮して常温よりも高いある温度で欠陥画素を検出しようとした場合には、撮像装置をより高温の環境下に置くために、例えば恒温槽などの設備が必要となる。この場合には、画素欠陥調整のために必要となる設備が増加するだけでなく、恒温槽を用いた場合にはカメラボディの外側から撮像装置を加熱することになるために、カメラボディ内部の撮像素子の温度が上昇するのに時間を要し、つまり、画素欠陥調整を完了するまでの時間が長くなることになってしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、恒温槽などの温度調整用の設備を要することなく、温度変化に伴う欠陥画素の個数変化にも対応して固体撮像素子の欠陥画素を検出することができる撮像素子の画素欠陥検出システム、撮像素子の画素欠陥検出方法を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の一態様による撮像素子の画素欠陥検出システムは、固体撮像素子の画素欠陥情報を検出して記録することが可能な撮像素子の画素欠陥検出システムにおいて、複数の画素を有する固体撮像素子と、上記固体撮像素子を駆動する撮像素子駆動部と、上記固体撮像素子の温度を検出する温度検出部と、上記温度検出部により検出された温度を参照しながら、上記固体撮像素子の温度が2種類以上の所定の温度となるように、上記撮像素子駆動部による該固体撮像素子の駆動を制御する素子温度制御部と、上記2種類以上の所定の温度のそれぞれにおいて上記固体撮像素子から読み出された複数の画像信号に基づいて、該固体撮像素子の欠陥画素の情報を各所定の温度毎に検出する画素欠陥検出部と、上記2種類以上の所定の温度と、該2種類以上の所定の温度毎の上記画素欠陥情報と、を対応付けて記録する画素欠陥情報記憶部と、を具備したものである。
また、本発明の他の態様による撮像素子の画素欠陥検出方法は、複数の画素を有する固体撮像素子の画素欠陥情報を検出して記録する撮像素子の画素欠陥検出方法において、上記固体撮像素子の温度を検出し、検出された温度を参照しながら、上記固体撮像素子の温度が2種類以上の所定の温度となるように、該固体撮像素子の駆動を制御し、上記2種類以上の所定の温度のそれぞれにおいて上記固体撮像素子から画像信号を読み出し、読み出された複数の画像信号に基づいて、上記固体撮像素子の欠陥画素の情報を各所定の温度毎に検出し、上記2種類以上の所定の温度と、該2種類以上の所定の温度毎の上記画素欠陥情報と、を対応付けて記録する、方法である。
本発明の撮像素子の画素欠陥検出システム、撮像素子の画素欠陥検出方法によれば、恒温槽などの温度調整用の設備を要することなく、温度変化に伴う欠陥画素の個数変化にも対応して固体撮像素子の欠陥画素を検出することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[実施形態1]
図1から図4は本発明の実施形態1を示したものであり、図1は撮像素子の画素欠陥検出システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態の撮像素子の画素欠陥検出システムは、撮像装置1にパーソナルコンピュータ(PC)20を双方向通信可能に接続して構成されている。
撮像装置1は、例えばデジタルカメラとして構成されていて、図1に示すように、撮像素子2と、撮像素子駆動回路3と、温度検出部4と、メモリ5と、モニタ6と、モード設定スイッチ7と、電源スイッチ8と、システム制御部10と、を備えている。
撮像素子2は、複数の画素を有する固体撮像素子として構成された例えばCCDやCMOSなどのイメージセンサであり、光学像を光電変換して画像信号を出力するものである。
撮像素子駆動回路3は、撮像素子2を、静止画撮影モードにおいて駆動することにより静止画を撮像させ、また、ライブビューモードにおいて駆動することによりフレーム単位(あるいはフィールド単位)で動画像を撮像させる撮像素子駆動部である(すなわち、本実施形態のライブビューモードは、静止画の撮像に用いられるメイン撮像素子によるライブビューであることを想定している)。また、この撮像素子駆動回路3は、撮像素子2から取得されたアナログの画像信号をデジタルの画像データに変換する処理も行う。
温度検出部4は、サーミスタ等の温度計測素子を含んで構成され、撮像素子2の温度を検出して、検出結果をシステム制御部10へ出力するものである。なお、ここでいう検出とは、例えば、レイアウトの都合等で、温度検出部4を撮像素子2に接触して配置することができず、撮像素子2から少し離隔した近傍に配置したような場合であっても、計測値から撮像素子2の温度を推定することができれば足りる(つまり、実質的に検出できれば足りる)ことを意味している。
メモリ5は、例えばフラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリを含んで構成されていて、後述するように検出された欠陥画素の情報を記録しておくための画素欠陥情報記憶部として用いられるものである。そして、欠陥画素の検出が新たに行われた場合には、このメモリ5に記録されている以前の欠陥画素の検出結果に上書きして記録されるようになっている。
モニタ6は、ライブビューモード時に取得された動画像を表示したり、撮影後の静止画像を表示したり、撮像装置1に係る各種の情報やメニュー等を表示したりするものである。
モード設定スイッチ7は、撮像装置1の動作モードを設定するためのものであり、設定可能な動作モードには、上述した静止画撮影モードやライブビューモード、さらに後述する画素欠陥調整モードなどが含まれている。このモード設定スイッチ7は、専用のスイッチとして設けるに限るものではなく、例えば、モニタ6にカメラメニュー等を表示させて、適宜の選択操作や決定操作を行うことにより動作するような構成であっても構わない。
電源スイッチ8は、オンされると、システム制御部10がこの撮像装置1を動作状態に設定し、また、オフされると、システム制御部10がこの撮像装置1を非動作状態に設定するように機能するスイッチである。
システム制御部10は、この撮像装置1全体の動作を統括的に制御するものである。例えば、システム制御部10は、撮像素子駆動回路3を介した撮像素子2の駆動(後述するように、素子温度制御部としても機能する)、メモリ5へのデータの書き込みや読み出し、撮像素子2から取得された画像データをモニタ6に表示するための画像へ変換する処理、モード設定スイッチ7や電源スイッチ8や温度検出部4の監視、などを行う。さらに、システム制御部10は、撮像素子の画素欠陥検出システムが構成されているときには、PC20と双方向に通信可能に接続されている。
PC20は、システム制御部10から画像データを受信して、受信した画像データに基づき欠陥画素を検出し、検出した画素欠陥情報をシステム制御部10へ返信するものであり、画素欠陥検出部として機能するようになっている。また、PC20は、システム制御部10へ指令を送信して撮像素子2の温度を制御する素子温度制御部としてさらに機能するものであっても構わない。
次に、図2は撮像素子の画素欠陥検出システムの処理を示すフローチャートである。
撮像装置1の電源スイッチ8をオンした後に、モード設定スイッチ7を操作して画素欠陥調整モードに設定することにより(あるいは、PC20においてなされた画素欠陥調整開始の操作に応じて、このPC20から画素欠陥調整モードの設定指令を受信することにより)、この処理がスタートして、画素欠陥調整が開始される(ステップS1)。
ここに、画素欠陥調整を開始した時点では、撮像素子2の温度は、欠陥画素を検出しようとしている目標温度よりも低い温度であるものとする。すると、システム制御部10は、撮像素子駆動回路3を介して、撮像素子2をなるべく大きい消費電力(規定の電圧で駆動するときにはなるべく大きい消費電流)で駆動させるように制御する。具体的には、撮像装置1における消費電力の大きい撮像素子2の駆動モードの代表例はライブビューモードであるために、システム制御部10は、撮像素子駆動回路3を介して、撮像素子2をライブビューモードで駆動させる(ステップS2)。このときには、画素欠陥調整が完了するまでの時間を短縮するという観点から、単にライブビューモードの動作を行うだけでなく、各種の省電力モードをオフとして、撮像素子2の温度をなるべく早く上昇させることが望ましい(例えば、ライブビューモード等の動画モードにおいて、通常の動画モードと高速フレームレートの動画モードとがある場合には、より消費電力の大きい高速フレームレートの動画モードで撮像素子2を駆動することが望ましい)。
そして、システム制御部10は、温度検出部4を介して撮像素子2の温度をモニタリングし、取得した温度が、欠陥画素の検出を行おうとしている目標の所定温度に達したか否かを判定する(ステップS3)。
所定温度に達するまではライブビューモードを継続して行い、所定温度に達したところで、ライブビューモードを停止してから(ステップS4)、遮光状態(例えば、図示しない光学シャッタを閉じるなどによりこの遮光状態を実現することができる)における暗時画像(静止画像)の撮影を行う(ステップS5)。なお、光学シャッタを閉じて遮光状態を実現する代わりに、画素欠陥調整用のビューワ等を用いて静止画を撮影するようにしても構わない。
撮影して得られた暗時画像データは、システム制御部10を介して、外部のPC20へ欠陥画素検出用画像として転送される。
PC20は、撮像装置1から転送されてきた画像データに対して、欠陥画素検出用の所定の画像処理を施すことにより、欠陥画素の画素位置や、各欠陥画素におけるノイズレベル、所定温度において撮像素子2に発生している欠陥画素の総個数などの情報(画素欠陥情報)を算出する(ステップS6)。
PC20により算出された画素欠陥情報は、PC20からシステム制御部10に転送されて、所定温度と関連付けて撮像装置1のメモリ5に格納される(ステップS7)。
こうして、メモリ5への画素欠陥情報の格納が行われたら、この画素欠陥調整が終了となって(ステップS8)、この処理から図示しないメイン処理等へ復帰する。
このような画素欠陥調整が終了したら、撮像装置1とPC20との接続を解除することができる。
次に、図3は、温度に対する画素のノイズレベルの変化の例を幾つか示す線図である。この図3においては、横軸が温度(摂氏温度)を示し、縦軸がノイズレベルを示している。また、この図3に示す例では、画素に発生するノイズが、例えばフォトダイオードの暗電流などである場合を想定している。
図3におけるノイズレベルLThは、画素のノイズレベルがこのLTh以上になると欠陥画素であると判定し、LTh未満である場合には正常画素であると判定するための閾値である。
実線で示す曲線f1は、20℃〜60℃の範囲において、常にノイズレベルLTh未満であるために、この温度範囲内では常に正常画素である画素の例となっている。
また、点線で示す曲線f2は、20℃〜60℃の範囲において、常にノイズレベルLTh以上であるために、この温度範囲内では常に欠陥画素である画素の例となっている。
さらに、一点鎖線で示す曲線f3は、20℃以上40℃未満の温度ではノイズレベルLTh未満であるが、40℃以上60℃以下の温度ではノイズレベルLTh以上である。従って、曲線f3で示す画素は、40℃未満では正常画素であるが、40℃以上になると欠陥画素となる。
そして、二点鎖線で示す曲線f4は、20℃以上50℃未満の温度ではノイズレベルLTh未満であるが、50℃以上60℃以下の温度ではノイズレベルLTh以上である。従って、曲線f4で示す画素は、50℃未満では正常画素であるが、50℃以上になると欠陥画素となる。
このように、温度が変化するとノイズレベルが変化して、ある温度では正常である画素が、他の温度では欠陥画素に変化することがある。
従って、実用的な温度範囲の中で、幾つかの所定温度における欠陥画素の検出を行っておけば、(実用上の)任意の温度において画素欠陥を補正することが可能となる。
そこで、本実施形態においては、図2に示したような画素欠陥調整シーケンスを、出荷調整において通常行われている常温(例えば摂氏20℃)において行うだけでなく、この常温よりも高い幾つかの所定温度(例えば摂氏30℃,40℃,50℃,60℃)においても行うようにしている(すなわち、常温を含めると、トータルで2種類以上の所定の温度において画素欠陥調整を行うことになる)。
そして、図3に一例を示したように、ノイズレベルの変化の仕方は、全ての画素において温度上昇に対して一様であるとは限らず、画素毎にそれぞれ異なると考えられる。従って、複数の所定温度でノイズレベルを測定しておけば、より正確に画素欠陥を補正することが可能になる利点がある。
図4は、複数の温度において欠陥画素の検出を行った結果、メモリ5に記憶された画素欠陥調整テーブルの一例を示す図である。
この図4に示す例では、20℃において2つの画素位置(なお、xは横方向画素座標、yは縦方向画素座標を示しているものとし、添え字は欠陥画素の番号を示している)に欠陥画素が発生しており、それぞれのノイズレベル(なお、ノイズレベルLが温度に依存していることを括弧内に温度を付して記している。また、添え字が欠陥画素の番号を示すのは上述と同様である)も記録されている。
また、30℃においては、20℃における2つの画素位置の欠陥画素がそのまま存続しており、新たな欠陥画素は発生していない。ただし、それぞれのノイズレベルは、20℃のときとは異なる値になっている。
次の40℃においては、新たに第3の欠陥画素が発生しており、その画素位置とノイズレベルとがそれぞれ記録されている。
続く50℃においては、新たに第4の欠陥画素および第5の欠陥画素が発生しており、これらの画素位置と各ノイズレベルとがそれぞれ記録されている。
さらに、60℃においては、新たに第6の欠陥画素および第7の欠陥画素が発生しており、これらの画素位置と各ノイズレベルとがそれぞれ記録されている。
なお、欠陥画素の画素データの補正を、周辺の正常画素からの補間演算によってのみ行う場合には、ノイズレベルについては必ずしもメモリ5に記録する必要はない。ただし、ノイズレベルの記録を行うと、例えば、ノイズレベルが比較的低い場合には欠陥画素値からノイズレベルを減算することによって欠陥画素補正を行い、ノイズレベルが比較的高い場合には周辺の正常画素の画素値に基づいて欠陥画素位置の画素値を算出するなどの、適用的な補正を行うことが可能となる利点がある。
また、上述では、暗電流ノイズの大きさが撮像素子2の温度によって変化する例を挙げたが、暗電流ノイズの大きさは、露光時間の長短によっても変化することが知られている。
従って、より精度の高い画素欠陥調整を行うためには、ノイズレベルを測定するパラメータとして、撮像素子2の温度と、露光時間と、の2つの独立したパラメータを用いるようにすると良い。この場合には、メモリ5には、図4に示したようなテーブルが幾つかの露光時間に対してそれぞれ記録されたのと同等のデータが記録されることになる(例えば、3次元配列等のデータ形式を用いることにより、このような記録を行うことが可能である)。
このようにすることで、撮像素子2がある温度になっているときに、ある露光時間で撮像して得られた画像中には、どの画素位置に欠陥画素が存在し、その欠陥画素のノイズレベルがどの程度であるかを、より正確に推定することが可能となる。
さらに、温度や露光時間だけでなく、ノイズレベルの大きさに影響を与えるその他のパラメータがある場合には、そのパラメータを用いるようにしても構わない。
また、上述したような処理を行うことによりメモリ5に記憶した画素欠陥調整テーブルは、撮像装置1において、例えば次のように用いることにより、画素欠陥の補正が行われる。
すなわち、撮像装置1において通常の撮影動作が行われ、撮像素子2および撮像素子駆動回路3を介して画像データが得られたら、システム制御部10は、温度検出部4をモニタして、画像データを得たときの撮像素子2の温度を取得する。
次に、システム制御部10は、メモリ5に記憶されている画素欠陥調整テーブルの中から、取得した温度に対応する欄(あるいは、取得した温度および露光時間に対応する欄)を参照する。ただし、図4に示した例では、20℃〜60℃までの範囲における10℃毎しかテーブルデータが存在しない。そこで、参照方法の一例としては、取得した温度よりも低い温度ではない最低の温度欄を参照する方法が挙げられる。この方法を採用したときには、取得した温度が例えば45℃のときには、画素欠陥調整テーブルにおける50℃の欄を参照することになる。
この方法は、どの画素位置が欠陥画素であるかを参照するときに採用すると良いが、欠陥画素位置だけでなくさらにノイズレベルまでも参照するときには、補間によってノイズレベルを推定するようにしても良い。すなわち、取得した温度と一致する温度欄が画素欠陥調整テーブルにない場合には、画素欠陥調整テーブルにおける、取得した温度よりも低い方に最も近い温度欄と、取得した温度よりも高い方に最も近い温度欄と、の両方を参照して、同一画素位置のノイズレベル同士の補間処理(例えば、温度差に応じた線形補間処理など)を行うことにより、取得した温度におけるノイズレベルを推定するようにしても構わない。
そして、システム制御部10が、参照して取得した欠陥画素位置の画素値を、例えば、欠陥画素と同色の隣接画素(例えば周囲4画素)の平均値に置き換える、などの画像処理を行って補正する。もちろん、システム制御部10は、上述したような、ノイズレベルの大きさが所定値よりも大きいときにこの置き換えを行い、ノイズレベルの大きさが所定値以下のときには欠陥画素位置の画素値からノイズレベルを減算する、といった適用的な補正を行っても構わない。
なお、上述では、撮像装置1に設けられた撮像素子2の欠陥画素の検出を、撮像装置1に接続した外部のPC20により行っていたが、このような構成に限定されるものではない。例えば、撮像装置1に設けられているシステム制御部10により行うようにしても良い。この場合には、システム制御部10は、素子温度制御部と画素欠陥検出部とを兼ねた機能を備えることになる。このような構成を採用すれば、撮像装置1単体で欠陥画素の検出を行うことができ、製品出荷後に発生する後発画素欠陥にも対応することが可能となる。特に、撮像装置1に設けられている光学シャッタを用いることにより、暗時の画素欠陥調整を、他の設備を要することなく簡便に行うことが可能となる。
そして、このような構成を採用する場合には、さらに、画素欠陥調整モードをユーザー自身が手動で設定することができるように構成すると良い。このときには、撮像素子2が製造された時点からの経過時間、あるいは前回画素欠陥調整を行ったときからの経過時間などをシステム制御部10がモニタして、所定の時間が経過したところで、電源スイッチ8がオンされたときにモニタ6に「画素欠陥調整モードの実行をお勧めします」等のメッセージを表示するようにすると良い。
また、上述では、撮像素子2をライブビューモードで駆動することにより温度を上昇させていたが、別途の撮像素子ヒーターを設けて、この撮像素子ヒーターにより撮像素子を加熱しても構わない。例えば、撮像素子2の温度調節を行うためのペルチェ素子などを設けて、撮像素子2を駆動するときはペルチェ素子により撮像素子2の冷却を行い、欠陥画素を検出するモード時には、目標とする所定温度に応じてペルチェ素子により加熱を行ったり冷却を行ったりするようにしても構わない。
さらに、上述では、撮像素子2が常温よりも高温になるときを想定して欠陥画素の検出を行っていたが、特定の環境(例えば、ヒマラヤなどの高山や南極といったような極地、あるいは宇宙空間など)では撮像素子2が常温よりも大幅に低温になることも考えられる。このときに、上記のようなペルチェ素子を採用していれば、常温よりも低温における画素欠陥の検出を行うことも可能となる(この場合には、常温よりも欠陥画素の画素数が減少するのに対応することになると考えられる)。このように本発明は、常温よりも高温である場合の画素欠陥検出に限定されるものではない。
そして、上述においては、撮像素子の画素欠陥検出システムについて主に説明したが、同様の画素欠陥検出手順を行う撮像素子の画素欠陥検出方法であっても良いし、画素欠陥検出手順をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムや、この画像処理プログラムを記録するコンピュータにより読み取り可能な記録媒体などであっても構わない。
このような実施形態1によれば、撮像素子をライブビューモード等の消費電力の大きなモードで動作をさせた際の撮像素子の自己発熱により、撮像素子を常温よりも高い所定温度の状態して、この所定温度の撮像素子により撮像した画像に基づいて欠陥画素の検出を行うようにしたために、恒温槽などの温度調整用の設備を必要とすることなく、短い処理時間(つまり、撮像素子をカメラボディの外部から加熱するのではなく、撮像素子自体を加熱しているために、所定温度に到達するまでの時間を短くすることが可能である)で画素欠陥の検出を簡便に行うことが可能となる。
さらに、遮光状態での欠陥検出であれば、撮像装置に設けられている光学シャッタを用いれば足りるために、ビューワ等の別途の設備が不要となる。
そして、撮像装置単体で欠陥画素を検出することができるように構成すれば、ユーザー操作により後発欠陥画素の検出を行うことが可能となる。従って、撮像装置を出荷した後であっても、画素欠陥に起因する画質の劣化を、長期に渡って効果的に抑制することが可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
本発明の実施形態1の撮像素子の画素欠陥検出システムの構成を示すブロック図。 上記実施形態1の撮像素子の画素欠陥検出システムの処理を示すフローチャート。 上記実施形態1において、温度に対する画素のノイズレベルの変化の例を幾つか示す線図。 上記実施形態1において、複数の温度で欠陥画素の検出を行った結果、メモリに記憶された画素欠陥調整テーブルの一例を示す図。
符号の説明
1…撮像装置
2…撮像素子(固体撮像素子)
3…撮像素子駆動回路(撮像素子駆動部)
4…温度検出部
5…メモリ(画素欠陥情報記憶部)
6…モニタ
7…モード設定スイッチ
8…電源スイッチ
10…システム制御部(素子温度制御部、画素欠陥検出部)
20…パーソナルコンピュータ(PC)(素子温度制御部、画素欠陥検出部)

Claims (6)

  1. 固体撮像素子の画素欠陥情報を検出して記録することが可能な撮像素子の画素欠陥検出システムにおいて、
    複数の画素を有する固体撮像素子と、
    上記固体撮像素子を駆動する撮像素子駆動部と、
    上記固体撮像素子の温度を検出する温度検出部と、
    上記温度検出部により検出された温度を参照しながら、上記固体撮像素子の温度が2種類以上の所定の温度となるように、上記撮像素子駆動部による該固体撮像素子の駆動を制御する素子温度制御部と、
    上記2種類以上の所定の温度のそれぞれにおいて上記固体撮像素子から読み出された複数の画像信号に基づいて、該固体撮像素子の欠陥画素の情報を各所定の温度毎に検出する画素欠陥検出部と、
    上記2種類以上の所定の温度と、該2種類以上の所定の温度毎の上記画素欠陥情報と、を対応付けて記録する画素欠陥情報記憶部と、
    を具備したことを特徴とする撮像素子の画素欠陥検出システム。
  2. 上記素子温度制御部は、上記撮像素子駆動部により上記固体撮像素子を駆動する際の消費電力を制御することにより、該固体撮像素子の温度を制御するものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子の画素欠陥検出システム。
  3. 上記素子温度制御部は、上記撮像素子駆動部により上記固体撮像素子をライブビューモードで駆動することによって消費電力を制御し、該固体撮像素子の温度を制御するものであることを特徴とする請求項2に記載の撮像素子の画素欠陥検出システム。
  4. 上記固体撮像素子と、上記撮像素子駆動部と、上記温度検出部と、上記素子温度制御部と、上記画素欠陥情報記憶部と、を有する撮像装置と、
    上記画素欠陥検出部として機能するコンピュータと、
    を具備したことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子の画素欠陥検出システム。
  5. 上記固体撮像素子と、上記撮像素子駆動部と、上記温度検出部と、上記素子温度制御部と、上記画素欠陥検出部と、上記画素欠陥情報記憶部と、を有する撮像装置を具備したことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子の画素欠陥検出システム。
  6. 複数の画素を有する固体撮像素子の画素欠陥情報を検出して記録する撮像素子の画素欠陥検出方法において、
    上記固体撮像素子の温度を検出し、
    検出された温度を参照しながら、上記固体撮像素子の温度が2種類以上の所定の温度となるように、該固体撮像素子の駆動を制御し、
    上記2種類以上の所定の温度のそれぞれにおいて上記固体撮像素子から画像信号を読み出し、
    読み出された複数の画像信号に基づいて、上記固体撮像素子の欠陥画素の情報を各所定の温度毎に検出し、
    上記2種類以上の所定の温度と、該2種類以上の所定の温度毎の上記画素欠陥情報と、を対応付けて記録する、
    ことを特徴とする撮像素子の画素欠陥検出方法。
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