JP2008209255A - 赤外線撮像装置および赤外線撮像方法 - Google Patents

赤外線撮像装置および赤外線撮像方法 Download PDF

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Abstract

【課題】運用時に、撮影目標の撮像を中断することなく、感度補正が可能な赤外線撮像装置を提供する。
【解決手段】ヒータ制御器2にてヒータ付き赤外線レンズ1に内蔵のヒータをOFFにして撮像した際の検知器4からの撮像信号を信号処理回路7にて低温時の感度補正データとしてメモリA 5にあらかじめ蓄積し、次いで、ヒータ制御器2にてヒータをONにし、ヒータ付き赤外線レンズ1の温度を高温時の基準温度まで上昇させた状態で撮像した際の検知器4からの撮像信号を信号処理回路7にて高温時の感度補正データとしてメモリB 6にあらかじめ蓄積しておき、通常撮像時において、メモリA 5、B 6それぞれに蓄積されている低温時と高温時との2つの感度補正データに基づいて、任意の目標を撮影した検知器4からの撮像信号の感度補正を信号処理回路7にて施す。なお、ヒータ付き赤外線レンズ1の温度を監視する温度センサ3をさらに備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線撮像装置および赤外線撮像方法に関し、特に、運用時に感度補正を行うデータを取得可能な赤外線撮像装置および赤外線撮像方法に関する。
赤外線撮像装置は、ほとんどの場合、検知素子の感度バラツキなどが伴うため、感度補正が行われている。従来の赤外線撮像装置においては、工場出荷前に、2つの面板状の光源を撮像して感度補正データをあらかじめ取得し、実運用上の段階では、前記感度補正データを用いて撮像画像の補正を行い、きれいな撮影画像を提供している。
しかし、検知素子の感度は、経年変化などや撮像シーン、環境温度などの影響を受けてバラツキが発生するため、運用中に、感度補正データを変更したい場面が発生する。このため、特許文献1の特開2005−337772号公報「赤外線検出器の感度補正機構を有する赤外線撮像装置」に記載されているように、運用時に、高温、低温用の2種類の面板状のシャッタ(温度基準板)などを赤外線レンズへの光路上に挿入して、あらかじめシャッタに設定している2つの異なる温度の光源を撮影することによって、感度補正データを再取得するという技術を採用する赤外線撮像装置も登場してきている。
つまり、該特許文献1においては、光学系を含めた赤外線撮像装置の感度補正を運用時に行うために、赤外線レンズ(光学系)の前に、高温と低温の基準温度を有する2つの面板状の目標すなわちシャッタ(温度基準板)を順番に配置して、それぞれの温度のときの画像出力を測定し、2つの基準温度における各画素の信号バラツキの差を求めて、感度補正データを作成するようにしている。
図6は、前記特許文献1に記載の従来技術における感度補正方法を示す概念図であり、赤外線レンズ(光学系)1Aの前に高温側熱板8Aと低温側熱板8Bとの2種類のシャッタを配置可能な構成としている。運用時に、感度補正を行う際に、まず、図6(A)に示すように、低温側熱板8Bのシャッタを赤外線レンズ1Aの光路を塞ぐように移動させて、検知器4Aにより、低温側熱板8Bからの赤外線エネルギーを検知して撮像信号に変換して、信号処理回路7Aにて信号処理をすることにより、低温時の感度補正データを生成してメモリA 5Aを蓄える。次に、図6(B)に示すように、高温側熱板8Aのシャッタを赤外線レンズ1Aの光路を塞ぐように移動させて、同様に、検知器4Aにより、高温側熱板8Aからの赤外線エネルギーを検知して、信号処理回路7Aにて信号処理をすることにより、高温時の感度補正データを生成してメモリB 6Aを蓄える。
而して、通常の赤外線撮像を行う際には、図6(C)のように、高温側熱板8Aと低温側熱板8Bとの2種類のシャッタは開放状態にして、前方の光路上の目標から反射されてくる赤外線エネルギーを赤外線レンズ1にて集光して、検知器4Aにて撮像信号に変換し、信号処理回路により、メモリA 5A、メモリB 6Aに蓄積されている低温時、高温時の感度補正データを参照しながら、感度補正を施し、撮影目標の映像信号を生成して出力する。
特開特開2005−337772号公報号公報(第4−5頁)
しかしながら、前記特許文献1のような面板状のシャッタを用いる感度補正データ取得技術の場合、常時監視状態に設定したい監視カメラなどの用途では、撮像画像が中断したり、2つの温度を有する面光源となるシャッタ(温度基準板)を光学系の入射光路と交差する位置に移動させるなどの機械的な駆動装置を用いるため機構部分のメンテナンスが必要であったり、光学系の開口径が大きくなると、装置の構成上困難になったりする問題がある。さらには、小型の赤外線撮像装置の場合には、シャッタ(温度基準板)を装着することができないという致命的な問題も生じてしまう。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、光学系の前に面光源となるシャッタ(温度基準板)を備えることなく、また、撮影目標の撮像を中断することもなく、運用時に、感度補正を行うことが可能な赤外線撮像装置および赤外線撮像方法を提供することを、その目的としている。
前述の課題を解決するため、本発明による赤外線撮像装置および赤外線撮像方法は、次のような特徴的な構成を採用している。
(1)撮影目標を赤外線を用いて撮像する赤外線撮像装置において、赤外線検知時の感度補正を行うために、赤外線レンズにヒータを内蔵させたヒータ付き赤外線レンズと、該ヒータのON/OFFを制御するヒータ制御手段と、高温時と低温時との2つの基準温度としてあらかじめ定めた温度における感度補正データを蓄積するメモリとを備え、前記ヒータをOFFにした常温時において任意に設定した撮影目標を撮像した際の撮像信号を、前記低温時の感度補正データとして前記メモリにあらかじめ蓄積し、次いで、前記ヒータをONにし、前記ヒータ付き赤外線レンズの温度を前記基準温度としてあらかじめ定めた温度まで上昇させた状態で、前記常温時において設定した前記撮影目標を撮像した際の撮像信号を、前記高温時の感度補正データとして前記メモリにあらかじめ蓄積しておき、通常撮像時において、前記メモリに蓄積されている前記低温時と前記高温時との2つの前記感度補正データに基づいて、任意の目標を撮影した際の撮像信号の感度補正を施す赤外線撮像装置。
(2)前記ヒータ付き赤外線レンズの温度を監視する温度センサをさらに備えている上記(1)の赤外線撮像装置。
(3)前記ヒータ付き赤外線レンズの温度を前記基準温度としてあらかじめ定めた温度まで上昇させた状態で、前記撮影目標を撮像した際の撮像信号を、前記高温時の感度補正データとして取得した際に、前記低温時の感度補正データとの、画素ごとの差分を算出し、算出された前記差分が最も少ない画素の前記差分を基準にして、他の画素の前記高温時の感度補正データの輝度レベルを補正した後、新たな前記高温時の感度補正データとして、前記メモリに蓄積する上記(1)または(2)の赤外線撮像装置。
(4)前記ヒータ付き赤外線レンズの温度を前記基準温度としてあらかじめ定めた温度まで上昇させた状態で、前記撮影目標を撮像した際の撮像信号を、前記高温時の感度補正データとして取得した際に、前記低温時の感度補正データとの、画素ごとの差分を算出し、算出された各画素の前記差分に関する平均値を求め、該平均値を基準にして、各画素の前記高温時の感度補正データの輝度レベルを補正した後、新たな前記高温時の感度補正データとして、前記メモリに蓄積する上記(1)または(2)の赤外線撮像装置。
(5)光学系が複数の赤外線レンズから構成されている場合、前記ヒータを内蔵させる前記ヒータ付き赤外線レンズを、撮影目標に最も近い対物レンズ側とする上記(1)ないし(4)のいずれかの赤外線撮像装置。
(6)光学系が複数の赤外線レンズから構成されている場合、前記ヒータを内蔵させる前記ヒータ付き赤外線レンズを、レンズ口径が最も小さい赤外線レンズとする上記(1)ないし(4)のいずれかの赤外線撮像装置。
(7)光学系が複数の赤外線レンズから構成されている場合、前記ヒータを内蔵させる前記ヒータ付き赤外線レンズを、高温時において透過率の低下が最も少ない材質からなる赤外線レンズとする上記(1)ないし(4)のいずれかの赤外線撮像装置。
(8)撮影目標を赤外線を用いて撮像する赤外線撮像方法において、赤外線検知時の感度補正を行うために、赤外線レンズにヒータを内蔵させたヒータ付き赤外線レンズを用い、前記ヒータをOFFにした常温時において任意に設定した撮影目標を撮像した際の撮像信号を、あらかじめ定めた低温時の感度補正データとしてあらかじめ保存し、次いで、前記ヒータをONにし、前記ヒータ付き赤外線レンズの温度を高温の基準温度としてあらかじめ定めた温度まで上昇させた状態で、前記常温時において設定した前記撮影目標を撮像した際の撮像信号を、あらかじめ定めた高温時の感度補正データとしてあらかじめ保存しておき、通常撮像時において、あらかじめ保存されている前記低温時と前記高温時との2つの前記感度補正データに基づいて、任意の目標を撮影した際の撮像信号の感度補正を施す赤外線撮像方法。
本発明の赤外線撮像装置および赤外線撮像方法によれば、以下のような効果を得ることができる。
第1に、ヒータ線付きの赤外線レンズを採用することにより、監視カメラなどの用途のように目標画像の撮像を中断させることができない場合であっても、目標からの赤外線撮像を途切れさせることなく、目標を撮像しながら、感度補正データを取得することができる。
第2に、感度補正データを取得するに当って、感度補正用のデータを取得するための面光源として従来必要とされてきた機構的に動作させる大きなシャッタ(2つの温度を有する温度基準板)などは不要となるため、装置の小型化やメンテナンス性に優れた赤外線撮像装置を提供することができる。
以下、本発明による赤外線撮像装置および赤外線撮像方法の好適な実施例について添付図を参照して説明する。
(本発明の特徴)
本発明の実施例の説明に先立って、本発明の特徴についてまず説明する。本発明は、外部に、高温、低温の2つの基準温度を有する面光源となるシャッタや面板などの機構部品を用いることなく、2つの基準温度を用いた感度補正データを取得することを可能とする赤外線撮像装置に関するものであり、赤外線撮像装置の本来の構成品の一部である赤外線レンズにヒータ線を内蔵させて、赤外線レンズの温度を制御することによって、撮影目標の撮像を妨げることなく、高温、低温の2つの基準温度における感度補正データを取得することを特徴とする。
つまり、通常の撮像時は、ヒータ線を非通電状態にしておき、目標からの赤外線を撮像するが、この時、赤外線エネルギーを検知する検知器は目標からの赤外線と共に目標からの赤外線が通過する赤外線レンズ自身が発する赤外線も同時に検知している。この状態から感度補正を行う場合、赤外線レンズに内蔵したヒータ線を通電状態にして加熱し、赤外線レンズの温度が所定の温度まで上昇したところで、通常の撮像時と同じように目標からの赤外線を撮像すると、検知器自体は、目標からの赤外線と同時に、ヒータ線で過熱された赤外線レンズからの赤外線も検知する。この時、通常撮像時との赤外線検知量の差は、ヒータによる赤外線レンズの加熱によって赤外線レンズから放射される赤外線の上昇分のみであり、この赤外線検知量の差を用いて、感度補正データを作成することができる。
(実施例の構成)
本発明に係る赤外線撮像装置の構成の一例を図3に示す。図3の赤外線撮像装置10は、ヒータ付き赤外線レンズ1、ヒータ制御器2、温度センサ3、検知器4、メモリA 5、メモリB 6、信号処理回路7を少なくとも含んで構成されている。
ヒータ付き赤外線レンズ1は、加熱用のヒータを埋め込んだ赤外線レンズであり、ヒータ制御器2からのヒータON/OFF指令によってヒータ付き赤外線レンズ1を高温に加熱した状態で、または、平常の低温状態で、撮影目標からの赤外線放射エネルギーを入射させる赤外線レンズである。図3に示す状態は、ヒータ制御器2はヒータOFF指令を出力している状態であり、通常時において、ヒータ付き赤外線レンズ1を加熱しない常温状態にあって、撮影目標の撮像を行う通常撮像状態を示している。
温度センサ3は、ヒータ付き赤外線レンズ1の温度を検知するセンサであり、感度補正動作を行う際に、あらかじめ定めた高温側温度と低温側温度とにヒータ付き赤外線レンズ1の温度が設定されるように、ヒータ制御器2の動作を制御する信号を出力するものである。
検知器4は、撮影目標およびヒータ付き赤外線レンズ1から入射されてくる赤外線エネルギーを検知して、撮像信号として信号処理回路7に出力するものである。信号処理回路7は、検知器4からの撮像信号を受け取って、メモリA 5、メモリB 6に蓄積されている感度補正データを参照しながら、感度補正を施しつつ信号処理を行い、撮影目標の映像信号を生成して出力するものである。なお、メモリA 5は、低温時の感度補正データを蓄積しているメモリであり、メモリB 6は、高温時の感度補正データを蓄積しているメモリである。
(実施例の動作の説明)
図1に示す本実施例の赤外線撮像装置10の、感度補正データを取得する際の動作を、まず、図2、図3を用いて説明する。図2は、所定の低温の温度における赤外線検知時の感度補正データを取得する動作を説明する概念図であり、図3は、所定の高温の温度における赤外線検知時の感度補正データを取得する動作を説明する概念図である。
運用時において赤外線検知時の感度補正データを取得しようとする場合、まず、図2に示すように、ヒータ制御器2をOFF状態に設定する指令を、ヒータ付き赤外線レンズ1に対して出力して、ヒータをOFFした状態に設定し、常温状態において任意の設定した撮影目標からの赤外線エネルギーを、検知器4にて検知して撮像信号に変換し、信号処理回路7に出力する。信号処理回路7は、検知器4からの撮像信号を受け取って、撮影目標に関する信号処理を行い、低温撮影時の感度補正データとしてメモリA 5に蓄積する。
次に、低温時の感度補正データの取得時と同様の目標を撮影する状態のまま、図3に示すように、ヒータ制御器2をON状態に設定する指令を、ヒータ付き赤外線レンズ1に対して出力して、ヒータをONにしてヒータ付き赤外線レンズ1を加熱して、所定の高温の温度までヒータ付き赤外線レンズ1の温度を上昇させる。ヒータ付き赤外線レンズ1の温度は、温度センサ3により監視されており、所定の高温の温度になるように、ヒータ制御器2のON/OFF指令の送出動作を制御する。
ヒータによって所定の温度にまで加熱されたヒータ付き赤外線レンズ1は、通常撮像時とは異なり、より多くの赤外線エネルギーを放射する状態になり、検知器4は、撮影目標からの赤外線エネルギーに対してヒータ付き赤外線レンズ1が放射するより多くの赤外線エネルギーが重畳された形で検知して、その状態で撮像信号に変換して信号処理回路7に出力する。信号処理回路7は、検知器4からの撮像信号を受け取って、図2に示す低温時と同様の信号処理を行い、高温撮影時の感度補正データとしてメモリB 6に蓄積する。
しかる後、図4に示すように、メモリA 5に蓄積された低温撮影時の感度補正データとメモリB 6に蓄積された高温撮影時の感度補正データとにおける各画素の信号レベルを比較し、両者の差が各画素で一定になるように調整して、最終的な感度補正データを生成する。図4は、低温撮影時の感度補正データと高温撮影時の感度補正データとにより、各画素の感度補正データを生成する動作の一例を示す説明図であり、低温時と高温時とにおける画素位置ごとのそれぞれの輝度レベルを示している。
図4(A)において、メモリA 5に低温撮影時の感度補正データとして蓄積した各画素の輝度レベルを曲線21で示し、メモリB 6に高温撮影時の感度補正データとして蓄積した各画素の輝度レベルを曲線22で示している。図4(A)において、a画素目、b画素目、c画素目の曲線21が示す低温時、曲線22が示す高温時におけるそれぞれの輝度レベルが、(信号aL、信号aH)、(信号bL、信号bH)、(信号cL、信号cH)であったとすると、図4の例においては、高温時と低温時との輝度レベルの差が最も少ないa画素目の両者の差(aH−aL)を基準にして、b画素目、c画素目の高温時の輝度レベルbH、cHをそれぞれ補正して、曲線23で示す輝度レベルに各画素の輝度レベルが揃うように変更する。すなわち、曲線23が目標温度の違い(高温時)による各画素から出力される輝度レベルの違いを補正した後の輝度レベルとなる。
なお、前述のように、本実施例においては、高温時と低温時との輝度レベルの差が最も少ない画素の両者の差を基準にして、他の画素の高温時の輝度レベルを補正する場合について説明するが、本発明は、かかる場合のみに限るものではなく、例えば、各画素の高温時と低温時との輝度レベルの差を集計して平均した平均値を基準にして、各画素の高温時の輝度レベルを補正するようにしても良い。さらには、平均を求める場合、焦点を当てている画面中央付近の画素と周辺の画素とで異なる重み付けをした加重平均を用いるようにしても良い。
前述の実施例においては、最も少ないa画素目の両者の差(aH−aL)を基準にして、各画素の輝度レベル(出力信号)の違いを補正した係数、例えば、b画素目、c画素目の場合のα、βが、高温撮像時における感度補正データとなる。つまり、感度補正データを用いて補正後の各画素の信号の出力例は、図4(B)に示すように、例えば、a画素目、b画素目、c画素目の場合、
a画素目の信号:a=(aH−aL)×1+aL
b画素目の信号:b=(bH−bL)×α+bL
c画素目の信号:c=(cH−cL)×β+cL
として与えられる。
この結果、撮影目標の温度がヒータON時相当の高温時における感度補正データは、図4(C)に示すように、曲線23で与えられ、各画素の輝度レベルは、a画素目、b画素目、c画素目の場合、それぞれ、撮影時のaHを補正データ1で補正したa、撮影時のbHを補正データαで補正したb、撮影時のcHを補正データβで補正したcに変換されて、メモリB 6に高温時の感度補正用のデータとして蓄積される。
以上の結果、ヒータ制御器2をOFF状態にして撮像される通常撮像時においては、図1にて説明したように、撮影目標から反射されてきた赤外線エネルギー(赤外光)は、ヒータ付き赤外線レンズ(光学系)1によって集光されて、検知器4にて、撮像信号に変換され、信号処理回路7に出力される。信号処理回路7は、検知器4からの撮像信号を、メモリA 5の低温時の感度補正データとメモリB 6の高温時の感度補正データとを参照しながら、感度補正を施しつつ、信号処理を実施して、撮影目標の撮像信号を生成して出力する。
(本実施例の効果の説明)
本実施例における赤外線撮像装置10は、監視カメラなどの用途のように目標画像の撮像を中断させることができないシステムに適用する場合であっても、目標からの赤外線撮像を途切れさせることなく、目標を撮像しながら、感度補正データを取得することができ、適切に感度補正された映像信号を生成することができる。
また、感度補正データを取得するに当って、従来必要としてきたような機構的に動作させる大きなシャッタ(2つの温度を有する温度基準板)などは必要としないため、装置の小型化やメンテナンス性に優れた赤外線撮像装置を提供することができる。
(他の実施例)
本発明に係る赤外線撮像装置の図1とは異なる構成例を図5に示す。図5に示す赤外線撮像装置10Aは、光学系として、複数の赤外線レンズ9a,9b,9c,9dから構成されている場合を示しており、かかる場合において、ヒータを光学系内部の小さな口径の赤外線レンズに内蔵させるように構成している例を示している。
感度補正データを取得するためには、できるだけ目標側に近い対物レンズ側(目標に一番近い赤外線レンズ9a)において高温、低温時の温度差を設定することが好ましいが、一方では、温度が高くなると、レンズの透過率が低下してしまうようなレンズ材質や温度ムラが生じるようなレンズ口径であった場合、図5の赤外線撮像装置10Aのように、光学系内部にある最も口径の小さい赤外線レンズ9bをヒータ付き赤外線レンズとして温度を変化させた方が効果的な場合もある。あるいは、ヒータ付き赤外線レンズを、高温時におけるレンズの透過率の低下が最も少ない材質からなる赤外線レンズとしても良い。
ここで、図5のような光学系の構成であっても、感度補正データの取得時の動作原理は、先の実施例において説明した図2〜4に示したものと全く変わらないので、レンズや光学系の設計に応じて、図1のように対物レンズをヒータ付き赤外線レンズ1としたり、図5のように光学系内部の赤外線レンズ9bをヒータ付き赤外線レンズとしたり、ヒータを付与する赤外線レンズを任意に選択することが可能である。
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
本発明に係る赤外線撮像装置の構成の一例を示す構成図である。 所定の低温の温度における赤外線検知時の感度補正データを取得する動作を説明する概念図である。 所定の高温の温度における赤外線検知時の感度補正データを取得する動作を説明する概念図である。 低温撮影時の感度補正データと高温撮影時の感度補正データとにより各画素の感度補正データを生成する動作の一例を示す説明図である。 本発明に係る赤外線撮像装置の図1とは異なる構成例を示す構成図である。 従来技術における感度補正方法を示す概念図である。
符号の説明
1 ヒータ付き赤外線レンズ(光学系)
1A 赤外線レンズ(光学系)
2 ヒータ制御器
3 温度センサ
4 検知器
4A 検知器
5 メモリA
5A メモリA
6 メモリB
6A メモリB
7 信号処理回路
7A 信号処理回路
8A 高温側熱板
8B 低温側熱板
9a 赤外線レンズ
9b 赤外線レンズ
9c 赤外線レンズ
9d 赤外線レンズ
10 赤外線撮像装置
10A 赤外線撮像装置
21,22,23 曲線

Claims (8)

  1. 撮影目標を赤外線を用いて撮像する赤外線撮像装置において、赤外線検知時の感度補正を行うために、赤外線レンズにヒータを内蔵させたヒータ付き赤外線レンズと、該ヒータのON/OFFを制御するヒータ制御手段と、高温時と低温時との2つの基準温度としてあらかじめ定めた温度における感度補正データを蓄積するメモリとを備え、前記ヒータをOFFにした常温時において任意に設定した撮影目標を撮像した際の撮像信号を、前記低温時の感度補正データとして前記メモリにあらかじめ蓄積し、次いで、前記ヒータをONにし、前記ヒータ付き赤外線レンズの温度を前記基準温度としてあらかじめ定めた温度まで上昇させた状態で、前記常温時において設定した前記撮影目標を撮像した際の撮像信号を、前記高温時の感度補正データとして前記メモリにあらかじめ蓄積しておき、通常撮像時において、前記メモリに蓄積されている前記低温時と前記高温時との2つの前記感度補正データに基づいて、任意の目標を撮影した際の撮像信号の感度補正を施すことを特徴とする赤外線撮像装置。
  2. 前記ヒータ付き赤外線レンズの温度を監視する温度センサをさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の赤外線撮像装置。
  3. 前記ヒータ付き赤外線レンズの温度を前記基準温度としてあらかじめ定めた温度まで上昇させた状態で、前記撮影目標を撮像した際の撮像信号を、前記高温時の感度補正データとして取得した際に、前記低温時の感度補正データとの、画素ごとの差分を算出し、算出された前記差分が最も少ない画素の前記差分を基準にして、他の画素の前記高温時の感度補正データの輝度レベルを補正した後、新たな前記高温時の感度補正データとして、前記メモリに蓄積することを特徴とする請求項1または2に記載の赤外線撮像装置。
  4. 前記ヒータ付き赤外線レンズの温度を前記基準温度としてあらかじめ定めた温度まで上昇させた状態で、前記撮影目標を撮像した際の撮像信号を、前記高温時の感度補正データとして取得した際に、前記低温時の感度補正データとの、画素ごとの差分を算出し、算出された各画素の前記差分に関する平均値を求め、該平均値を基準にして、各画素の前記高温時の感度補正データの輝度レベルを補正した後、新たな前記高温時の感度補正データとして、前記メモリに蓄積することを特徴とする請求項1または2に記載の赤外線撮像装置。
  5. 光学系が複数の赤外線レンズから構成されている場合、前記ヒータを内蔵させる前記ヒータ付き赤外線レンズを、撮影目標に最も近い対物レンズ側とすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の赤外線撮像装置。
  6. 光学系が複数の赤外線レンズから構成されている場合、前記ヒータを内蔵させる前記ヒータ付き赤外線レンズを、レンズ口径が最も小さい赤外線レンズとすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の赤外線撮像装置。
  7. 光学系が複数の赤外線レンズから構成されている場合、前記ヒータを内蔵させる前記ヒータ付き赤外線レンズを、高温時において透過率の低下が最も少ない材質からなる赤外線レンズとすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の赤外線撮像装置。
  8. 撮影目標を赤外線を用いて撮像する赤外線撮像方法において、赤外線検知時の感度補正を行うために、赤外線レンズにヒータを内蔵させたヒータ付き赤外線レンズを用い、前記ヒータをOFFにした常温時において任意に設定した撮影目標を撮像した際の撮像信号を、あらかじめ定めた低温時の感度補正データとしてあらかじめ保存し、次いで、前記ヒータをONにし、前記ヒータ付き赤外線レンズの温度を高温の基準温度としてあらかじめ定めた温度まで上昇させた状態で、前記常温時において設定した前記撮影目標を撮像した際の撮像信号を、あらかじめ定めた高温時の感度補正データとしてあらかじめ保存しておき、通常撮像時において、あらかじめ保存されている前記低温時と前記高温時との2つの前記感度補正データに基づいて、任意の目標を撮影した際の撮像信号の感度補正を施すことを特徴とする赤外線撮像方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010193194A (ja) * 2009-02-18 2010-09-02 Mitsubishi Electric Corp 赤外線カメラ装置
JP2013255120A (ja) * 2012-06-07 2013-12-19 Nec Corp 撮像装置

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