JP2010216817A - 赤外線撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】赤外線検知器から出力する画素毎の出力ばらつきを常に均一に補正する。
【解決手段】工場出荷前に赤外線撮像装置10aの撮像する目標温度、赤外線撮像装置の環境温度を複数設定し、設定ごとに、検知器4を構成する画素毎の信号輝度及び1画面の平均信号輝度を観測し、観測結果を用いて、画素毎の信号輝度が1画面の平均信号輝度に合うように変換される補正係数データを算出してメモリA5aに格納する。赤外線撮像装置の目標撮像時に各画素について、補正係数データ、各画素の撮像画像の入力輝度、温度センサ3において観測される赤外線レンズ1aの温度より、検知器補正部9が各画素の撮像画像の信号輝度に対して1画面の平均輝度値に線形近似する補正演算を行うことで、操作員等による補正データの作成更新を行わずに撮影目標の撮像を妨げることなく、検知器から出力する画素毎の出力ばらつきを常に均一に補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は赤外線撮像装置の画像補正方法に関するものである。
赤外線撮像装置の検知器の感度出力は、撮像シーン、環境温度等の影響を受けて画素毎にばらつきが発生するため、運用中に撮影目標の撮像を中断し、感度補正データの取得更新を行うことで画素毎の出力ばらつきを補正して均一な撮影画像を提供している。
一方、航空機に搭載された赤外線撮像装置を用いて飛翔体等の目標を常に追尾する装置等においては、赤外線撮像装置の撮影する画像シーン、及び赤外線撮像装置の運用する環境温度が変動しても、赤外線撮像装置運用時に撮影目標の撮像を中断することなく、赤外線検知器から出力する画素毎の出力ばらつきを常に均一に補正した撮影画像を提供することが課題となっている。
赤外線撮像装置運用時に撮影目標の撮像を中断することなく、赤外線検知器からの出力する画素毎の感度ばらつきを均一に補正する赤外線撮像装置として例えば特許文献1がある。
特許文献1に記載の赤外線撮像装置は、赤外線レンズにヒータを内蔵させて、赤外線レンズの温度を制御することによって、撮影目標の撮像を行いながら、赤外線レンズ温度の高温、低温の2つの基準温度における感度補正データを取得する。
通常の撮像時は、ヒータ線を非通電状態にしておき、目標からの赤外線を撮像するが、この時、赤外線エネルギーを検知する検知器は目標からの赤外線と共に目標からの赤外線が通過する赤外線レンズ自身が発する赤外線も検知している。
この状態から感度補正を行う場合、赤外線レンズに内蔵したヒータ線を通電状態にして加熱し、赤外線レンズの温度が所定の温度まで上昇したところで、通常の撮像時と同じように目標からの赤外線を撮像すると、検知器自体は目標からの赤外線と同時にヒータ線で加熱された赤外線レンズからの赤外線も検知する。
この時、通常撮像時との赤外線検知器との差は、ヒータによる赤外線レンズの加熱によって、赤外線レンズから放射される赤外線の上昇分のみであり、この赤外線検知量の差を用いて、撮影目標の撮像を行いながら、画素毎の感度補正データを作成することができ、撮影目標の撮像を中断することなく、感度補正を行うことができる。
特開2008−209255号公報 図6
特許文献1に記載の赤外線撮像装置は、感度補正データ取得のために、赤外線レンズにヒータを内蔵させて、赤外線レンズの温度を制御する機構を具備する必要があり、赤外線撮像装置の大型化、もしくはコスト高に繋がるという課題がある。
また、たとえ上記の感度補正データを取得し、その時点で赤外線検知器から出力する画素毎の感度ばらつきを均一に補正できたとしても、その後赤外線撮像装置の運用する環境温度が変動すると、ヒータ線非通電状態のレンズ温度が、感度補正データ取得時と異なってしまい、その結果、赤外線検知器の画素毎の感度ばらつきが発生し、その都度、感度補正データを再度取得し、感度補正データを更新する必要があるという課題があった。
また、特許文献1における感度補正データは原理上、赤外線レンズ温度の高温、低温の2つの基準温度におけるそれぞれの赤外線検知量の差を用いて作成するため、例えば赤外線撮像装置が回転架台に支持され、赤外線撮像装置がある捜索範囲を常に走査監視するような装置においては、感度補正データ取得時の撮像する画像シーンが常に変動し、その結果、作成する感度補正データ自体が誤差を持ってしまい、上記の手順で感度補正データを取得しても精度よく均一に感度補正が行えないという課題がある。
この発明は係る課題を解決することを主な目的の一つとし、赤外線レンズの温度を制御する機構を用いずに、撮影目標の撮像を中断することなく、赤外線検知器から出力する画素毎の出力ばらつきを常に均一に補正する赤外線撮像装置を得ることを主な目的とする。
本発明に係る赤外線撮像装置は、
赤外線を検知して撮像を行う赤外線撮像装置であって、
複数の赤外線検知画素を有し、赤外線検知画素ごとに撮像画像信号を出力する赤外線検知部と、
撮像画像信号の信号輝度の補正に用いられる補正係数を赤外線検知画素ごとに予め記憶している補正係数記憶部と、
赤外線検知画素ごとに、撮像画像信号の信号輝度と前記補正係数記憶部に記憶されている補正係数とを用いて補正演算を行って、撮影画像信号の信号輝度の補正を行う信号補正部とを有し、
前記補正係数記憶部は、
前記赤外線撮像装置の撮像対象を温度分布が均一である均一温度分布面とし、前記赤外線撮像装置の環境温度と均一温度分布面の温度の組み合わせが複数設定され、各設定における均一温度分布面の撮像画像信号が各赤外線検知画素から出力され、各設定における各赤外線検知画素の撮像画像信号の信号輝度と前記複数の赤外線検知画素での撮像画像信号の平均信号輝度が観測され、赤外線検知画素ごとに、各設定における信号輝度と各設定における平均信号輝度と各設定における環境温度とを用いて算出された補正係数を記憶していることを特徴とする。
本発明によれば、従来の赤外線撮像装置で必要とされていた赤外線レンズを加熱するヒータと赤外線レンズの温度を制御する機構を必要とせず、また、撮影目標の撮像画像を用いて補正係数データを取得更新する必要がなく、更に、撮影目標の撮像を中断することなく、赤外線検知画素毎の出力ばらつきを均一に補正することができる。
実施の形態1に係る赤外線撮像装置を説明するブロック図。 実施の形態1に係る赤外線撮像装置の検知器補正の概念を説明する図。 実施の形態2に係る赤外線撮像装置を説明するブロック図。 実施の形態3に係る赤外線撮像装置を説明するブロック図。 実施の形態1に係る赤外線撮像装置の補正係数データ取得時のセットアップを説明する図。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による赤外線撮像装置10aの構成を示すブロック図である。
赤外線撮像装置10aは、目標からの赤外線を集光する赤外線レンズ1a、赤外線撮像装置10aの運用する環境温度として赤外線レンズの温度をモニタする温度センサ3(環境温度測定部)、集光した赤外線を検知して撮像画像信号に電気変換する検知器4(赤外線検知器)、検知器4より出力する撮像画像信号の赤外線検知画素(以下、単に画素ともいう)毎の出力ばらつきを均一に補正して映像信号を外部に出力する信号処理回路7aから構成される。
このように、本実施の形態に係る赤外線撮像装置10aは、特許文献1に記載されている赤外線レンズ1aに内蔵するヒータ、及びヒータを制御するヒータ制御器等の機構を一切具備しない。
信号処理回路7aは、赤外線撮像装置10aの工場出荷前に検知器4より出力する撮像画像信号の画素毎の出力ばらつきを均一に補正するための補正係数データを格納するメモリA5a(補正係数記憶部)、温度センサ3にて監視するレンズ温度及びメモリA5aに格納した画素毎の補正係数データを用いて検知器4より出力する撮像画像信号の画素毎の出力ばらつきを均一に補正する検知器補正部9(信号補正部)より構成される。
検知器補正部9において、赤外線レンズにヒータを内蔵させて、赤外線レンズの温度を制御する機構を一切用いずに補正データの取得を行わずに、撮影目標の撮像を妨げることなく、検知器4から出力する画素毎の出力ばらつきを均一に補正する方法について説明する。
検知器4の検知する赤外線エネルギーは、特許文献1に記載の通り、目標からの赤外線と共に目標からの赤外線が通過する赤外線レンズ自身が発する赤外線から成るため、赤外線撮像装置10aの撮影する画像シーン、及び赤外線撮像装置10aの環境温度の影響を受けて、検知器4から出力する撮像画像における画素毎の出力ばらつきが発生する。
そこで、本実施の形態における赤外線撮像装置10aにおいては、工場出荷前に赤外線撮像装置10aの撮像する目標温度、赤外線撮像装置10aの運用する環境温度を離散的に設定し、設定ごとに、検知器補正部9に入力される画素毎の信号輝度、1画面の平均信号輝度を観測し、それらの観測結果を用いて、各過疎の信号輝度が1画面の平均信号輝度に合致するように輝度変換される補正係数データを取得し、検知器4の構成する画素毎に算出してメモリA5aに格納しておく。
次に赤外線撮像装置10aの目標撮像時(運用時)に、検知器補正部9に入力される撮影画像の入力輝度、温度センサ3において観測される赤外線撮像装置10aの環境温度としてのレンズ温度と、メモリA5aの格納する補正係数データを検知器4の構成する画素毎に読み出し、検知器補正部9で後述の補正演算を行うことで、操作員による補正データの取得更新を行わずに撮影目標の撮像を妨げることなく、検知器4から出力する画素毎の出力ばらつきを常に均一に補正する。
つまり、本実施の形態に赤外線撮像装置10aでは、検知器4は、複数の赤外線検知画素を有し、赤外線検知画素ごとに撮像画像信号を出力し、温度センサ3は、赤外線撮像装置10aの環境温度として赤外線レンズ1aの温度を測定する。
また、メモリA5aは、撮像画像信号の信号輝度の補正に用いられる補正係数を赤外線検知画素ごとに予め記憶している。メモリA5aが記憶している補正係数は、撮像画像信号の信号輝度についての信号輝度補正係数と赤外線撮像装置10aの環境温度(赤外線レンズ1aの温度)についての環境温度補正係数である。
そして、検知器補正部9は、赤外線検知画素ごとに、撮像画像信号の信号輝度に信号輝度補正係数を乗じ、温度センサ3により測定された環境温度に環境温度補正係数を乗じて撮影画像信号の信号輝度の補正を行う。
次に、工場出荷前にメモリA5aに格納される補正係数データの取得方法について説明する。
図5に示す通り予め赤外線撮像装置10aを恒温槽100に入れ、恒温槽100の赤外線透過窓101を通して、面黒体102を赤外線撮像装置10aにて撮像できるように面黒体102を配置する。
面黒体102は、温度分布が均一である均一温度分布面である。
そして、恒温槽100の温度を低温側に設定するとともに面黒体の温度をT1に設定し、その際検知器補正部9に入力される画素毎の信号輝度、検知器4の1画面の平均信号輝度及び温度センサ3のモニタするレンズ温度TS1を観測する。
次に面黒体102の温度をT2、T3に、恒温槽100の温度を中温、低温側にそれぞれ設定して上記と同様にすることで、面黒体温度Tn(n=1,2,3)及び温度センサ3のモニタするレンズ温度TSn(n=1,2,3)の各設定における検知器補正部9に入力される画素毎の信号輝度、及び1画面の平均信号輝度を計測する。
尚、設定する面黒体温度Tnの値は検知器補正部9にて精度よく補正演算を行うために、本赤外線撮像装置10aの撮影対象である目標の温度範囲、恒温槽の高温/中温/低温側設定温度は赤外線撮像装置10aの運用する環境温度範囲を考慮して決定する。
このように工場出荷前に赤外線撮像装置10aの環境温度と面黒体102の温度の組み合わせを複数設定し、各設定における各赤外線検知画素の面黒体102の撮像画像信号の信号輝度と1画面(複数の赤外線検知画素)での撮像画像信号の平均信号輝度を観測し、赤外線検知画素ごとに、各設定における信号輝度と各設定における平均信号輝度と各設定における環境温度とを用いて補正係数を算出する。
ここで算出される補正係数は、補正演算後の信号輝度がいずれの設定においても平均信号輝度と同レベルになるように算出されたものである。
面黒体温度Tn(n=1,2,3)及び温度センサ3のモニタするレンズ温度TSn(n=1,2,3)の各設定における検知器補正部9に入力される画素jの信号輝度Xj、及び1画面の平均信号輝度avrXは図2の補正概念図における×で示される。
図2において、例えば、Xj(T1)(TS1)は面黒体温度T1及びレンズ温度TS1の設定における画素jの信号輝度であり、avrX(T1)(TS1)は面黒体温度T1及びレンズ温度TS1の設定における検知器4の全画素での平均信号輝度である。
また、軸Xjは画素jの信号輝度Xjを表し、軸TSはレンズ温度TSを表し、軸XCjは画素jの補正後の信号輝度を表す。
ここで、図2の補正概念図に示すように、検知器補正部9で行う補正演算は上記で計測された面黒体温度Tn(n=1,2,3)及びレンズ温度TSn(n=1,2,3)の各設定において検知器補正部9に入力される画素jの信号輝度値が1画面の平均信号輝度値に合致するように、検知器4の構成する画素の出力毎に補正係数を求めて、赤外線撮像装置10a目標撮像時には、温度センサ3のモニタするレンズ温度、検知器補正部9に入力される画素毎の信号輝度から、数1による補正演算式に基づき輝度変換を行うものである。
図2では、面黒体温度Tn(n=1,2,3)及びレンズ温度TSn(n=1,2,3)の各設定において、信号輝度Xjの補正値XCjが1画面の平均信号輝度値avrXと同レベルとなることを表している。
つまり、Xj(T1)(TS1)の補正値XCj(T1)(TS1)は、1画面の平均信号輝度avrX(T1)(TS1)と同等となる(XCj(T1)(TS1)≒avrX(T1)(TS1))。また、他の設定においても同様である(XCj(T2)(TS2)≒avrX(T2)(TS2)、(XCj(T3)(TS3)≒avrX(T3)(TS3))。
図2における矩形は、各設定の補正値XCjを包含する仮想的な面を示している。
検知器補正部9は、運用時に、検知器4の画素jの信号輝度Xjに対して、図2及び数1に示すように、XCj=αj*Xj+βj*TS+γjを計算して、画素jの補正値XCjを求める。
数1におけるαj、βj、γjはメモリA5aに格納される補正係数で、上記で計測された面黒体温度Tn(n=1,2,3)、及びレンズ温度TSn(n=1,2,3)観測時(工場出荷前)の画素毎の信号輝度、及び1画面の平均信号輝度の観測結果を用いて、数2の方程式の解として一意に算出するものである。
言い換えれば、上記の補正係数αj、βj、γjは、上記で計測された面黒体温度Tn(n=1,2,3)、及びレンズ温度TSn(n=1,2,3)観測時の画素ごとの信号輝度が1画面の平均輝度観測結果に一致するように算出された係数である。
このようにして、画素毎に算出した補正係数データαj、βj、γjを予めメモリA5aに格納しておく。
なお、αjが信号輝度補正係数であり、βjが環境温度補正係数である。
Figure 2010216817
Figure 2010216817
次に、赤外線撮像装置10aの動作について説明する。
目標を撮影した赤外線信号は赤外線レンズ1aに集光され、赤外線レンズ1a自身が発する赤外線と併せて検知器4にて検知され、撮像画像信号として電気変換出力される。
検知器4の出力する撮像画像信号は信号処理回路7aの検知器補正部9に入力され、検知器補正部9において、温度センサ3のモニタするレンズ温度とメモリA5aより読み出された補正係数を用いて、数1の補正演算式に基づいて輝度変換を行い、映像信号として出力する。
メモリA5aより読み出される補正係数データαj、βj、γjは工場出荷前に、数2に従い検知器補正部9に入力観測された画素毎の信号輝度と、温度センサ3のモニタするレンズ温度観測値と、観測された1画面の信号輝度の対応に合致するように算出されたものである。
このため、赤外線撮像装置10a目標撮像時の検知器4を構成する任意の画素jにおける検知器補正処理後の撮像画像信号の輝度値XCjは、数1に従い検知器補正部9に入力される画素毎の信号輝度Xj、及び温度センサ3のモニタする温度観測値TSより、検知器補正部9に入力される画素毎の信号輝度に対応する1画面の平均輝度値に線形近似されるように作用することができる。
図2に、赤外線撮像装置10a目標撮像時の、検知器補正部9に入力される画素毎の信号輝度Xj、及び温度センサ3のモニタする温度観測値TS、検知器補正処理後の撮像画像信号の輝度値XCjの対応を〇で示す。
このようにして、赤外線撮像装置10aの撮影する画像シーン及び赤外線撮像装置10aの環境温度が変動しても、検知器補正部9において検知器4から出力する撮像画像信号を均一に補正することができる。
以上により、この実施の形態1の赤外線撮像装置10aでは、赤外線レンズにヒータを内蔵させて、赤外線レンズの温度を制御する機構を具備する必要なく、撮影目標の撮像画像を用いて補正係数データを取得更新する必要もなく、撮影目標の撮像を妨げることなく、赤外線検知器から出力する画素毎の出力ばらつきを均一に補正することができる。
以上、本実施の形態では、
目標からの赤外線を集光する赤外線レンズ、
赤外線撮像装置の運用する環境温度を監視する温度センサ、
集光した赤外線を検知して撮像画像信号に電気変換する検知器、
工場出荷前に赤外線撮像装置を恒温槽に入れ、恒温槽の赤外線透過窓を通して、赤外線撮像装置にて撮像できるように目標温度を模擬した面黒体を配置することで、赤外線撮像装置の撮像する目標温度、赤外線撮像装置の環境温度を設定毎に、検知器補正部に入力される画素毎の信号輝度、及び1画面の平均信号輝度を観測しそれらの観測結果より、検知器を構成する画素毎に観測した1画面の平均輝度に合うように算出した補正係数データを格納するメモリ、
メモリより読み出される補正係数データ及び、検知器補正部に入力される撮影画像の入力輝度、及び、温度センサにおいて、観測される赤外線撮像装置の環境温度より、検知器補正部に入力される各画素の撮影画像に対して、その1画面の平均輝度値に線形近似する補正演算を行う検知器補正部、
検知器補正部からの出力を映像信号として外部に出力する信号処理部をそれぞれ具備し、
赤外線撮像装置の撮影する画像シーン、及び赤外線撮像装置の環境温度が変動しても、赤外線レンズにヒータを内蔵して赤外線レンズの温度を制御する機構を具備する必要なく、撮影目標の撮像画像を用いて感度補正データ等の補正係数データを取得更新せずに、撮影目標の撮像を妨げることなく、赤外線検知器から出力する画素毎の出力ばらつきを常に均一に補正する赤外線撮像装置を説明した。
実施の形態2.
検知器4においては、製造工程における異物の付着などにより、参照される画素が異常輝度値を出力するような欠陥画素であった場合、検知器4にて出力する当該画素の出力に出力不良が発生し、この結果、映像出力の当該画素において、ノイズや画像むらとして出力される。
実施の形態2ではこのような欠陥画素があった場合にも赤外線検知器から出力する画素毎の出力ばらつきを均一に補正するように工夫したものである。
図3は、実施の形態2による赤外線撮像装置10bの構成を示すブロック図で、信号処理回路7bにおいて実施の形態1における検知器補正部9の後段に欠陥補正部12を追加し、また、欠陥補正部12に欠陥画素の情報を出力する欠陥メモリ11(欠陥画素記憶部)を追加して構成される。
赤外線撮像装置10bの動作について説明する。
欠陥メモリ11は、工場出荷前に、検知器4においてどこのアドレスの画素が欠陥画素であるかをデータ(以後欠陥補正データと称する)として格納する。
実施の形態1における検知器補正部9より出力された補正後の撮像画像信号が検知器4の構成する画素毎に欠陥補正部12に入力される。
欠陥補正部12では、画素毎に欠陥補正部12に入力された撮像画像信号と検知器4の構成する画素毎に欠陥メモリ11より読み出される欠陥補正データとを同時に参照し、欠陥画素である画素については、当該画素近傍の欠陥画素でない健全な画素に置換し出力する。
つまり、欠陥補正部12は、検知器補正部9から補正された後の各画素の撮像画像信号を入力し、欠陥補正データに基づき、入力した撮像画像信号の中から欠陥画素の撮像画像信号を抽出するとともに、抽出した欠陥画素の撮像画像信号を近傍の画素の補正後の撮像画像信号に置き換える。
このようにして、この実施の形態2の赤外線撮像装置10bでは検知器4に欠陥画素があったとしても信号処理回路7bから出力する画素毎の出力ばらつきを均一に補正することができる。
以上、本実施の形態では、
工場出荷前に、検知器における欠陥補正データを格納するメモリ、及び、検知器補正部より出力された撮像画像信号及び画素毎に上記メモリより読み出される欠陥補正データを同時に参照し欠陥画素である画素については、当該画素近傍の欠陥画素でない健全な画素に置換し出力する欠陥補正部を検知器補正部の後段に具備し、
たとえ検知器に欠陥画素があった場合にも、赤外線検知器から出力する画素毎の出力ばらつきを常に均一に補正する赤外線撮像装置を説明した。
実施の形態3.
航空機に搭載された赤外線撮像装置においては、例えばその装置の運用する環境温度範囲が、地上試験時の室温環境、及び航空機搭載時の低温環境下と分けて存在する場合がある。
実施の形態3では、装置の運用が室温環境下及び低温環境下と分かれても、いずれも赤外線検知器から出力する画素毎の出力ばらつきを精度よく均一に補正するように工夫したものである。
図4は、実施の形態3による赤外線撮像装置10cの構成を示すブロック図で、実施の形態2における赤外線撮像装置10bに対して、メモリB6a(補正係数記憶部)及びセレクタ8を追加して構成される。
工場出荷前にメモリA5a、メモリB6aにはそれぞれ後述する室温環境下の補正係数データ(実施の形態1におけるαj、βj、γjと区別して以後αj_h、βj_h、γj_hと称する)、低温環境下の補正係数データ(実施の形態1におけるαj、βj、γjと区別して以後αj_l、βj_l、γj_lと称する)を取得し格納する。
室温環境下の補正係数データαj_h、βj_h、γj_hの取得方法は実施の形態1で説明した恒温槽の高温/中温/低温側設定温度を、室温環境温度範囲を考慮して決定することで、それ以外については実施の形態1による方法と全く同じである。
同様に、低温環境下の補正係数データαj_l、βj_l、γj_lの取得方法についても実施の形態1で説明した恒温槽の高温/中温/低温側設定温度を、低温環境温度範囲を考慮して決定することで、それ以外については実施の形態1による方法と全く同じである。
赤外線撮像装置10cの動作について説明する。
赤外線撮像装置10c運用前に操作員が赤外線撮像装置10cの実際に運用する環境温度について、室温環境下/低温環境下のいずれかを選択し赤外線撮像装置10cに対して設定する。
セレクタ8において、上記設定された室温環境下/低温環境下に基づき、メモリA5aに格納された室温環境下の補正係数データαj_h、βj_h、γj_hまたはメモリB6aに格納された低温環境下の補正係数データαj_l、βj_l、γj_lを選択し、検知器補正部9に選択された補正係数データ(以後αj_sel、βj_sel、γj_selと称する)を出力する。
検知器補正部9において、上記選択された補正係数データαj_sel、βj_sel、γj_selを用いて検知器補正部9に入力される撮像画像データを均一に補正する。
補正演算は、実施の形態1で示した通りである。
このようにして、この実施の形態3の赤外線撮像装置10cでは赤外線撮像装置10cの実運用に見合った補正係数データαj_sel、βj_sel、γj_selを用いて検知器補正部9に入力される撮像画像データを均一に補正することができるので、赤外線撮像装置10cの運用が室温環境下及び低温環境下と分かれても、いずれも赤外線検知器から出力する画素毎の出力ばらつきを精度よく均一に補正することができる。
以上、本実施の形態では、
工場出荷前に、赤外線撮像装置低温環境運用時の補正係数データ及び室温環境運用時の補正係数データを算出し、
これらの補正係数データを格納するメモリ、及び赤外線撮像装置の運用環境を操作員が設定し、設定に基づいて、低温環境運用時の補正係数データまたは、室温環境運用時の補正係数データを選択するセレクタを具備し、
選択された補正係数データを検知器補正部に入力し検知器補正部にて補正演算を行うことで、赤外線撮像装置の運用が室温環境下及び低温環境下いずれの環境下においても、赤外線検知器から出力する画素毎の出力ばらつきを精度よく均一に補正する赤外線撮像装置を説明した。
1 赤外線レンズ、3 温度センサ、4 検知器、5 メモリA、6 メモリB、7 信号処理回路、8 セレクタ、9 検知器補正部、10 赤外線撮像装置、11 欠陥メモリ、12 欠陥補正部、100 恒温槽、101 赤外線透過窓、102 面黒体。

Claims (6)

  1. 赤外線を検知して撮像を行う赤外線撮像装置であって、
    複数の赤外線検知画素を有し、赤外線検知画素ごとに撮像画像信号を出力する赤外線検知部と、
    撮像画像信号の信号輝度の補正に用いられる補正係数を赤外線検知画素ごとに予め記憶している補正係数記憶部と、
    赤外線検知画素ごとに、撮像画像信号の信号輝度と前記補正係数記憶部に記憶されている補正係数とを用いて補正演算を行って、撮影画像信号の信号輝度の補正を行う信号補正部とを有し、
    前記補正係数記憶部は、
    前記赤外線撮像装置の撮像対象を温度分布が均一である均一温度分布面とし、前記赤外線撮像装置の環境温度と均一温度分布面の温度の組み合わせが複数設定され、各設定における均一温度分布面の撮像画像信号が各赤外線検知画素から出力され、各設定における各赤外線検知画素の撮像画像信号の信号輝度と前記複数の赤外線検知画素での撮像画像信号の平均信号輝度が観測され、赤外線検知画素ごとに、各設定における信号輝度と各設定における平均信号輝度と各設定における環境温度とを用いて算出された補正係数を記憶していることを特徴とする赤外線撮像装置。
  2. 前記赤外線撮像装置は、更に、
    前記赤外線撮像装置の環境温度を測定する環境温度測定部を有し、
    前記補正係数記憶部は、
    赤外線検知画素ごとに、撮像画像信号の信号輝度についての信号輝度補正係数と前記赤外線撮像装置の環境温度についての環境温度補正係数を記憶しており、
    前記信号補正部は、
    赤外線検知画素ごとに、撮像画像信号の信号輝度に信号輝度補正係数を乗じ、前記環境温度測定部により測定された環境温度に環境温度補正係数を乗じて撮影画像信号の信号輝度の補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の赤外線撮像装置。
  3. 前記補正係数記憶部は、
    補正演算後の信号輝度がいずれの設定においても平均信号輝度と同レベルになるように算出された補正係数を記憶していることを特徴とする請求項1又は2に記載の赤外線撮像装置。
  4. 前記赤外線撮像装置は、更に、
    前記複数の赤外線検知画素のうち欠陥のある赤外線検知画素を欠陥画素として記憶する欠陥画素記憶部と、
    前記信号補正部により補正された後の各赤外線検知画素の撮像画像信号を入力し、入力した撮像画像信号の中から欠陥画素の撮像画像信号を抽出するとともに、抽出した欠陥画素の撮像画像信号を他の赤外線検知画素の補正後の撮像画像信号に置き換える欠陥補正部とを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の赤外線撮像装置。
  5. 前記欠陥補正部は、
    欠陥画素の撮像画像信号を、欠陥画素の近傍に配置されている赤外線検知画素の補正後の撮像画像信号に置き換えることを特徴とする請求項4に記載の赤外線撮像装置。
  6. 前記補正係数記憶部は、
    室温の環境温度に対応させた室温補正係数と、低温の環境温度に対応させた低温補正係数とを記憶し、
    前記信号補正部は、
    現在の前記赤外線撮像装置の環境温度に基づき、室温補正係数及び低温補正係数のいずれかを選択し、選択した補正係数とを用いて補正演算を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の赤外線撮像装置。
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