JP2010114353A - 研削装置 - Google Patents

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【課題】研削済みのウエーハをチャックテーブルから搬出する際に、ウエーハを汚すことのない研削装置を提供する。
【解決手段】ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハを研削する研削砥石を回転可能に支持した研削手段と、該チャックテーブルに保持されたウエーハを該チャックテーブルから搬出する搬出手段とを備えた研削装置であって、前記搬出手段は、ウエーハを吸引保持する吸着面を有する吸着部104と、該吸着部の吸着面が露出するように該吸着部を覆う枠体102と、該枠体に連結された搬送アーム98とから構成され、枠体には枠体の外周から該吸着部の吸着面に水が伝わり該吸着面が常時水で濡れるように複数の水噴射孔120を含む水供給手段が配設されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体ウエーハ等の被加工物を研削する研削装置に関する。
IC、LSI等の数多くのデバイスが表面に形成され、且つ個々のデバイスが分割予定ライン(ストリート)によって区画された半導体ウエーハは、研削装置によって裏面が研削されて所定の厚みに研削された後、ダイシング装置によって分割予定ラインを切削して個々のデバイスに分割され、分割されたデバイスは携帯電話、パソコン等の電気機器に利用される。
ウエーハの裏面を研削する研削装置は、ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハを研削する研削砥石が配設された研削ホイールを回転可能に支持する研削手段と、ウエーハを搬出する搬出領域に該チャックテーブルが位置付けられた際、該チャックテーブルに保持された研削直後のウエーハを洗浄するウエーハ洗浄手段と、洗浄されたウエーハを該チャックテーブルから搬出する搬出手段と、該搬出手段によって搬出されたウエーハを洗浄するとともに乾燥するスピンナ洗浄手段とを備えており、ウエーハを所望の厚みに研削するとともに洗浄することができる(例えば、特開平11−226521号公報参照)。
また、搬出手段は、ウエーハを吸引保持する吸着面を有する吸着部と、該吸着部の吸着面が露出するように該吸着部を覆う枠体と、該枠体に連結された搬送アームとから構成されていて、研削が終了したウエーハをチャックテーブルから搬出する。
特開平11−226521号公報
しかし、ウエーハ洗浄手段によりチャックテーブル上で洗浄された研削済みのウエーハを搬出手段で搬出すると、ウエーハの研削面に汚れが付着してスピンナ洗浄手段によってウエーハを洗浄しても汚れが除去できないという問題がある。
特に、研削作業を停止して長時間経過した後に研削装置を再稼動すると、搬出手段の吸着部に侵入した研削屑が吸着面から染み出して研削及び洗浄済みのウエーハを搬出手段の吸着部で吸着すると、この研削屑がウエーハの研削面に汚れとして付着して、スピンナ洗浄手段によってウエーハを洗浄しても汚れを除去できない問題が顕著となる。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、研削済みのウエーハをチャックテーブルから搬出する際、ウエーハの研削面に汚れを付着させることのない研削装置を提供することである。
本発明によると、ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハを研削する研削砥石を回転可能に支持した研削手段と、該チャックテーブルに保持されたウエーハを該チャックテーブルから搬出する搬出手段とを備えた研削装置であって、前記搬出手段は、ウエーハを吸引保持する吸着面を有する吸着部と、該吸着部の吸着面が露出するように該吸着部を覆う枠体と、該枠体に連結された搬送アームとから構成され、該枠体には、該枠体の外周から該吸着部の吸着面に水が伝わり該吸着面が常時水で濡れるように水を供給する水供給手段が配設されていることを特徴とする研削装置が提供される。
好ましくは、水供給手段は、枠体の外周を囲繞するリング状のパイプと、リング状のパイプの内側に枠体の外周を取り巻くように円周方向に離間して形成された複数の水噴射孔と、リング状のパイプに水を供給する水供給源とを含んでいる。
本発明によると、搬出手段の吸着面を常時水で濡らすように吸着面に水を供給する水供給手段を枠体に配設したので、吸着面が常時洗浄されている状態となり、研削屑が吸着部の内部に侵入するのを防止できる。これにより、吸着部に侵入した研削屑が吸着面から染み出して研削済みのウエーハの研削面に汚れが付着することを防止できる。
また、研削装置の稼動を停止しても吸着面に水を供給して吸着面を常時濡らしておけば、研削作業を停止して長時間経過した後に研削装置を再稼動した際にウエーハの研削面を汚すことがない。
以下、本発明実施形態の研削装置を図面を参照して詳細に説明する。図1は所定の厚さに加工される前の半導体ウエーハの斜視図である。図1に示す半導体ウエーハ11は、例えば厚さが700μmのシリコンウエーハからなっており、表面11aに複数のストリート(分割予定ライン)13が格子状に形成されていると共に、該複数のストリート13によって区画された複数の領域にIC、LSI等のデバイス15が形成されている。
このように構成された半導体ウエーハ11は、デバイス15が形成されているデバイス領域17と、デバイス領域17を囲繞する外周余剰領域19を備えている。また、半導体ウエーハ11の外周には、シリコンウエーハの結晶方位を示すマークとしてのノッチ21が形成されている。
半導体ウエーハ11の表面11aには、保護テープ貼着工程により保護テープ23が貼着される。従って、半導体ウエーハ11の表面11aは保護テープ23によって保護され図2に示すように裏面11bが露出する形態となる。
以下、このように構成された半導体ウエーハ11の裏面11bを所定の厚さに研削する研削装置を図3を参照して説明する。研削装置は、概略直方体形状の装置ハウジング2を具備している。装置ハウジング2の右上端には、垂直支持板4が立設されている。
垂直支持板4の内側面には、上下方向に伸びる二対の案内レール6及び8が設けられている。一方の案内レール6には粗研削ユニット10が上下方向に移動可能に装着されており、他方の案内レール8には仕上げ研削ユニット12が上下方向に移動可能に装着されている。
粗研削ユニット10は、ユニットハウジング14と、ユニットハウジング14内に回転可能に収容されたスピンドル16と、スピンドル16を回転する電動モータ18と、スピンドル16の下端に固定されたホイールマウント20と、ホイールマウント20の下端に装着された研削ホイール22とを含んでいる。研削ホイール22には粗研削用の研削砥石が環状に配設されている。
ユニットハウジング14は移動基台24に取り付けられており、ボール螺子26とパルスモータ28とから構成される研削送り機構30により粗研削ユニット10が案内レール6に沿って上下方向に移動される。
仕上げ研削ユニット12も粗研削ユニット10と同様に構成されており、ユニットハウジング32と、ユニットハウジング32内に収容されたスピンドル34と、スピンドル34を回転駆動する電動モータ36と、スピンドル34の先端に固定されたホイールマウント38と、ホイールマウント38に装着された研削ホイール40とを含んでいる。研削ホイール40には、仕上げ研削用の研削砥石が環状に配設されている。
ユニットハウジング32は移動基台42に取り付けられており、ボール螺子44とパルスモータ46とから構成される研削送り機構48により仕上げ研削ユニット12はガイドレール48に沿って上下方向に移動される。
研削装置は、垂直支持板4の前側において装置ハウジング2の上面と略面一となるように配設されたターンテーブル50を具備している。ターンテーブル50は比較的大径の円盤状に形成されており、図示しない回転駆動機構によって矢印51で示す方向に回転される。
ターンテーブル50には、互いに円周方向に120度離間して3個のチャックテーブル52が水平面内で回転可能に配置されている。各チャックテーブル52は、ターンテーブル50の回転方向と同一方向、即ち反時計回り方向に回転される。
ターンテーブル50に配設された3個のチャックテーブル52は、ターンテーブル50が適宜回転することにより、ウエーハ搬入・搬出領域A、粗研削ユニット10に対向する粗研削加工領域、仕上げ研削ユニット12に対向する仕上げ研削加工領域、及びウエーハ搬入・搬出領域Aに順次移動される。
ターンテーブル50の両側のハウジング2の側部には一対の支持プレート54,56が立設されており、これらの支持プレート54,56によりガイドレール60が支持されている。ガイドレール60にはX軸移動ブロック58がX軸方向に移動可能に搭載されている。
X軸移動ブロック58を貫通してボール螺子62が取り付けられており、ボール螺子62の両端は支持プレート54,56により回転可能に支持されている。ボール螺子62の一端は支持プレート56に取り付けたパルスモータ64に連結されている。
X軸移動ブロック58には、チャックテーブル清掃ブロック68及びウエーハ清掃ブロック70がZ軸方向に移動可能に取り付けられている。チャックテーブル清掃ブロック68には砥石72が回転可能に装着されており、ウエーハ清掃ブロック70にはブラシ74が回転可能に装着されている。76はウエーハ搬入・搬出領域Aに位置付けられたチャックテーブル52に対して洗浄水を噴射する洗浄水噴射ノズルである。
研削装置は、ウエーハ搬入・搬出領域Aに対して一方側に配置され、研削加工前のウエーハをストックする第1のカセット78と、ウエーハ搬入・搬出領域Aに対して他方側に配置され、研削加工後のウエーハをストックする第2のカセット80を具備している。
第1のカセット78とウエーハ搬入・搬出領域Aとの間には、第1のカセット78から搬出されたウエーハを載置する仮置きテーブル88が配設されている。ウエーハ搬入・搬出領域Aと第2のカセット80との間にはスピンナ洗浄手段94が配設されている。
82はウエーハ搬送ロボットであり、ハンド86と、ハンド86をX,Y及びZ軸の3軸方向に移動可能な多接リンク機構84とから構成される。ウエーハ搬送ロボット82は、第1のカセット78内に収納されたウエーハを仮置きテーブル88に搬出するとともに、スピンナ洗浄手段94で洗浄されたウエーハを第2のカセット80に搬送する。
90はウエーハ搬入手段(ローディングアーム)であり、仮置きテーブル88上に載置された研削加工前のウエーハをウエーハ搬入・搬出領域Aに位置付けられたチャックテーブル52上に搬送する。
92はウエーハ搬出手段(アンローディングアーム)であり、ウエーハ搬入・搬出領域Aに位置付けられたチャックテーブル52上から研削加工後のウエーハをスピンナ洗浄手段94に搬送する。
図4に示すように、ウエーハ搬出手段92は、矢印A方向(Z軸方向)に移動可能なコラム96と、コラム96に対して矢印B方向に回動可能に取り付けられた搬送アーム98と、搬送アーム98の先端に配設された吸着ヘッド100とから構成される。
図5(A)の縦断面図に示すように、吸着ヘッド100は搬送アーム98の先端に取り付けられた枠体102と、枠体102の円形保持部102aに保持されたポーラス吸着部104とを含んでいる。
枠体102内には吸引路106が形成され、この吸引路106は搬送アーム98の内部108に挿入された管路110及び切替弁112を介して真空吸引源114に接続されている。
枠体102の円形保持部102a上には円形プレート118が取り付けられており、円形プレート118の外周部はコの字状に折り曲げられて図5(B)に示すように円形保持部102aの外周を囲繞するリング状のパイプ118aに形成されている。
リング状のパイプ118aには円周方向に概略等間隔離間して複数の水噴射孔120が形成されている。リング状のパイプ118aは接続パイプ122、管路124、切替弁126を介して水供給源128に接続されている。
枠体102に外嵌するように搬送アーム98の先端部と吸着ヘッド100の円形保持部102aとの間にはコイルばね116が介装されている。このコイルばね116により、吸着ヘッド100の吸着部104が研削後のウエーハを吸着する際、吸着ヘッド100に弾性力を付与している。
このように構成された研削装置の研削作業について以下に説明する。第1のカセット78中に収容された半導体ウエーハは、ウエーハ搬送ロボット82の上下動作及び進退動作によって搬送され、ウエーハ位置決めテーブル88上に載置される。
ウエーハ位置決めテーブル88上に載置されたウエーハは、複数の位置決めピン89によって中心合わせが行われた後、ウエーハ搬入手段(ローディングアーム)90の旋回動作によって、ウエーハ搬入・搬出領域Aに位置せしめられているチャックテーブル52上に載置され、チャックテーブル52によって吸引保持される。
次いで、ターンテーブル50は120度矢印51方向に回転されて、ウエーハを保持したチャックテーブル52が粗研削ユニット10に対向する粗研削加工領域に位置付けられる。
このように位置付けられたウエーハに対して、チャックテーブル52を例えば300rpmで回転しつつ、粗研削ホイール22をチャックテーブル52と同一方向に例えば6000rpmで回転させるとともに、研削送り機構30を作動して粗研削用の研削砥石をウエーハの裏面に接触させる。
そして、研削ホイール22を所定の研削送り速度で下方に所定量研削送りして、ウエーハの粗研削を実施する。図示しない接触式の厚み測定ゲージによってウエーハの厚みを測定しながらウエーハを所望の厚みに仕上げる。
粗研削が終了したウエーハを保持したチャックテーブル52は、ターンテーブル50を矢印51方向に120度回転することにより、仕上げ研削ユニット12に対向した仕上げ研削加工領域に位置付けられ、仕上げ研削用の研削砥石を有する研削ホイール40による仕上げ研削が実施される。
仕上げ研削を終了したウエーハを保持したチャックテーブル52は、ターンテーブル50を矢印51方向に120度回転することにより、再びウエーハ搬入・搬出領域Aに位置付けられる。
ウエーハ搬入・搬出領域Aに位置付けられたウエーハに対して洗浄水噴射ノズル76から洗浄水を噴射し、更にブラシ74を回転することにより研削されたウエーハの研削面を清掃する。
清掃が終了したウエーハは、チャックテーブル52に保持されているウエーハの吸引保持が解除されてから、ウエーハ搬出手段(アンローディングアーム)92の吸着部104で吸着されて、ウエーハ搬出手段92の搬送アーム98が旋回することによりスピンナ洗浄手段94に搬送される。
スピンナ洗浄手段94では、ウエーハが洗浄されるとともにスピン乾燥される。スピン乾燥の終了したウエーハは、ウエーハ搬送ロボット82のハンド86に吸着されて第2のカセット80に搬送され、第2のカセット80内に収容される。
ウエーハが搬出されたウエーハ搬入・搬出領域Aに位置付けられたチャックテーブル52は、必要に応じて砥石72をその吸着面に接触させて回転することにより清掃される。
本実施形態のウエーハ搬出手段92は、研削装置の稼働中及び非稼働中に係らず、枠体102の円形保持部102aの外周を囲繞するリング状のパイプ118aを給水源128に接続し、水噴射孔120から常に水を噴射するようにしている。
このように噴射された水により吸着部104の吸着面は表面張力により常に水に覆われた状態となる。これにより、吸着面が常時洗浄されているのと同様な状態となり、研削屑が吸着部104の内部に侵入するのを防止できる。その結果、従来研削屑が吸着面から染み出すことにより研削済みのウエーハをウエーハ搬出手段92の吸着部104が汚染していたのを防止できる。
上述したように、研削装置の稼動停止中にもリング状のパイプ118aの水噴射孔120から水を噴射して吸着部104の吸着面を常時濡らして置くようにするのが好ましい。これにより、研削作業終了後長時間経過した後に研削装置を再稼動した際に、ウエーハの研削面をウエーハ搬出手段92の吸着部104が汚すことがない。
半導体ウエーハの表面側斜視図である。 保護テープが表面に貼着された半導体ウエーハの裏面側斜視図である。 本発明実施形態の研削装置の外観斜視図である。 ウエーハ搬出手段の斜視図である。 図5(A)はウエーハ搬出手段の縦断面図、図5(B)は図5(A)のB部分の拡大図である。
符号の説明
10 粗研削ユニット
12 仕上げ研削ユニット
22,40 研削ホイール
30,48 研削送り機構
50 ターンテーブル
52 チャックテーブル
74 ウエーハ清掃ブラシ
76 洗浄水噴射ノズル
82 ウエーハ搬送ロボット
90 ウエーハ搬入手段(ローディングアーム)
92 ウエーハ搬出手段(アンローディングアーム)
94 スピンナ洗浄手段
100 吸着ヘッド
102 枠体
102a 円形保持部
104 吸着部
118a リング状パイプ
120 水噴射孔
128 水供給源

Claims (2)

  1. ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハを研削する研削砥石を回転可能に支持した研削手段と、該チャックテーブルに保持されたウエーハを該チャックテーブルから搬出する搬出手段とを備えた研削装置であって、
    前記搬出手段は、ウエーハを吸引保持する吸着面を有する吸着部と、該吸着部の吸着面が露出するように該吸着部を覆う枠体と、該枠体に連結された搬送アームとから構成され、
    該枠体には、該枠体の外周から該吸着部の吸着面に水が伝わり該吸着面が常時水で濡れるように水を供給する水供給手段が配設されていることを特徴とする研削装置。
  2. 前記水供給手段は、該枠体の外周を囲繞するリング状のパイプと、該リング状のパイプの内側に該枠体の外周を取り巻くように円周方向に離間して形成された複数の水噴射孔と、該リング状のパイプに水を供給する水供給源とを含んでいる請求項1記載の研削装置。
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